JPH06187859A - 耐火電線、ケーブルの製造方法 - Google Patents

耐火電線、ケーブルの製造方法

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JPH06187859A
JPH06187859A JP35521892A JP35521892A JPH06187859A JP H06187859 A JPH06187859 A JP H06187859A JP 35521892 A JP35521892 A JP 35521892A JP 35521892 A JP35521892 A JP 35521892A JP H06187859 A JPH06187859 A JP H06187859A
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JP
Japan
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weight
parts
polysiloxane
inorganic
composition
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Pending
Application number
JP35521892A
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Inventor
Masato Inoue
正人 井上
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
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  • Processes Specially Adapted For Manufacturing Cables (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高温環境下においても破壊電圧及び強度(形
状維持性)の低下の少ない耐火性電線、ケーブルの製造
方法を提供する。 【構成】 ポリシロキサン 100重量部に対し、無機粉末
150 〜 350重量部、無機繊維10〜50重量部及びガラス粉
末10〜50重量部を混練した耐火組成物を100mmHg以下の
真空雰囲気下で導体上に押出被覆した後、150 〜 500℃
の温度で30秒〜30分間加硫する耐火電線、ケーブルの製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐火電線、ケーブルに関
するものである。
【0002】
【従来の技術】耐火性組成物としては極めて多種多様の
ものがある。中でも硬化させれば、常温範囲ではエラス
トマー又は樹脂状物となり、高温環境下においてはセラ
ミック化し、形態の保持と電気絶縁性を保持し得るよう
な耐火性組成物に対する要求が強い。このような要望に
対応する耐火性組成物としては、次のようなものが開示
されている。
【0003】例えば、特開昭64-56766号公報にはポリシ
ロキサンとタルク粉末と無機繊維とを混練してなる耐火
性組成物が開示されている。この耐火性組成物は無機繊
維を配合することにより、無機繊維のからみ合い等によ
り、特に高温環境下においてセラミック化した後におい
て機械的強度や靱性の向上によりすぐれた形態維持特性
を有する。
【0004】又、例えば、特公平 3-28763号公報にはポ
リシロキサンと無機充填剤とチタンカップリング剤及び
シランカップリング剤とを混練してなる耐火性組成物が
開示されている。この耐火性組成物はチタンカップリン
グ剤又はシランカップリング剤を用いることにより、混
練時に無機充填剤をポリシロキサン中に均一に分散させ
ることにより押出加工性にすぐれると共に、高温環境下
においてはセラミック化した後において破壊電圧の向上
を図っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の耐火性
組成物は、無機繊維やチタンカップリング剤あるいはシ
ランカップリング剤を添加して無機繊維のからみ合いや
濡れ角度の減少を図っていたが、材料の粘性が高いため
に、混練中及び押出被覆中に巻込む空気を除去すること
ができずに、結果として耐火性組成物内に残存した空気
がボイドとなり、そのため高温環境下における破壊電圧
及び強度の低下につながるという問題があった。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】本発明は上述の問題点
を解消し、高温環境下においても破壊電圧及び強度の低
下の少ない耐火電線、ケーブルを提供するもので、その
特徴は、ポリシロキサン100重量部に対し、無機粉末 15
0〜350 重量部、無機繊維10〜50重量部及びガラス粉末1
0〜50重量部を混練した耐火性組成物を 100mmHg以下の
真空雰囲気下で導体上に押出被覆した後、 150〜500 ℃
の温度で30秒〜30分間加硫することにある。
【0007】
【作用】上述の問題を解決し、高温環境下においても破
壊電圧及び強度の低下の少ない耐火電線、ケーブルを得
るために、組成物の押出方法について検討した結果、材
料を 100mmHg以下の真空雰囲気下で押出被覆し、かつ材
料を 150〜500 ℃の温度で30秒〜30分間加硫することに
よって、上記の目的を達成し得ることを見出した。
【0008】本発明に用いるポリシロキサンは、シロキ
サン結合が化1の繰り返しを主鎖として、シロキサン結
合中のSiの側基として水素原子、アルキル基、アルケニ
ル基、アニル基又はフェニル基等を持つポリシロキサン
であればどのようなポリシロキサンであっても用いるこ
とができ、高温加熱によりそれ自体セラミックス状にな
るポリシロキサンであれば特に種類を選ばない。
【0009】
【化1】
【0010】どのような種類のポリシロキサンを使用す
るかは、用途、目的等に応じて側基、粘度、重合度等を
調整すればよい。例えば、好ましいポリシロキサンとし
ては、ジメチルシリコーン、メチルビニルシリコーン、
メチルフェニルシリコーン等のシリコーン樹脂や、シリ
コーンオイル、シリコーンワニス等を用いることができ
る。
【0011】本発明に用いるポリシロキサンは、常温で
約10〜100000センチストークス(CSt )のものであれば
好適に用いることができる。又本発明においては、ポリ
シロキサンの成分、組成、粘度等によって必要に応じて
触媒、加硫剤等を用いてもよい。どのような種類の触媒
を用いるかは、用いるポリシロキサンの成分、組成等又
は加硫剤の成分、組成等によっても異なるが、用途、目
的等に応じてきめればよい。このような触媒としては、
例えば可溶性白金や有機過酸化物を用いることができ
る。
【0012】本発明で用いる無機粉末としては、例えば
マイカ、アスベスト、アルミナ、マグネシア、ジルコニ
ア、ジルコンサンド、炭化珪素、窒化珪素、又は窒化ア
ルミナ等の粉末を使用することができる。どのような種
類の無機粉末を使用するかは、用途、目的等に応じて決
めればよい。このような無機粉末は天然からとったもの
でもよく、合成されたものでもよく、又2種以上の無機
粉末を混合して使用してもよい。
【0013】無機粉末の平均粒子径は、用途、目的等に
応じて異なるが、耐火電線の耐火層として用いる場合
は、通常は0.1 〜 200μmのものが好ましい。又無機粉
末の配合割合は、無機繊維の種類、形態、添加量等、及
び無機粉末の種類、形態、用途、目的等によって異なる
が、耐火電線の耐火層として用いる場合は、ポリシロキ
サン 100重量部に対し150 〜 350重量部の範囲で用い
る。
【0014】無機粉末を 350重量部を越えて用いたとき
は、混練したときに材料がまとまらないために、押出成
形時に型崩れしたり、組成物中に気泡を巻込み易い。又
無機粉末が 150重量部未満の場合は、組成物が高温にさ
らされ、焼結した場合、焼結後の焼結体の機械的強度や
靱性が低下し、形態維持特性が低下する。
【0015】無機粉末としては、上記の他ガラス粉末を
ポリシロキサン 100重量部に対して10〜50重量部添加す
る。ガラス粉末はポリシロキサンの燃焼時に生じるひび
を溶融して埋める役割をしており、10重量部未満ではひ
びを埋めることができず、50重量部を越えるとガラスが
溶けたときに、材料がやわらかくなりすぎて、形状維持
ができなくなる。
【0016】本発明において用いる無機繊維としては、
例えばシリカ−アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニ
ア繊維、炭化珪素繊維等の繊維を使用することができ
る。どのような種類の無機繊維を使用するかは、用途、
目的等に応じて決めればよい。このような無機繊維は天
然繊維でもよく、あるいは合成繊維でもよく、又2種以
上の無機繊維を混合して使用してもよい。
【0017】無機繊維の平均繊維長、平均繊維径は用
途、目的等に応じて異なるが、耐火電線の耐火層として
用いる場合は、通常、平均繊維長が5μm〜 100μm
で、平均繊維径が1μm〜10μmのものが好ましい。
【0018】又無機繊維の配合割合は、無機粉末の種
類、形態、添加量等及び無機繊維の種類、形態及び組成
物の用途、目的等によって異なるが、耐火電線の耐火層
として用いる場合は、通常ポリシロキサン 100重量部に
対し、10〜50重量部の範囲で用いる。
【0019】無機繊維を50重量部を越えて用いた場合
は、組成物の表面が荒れ、常温温度範囲での可撓性が低
下する。又無機繊維が10重量部以下の場合は、組成物が
高温にさらされ、焼結した場合、焼結後の焼結体の機械
的強度や靱性が低下し、形態維持特性が低下する。
【0020】
【実施例】表1及び表2に示す各種材料をバンバリーミ
キサーもしくはニーダーで混練した組成物を、真空脱気
装置付きの押出機を用いて、直径1.35mmの銅線上に0.5m
m厚で押出被覆して耐火層を形成し、この耐火層つき電
線を140 〜 550℃の温度で20秒〜35分間加硫して耐火電
線を作成した。作成した耐火電線はJIS A 1304に規定さ
れた加熱曲線に従って常温から30分間で 840℃まで加熱
して耐火層を燃焼し、燃焼後の焼結体の表面に亀裂が認
められない場合を良、認められる場合を不良とすること
により強度(形状維持性)を評価した。その結果、実施
例1〜6はいずれの製造条件においてもすべて良、比較
例1〜6はすべて不良であった。又焼結体の破壊電圧は
上記のようにして電線を 840℃まで加熱した後、この温
度に保持した状態で 100V/秒の割合で昇圧して耐火層
が絶縁破壊に至った電圧を測定することにより破壊電圧
値とした。破壊電圧値を表3に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】上記表1〜表3において、実施例は材料が
規定範囲内にあり、かつ製造条件が以下の条件で作成し
たもので、いずれも破壊電圧及び強度にすぐれていた。 真空度 :100mmHg 以下 加硫温度:150 〜 500℃ 加硫時間:30秒〜30分 これに対して、比較例は材料が規定範囲外であり、又材
料が規定範囲内にあっても製造条件が上記条件外である
もの、もしくはその双方であるものはいずれも破壊電圧
値が低かった。
【0025】本発明に用いた押出機は真空脱気装置がつ
いておれば特に形状にこだわらない。又真空脱気装置に
はロータリーポンプ式のものを用いたが、他の方式のも
のでもかまわない。製造条件を規定したのは次の理由に
よるものである。 真空度 :100mmHg 以上だと耐火組成物中の脱気が充分
に行えない。 加硫温度:150 ℃未満だと加硫が進行せず特性が劣る。
500 ℃を越えると樹脂が半セラミック化し、特性が劣
る。 加硫時間:30秒未満だと加硫が進行せず特性が劣る。30
分を越えると樹脂が半セラミック化し、特性が劣る。
【0026】本実施例に用いた材料は次の通りである。 シリコンゴム:ポリジメチルシロキサン(粘度50000 〜
100000CSt、比重1.0 〜 1.2) 無機粉末 :マイカ(平均粒径 9.8μm) 無機繊維 :シリカ−アルミナ繊維(繊維長30μm、
繊維径 1.2μm) ガラス粉末 :融点 720℃(ソーダ石灰ガラス)
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
高温環境下においても破壊電圧及び強度(形状維持性)
の低下の少ない耐火電線、ケーブルが得られる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリシロキサン 100重量部に対し、無機
    粉末 150〜350 重量部、無機繊維10〜50重量部及びガラ
    ス粉末10〜50重量部を混練した耐火性組成物を 100mmHg
    以下の真空雰囲気下で導体上に押出被覆した後、150 〜
    500℃の温度で30秒〜30分間加硫することを特徴とする
    耐火電線、ケーブルの製造方法。
JP35521892A 1992-12-16 1992-12-16 耐火電線、ケーブルの製造方法 Pending JPH06187859A (ja)

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ID=18442640

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003073439A1 (de) * 2002-02-26 2003-09-04 European Advanced Superconductor Gmbh & Co. Kg Verfahren zur isolation eines supraleiters
CN114773857A (zh) * 2022-03-28 2022-07-22 青岛科技大学 二元复合硅橡胶材料及其制备方法和用途

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