JPH06191827A - シリカ球状単分散粒子の製造方法 - Google Patents

シリカ球状単分散粒子の製造方法

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JPH06191827A
JPH06191827A JP42A JP26308792A JPH06191827A JP H06191827 A JPH06191827 A JP H06191827A JP 42 A JP42 A JP 42A JP 26308792 A JP26308792 A JP 26308792A JP H06191827 A JPH06191827 A JP H06191827A
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JP
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alkoxysilane
range
mol
silica particles
solution
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JP42A
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English (en)
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Masashi Maekawa
正史 前川
Yasuo Ochi
康雄 越智
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Ohara Inc
Original Assignee
Ohara Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来に比べ、粒径分布がシャープであり、か
つ生産効率が向上したシリカ球状単分散粒子の製造方法
を提供する。 【構成】 アルコキシシランとアルカリ調整水の有機溶
液を混合することによりアルコキシシランを加水分解し
縮合反応させて球状シリカ粒子を製造する方法におい
て、混合反応液中におけるアルコキシシランの初期濃度
範囲を0.5〜2mol/l、アルカリ調整水のpH値
を11〜14の範囲に設定し、反応液を20℃から使用
溶媒の沸点までの範囲の所定温度に維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィラー材料、医科・
歯科材料、化粧品材料、光拡散材料、精密研磨材料およ
び液晶表示器用スペーサー材料等として用いるに適し、
平均粒子径が約0.1〜2μmの範囲にあり、変動係数
(平均粒子径を基準として、粒子径の標準偏差を百分率
で表した値)が15%以下であるシリカ球状単分散粒子
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、シリカ球状単分散粒子を製造
する技術が種々知られており、例えばJ.Colloi
d & Interface Sci.26,62−6
9(1968)には、アンモニアを触媒としアルコール
水溶液中でアルコキシシランを加水分解縮合して合成す
る方法がW.Stoberらによって開示されている。
ここでは炭素鎖が1〜4のアルコールを溶媒として使用
し、原料として水とアルコキシ基の炭素鎖が1〜5のア
ルコキシシランを0.05〜0.5mol/lの範囲で
用いて、室温下でアンモニアを触媒ととして加水分解縮
合反応により、0.05〜2μmのシリカ球状単分散粒
子を合成している。それ以来、各方面においてアルコキ
シシランの加水分解により球状シリカを製造する技術の
改良が多数試みられてきたが、球状シリカの収率を高く
しようとして反応液中のアルコキシシランの濃度を高く
すると、粒度分布のシャープな単分散粒子が得られなく
なるので、反応液のアルコキシシランを0.2mol/
l程度以下の低濃度側に維持する必要があり、そのた
め、高価な大量の有機溶媒が使用され、これを回収し再
生する工程が必要となり、製造コストが嵩むという欠点
を有していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記従来技術
にみられる諸欠点を改善し、反応液内のアルコキシシラ
ンの濃度を従来より高めながら、粒径分布がシャープで
あり、かつ生産効率が向上したシリカ球状単分散粒子の
製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の目
的を達成するため鋭意試験研究を重ねた結果、反応液の
成分組成および温度と合成粒子の粒度分布の間には極め
て微妙な関係が存在することが分かり、従来具体的に開
示されたことのない上記成分組成と温度条件の組み合わ
せによって粒度分布に優れた単分散性のシリカ球状粒子
を合成し得ることをみいだすことができた。本発明は上
記知見に基づいて成したものである。すなわち、本発明
のシリカ球状単分散粒子の製造方法の特徴は、アルコキ
シシランとアルカリ調整水の有機溶液を混合することに
よりアルコキシシランを加水分解し縮合反応させて球状
シリカ粒子を製造する方法において、アルカリ調整水の
pH値を11〜14の範囲に設定し、混合反応液中にお
けるアルコキシシランの初期濃度範囲を0.5〜2mo
l/l、反応液を20℃から使用溶媒の沸点までの範囲
の所定温度に維持した反応工程をとるところにある。
【0005】(発明の構成)以下、本発明方法の構成に
ついて詳述する。原料のアルコキシシランは、反応液中
で加水分解され脱水縮重合してシリカを生成するもので
あれば、その種類を問わない。その代表例は、一般式S
i(OR)4またはSiR′n(OR)4−nで示される
アルコキシシランである。上記一般式において、Rおよ
びR′はアルキル基であり、nは1〜3の整数である。
RおよびR′として、メチル基、エチル基、イソプロピ
ル基、ブチル基等の低級アルキル基を有するアルコキシ
シランが好適である。また、これらに加えてアルコキシ
シランを部分的に加水分解して得られる低縮合物の一種
または二種以上の混合物を使用することもできる。アル
コキシシランは、予め適当な溶媒と混和させておく必要
がある。この溶媒はアルコキシシランと水を溶解し、ア
ルコキシシランを分解させないものであればいかなる物
質でもよい。メタノール、エタノール、プロパノール等
のアルコール類、アセトン等のケトン類は入手しやすい
ので好適である。
【0006】上記アルコキシシランの溶液にアンモニア
調整水を加えた反応液中のアルコキシシランの初期濃度
は、0.5〜2mol/lの範囲が必要である。好適な
範囲は後述の有機溶媒の種類により異なるが、炭素数の
多いアルコキシシランであるほど高濃度にすることがで
きる。例えば上記一般式Si(OR)4で示すものにお
いて、Rがメチル基やエチル基の場合は0.51〜1.
5mol/lの範囲が好適であり、イソプロピル基やブ
チル基等の場合は0.7〜2mol/lの範囲が好適で
ある。
【0007】アルカリ調整水の有機溶液中の水は、アル
コキシシランの加水分解反応およびこれに続く縮重合反
応またはアルコキシシランの部分加水分解物の縮重合に
不可欠であり、アルコキシシランの4倍mol以上の存
在が必要である。また、アルカリはこれらの反応触媒と
して欠くことのできない要素である。アルカリ源として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニア等
が好適であるが、アルカリ反応触媒として用いることが
可能なものであればよい。アルカリ調整水は、予め有機
溶媒と混和させておく必要がある。この溶媒はアルコキ
シシラン液の調整に用いた溶媒と同様の物質である。ア
ルカリ調整水のpH値は11〜14となるよう調整す
る。この値が11より小さいと粒子の単分散性が悪化し
やすくなり、また14を超えると粒子はアルカリと反応
して溶解してしまう。
【0008】アルコキシシラン溶液とアルカリ調整水溶
液を混合した反応液の温度は、上記所定の範囲に制御す
る必要がある。温度の上限は使用有機溶媒の蒸発を抑え
るため溶媒の沸点より約10℃低い温度までとするのが
よい。一般に、反応液の温度が一定であれば反応液内の
アルコキシシランの濃度が高いほどシリカの合成粒子径
は大きくなり、アルコキシシランの濃度が一定であれば
反応温度の上昇につれてシリカ合成粒子の径は小さくな
る傾向がある。従ってこの反応温度とアルコキシシラン
濃度を考慮して組み合わせ所望の粒子を合成することが
できる。反応が進行するにつれて、反応液中のアルコキ
シシラン濃度は減少するが、上記初期濃度の下限値以下
となっても粒子の成長は継続する。反応終了後、得られ
た粒子は遠心分離、濾過、加熱等の方法により溶液から
分離することができる。
【0009】本発明方法の実施にあたり、アルコキシシ
ランとしてテトラエトキシシラン(TEOS)を使用す
る場合は上述のアルコール類やケトン類を使用し得る
が、図1に示すとおり反応液に関する(TEOS初期濃
度)−(温度)座標上において、A点(0.5mol/
l、20℃)、B点(0.5mol/l、溶媒の沸点マ
イナス10℃)、C点(1.5mol/l、溶媒の沸点
マイナス10℃)およびD点(0.8mol/l、20
℃)で囲まれる領域内にあるよう反応液を保持するのが
最適である。この領域外では粒度分布の悪化あるいは溶
液のゲル化やフレーク状化が生じ、所定の単分散粒子を
得難くなる。
【0010】
【実施例】つぎに、本発明のシリカ球状単分散粒子の製
造方法にかかる実施例を比較例とともに説明する。 (実施例1)pH12.5に調整したアンモニア水48
0mlとエタノール溶媒500mlを混合した溶液A
と、テトラエトキシシラン334gとエタノール溶媒6
62mlを混合した溶液Bとを両方ともに35℃とした
後、2つの溶液を混合する。混合後の反応液中のテトラ
エトキシシランの初期濃度は、0.80mol/lであ
り、pH値は11.9であった。混合により反応液はす
ぐに白濁してシリカ粒子を生成する。このシリカ粒子を
含む溶液を50℃で5時間保持した後、濾過し、加熱乾
燥してシリカ粒子を得た。この粒子をサンプリングし、
電子顕微鏡で観察し得られた写真から粒子径分布を求め
た。その結果、この粒子の平均粒子径は0.41μm、
変動係数は6%であって、単分散性は良好であった。
【0011】(実施例2〜18)実施例2〜10におい
て、表1に示す溶媒種(エタノール)を用い、表記した
反応液中のテトラエトキシシランの初期濃度が得られる
ようB液を調整し、また、反応液を表記の温度とする以
外は実施例1と同じ条件でシリカ粒子を得た。粒子の評
価結果である平均粒子径および変動係数を表1に示す。
また、実施例2〜10と同様に実施例1の条件を一部変
えてテストした比較例1〜8についてその評価結果とと
もに併記する。なお、図1に反応液に関する(TEOS
初期濃度)−(温度)座標上における実施例1〜10
(○印)および比較例1〜8(×印)の各条件位置を示
す。
【0012】
【表1】
【0013】(実施例11〜18)実施例11〜18に
おいて、表2に示す溶媒種(IPA)を用い、表記した
反応液中のテトラエトキシシランの初期濃度が得られる
ようB液を調整し、また、反応液を表記の温度とする以
外は実施例1と同じ条件でシリカ粒子を得た。粒子の評
価結果である平均粒子径および変動係数を表2に示す。
また、実施例11〜18と同様に実施例1の条件を一部
変えてテストした比較例9〜15について、その評価結
果とともに併記する。なお、図2に反応液に関する(T
EOS初期濃度)−(温度)座標上における実施例11
〜18(○印)および比較例9〜15(×印)の各条件
位置を示す。
【0014】
【表2】
【0015】上記実施例においては、有機溶媒としてエ
タノールおよびIPAの場合について説明したが、ブタ
ノールやアセトン等の場合においても同様に所期の効果
を得ることができ、また、pH値等も所定範囲内で変化
させ得る。
【0016】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明のシリカ球状
単分散粒子の製造方法は、アルコキシシランとアルカリ
調整水の有機溶液を混合して、アルコキシシランを加水
分解・縮合反応させる際に、従来法に比べ混合後の反応
液中のアルコキシシランの初期濃度と水の濃度がともに
高く、一方有機溶媒濃度を低減し、前記所定温度域で反
応させるものであるから、平均粒子径が約0.1〜2μ
mであり、変動係数が15%以下であって粒子径分布に
優れたシリカ球状単分散粒子を効率よく、経済的に製造
することができる。
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】反応液に関する(TEOS初期濃度)−(温
度)座標上における本発明方法の実施例および比較例の
各条件位置を示すグラフ。
【図2】反応液に関する(TEOS初期濃度)−(温
度)座標上における本発明方法の実施例および比較例の
各条件位置を示すグラフ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルコキシシランの有機溶媒による溶液
    とpH値を11〜14の範囲に設定したアルカリ調整水
    の有機溶媒による溶液との混合反応液中におけるアルコ
    キシシランの初期濃度を0.5〜2mol/l、反応液
    の温度を20℃から使用有機溶媒の沸点までの範囲内に
    設定して、アルコキシシランを加水分解し縮合反応させ
    ることを特徴とするシリカ球状単分散粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルコキシシランとしてテトラエトキシ
    シランを使用し、混合反応液中におけるテトラエトキシ
    シランの初期濃度および反応液の温度をそれらの(初期
    濃度)−(温度)座標上において、A点(0.5mol
    /l、20℃)、B点(0.5mol/l、溶媒の沸点
    マイナス10℃)、C点(1.6mol/l、溶媒の沸
    点マイナス10℃)およびD点(0.8mol/l、2
    0℃)で囲まれる領域内に維持することを特徴とする請
    求項1に記載のシリカ球状単分散粒子の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5936006A (en) * 1996-04-26 1999-08-10 Ivoclar Ag Filled and polymerizable dental material
WO2011136452A1 (en) * 2010-04-30 2011-11-03 Korea Institute Of Science And Technology A method for reducing defects in spherical oxide particle alignment
CN112897538A (zh) * 2021-03-29 2021-06-04 苏州达米昂科技有限公司 一种可用于肿瘤介入手术的二氧化硅纳米材料的制备工艺

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