JPH06191565A - 加温容器 - Google Patents

加温容器

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JPH06191565A
JPH06191565A JP4084205A JP8420592A JPH06191565A JP H06191565 A JPH06191565 A JP H06191565A JP 4084205 A JP4084205 A JP 4084205A JP 8420592 A JP8420592 A JP 8420592A JP H06191565 A JPH06191565 A JP H06191565A
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JP
Japan
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heat
reaction chamber
substance
heating container
lid
Prior art date
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JP4084205A
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English (en)
Inventor
Shizuo Ina
静夫 伊奈
Shoji Tokura
昭二 戸倉
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UEDA SEKKAI SEIZO KK
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
UEDA SEKKAI SEIZO KK
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加温容器内に収容した被加熱物の加熱に際
し、反応室での発熱作動時に発生せしめられる高温の水
蒸気を加温容器外に有効に放出せしめて、加温容器の安
全性を高めたものである。 【構成】 被加熱物を収容する加温容器1内の底部側
に、反応室6を形成するために熱伝導性材料からなる有
底筒状の筒体4を配装し、反応室6内に発熱物質7と誘
発物質8とを非接触の状態で収容し、小孔21を有する
底蓋13で密閉し、発熱作動用の密封孔16から発熱作
動用材18を挿入してパツク体9を壊裂せしめ、両物質
の水和反応により発熱作動せしめ、発生される高温の水
蒸気を小孔21を介して加温容器1外に有効に放出させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、飲食料たとえば酒類、
コーヒー、紅茶、カレールー、スープ、シチュ、乳飲
料、ジュース等の被加熱物を加熱せしめる加温容器に関
し、更にくわしくいえば被加熱物の加熱時に反応室が異
常圧となつて破裂事故を起こすおそれを未然に防止した
安全性の高い加温容器に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば飲食料容器と発熱装置とを一体型
の構造にした加温容器は既に知られている。この加温容
器は、当該容器内に設けた互いに他と区画された反応室
の一方を容器外から例えば棒状の作動部材を挿入した
後、これを取り出して室壁に孔を明け、発熱物質である
CaOと誘発物質である水分とを接触させて水和反応さ
せる構造である。しかしながら、このような加温容器
は、反応室内が水蒸気により異常圧に昇温された場合の
安全手段がまったく講じられていなかつた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、上記の
ような加温容器における発熱作動の実験を試みた。即
ち、加温容器外から作動部材である小径の作動ピンを一
方の反応室内へ突き刺した後、この作動ピンを抜き取つ
て室壁に孔を明け、誘発物質である水分を発熱物質とし
ての有効成分であるCaOに接触させて水和反応させ
た。すると、発熱と同時に高温の水蒸気が猛烈な勢いで
発生されるとともにCaOと水との水和反応により泥状
のCa(OH)2 が生成された。
【0004】しかして、反応所期の段階においては、作
動ピンによつて明けられた孔の部分から僅かではある
が、前記の如き水蒸気は容器外へ逃がされる。しかしな
がら、泥状のCa(OH)2 が生成されだすと、蒸気の
逃げ孔がたちまち閉塞されてしまい、反応室が異常圧力
となつて、ついには反応室の破裂という最悪の事態がひ
き起されるケースがまれに生じることが確認された。ま
た、加温容器自体を震動させることにより、急激な反応
を生じ、同様の事態を生ずることも確認された。
【0005】本発明は、上記のような実験に基いて研究
開発されたものである。即ち被加熱物の加熱に際し、反
応室での発熱時に発生される高温の水蒸気を容器本体外
に有効に放出せしめて、安全性をいちじるしく高め得る
ようにした加温容器を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の如き問題点を解決
するために本発明は、被加熱物を収容する容器本体内の
底部側に、反応室を形成するために熱伝導性材料からな
る有底筒状の筒体を配装し、反応室内に発熱物質と誘発
物質とを非接触の状態で収容して底蓋で密閉する構成と
なし、例えば発熱作動用の密封孔を通じて、前記両物質
の水和反応を生じさせるとともに発生される高温の水蒸
気を底蓋に形成した小孔により容器本体外にきわめて有
効に放出させ得るようにした加温容器である。
【0007】さらに、詳しくいえば、本発明は、被加熱
物を収容する容器本体内の底部側に、反応室を形成する
ために熱伝導性材料からなる有底筒状の筒体を配装し、
反応室内に発熱物質と誘発物質とを非接触の状態で収容
して底蓋で容器本体を密閉する構成とし、発熱物質と誘
発物質との発熱作動により発生される高温の水蒸気を容
器本体外に放出するため、底蓋に1以上の小孔を設けた
加温容器である。
【0008】更にまた、本発明は、容器本体内に配装し
た筒体の開口部に位置せしめられる水蒸気を透過せしめ
る中蓋と、この中蓋の外側に配装される底蓋との間に通
気性材を介在させることにより、底蓋に明けた小孔がC
aOと水との水和反応により生成される泥状のCa(O
H)2 の目詰まりを確実に防止できるようにした加温容
器である。
【0009】まず、本発明における容器本体内に反応室
を形成するために設けられる有底筒状の筒体は、耐熱、
耐圧性かつ熱伝導性の良好な材料から成形される。この
ような材料としては、例えば鉄、アルミニウム、銅、ス
テンレス等の金属またはその腐敗処理をした金属、耐熱
性高分子ポリマーや紙類があげられる。
【0010】また、上記の反応室内において、発熱物質
と非接触のための隔室として収容される誘発物質を密封
するパツク体(袋)としては、例えば耐熱性または非耐
熱性の高分子ポリマー、紙類、布類と金属箔とを利用し
た金属ラミネート材が好ましく、高分子ポリマーの袋状
のものであつてもよい。
【0011】このような好適な材料によりパツク体
(袋)が形成される場合には、従来、一般的に用いられ
ていた高分子ポリマー製水袋の場合と異なり、時間的な
経過(長期保存時)によつても誘発物質中の水分子が透
過するというようなことはまつたくなく、完全に水分を
保持し得る。従って、反応室に誘発物質と非接触の状態
で収容された発熱物質が使用前にその水分と反応して劣
化されてしまう欠点を回避できる。
【0012】それ故、発熱作動に際して、発熱物質と誘
発物質とを水和反応させたにもかかわらず、発熱作動が
行われないというような重大な欠点を回避できる。また
用いられる誘発物質としては水、不凍性溶液が使用され
る。不凍性溶液としては、塩水溶液、水溶性アルコール
水溶液あるいはこれらの混合液が適宜に使用される。
【0013】塩水溶液としては、水溶性塩、即ち1〜3
価金属の水溶性塩またはアンモニウム水溶性塩の水溶液
であればよく、例えばナトリウム、カリウム、マグネシ
ウム、カルシウム、バリウム、銅、鉄、ニツケル、亜鉛
またはアルミニウムなどの1〜3価金属で、ハロゲン原
子、炭酸根、硫酸根による水溶性塩があげられる。
【0014】さらに好適な水溶性塩を例示すればNaC
l 、CaCl2、KCl 、MgCl2、BaCl2、CuC
l2、FeCl2、FeCl3、MnCl2、NiCl2、ZnC
l2、Al Cl3、CaI2 、CaBr2 、NaF、BaB
2 、BaI2 、CuBr2 、CuSO4 、FeB
2 、FeSO4 、MgI2 、NiBr2 、Al2(SO
4 3 、Na2 SO4 、NaHCO3 、NH4 Cl 、N
4 I、NH4 F、(NH42 SO4 などの水溶性無
機塩が挙げられ、これらを1種以上含有する水溶液が使
用される。
【0015】特に、NaCl を用いるのが好適であり、
例えばNaCl 5%水溶液は約−6℃、NaCl 15%
水溶液は約−13℃の耐凍結性を保持するものである。
なお、NaCl としては安価な工業用食塩でも、あるい
はまた海水からのNaCl であってもよく、さらにNa
Cl 以外の他の上記塩類を混入したものであつてもよ
い。
【0016】その他水溶性有機酸塩、例えばクエン酸、
酒石酸のナトリウムやカリウム塩も使用できる。さらに
海水の如く2種以上の塩類を含有する水溶液でもよい。
さらにまた、塩水溶液の濃度としては、0.5%以上で
あればよく、飽和溶液としての濃度までのいずれの濃度
に調整して用いてもよく、好ましくは1〜15%濃度程
度ある。
【0017】また、水溶性アルコール水溶液としては、
市販のポリエチレングリコールを含有する不凍液の水溶
液を使用することが安価かつ簡便である。この水溶性ア
ルコールとしては、水溶性多価アルコールで、例えばエ
チレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコー
ルまたはこれらの混合物が挙げられるが、その他エチレ
ングリコール誘導体で水溶液状態において、冷却下にて
も凍結を容易に示さないものであればいずれのものでも
使用できる。
【0018】前記の誘発物質と非接触の状態で反応室内
に収容される発熱物質としては、CaO、CaCl2など
水和反応にて発熱するものであれば全て利用できる。発
熱物質は燃焼によつて粒状のものとすることが簡便であ
り、さらに、不含水溶媒を用い、必要に応じて溶媒可溶
性の中性、アルカリ性を示す水溶性バインダーで顆粒状
にして、飛散防止のための加工を施してもよい。さら
に、発熱物質の使用量は、加熱する飲食料に比熱、量を
計算の上、水和反応熱量から算出すればよい。
【0019】例えば、比熱約1の液体として酒類、コー
ヒー、紅茶等の飲食料180mlを50℃以上に上昇せし
めるには、CaO約40〜45g以上、塩水溶液または
水溶性アルコール水溶液中の水分として12〜13g以
上を用いればよい。さらに、上記の発熱物質と誘発物質
との水和反応に関与しない耐熱性の粒状物を必要に応じ
て用い、層状または分散して配置してもよい。
【0020】この粒状物は、希釈・保温材および目詰ま
り防止の機能を営む目的であり、発熱物質中にランダム
に混入し、さらにそれの粒状物を反応室内に備えること
が重要である。このような耐熱性の粒状物としては、
砂、小石、スラグ、ガラス等があげられる。この粒状物
を備えることによつて、発熱物質である例えばCaOの
危険物取扱い上の回避とともに発熱時の熱を吸熱せしめ
ることにより、加熱後の飲食料を放置しておいても、そ
の保温効果を保持し得るようにするためである。
【0021】さらに、粒状物は、水和反応による発熱時
の熱を吸収するため、異常昇圧をも防止する、いわゆる
安全弁の役目も営むから安全性をより高めることができ
る。特に、この耐熱性の粒状物は、前記反応室内の中蓋
側に位置し、層状にて構成することにより、上記の保温
性のみならず、反応によつて発生する水蒸気の通気性を
良好となすものである。
【0022】反応室の開口部に配置される水蒸気透過性
の中蓋は、水和反応時に発生せしめられる高温の水蒸気
を透過する材料から形成される。例えば紙類、金属箔、
金属ラミネート材、布類などがあげられ、厚さは特に限
定されないが、0.01mm以上が好ましい。
【0023】紙類、金属箔、金属ラミネート材から形成
される場合には、発熱物質の微粉体が透過せず、水蒸気
が透過し得る例えば円形、角形その他任意の形状の孔を
明けたり、あるいはまた「+」字状の切り込みを入れた
りして透過性を良好にする。中蓋は、必要に応じて、金
網、ラス網、パンチング板等で形成すれば前記のような
加工は省略される。
【0024】上記の中蓋と底蓋との間に通気性材を配装
することによつて、中蓋と底蓋との密着を防止する。そ
れ故、水蒸気の排出が阻害されず、有効に行える。通気
性材としては、紙類、繊維材、不織布、スポンジ、綿そ
の他これに類する材質のものが挙げられる。さらにこの
通気性材は、前記の中蓋自体に通気性能を持たせること
による中蓋を通気性材と兼用せしめたものでもよい。
【0025】底蓋は中心部に発熱作動用の孔が明けられ
る。この孔は通常の場合は、例えば紙類、金属箔、金属
ラミネート材、溶融性ポリマー、ロウ等からなる密封材
で密封され、密封孔として設けられる。特に、密封材が
80〜85℃で溶融する溶融性ポリマー(PET)の場
合は、底蓋の内面または外面側に塗布するのが好まし
い。
【0026】このような密封材料を底蓋の内外面側に塗
布することにより、反応室内に万一の事故があつて高温
化されるようなことがあつても、高温の水蒸気によつて
密封材が強制的に溶融される。従って、密封孔が自動的
に開口され、反応室内の高温の水蒸気が外部へ急速に逃
がされるので、加温容器の爆発という最悪の事故を未然
に防止でき、安全性が高められることになる。
【0027】さらに、水蒸気の排出をよりスムーズに行
うために、底蓋に1以上、好ましくは複数の小孔を設
け、該小孔は前記の密封孔と同様の密封処理を施してお
けば、反応室内に万一の事故があつて高温化されるよう
なことがあつても、水蒸気はさらに迅速に加温容器の外
部へ有効に排出または放出せしめられることになる。
【0028】さらに、発熱作動について例示すれば、密
封孔を通じて底蓋外から挿入壊裂棒を挿入せしめた状態
にて、発熱物質と誘発物質とを非接触の状態で収容した
誘発物質の隔室を壊裂せしめ、隔室から誘発物質を流出
せしめるために先端が鋭利状に形成された挿入壊裂棒を
発熱作動用材として用いる。
【0029】この発熱作動用材としては、パツク体とし
た誘発物質の袋を壊裂せしめる挿入壊裂棒であれば何ら
限定されるものではないが、好ましくは例えば矢じり状
のものであり、このような形状のものは加温容器に挿入
状態のままで、隔室から誘発物質を流出し得るものであ
り、いずれの形状でも使用できる。
【0030】発熱作動用の密封孔の内径は、充分大きな
径に形成される。即ち、発熱作動用材の最大径、例えば
矢じり部の径より若干大きく、かつその柄の外径よりも
充分大きい径である。発熱作動用の柄が密封孔内に挿入
されたとき、まず矢じり部により誘発物質の隔室が充分
な大きさの開口部に壊裂せしめられる。
【0031】従って、発熱作動用材を挿入したままの状
態にしておいても、隔室の壊裂により誘発物質が流出さ
れるとともに、密封孔と柄との間にも充分大きな間隙が
形成される。それ故、この間隙から水和反応によつて生
じる高温の水蒸気が外部へ有効に排出または放出される
とともに小孔から水蒸気も排出されることになるので、
安全性がいちじるしく高められる。このように、水和反
応の開始にあたり、底蓋外から密封孔を通じて発熱作動
用材を反応室内に挿入して発熱作動を行わしめた後、発
熱作動用材を加温容器からいちいち抜き取らなくても蒸
気抜きが阻害されず、安全性が確保される。
【0032】底蓋は容器本体に対して巻締機により通常
のように巻締め加工される。この巻締め部の密封性を高
めるために、なるべくは撥水性のポリマー溶液によりコ
ーテイング処理を施す。このコーテイングによる密封部
によつて、巻締め部から反応室内への外気中の水分吸収
が完全に阻止される。したがつて、発熱物質の劣化が長
期(保存時)にわたつて防止されることになる。
【0033】以下、本発明の具体的な実施例について説
明するが、これによつて限定されるものではない。図1
において、符合1は加温容器である。加温容器1は容器
本体2を備えており、容器本体2は、なるべくは断熱性
の材料により成形される。容器本体1の図1において上
端には全開型あるいはプルトツプ型の上蓋3が備えてあ
る。容器本体1の図1において底部には有底筒状の筒体
4が配装してある。
【0034】筒体4の配装によつて、容器本体2内に被
加熱物の収容室5と反応室6が隔室の形態で形成され
る。反応室6内には、その内底部に発熱物質(若干の希
釈兼保温材を含む)7が収容される。この発熱物質7の
図1において下側には、誘発物質8を密封したパツク体
(袋)9を配置する。このパツク体(袋)9の図1にお
いて下側にも発熱物質(若干の希釈兼保温材を含む)7
が配置される。
【0035】パツク体9は反応室6内において発熱物質
7でサンドイツチ状にはさまれた形態で収容してある。
発熱物質7の図1において下側には必要に応じ、用いて
もよい耐熱性の希釈兼保温材である粒状物層10が設け
られ、この粒状物層10の図1において下側には中蓋1
1が配置してある。
【0036】中蓋11の図1において下側には通気性材
12が配装され、この通気性材12の図1において下側
に底蓋13を被せ、通常の巻締機(図示せず)により一
体的に巻締め加工が施してある。この巻締め部14は、
必要に応じて、ポリマー溶液によるコーテイング処理に
より密封される。この密封部15によつて、巻締め部1
4から反応室6内への外気中の水分子の浸入が確実に防
止される。
【0037】底蓋13の中心部には発熱作動用孔16が
明けてある。この発熱作動用孔16は底蓋13の外面側
から密封材17によつて密封される。密封材17は発熱
作動用材18の矢じり19によつて簡単に壊裂せしめら
れ、さらに矢じり19はパツク体(袋)9を貫通して充
分な大きさの開口部に破裂せしめられる。
【0038】矢じり19の最大径部W1は、密封孔16
の内径W2よりも僅かに小さく、さらに柄20の外径W
3は、密封孔16の内径W2より大幅に小さくなつてい
る。矢じり19がパツク体9を壊裂せしめるときに、密
封孔16を閉塞するために、柄20に密封栓部を設ける
こともできる。
【0039】この場合、密封孔16とは別に小孔21を
底蓋13に設けておき、これより水蒸気を逃す構造とす
る。なお、図1において符合22は底蓋13上に着脱可
能に装着されたカバーである。カバー22は発熱作動に
際し、図1のように装着されて、水和反応の際に生じる
高温の水蒸気が加温容器外へ放出されるとき、水蒸気に
よる火傷を防止したりあるいは汚損を防止するものであ
る。
【0040】<作用>反応室6内に非接触の状態で収容
された発熱物質7と誘発物質8とを水和反応させるに
は、密封材17を発熱作動用材18の矢じり19で突き
破り、さらにそのまま進入させてパツク体(袋)9を壊
裂せしめる(図1中の点線状態参照)。すると、誘発物
質8が反応室6内に流れ出し、発熱物質7と接触して水
和反応を起こす。
【0041】この際カバー22は底蓋13の図1におい
て下側から被せておく。反応室6内で水和反応すること
により、高温の水蒸気が発生され、反応室6内の温度は
徐々に高められる。上記水蒸気の一部は密封孔16から
加温容器外へ放出されるとともに小孔21から水蒸気の
一部が加温容器1外へ逃がされることから、反応室6内
は異常圧力とならないように自動制御される。
【0042】反応室6内の温度は、筒体4を介して被加
熱物と熱交換される。上記の水蒸気が外部へ小孔21を
介して放出される場合、水蒸気の流路が目詰まりするこ
とがなく、極めて有効的に放出される。即ち、水和反応
により一部泥状となつたCa(OH)2 が粒状物層10
のところでそれ以上の流出が阻止され、中蓋11、通気
性材12のところまではほとんど到達しない。それ故、
水蒸気の流出経路に目詰まりが起こらず、水蒸気は加温
容器1外へスムーズに放出されることになる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、反
応室内での発熱物質と誘発物質との水和反応により生ず
る高温の水蒸気を加温容器外にきわめて有効的に放出せ
しめることができるので、反応室が必要以上に高圧化さ
れることがなく、安全な圧力状態の下で反応せしめるこ
とができる。従って、きわめて安全性の高い加温容器が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】加温容器の要部を断面にした正面図である。
【符号の説明】
1 加温容器 2 容器本体 4 筒体 6 反応室 7 発熱物質 8 誘発物質 11 中蓋 13 底蓋 16 密封孔 21 小孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被加熱物を収容する容器本体内の底部側
    に、反応室を形成するために熱伝導性材料からなる有底
    筒状の筒体を配装し、反応室内に発熱物質と誘発物質と
    を非接触の状態で収容して底蓋で密閉する構成となし、
    発熱物質と誘発物質との発熱作動により生ずる水蒸気の
    一部を容器本体外に放出するために、底蓋に1以上の小
    孔を設けたことを特徴する加温容器。
  2. 【請求項2】 容器本体内に反応室を形成する筒体の開
    口部に位置せしめられた水蒸気を透過せしめる中蓋と、
    この中蓋の外側に配装された底蓋との間に通気性材を介
    在させてなる請求項1記載の加温容器。
  3. 【請求項3】 容器本体内に反応室を形成する筒体の開
    口部に位置せしめられた水蒸気を透過せしめる中蓋と、
    この中蓋の外側に配装されかつ発熱作動用の密封孔を有
    する底蓋と、非接触の状態で収容された発熱物質と誘発
    物質との隔室を壊裂せしめ、誘発物質を流出させ発熱作
    動せしめてなる請求項1記載の加温容器。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019529273A (ja) * 2016-09-29 2019-10-17 ケロッグ カンパニー 食材パッケージアッセンブリおよび関連方法

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