JP2007288573A - クロマサプレス処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】撮影シーンに応じて自然な色再現が可能なクロマサプレス処理装置を提供する。
【解決手段】明度判定部521は、一画素に係る画像信号の複数の色成分の信号値に基づき、その画素の明度を代表する信号を生成して明度判定信号として出力する。彩度判定部522は、画素に係る画像信号の複数の色成分の信号値に基づき、画素の彩度を代表する信号を生成して彩度判定信号として出力する。ゲイン算出部523は、明度判定信号及び彩度判定信号の夫々の信号値の組み合わせに基づき、画素の色の発現を抑制するクロマサプレスゲインを算出する。
【選択図】図3
【解決手段】明度判定部521は、一画素に係る画像信号の複数の色成分の信号値に基づき、その画素の明度を代表する信号を生成して明度判定信号として出力する。彩度判定部522は、画素に係る画像信号の複数の色成分の信号値に基づき、画素の彩度を代表する信号を生成して彩度判定信号として出力する。ゲイン算出部523は、明度判定信号及び彩度判定信号の夫々の信号値の組み合わせに基づき、画素の色の発現を抑制するクロマサプレスゲインを算出する。
【選択図】図3
Description
本発明は、クロマサプレス処理装置に関する。
デジタルカメラやデジタルビデオカメラは、人間の視覚に入ってくる情報をカラーデジタル画像として処理する装置である。それらの装置では、一般的に画像信号に対するクロマサプレス処理が行われる。クロマサプレス処理とは、偽色の発現を抑えて良好な色再現を図る彩度補正処理である。以下に、クロマサプレス処理の必要性について述べる。
単板式のCCD等の撮像素子を用いたカメラでは、色フィルタの特性によって、飽和する輝度レベルが画素毎に異なる。このため、撮像出力において、高輝度部が白く飛ばずに色がついてしまうといった問題がある。また、高輝度部が飽和すると、色信号のリニアリティが劣化し、この劣化により撮像出力の例えば緑成分のみが飽和しない事態が生じ、この結果、撮像出力が白色にならずに緑色に着色されるため、飽和寸前の高輝度部の撮像出力が偽の色(偽色)で着色される現象が生じるといった問題もある。
このような偽色を抑えるために、クロマサプレス処理が行われる。即ち、クロマサプレス処理では、輝度を算出し、高輝度部に対しては彩度を落として、良好な色再現を図るといった処理が行われている。しかし、このままでは、彩度が高い場合に対しても彩度を落としてしまうので、真っ赤なバラなどの鮮やかな被写体を撮影した際には、その“鮮やかさ”が抑圧されてしまい、色再現性が悪くなるといった問題があった。
これに対して、特許文献1には、彩度と輝度との関係式を作り、彩度を調整するためのクロマサプレスゲイン係数を決定し、高輝度部であっても彩度が高い部分については、“鮮やかさ”を保つことができるクロマサプレス処理が提案されている。具体的な関係式として、以下の式が挙げられている。
k=a×(kc/ky)×255 ・・・(1)
k:最終的に色差信号cr及びcbに乗算されるゲイン(kは255以上にはならない)
kc:色差(彩度)でのゲイン
ky:輝度でのゲイン
255およびa:調整用係数
k=a×(kc/ky)×255 ・・・(1)
k:最終的に色差信号cr及びcbに乗算されるゲイン(kは255以上にはならない)
kc:色差(彩度)でのゲイン
ky:輝度でのゲイン
255およびa:調整用係数
上記の式(1)によると、輝度(Ky)が大きく、彩度(Kc)が小さい場合には彩度を抑制し、それ以外では彩度を保つといった処理が行われるため、高輝度部でも、彩度が高い場合には、“鮮やかさ”を保った処理が行われている。以上のような高輝度部についての彩度補正により、画質を改善することができる。
一方で、低輝度部に注目すると、低輝度部では、もともと撮像素子に含まれているノイズがγ補正処理でより強調されやすいことが考えられる。γ補正処理とは、一般的に搭載されるモニター装置のγ特性を補正する処理である。これに伴い、低輝度部に対しても彩度を抑圧することで画質の改善が見込まれるが、特許文献1に記載された技術では、低輝度部におけるクロマサプレス処理が実行されない。
そこで、特許文献2では、高輝度部及び低輝度部を抽出してクロマサプレスゲインを算出し、彩度補正を行う手法が提案されている。しかし、この手法では、彩度情報を用いないため、高輝度で彩度が高い部分についても彩度が低減されてしまう。
特開平7−46623号公報
特開平7−288837号公報
上述した特許文献1及び特許文献2では、図8(従来例1が特許文献1に対応し、従来例2が特許文献2に対応している)に示すような輝度と彩度の関係でクロマサプレス処理が行われている。しかし、上述した通り、低輝度部のクロマサプレス処理が行われていないといった問題や、低輝度部のクロマサプレス処理が行われていても、彩度が高い部分に対してもクロマサプレス処理を行うなど、本来クロマサプレス処理を行うべき輝度と彩度の関係でクロマサプレス処理が行われていないという問題がある。このため、撮影シーンによっては、自然な色再現が得られないことがある。
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであって、撮影シーンに応じて自然な色再現が可能なクロマサプレス処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、一画素に係る画像信号の複数の色成分の信号値に基づき、その画素の明度を代表する信号を生成して明度判定信号として出力する明度判定手段と、前記画素に係る画像信号の複数の色成分の信号値に基づき、前記画素の彩度を代表する信号を生成して彩度判定信号として出力する彩度判定手段と、前記明度判定信号及び前記彩度判定信号の夫々の信号値の組み合わせに基づき、前記画素の色の発現を抑制するクロマサプレスゲインを算出するゲイン算出手段と、前記画像信号に前記クロマサプレスゲインを乗算する乗算手段とを備えたクロマサプレス処理装置である。
また、本発明のクロマサプレス処理装置において、前記明度判定手段は、前記複数の色成分の信号値の内の最大値を明度判定信号として出力することを特徴とする。
また、本発明のクロマサプレス処理装置において、前記明度判定手段は、前記複数の色成分の信号値の内の最小値を明度判定信号として出力することを特徴とする。
また、本発明のクロマサプレス処理装置において、前記明度判定手段は、前記複数の色成分の信号値の平均値を明度判定信号として出力することを特徴とする。
また、本発明のクロマサプレス処理装置において、前記明度判定手段は、前記画像信号から得られる輝度信号値を明度判定信号として出力することを特徴とする。
また、本発明のクロマサプレス処理装置において、前記明度判定手段は、前記複数の色成分の信号値の内の所定の色成分の信号値を明度判定信号として出力することを特徴とする。
また、本発明のクロマサプレス処理装置において、前記明度判定手段は、前記複数の色成分の信号値の内の最大値、前記複数の色成分の信号値の内の最小値、前記複数の色成分の信号値の平均値、及び前記画像信号から得られる輝度信号値、の内から1つの信号値を選択して明度判定信号として出力する選択手段を備えることを特徴とする。
また、本発明のクロマサプレス処理装置において、前記明度判定手段は、前記複数の色成分の信号値、及び前記画像信号から得られる輝度信号値、の内から1つの信号値を選択して明度判定信号として出力する選択手段を備えることを特徴とする。
また、本発明のクロマサプレス処理装置において、前記彩度判定手段は、前記画像信号から色差信号値を算出し、この色差信号値を二乗して得られる信号値を前記彩度判定信号として出力することを特徴とする。
また、本発明のクロマサプレス処理装置は、前記選択手段に対し、撮影シーンに応じた信号値を選択して前記明度判定信号として出力させるための選択信号を生成する選択信号生成手段を更に備えたことを特徴とする。
また、本発明のクロマサプレス処理装置は、前記画像信号に含まれるノイズ成分を除去するノイズ除去手段と、前記明度判定信号及び前記彩度判定信号の夫々の信号値の組み合わせに基づき、前記乗算手段の乗算結果及び前記ノイズ除去手段のノイズ除去結果のいずれか一方を選択して、クロマサプレス処理後の前記画像信号として出力する画像信号選択手段とを更に備えたことを特徴とする。
本発明によれば、明度判定信号と彩度判定信号の夫々の信号値の組み合わせに基づいて適切なクロマサプレスゲインが決定されるので、撮影シーンに応じて自然な色再現が可能なクロマサプレス処理を実現することができるという効果が得られる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。まず、本発明の第1の実施形態を説明する。図1は、本実施形態によるデジタルカメラの構成を示している。撮像レンズを含む光学系1によって集光された被写体像は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOSセンサー等に代表される撮像素子2により、電気信号に変換される。撮像素子2で変換された電気信号は、A/D変換部3により、デジタル信号に変換される。撮像素子2が単板式の場合、デジタル信号に変換された信号(以下、ベイヤ信号と記載)は、単板三板化部4で、補間処理により三板のカラー信号R,G,Bに変換され、画像処理部5(本発明のクロマサプレス処理装置に対応)へ送られる。
撮影情報生成部6は、上記のベイヤ信号などから得た明るさの情報や、ユーザが設定した撮影モードの情報など、撮影状況に適する画像となるような処理を行うための撮影情報を生成し、画像処理部5へ出力する。画像処理部5では、単板三板化部4から送られてきたカラー信号を、画像の明るさを表す輝度信号Yと、彩度(鮮やかさ)や色相(色合い)を表す色差信号Cr及びCbに変換し、撮影情報に基づいて、クロマサプレスなどを含む種々の画像処理を行う。画像処理が行われた後、それらの信号Y,Cr,Cbが再びカラー信号へ変換され、最終的な出力となる。
図2は、画像処理部5内の構成のうち、クロマサプレス処理に係る構成(即ち本発明のクロマサプレス処理装置の一実施形態の構成)のみを示している。本発明の各実施形態では、本発明のクロマサプレス処理装置が画像処理部5の内部に設置されているものとしているが、本発明のクロマサプレス処理装置の設置位置はこれに限定されない。
図2において、カラー信号変換部51はカラー信号R,G,Bを輝度信号Yと色差信号Cr及びCbに変換する。色差ゲイン算出部52はカラー信号R,G,Bと輝度信号Yから、色の発現を抑制するためのクロマサプレスゲインKを算出する。乗算部53(乗算手段)は、色差信号と、色差ゲイン算出部52によって算出されたクロマサプレスゲインKとを乗算する。シーン操作部54(選択信号生成手段)は、図1の撮影情報生成部6から送られてくる撮影情報に基づいてシーンを判別し、後述する撮影シーンに応じた信号値を選択させるためのL_sel信号(選択信号)と、色差ゲインの算出時に必要な閾値(パラメータ)とを色差ゲイン算出部52へ出力する。
図3は色差ゲイン算出部52の構成を示している。図3において、明度判定部521(明度判定手段)はカラー信号R,G,Bと輝度信号Yから、画素の明度を代表する明度判定信号Lを画像の画素毎に生成する。彩度判定部522(彩度判定手段)はカラー信号R,G,Bを色差信号Cr,Cbに変換し、画素の彩度を代表する彩度判定信号Cを画像の画素毎に生成する。ゲイン算出部523(ゲイン算出手段)は、明度判定部521で生成された明度判定信号Lと、彩度判定部522で生成された彩度判定信号Cとに基づいてクロマサプレスゲインKを画像の画素毎に決定する。
次に、色差ゲイン算出部52の各部の詳細を説明する。図4は明度判定部521の構成を示している。図4において、最大値算出部5211は画像の画素毎にR,G,B,Y信号の最大値L1を算出する。最小値算出部5212は画像の画素毎にR,G,B,Y信号の最小値L2を算出する。平均値算出部5213は画像の画素毎にY,R,G,B信号の平均値L3を算出する。信号選択部5214(選択手段)は、シーン操作部54から出力されたL_sel信号に基づいて、最大値算出部5211からの最大値L1、最小値算出部5212からの最小値L2、平均値算出部5213からの平均値L3、及びY信号の中からいずれかを選択し、画像の画素毎に明度判定信号Lとして出力する。これによって、さまざまなシーンを推測し、そのシーンに適した色の変化を忠実に再現できる。
特に、最大値L1を明度判定信号Lとする(手法A)場合には、晴れた日の屋外など、全体が明るく鮮やかな風景などの色の変化を忠実に再現できる。また、最小値L2を明度判定信号Lとする(手法B)場合には、夜景など、全体は暗いが鮮やかな色が混じっているような風景などの色の変化を忠実に再現できる。
カラー信号変換部51において、輝度を表すY信号は次式で表される。
Y = 0.3R + 0.59G + 0.11B
このようなY信号を明度判定信号Lとする(手法C)といった従来の手法も備えている。
Y = 0.3R + 0.59G + 0.11B
このようなY信号を明度判定信号Lとする(手法C)といった従来の手法も備えている。
上式で表されたY信号には、緑を表すG信号の影響が多く反映される。そのため、Y,R,G,B信号の平均値を明度判定信号Lとし(手法D)、クロマサプレスゲインの調整を行うことによって、海岸の夕陽など、赤や青を多く含む風景を撮影する場合には、Y信号を明度判定信号Lに使う場合よりも、赤系及び青系の色の変化を忠実に再現できる。
図5は明度判定部521の構成の変形例を示している。信号選択部5215(選択手段)はY,R,G,B信号の中からいずれかを選択し、画像の画素毎に明度判定信号Lとして出力する。これによって、図4の構成と比べて、最大値及び最小値を求めることなく、図4の構成を採用する場合とほぼ同様な効果が得られると共に、演算回路を削減することができる。特に、フレーム全体が、ある一定の色成分を占めている場合に、その色成分を検出し、色の変化を忠実に再現できる。
例えば、撮影シーン全体が赤っぽいとき(赤い車をフレーム全体に撮影したしたときなど)は、R信号が画像の色を構成する中心となるので、R信号を明度判定信号Lとし(手法E)、クロマサプレスゲインの調整を行うことにより、赤系の色の変化を忠実に再現できる。また、撮影シーン全体が緑っぽいとき(新緑の風景をフレーム全体に撮影したしたときなど)は、G信号が画像の色を構成する中心となるので、G信号を明度判定信号Lとし(手法F)、クロマサプレスゲインの調整を行うことにより、緑系の色の変化を忠実に再現できる。また、撮影シーン全体が青っぽいとき(空や海をフレーム全体に撮影したしたときなど)は、B信号が画像の色を構成する中心となるので、B信号を明度判定信号Lとし(手法G)、クロマサプレスゲインの調整を行うことにより、青系の色の変化を忠実に再現できる。
また、1つのシーンしか撮影しない場合には、L_sel信号に従って信号を選択する構成とせずに、あらかじめ固定された信号を明度判定信号Lとして出力する構成とすることも可能である。これにより、さらに信号の選択に係る構成を削減することができる。
次に、彩度判定部522の詳細を説明する。彩度判定部522は、カラー信号R,G,Bを用いて、彩度判定値Cを算出する。まず、以下の(2)式により、輝度信号Yを作る。
Y_c = 0.3R + 0.59G + 0.11B ・・・(2)
続いて、式(2)で求めた輝度信号とカラー信号を用いて、以下の式(3)及び(4)により、色差信号Cr_c,Cb_cを作る。
Cr_c = R − Y_c ・・・(3)
Cb_c = B − Y_c ・・・(4)
Y_c = 0.3R + 0.59G + 0.11B ・・・(2)
続いて、式(2)で求めた輝度信号とカラー信号を用いて、以下の式(3)及び(4)により、色差信号Cr_c,Cb_cを作る。
Cr_c = R − Y_c ・・・(3)
Cb_c = B − Y_c ・・・(4)
さらに、式(3)及び(4)で求めた色差信号Cr_c,Cb_cから、式(5)により、彩度判定値Cを算出する。
C = (Cr_c)2 + (Cb_c)2 ・・・(5)
ここで、本来の“彩度”を表す尺度は、図6で表すように、円の半径を示す部分であるため、式(5)の平方根をとったものとなるが、本実施形態では、彩度の大きさが判定できればよいので、平方根をとらない式(5)のCを彩度判定信号とする。上記のようにして彩度判定信号の値Cを算出することにより、注目画素の彩度情報を得ることができ、後述するようにゲイン算出部523において、明度判定信号と合わせて彩度判定信号を用いて、最適なクロマサプレス処理を行うためのクロマサプレスゲインを算出することができる。
C = (Cr_c)2 + (Cb_c)2 ・・・(5)
ここで、本来の“彩度”を表す尺度は、図6で表すように、円の半径を示す部分であるため、式(5)の平方根をとったものとなるが、本実施形態では、彩度の大きさが判定できればよいので、平方根をとらない式(5)のCを彩度判定信号とする。上記のようにして彩度判定信号の値Cを算出することにより、注目画素の彩度情報を得ることができ、後述するようにゲイン算出部523において、明度判定信号と合わせて彩度判定信号を用いて、最適なクロマサプレス処理を行うためのクロマサプレスゲインを算出することができる。
なお、彩度判定部522では、カラー信号R,G,Bから色差信号Cr_c及びCb_cと輝度信号Y_cを算出して用いているが、カラー信号変換部51で算出された色差信号Cr及びCbと輝度信号Yを用いることも可能である。
次に、ゲイン算出部523の詳細を説明する。ゲイン算出部523は、2種類のテーブルを用いてクロマサプレスゲインKを算出する。まず、第1のテーブルを用いて、後述する、彩度を抑圧する抑圧値KLを調整する調整値KCを決定する。図7(a)は、第1のテーブルの内容を関数として表している。第1のテーブルに基づいて、以下のような条件で彩度判定信号Cから調整値KCが決定される。
Cth < C のとき、KC = 1
Cth ≧ C のとき、Cの値に応じてKCを0以上1以下の値に設定する、あるいは、調整限界値KCthを設定し、Cの値に応じてKCをKCth以上1以下の値に設定する。
即ち、Cが小さければ小さいほど、KCが小さくなるので、抑圧値KLにかかる重みも小さくなり、低彩度側で彩度の抑圧が行われる。なお、CがCthより大きい場合はKC=1が設定され、後述のように彩度の抑圧は行われない。
Cth < C のとき、KC = 1
Cth ≧ C のとき、Cの値に応じてKCを0以上1以下の値に設定する、あるいは、調整限界値KCthを設定し、Cの値に応じてKCをKCth以上1以下の値に設定する。
即ち、Cが小さければ小さいほど、KCが小さくなるので、抑圧値KLにかかる重みも小さくなり、低彩度側で彩度の抑圧が行われる。なお、CがCthより大きい場合はKC=1が設定され、後述のように彩度の抑圧は行われない。
続いて、第2のテーブルを用いて、高輝度部及び低輝度部に対する抑圧値KLを算出する。図7(b)は、第2のテーブルの内容を関数として表している。第2のテーブルを用いることによって、高輝度部と低輝度部とで異なるゲイン特性を設定することができる。即ち、明度判定信号の値Lが、高輝度部を表す閾値Lth_maxよりも大きければ、あらかじめ設定された高輝度部の抑圧度の限界KLth_max以上1以下の範囲で抑圧値KLが算出される。また、明度判定信号の値Lが、低輝度部を表す閾値Lth_minより小さければ、あらかじめ設定された低輝度部の抑圧度の限界KLth_min以上1以下の範囲で抑圧値KLが算出される。
また、中輝度部では偽色やノイズによる影響が少ないため、KLth_min≦L≦KLth_max のときは、KL=1と設定し、彩度の抑圧は行わない。よって、以上の2種類のテーブルから、クロマサプレスゲインKは、以下の条件で決まる。
KC = 1 のときKLによらず K = 1
KL = 1 のときKCによらず K = 1
KC ≠ 1 かつ KL ≠ 1 のとき K = KL × KC
即ち、高彩度である場合には、クロマサプレス処理を行わず(K=1であるため彩度が抑圧されない)、高輝度で低彩度である場合、及び低輝度で低彩度である場合に的確なクロマサプレス処理を行う(図8参照)。
KC = 1 のときKLによらず K = 1
KL = 1 のときKCによらず K = 1
KC ≠ 1 かつ KL ≠ 1 のとき K = KL × KC
即ち、高彩度である場合には、クロマサプレス処理を行わず(K=1であるため彩度が抑圧されない)、高輝度で低彩度である場合、及び低輝度で低彩度である場合に的確なクロマサプレス処理を行う(図8参照)。
次に、シーン操作部54の詳細を説明する。図9はシーン操作部54の構成を示している。図9において、シーン選定部541は、図1の撮影情報生成部6から送られてくる撮影情報から撮影時の明るさの情報などを抽出し、L_sel信号を生成する。ROM542には、図3のゲイン算出部523が参照する2種類のテーブルに使用する閾値などのパラメータがあらかじめ格納されている。コントロール部543は、シーン選定部541からのL_sel信号に基づいて、ゲイン算出部523が参照する2種類のテーブルに設定するパラメータなどをROM542から読み出し、色差ゲイン算出部52へ送る。
以下、図9のシーン操作部54から図3の色差ゲイン算出部52への信号の流れを説明する。これらにより、撮影シーンが判別され、クロマサプレスゲインを決定するための明度を算出する機能と、前述した第1及び第2のテーブルを設定する機能とが実現される。まず、シーン選定部541は、撮影情報生成部6で生成された撮影時の明るさの情報を取り込み、例えば図10(a)及び(b)に示すように、状態が明るい、暗い、赤っぽいなどの撮影情報と明度算出方法の対応関係を用いて明度算出方法を決定する。決定した明度算出方法を示す信号をL_selとする。
これによって、撮影シーンに応じた注目画素の明度情報を得ることができ、ゲイン算出部523において、彩度判定信号と合わせて明度判定信号を用いて、最適なクロマサプレス処理を行うためのクロマサプレスゲインを算出することができる。なお、図10(a)は、明度判定部521の構成が図4で示される構成の場合(手法A〜手法Dを用いる場合)の撮影情報と明度算出方法の対応関係を示し、図10(b)は、明度判定部521の構成が図5で示される構成の場合(手法Cと手法E〜手法Gを用いる場合)の撮影情報と明度算出方法の対応関係を示している。
撮影状態は図10に示す以外にも種々考えられ、それに対する明度算出方法の組み合わせも多く存在するが、信号の選択方法などは同様であるため、説明を割愛する。上記のようにして生成されたL_sel信号は、コントロール部543を経て明度判定部521に送られる。また、コントロール部543では、L_sel信号をもとに、ゲイン算出部523が参照する2種類のテーブルに使用する閾値などのパラメータをROM542から取り出し、ゲイン算出部523へ送る。このような動作により、画像毎に適切な明度やクロマサプレスゲイン特性を設定することが可能となる。
ゲイン算出部523は、前述した方法でクロマサプレスゲインKを決定する。決定されたクロマサプレスゲインKは図2の乗算部53へ送られる。なお、クロマサプレス処理を行わないとゲイン算出部523で判断された場合は、クロマサプレスゲインKが1となり、色差信号Cr及びCbがそのまま乗算部53の出力となる。即ち、
Cr’= K × Cr = Cr
Cb’= K × Cb = Cb
となる。
Cr’= K × Cr = Cr
Cb’= K × Cb = Cb
となる。
次に、色差ゲイン算出部52の詳細な動作を説明する。なお、彩度の閾値Cth=300、彩度の抑圧調整値KCth=0.2、高輝度部の閾値Lth_max=200、低輝度部の閾値Lth_min=50、高輝度側の抑圧度の限界値KLth_max=0.8、低輝度側の抑圧度の限界値KLth_min=0.5(L=255のとき)とし、明度算出方法が手法Aであるとする。また、明度算出方法やテーブル特性は種々のものがあり得るが、処理の手順は同様であるので、一例のみ記載する。
例えば、カラー信号が(R,G,B)=(255,0,0)の場合は、注目画素が赤である場合であり、理想的には彩度を落とさずに画像信号を出力することが望ましい。まず、明度判定部521は、カラー信号R,G,Bと輝度信号Yを使って、Y,R,G,Bの中の最大値を求める。輝度信号Yの値は76.5となるので、R信号の値が最も大きいと判断され、これが明度判定信号Lとなる。また、彩度判定部522は、カラー信号R,G,Bを使って、彩度判定信号Cを以下のように求める。
C=(255−76.5)2+(0−76.5)2=37714.5
C=(255−76.5)2+(0−76.5)2=37714.5
続いて、ゲイン算出部523はクロマサプレスゲインKを求める。図7(a)に示した第1のテーブルより、調整値KC=1となる。また、図7(b)に示した第2のテーブルより、抑圧値KL=0.8となる。KC=1なので、前述した条件により、クロマサプレスゲインKは1と決定される。
さらに、乗算部53において
Cr’= Cr×K = Cr
Cb’= Cb×K = Cb
となり、彩度を落とすことなく色差信号を出力することができる。
Cr’= Cr×K = Cr
Cb’= Cb×K = Cb
となり、彩度を落とすことなく色差信号を出力することができる。
また、例えば、カラー信号が(R,G,B)=(250,230,240)の場合は、注目画素が高輝度で無彩色の白に近い場合であり、理想的には彩度を落として画像信号を出力することが望ましい。まず、明度判定部521は、カラー信号R,G,Bと輝度信号Yを使って、Y,R,G,Bの中の最大値を求める。輝度信号Yの値は237.1となるので、R信号の値が最も大きいと判断され、これが明度判定信号Lとなる。また、彩度判定部522は、カラー信号R,G,Bを使って、彩度判定信号Cを求める(C=174.8)。
続いて、ゲイン算出部523はクロマサプレスゲインKを求める。図7(a)に示した第1のテーブルより、調整値KC=0.6となる。また、図7(b)に示した第2のテーブルより、抑圧値KL=0.8となる。KC≠1かつKL≠1なので、前述した条件により、クロマサプレスゲインKは、
K = KL × KC = 0.6 × 0.8 = 0.48
と決定される。
K = KL × KC = 0.6 × 0.8 = 0.48
と決定される。
さらに、乗算部53において、
Cr’= Cr×K = 0.48Cr
Cb’= Cb×K = 0.48Cb
となり、彩度低減の効果を得ることができる。
Cr’= Cr×K = 0.48Cr
Cb’= Cb×K = 0.48Cb
となり、彩度低減の効果を得ることができる。
また、例えば、カラー信号が(R,G,B)=(100,90,110)の場合は、注目画素が中輝度の場合であり、彩度の抑圧は行わないことが望ましい。まず、明度判定部521は、カラー信号R,G,Bと輝度信号Yを使って、Y,R,G,Bの中の最大値を求める。輝度信号Yの値は95.2となるので、B信号の値が最も大きいと判断され、これが明度判定信号Lとなる。また、彩度判定部522は、カラー信号R,G,Bを使って、彩度判定信号Cを求める(C=242)。
続いて、ゲイン算出部523はクロマサプレスゲインKを求める。図7(a)に示した第1のテーブルより、調整値KC=0.8となる。また、図7(b)に示した第2のテーブルより、抑圧値KL=1となる。KL=1なので、前述した条件により、クロマサプレスゲインKは1と決定される。
さらに、乗算部53において
Cr’= Cr×K = Cr
Cb’= Cb×K = Cb
となり、彩度を落とすことなく色差信号を出力することができる。
Cr’= Cr×K = Cr
Cb’= Cb×K = Cb
となり、彩度を落とすことなく色差信号を出力することができる。
また、例えば、カラー信号が(R,G,B)=(10,3,10)の場合は、注目画素が無彩色の黒に近い場合であり、撮像素子によるノイズの影響を受けやすく、理想的には彩度を落として画像信号を出力することが望ましい。まず、明度判定部521は、カラー信号R,G,Bと輝度信号Yを使って、Y,R,G,Bの中の最大値を求める。輝度信号Yの値は5.87となるので、R信号またはB信号の値が最も大きいと判断され、この値が明度判定信号Lとなる。また、彩度判定部522は、カラー信号R,G,Bを使って、彩度判定信号Cを求める(C=34.11)。
続いて、ゲイン算出部523はクロマサプレスゲインKを求める。図7(a)に示した第1のテーブルより、調整値KC=0.3となる。また、図7(b)に示した第2のテーブルより、KL=0.6となる。KC≠1かつKL≠1なので、前述した条件により、クロマサプレスゲインKは、
K = KL × KC = 0.6 × 0.3 = 0.18
と決定される。
K = KL × KC = 0.6 × 0.3 = 0.18
と決定される。
さらに、乗算部53において
Cr’= Cr×K = 0.18Cr
Cb’= Cb×K = 0.18Cb
となり、彩度低減の効果を得ることができる。
Cr’= Cr×K = 0.18Cr
Cb’= Cb×K = 0.18Cb
となり、彩度低減の効果を得ることができる。
上述したように、本実施形態によれば、明度判定信号Lと彩度判定信号Cの夫々の信号値の組み合わせに基づいて適切なクロマサプレスゲインが決定されるので、撮影シーンに応じて自然な色再現が可能なクロマサプレス処理を実現することができる。
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。図11は、画像処理部5内の構成のうち、クロマサプレス処理に係る構成(即ち本発明のクロマサプレス処理装置の一実施形態の構成)のみを示している。本実施形態による色差ゲイン算出部52は、カラー信号R,G,Bと輝度信号Yから、クロマサプレスゲインKと、ノイズ除去処理後の色差信号Cr_nr及びCb_nrと、ノイズ除去処理後の色差信号Cr_nr及びCb_nrを使用するか否かを判断するのに使用する選択信号selとを算出する。また、乗算部53は、色差信号Cr,CbとクロマサプレスゲインKを乗算し、ノイズ除去処理後の色差信号Cr_nr,Cb_nrと乗算後の結果Cr_g,Cb_gとのいずれかを選択信号selに従って選択する。その他の構成は第1の実施形態と同様である。
図12は色差ゲイン算出部52の構成を示している。本実施形態によるゲイン算出部523は、明度判定部521で得られた明度判定信号Lと、彩度判定部522で得られた彩度判定信号Cとに基づいてクロマサプレスゲインKを決定すると共に、選択信号selを生成する。ノイズ除去部524(ノイズ除去手段)は、彩度判定信号Cを用いて、色差信号Cr_c及びCb_cに対してノイズ除去処理を行い、Cr_nr及びCb_nrとして出力する。その他の構成は第1の実施形態と同様である。以下、ゲイン算出部523及びノイズ除去部524の詳細を説明する。
ゲイン算出部523は第1の実施形態と同様に、2種類のテーブルを用いてクロマサプレスゲインKを算出する。ただし、本実施形態では、明度判定信号Lが閾値Lth_minより小さい場合には、ノイズ除去処理の結果を選択するか否かを示す選択信号selを1に設定する。これにより、乗算部53において、ノイズ除去処理後の色差信号が色差信号Cr’及びCb’として出力される。低輝度部では、撮像素子に含まれるノイズの影響が大きいので、彩度を抑圧するゲインを色差信号に乗算するのではなく、後述するメディアンフィルタなどのノイズ除去処理を色差信号に施すことで、画質の改善を行う。なお、選択信号selが0の場合には、乗算部53において色差信号Cr及びCbとクロマサプレスゲインKとが乗算され、その結果が色差信号Cr’及びCb’となる。
ノイズ除去部524は、式(5)で求めた彩度判定信号Cを用いて、例えばメディアンフィルタによるノイズ除去を行う。具体的には、メディアンフィルタにより注目画素の信号値を算出し、彩度判定信号Cからテーブルなどを用いて、注目画素に対する重み(例えばCが大きいほどノイズ除去の効果が大きくなるような重み)を算出し、注目画素の信号値にその重みを乗算することで、ノイズ量を低減した色差信号Cr_nr,Cb_nrを算出する。なお、メディアンフィルタの例を挙げたが、ノイズ除去の効果が得られる方法であれば、本クロマサプレス処理装置への実装が可能である。
次に、乗算部53の詳細を説明する。図13は乗算部53の構成を示している。乗算器531はクロマサプレスゲインKと色差信号Crを乗算し、乗算器532はクロマサプレスゲインKと色差信号Cbを乗算する。信号選択部533(画像信号選択手段)は、乗算後の色差信号Cr_g,Cb_gとノイズ除去処理後の色差信号Cr_nr,Cb_nrのどちらかを、選択信号selに従って選択して出力する。出力される色差信号Cr’及びCb’は以下のように決定される。
・選択信号selが0の場合、Cr'= Cr_g、Cb’= Cb_g。
・選択信号selが1の場合、Cr'= Cr_nr、Cb’= Cb_nr。
・選択信号selが0の場合、Cr'= Cr_g、Cb’= Cb_g。
・選択信号selが1の場合、Cr'= Cr_nr、Cb’= Cb_nr。
次に、色差ゲイン算出部52の詳細な動作を説明する。なお、第1の実施形態と同様に、彩度の閾値Cth=300、彩度の抑圧調整値KCth=0.2、高輝度部の閾値Lth_max=200、低輝度部の閾値Lth_min=50、高輝度側の抑圧度の限界値KLth_max=0.8、低輝度側の抑圧度の限界値KLth_min=0.5(L=255のとき)とし、明度算出方法が手法Aであるものとする。また、明度算出方法やテーブル特性は種々のものがあり得るが、処理の手順は同様であるので、一例のみ記載する。
例えば、カラー信号が(R,G,B)=(255,0,0)の場合は、注目画素が赤である場合であり、理想的には彩度を落とさず画像信号を出力することが望ましい。まず、明度判定部521は、カラー信号R,G,Bと輝度信号Yを使って、Y,R,G,Bの中の最大値を求める。輝度信号Yの値は76.5となるので、R信号の値が最も大きいと判断され、これが明度判定信号Lとなる。また、彩度判定部522は、カラー信号R,G,Bを使って、式(3)及び(4)により色差信号Cr_c及びCb_cを算出し、さらに彩度判定信号Cを以下のように求める。
C=(255−76.5)2+(0−76.5)2=37714.5
C=(255−76.5)2+(0−76.5)2=37714.5
続いて、ゲイン算出部523はクロマサプレスゲインKを算出する。図7(a)に示した第1のテーブルより、調整値KC=1となる。また、図7(b)に示した第2のテーブルより、抑圧値KL=0.8となる。KC=1なので、前述した条件により、クロマサプレスゲインKは1と決定される。また、明度判定信号LがLth_minより大きいため、選択信号selは0に設定される。
ゲイン算出部523の処理と並列に、ノイズ除去部524も動作する。ノイズ除去部524は、彩度判定部522で算出された彩度判定信号Cと色差信号Cr_c及びCb_cとを用いて、前述したようなノイズ除去処理を行い、ノイズ量を低減した色差信号Cr_nr及びCb_nrを算出する。乗算部53は、カラー信号変換部51で算出された色差信号Cr及びCbにクロマサプレスゲインKを乗算し、色差信号Cr_g及びCb_gを求めた後、選択信号selを用いて、色差信号Cr_g及びCb_gと色差信号Cr_nr及びCb_nrとのいずれかを選択し、最終的な色差信号であるCr’及びCb’を決定する。
この場合、選択信号selは0と設定されているので、
Cr’= Cr_g = Cr
Cb’= Cb_g = Cb
が成立し、彩度を落とすことなく色差信号を出力することができる。
Cr’= Cr_g = Cr
Cb’= Cb_g = Cb
が成立し、彩度を落とすことなく色差信号を出力することができる。
また、例えば、カラー信号が(R,G,B)=(250,230,240)の場合は、注目画素が高輝度で無彩色の白に近い場合であり、理想的には彩度を落として画像信号を出力することが望ましい。まず、明度判定部521は、カラー信号R,G,Bと輝度信号Yを使って、Y,R,G,Bの中の最大値を求める。輝度信号Yの値は237.1となるので、R信号の値が最も大きいと判断され、これが明度判定信号Lとなる。また、彩度判定部522は、カラー信号R,G,Bを使って、式(3)及び(4)により、色差信号Cr_c及びCb_cも算出し、さらに彩度判定信号Cを求める(C=174.8)。
続いて、ゲイン算出部523はクロマサプレスゲインKを求める。図7(a)に示した第1のテーブルより、調整値KC=0.8となる。また、図7(b)に示した第2のテーブルより、抑圧値KL=0.6となる。KC≠1かつKL≠1なので、前述した条件により、クロマサプレスゲインKは以下のように決定される。
K = KC × KL = 0.48
K = KC × KL = 0.48
また、明度判定信号LがLth_minより大きいため、選択信号selは0に設定される。さらに、ゲイン算出部523の処理と並列に、ノイズ除去部524も動作する。ノイズ除去部524は、彩度判定部522で算出された彩度判定信号Cと色差信号Cr_c及びCb_cとを用いて、前述したようなノイズ除去処理を行い、ノイズ量を低減した色差信号Cr_nr及びCb_nrを算出する。
一方、乗算部53は、カラー信号変換部51で算出された色差信号Cr及びCbにクロマサプレスゲインKを乗算する。即ち、以下のようになる。
Cr_g= Cr×K = 0.48Cr
Cb_g= Cb×K = 0.48Cb
Cr_g= Cr×K = 0.48Cr
Cb_g= Cb×K = 0.48Cb
さらに乗算部53は、算出された色差信号Cr_g及びCb_gとCr_nr及びCb_nrとのいずれかを選択信号selに従って選択し、最終的な色差信号Cr’及びCb’を決定する。この場合、選択信号selは0と設定されているので、
Cr’= Cr_g
Cb’= Cb_g
が成立し、彩度低減の効果が得られる。
Cr’= Cr_g
Cb’= Cb_g
が成立し、彩度低減の効果が得られる。
また、例えば、カラー信号が(R,G,B)=(100,90,110)の場合は、注目画素が中輝度の場合であり、理想的には彩度を落とさないように画像信号を出力することが望ましい。まず、明度判定部521は、カラー信号R,G,Bと輝度信号Yを使って、Y,R,G,Bの中の最大値を求める。輝度信号Yの値は95.2となるので、B信号の値が最も大きいと判断され、これが明度判定信号Lとなる。また、彩度判定部522は、カラー信号R,G,Bを使って、式(3)及び(4)により色差信号Cr_c及びCb_cも算出し、さらに彩度判定信号Cを求める(C=242)。
続いて、ゲイン算出部523はクロマサプレスゲインKを求める。図7(a)に示した第1のテーブルより、調整値KC=0.8となる。また、図7(b)に示した第2のテーブルより、抑圧値KL=1となる。KL=1なので、前述した条件により、クロマサプレスゲインKはK=1と決定される。また、明度判定信号LがLth_minより大きいため、選択信号selは0に設定される。
さらに、ゲイン算出部523の処理と並列に、ノイズ除去部524も動作する。ノイズ除去部524は、彩度判定部522で算出された彩度判定信号Cと色差信号Cr_c及びCb_cとを用いて、前述したようなノイズ除去処理を行い、ノイズ量を低減した色差信号Cr_nr及びCb_nrを算出する。
一方、乗算部53は、カラー信号変換部51で算出された色差信号Cr及びCbにクロマサプレスゲインKを乗算する。即ち、以下のようになる。
Cr_g= Cr×K = Cr
Cb_g= Cb×K = Cb
Cr_g= Cr×K = Cr
Cb_g= Cb×K = Cb
さらに乗算部53は、算出された色差信号Cr_g及びCb_gとCr_nr及びCb_nrとのいずれかを選択信号selに従って選択し、最終的な色差信号Cr’及びCb’を決定する。この場合、選択信号selは0と設定されているので、
Cr’= Cr_g
Cb’= Cb_g
が成立し、彩度を落とすことなく色差信号を出力することができる。
Cr’= Cr_g
Cb’= Cb_g
が成立し、彩度を落とすことなく色差信号を出力することができる。
また、例えば、カラー信号が(R,G,B)=(10,3,10)の場合は、注目画素が無彩色の黒に近い場合であり、撮像素子によるノイズの影響を受けやすく、理想的には彩度を落として画像信号を出力することが望ましい。まず、明度判定部521は、カラー信号R,G,Bと輝度信号Yを使って、Y,R,G,Bの中の最大値を求める。輝度信号Yは5.87となるので、R信号またはB信号の値が最も大きいと判断され、この値が明度判定信号Lとなる。また、彩度判定部522は、カラー信号R,G,Bを使って、式(3)及び(4)により色差信号Cr_c及びCb_cも算出し、さらに彩度判定信号Cを求める(C=34.11)。
続いて、ゲイン算出部523はクロマサプレスゲインKを求める。図7(a)に示した第1のテーブルより、調整値KC=0.3となる。また、図7(b)に示した第2のテーブルより、抑圧値KL=0.6となる。KC≠1かつKL≠1なので、前述した条件により、クロマサプレスゲインKは以下のように決定される。
K = KL × KC = 0.6 × 0.3 =0.18
K = KL × KC = 0.6 × 0.3 =0.18
また、明度判定信号LがLth_minより小さいため、選択信号selは1に設定される。さらに、ゲイン算出部523の処理と並列に、ノイズ除去部524も動作する。ノイズ除去部524は、彩度判定部522で算出された彩度判定信号Cと色差信号Cr_c及びCb_cとを用いて、前述したようなノイズ除去処理を行い、ノイズ量を低減した色差信号Cr_nr及びCb_nrを算出する。
一方、乗算部53は、カラー信号変換部51で算出された色差信号Cr及びCbにクロマサプレスゲインKを乗算する。即ち、以下のようになる。
Cr_g= Cr×K = 0.18Cr
Cb_g= Cb×K = 0.18Cb
Cr_g= Cr×K = 0.18Cr
Cb_g= Cb×K = 0.18Cb
さらに乗算部53は、算出された色差信号Cr_g及びCb_gとCr_nr及びCb_nrとのいずれかを選択信号selに従って選択し、最終的な色差信号Cr’及びCb’を決定する。この場合、選択信号selは1と設定されているので、
Cr’= Cr_nr
Cb’= Cb_nr
が成立し、ノイズ低減効果を得ることができる。
Cr’= Cr_nr
Cb’= Cb_nr
が成立し、ノイズ低減効果を得ることができる。
上述したように、本実施形態によれば、第1の実施形態と同様の効果を得ることができると共に、低輝度部の注目画素に対してノイズ除去を施すことによって、高画質化を図ることができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
1・・・光学系、2・・・撮像素子、3・・・A/D変換部、4・・・単板三板化部、5・・・画像処理部、6・・・撮影情報生成部、51・・・カラー信号変換部、52・・・色差ゲイン算出部、53・・・乗算部、54・・・シーン操作部、521・・・明度判定部、522・・・彩度判定部、523・・・ゲイン算出部、524・・・ノイズ除去部、531,532・・・乗算器、533,5214,5215・・・信号選択部、541・・・シーン選定部、542・・・ROM、543・・・コントロール部、5211・・・最大値算出部、5212・・・最小値算出部、5213・・・平均値算出部
Claims (11)
- 一画素に係る画像信号の複数の色成分の信号値に基づき、その画素の明度を代表する信号を生成して明度判定信号として出力する明度判定手段と、
前記画素に係る画像信号の複数の色成分の信号値に基づき、前記画素の彩度を代表する信号を生成して彩度判定信号として出力する彩度判定手段と、
前記明度判定信号及び前記彩度判定信号の夫々の信号値の組み合わせに基づき、前記画素の色の発現を抑制するクロマサプレスゲインを算出するゲイン算出手段と、
前記画像信号に前記クロマサプレスゲインを乗算する乗算手段と、
を備えたクロマサプレス処理装置。 - 前記明度判定手段は、前記複数の色成分の信号値の内の最大値を明度判定信号として出力することを特徴とする請求項1に記載のクロマサプレス処理装置。
- 前記明度判定手段は、前記複数の色成分の信号値の内の最小値を明度判定信号として出力することを特徴とする請求項1に記載のクロマサプレス処理装置。
- 前記明度判定手段は、前記複数の色成分の信号値の平均値を明度判定信号として出力することを特徴とする請求項1に記載のクロマサプレス処理装置。
- 前記明度判定手段は、前記画像信号から得られる輝度信号値を明度判定信号として出力することを特徴とする請求項1に記載のクロマサプレス処理装置。
- 前記明度判定手段は、前記複数の色成分の信号値の内の所定の色成分の信号値を明度判定信号として出力することを特徴とする請求項1に記載のクロマサプレス処理装置。
- 前記明度判定手段は、前記複数の色成分の信号値の内の最大値、前記複数の色成分の信号値の内の最小値、前記複数の色成分の信号値の平均値、及び前記画像信号から得られる輝度信号値、の内から1つの信号値を選択して明度判定信号として出力する選択手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のクロマサプレス処理装置。
- 前記明度判定手段は、前記複数の色成分の信号値、及び前記画像信号から得られる輝度信号値、の内から1つの信号値を選択して明度判定信号として出力する選択手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のクロマサプレス処理装置。
- 前記彩度判定手段は、前記画像信号から色差信号値を算出し、この色差信号値を二乗して得られる信号値を前記彩度判定信号として出力することを特徴とする請求項1〜請求項8のいずれかに記載のクロマサプレス処理装置。
- 前記選択手段に対し、撮影シーンに応じた信号値を選択して前記明度判定信号として出力させるための選択信号を生成する選択信号生成手段を更に備えたことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載のクロマサプレス処理装置。
- 前記画像信号に含まれるノイズ成分を除去するノイズ除去手段と、
前記明度判定信号及び前記彩度判定信号の夫々の信号値の組み合わせに基づき、前記乗算手段の乗算結果及び前記ノイズ除去手段のノイズ除去結果のいずれか一方を選択して、クロマサプレス処理後の前記画像信号として出力する画像信号選択手段と、
を更に備えたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載のクロマサプレス処理装置。
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2006
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