JPH06187844A - 耐熱絶縁電線 - Google Patents

耐熱絶縁電線

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JPH06187844A
JPH06187844A JP4293726A JP29372692A JPH06187844A JP H06187844 A JPH06187844 A JP H06187844A JP 4293726 A JP4293726 A JP 4293726A JP 29372692 A JP29372692 A JP 29372692A JP H06187844 A JPH06187844 A JP H06187844A
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JP
Japan
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heat
layer
insulating layer
resistant
resistant insulating
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Pending
Application number
JP4293726A
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English (en)
Inventor
Tadao Tachibana
忠男 橘
Masaaki Nagai
正章 永井
Mari Tazaki
万里 田崎
Meikyo Katanosaka
明郷 片ノ坂
Noriko Matoba
典子 的場
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Nard Institute Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Nard Institute Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐熱絶縁層が高温処理でセラミック化して優
れた耐破壊電圧を示し、セラミック化前の状態において
は耐熱絶縁層がコイル形態等への満足できる可撓性ない
し巻回性を有する耐熱絶縁電線を得ること。 【構成】 無機粉末100重量部に対し三官能性のメチ
ルシリコーンレジン10〜200重量部を配合した組成
物の硬化層からなる耐熱絶縁層(2)を導体(1)の外
側に有する耐熱絶縁電線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高温処理でセラミック
化する耐熱絶縁層を有して、高温での耐破壊電圧に優れ
る耐熱絶縁電線に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、無機粉末とメチルフェニルシリコ
ーンを成分とする組成物の硬化層からなる耐熱絶縁層を
導体の外側に有する耐熱絶縁電線が知られていた(特公
昭63−62042号公報)。しかしながら、高温での
耐破壊電圧に劣る問題点があった。すなわち、前記の耐
熱絶縁電線はその耐熱絶縁層が、高温処理でセラミック
化して耐熱絶縁性を発揮するものであるが、高温、例え
ば400℃以上での耐破壊電圧に乏しく、満足できない
問題点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、組成物の硬
化層からなる耐熱絶縁層の状態においてはコイル形態等
への満足できる可撓性ないし巻回性を有し、高温処理で
耐熱絶縁層がセラミック化した後においては優れた耐破
壊電圧を示す耐熱絶縁電線の開発を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、無機粉末10
0重量部に対し三官能性のメチルシリコーンレジン10
〜200重量部を配合した組成物の硬化層からなる耐熱
絶縁層を導体の外側に有することを特徴とする耐熱絶縁
電線を提供するものである。
【0005】
【作用】三官能性のメチルシリコーンレジンの使用によ
り、耐熱絶縁層を高温処理してセラミック化した場合に
加熱減量分が少なく、高温での耐破壊電圧に優れるセラ
ミック化層が形成される。
【0006】
【発明の構成要素の例示】本発明の耐熱絶縁電線は、導
体の外側に耐熱絶縁層を有してなり、その耐熱絶縁層が
無機粉末と三官能性のメチルシリコーンレジンを成分と
する組成物の硬化層からなるものである。その実施例を
図1に示した。1が導体、2が耐熱絶縁層である。3
は、必要に応じて設けられるオーバーコート層である。
【0007】導体としては適宜な材質からなるものを用
いてよい。好ましく用いうるものは良導電性金属、特に
耐熱性に優れる良導電性金属からなるものである。導体
の例としては、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウ
ム合金、コンスタンタン、銀、金、白金、ステンレス鋼
などからなる線材、ニクロム線材、あるいはニッケルや
銀等の耐熱性金属ないし合金のメッキ銅線材、クラッド
銅線材などがあげられる。なお線材はテープ形態等であ
ってもよい。また線材の径、ないし厚さは任意である
が、巻回性等の点より一般には10mm以下の径や厚さの
導体が用いられる。
【0008】耐熱絶縁層は、無機粉末と三官能性のメチ
ルシリコーンレジンを成分とする組成物の硬化層として
形成される。これにより、未焼成状態にある耐熱絶縁層
に基づく優れた可撓性ないし巻回性と、耐熱絶縁層の高
温処理によるセラミック化が達成できる。なお高温処理
は、人為的な焼成処理であってもよいし、高温雰囲気等
の使用環境に基づく自然なものであってもよい。
【0009】前記組成物の形成に用いる無機粉末として
は、耐熱絶縁層をセラミック化する際の高温処理に耐え
る適宜なものを用いることができる。就中、融点が55
0℃以上、特に800℃以上のものが好ましく用いう
る。
【0010】一般に用いられる無機粉末の例としては、
マイカ(天然物や合成物)、酸化チタン、アルミナ、チ
タン酸バリウム、チタン酸カルシウム、チタン酸鉛、ジ
ルコン、ジルコン酸バリウム、ステアタイト、シリカ、
ベリリア、ジルコニア、マグネシア、クレー、モンモリ
ロナイト、ベントナイト、カオリン、高融点ガラスフリ
ット等の酸化物、ボロンナイトライド、窒化ケイ素等の
窒化物などがあげられる。形成される耐熱絶縁層の可撓
性等の点より好ましく用いうるものはマイカ、あるいは
マイカ(天然物や合成物、就中合成フッ素マイカ)とそ
れ以外の前記に例示の無機粉末との併用系である。従っ
て用いる無機粉末は、1種であってもよいし、2種以上
であってもよい。
【0011】無機粉末の平均粒径は、任意であるが、一
般には40μm以下、就中30μm以下のものが用いられ
る。無機粉末の平均粒径が40μmを超えると外観や膜
厚の制御性に劣る場合がある。
【0012】三官能性のメチルシリコーンレジンとして
は、T単位(RSiO3/2)の含有率が95〜100重量
%のものが用いられる。T単位以外のものを含む場合、
そのものはM単位(R3SiO1/2)、D単位(R2Si
O)、Q単位(SiO)のいずれであってもよく、それ
らの2種以上であってもよい。
【0013】前記のT単位、M単位、D単位におけるR
は、メチル基、エチル基、プロピル基の如きアルキル基
やビニル基、フェニル基、3,3,3,−トリフルオロ
プロピル基などの有機基のほか、水素基、ヒドロキシル
基、ハロゲン基などの非有機基であってもよく就中、そ
の大部分が、特にR全体の95重量%以上がメチル基で
あるものが好ましい。また平均分子量が2000〜30
00のものが好ましい。さらに酸素雰囲気中350℃で
10分間加熱した硬化物の10mgを熱重量分析装置(T
GA)にて酸素中、昇温速度5℃/分の条件で1000
℃まで昇温した場合の加熱減量が可及的に少ないもの、
就中30重量%以下のものが好ましい。
【0014】三官能性のメチルシリコーンレジンの配合
量は、無機粉末100重量部あたり10〜200重量部
である。その配合量が10重量部未満では、形成される
耐熱絶縁層が可撓性に乏しくなり、200重量部を超え
ると形成される耐熱絶縁層の熱分解成分が多くなり、形
成セラミック層が薄くなる。
【0015】前記のメチルシリコーンレジンは、無機粉
末のバインダーとして用いるものであるが、本発明にお
いてはそのバインダーとして、メチルフェニルシリコー
ンや変性シリコーン等の各種のシリコーンを併用しても
よい。その使用量は、メチルシリコーンレジン100重
量部あたり10〜90重量部が適当である。その使用量
が10重量部未満では、併用による改質効果に乏しい
し、90重量部を超えるとメチルシリコーンレジンによ
る耐破壊電圧特性が損なわれる。
【0016】耐熱絶縁層の形成は、例えば被覆押出法や
塗布法などの適宜な方法で導体の外側に組成物の層を形
成し、それを加熱処理して組成物層を硬化させることに
より行うことができる。硬化の程度は、大部分の硬化や
一部の硬化など特に限定はない。一般的な加熱処理条件
は、300〜600℃で6〜72時間、就中350〜5
50℃で12〜48時間、特に400〜500℃で12
〜24時間である。
【0017】耐熱絶縁層の厚さは、5〜100μmが適
当である。その厚さが5μm未満では耐熱絶縁層を高温
処理して形成されるセラミック層が薄くなり、100μ
mを超えると可撓性、ないし巻回性に乏しくなる。
【0018】前記した耐熱絶縁層の形成に際して用いる
押出成形用の組成物は、配合成分を適宜に混練すること
により調製することができる。また塗布用の組成物は、
キシレンやトルエンの如き有機溶剤などからなる適宜な
分散媒ないし希釈剤を用いて配合成分を混合し、スラリ
ーやペースト等として調製することができる。組成物の
調製に際しては、硬化剤のほか、必要に応じて分散剤、
消泡剤、レベリング剤などの通例の添加剤を配合してよ
い。
【0019】本発明の耐熱絶縁電線において、耐熱絶縁
層の外側に必要に応じて設けられるオーバーコート層3
は、巻回処理時等における耐熱絶縁層の損傷防止等を目
的とするものである。オーバーコート層は、ポリイミド
等による樹脂層や、ガラス繊維やセラミック繊維等の耐
熱性無機繊維の巻付層、繊維布の樹脂含浸層など、適宜
に形成してよい。厚さは任意であるが、一般には100
μm以下とされる。
【0020】本発明の耐熱絶縁電線は、その耐熱絶縁層
が高温処理によりセラミック化して400℃以上などの
高温に耐え、高温での連続使用が可能である。従って、
耐熱性が要求される原子炉、宇宙関連機器、自動車、電
気機器等における巻線やリード線などとして好ましく用
いることができる。
【0021】
【実施例】
実施例1 平均粒径20μmの合成フッ素マイカ(トピー工業社
製、PDM−K(G)325、フッ素含有量9.3重量
%、以下同じ)30部(重量部、以下同じ)と、メチル
シリコーンレジン(信越化学工業社製、信越シリコーン
ワニスKR−242、T単位含有量95〜100重量
%、Rの全体におけるメチル基95〜100%、平均分
子量2000〜3000、密度1.035、加熱減量2
0重量%以下、以下同じ)20部と、その硬化剤(信越
化学工業社製、D−220)2部を、分散剤(味の素社
製、TTS)と消泡剤(ビックケミー社製、BYK−0
65)を合計1部含有の希釈剤(キシレン/トルエン:
18/22)39部を用いて混合し、得られたスラリー
状の組成物を直径1mmのニッケルメッキ銅線に塗布して
厚さ約30μmのコート層を設け、それを300〜35
0℃で10分間加熱硬化処理して耐熱絶縁層を形成し、
耐熱絶縁電線を得た。
【0022】実施例2 メチルシリコーンレジン20部に代えて、メチルシリコ
ーンレジン15部とメチルフェニルシリコーン(信越化
学工業社製、信越シリコーンワニスKR−275、T単
位含有量40〜50重量%、Rの全体におけるフェニル
基40〜50%、平均分子量20万、密度1.01、以
下同じ)5部との併用系としたほかは実施例1に準じて
スラリー状の組成物を調製し、それを用いて耐熱絶縁電
線を得た。
【0023】比較例 メチルシリコーンレジンに代えて、メチルフェニルシリ
コーンを用いたほかは実施例1に準じてスラリー状の組
成物を調製し、それを用いて耐熱絶縁電線を得た。
【0024】評価試験 破壊電圧及び加熱減量 実施例、比較例で得た耐熱絶縁電線を450℃で24時
間焼成処理して、その耐熱絶縁層をクラックや剥離のな
い状態にセラミック化し、450℃における破壊電圧を
調べた。また焼成処理前後における重量変化より加熱減
量を調べた。
【0025】前記の結果を表1に示した。
【表1】
【0026】各実施例で得た耐熱絶縁電線を種々の直径
を有するマンドレルに巻回し、耐熱絶縁層にクラックや
剥離を生じずに巻回できる最小径を調べたところ、自己
直径に基づいて実施例1では7倍、実施例2では5倍で
あり、いずれの場合にも優れた可撓性ないし巻回性を示
した。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、耐熱絶縁層を無機粉末
とメチルシリコーンレジンとの組合せからなる組成物で
形成したので、可撓性ないし巻回性に優れると共に、高
温処理により良好にセラミック化して高温での耐破壊電
圧に優れる耐熱絶縁電線を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の断面図。
【符号の説明】
1:導体 2:耐熱絶縁層 3:オーバーコート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田崎 万里 兵庫県尼崎市東向島西之町8番地 三菱電 線工業株式会社内 (72)発明者 片ノ坂 明郷 兵庫県尼崎市西長州町2丁目6番1号 株 式会社ナード研究所内 (72)発明者 的場 典子 兵庫県尼崎市西長州町2丁目6番1号 株 式会社ナード研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機粉末100重量部に対し三官能性の
    メチルシリコーンレジン10〜200重量部を配合した
    組成物の硬化層からなる耐熱絶縁層を導体の外側に有す
    ることを特徴とする耐熱絶縁電線。
JP4293726A 1992-10-07 1992-10-07 耐熱絶縁電線 Pending JPH06187844A (ja)

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Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4293726A JPH06187844A (ja) 1992-10-07 1992-10-07 耐熱絶縁電線

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JP4293726A JPH06187844A (ja) 1992-10-07 1992-10-07 耐熱絶縁電線

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JPH06187844A true JPH06187844A (ja) 1994-07-08

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ID=17798451

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JP4293726A Pending JPH06187844A (ja) 1992-10-07 1992-10-07 耐熱絶縁電線

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