JPH11164309A - 画像信号処理方法及び電子カメラ - Google Patents

画像信号処理方法及び電子カメラ

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JPH11164309A
JPH11164309A JP9329055A JP32905597A JPH11164309A JP H11164309 A JPH11164309 A JP H11164309A JP 9329055 A JP9329055 A JP 9329055A JP 32905597 A JP32905597 A JP 32905597A JP H11164309 A JPH11164309 A JP H11164309A
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edge
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンボリューション演算の演算量を減らした
状態で、固体撮像素子の画像信号から輝度信号と色差信
号とを得ることが可能な画像信号処理方法及び電子カメ
ラを実現する。 【解決手段】 複数色のカラーフィルタを有する固体撮
像素子で得られた画像信号を処理して色差信号と輝度信
号とを生成する画像信号処理方法であって、所定領域の
画像信号に対しカラーフィルタ毎に画像信号の平均値を
求め(S12)、その平均値から色差信号を作成し(S
13〜S19)、カラーフィルタ毎に画像信号の平均値
をさらに平均した(S21)ものを、所定領域に対して
広帯域ローパスフィルタをかけた(S20)出力信号か
ら差し引いてエッジ信号を作成し(S22)、そのエッ
ジ信号に所定の係数を掛けてエッジ強調を行って輝度信
号を生成する(S23〜S26)、ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像信号処理方法及
び電子カメラに関し、特に、固体撮像素子で得た画像信
号を高速に処理するに適した画像信号処理方法及び電子
カメラに関する。
【0002】
【従来の技術】CCD型撮像素子やMOS型撮像素子な
どの固体撮像素子を用いる電子カメラでは、固体撮像素
子から得た画像信号に各種信号処理を施して輝度(Y)
信号と色差信号(Cb,Cr)信号とを作成している。
【0003】この信号処理のブロックダイアグラムを図
10に示す。なお、ここでは、固体撮像素子のカラーフ
ィルタがYe(イエロー),Cy(シアン),Mg(マ
ゼンタ),G(グリーン)の4色である場合を想定す
る。
【0004】まず、固体撮像素子から得られた上記4色
の画像信号をRGB変換して、R0,G0,B0信号を生
成する。次に階調特性を補正する階調変換を行い、R
0’,G0’,B0’信号を生成する。そして、R0’,G
0’,B0’信号について狭帯域LPF処理を施して、R
1,G1,B1信号を生成する。さらにこの信号を色変換
して、R,G,B信号を生成する。この後、CbCr変
換を行って、Cb,Cr信号を得る。
【0005】また、固体撮像素子から得られた上記4色
の画像信号を階調変換して、Ye’,Cy’,Mg’,
G’信号を得る。この階調変換された信号について、広
帯域LPF処理を施して、輝度信号の高周波成分Y_hi
ghを生成する。また、前記階調変換された信号につい
て、狭帯域LPF処理を施して、輝度信号の低周波成分
Y_lowを生成する。
【0006】そして、Y_highからY_lowを差し引い
て、エッジ信号Y_edgeを作成する。また、前記色変換
で作成されたR,G,B信号についてY変換を行って、
輝度信号の低周波成分Y_low’を作成する。そして、
Y_edgeとY_low’とを加算して輝度信号としてのY
信号を作成する。なお、このY信号をエッジ強調して
Y’信号として最終的な輝度信号を得る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のようにして輝度
信号と色差信号とを得るようにしているが、上述した例
では、2つの狭帯域LPF処理と1つの広帯域LPF処
理との合計で3つのLPF処理が含まれている。
【0008】このLPF処理では、コンボリューション
演算が必要であるため、演算量が多く、CPUや演算回
路並びにソフトウェアに大きな負担を掛けている。従っ
て、高速に演算可能なハードウェアやソフトウェアが必
要とされていた。また、近年は固体撮像素子の画素数が
増大してきており、ますます、演算量が増大している。
【0009】従って、本発明の目的は、コンボリューシ
ョン演算の演算量を減らした状態で、固体撮像素子の画
像信号から輝度信号と色差信号とを得ることが可能な画
像信号処理方法及び電子カメラを実現することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】従って、課題を解決する
手段としての発明は、以下に説明するものである。 (1)請求項1記載の発明は、複数色のカラーフィルタ
を有する固体撮像素子で得られた画像信号を処理して色
差信号と輝度信号とを生成する画像信号処理方法であっ
て、所定領域の画像信号に対しカラーフィルタ毎に画像
信号の平均値を求め、その平均値から色差信号を作成
し、カラーフィルタ毎に画像信号の平均値をさらに平均
したものを、所定領域に対して広帯域ローパスフィルタ
をかけた出力信号から差し引いてエッジ信号を作成し、
そのエッジ信号に所定の係数を掛けてエッジ強調を行っ
て輝度信号を生成する、ことを特徴とする画像信号処理
方法である。
【0011】この画像信号処理方法では、色差信号の作
成の際に、所定領域の画像信号に対しカラーフィルタ毎
に画像信号の平均値を用いていることと、エッジ信号を
作成する際に、カラーフィルタ毎に画像信号の平均値を
さらに平均したものを用いていることにより、それぞれ
の処理で狭帯域ローパスフィルタが不要になる。従っ
て、コンボリューション演算の演算量を減らした状態
で、輝度信号と色差信号を作成することが可能になる。
【0012】(2)請求項2記載の発明は、(1)の画
像信号処理方法において、前記広帯域ローパスフィルタ
の周波数振幅特性の振幅最大値を、1.0より大きく設
定したことを特徴とする。
【0013】この画像信号処理方法では、広帯域ローパ
スフィルタから得られる輝度信号の低周波成分Y_high
のエッジ部分が強調された状態になるため、後段のエッ
ジ強調処理を省くことができる。
【0014】(3)請求項3記載の発明は、(1)の画
像信号処理方法において、前記色差信号を作成する際
に、あるブロック単位でRGB信号を平均し、その平均
値から色差信号を求めることを特徴とする。
【0015】この画像信号処理方法では、色差信号を作
成する際に、あるブロック単位で平均したRGB信号か
ら色差信号を作成するので、電子カメラの色差信号の出
力形態に合わせた状態で、効率の良い処理が可能にな
る。
【0016】(4)請求項4記載の発明は、(1)の画
像信号処理方法において、前記エッジ強調に用いる所定
の係数を、輝度に応じて変化させることを特徴とする。
この画像信号処理方法では、輝度に応じてエッジ強調の
係数を変化させているので、低輝度の条件下でノイズの
影響を抑えることができる。
【0017】(5)請求項5記載の発明は、複数色のカ
ラーフィルタを有する固体撮像素子を備えた電子カメラ
であって、所定領域の画像信号に対しカラーフィルタ毎
に画像信号の平均値を求め、その平均値から色差信号を
作成し、カラーフィルタ毎に画像信号の平均値をさらに
平均したものを、所定領域に対して広帯域ローパスフィ
ルタをかけた出力信号から差し引いてエッジ信号を作成
し、そのエッジ信号に所定の係数を掛けてエッジ強調を
行って輝度信号を生成する、ことを特徴とする電子カメ
ラである。
【0018】この電子カメラでは、色差信号の作成の際
に、所定領域の画像信号に対しカラーフィルタ毎に画像
信号の平均値を用いていることと、エッジ信号を作成す
る際に、カラーフィルタ毎に画像信号の平均値をさらに
平均したものを用いていることにより、それぞれの処理
で狭帯域ローパスフィルタが不要になる。従って、コン
ボリューション演算の演算量を減らした状態で、輝度信
号と色差信号を作成することが可能になる。
【0019】(6)請求項6記載の発明は、複数色のカ
ラーフィルタを有する固体撮像素子を備えた電子カメラ
であって、所定領域の画像信号に対しカラーフィルタ毎
に画像信号の平均値を求める第1の平均手段と、この第
1の平均手段の平均値から色差信号を作成する色差信号
作成手段と、前記第1の平均手段の平均値をさらに平均
する第2の平均手段と、所定領域に対して広帯域ローパ
スフィルタ処理を行う広帯域ローパスフィルタと、この
広帯域ローパスフィルタの出力から前記第2の平均手段
の平均値を差し引いてエッジ信号を作成するエッジ信号
作成手段と、このエッジ信号作成手段のエッジ信号に所
定の係数を掛けてエッジ強調を行うエッジ強調手段と、
このエッジ強調手段の強調エッジ信号と、前記第1の平
均手段の平均値から得たRGB信号を用いて作成した低
域輝度信号とを加算して輝度信号を作成する輝度信号作
成手段と、を備えたことを特徴とする電子カメラであ
る。
【0020】この電子カメラでは、色差信号作成手段で
の色差信号の作成の際に、所定領域の画像信号に対しカ
ラーフィルタ毎に画像信号の平均値を用いていること
と、エッジ信号作成手段でのエッジ信号を作成する際
に、カラーフィルタ毎に画像信号の平均値をさらに平均
したものを用いていることにより、それぞれの処理で狭
帯域ローパスフィルタが不要になる。従って、コンボリ
ューション演算の演算量を減らした状態で、輝度信号と
色差信号を作成することが可能になる。
【0021】(7)請求項7記載の発明は、(6)の電
子カメラにおいて、広帯域ローパスフィルタの周波数振
幅特性の振幅最大値を、1.0より大きく設定したこと
を特徴とする。
【0022】この電子カメラでは、広帯域ローパスフィ
ルタから得られる輝度信号の低周波成分Y_highのエッ
ジ部分が強調された状態になるため、後段のエッジ強調
処理を省くことができる。
【0023】(8)請求項8記載の発明は、(6)の電
子カメラにおいて、前記色差信号作成手段は、前記色差
信号を作成する際に、あるブロック単位でRGB信号を
平均し、その平均値から色差信号を求めることを特徴と
する。
【0024】この電子カメラでは、色差信号作成手段に
おいて、色差信号を作成する際に、あるブロック単位で
平均したRGB信号から色差信号を作成するので、電子
カメラの色差信号の出力形態に合わせた状態で、効率の
良い処理が可能になる。
【0025】(9)請求項9記載の発明は、(6)の電
子カメラにおいて、前記エッジ強調手段におけるエッジ
強調に用いる所定の係数を、輝度に応じて変化させるこ
とを特徴とする。
【0026】この電子カメラでは、エッジ強調手段にお
いて、輝度に応じてエッジ強調の係数を変化させている
ので、低輝度の条件下でノイズの影響を抑えることがで
きる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態例を
詳細に説明する。 <電子カメラの電気的構成>まず、ここで図1を参照し
て本実施の形態例で使用する電子カメラの電気的構成に
ついて説明する。図1は本発明の実施の形態の電子カメ
ラの全体の電気的な概略構成を示す機能ブロック図であ
る。
【0028】この図1に示す電子カメラにおいて、レン
ズ1,開口絞り2等で構成された光学系を介して得られ
た光画像は、CCD等の固体撮像素子(以下、単にCC
Dと言う)3の受光面に結像される。
【0029】なお、このCCD3の受光面には、各種の
光学フィルタが配置されている。CCD前面には、赤外
線をカットする赤外カットフィルタ、空間周波数の低域
のみを通過させる光学的ローパスフィルタが配置されて
いる。また、CCD3の受光面には、R,G,Bまた
は、Ye,Cy,Mg,Gのカラーフィルタからなるモ
ザイクフィルタが配置されている。
【0030】この実施の形態例では、図2に示すような
Ye,Cy,Mg,Gのモザイクフィルタを有する単板
式のCCDを用いた電子カメラを想定して説明を行う。
また、この図2に示すモザイクフィルタを備えたCCD
は、644×488の素子を有しており、640×48
0画素の信号を生成するためのものである。
【0031】そして、この開口絞り2及びCCD3は、
それぞれ露出制御回路5及びCCD駆動回路4により駆
動される。ここで、CCD3は受光面に結像された光画
像を電荷量に光電変換し、CCD駆動回路4からの転送
パルスによってアナログの画像信号を出力する。
【0032】出力されたアナログの画像信号は、プリプ
ロセス回路6においてCDS(相関二重サンプリング)
処理でノイズが低減され、またAGCにより利得の調整
が行われ、ダイナミックレンジ拡大のためのニー処理な
どが行われる。
【0033】そして、A/D変換器7によって所定ビッ
ト数のディジタル画像データに変換された後、メインC
PU12の制御によって画像用メモリ14に記憶され
る。また、このディジタル画像データは、液晶表示装置
17に画像表示される。
【0034】画像圧縮回路16は画像用メモリ14に記
憶された画像データについてJPEG等の画像圧縮を行
うもので、画像圧縮されたディジタル画像データは画像
記録部15に記録される。なお、パラメータ記憶用メモ
リ13は画像処理に必要な各種パラメータを保持してい
る。
【0035】また、タイミング発生回路8は各部の動作
に必要な基準同期信号やクロックなどを生成し、各部に
供給している。サブCPU9は、モード設定のためのモ
ードスイッチ10と電源スイッチ11との操作状態に従
って装置の動作状態を決定し、メインCPU12と露出
制御回路5に指示を与える。
【0036】<画像信号処理方法の説明>次に、電子カ
メラの動作における画像信号処理方法の処理手順を説明
する。ここでは、信号処理のブロックダイアグラムとし
ての図3及び処理手順を示すフローチャートとしての図
4を参照して説明する。なお、本実施の形態例では従来
例の説明と対応させて、CCD3のカラーフィルタがY
e(イエロー),Cy(シアン),Mg(マゼンタ),
G(グリーン)の4色である場合を想定する。
【0037】まず、固体撮像素子から得られた上記4色
の画像信号について、初期位置から始めて(図4S1
1)、注目画素周囲の所定領域(ここでは、5×5とす
る)内のカラーフィルタ毎の平均値を計算する(図4S
12)。
【0038】この平均値は、5×5領域の各色カラーフ
ィルタの総和×平均化係数であり、各色の平均値を、Y
e_m,Cy_m,Mg_m,G_mとすると、 Ye_m=G_s×AYe, Cy_m=Cy_s×ACy, Mg_m=Mg_s×AMg, G_m=G_s×AG, となる。ここで、AX=ホワイトバランス調整係数/5
×5のX色についてのカラーフィルタの画素数,であ
る。また、 AYe=1.0/9, ACy=1.0235/6, AMg=0.07033/6, AG=0.7403/4, である。
【0039】このようにして求めたカラーフィルタ毎の
平均値を用いて、後述するように輝度信号と色差信号と
を並行して求める。ここでは、まず、色差信号を求める
手順を先に説明する。
【0040】さきほど求めたカラーフィルタ毎の平均値
をRGB変換して、R0,G0,B0信号を生成する(図
4S13)。このRGB変換について、求めるR0,G
0,B0信号とカラーフィルタの平均値Ye_m,Cy_
m,Mg_m,G_mとの関係は以下のようになる。
【0041】
【数1】
【0042】である。さらにこの信号を色変換して、
R,G,B信号を生成する(図4S14)。次に階調特
性を補正する階調変換を行い、R’,G’,B’信号を
生成する(図4S15)。
【0043】このように、本実施の形態例ではカラーフ
ィルタ毎の平均値を用いることで、RGB信号を作成す
る際の狭帯域LPF処理が不要になり、演算量を少なく
することができる。
【0044】この後、注目画素が奇数番目の画素である
かを判定し(図4S16)、奇数であれば、2×2画素
毎でRGB信号を平均する(図4S17)。そして、平
均した得たR_m,G_m,B_m信号にCbCr変換を
行って、Cb,Cr信号を得る(図4S18)。このC
bCr変換は以下のように行う。
【0045】
【数2】
【0046】なお、この2×2画素は、電子カメラとし
て一般的なYCbCr=4:2:0方式の場合に色差信
号を得るのに適した平均画素数である。従って、このよ
うにすることでも、各画素ごとに演算をするのに比較し
て演算量を少なくすることができる。
【0047】そして、前述したように求めたカラーフィ
ルタ毎の平均値を用いて、輝度信号を求める手順を以下
に説明する。まず、カラーフィルタ毎の平均値を用いて
以下に示す広帯域ローパスフィルタ処理を行う(図4S
20)。この広帯域ローパスフィルタ処理としては、た
とえば、図5のような重み付けのフィルタ係数を用いる
とする。その場合、注目画素をG0とした場合にその周
囲の5×5画素が図6のようになっているとすると、広
帯域ローパスフィルタによって得られる輝度信号の高周
波成分Y_highは以下のようになる。 Y_high=[(13G0−G_m)+(5(Ye0+Ye1)
・0.7033−Ye_m) +(5(Mg0+Mg1)・1.0235−Mg_m)+Cy_
m]/16 なお、この広帯域ローパスフィルタの周波数振幅特性を
図示すると、図7のようになる。この図7で横x,y軸
は正規化空間周波数を表しており、1.0はナイキスト
周波数を表している。
【0048】ここでは、広帯域ローパスフィルタの周波
数振幅特性の振幅最大値を、1.0より大きく設定した
状態を示している。このようにすると、広帯域ローパス
フィルタから得られる輝度信号の低周波成分Y_highの
エッジ部分が強調された状態になるため、後段のエッジ
強調処理を省くことができる。
【0049】このように広帯域ローパスフィルタ処理す
ると、カラーフィルタの平均値と平均前のカラーフィル
タの値とを用いて重み付けした加算処理が中心になって
いるので、従来の広帯域ローパスフィルタよりも演算量
(特に乗算)を減らすことができる。
【0050】また、この広帯域ローパスフィルタ処理と
並行して、カラーフィルタ毎の平均値を用いて、さらに
平均値を求める(図4S21)。ここで、カラーフィル
タの平均値Ye_m,Cy_m,Mg_m,G_mと、さら
にこれらの平均値である輝度信号の低周波成分Y_low
との関係は以下のようになる。
【0051】 Y_low=(Ye_m+Cy_m+Mg_m+G_m)/4 これは単純な平均であり、カラーフィルタ毎の平均値を
さらに平均することで、演算量の多い狭帯域LPF処理
をすることなく同じ結果を得ることができるようにな
る。なお、この平均化によるローパスフィルタの周波数
振幅特性を図示すると、図8のようになる。この図8で
横x,y軸は正規化空間周波数を表しており、1.0は
ナイキスト周波数を表している。
【0052】そして、以上の広帯域ローパスフィルタ処
理結果Y_highからカラーフィルタの平均値の平均Y_
lowを差し引くことで、エッジ信号Y_edgeを作成する
(図4S22)。
【0053】このエッジ信号Y_edgeについて所定の係
数をもってエッジ強調を行う(図4s23)。なお、エ
ッジ強調に用いる所定の係数を輝度に応じて変化させる
ことが、低輝度の条件下でノイズの影響を抑える点で好
ましい。そこで、カラーフィルタの平均値の中の、Ye
_mとCy_mとをエッジ強調の係数として用いる。この
エッジ強調の係数をαとすると、αとYe_m及びCy
_mとの関係は図9のように表すことができる。ここで
は、低輝度の領域でαを低下させ、それ以外ではαが一
定になる状態を示している。
【0054】そして、前述した階調変換(図4S15)
で作成されたR’,G’,B’信号にY変換を施し、輝
度信号の低周波成分Y_low’を作成する(図4S2
4)。なお、このY変換処理は、以下の式で示すことが
できる。
【0055】 Ylow’=0.2990R’+0.5870G’+0.1140B’ そして、Y_edge’信号とY_low’信号とを加算して
輝度信号としてのY信号を作成する(図4S25)。な
お、このY信号の作成処理は、以下の式で示すことがで
きる。
【0056】 Y=Y_low’+α(Y_high−Y_low) ここで、αは前述のエッジ強調の係数である。そして、
このY信号を階調変換してY’信号として最終的な輝度
信号を得る(図4S26)。
【0057】以上のような輝度信号と色差信号とを得る
処理を、図2に示したカラーフィルタの場合には、CC
D3の各画素について繰り返して行い、横640画素,
縦480画素分の信号を得る(図4S27〜S30)。
【0058】本実施の形態例では以上のようにして輝度
信号と色差信号とを得るようにしているが、従来の2つ
の狭帯域LPF処理を平均化処理に置換することで、演
算量を極めて少なく抑えることができるようになる。ま
た、広帯域ローパスフィルタ処理についても、カラーフ
ィルタ毎の平均値を用いることで演算量を抑えることが
できる。
【0059】すなわち、本実施の形態例によれば、コン
ボリューション演算のための演算量が少なくすることが
でき、CPUや演算回路並びにソフトウェアに大きな負
担を強いることがなくなる。従って、高速に演算可能な
ハードウェアやソフトウェアを用いる必要がなくなる。
また、近年は固体撮像素子の画素数が増大してきている
が、演算量に余裕があるため、その場合にも容易に対応
することができる。
【0060】なお、以上の説明で用いた数値や式などは
一例であり、他の数値や式を用いることも可能である。
【0061】
【発明の効果】以上実施の形態例及び実施例と共に詳細
に説明したように、この明細書記載の各発明によれば以
下のような効果が得られる。
【0062】請求項1,請求項5及び請求項6に記載
の発明では、色差信号の作成の際に、所定領域の画像信
号に対しカラーフィルタ毎に画像信号の平均値を用いて
いることと、エッジ信号を作成する際に、カラーフィル
タ毎に画像信号の平均値をさらに平均したものを用いて
いることにより、それぞれの処理で狭帯域ローパスフィ
ルタが不要になる。従って、コンボリューション演算の
演算量を減らした状態で、輝度信号と色差信号を作成す
ることが可能になる。
【0063】請求項2と請求項7に記載の発明では、
広帯域ローパスフィルタから得られる輝度信号の低周波
成分Y_highのエッジ部分が強調された状態になるた
め、後段のエッジ強調処理を省くことができる。
【0064】請求項3と請求項8に記載の発明では、
色差信号を作成する際に、あるブロック単位で平均した
RGB信号から色差信号を作成するので、電子カメラの
色差信号の出力形態に合わせた状態で、効率の良い処理
が可能になる。
【0065】請求項4と請求項9に記載の発明では、
輝度に応じてエッジ強調の係数を変化させているので、
低輝度の条件下でノイズの影響を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例で使用する電子カメラの
構成を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態例で使用するモザイクフィ
ルタの配置例を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態例の動作例を模式的に示す
ブロックダイヤグラムである。
【図4】本発明の実施の形態例の動作例を示すフローチ
ャートである。
【図5】広帯域ローパスフィルタのフィルタ係数の一例
を示す説明図である。
【図6】広帯域ローパスフィルタ処理の説明のための説
明図である。
【図7】広帯域ローパスフィルタの処理の周波数振幅特
性の説明のための特性図である。
【図8】ローパスフィルタの処理の周波数振幅特性の説
明のための特性図である。
【図9】エッジ強調処理の説明のための特性図である。
【図10】従来の装置の動作例を模式的に示す説明図で
ある。
【符号の説明】
1 レンズ 2 開口絞り 3 CCD 4 CCD駆動回路 5 露出制御回路 6 プリプロセス回路 7 A/D変換器 8 タイミング発生回路 9 サブCPU 10 モードスイッチ 11 電源スイッチ 12 メインCPU 13 パラメータ記憶用メモリ 14 画像用メモリ 15 画像記録部 16 画像圧縮回路 17 液晶表示装置

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数色のカラーフィルタを有する固体撮
    像素子で得られた画像信号を処理して色差信号と輝度信
    号とを生成する画像信号処理方法であって、 所定領域の画像信号に対しカラーフィルタ毎に画像信号
    の平均値を求め、その平均値から色差信号を作成し、 カラーフィルタ毎に画像信号の平均値をさらに平均した
    ものを、所定領域に対して広帯域ローパスフィルタをか
    けた出力信号から差し引いてエッジ信号を作成し、その
    エッジ信号に所定の係数を掛けてエッジ強調を行って輝
    度信号を生成する、 ことを特徴とする画像信号処理方法。
  2. 【請求項2】 前記広帯域ローパスフィルタの周波数振
    幅特性の振幅最大値を、1.0より大きく設定したこと
    を特徴とする請求項1記載の画像信号処理方法。
  3. 【請求項3】 前記色差信号を作成する際に、あるブロ
    ック単位でRGB信号を平均し、その平均値から色差信
    号を求めることを特徴とする請求項1記載の画像信号処
    理方法。
  4. 【請求項4】 前記エッジ強調に用いる所定の係数を、
    輝度に応じて変化させることを特徴とする請求項1記載
    の画像信号処理方法。
  5. 【請求項5】 複数色のカラーフィルタを有する固体撮
    像素子を備えた電子カメラであって、 所定領域の画像信号に対しカラーフィルタ毎に画像信号
    の平均値を求め、その平均値から色差信号を作成し、カ
    ラーフィルタ毎に画像信号の平均値をさらに平均したも
    のを、所定領域に対して広帯域ローパスフィルタをかけ
    た出力信号から差し引いてエッジ信号を作成し、そのエ
    ッジ信号に所定の係数を掛けてエッジ強調を行って輝度
    信号を生成する、ことを特徴とする電子カメラ。
  6. 【請求項6】 複数色のカラーフィルタを有する固体撮
    像素子を備えた電子カメラであって、 所定領域の画像信号に対しカラーフィルタ毎に画像信号
    の平均値を求める第1の平均手段と、 この第1の平均手段の平均値から色差信号を作成する色
    差信号作成手段と、 前記第1の平均手段の平均値をさらに平均する第2の平
    均手段と、 所定領域に対して広帯域ローパスフィルタ処理を行う広
    帯域ローパスフィルタと、 この広帯域ローパスフィルタの出力から前記第2の平均
    手段の平均値を差し引いてエッジ信号を作成するエッジ
    信号作成手段と、 このエッジ信号作成手段のエッジ信号に所定の係数を掛
    けてエッジ強調を行うエッジ強調手段と、 このエッジ強調手段の強調エッジ信号と、前記第1の平
    均手段の平均値から得たRGB信号を用いて作成した低
    域輝度信号とを加算して輝度信号を作成する輝度信号作
    成手段と、 を備えたことを特徴とする電子カメラ。
  7. 【請求項7】 広帯域ローパスフィルタの周波数振幅特
    性の振幅最大値を、1.0より大きく設定したことを特
    徴とする請求項6記載の電子カメラ。
  8. 【請求項8】 前記色差信号作成手段は、前記色差信号
    を作成する際に、あるブロック単位でRGB信号を平均
    し、その平均値から色差信号を求めることを特徴とする
    請求項6記載の電子カメラ。
  9. 【請求項9】 前記エッジ強調手段におけるエッジ強調
    に用いる所定の係数を、輝度に応じて変化させることを
    特徴とする請求項6記載の電子カメラ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008203313A (ja) * 2007-02-16 2008-09-04 Nikon Corp 振れ補正装置、カメラシステム、カメラボディおよび交換レンズ
JP2015100127A (ja) * 2009-01-19 2015-05-28 ドルビー ラボラトリーズ ライセンシング コーポレイション 多重化イメージング

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