JPH06188530A - 電気絶縁材及びそれを用いた回路基板 - Google Patents

電気絶縁材及びそれを用いた回路基板

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JPH06188530A
JPH06188530A JP5140727A JP14072793A JPH06188530A JP H06188530 A JPH06188530 A JP H06188530A JP 5140727 A JP5140727 A JP 5140727A JP 14072793 A JP14072793 A JP 14072793A JP H06188530 A JPH06188530 A JP H06188530A
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辰夫 中野
Kazuo Kato
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い熱伝導率とガラス転移温度を兼ね備えた
電気絶縁材、これを用いた回路基板及びトランジスター
モジュール、ダイオードモジュールまたはソリッドステ
ートリレーなどのパワーモジュールを提供する。 【構成】 (A)ポリイミド又はポリフェニレンオキサ
イドから選ばれた有機材料及び(B)無機質充填材料を
含有してなり、熱伝導率 5.0×10-3〜18.0×10-3(cal/
cm・sec・℃)で、かつガラス転移温度が164 ℃以上で
あることを特徴とする電気絶縁材、それを用いた回路基
板。さらに、回路基板を使った大電力のトランジスター
モジュール、ダイオードモジュール、ソリッドテートリ
レーなどのハイパワーモジュール。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、 放熱性が優れ、かつ高
温下において電気絶縁性、電気的信頼性が高い、電子機
器に用いられる電気絶縁材、それを用いた回路基板およ
びモジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、金属ベース回路基板は、金属板の
表面上に接着性の電気絶縁材を介して導電性の金属箔を
積層してなるが、その電気絶縁材は通常エポキシ樹脂に
アルミナなどの無機質の充填材が充填されて構成されて
いた。その熱伝導率は5.0 ×10 -3(cal/℃・cm・sec )
未満であり、エポキシ樹脂などの有機材料のガラス転移
温度は160 ℃程度未満のものであった。そして、電気絶
縁材の熱伝導率又はガラス転移温度のいずれかが、前記
の数値を越えるものは知られてはいたが、両者ともにこ
の値を越える特性を有する電気絶縁材は存在しなかっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】近年、自動車、各種産
業機器および家庭電化製品などに用いられる電子部品は
ハイパワー化および高密度実装の要求が益々高まってき
ている。これらハイパワーのダイオード、トランジスタ
ーおよびICなどの素子を実装したパワーモジュールで
は素子から発生した熱を逃すために十分な放熱特性とと
もに、高温環境下での高い電気的信頼性が必要とされ
る。
【0004】たとえば、金属ベース回路基板に電子部品
を実装して、トランジスターモジュール、ダイオードモ
ジュールまたはソリッドステートリレーなどとして使用
される場合は、125 ℃以上で、入力電圧がAC300V
以上の高い電圧がかかるので、十分な放熱性とともに高
温下での電気的信頼性が必要とされる。また、自動車の
エンジンルーム内では電圧は比較的低いものの、エンジ
ンによる発熱があり高温になるために、高温下での銅箔
との高い接着強度が必要とされる。
【0005】従来使用されていた樹脂はガラス転移温度
が低く、また粘度が比較的高かった。そのため、無機質
の充填材料を多く充填することができなかったし、また
熱伝導率の高い充填材料も使用していなかったので、高
い熱伝導率を有する電気絶縁材を形成することはできな
かった。従って、従来、金属ベース回路基板用の電気絶
縁材としては、上述したように5.0 ×10-3(cal/℃・cm
・sec )以上の熱伝導率と164 ℃以上のガラス転移温度
を同時に満足する電気絶縁材はなく、これらの厳しい環
境下では電気的信頼性が低く使用出来ないという問題が
あった。また耐熱性のセラミックス基板では、大型基板
の作製が困難で、かつ衝撃等により基板がひび割れを起
こし易いという問題があった。
【0006】本発明はかかる欠点を解決したもので、高
い熱伝導率とともに高いガラス転移温度を併せ持ち、放
熱性に優れ、高温下において、電気絶縁性及び電気的信
頼性が高く、電子機器に用いられる電気絶縁材を提供す
ることを目的とする。また、本発明は、前記高い熱伝導
率とともに高いガラス転移温度を併せ持つ電気絶縁材層
を有し、高温下でも高い電気絶縁性、電気的信頼性を有
する回路基板及びモジュールを提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、第1の発明の
特徴は、(A)ポリイミド又はポリフェニレンオキサイ
ドから選ばれた有機材料及び(B)無機質充填材料を含
有してなり、熱伝導率が5.0 ×10-3〜18.0×10-3(cal/
℃・cm・sec )で、かつガラス転移温度が164℃以上で
あることを特徴とする電気絶縁材である。
【0008】第2の発明の特徴は、金属板に第1の発明
の電気絶縁材を介して導電箔を積層した回路基板であ
る。
【0009】第3の発明の特徴は、第2の発明の回路基
板を用いたトランジスターモジュール、 ダイオードモジ
ュールまたはソリッドステートリレーである。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
電気絶縁材は、(A)ポリイミド又はポリフェニレンオ
キサイドから選ばれた有機材料及び(B)無機質充填材
料を含有してなり、その特性として、熱伝導率が5.0 ×
10-3〜18.0×10-3(cal/℃・cm・sec )で、かつガラス
転移温度が164 ℃以上のものである。
【0011】電気絶縁材の無機質充填材料としては、各
種セラミック、無機粉体及びガラス繊維が用いられる。
前記セラミック又は無機粉体としては、例えばアルミ
ナ、ベリリヤ、窒化ホウ素、マグネシア、シリカ、窒化
ケイ素及び窒化アルミニウム、あるいはそれらの焼結体
等が挙げられるが、特にアルミナ、窒化ホウ素及び窒化
アルミニウムから選ばれた少なくとも1種が好ましく用
いられる。また、無機質充填材料の平均粒径は0.1〜
50μmの範囲が好ましい。
【0012】有機材料としては、接着性を有し、ガラス
転移温度の高いポリイミド又はポリフェニレンオキサイ
ドが用いられ、ポリイミドはガラス転移温度を高めるた
めに絶縁材中に硬化物として存在させる。ポリイミドと
しては、樹脂中にイミド結合を有するもので(1)一般
的に呼ばれているポリイミド又は(2)ビスマレイミド
トリアジンが用いられる。一般的に呼ばれているポリイ
ミドの具体例としては、テトラカルボン酸ニ無水物と芳
香族ジアミンとの重縮合反応によって得られる硬化物か
らなるポリイミドがある。テトラカルボン酸ニ無水物と
しては、ピロメリット酸二無水物(通常、PMDA型と
略称す)またはビフェニルテトラカルボン酸二無水物
(通常、BPDA型と略称す)が用いられる。硬化剤と
しては、芳香族ジアミン等が用いられ、例えばジアミノ
フェニルメタン等が用いられる。又、ビスマレイミドト
リアジンとしては、一般的に、ビスマレイミド類とトリ
アジン類の硬化物からなるものであり、例えば三菱瓦斯
化学社のBTレジン等である。さらに、本発明のポリイ
ミドには物性を低下させない程度にエポキシ樹脂を併用
することができる。
【0013】ポリフェニレンオキサイドとしてはポリフ
ェニレンオキサイド単味及びポリフェニレンオキサイド
とスチレン系樹脂のブレンド物が用いられる。スチレン
系樹脂としては、例えば、汎用ポリスチレン及び耐衝撃
性スチレン等である。ガラス転移温度を考慮するとスチ
レン系樹脂の含有量は有機材料全体の30wet%以下
である。
【0014】電気絶縁材に含有される(A)有機材料及
び(B)無機質充填材料の体積比率は、(A)有機材料
10〜40vol%と(B)無機質充填材料90〜60
vol%の範囲である。無機質充填材料60vol%未
満では、所望の熱伝導率を有する電気絶縁材を得ること
ができず、90vol%を越えると金属板との接着性が
劣る。電気絶縁材としては、熱伝導率が5.0 ×10-3〜1
8.0×10-3(cal/℃・cm・sec)の範囲のものであり、熱
伝導率が5.0 ×10-3未満では、素子から発生した熱を逃
すための十分な放熱性が得られず、また18.0×10-3を越
える場合には熱伝導率が上がる点では好ましいが、無機
質充填材料の添加量を多くしなければならず、そのた
め、接着性等が低下する。
【0015】また、電気絶縁材のガラス転移温度は164
℃以上であり、好ましくは164 〜300 ℃であり、特に好
ましくは164 〜220 ℃である。164 ℃未満では高温下で
の電気特性に問題が生じる。電気絶縁材はその特性が範
囲内であれば、その形成方法に特に制限はない。一般的
には、有機材料及び無機質充填材料からなる液状混合物
を金属板に塗布し、次いで、例えば、170 ℃で15分加熱
し、半硬化状態の絶縁材層を得、さらに、電気絶縁材層
を介して導電箔を熱圧着する方法がある。又、あらかじ
め、無機質充填材料及び有機材料を含有する電気絶縁材
フィルムを作成しておいて、これを用いる方法もある。
回路基板の電気絶縁材層の厚みは、通常20μmから 500
μm の範囲が好ましい。
【0016】また、トランジスターモジュール、 ダイオ
ードモジュール、ソリッドステートリレーなど又は、自
動車エンジンルーム内で使用されるハイパワーモジュー
ルなどのうちでも、特に、使用条件の厳しい場合には、
熱伝導率が8.0 ×10-3〜15.0×10-3(cal/℃・cm・sec
)で、かつガラス転移温度が170 ℃以上の絶縁材層を
有するものが好ましい。
【0017】本発明に用いられる金属板としては、一般
に、熱伝導性に優れ、肉厚が 0.5〜3.0mm であるアルミ
ニウムおよびアルミニウム合金、銅、鉄、 ステンレス系
合金及びインバー系多層金属等からなる金属板である。
【0018】図1は、 本発明の電気絶縁材を用いた回路
基板に導体回路を形成し、各種チップ部品等を搭載した
大電力モジュールの断面図である。ベースとなる金属板
1上に電気絶縁材層2が形成され、さらに導電箔である
銅箔又は複合箔3が張り合わされた後、エッチングによ
り導体回路が形成され、その回路上に各種の素子部品
5、6、7等がハンダ付4により接合搭載されている。
【0019】上記の電気絶縁材層の上に形成される導体
回路用銅箔又は接合箔3、又ワイヤーボンディング用接
合部として用いることのできるアルミニムと銅の接合箔
の厚みは5μmから1mmである。これらの接合箔はエッ
チングされ、所望の回路が形成される。この回路上に、
抵抗、 コンデンサー等のセラミックチップ部品5及び/
又はダイオード、 サイリスター、 トランジスター等の半
導体素子6並びに端子7を搭載して大電力モジュールが
作製される。
【0020】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。 実施例1 1.0 mm厚の銅板上に、窒化ホウ素粉とポリイミド樹脂を
混合して得られた絶縁材料を塗布して、熱伝導率5.0 ×
10-3(cal/℃・cm・sec )で、かつガラス転移温度165
℃の厚さ 100μmの絶縁層を形成した。さらに、この上
に35μm厚の電解銅箔を張り合わせた後、エッチングに
より銅回路を形成した。つぎにトランジスターモジュー
ル用としてトランジスターチップ部品を搭載した後、負
荷をかけ、50W の電力が消費した時のチップ部の温度上
昇を測定した。
【0021】その結果、 75℃上昇したのみであった。ま
た、 このように作製された製品10個について、150 ℃下
で絶縁層間に、 直流電圧1,200V(パターン側+極)を、1
000時間連続印加したが、絶縁破壊は起こらなかった。
さらに電圧印加を継続した結果、3,550 時間経過後で半
数が破壊した。これより、 大電力モジュールに使用でき
ることがわかった。また、この20×20cmの基板を100cm
の高さから樫の平板上へ落下したが、絶縁層にクラック
の発生は認められなかった。
【0022】(熱伝導率測定法)厚さ20mm×直径10
mmの円形の試験片を用い、レーザーフラッシュ法熱伝導
率測定装置(理学電機工業(株)社製「LF/TCM−
FA−8510B」により、ATTレンジ;20μV 、
サンプリングレート; 1000 μ秒、フィルター;100 Hz
で測定した。
【0023】(ガラス転移温度の測定法;バイブロン測
定法)9×50×0.45mmの試験片を用い、東洋ボールドウ
ィン社製「RHEOVIBRON DOV−III−E
P」によりバイブロン法で測定し、そのピーク値からガ
ラス転移温度を測定した。
【0024】実施例2 1.0mm 厚の鉄板上に、窒化アルミニウム粉、ポリフェニ
レンオキサイド及び溶剤のクロロフォルムを混合して得
られた絶縁材料を塗布し、加熱して溶剤を除去して、熱
伝導率6.0 ×10-3(cal/℃・cm・sec )で、かつガラス
転移温度が 180℃の厚さ 100μmの絶縁層を形成した。
さらに、この上に、35μm厚の電解銅箔を張り合わせ、
エッチングにより銅回路の形成を行った。つぎにトラン
ジスターチップ部品を搭載した後、負荷をかけ、50 Wの
電力が消費した時のチップ部の温度上昇を測定した。
【0025】その結果、チップの温度は 65 ℃上昇した
のみであった。また、 このように作製された製品10個に
ついて、150 ℃下で絶縁層間に直流電圧1,200V(パター
ン側+極)を 1000 時間連続印加したが絶縁破壊は起こ
らなかった。これより、 大電力パワーモジュールに使用
できることがわかった。さらに電圧印加を継続した結
果、7,800 時間で半数が破壊した。またこの20cm角の基
板を 100cmの高さから樫の平板上へ落下したが、絶縁層
にクラックの発生は認められなかった。
【0026】実施例3 窒化ホウ素粉(平均粒子径3μm)とポリイミド(日東
電工(株)社製、JR−500)を混合し、得られた組
成物を1.0 mm厚の銅板上に、塗布し、加熱して溶剤を除
去し、窒化ホウ素粉65vol%、ポリイミド35vo
l%を含有する半硬化状態の絶縁材層を得た。さらに、
この上に35μm厚の電解銅箔を熱圧着して、絶縁材層を
硬化、一体化した後、エッチングにより銅回路を形成
し、回路基板を得た。電気絶縁材層の厚は 100μm、熱
伝導率5.0 ×10-3(cal/℃・cm・sec )で、かつガラス
転移温度270 ℃であった。つぎにトランジスターモジュ
ール用としてトランジスターチップ部品を搭載した後、
負荷をかけ、50W の電力が消費した時のチップ部の温度
上昇を測定した。
【0027】その結果、 76℃上昇したのみであった。ま
た、 このように作製された製品10個について、150 ℃下
で絶縁層間に、 直流電圧1,200V(パターン側+極)を、1
000時間連続印加したが、絶縁破壊は起こらなかった。
さらに電圧印加を継続した結果、3,200 時間経過後で半
数が破壊した。これより、 大電力モジュールに使用でき
ることがわかった。また、この20×20cmの基板を100cm
の高さから樫の平板上へ落下したが、絶縁層にクラック
の発生は認められなかった。
【0028】実施例4 アルミナ粉(平均粒子径8μm)とビスマレイミドトリ
アジン(三菱瓦斯化学社製、BT−3309)を混合
し、得られた組成物を1.0 mm厚の銅板上に、塗布し、ア
ルミナ粉80vol%、ビスマレイミドトリアジン20
vol%を含有する半硬化状態の絶縁材層を得た。さら
に、この上に35μm厚の電解銅箔を熱圧着して、絶縁材
層を硬化、一体化した後、エッチングにより銅回路を形
成し、回路基板を得た。電気絶縁材層の厚は 100μm、
熱伝導率5.0 ×10-3(cal/℃・cm・sec )で、かつガラ
ス転移温度250℃であった。つぎにトランジスターモ
ジュール用としてトランジスターチップ部品を搭載した
後、負荷をかけ、50W の電力が消費した時のチップ部の
温度上昇を測定した。
【0029】その結果、チップの温度は76℃上昇したの
みであった。また、このように作製された製品10個につ
いて、150 ℃下で絶縁層間に直流電圧1,200V(パターン
側+極)を 1000 時間連続印加したが、絶縁破壊は起こ
らなかった。さらに、電圧印加を継続した結果、3,200
時間で半数が破壊した。これより、大電力モジュールに
使用できることがわかった。また、この20×20cmの基板
を100cm の高さから樫の平板上へ落下したが、絶縁層に
クラックの発生は認められなかった。
【0030】実施例5 実施例1で用いた回路基板に、半導体素子、 抵抗、 コン
デンサー、 外部端子リードを搭載した後、 自動車エンジ
ンルーム内にレクチファイヤー用デバイスとして取り付
けた。これを3年間連続使用した結果、 端子が絶縁層よ
り剥がれることなく接着を維持した。
【0031】実施例6 実施例2で用いた回路基板に、半導体素子、 抵抗、 コン
デンサーにさらに外部端子リードを設けた後、 自動車エ
ンジンルーム内にレクチファイヤー用デバイスとして取
り付けた。これを3年間連続使用した結果、 端子が絶縁
層より剥がれることなく接着を維持した。これより、 大
電力モジュールに使用できることがわかた。また、この
20×20cmの基板を 100cmの高さから樫の平板上へ落下し
たが、絶縁層にクラックの発生は認められなかった。
【0032】比較例1 1.0mm 厚の銅板上に、アルミナ粉とビスフェノールA型
エポキシ樹脂を混合して得られた絶縁材料を塗布し、熱
伝導率が 3.0×10-3(cal/℃・cm・sec )で、かつガラ
ス転移温度が90℃の厚さ100 μmの絶縁層を設け、 これ
に35μm厚の電解銅箔を張り合わせ、エッチングにより
銅回路の形成を行った。つぎにトランジスターチップ部
品を搭載した後、100W 通電しチップ部の温度上昇を測定
した。その結果、105℃まで上昇し使用不可能であった。
また、 このように作製された製品10個について、150 ℃
下で直流電圧1,200V(パターン側+極)を連続印加した
結果、90時間目で絶縁破壊が起った。これより、 大電力
モジュールには使用できないことが確認された。
【0033】比較例2 1.5mm 厚のアルミニウム板上に、アルミナ粉とビスフェ
ノールF型エポキシ樹脂を混合して得られた絶縁材料を
塗布し、熱伝導率が 4.0×10-3(cal/℃・cm・sec )
で、かつガラス転移温度が100 ℃の厚さ100 μm 絶縁
層を設け、 これに35μm厚の電解銅箔を張り合わせ、エ
ッチングにより銅回路の形成を行った。つぎにトランジ
スターチップ部品を搭載した後、100W 通電しチップ部の
温度上昇を測定した。
【0034】その結果、100℃まで上昇し使用不可能であ
った。また、 このように作製された製品10個について、
150 ℃下で、直流電圧1,200V(パターン側+極)を連続
印加した結果、100 時間目で絶縁破壊が起った。これよ
り、 大電力モジュールには使用できないことが確認され
た。
【0035】
【発明の効果】本発明の電気絶縁材を用いれば、ハイパ
ワーな発熱素子を実装でき、かつ125℃以上の高温下で
長期の耐電圧寿命を有するダイオード、 トランジスター
及びソリッドステートリレーを得ることができる。ま
た、自動車エンジンルーム内の厳しい環境で使用できる
パワーモジュールを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気絶縁材を用いた回路基板に部品を
実装した大電力モジュールの断面図である。
【符号の説明】
1;金属板 2;電気絶縁材層 3;銅箔又は接合箔(導電箔) 4;半田 5;セラミックチップ部品 6;シリコン半導体 7;端子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリイミド又はポリフェニレンオ
    キサイドから選ばれた有機材料及び(B)無機質充填材
    料を含有してなり、熱伝導率が5.0 ×10-3〜18.0×10-3
    (cal/℃・cm・sec )で、かつガラス転移温度が164 ℃
    以上であることを特徴とする電気絶縁材。
  2. 【請求項2】 金属板に請求項1記載の電気絶縁材を介
    して導電箔を積層した回路基板。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の回路基板を用いたことを
    特徴とするトランジスターモジュール、 ダイオードモジ
    ュールまたはソリッドステートリレー。
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