JPH0618770Y2 - ラツピング装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案はＶＴＲヘッドや軸部材等のワークをラッピング
するラッピング装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来この種のラッピング装置としては、回転体の外周部
にＶＴＲ等のワークを配設し、回転体の側方位置に取付
ベースを設け、取付ベースに回転体の両側に位置して一
対の支持アームを設け、支持アームにガイドローラを設
け、ガイドローラ間にラッピングテープを走行可能に設
け、ガイドローラ間に位置するラッピングテープにより
ワークをラッピング可能にしたものがある。

〔考案が解決しようとする課題〕

しかしながら上記従来構造の場合、回転体の回転方向と
ラッピングテープの走行方向とを平行配置しているため
加工上からワークのラッピング面のラッピング方向の融
通性が要求されており、かつＶＴＲヘッドのラッピング
にあってはヘッドと磁気テープとが傾斜状態に接触する
ためラッピングテープをヘッドたるワークに傾斜状態で
圧接し、ＶＴＲ使用状態とほぼ同じ状態でラッピングす
ることが望まれている。

〔課題を解決するための手段〕

添付図面を参照して本考案の要旨を説明する。

高速回転する回転体１の外周部にワーク３を配設し、該
回転体１の側方位置に取付ベース13を設け、該取付ベー
ス13に該回転体１の両側に位置して一対の支持アーム27
を設け、該各支持アーム27にガイドローラ31を設け、該
ガイドローラ31間にラッピングテープ19を走行可能に設
け、該ガイドローラ31間に位置するラッピングテープ19
を前記回転体１の外周面所定範囲に巻き回し状態に当接
配置し、このラッピングテープ19の走行速度を低速に設
定してラッピングテープ19に対する回転体１の相対回転
速度をワーク３をラッピングし得る高速回転速度とした
ものにおいて、上記取付ベース13を傾斜機構14により前
記回転体１の回転軸線ｏに対し傾斜調節可能に設けて前
記ラッピングテープ19を回転体１の外周面に回転軸線ｏ
に対して傾斜状態に当接配設自在に構成したことを特徴
とするラッピング装置に係るものである。

〔作用〕

傾斜機構14による取付ベース13の傾斜調節によりラッピ
ングテープ19は、回転体１の外周面に回転軸線ｏに対し
て傾斜状態に配され、ワーク３のラッピング面とは傾斜
状態で圧接される。

〔実施例〕

第１図乃至第７図は本考案の実施例を示している。

１は回転体であって、回転体１は機台２の中心に回転可
能に設けられ、回転体１の外周部に３個のヘッドたるワ
ーク３を配設し、ワーク３のラッピング面４を回転体１
の穴５より突出配置している。

６は昇降機構であって、機台２の両側部に昇降ブラケッ
ト７を上下軸８及びベアリング９により昇降可能に設
け、機台２に昇降用モータ10を設け、昇降用モータ10の
主軸に接続軸11を設け、接続軸11に連結ロッド12の下端
部を昇降用モータ10の主軸軸線に対し偏心可能に連結
し、連結ロッド12の上端部を昇降ブラケット７に連結し
て構成したものである。

13は取付ベース、14は傾斜機構であって、昇降ブラケッ
ト７に支持台15を取付け、支持台15に支持軸16を固定的
に横設し、支持軸16の両端部に締付ボルト17により支持
ブラケット18を抱締固定し、支持ブラケット18に取付ベ
ース13を取付けている。

この取付ベース13の左右両側にラッピングテープ19のテ
ープリール20及びラッピングテープ19の巻取リール21を
設けている。

22は巻付角調整機構であって、取付ベース13の回転体１
側に２個の取付軸23を並設し、各取付軸23にウォームホ
イール24を取付け、ウォームホイール24間に両ウォーム
ホイール24に同時噛合可能なウォーム25を設け、ウォー
ム25を開閉用モータ26により正逆回動可能に設け、各取
付軸23に一対の支持アーム27をボルト28及び長孔29によ
り位置調節可能に固定し、取付ベース13にストッパー30
を設け、開閉用モータ26により一対の支持アーム27の閉
位置を調節して回転体１へのラッピングテープ19の巻付
角を調節可能に構成したものである。

尚、この場合上記同様の取付ベース13を機台２の両側に
対向配置し、ラッピングテープ19を異ならせて粗、仕上
ラッピング可能にしている。

31はガイドローラであって、この場合支持アーム27の先
端部に調節軸32を設け、調節軸32に迂回ローラ33を設
け、かつ調節軸32に取付板34を回動位置調節可能に固定
し、取付板34に枠体35を取付ボルト36により縦回り回動
可能に固定し、枠体35にガイドローラ31を設け、枠体35
の回動位置調節によりガイドローラ31を傾斜調節可能に
構成している。

37はストッパローラであって、ストッパローラ37は取付
ベース13に設けられ、一対の支持アーム27が開動作した
ときラッピングテープ19を当接支持するものである。

この実施例は上記構成であるから、回転体１を回転し、
昇降機構６により取付ベース13を往復昇降運動し、ラッ
ピングテープ19の走行状態で支持アーム27を閉動すると
ガイドローラ31間に位置するラッピングテープ19は回転
体１にこの場合ほぼ１８０度の巻付角で巻付き、ワーク
３のラッピング面４をラッピングでき、かつ第７図の如
く傾斜機構14により取付ベース13を回転体１の回転軸線
ｏに対して傾斜させ、昇降機構６による取付ベース13の
昇降量調節及び巻付角調整機構22によるテープ巻付角の
調整をなすことでラッピングテープ19とラッピング面４
とを傾斜状態で圧接でき、このため良好なラッピング面
４を得ることができる。

〔考案の効果〕

本考案は上述の如く、傾斜機構により取付ベースを傾斜
させ、ラッピングテープを回転体の外周面に回転軸線に
対して傾斜機構に当接配設でき、ラッピングテープをワ
ークを配する回転体の回転周面に対して傾斜状態で圧接
でき、且つ、回転体の回転に対して所定幅のラッピング
テープが傾斜状態にあるため、回転体の回転とともに回
転するワークに対して常にラッピングテープの同一部分
でラッピングせず、回転とともに異なるテープ位置でラ
ッピングでき、ラッピングテープを効率良く無駄なく使
用できることとなる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は全体平
面図、第２図はその要部の縦断面図、第３図はその部分
平面図、第４図はその部分断面図、第５図はその要部の
平面図、第６図はその要部の側面図、第７図はその要部
の側面図である。 １……回転体、３……ワーク、13……取付ベース、14…
…傾斜機構、19……ラッピングテープ、27……支持アー
ム、31……ガイドローラ、ｏ……回転軸線。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】高速回転する回転体の外周部にワークを配
   設し、該回転体の側方位置に取付ベースを設け、該取付
   ベースに該回転体の両側に位置して一対の支持アームを
   設け、該各支持アームにガイドローラを設け、該ガイド
   ローラ間にラッピングテープを走行可能に設け、該ガイ
   ドローラ間に位置するラッピングテープを前記回転体の
   外周面所定範囲に巻き回し状態に当接配置し、このラッ
   ピングテープの走行速度を低速に設定してラッピングテ
   ープに対する回転体の相対回転速度をワークをラッピン
   グし得る高速回転速度としたものにおいて、上記取付ベ
   ースを傾斜機構により前記回転体の回転軸線に対し傾斜
   調節可能に設けて前記ラッピングテープを回転体の外周
   面に回転軸線に対して傾斜状態に当接配設自在に構成し
   たことを特徴とするラッピング装置。