JPH06189325A - 特定色引き込み回路 - Google Patents

特定色引き込み回路

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JPH06189325A
JPH06189325A JP4338769A JP33876992A JPH06189325A JP H06189325 A JPH06189325 A JP H06189325A JP 4338769 A JP4338769 A JP 4338769A JP 33876992 A JP33876992 A JP 33876992A JP H06189325 A JPH06189325 A JP H06189325A
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JP
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stimulus
pull
sum
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JP4338769A
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Inventor
Takashi Endo
隆史 遠藤
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Kyocera Corp
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】特定色への引き込みを色度図上で自在に行い、
これを実施するに当たり自然な色変換が行われるように
する。 【構成】入力変換部12で、入力された3刺激値(R,
G,B)から、刺激値和L、色度値(x,y)、主波長
を表す色度値(xs ,ys )、及び、刺激純度pが演算
される。色変更部22にて、それらの情報と引き込み割
合rとに基づいて、各画素の色度値(x,y)が、目標
色度値(xv ,yv )に引き込まれ、新たな刺激値
X’,Y’,Z’が演算される。それらから、新たな3
刺激値(R’,G’,B’)が演算される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子カメラ等で撮影記
録されたデジタル画像データを再生表示する画像再生装
置において、所望の色変換を行うための回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子カメラにより画像を撮像し、
テレビジョンディスプレイにより再生する電子スチルカ
メラシステムがある。このシステムにより再生される画
像は一般的に色が少なく彩度が低い。というのは、身の
回りにある物の彩度は一般的に低いことが多いからであ
る。しかし、再生して見る画像は、撮像される画像その
ものより、もっと鮮やかな、色の豊富な画像を見た方が
好ましい場合が多い。例えば、彩度の低い単調な画像に
色を与えて、画像の質を整えることができる。例えば、
各画素の色相を特定の色相に引き込むことにより、単調
な画像を色鮮やかな画像に変換することができる。
【0003】これによれば、画像全体を特定色に近づけ
ることにより、画像を見たときに受ける印象を変化させ
る効果を得られる。
【0004】特定色に対して色の引き込みを行う従来装
置としては、例えば、特開平3−135292に記載さ
れた装置があげられる。これは映像信号から所定の色相
を検出し、それに応じて色復調信号におけるその所定の
色相を変化させる(具体的には色差信号の振幅を変化さ
せる)ことにより、映像信号の色相に対応した色再現画
像を表示可能にしたものである。これにより例えば、肌
色について色相変化が少なく且つ緑について色再現の良
好な特性が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来例に
おいては、色相信号により引き込み具合を適応的に調節
することはできたが、色の明度情報に応じて引き込みを
適応的に調節することはできなかった。
【0006】また、色引き込みの定義が不明確なため
に、任意の色に引き込む場合の回路の制御方法がなく、
任意の特定色に色引き込みを行うことが困難であった。
【0007】また、最も暗い領域を、視覚的に明らかな
ほど別の有彩色に引き込むためには、明度を持ち上げる
必要があるが、このような処理を行うことは従来の回路
ではできなかった。なお、周知のガンマ補正回路により
暗い部分の明度を持ち上げることができるが、最暗部は
やはり0に近い値にしか補正されないため、視覚的に明
らかなほどの色引き込みを行うためには、最暗部に何ら
かの値を加算するような変換が必要であるが、従来の回
路ではこのような変換はできなかった。
【0008】本発明は、上記従来の課題に鑑みなされた
ものであり、特定色への引き込みを行う方法を色度図を
用いて明確にし、これを実施するに当たり自然な色変換
が行われるようにすることを目的とする。
【0009】また、本発明は、従来行えなかった暗部に
おける視覚的に明瞭な色変換を可能にすることを目的と
する。
【0010】さらに、本発明は、暗部の詳細を明瞭に強
調するための非線形変換と特定色引き込みの効果とが干
渉するのを補償するために、非線形変換の強度に連携し
て色引き込み割合の制御パラメータを変更できるように
することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、請求項1記載の発明は、画素の3刺激値を入力と
し、これを処理して特定の色相に引き込み、新たな3刺
激値にして出力する特定色引き込み回路であって、前記
入力された画素の3刺激値から、刺激値和L、色度値
(x,y)、主波長を表す色度値(xs ,ys )、及
び、刺激純度pを求める入力変換手段と、画像に基づき
引き込み割合rを求める引き込み割合演算手段と、引き
込み目標とする特定色の色相を示す目標色度値(xv
v )を設定する目標色度値設定手段と、前記刺激値和
L、前記画素の色度値(x,y)、前記主波長を表す色
度値(xs ,ys )、前記刺激純度p、前記引き込み割
合r、及び前記目標色度値(xv,yv )から、以下の
式に従って引き込み演算を行い、新たな刺激値X’,
Y’,Z’を求める色変更手段と、 x’= x + p(xv −xs )r y’= y + p(yv −ys )r X’= Lx’ Y’= Ly’ Z’= L−X’−Y’ 前記演算された刺激値X’,Y’,Z’から出力の3刺
激値を算出する出力変換手段と、を含むことを特徴とす
る。
【0012】また、請求項2記載の発明は、画素の3刺
激値を入力とし、これを処理して特定の色相に引き込
み、新たな3刺激値として出力する特定色引き込み回路
であって、前記入力された画素の3刺激値から、刺激値
和L、色度値(x,y)、主波長を表す色度値(xs
s )、及び、刺激純度pを求める入力変換手段と、画
像に応じて前記刺激値和Lを補正して、新しい刺激値和
L’を求める刺激値和補正手段と、前記刺激値和L’に
基づき所定の関数応答を求めることにより、引き込み割
合rを求める引き込み割合演算手段と、引き込みの目標
とする特定色の色相を示す目標色度値(xv ,yv )を
設定する目標色度値設定手段と、前記刺激値和L’、前
記画素の色度値(x,y)、前記主波長を表す色度値
(xs ,ys )、前記刺激純度p、前記引き込み割合
r、及び前記目標色度値(xv ,yv )から、以下の式
に従って引き込み演算を行い、新たな刺激値X’,
Y’,Z’を求める色変更手段と、 x’= x + p(xv −xs )r y’= y + p(yv −ys )r X’= L’x’ Y’= L’y’ Z’= L’−X’−Y’ 前記演算された刺激値X’,Y’,Z’から出力の3刺
激値を算出する出力変換手段と、を含むことを特徴とす
る。
【0013】また、請求項3記載の発明は、前記刺激値
和補正手段が、前記刺激値和Lから所定の関数応答(△
Lm)を求め、これを刺激値和Lに加算することにより
新しい刺激値和L’を L’=L+△Lm により求めるものであることを特徴とする。
【0014】さらに、請求項4記載の発明は、前記刺激
値和補正手段は、前記刺激値和Lから所定の非線形変換
により新しい刺激値和L’を求め、前記非線形変換の強
度を設定するパラメータは可変とされ、前記引き込み割
合演算手段の関数応答の関数形状を設定するパラメータ
は可変とされ、前記関数応答の関数形状を設定するする
パラメータは、前記刺激値和補正手段における前記非線
形変換の強度を設定するパラメータに応じて、その値を
変えることを特徴とする。
【0015】
【作用】上記請求項1記載の構成によれば、入力変換手
段が、3刺激値から刺激値和L、色度値(x,y)、主
波長を表す色度値(xs ,ys )、及び刺激純度pを求
め、また、引き込み割合制御手段が引き込み割合rを求
め、目標色度値設定手段が設定する特定色の目標色度値
(xv ,yv )、引き込み割合r、刺激純度p、刺激値
和L、及び入力画素の色度値(x,y)、から上式のよ
うに刺激値の変更を行い、この後、出力変換手段が、出
力すべき3刺激値に戻して、出力とする。
【0016】このため、任意の色相へ、割合rに応じた
色引き込みが実行できる。つまり、rが1に近い領域で
は、引き込みが強いため、ほとんど特定色のみの色調に
なり、rが0に近い領域では引き込みが弱く、ほとんど
もとの画像のままになる。そしてrを求める関数は、例
えばp及びLに基づいて行われ、rを滑らかに変化され
ば、変換後の画像に偽輪郭が発生することがない。
【0017】ここで、引き込み割合rを求めるのに当た
り、その関数の形状を設定するパラメータを変化させれ
ば、引き込みの度合いを調節することができ、所望の画
像を自由に作り出すことができる。
【0018】また、引き込む目標の色度値(xv
v )を任意の色度値に設定できるように構成すれば、
自由な色引き込みが可能である。
【0019】上記請求項2記載の構成によれば、入力変
換手段が、3刺激値から刺激値和L、色度値(x,
y)、主波長を表す色度値(xs ,ys )、及び刺激純
度pを求めた後、刺激値和補正手段において、刺激値和
を画像に応じて補正して、新しい刺激値和L’を求め
る。そして、引き込み割合演算手段が、刺激値和L’と
刺激純度pから所定の関数応答を求め、引き込み割合r
を求める。このため、刺激値和を補正することにより色
引き込みの効果のかかりにくい暗部においても効果的に
色引き込みが可能となり、よって暗部の詳細が明瞭な画
像をつくることができる。
【0020】上記請求項3記載の構成によれば、刺激値
和補正手段が、刺激値和Lから、最暗部に対する“かさ
上げ値”△Lmを求め、これを刺激値和Lに加算するこ
とにより刺激値和を“持ち上げる”ことができる。これ
により色引き込みの効果がかかりにくい刺激値和が低い
領域においても視覚的に明らかなほど最暗部の色相を所
定の色相に引き込むことができる。
【0021】上記請求項4記載の構成によれば、刺激値
和補正手段は、刺激値和Lから所定の非線形変換により
新しい刺激値和L’を求めるものであり、かつ非線形変
換の強度を設定するパラメータを変えることにより、ガ
ンマ補正と同様の効果により、暗部の刺激値和を持ち上
げて画像の暗部の詳細を明瞭に見ることができるように
なる。これと同時に、引き込み割合制御手段の関数応答
の関数形状を設定するパラメータが、刺激値和補正手段
における非線形変換の強度を設定するパラメータに応じ
て値を変えるために、色引き込みの効果がかかる領域が
画像中に占める面積をほぼ設定通りに制御することがで
きる。このため、色引き込みの効果の度合いと暗部の詳
細を明瞭化する非線形変換とが独立に制御できるため、
所望の画像を自由にかつ容易に得ることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0023】(1)本発明の原理 図1は本発明の原理を説明するための図であり、周知の
CIE(1931)xy色度図が示されている。ここ
で、100は、スペクトル軌跡であり、102は純紫軌
跡であり、また、104は光源の色温度曲線である。
【0024】本発明に係る特定色引き込み方法では、ま
ず、入力された画素の3刺激値RGBが、公知の方法に
より、上記xy色度座標上の色度値(x,y)に変換さ
れる。
【0025】図1において、画素の色度値は、点Fで特
定されている。この点Fで示される画素の色度値と、色
温度曲線104上の光源Wの色度値(xw ,yw )と、
を結ぶ直線Uが、スペクトル軌跡100(又は純紫軌跡
102)に交差する点Sは、周知のように、画素の主波
長を表す色度値(xs ,ys )である。
【0026】そして、これらの3点F、W、Sの相互間
距離から、後に示すように、画素の彩度を示すいわゆる
刺激純度pが演算される。
【0027】一方、色引き込み目標となる目標色度値
(xv ,yv )が任意に設定される。図1において、目
標色度値は、点Vで示されている。ここで、この目標色
度値は、スペクトル軌跡100上(又は純紫軌跡102
上)に設定されるが、必ず軌跡上に設定しなければなら
ないわけではない。
【0028】このように、目標色度値が定まると、その
点Vと前記点Wとを結ぶ直線U´が定まる。
【0029】本発明においては、この直線U´上に,新
たな色度値(x’,y’)で表される点F´が特定され
る。具体的には,点Fから、直線SVに平行に引いた直
線が、直線U´と交わった点が、点F´となる。
【0030】しかし、すべての画素の色度値をそのよう
に変更すると、変換後の主波長が全てVに等しくなり、
モノトーン的な画像となってしまうので、後述のよう
に、引き込み割合rを定めている。
【0031】以上のように、本発明においては、色度図
上で目標色度値を定め、各画素の色度値をその刺激純度
などに応じて引き込むものであり、色調を自在に変化さ
せることができる。
【0032】(2)本発明に係る装置の基本構成 図2には、本発明に係る特定色引き込み装置の基本構成
が示されている。
【0033】図2において、入力信号は所定の精度でデ
ジタル化されたRGBの3刺激値であり、それがシリア
ル入力される場合、レジスタ10で、RGBの3つデー
タに並列的に分離され、それらが入力変換部12に入力
される。
【0034】この入力変換部12は、上記3刺激値の刺
激値和Lを演算する刺激値和演算回路14と、刺激純度
pを演算する刺激純度演算回路16と、画素の色度値
(x,y)を演算する色度値演算回路18と、主波長の
色度値(xs ,ys )を演算する主波長演算回路20
と、を含む。
【0035】なお、光源の色度値(xw ,yw )は、予
め設定され、入力変換部12に格納されているものとす
る。但し、外部から与えても良い。また、目標色度値
(xv,yv )は、目標色度値設定部26を用いて、操
作者によって任意に指定されている。
【0036】入力変換部12の作用を詳述すると、入力
されたRGBは、以下の変換式により、まず、CIE
(1931)XYZ座標に変換される。
【0037】 X= 0.6067R+0.1736G+0.2001B Y= 0.2988R+0.5868G+0.1144B Z= 0.0661G+1.1150B …(1) そして、刺激値和Lが L=X+Y+Z …(2) で求められる。
【0038】この刺激値和Lで、以下の式のように、各
刺激値を除することにより色度値(x,y)が求められ
る。
【0039】 x=X/L y=Y/L …(3) そして、画像の撮影時の光源の色度値(xw ,yw
と、上記の画素の色度値(x,y)と、から、主波長を
表す色度値(xs ,ys )が求められる。これは、図1
の直線Uとスペクトル軌跡100との交点を求める演算
に相当する。
【0040】なお、実際に撮影したときの光源の色度値
が分からない場合は、予め設定した良く使われる光源の
色度値を用いることができる。このような処理を行う回
路は、光源の色度値からその色度値へ向かうベクトルを
求め、そのベクトルの傾きと主波長を表す色度値とを対
応させるROMを備えることにより実現することができ
る。あるいは、スペクトル軌跡を近似する方程式を記憶
しておき、色度(x,y)と光源の色度値(xw ,yw
)とを結ぶ直線とを連立させて解くことにより信号処
理回路で実現することもできる。ちなみに、そのような
回路として、本発明者が、例えば特願平4−95335
で提案したものを使用することもできる。
【0041】さて、入力変換部12では、画素の刺激純
度pも演算される。ここで、刺激純度pは、 p=(x−xw )/(xs −xw ) …(4-1) =(y−yw )/(ys −yw ) …(4) のうち誤差の少ないどちらかの式により求められる。
【0042】以上のように、入力変換部12にて、刺激
値和L、刺激純度p、画素の色度値(x,y)、及び主
波長の色度値(xs ,ys )、が求まると、それらが、
色変更部22に送出される。
【0043】そして、色変更部22は、以下の式を実行
することにより、新たな色度値(x’,y’)を求め
る。すなわち、色の引き込みとは、基本的には次の式で
表される。
【0044】 x’= x + p(xv −xs ) y’= y + p(yv −ys ) …(5) これは、図1で示したように、直線U上にある画素の色
度値(x,y)を示す点Fを、直線U´上へ移動させて
点F´とすることに相当する。ここで、△WSVと△W
FF’とが相似になる。つまり、内分比に相当する当該
画素の刺激純度pによって、直線U´(点Wから点Vの
間)を内分した点が、点F´になる。
【0045】しかし、上述したように、無条件に上記引
き込みを実行すると、特定色相のみのモノトーンの画像
が出来上がる。
【0046】そこで、本発明では、引き込み割合演算部
24において、刺激値和L及び刺激純度pに基づいて、
引き込み割合rが設定されており、色変更部22では、
実際には、次の式により引き込みを行う。
【0047】 x’= x + p(xv −xs )r y’= y + p(yv −ys )r …(6) 以上のようにして、色変更部22は、画素についての新
たな色度値(x´,y´)を求めた後、その新しい色度
値(x´,y´)に、刺激値和Lをかけて刺激値X’,
Y’を求める。
【0048】 X’= L*x’ Y’= L*y’ …(7−1) そして、もう一つの刺激値Z’を、 Z’= L−X’−Y’ …(7−2) により求める。
【0049】次に、出力変換部28は、以下の式にした
がって、CIE(1931)XYZ刺激値をRGB刺激
値へ変換し、新たな刺激値R’,G’,B’を得る。
【0050】 R’= 1.9106X’−0.5326Y’−0.2883Z’ G’=−0.9843X’+1.9984Y’−0.0283Z’ B’= 0.0584X’−0.1185Y’+0.8985Z’ …(8) そして、レジスタ30は、R’、G’、B’をシリアル
に出力する。
【0051】(3)引き込み割合rの求め方 ここで、引き込み割合演算部24における引き込割合r
の設定の仕方について検討すると、rを変化させる条件
として、例えば、以下のものがあげられる。
【0052】[条件例1] 明度(刺激値和)が一定値より低い時に、r=1 明度(刺激値和)が一定値より高い時に、r=0 [条件例2] 彩度(刺激純度)が一定値より低い時に、r=1 彩度(刺激純度)が一定値より高い時に、r=0 [条件例3] 色相が特定の色相の時に、 r=0 色相がそれ以外の色相の時に、r=1 しかしながら、引き込みの割合rの値をあるところで急
激に変化させると、画像中に疑似輪郭が発生してしまう
ので、好ましくない。
【0053】そこで、引き込み割合演算部24は、以下
の様に、ロジスティック関数を用いている。すなわち、
引き込みをかける領域を検出する検出値の変化に対し
て、rが滑らかに変化するようにしている。
【0054】 y=(1+tanh(x/T))/2 …(9) (但し、Tは変化の滑らかさを制御するパラメータ)こ
こで、ロジスティック関数とは、通常は、 1/(1+exp(−x/T’)) …(10) (ただしT=2T’)の形の関数であるが、わり算器を
省略するために、超越関数のかわりにハイパボリックタ
ンジェント関数を用いる。
【0055】上式の関数は、入力パラメータxが“∞”
の時出力が“1”になり、入力xが“−∞”の時、出力
が“0”になり、入力xが“0”のとき出力は“1/
2”になる。またパラメータTを小さくすると、立ち上
がりが急峻になり、Tを適当に大きくすると緩やかな変
化を示す。おおまかにいって、Tの値はパラメータxの
取り得る範囲の1/5程度が良い。
【0056】よって、tanh(x)を求める回路は、
予め演算結果をROMにもっておき、入力xをアドレス
として、関数値を求めるようにすればよい。
【0057】これを用いると、ある閾値の前後で滑らか
に応答するためのパラメータを自由に作ることができ
る。例えば、閾値をx0 として、それより入力が大きい
時に定数2cに近づき、閾値x0 よりも入力が小さい時
に0に近づく様な関数は次の様になる。
【0058】 y=c(1+tanh((x−x0 )/T)) …(11) また、閾値をx0 として、それより入力が大きい時に0
に近づき、閾値x0 よりも入力が小さい時に定数2cに
近づくような関数は次のようになる。
【0059】 y=c(1+tanh(−(x−x0 )/T)) …(12) また、閾値x1 、x2 に対して、入力xが、x1 <x<
2 の範囲にある時に、出力が4cに近づき、その他の
場合に出力が0に近づくような関数は次の様になる。
【0060】 y=c(1+tanh((x -x1 )/T))(1+tanh(-(x -x2)/T) ) …(13) これらの関数を用いて、引き込み割合rを適当に制御す
ることにより、特定色に引き込む度合いを調節すること
ができる。
【0061】例えば、刺激純度閾値をpc 、刺激値和閾
値をLc として、さらに、適当なパラメータTp 、Tに
より、rを次の様に求める。
【0062】 r=( 1+tanh( −( p−pc ) /Tp))(1+tanh( −( L−Lc ) /T))/4 …(14) ここで、各パラメータは例えば次の値を用いる。
【0063】 pc =0.05 Lc =196 Tp =0.14 T=160 あるいは、簡易的には、 r=( 1+tanh( −( L−Lc ) /T))/2 …(15) のようにrを定めても好適である。
【0064】(4)第1実施例 図3は、図2に示した基本構成を具体化させた第1実施
例のブロック図である。なお、図2に示した装置と同様
の構成には同一符号をつけ、その説明を省略する。
【0065】第1の乗算器40は、引き込み割合演算部
24の出力rと、入力変換部12の出力pと、を乗算し
prを出力する。
【0066】目標色度値設定部26は、目標色度値(x
v ,yv )を2つの引き算器42にそれぞれ出力し、入
力変換部12の出力である(xs ,ys )とのそれぞれ
の差が演算される。
【0067】第2及び第3の乗算器44は、prと(x
v −xs )、及び、prと(yv −ys )、のそれぞれ
の積を求める。これらの積は、2つの加算器46に入力
され入力変換部12の出力(x,y)との和が求めら
れ、これが色変更後の色度値(x’,y’)となる。
【0068】これらは2つの乗算器48にそれぞれ入力
され、入力変換部12の出力である刺激値和Lと積を求
められ、これが新しい刺激値X’,Y’となる。
【0069】一方、これらは、第3の刺激値Z’を求め
るために、加算器50に入力されL−X’−Y’が演算
される。
【0070】出力変換部28は、X’,Y’,Z’を入
力とし、これを前述のように変換し、出力である3刺激
値R’,G’,B’を求める。この出力はレジスタ30
にセットされ、順に出力される。
【0071】(5)第2実施例 以上により、本実施例の色引き込み装置が構成される
が、上記構成では、乗算器が多く含まれているため、回
路規模が大きい。
【0072】そこで、乗算器をなるべく共用することに
より回路規模を小さくしたのが、図4に示す第2実施例
である。なお、以下の各実施例の説明において、第1実
施例と同様の構成には同一符号を付けその説明を省略す
る。
【0073】RGBの信号は、シリアルにレジスタ10
に入力され、レジスタ10から以後は、パイプライン処
理により演算がなされる。このため、バスのクロックの
3サイクルが、パイプライン処理を次の段に手渡すため
のサイクルになる。このため、演算回路は3クロックご
とに処理を次の段に手渡す。よって、1クロックで乗算
を1回実行する乗算器52は、3クロック中に3回の乗
算を実行する。
【0074】第1の乗算器52は、1回目に引き込み割
合rと刺激純度pとの乗算を行い、これを再帰してそれ
自身の入力レジスタにセットする。次の2回目の乗算
は、このレジスタの値prと色度値の各差分(xv−x
s,yv−ys)との積を求める。3回の乗算は一つの
乗算器52で時分割多重で実行される。
【0075】この乗算結果は、次に2つの加算器46に
それぞれ入力され、入力変換部12の出力である(x,
y)と和が求められ、色変更後の色度値(x’,y’)
となる。これは、第2の乗算器54に入力され、Lと積
がとられる。すなわち第1の積L*x’と第2の積L*
y’が時分割多重で求められ、それぞれX’,Y’とな
る。
【0076】第3の刺激値Z’は加算器50において、
L−X’−Y’として求められる。これら3つの刺激値
は、出力変換部28において、出力であるR’,G’,
B’に変換される。これらは、レジスタ30に一旦記憶
されたあとで、順次出力される。
【0077】(6)刺激値和補正部を有する装置の基本
構成 図5は、刺激値和Lの補正が行い得る引き込み装置の基
本構成を示す図である。入力されたRGB信号は、入力
演算部12に供給され、刺激値和L、刺激純度p、色度
値(x,y)、主波長に対応する色度値(xs,ys)
が求められる。
【0078】ここで,明るさを補正して、色引き込みの
効果を高めるために、刺激値和補正部56は、刺激値L
と刺激純度pとから、刺激値和Lを補正してL’とす
る。その刺激値和L’は、色変更部22及び引き込み割
合演算部24に供給されている。
【0079】引き込み割合演算部24は、新しい刺激値
和L’と刺激純度pとから引き込み割合rを求め出力す
る。
【0080】色変更部22は、この引き込み割合r、刺
激値和L’、刺激純度p、色度値(x,y)、主波長の
色度値(xs,ys)、及び、目標色度値(xv,y
v)を入力とし、これらから、色引き込み処理を行い、
新しい刺激値(X’,Y’,Z’)を出力する。
【0081】出力変換部28は、CIE(1931)X
YZ刺激値を出力のRGB刺激値に変換する。これら
は、いったんレジスタ30に格納され、順に出力され
る。
【0082】(7)第3実施例、第4実施例 図6及び図7は、図5における基本構成を具体化した装
置の構成を示す図である。
【0083】刺激値和補正部56の構成以外の構成に関
して、図6の第3実施例は、第1実施例の構成と同一で
あり、通常の乗算器が用いられて構成されている。
【0084】これと同様に、刺激値和補正部56の構成
以外の構成に関して、図7の第4実施例は、第2実施例
の構成と同一であり、回路規模を削減するために、一つ
の乗算器で複数回の乗算を時分割多重で行うように構成
されている。
【0085】(8)第5実施例、第6実施例、第7実施
例、第8実施例 図8に示す第5実施例は、刺激値和Lから所定の関数応
答(△Lm)を求め、これと刺激値和Lとを加算して、
新しい刺激値和L’を求める回路106を有する。ここ
で、その回路106は、刺激値和補正部56及び引き込
み割合演算部24を含んだ回路に相当する。
【0086】図9の第6実施例は、第5実施例と同様
に、回路106が設けられている。
【0087】回路106以外の構成に関し、第5実施例
の構成は、第1実施例及び第3実施例の構成と同一であ
り、第6実施例の構成は、第2実施例及び第4実施例の
構成と同一である。
【0088】図10の第7実施例は、刺激値和Lに対し
て、“非線形変換”を行い、これをLnlとして、さら
に、その刺激値和Lnlから所定の“関数応答(△L
m)”を求め、これと刺激値和Lnlとを加算して、新し
い刺激値和L’を求める回路108を有する。
【0089】その後の刺激値和Lnlに対する補正は、引
き込み割合rを求める処理と同様に、刺激値和補正割合
mを求めることにより行われる。
【0090】図11の第8実施例では、第6実施例同様
に、回路108が設けられている。回路108以外の構
成に関し、図10の第7実施例は、第1実施例、第3実
施例、及び第5実施例の構成と同一であり、また、第8
実施例の構成は、第2実施例、第4実施例、及び第6実
際例の構成と同一である。。
【0091】回路106及び回路108の具体的な動作
について、以下に説明する。
【0092】(9)刺激値和Lの補正 図8及び図9に示した刺激値和Lの補正を行う回路10
6に関し、暗部に対して効果的に色変換を行うため、暗
部の刺激値和を持ち上げており、このため、周知のガン
マ補正と同様の非線形変換が行われる。但し、通常、入
力されるデータは、TV信号としてガンマ補正がなされ
ているため、ここで行われる非線形変換の強度を表すパ
ラメータγ値は、1に近い値(但、1より小さい)で十
分である。
【0093】 Lnl=768*(L/768)γ …(16) なお、これに伴って、引き込み割合を求めるための閾値
も予め補正する必要があるがこれについては後述する。
【0094】続いて、最暗部にある程度の明るさを与え
るために、所定の定数△Lにより、上記で求められた刺
激値和Lnlに対して、底上げを行う。
【0095】 L’= Lnl+△Lm …(17) (△L=50程度)但し、割合mは、次式で求める。
【0096】 m=(1+tanh(−(Lnl−Lc2)/T2 ))/2 …(18) 例えば、Lc2=96、T2 =80 (後述するように、刺激値和閾値それ自体が、刺激値和
補正の影響を受けていることに注意する必要があり、必
ずしもLc2以下の部分にかさ上げの効果があるわけでは
ない。すなわち、補正の度合いによって、かさ上げの効
果がかかる領域が画像中に占める割合は変化する) そして、刺激値和閾値をLclとし、パラメータTによ
り、rを次の様に求める。
【0097】 r=( 1+tanh( −( L’−Lcnl ) /T))/2 …(19) ここで、各パラメータは例えば次の値を用いる。
【0098】 Lcnl =768(Lc /768)γ …(20) ここで、Lc =196、T=160 このように、刺激値和Lから引き込み割合rを求めるま
でに、ロジスティック関数を求める操作を2回経由する
ことになる。このため、同じ回路をマルチプレクサを介
して多重に利用することが好ましい。またこの部分の処
理を行っている間、他のデータはシフトレジスタ中をパ
イプライン方式で流し続ける必要があるため、この部分
の処理は、他の処理よりもクロック周波数を上げて高速
に処理を行うことが好ましい。
【0099】次に、図8及び図9に示す回路106の動
作について詳述する。
【0100】刺激値和Lは、減算器56に入力され、閾
値Lc2との差がとられ、所定のパラメータである1/T
2 を乗算する半固定乗算器58(入力の片方が固定され
た乗算器であり、通常の乗算器の半分ほどの回路規模で
ある)に供給され、乗算が行われる。
【0101】次に、マルチプレクサ60を経由して、演
算器61でtanhを求め、その出力はマルチプレクサ
62を経由して加算器64に供給され1を加算し、ビッ
トシフト回路66でビットシフトを行うことにより、1
/2倍される。これが“かさ上げ”における割合mとな
る。
【0102】mは、半固定乗算器68に供給され所定の
かさ上げ量である△Lを乗算され、かつ、Lと和が加算
器70でとられL’となる。
【0103】L’は、後段の乗算器48に供給されると
共に、引き込み割合rを求めるために、帰還して第2の
減算器72に供給され、閾値Lc との差がとられる。さ
らに、半固定乗算器74により、所定のパラメータであ
る1/Tが乗算される。次に、マルチプレクサ60を経
由して、演算器61でtanhが求められ、その出力が
マルチプレクサ62を経由して、加算器76に供給さ
れ、1が加算され、ビットシフト回路78でビットシフ
トを行うことにより、1/2倍される。これが引き込み
割合rとなる。
【0104】次に、図10及び図11に示す回路108
の動作について詳述する。
【0105】この回路108においては、刺激値和Lに
対して、非線形変換器(NL)90により非線形変換が
行われLnlが求められる。ここで、閾値Lc は、変換器
92で、非線形変換してLcnl に変換されている。その
他の動作は、回路106の動作と同じである。
【0106】以上のように、設定閾値Lc と非線形変換
のパラメータγとから、Lcnl を求めた理由は、刺激値
和の補正において、暗部を明るくするための非線形変換
を行っていると、色引き込み割合における効果がかかる
範囲が設定より狭くなり、これを前もって補正する必要
があるためである。さもないと、非線形変換により、色
引き込みの効果をうける領域が画像中に占める割合が変
化してしまい、非線形変換と色引き込みの強さとを独立
に制御することが困難になる。
【0107】このため、刺激値和閾値Lc は、暗部補正
のための非線形変換の度合いを表すγに応じて設定する
必要があり、色引き込みの処理の前に予めLcnl を求め
設定しておく。
【0108】このように、刺激値和閾値Lc 自身も非線
形変換することにより、画像中で色引き込みの効果の現
れる領域は、暗部補正の非線形変換によらずにほぼ一定
となる。
【0109】すなわち補正の非線形変換の強度値をγと
すると、 Lcnl =768(Lc /768)γ …(21) により、予め刺激値和閾値Lc に補正をかけておく。こ
れを上式に使用すれば、刺激値和補正による色引き込み
割合に対する影響を軽減することができる。
【0110】図12は、閾値Lc に非線形変換を行わな
い場合における刺激値和L(横軸)と引き込み割合r
(縦軸)との関係を示す図である。
【0111】一方、図13は、閾値Lc に非線形変換を
行ってLcnl とする場合における刺激値和L(横軸)と
引き込み割合r(縦軸)との関係を示す図である。すな
わち、図10及び図11に示した回路108の入力Lと
出力rとの関係を示す図である。なお、非線形補正の強
度は、γ=0.5の場合を示している。
【0112】図12に示されるように、閾値Lc を非線
形補正しない場合では、引き込み割合rが0.5となる
ための入力刺激値Lは、設定値Lc =196よりも小さ
くなり、約50でr=0.5になる。このため、画像中
で色引き込みの効果が現れる領域は、設定値Lc だけで
は制御できずγに依存することになる。
【0113】一方、図13に示すように、閾値Lc を非
線形補正してLcnl とした場合においては、引き込み割
合rが0.5に達する点がほぼ設定通りの196になっ
ていることがわかる。このように予め閾値も補正するこ
とにより、非線形変換の強度とは独立に、ほぼ設定通り
の範囲に引き込みをかけることができる。
【0114】ところで、前述の明度のかさ上げの場合に
おいては、(△Lm)は、非線形変換の影響を受けた方
が持ち上げの領域が変化することにより、刺激値和補正
の入出力応答のグラフがより滑らかになるため、そのま
まの閾値Lc を使用する方がよい。
【0115】図14は、閾値Lc に非線形変換を行わな
い場合における刺激値和L(横軸)とかさ上げ量ΔLm
(縦軸)との関係を示す図である。すなわち、図10及
び図11に示した回路108における入力Lと乗算器6
8の出力ΔLmとの関係を示す図である。
【0116】一方、図15は、閾値Lc に非線形変換を
行ってLcnl とする場合における刺激値和L(横軸)と
かさ上げ量ΔLm(縦軸)との関係を示す図である。な
お、非線形補正の強度は、γ=0.5の場合を示してい
る。
【0117】閾値は、いずれもLc2=96であり、図1
4に示されるように、閾値Lc2を非線形補正しない場合
には、L=12付近で、応答はm=0.5となる(つま
り、ΔLmが25となる)。
【0118】一方、閾値も非線形補正した場合は、図1
5に示されるように、ほぼ設定値どおりのL=96付近
でm=0.5となる。
【0119】図16は、閾値Lc のみに非線形変換補償
を行った場合における刺激値和Lと補正された刺激値和
L’との関係を示す特性図である。
【0120】図17は、閾値Lc と閾値Lc2の両方に非
線形変換補償を行った場合における刺激値和Lと補正さ
れた刺激値和L’との関係を示す特性図である。
【0121】ここで、図16に示すように、閾値を補正
しない場合では、図17に示す補正した場合に比べて、
より滑らかであることがわかる。これは、非線形補正に
より暗部が持ち上げられる一方、△Lmによるかさ上げ
の効果の現れる領域が狭くなるためである。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、色度図上で理論構成された原理に基づい
て、目標色度値を任意に設定して、特定色への引き込み
を自在に行うことができる。この場合、色引き込み割合
rを滑らかに制御すれば、画像に偽輪郭のような不自然
さを発生させることなく、所望の特徴をもつ領域で色引
き込みを行うことができる。そして、色引き込みを実行
する領域を引き込み割合rによって設定すれば、所望の
画像を自由かつ容易に作り出すことができる。
【0123】また、本発明によれば、画像全体を特定色
に近づけることにより画像全体の色調を整える効果があ
る。すなわち、色調を変化させることにより画像から受
ける印象を変化させることができる。例えば、緑や青に
引き込みを行うと、さわやかな感じや清潔な感じを与え
る画像になり、赤や黄に引き込みを行うと、暖かい感じ
や古ぼけた感じを与える画像になる。
【0124】請求項2記載の発明によれば、刺激値和を
補正することにより色引き込みの効果のかかりにくい暗
部においても効果的に色引き込みを行うことができる。
また暗部の詳細が明瞭な画像を作ることができる。
【0125】請求項3に記載の発明によれば、色引き込
みの効果がかかりにくい刺激値和が低い暗部においても
視覚的に明らかなほど色相を変化させ、特定の色相に引
き込むことができる。
【0126】請求項4記載の発明によれば、非線形変換
の強度を設定するパラメータを変えることにより、ガン
マ補正と同様の効果により、暗部の刺激値和を持ち上げ
て画像の暗部の詳細をはっきりと見ることができるよう
になると同時に、引き込み割合演算部の関数応答の関数
形状を設定するするパラメータが、刺激値和補正部にお
ける非線形変換の強度を設定するパラメータに応じて値
を変えるために、色引き込みの効果がかかる領域が画像
中に占める面積を制御することができる。このため、色
引き込みの効果の度合いと暗部の詳細を明瞭化する非線
形変換とが独立に制御できるため、所望の画像を自由に
かつ容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す原理説明図である。
【図2】本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図3】第1実施例を示すブロック図である。
【図4】第2実施例を示すブロック図である。
【図5】本発明の基本構成を示すブロック図である。
【図6】第3実施例を示すブロック図である。
【図7】第4実施例を示すブロック図である。
【図8】第5実施例を示すブロック図である。
【図9】第6実施例を示すブロック図である。
【図10】第7実施例を示すブロック図である。
【図11】第8実施例を示すブロック図である。
【図12】刺激値和Lと引き込み割合rの関係を示す特
性図である。
【図13】閾値Lc2への非線形変換を行う場合におけ
る、刺激値和Lと引き込み割合rとの関係を示す特性図
である。
【図14】刺激値和Lと暗部のかさ上げ量ΔLmとの関
係を示す特性図である。
【図15】閾値Lc2への非線形変換を行う場合における
刺激値和Lとかさ上げ量ΔLmとの関係を示す特性図で
ある。
【図16】閾値Lc のみに非線形変換補償を行った場合
における刺激値和Lと補正された刺激値和L’との関係
を示す特性図である。
【図17】閾値Lc と閾値Lc2の両方に非線形変換補償
を行った場合における刺激値和Lと補正された刺激値和
L’との関係を示す特性図である。
【符号の説明】
12 入力変換部 22 色変更部 24 引き込み割合演算部 26 目標色度値設定部 28 出力変換部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画素の3刺激値を入力とし、これを処理
    して特定の色相に引き込み、新たな3刺激値にして出力
    する特定色引き込み回路であって、 前記入力された画素の3刺激値から、刺激値和L、色度
    値(x,y)、主波長を表す色度値(xs ,ys )、及
    び、刺激純度pを求める入力変換手段と、 画像に基づき引き込み割合rを求める引き込み割合演算
    手段と、 引き込み目標とする特定色の色相を示す目標色度値(x
    v ,yv )を設定する目標色度値設定手段と、 前記刺激値和L、前記画素の色度値(x,y)、前記主
    波長を表す色度値(xs ,ys )、前記刺激純度p、前
    記引き込み割合r、及び前記目標色度値(xv,yv
    から、以下の式に従って引き込み演算を行い、新たな刺
    激値X’,Y’,Z’を求める色変更手段と、 x’= x + p(xv −xs )r y’= y + p(yv −ys )r X’= Lx’ Y’= Ly’ Z’= L−X’−Y’ 前記演算された刺激値X’,Y’,Z’から出力の3刺
    激値を算出する出力変換手段と、 を含むことを特徴とする特定色引き込み回路。
  2. 【請求項2】 画素の3刺激値を入力とし、これを処理
    して特定の色相に引き込み、新たな3刺激値として出力
    する特定色引き込み回路であって、 前記入力された画素の3刺激値から、刺激値和L、色度
    値(x,y)、主波長を表す色度値(xs ,ys )、及
    び、刺激純度pを求める入力変換手段と、 画像に応じて前記刺激値和Lを補正して、新しい刺激値
    和L’を求める刺激値和補正手段と、 前記刺激値和L’に基づき所定の関数応答を求めること
    により、引き込み割合rを求める引き込み割合演算手段
    と、 引き込みの目標とする特定色の色相を示す目標色度値
    (xv ,yv )を設定する目標色度値設定手段と、 前記刺激値和L’、前記画素の色度値(x,y)、前記
    主波長を表す色度値(xs ,ys )、前記刺激純度p、
    前記引き込み割合r、及び前記目標色度値(xv
    v )から、以下の式に従って引き込み演算を行い、新
    たな刺激値X’,Y’,Z’を求める色変更手段と、 x’= x + p(xv −xs )r y’= y + p(yv −ys )r X’= L’x’ Y’= L’y’ Z’= L’−X’−Y’ 前記演算された刺激値X’,Y’,Z’から出力の3刺
    激値を算出する出力変換手段と、 を含むことを特徴とする特定色引き込み回路。
  3. 【請求項3】 前記刺激値和補正手段は、 前記刺激値和Lから所定の関数応答(△Lm)を求め、
    これを刺激値和Lに加算することにより新しい刺激値和
    L’を L’=L+△Lm により求めるものであることを特徴とする請求項2記載
    の特定色引き込み回路。
  4. 【請求項4】 前記刺激値和補正手段は、前記刺激値和
    Lから所定の非線形変換により新しい刺激値和L’を求
    め、 前記非線形変換の強度を設定するパラメータは可変とさ
    れ、 前記引き込み割合制御手段の関数応答の関数形状を設定
    するパラメータは可変とされ、 前記引き込み割合演算手段の関数応答の関数形状を設定
    するするパラメータは、前記非線形変換の強度を設定す
    るパラメータに応じて、その値を変えることを特徴とす
    る請求項2記載の特定色引き込み回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7164428B2 (en) 2002-03-25 2007-01-16 Seiko Epson Corporation Image display system, projector, image processing method, program and information storage medium
KR101041882B1 (ko) * 2003-06-26 2011-06-16 글로벌 오엘이디 테크놀러지 엘엘씨 삼색 입력 신호(r,g,b)에서 사색 출력신호(r',g',b',w)로의 변환 방법

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