JPH06124329A - 彩度変更回路 - Google Patents

彩度変更回路

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JPH06124329A
JPH06124329A JP4274477A JP27447792A JPH06124329A JP H06124329 A JPH06124329 A JP H06124329A JP 4274477 A JP4274477 A JP 4274477A JP 27447792 A JP27447792 A JP 27447792A JP H06124329 A JPH06124329 A JP H06124329A
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JP
Japan
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saturation
color
circuit
determination
determined
Prior art date
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Application number
JP4274477A
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English (en)
Inventor
Takashi Endo
隆史 遠藤
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Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入力信号の状態に応じた彩度の強調を行う。 【構成】 入力信号に応じて彩度検出回路2に応じて彩
度を判定する。そして彩度に応じて彩度強調の度合いを
示す乗算係数を決定する。そして、彩度上昇回路1は決
定された乗算係数を彩度信号に乗算して彩度上昇を行
う。また、入力信号の色相からその色相が肌色の範囲に
入るか否かを特定色判定回路3において判定し、肌色の
場合には彩度上昇回路における乗算を行わない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子カメラ等で撮影記録
された画像のデジタルデータを再生表示する画像再生器
において、色再現性を改善し、鮮やかな画像を再生する
ための回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電子カメラにより撮影した画
像を磁気ディスクやICカード等にデジタルデータとし
て記録し、これをテレビジョンディスプレイにより再生
する電子スチルカメラシステムがある。このシステムで
は、記録媒体がコンパクトで、かつ検索などが容易であ
るという利点がある。ところが、このシステムにより再
生される画像を見ると、彩度が低く感じられる場合が多
い。これは、身の回りにある物の彩度は一般的に低いか
らであるが、再生した画像を見る者にとっては、実際に
撮像される画像そのものより、もっと鮮やかな色の画像
を見たほうが好ましい場合が多い。
【0003】そこで、データ処理において、彩度を上げ
る処理を行い、画像を鮮やかのものに変換することが考
えられる。ところが、全ての色について彩度を上げる
と、特に人物像において肌色が赤味を帯び、赤が強過ぎ
て不自然な感じになってしまう。このため、肌色の領域
を検出し、これを除外して彩度を上げる必要がある。
【0004】これに類した色補正回路としては、例えば
特開平3−135292号がある。この回路では、色差
信号R−YとB−Yを色相判定回路に入力し、R−Y<
0かつB−Y<0の色相を検出し、これにより緑色の色
相と判定する。そして、その検出信号の値に従って、緑
色でなかった場合には、補正回路において肌色向きの色
差信号R−Y、G−Y、B−Yの補正が行われる。これ
により、肌色について色相変化が少なく且つ緑色につい
て色再現の良好な再生画像が得られる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、強い補正ができず、満足のいく色変換
ができないという問題があった。すなわち、上記従来例
において、肌色の判定あるいは緑色の判定は、色差信号
R−YとB−Yを演算回路により演算することにより、
色相信号を作り出して行っていたが、これは、緑色を中
心に色補正がかかり、色相が緑色から離れるに従って色
補正が弱くなる。このため、対象の色が黄色付近の場合
とマジェンタ付近の場合には、十分な彩度補正がかから
ないという問題があった。
【0006】また、この色相判定回路は彩度の情報を利
用していないため、彩度を大きく強調する場合、無彩色
において強調の結果、有彩色が発生し、異質な領域が生
じるという問題がある。これは、彩度の低い領域におい
ては、低いながらも種々の色が映り込んでおり、彩度を
大きく強調すると、彩度の低い領域に彩度の高い画素が
現れて、異質な領域に感じられるからである。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みなされたもので
あり、肌色を自然に保ちつつ、十分な彩度の強調が行え
る彩度変更回路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、所定の精度で画素毎にデジ
タル化したカラー画像を処理して彩度を変更する彩度変
更回路であって、入力された画素の彩度に応じて特定色
判定のための係数を設定する回路と、前記設定された判
定のための係数を用いて、入力された画素の色相が特定
色領域内にあるか否かを判定する特定色判定回路と、特
定色以外の画素の彩度を上昇させる彩度上昇回路と、を
有することを特徴とする。
【0009】また、請求項2記載の発明は、入力された
画素の彩度に応じて上記彩度上昇回路における度合いを
生成する回路を備えることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明の回路は、上述のような構成を有してお
り、対象色の彩度に応じて、色相判定回路において特定
色(例えば、肌色)であると判定する色の領域を変化さ
せる。このため、彩度の低い領域では、赤紫から黄赤に
かけての広い領域について強調対象外と判定し、また彩
度のある程度高い領域では黄赤から赤にかけての狭い領
域を強調対象外と判定することができる。
【0011】すなわち、普通の画像で彩度を上げると特
に人物の肌が赤身を増し、不自然な感じを与える。これ
を避けるためには肌色を判定して彩度強調を行わないよ
うにすればよい。ただし、一口に肌色といっても様々な
色があり、また光源の色度によっても撮影される肌色は
変化する。よって、光源の色度の影響を受け易い彩度の
低い色については、不確定性が大きいためより広い色の
領域を肌色と判定し、彩度の高い色についてはそれより
も限定された領域を肌色と判定するようにし、判定を合
理的にした。この事情をさらに詳しく述べると次のよう
になる。
【0012】撮像素子により撮影される画像は、光源の
光が物体に照射し散乱された光によって撮影されるのが
普通である。このとき、撮影される色は光源の色と物体
の色の適当な混色になる。すなわち、光源の色が赤けれ
ば暖かい感じの画像となり、光源の色が青ければ冷たい
感じの画像となる。このように、光源の色度によって、
撮影された物の“主波長”は異なって求められ、同時に
いわゆる“刺激純度”も異なって求められる。すると、
単に撮影された色の色相によって特定色(肌色)を判定
するよりも、光源の色度を考慮した主波長によって判定
するのが本来である。
【0013】なお、本明細書において“彩度”は上記
“刺激純度”と同様の意味に用いており、色の純粋さを
表す量として使用している。いわゆる彩度とは光源の色
が無彩色である場合の刺激純度と考えられるが、本発明
においては回路の簡単化のために光源の色度を特定せず
無彩色あるいは標準の光とすることができるため主に彩
度という言葉を用いるが、しかし、必要ならば、光源の
色度を設定し、彩度を刺激純度と読み変えることができ
ることを付言しておく。
【0014】また、色相により特定色を判定する場合、
対象の色の彩度によってその判定の確からしさが異なる
のである。すなわち、彩度が高い領域にある色は光源の
色度が変化してもそれほど主波長に変化を受けないが、
彩度が低い領域に存在する色は、光源の色度によってそ
の主波長は大きく変化する。すなわち、光源の色度値を
どのように設定するかによって、その色が特定色である
かどうかの判定が変わり易いのである。このように彩度
が高い色ほど特定色判定の信頼度が高く、彩度が低いほ
ど特定色判定の信頼度が低い。
【0015】この事情を考慮して、本発明においては、
彩度が低い場合と彩度が高い場合で、特定色判定のしき
い値を切り換えるようにした。これにより、彩度の低い
領域ではより広い色相範囲を肌色と判定するため、肌色
判定の誤りを防止し自然な感じの彩度強調が可能とな
る。すなわち、低彩度の領域に映り込んでいる色を強調
することによって生じる異質な領域の発生を防止するこ
とができる。
【0016】また、彩度に応じて、彩度の強調度合いを
変更することにより、低彩度の領域にある色の彩度を過
度に強調することなく、その他の領域において十分彩度
を強調することができる。すなわち、彩度が低い場合と
彩度が高い場合で、彩度に乗算する係数をなだらかに変
化させることにより、彩度の低い領域中で彩度を上げる
ことによる特異領域の発生を防止すると同時に、有彩色
から無彩色までのグラデュエーションの保存が可能にな
り、また色が飽和することにより物の起伏が平坦になっ
てしまうことを有効に防ぐことができる。
【0017】ただし、通常撮影のときの光源の色度を特
定することはまれであるため、光源の色度は無彩色ある
いは標準の光の色度として対応できれば装置の構成上簡
易になり有利である。よって、本発明の実施例において
は光源の色度を特定せず無彩色とすることができ、かつ
上記のような彩度による特定色判定の不確かさの違いを
考慮した装置を工夫している。
【0018】以上のように、本発明によれば、彩度を相
当に強調した場合でも、不自然な感じを与えることがな
いため、色変換の自由度が広がり、鮮やかで好ましい写
真を見ることができるようになる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面に基づ
いて説明する。
【0020】[第1実施例]図1は、本発明の好適な第
1実施例の全体構成を示すブロック図であり、画素毎の
カラー信号であるRGB信号が入力信号となっている。
このRGB信号は、CCD撮像素子等で得られたものや
各種記憶媒体から読み出された通常のカラー信号であ
る。RGB信号は、3つの加算部10a、10b、10
cにそれぞれ入力され、それぞれ別の加算処理が行われ
た後、3つの定数乗算部12a、12b、12cに入力
され、ここで1/√3、1/√2、1/√6がそれぞれ
乗算され、明度信号“L”、色信号“α”、“β”が得
られる。
【0021】すなわち、入力がRGBで与えられると、
これらから便宜的に定めた次の変換式によって、明度信
号Lと色信号α、βを求める。
【0022】L=(R+G+B)/√3 α=(−R+G)/√2 β=(−R−G+2B)/√6 これらは、RGB色空間において、基本ベクトルとし
て、 (1/√3、1/√3、1/√3)、 (−1/√2、1/√2、0)、 (−1/√6、−1/√6、2/√6) を設定し、これを新しい座標軸とするような座標変換を
したことになる。
【0023】(A)彩度についての信号Pの算出 次に、色信号α、βは絶対値加算器14に入力され、こ
こでそれぞれの絶対値が加算され、P=|α|+|β|
が得られる。これは彩度を近似する値であり、次のよう
にして導かれる。
【0024】一方、光源の色度を無彩色とすると、彩度
pは、次のように表すことができる。
【0025】p=√(α2 +β2 )/(√2L) 従って、これを2乗すると、 2p2 ・L2 =(α2 +β2 ) であり、回路を簡略化するために、この2乗を省略し絶
対値を用いて近似すると、 √2pL=|α|+|β|=P となる。
【0026】このように、Pは、彩度pにLを乗算した
ものに対応している。そこで、本実施例においては、余
分な計算を省略するためにpを求めず、PとLを比較す
ることにより彩度pの大きさを判定する。
【0027】(B)彩度乗算係数C(p)の算出 次に、彩度上昇の度合いを設定する乗算係数を算出する
倍率生成回路について説明する。絶対値加算器14から
の出力Pは、タイミング調整用のシフトレジスタ16お
よび所定の定数Cc を乗算するためのビットシフト回路
18を介し、マルチプレクス加算器20に入力される。
なお、定数Cc は、2や4などの定数であり、ビットシ
フトによって乗算と同値の演算が行われる(1ビットシ
フトが2の乗算、2ビットシフトが4の乗算になる)。
【0028】また、このマルチプレクサ加算器20に
は、タイミング調整用のシフトレジスタ22および定数
Tを乗算する乗算器24を介し、信号Lが供給される。
従って、マルチプレクス加算器20には、P、Cc ・P
およびT・Lが供給されることになる。
【0029】このマルチプレクス加算器20は、入力さ
れる3つの信号から、T・L+Cc・PおよびT・L+
Pの2つの信号を生成し、これを割算器26に供給す
る。そして、この割算器26が入力される2つの信号の
割り算を行うことにより、(T・L+Cc ・P)/(T
・L+P)が計算され、これが彩度上昇のための倍率、
すなわち乗算係数C(p)となる。
【0030】 C(p)=(T・L+Cc ・P)/(T・L+P) なお上述のように、Pは彩度pに明度Lを乗算したもの
であり、上式の分子分母をLで除算すればLが消去でき
るため、乗算係数C(p)はLとは無関係であり、彩度
pに応じた係数となっている。
【0031】このようにして得たC(p)の方程式が表
すグラフはpを変数とする双曲線であり、その漸近線
は、 p=−T、C(p)=Cc であり、かつp=0のときC(p)=1となるという特
徴がある。また、C(p)はpが大きいとき(1に近い
とき)Cc に近くなり、pが0に近いとき1に近づくも
のである。ここで、Tは0.1などの値に設定される
が、曲線の立ち上がりを急激にするためにはTをさらに
0に近い小さな数とすればよい。
【0032】これは、もとの画素の彩度に応じて彩度強
調の度合いを変えることにより、不自然な領域の発生を
抑制するためである。つまり、所定の倍率Cc で彩度を
強調する場合でも、もとの画素の彩度pが低い場合に
は、彩度が低い領域では倍率を1になめらかに近づける
ようにしたものである。この関数の応答例を図4に示
す。これによって、低彩度の部分について、大きな彩度
強調が行われ、ほどんど色がなかった場所に種々の特異
な色が現れることを防止することができる。
【0033】(C)彩度上昇のための乗算 そして、このようにして得た乗算係数C(p)は彩度乗
算回路であるマルチプレクス乗算器28に供給される。
このマルチプレクス乗算器28には色信号α、βも供給
されており、これら色信号と、乗算係数C(p)の乗算
を行い、α´=αC(p)およびβ´=βC(p)を出
力する。これによって、彩度pに応じて設定された乗算
係数C(p)によって、彩度が増強された色信号αC
(p)およびβC(p)が得られる。
【0034】(D)特定色の判定 次に、特定色判定回路、すなわち肌色判定のための回路
について説明する。この肌色判定のための回路は、マル
チプレクス乗算器30と、コンパレータ32a、32b
を有している。そして、この回路は次の2つの変数の値
を求め、この値を評価することにより色相を判定し、入
力データが肌色か否かを判定する。
【0035】すなわち、マルチプレクス乗算器30は入
力される信号αおよびβに所定の定数c1、c2、c
3、c4を乗算し、c1*α、c2*β、c3*α、c
4*βを求め、これをコンパレータ32a、32bに入
力する。そこで、コンパレータ32a、32bでは、そ
れぞれ次の変数を求める。
【0036】test1= c1*α − c2*β test2= c3*α − c4*β ただし、c1〜c4は、後述する彩度判定回路の結果に
よって変更される定数である。
【0037】そして、これらコンパレータ32a、32
bの出力のアンドを取ることによって、条件(test
1≧0)かつ(test2≦0)が成り立つか否かを表
す信号が得られる。すなわち、本実施例では、この領域
を肌色と判定し、制御信号を出力する。
【0038】(E)彩度判定 ここで、特定色判定の判定範囲は、画素の彩度に応じて
変化させることが好適である。すなわち、彩度が高い物
体の場合、撮像される色は光源の色度が変化してもそれ
程影響は受けないが、彩度が低い物体の場合、撮像され
る色は光源の色度によって大きく影響を受ける。そこ
で、肌色と判定する範囲は低彩度の場合には広く、高彩
度の場合には狭く設定する必要がある。一方、肌色と判
定する範囲を変更するには、定数c1〜c4を彩度に応
じて変化させればよい。
【0039】そこで、本実施例においては、コンパレー
タ34を設け、ここに絶対値加算器14の出力であるP
を供給すると共に、信号Lを絶対値シフト回路36を介
し供給する。この絶対値シフト回路36は、信号Lを2
ビットシフトするものであり、|L/4|を得ている。
従って、コンパレータ34においては、|α|+|β|
−|L|/4が計算され、この正負が出力されることに
なる。
【0040】すなわち、上述のように、彩度は、 p=√(α2 +β2 )/(√2L) で表され、彩度の閾値をpc とすれば、彩度pをpc と
比較することを目的に次のように処理を行う。
【0041】ここで、上式の両辺を2乗し分母を払う
と、 α2 +β2 <2(pc L)2 となり、さらに2乗を省略して絶対値を用いると、 |α|+|β|<√2pc |L| となる。
【0042】よって、右辺の√2pc =1/4として、
コンパレータ34において、|α|+|β|−|L|/
4の正負を判定し、この値が負のとき彩度が低いと判定
する。
【0043】そして、このコンパレータ34によって、
彩度が低いと判定されたときには、マルチプレクス乗算
器30に信号を送り、ここにおいて乗算する係数を次の
ように変更する。
【0044】すなわち、彩度が大きいと判定される場合
には、係数を次のように設定し、肌色と判定される範囲
を小さく設定し、 c1= -0.438956 c2= -0.108906 c3= -0.392104 c4= -1.011606 彩度が小さいと判定される場合には、係数を次のように
設定し、肌色と判定される範囲を大きく設定する。
【0045】c1= -0.438956 c2= -0.108906 c3= 0.312502 c4= -0.620196 ここで、図5にこのような彩度の領域を示す。図には、
RGBの各点と、白色の点が、それぞれRGBWで示さ
れており、点Wの周囲を取り囲むHで示した四角形が、
彩度判定の領域を示しており、四角形Hの内部が彩度の
小さい範囲を示しており、その外部が彩度の大きい範囲
である。また、点Wから斜め大きく左下に伸びる直線が
test2の直線であり、点Wから斜め若干左下に伸び
る直線が彩度が大きい場合のtest1の直線であり、
点Wから斜め若干左上に伸びる直線が彩度が大きい場合
のtest1の直線である。従って、入力信号が四角形
H外の場合には、領域(I)が肌色と判定される範囲で
あり、入力信号が四角形H内の場合には、領域(II)が
肌色と判定される範囲となる。図ではわかりにくいが領
域(II)は領域(I)を含む広い範囲である。
【0046】このようにして、彩度が小さく光源の色調
の影響が大きいと判定される場合には、肌色と判定する
範囲が大きくなり彩度強調が行われる領域を小さくする
ことができる。
【0047】(F)RGB信号への変換 上述のようにして、所定彩度変更の処理がなされた新し
い色信号α´(C(p)αまたはα)、β´(C(p)
βまたはβ)をもとに、再びRGB信号を得るために定
数乗算器40a、40b、40cおよび加算器42a、
42b、42cが設けられている。
【0048】すなわち、定数乗算器40a、40b、4
0cにより、 L”=L/√3 α”=α´/√2 β”=β´/√6 を求め、その後加算器42a、42b、42cにより、 R=L”−α”−β” G=L”+α”−β” B=L”+2β” を求め、得られたRGB信号を出力する。なお、2β”
はβを1ビットシフトして加算器に供給するだけである
から、ほとんど加算器と変わらない回路で実現できる。
【0049】このようにして、肌色の画素を除いて効果
的な彩度強調を行うことができる。なお、シフトレジス
タ50、52、54、56、58は、各処理に要する時
間を考慮して、信号のタイミングを調整するためのもの
である。
【0050】[第2実施例]図2は、本発明の第2実施
例を示す図であり、入力信号としてYUVの信号を用い
る。この信号は輝度Yと色差信号UVからなり、色差信
号UVは水平方向に1/2に圧縮されており、Yが2個
に対してUVは1個ずつの割合でデータが入力されてく
る。
【0051】そこで、これらの入力信号YUYVを一旦
レジスタ60a〜60dに入力し、2つの信号Yについ
ては、平均回路62において平均を得、これをシフトレ
ジスタ22を介して定数乗算器24に供給すると共に、
絶対値シフト回路36を介しコンパレータ34に供給す
る。一方、彩度についての変更処理を受けたU,V信号
は、シフトレジスタ64a〜64dを介し出力される。
【0052】他の回路は、上述の第1実施例と同様であ
るが、この実施例では次の式を求め、その正負により彩
度の判定を行っている。
【0053】|U|+|V|−|Y|/4 この式は第一実施例においてLαβをYUVに変えただ
けであり、同様のハードウエアで実現できる。
【0054】但し、この回路では、パイプライン構成に
おいて、何クロックごとにデータを手渡すかという点で
第1実施例と異なっている。これは、第1実施例が入力
信号がRGBであるため、3クロックごとにパイプライ
ンを駆動してデータを手渡せばよいのに対して、第2実
施例では入力信号がYUVのため、4個のデータが単位
となっており、4クロックでデータを手渡すようにパイ
プラインを構成すればよいのである。また、シフトレジ
スタ66は、平均回路62での遅延時間に対応するタイ
ミング調整のためのものである。
【0055】また、彩度判定の後、特定色判定が行われ
るが、これは次式の値により、行われる。
【0056】test1= c1*U − c2*V test2= c3*U − c4*V ただしc1〜c4は定数で、 c1= 0.329179 c2= -0.520806 c3= 3.293446 c4= -0.470091 そして、条件(test1≧0)かつ(test2≦
0)が成り立つとき、肌色と判定し、制御信号を出力す
る。また、彩度判定において低彩度と判定した場合に係
数の値を次のものに変更する。
【0057】c1= 0.329179 c2= -0.520806 c3= 3.708477 c4= 1.861675 このように彩度が低い場合は、より広い範囲で肌色と判
定する。図6に、判定条件の領域を示す。上述の第1実
施例と同様に、入力信号が四角形H外の場合には、領域
(I)が肌色と判定される範囲となり、入力信号が四角
形H内の場合には、領域(II)が肌色と判定される範囲
となる。領域(II)は領域(I)を含む広い領域であ
る。
【0058】このように、彩度が低い場合はより広い色
相の範囲で肌色と判定する。
【0059】一方、彩度強調の倍率生成は所定の倍率C
c から、その彩度に応じて乗算係数をなめらかに変更し
て出力する。すなわち、彩度を(|U|+|V|)/Y
で近似することとし、 P=|U|+|V| b=T*Y を求め、 C(p)=(b+Cc *P)/(b+P) により、C(p)を生成する。ただしT=0.1、Cc
=2等とすればよい。
【0060】そして、彩度の強調は上記の倍率C(p)
によって、 U’=C(p)*U V’=C(p)*V により行われる。
【0061】ただし、特定色判定が肌色であると判定し
ている場合には乗算をせず、もとの色度信号をそのまま
出力することは、第1実施例と同様である。
【0062】[第3実施例]図3は本発明の第3実施例
を示す図である。これは、入力信号をRGBとし、これ
をCIE(1931)XY色度座標に変換して、刺激純
度を強調する。このとき予め光源の色度値を(xw 、y
w )として設定しておく。
【0063】RGB信号は変換部70において、所定の
変換式によりCIE(1931)XYZ座標に変換され
る。
【0064】X= 0.6067R+0.1736G+0.2001B Y= 0.2988R+0.5868G+0.1144B Z= 0.0661G+1.1150B 次に加算器72において、刺激値和L=X+Y+Zを求
める。
【0065】また、マルチプレクス乗算器74におい
て、先の光源の色度値xw 、yw に乗算する。
【0066】Xw =L*xw Yw =L*yw 次に、加算器76、78において、対象画素のX、Y
と、Xw 、Yw の差分を求める。
【0067】△X=X−Xw △Y=Y−Yw そして、彩度判定は彩度の近似値として、 p=(|△X|+|△Y|)/L を用い、これをしきい値pc と比較する。実際は次の式
を求めその正負を判定している。
【0068】|△X|+|△Y|−L/8 これらのハードウエアは第1実施例と同じである。
【0069】また、彩度判定は特定色判定部に入力され
る。特定色判定部は対象画素の色相から特定色かどうか
を判定するが、彩度が低い場合にはより広い色相範囲を
特定色と判定する。
【0070】このために,次式の値を計算する。
【0071】test1= c1*△X − c2*△
Y test2= c3*△X − c4*△Y ただしc1〜c4は定数で、 c1=0.49989 −yw c2=0.49915 −xw c3=0.26531 −yw c4=0.73469 −xw そして、条件(test1≧0)かつ(test2≦
0)が成り立つとき、肌色と判定し、制御信号を出力す
る。また、彩度判定回路が低彩度と判定した場合に係数
の値を次のものに変更する。
【0072】c1=0.49989 −yw c2=0.49915 −xw c3=0.1 −yw c4=0.38−xw すなわち、彩度が低い場合はより広い色相の範囲で肌色
と判定する。図6に、判定条件の領域を示す。上述の第
1実施例と同様に、入力信号が四角形H外の場合には、
領域(I)が肌色と判定される範囲となり、入力信号が
四角形H内の場合には、領域(II)が肌色と判定される
範囲となる。領域(II)は領域(I)を含む広い領域で
ある。
【0073】一方、倍率生成部は所定の倍率Cc から、
その彩度に応じて倍率をなめらかに変えて出力する。す
なわち、彩度を(|△X|+|△Y|)/Lで近似する
こととし、 P=|△X|+|△Y| b=T*L を求め、 C(p)=(b+Cc *P)/(b+P) により、倍率を生成する。ただしT=0.1、Cc =2
等とすればよい。
【0074】彩度乗算部はこの倍率C(p)によって、 △X’=C(p)*△X △Y’=C(p)*△Y により彩度を強調する。ただし、特定色判定回路が肌色
であると判定している場合には乗算をせずもとの色度信
号をそのまま出力する。すなわち倍率は1とする。
【0075】その後、82a、82bにおいて光源の刺
激値Xw 、Yw との和を求める。
【0076】X’=Xw +△X’ Y’=Yw +△Y’ また、加算器84において刺激値和Lから第三の刺激値
Z’を求める。
【0077】Z’=L−X’−Y’ 次に、変換部88において、CIE(1931)XYZ
刺激値からRGB刺激値に変換する。これが出力とな
る。
【0078】R= 1.9106X−0.5326Y−0.2883Z G=−0.9843X+1.9984Y−0.0283Z B= 0.0584X−0.1185Y+0.8985Z このように、第3実施例においても、上述の実施例と同
様の彩度強調の処理が行える。
【0079】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る彩度
変更回路によれば、次のような効果が得られる。
【0080】(i) 彩度を強調して色鮮やかな写真を実時
間で得ることができ、好みの写真を自由に作り出すこと
ができる。
【0081】(ii)このとき特定色(例えば肌色)を判定
して、彩度強調の対象からはずすことができ、自然な写
真を作ることができる。
【0082】(iii) 特定色判定において、入力される色
の彩度に応じて判定条件を変えるために、光源の色の影
響を受けないようにして、より的確な判定を行うことが
できる。
【0083】(iv)また、彩度強調の度合いを入力される
色の彩度の関数とすることにより、彩度が低い領域で彩
度強調を行うことに起因する特異領域の発生を防ぐこと
ができる。
【0084】(v) 回路はパイプライン構成にすることに
より、実時間で処理が行え、回路も非常に簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示すブロック図で
ある。
【図2】第2実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】第3実施例をの構成示すブロック図である。
【図4】乗算係数の入出力応答を示す図である。
【図5】第1実施例の特定色判定領域を色度図上に示す
図である。
【図6】第2実施例の特定色判定領域を色度図上に示す
図である。
【図7】第3実施例の特定色判定領域を色度図上に示す
図である。
【図8】本発明の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 彩度上昇回路 2 彩度検出回路 3 特定色判定回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の精度で画素毎にデジタル化したカ
    ラー画像を処理して彩度を変更する彩度変更回路であっ
    て、 入力された画素の彩度に応じて特定色判定のための係数
    を設定する回路と、 前記設定された判定のための係数を用いて、入力された
    画素の色相が特定色領域内にあるか否かを判定する特定
    色判定回路と、 特定色以外の画素の彩度を上昇させる彩度上昇回路と、 を有することを特徴とする彩度変更回路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の彩度変更回路において、 入力された画素の彩度に応じて、上記彩度上昇回路にお
    ける度合いを生成する回路を備えることを特徴とする彩
    度変更回路。
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