JPH06186875A - 画像形成装置の定着方法及び定着装置 - Google Patents

画像形成装置の定着方法及び定着装置

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JPH06186875A
JPH06186875A JP4355338A JP35533892A JPH06186875A JP H06186875 A JPH06186875 A JP H06186875A JP 4355338 A JP4355338 A JP 4355338A JP 35533892 A JP35533892 A JP 35533892A JP H06186875 A JPH06186875 A JP H06186875A
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Nobuo Nakazawa
伸夫 中沢
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G2215/00Apparatus for electrophotographic processes
    • G03G2215/00362Apparatus for electrophotographic processes relating to the copy medium handling
    • G03G2215/00535Stable handling of copy medium
    • G03G2215/00556Control of copy medium feeding
    • G03G2215/00599Timing, synchronisation

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  • Fixing For Electrophotography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的の一つは、コストの上昇、ヒー
タ制御の複雑化、小サイズコピーにおける定着不良、コ
ピーの生産性の低下を発生させることのない、画像形成
装置の定着方法を提供することにある。 【構成】 定着装置に搬送される記録材の幅が小さい場
合、例えばB5R幅の場合には、定着枚数が所定枚数に
達したとき、定着の速度を26枚/分から18枚/分に
切り換えて定着を行う。これにより、定着装置が記録材
を挟持せずに駆動される時間が長くなり、定着装置の温
度が均一化することにより非通紙部昇温を抑え、コピー
の生産性を低下させることなく、定着不良を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真複写装置、静
電情報記録装置など画像形成装置の定着方法に関するも
のである。
【0002】また本発明は、電子写真複写機、同ファク
シミリ、同プリンター等、電子写真プロセスを利用した
機器に使用する定着装置に関するものである。
【0003】
【従来の技術】従来、電子写真複写装置、静電情報記録
装置等の画像形成装置に用いられる定着装置の一つとし
て、記録材上の未定着トナー像を加熱及び加圧すること
によって未定着トナー像を記録材上に定着させるヒート
ローラ方式によるものがある。
【0004】このヒートローラ方式による定着方法の一
例として、小サイズ用紙の送行時の非通過部分の加熱ロ
ーラの温度上昇防止のために、送行用紙のサイズに応じ
て複数の加熱ローラ内に配したヒータを切換えて使用す
るものが挙げられるが、この従来の方法では、送行用紙
サイズを、A3及びB4と、A4及びB5の2段階に分
け、加熱ローラの軸方向全面を加熱するメインヒータ
と、加熱ローラ軸方向の210mm程度(A4幅)を加
熱するサブヒータで切換えて使用するようにしていた。
【0005】また従来、非通紙域の昇温防止策として
は、サイズによって温調温度を低下させる方法、あるい
は一定コピー枚数コピー後に温度を低下させる方法等が
提案されている。また、特開平1−274159号公報
には、B5サイズより小サイズの用紙を検知した場合に
は複写間隔を長くするという提案も行なわれている。
【0006】次に、図25に基づいて別の従来例につい
て説明する。なお、この従来例装置も電子写真プロセス
を利用した複写機等に用いられ、加熱によってトナーを
溶融させ、用紙上に付着させる加熱定着装置である。こ
の装置は図25に示すように、円筒状芯金aの内部にヒ
ータbを配設し、かつその芯金a表面にポリテトラフル
オロエチレン等の耐熱性樹脂あるいはHTVシリコーン
ゴム(High Temperature Vulcanization Silicone Rubb
er)、RTVシリコーンゴム(Room Temperature Vulca
nization Silicone Rubber) 等の耐熱弾性体から成る被
覆層cを形成した定着ローラdと、この定着ローラdの
下方に設けられ、円筒状芯金eの表面にHTVシリコー
ンゴム、LTVシリコーンゴム(Low Temperature Vulc
anization Silicone Rubber)、RTVシリコーンゴム、
フッ素ゴム、等の耐熱弾性体層fを形成した加圧ローラ
gとから構成され、これらローラd,g間に未定着トナ
ー像の形成された用紙hを挿通させて定着を行うヒート
ローラ方式の装置である。この装置は非接触加熱定着装
置と比べ低電力、かつ定着部での紙づまりによる火災の
危険性の少ないこと等の利点があることから最も広く利
用されている。
【0007】しかしこのヒートローラ方式の最大の欠点
は、用紙hのトナー面が、直接上記定着ローラd表面と
接触するため、用紙h上の未定着トナーの一部が定着ロ
ーラd側に転写され、そのトナーが用紙hの後端あるい
は次に通過する用紙hに再転写されてその用紙hを汚し
てしまう、いわゆるトナーオフセット現像が起こること
である。
【0008】このオフセット現像を防止するために従来
より定着ローラのクリーニング及び離型剤塗布装置が用
いられている。このクリーニング及び離型剤塗布装置と
しては、ウェブ方式、ブレード方式、ローラ方式、フェ
ルトバッド方式等種々の方式が採用されている。この中
でウェブ方式は、クリーニング性能も高く、その寿命も
長いため、一般に良く用いられているがウェブ送り機構
が複雑となるため低コストの装置には用いることが難し
く、このような低コストの装置においては、フェルトバ
ッド方式やローラ方式が用いられる。このうちローラ方
式は、定着ローラと従動回転させて用いることが多く、
このように従動回転することによって定着ローラに傷等
を発生することがないため、ローラ方式が多用されてい
る。
【0009】また一方、近年このローラ方式(フェルト
ローラ)においても、より長寿命化を目指した検討が行
なわれており、その一つとして例えば、特公平1−60
144号公報、実公平3−48602号公報、特公平3
−14352号公報等に示されたものが挙げられる。こ
の方式は、ローラの内部にオイルタンクをもち、この周
囲を耐熱不織繊維層で被覆したローラとすることで、オ
イルタンクからオイルしみ出し、ローラの寿命を長寿命
化させるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては以下のような問題点があった。先ずヒー
タを多数本用いる方法ではコストの上昇、及びヒータ制
御の複雑化という問題がある。
【0011】また温調温度を低下させる方法は、小サイ
ズコピーの場合でも、あまり低温温調にすると定着性不
良を生じてしまう。つまりこの方法は、定着温調にある
程度余裕のある場合に適する方法である。例えば高速複
写機の場合ラージサイズ複写時には、熱量不足により温
度低下してしまうのに対し、小サイズコピーでは、温度
低下が生じない。このような状況においては、小サイズ
コピー時温調を低くするという制御が有効である。とこ
ろが熱量は、十分足りている中低速機で、温調温度が定
着性不良発生温度近く、ぎりぎりの所に設定されている
機械においては、小サイズコピーといえども温調温度を
サイズにより低下させるような手段は採れない。
【0012】また、特開平1−274159号公報のよ
うに小サイズの時に複写間隔を長くするというのは、コ
ピーの生産性を低下させることになるので望ましくな
い。
【0013】また、上記オイルタンクを有する従来例に
おいては、フェルトローラの表面積がウエブ方式等に比
較して非常に小さいため、フェルトローラ表面にトナー
が付着してしまうと、タンク内の離型オイルの出方も悪
くなり、ウェブ方式ほどの寿命を望むことはできなかっ
た。
【0014】本発明の第一の目的は、上記問題点を解決
し、コストの上昇、ヒータ制御の複雑化、小サイズコピ
ーにおける定着不良、コピーの生産性の低下を発生させ
ることのない、画像形成装置の定着方法を提供すること
にある。
【0015】また、本発明の第二の目的は、上記問題点
を解決し、ウェブ方式の同程度の寿命を確保することの
できる、ローラ方式のクリーニング装置及び離型剤塗布
装置を備えた定着装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願第一発明によれば、
上記第一の目的は、未定着現像剤像を担持した記録材を
所定の時間間隔で搬送し、該記録材を互いに圧接しなが
ら協働する定着手段にて挟圧搬送する際に、該定着手段
に備えられた加熱手段により、該定着手段を介して上記
未定着現像剤像を加熱させて該未定着現像剤像を記録材
上に定着せしめ、複数枚の記録材の定着を行う画像形成
装置の定着方法において、記録材の幅方向における上記
加熱手段の最大加熱領域よりも小さい幅の記録材が複数
枚搬送され、上記加熱手段により上記定着手段に与えら
れた熱量が一定量以上に達した後は、当該幅の記録材の
搬送時間間隔を長くすることにより達成される。
【0017】また、本願第二発明によれば、上記第二の
目的は、互いに圧接して回転自在に配設された定着ロー
ラ及び加圧ローラと、少なくとも該定着ローラあるいは
加圧ローラのいずれか一方のローラに当接して離型剤を
塗布せしめる離型剤塗布ローラとを備えた定着装置にお
いて、上記離型剤塗布ローラは、軸心にシート材を巻い
て形成されており、該シート材は、所定位置で剥ぎ取り
自在となっていることにより達成される。
【0018】
【作用】本願第一発明によれば、加熱手段の最大加熱領
域よりも小さい幅の記録材が複数枚搬送されて定着が行
われると、定着手段の記録材と接触しない領域における
温度が徐々に上昇するが、このような状態において上記
加熱手段により定着手段に与えられた熱量が一定量に達
した後は、当該幅の記録材の搬送時間間隔を長くするの
で、加熱手段の熱が記録材に奪われることなく定着手段
に均一に伝えられる時間が長くなり、上記接触しない領
域における温度上昇を抑える。
【0019】また、本願第二発明によれば、離型剤塗布
ローラが軸心にシート材を巻きつけて形成されており、
該シート材が剥ぎ取り自在となっているため、離型剤塗
布ローラの表面層を形成するシート材にトナーが付着し
たときは、該シート材を剥ぎ取り、上記表面層を形成し
ていた部分だけを切り取る。これにより、再び上記軸心
にシート材を巻きつければ、離型剤塗布ローラの表面は
トナーの付着のない新しいものとなる。このように、随
時シート材を剥ぎ取り、所定位置にて切り取ることによ
り長期に亘って良好な離型剤塗布が行われる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0021】〈実施例1〉先ず、本発明の実施例1を図
1ないし図6に基づいて説明する。図2はローラ型定着
装置を有する電子写真複写機の概略的な構成を示すもの
であり、感光体1の周囲に帯電器2、現像装置3、転写
装置4の複写プロセスを実施する機器が設けてある。ま
た、転写装置4の近傍にはトランスポート5が配設され
ており、該トランスポート5の下流側にローラ型の定着
装置6が配設されている。
【0022】したがって、転写装置4の位置で感光体1
のトナー像が転写された用紙はトランスポート5を介し
て定着装置6に送り込まれ、この定着装置6内を走行す
ることにより上記トナー像が用紙上に加熱定着されるよ
うになっている。
【0023】上記定着装置6は図3に示すようになって
おり、中心部にヒータ7を配置した加熱ローラ8と、加
圧ローラ9とが互いに圧接し、このニップ部を紙が走行
するようになっている。なお図3において10は加熱ロ
ーラ8の下流側に接触して加熱ローラ8より用紙を剥離
するストリッパフィンガ、11はトランスポート5より
の用紙を定着装置6に案内するインレットシュート、1
2はピンチローラ13と出口ローラ14とから成る送り
出しローラ装置、15,16は定着装置6より送り出し
ローラ装置12へ用紙を案内するロワーシュートとアッ
パシュートである。また17は加熱ローラ8に対設した
温度センサである。また、上記電子写真複写機において
は、図2に示す用紙供給部18に、転写部へ供給される
用紙のサイズを検出する用紙サイズ検出器19が設けて
ある。
【0024】次に、本実施例における定着制御方法につ
いて説明する。先ず、上記加熱ローラ上の温度分布を図
4及び図5に基づいて説明する。図4は、図3で示した
加熱ローラをローラ長手方向に見た図であり、温度セン
サ17の位置を示している。なお、本実施例におけるロ
ーラと通紙域の関係は、図4に示すようになっており、
手前側を基準とするコーナレジストレーション型であ
る。
【0025】温度分布の測定は、図4にA,B,C,
D,E,Fで示した各ポイントに熱電対を当接して行っ
た。図5に、B5Rサイズを連続500枚コピーした場
合のローラ長手方向における各ポイントの温度分布の一
例を示す。図5に示すように、非通紙部領域であるE点
での温度が各ポイント中最高であった。本発明の定着制
御方法は、この非通紙部領域の温度を所定範囲内に抑え
るものである。
【0026】図1に、記録材を0〜500枚まで通紙し
た場合の上記E点での温度推移を示した。☆印は、B5
Rを毎分26枚のコピースピードで送った場合の一例で
ある。図1に示すようにこの場合には200枚以上にな
るとE点の温度は240℃を超える。しかし、実際に
は、ローラ温度は、240℃以下にしたいという要請が
ある。一方、コピースピードを18枚/分にしたとこ
ろ、図1に示す□印のように、240℃以下とすること
ができた。しかし、常にこのコピースピードではコピー
の生産性が低下するという問題がある。
【0027】そこで、本発明の定着制御方法では、コピ
ーの150枚までは、毎分26枚でコピーし、150枚
を過ぎた所で毎分18枚に切り替えるようにした。その
結果、図1に△印で示される温度推移から分かるよう
に、温度は240℃を超えることがなかった。つまり、
本発明によれば、コピーの生産性を低下させることな
く、非通紙部昇温を確実に抑えることができる。
【0028】なお、この26枚/分から18枚/分への
切り替えは、紙間を広げることによって容易に達成でき
るのでここでは詳細は記さない。
【0029】次に、図6のフローチャートに基づいて、
本実施例における制御の一例を説明する。コピーボタン
がユーザーによって押されると、画像形成動作がスター
トし、記録材のサイズの判断が行われる。そして、記録
材のサイズがB5R幅以下の場合には、コピー枚数カウ
ンターNを0にイニシャライズし、26枚/分のスピー
ドでコピーを行い、コピーが1枚行なわれるごとにカウ
ンターNを1づつカウントアップする。そして、コピー
枚数カウンターNが150以上になった場合には、コピ
ースピードを26枚/分から18枚/分に変更し、コピ
ーを続行する。一方、コピー枚数カウンターNが150
未満の場合には、26枚/分のままコピーを続行する。
また、記録材のサイズが、B5R幅以上の場合には、上
述したような240℃を超える非通紙部昇温が発生しな
いため、コピースピードを途中から変更するようなこと
はしない。つまり、A4及びB5では30枚/分、A3
では17枚/分、B4では19枚/分、A4Rでは23
枚/分という、それぞれの所定のコピースピードのまま
でコピーを行う。
【0030】〈実施例2〉次に、本発明の実施例2を図
7に基づいて説明する。なお、実施例1との共通箇所に
は同一符号を付して説明を省略する。
【0031】実施例1は、コピー枚数をカウントすると
いう方法であったがコピー枚数ではなくコピー時間をカ
ウントしてもよい。
【0032】図7にこのコピー時間をカウントする場合
のフローチャートの一例を示した。先ずコピースタート
ボタンが押されて画像形成動作がスタートすると、コピ
ー時間タイマーTを0にイニシャライズし(ステップ7
−1)、記録材のサイズがB5R幅以下かどうかの判断
が行われる(ステップ7−2)。そして、記録材のサイ
ズがB5R幅より大きい場合には、そのまま通常のコピ
ーが行なわれ(ステップ7−3〜7−8)、B5R幅以
下の場合には、そのコピー時間がカウントされる(ステ
ップ7−4)。この時コピーは、26枚/分という速い
方のコピースピードで行なわれる。次にこのタイマーT
が350秒を超えたかどうかの判断が行なわれ(ステッ
プ7−5)、350秒を超えた場合は、18枚/分とい
う遅いコピースピードでコピーが行なわれる(ステップ
7−6〜7−9)。一方、350秒に達していない場合
は、コピーが終了かどうか判断され(ステップ7−
7)、終了でなければ、26枚/分のコピースピードで
コピーが続けられる。
【0033】このようにして、350秒を超えるような
長いコピーが続けられる場合には、コピースピードを遅
くして非通紙域の温度上昇を抑えている。
【0034】〈実施例3〉次に、本発明の実施例3を図
8及び図9に基づいて説明する。なお、実施例1及び実
施例2との共通箇所には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0035】実施例2において、例えばコピー時間34
0秒のB5Rのコピーが終了し、その直後に再びB5R
幅のコピーが340秒行なわれると、26枚/分から1
8枚/分へのコピースピードの切り替えが行なわれず、
非通紙部Eポイントでの温度は、240℃を超えてしま
う。
【0036】本実施例はこのような状況を防ぐため、前
回のコピーにおけるコピー時間並びに次のコピーまでの
停止時間を記憶しておき、所定時間内に次のコピーが開
始される場合には、コピー時間タイマーTをイニシャラ
イズせずに前回の値からカウントを継続し、コピー時間
の計算を上記停止時間を考慮した所定の数式によって行
うものである。
【0037】本実施例ではコピー時間の計算は、次式に
従うこととした。
【0038】
【数1】T=Tm−α×Ts
【0039】ここで、Tmは前回の連続コピーが終了し
た時点での総コピー時間、Tsは前回のコピーが終了し
てから次のコピーが開始されるまでの時間である。αは
適当な係数でE点で測定した温度上昇カーブと温度下降
カーブを見ながら適当に設定する。つまり、断熱状態が
良く熱容量の大きいような定着装置の場合は、温度下降
が遅いので係数αは、小さく設定される。
【0040】図8に本実施例の制御方法を用いた実験の
結果を示す。実験においては1枚のコピーが終了するご
とにコピー時間をT=Tm−α×Tsにより求め、その
値がT≧350に達した場合にはコピースピードを18
枚/分に切り替えるという制御を行った。図8中にA,
B,D,E,Fポイントと記したのは、図4に示すロー
ラ長手方向のそれぞれの測定ポイントで測定した温度で
あることを示している。
【0041】図8をから分かるように、コピーを停止し
て、しばらくして再びコピーする場合でも、Eポイント
の温度は240℃を大きく超えることがない。また、a
の区間とfの区間の長さを比較してみれば分かるよう
に、fの区間は短かく、すぐにコピー速度を18枚/分
に切り替えている。このようにコピー時間をT=Tm−
α×Tsにより求め、コピー停止時間を考慮した制御を
行うことにより、コピー停止期間を途中に含めた繰り返
しコピーにおいても、Eポイントの温度は240℃を超
えることがない。
【0042】次に、図9のフローチャートに基づいて本
実施例の制御について説明する。先ず、機械のメインス
イッチがONされると、コピー時間タイマーTm及びコ
ピー停止タイマーTsを0にイニシャライズし、コピー
時間の初期値TをT=0にイニシャライズする(ステッ
プ9−1)。次に、コピースタートボタンが押されて画
像形成動作がスタートすると(ステップ9−2)、記録
材サイズの判断が行われ(ステップ9−3)、B5R幅
以下の場合には、コピー時間タイマーTmを加算しなが
ら26枚/分のスピードでコピーを行う(ステップ9−
4)。そして1枚のコピーが終了するごとに上式により
Tを計算し、Tの値が350秒を超えた場合には(ステ
ップ9−5)、コピースピードを18枚/分に切り替え
る(ステップ9−6〜9−8)。また、350秒を超え
ない場合は、コピーが終了かどうかを判断し、終了でな
ければ26枚/分のスピードでコピーを続ける(ステッ
プ9−7〜9−4)。コピー終了の場合はコピー終了動
作が行なわれ(ステップ9−9)、次にコピー停止時間
タイマーTsの加算が行なわれる(ステップ9−1
0)。そしてコピー時間の修正値T=Tm−α×Tsが
計算される(ステップ9−11)。ここで、Tが負にな
った場合にはT=0,Tm=0,Ts=0とし(ステッ
プ9−12〜9−13)、コピースタートキーが押され
るのを待つ(ステップ9−14)。コピースタートキー
が押されず停止状態が続く場合には、コピー停止時間タ
イマーTsを加算し続け、コピースタートキーが押され
た場合には、ステップ9−3の記録材サイズ判断処理へ
戻る。
【0043】一方、記録材がB5R幅より大きい場合に
は、通常のコピーが行なわれ、A4及びB5では30枚
/分、A3では17枚/分、B4では19枚/分、A4
Rでは23枚/分という、この装置におけるそれぞれに
ついての最大のコピースピードでコピーを行う(ステッ
プ9−15)。
【0044】以上のように、本実施例によれば、前回の
コピーにおける情報を考慮することにより、非通紙域の
昇温防止を確実に行うことができる。
【0045】〈実施例4〉次に、本発明の実施例4を図
10ないし図12に基づいて説明する。なお、実施例1
ないし実施例3との共通箇所には同一符号を付して説明
を省略する。
【0046】実施例3では、前回のコピーがB5R幅よ
り大きければA3サイズであろうとA4Rサイズであろ
うと同一のスピードでコピーを行うという制御方法であ
った。ところが実際A3サイズコピー後にB5R連続コ
ピーを行う場合と、A4Rサイズコピー後にB5R連続
コピーを行う場合とでは、非通紙域の昇温の状態が異な
る。つまりA3サイズの場合、例えばE点で温度を測定
すると、E点の温度は特に高い温度になることはない。
これに対して、A4Rサイズの連続コピーすると、B5
Rほど高い温度にはならないが非通紙域の昇温が生じ
る。実験によれば、A4Rの記録材を340枚コピーし
た時のE点での温度は、235℃まで上昇した。そして
この後にB5Rをコピーした所、実施例3の方法だと2
50℃を超えてしまった。この状態を図10に示した。
【0047】そこで本実施例においては、B5Rがコピ
ーされる前にどのサイズがコピーされていたかB5R幅
以上の記録材についてもそのコピー状況の情報を取り入
れることとした。つまり、実験例3で説明したコピー時
間の式を以下のように変更した。
【0048】
【数2】T={Tm1+x・Tm2+y・Tm3+z・
Tm4}−αTs
【0049】ここで、Tm1はB5R以下の記録材で行
われた前回のコピーの総コピー時間、Tm2はA4Rの
記録材で行われた前回のコピーの総コピー時間、Tm3
はB5の記録材で行われた前回のコピーの総コピー時
間、Tm4はB4の記録材で行われた前回のコピーの総
コピー時間である。
【0050】なお、上記(x,y,z,α)は実験によ
って決定する。この係数x,y,zは、A4R,B5,
B4サイズによる昇温がB5Rと比較して小さいことか
ら1よりも小さな数となる。またリーガルサイズやレタ
ーRサイズ等がある場合は、これらも同じように係数を
乗じて加え合せればよい。本実施例においては、A,B
系列のみとする。
【0051】次に、図11及び図12のフローチャート
に基づいて本実施例の制御について説明する。先ずメイ
ンスイッチがONされると各コピー時間タイマーTm1
〜Tm4、及び停止時間タイマーTsを0にイニシャラ
イズし、コピー時間の初期値TをT=0にイニシャライ
ズする(ステップ11−1)。そしてコピースタートキ
ーが押されることによりコピーがスタートすると(ステ
ップ11−2)、記録材のサイズの判断を行う(ステッ
プ11−3〜11−6)。ここで記録材がA3あるいは
A4の場合には何もせずに通常のコピーが行なわれる
(ステップ11−7)。しかし、記録材がB5R以下,
A4R,B5,B4の場合は、それぞれのコピー時間タ
イマーによりコピー時間を加算する(ステップ11−8
〜11−11)。
【0052】そして1枚のコピーが終了するごとに上式
によりTを計算し、Tの値が350を超えたかどうかが
判断される(ステップ11−13)。Tの値が350を
超えてしかもB5R以下の記録材をコピー中の場合に
は、コピースピードを18枚/分に切り替えてコピーを
行う(ステップ11−15)。そしてコピー終了かどう
かの判断がなされ(ステップ11−16)、終了でなけ
ればコピーが続けられ終了の時は、コピー終了の動作が
行われる(ステップ11−17)。その後は、コピー停
止時間を加算し(ステップ11−18)、上式によりT
を計算する(ステップ11−19)。ここでTが負にな
った場合には、上記各タイマーTm1〜Tm4、Tsを
0にイニシャライズし、Tを0にイニシャライズする
(ステップ11−20〜11−21)。そして、コピー
スタートを待ち、コピーがスタートした場合には(ステ
ップ11−22)、再びステップ11−3〜ステップ1
1−6の記録材サイズ分けのルーチンに戻る。
【0053】一方、上記ステップ11−13でTが35
0秒を超えた場合であって、記録材がB5R以上の場合
には、Tの値を350秒に固定してそのままコピーを行
う。つまり、A4R(B5R以上)では連続してコピー
しても240℃を超える非通紙部昇温は生じないため、
Tの値が350秒になってもコピースピードを変化させ
る必要はない。また、非通紙部昇温のレベルがB5Rに
比較して低いので、T=350秒以上にする必要もな
い。
【0054】本実施例によれば、以上のような制御を行
うことによって、例えばA4Rコピー直後にB5Rをコ
ピーしたような場合にも、非通紙域の昇温を所定の範囲
内に納めることができる。
【0055】〈実施例5〉次に、本発明の実施例5につ
いて説明する。なお、実施例3及び実施例4との共通箇
所の説明は省略する。
【0056】実施例4で説明した制御方法を用いた場合
でも、ベタ黒や写真チャートのようなトナーが多量に記
録材上に載っている画像を出力すると、トナーを溶融す
るために熱が多く消費され、ヒーターの点灯時間が長く
なり、非通紙域の温度が高くなることがある。また、紙
の厚みが厚い場合についても、同じように非通紙域の温
度は、薄い場合に比較して高くなってしまう。これらを
考慮するためには、コピー時間の代わりにコピー中の定
着ヒーターのON時間の積算を行えばよい。
【0057】この場合、制御の概略の流れは図11及び
12に示したフローチャートに従えば良いが、ステップ
11−13の350秒という数がこれよりも小さな値に
なる。この値は、実験によって決定される。
【0058】〈実施例6〉次に、本発明の実施例6を図
13ないし図16に基づいて説明する。図13において
定着ローラ101の金属ローラ104は肉厚t=2.5
mmの中空円筒形のアルミニウム合金芯金であり、離型
層たる表層にはフッ素樹脂であるPTFE(ポリテトラ
フルオロエチレン)層105がコーティングされてい
る。直径は32mmのものを用いた。また、その内部の
加熱源たるヒータ103にはハロゲンヒータを用いた。
【0059】加圧ローラ102は芯金上に中間層として
厚さt=5.0mmの弾性体であるシリコーンゴム層1
06、その表面113にPFA(ポリテトラフルオロエ
チレン樹脂パークロロアルコキシエチレン樹脂の共重合
体)から成る厚さ50μmのチューブ状フッ素樹脂層が
それぞれ被膜、形成され直径は30mmである。
【0060】さらに離型剤塗布部材たる離型剤塗布ロー
ラ107は定着ローラ101との接触時には比較的軽荷
重で接触し、従動回転するように構成した。この離型剤
塗布ローラ107は、コイルばね116を介して駆動手
段たるソレノイド117と接続されており、ソレノイド
117を駆動することによって上下に移動し、定着ロー
ラ101に対して接離自在となっている。
【0061】ソレノイド17は制御手段たるDCコント
ローラ(図示せず)に接続されており、予め設定された
所定のタイミングで駆動されるようになっている。例え
ば、本実施例装置を複写機に用いた場合、非コピー動作
時には離型剤塗布ローラ107が定着ローラ101に対
して非当接となるようにソレノイド117を駆動し、コ
ピー動作時には記録材が定着ローラ及び加圧ローラへ到
達する以前に離型剤塗布ローラ107を定着ローラ10
1に当接させ定着ローラ101の一回転分の離型剤塗布
が終了したところで、再び離型剤塗布ローラ107を非
当接とするようにソレノイド117を駆動する。つま
り、必要最低限の量しか離型剤の塗布を行なわないよう
にする。したがって、離型剤供給用の容器を用いること
なく、長期間に亘って離型剤の塗布を行なうことができ
る。
【0062】次に、図14ないし図16を用いて離型剤
塗布ローラ107について詳しく説明する。この離型剤
塗布ローラ107は、中心に金属円筒107bがあり、
その周りに耐熱性の繊維からなるフェルト107aが巻
き付けられている。ここで用いられるフェルトは、ポリ
エステルと芳香族ポリアミド繊維の混紡であり、耐熱性
及び柔軟性のある糸である。この繊維は、長さ約20m
m〜100mm程度で、太さ20〜100μm程度を用
い、繊維の配向が図16に107fで示すように巻き取
り方向に対して横方向になるようにしている。107f
は、107eの部分を拡大したもので、107gが繊維
を示し、配向が横方向のものが多いことがわかる。横方
向の配向率を60%以上望ましくは75%以上としてい
る。このようにすることによって、107dの切り取り
線での切り取りを容易にし、しかも、オフセットトナー
のクリーニングに対してもクリーニング性能が増す。な
お、製造時、ポリエステル繊維の一部が融着し繊維が付
着するように熱と圧力を加えると、横方向配向率の高い
フェルトにおいてもその強度が増す。
【0063】そこで、切り取り易さと、フェルトとして
の引っぱり強さの微妙な加減については、製造時の圧力
や熱そして針によるパンチングのレベルによって調整し
た。また、フェルト密度については、0.2〜0.4g
/cmのものを用いている。
【0064】なおこのフェルト107aは、厚み2mm
程度の布から成り金属円筒107bに5回巻き程度巻き
付けられる。金属円筒107bとフェルト107aと
は、耐熱性の接着材によってフェルト107aの一端が
接着される。107cは、この巻き付けられたフェルト
107aがほつれ乱れることを防止するための取め金具
であり耐熱性ゴム107c−1(例えばフッ素ゴム)と
金具107c−2の部分でできている。
【0065】図15は、離型剤塗布ローラ107が定着
ローラ101に当接している状態を示す斜視図である。
ここで重要な事は、フェルト107aの長手方向の長さ
αが、定着ローラの最大径の部分の長さβよりも長く、
107cの取め金具が定着ローラ101に接触しないよ
うになっている事である。これにより、定着ローラ10
1は取め金具107cにより傷つけられることもない。
また取め金具がはずれてしまうこともない。
【0066】図16は、離型剤塗布ローラ107のフェ
ルト107aを巻いた状態から引き伸ばした状態を示す
図である。このフェルト107aには、107dの切り
取り線として一列の穴があけられており、これを使って
容易にフェルト107aを切り取れるようになってい
る。このフェルト107aは、金属円筒と一端が十分接
着された後、離型オイルとして例えばジメチルシリコー
ンオイル、1万(センチストックス)が含浸され、その
後巻かれて、取め金具107cで取められる。また取り
付け方向としては図14に示されるように、ほつれ乱れ
が起きにくいように順目の方向に取り付けられる。
【0067】以上のような離型剤塗布ローラ7は、例え
ば4〜5万枚コピーごとに切り取り線でサービスマンが
切り取るようにする。また、切り取り線は、ちょうど一
周分ごとに切り取り線が入るようになっており切り取る
ことによって新しい表面が出るようになっている。
【0068】〈実施例7〉次に、本発明の実施例7を図
17に基づいて説明する。なお、実施例6との共通箇所
には同一符号を付して説明を省略する。
【0069】実施例6の離型剤塗布ローラを長期に亘っ
て使用していると、離型剤の定着ローラへの塗布能力が
徐々に低下することがあった。これは、離型剤塗布ロー
ラの表面が汚れることによって、定着ローラへの離型剤
の転移量が減少する以外に、離型オイル自体のフェルト
中の含浸量が減少してしまうためである。
【0070】そこで本実施例では、初期の離型剤の転移
量を少なくし、巻き付けられたフェルト107aの中心
部での離型剤の保持力を高めた。つまり、中心部の離型
剤ほど高粘度のものを使うようにした。
【0071】図17は離型剤塗布ローラ107を図16
に示した時のように引き伸した図である。図17中内側
から外側へ向かってA,B,C,D,Eという領域に分
割した。そして、Aに10万cs、Bに6万cs、Cに
4万cs、Dに3万cs、Eに1万csの粘度のジメチ
ルシリコーンオイルを含浸させた。このような構成にす
ることによってAB領域の離型剤が流れ出さないため、
離型剤塗布ローラの中心部に最後まで離型剤が残り、フ
ェルトが切り取られて中心部を使用する段階になっても
離型剤があるため、長寿命化することができる。
【0072】〈実施例8〉次に、本発明の実施例8を図
18ないし図20に基づいて説明する。なお、実施例6
との共通箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0073】離型剤をより多く供給する手段として、タ
ンク内に離型剤を貯蔵しておくタイプの離型剤塗布装置
があるが、これを上記したようなフェルトを巻き付けた
構成にすると、より有効にタンク内の離型剤を使用する
ことができる。
【0074】図18,図19にこの実施例を示した。図
18は、長手方向の断面図であり、図19は、輪切りに
した時の断面図である。中空ローラ161は金属または
耐熱合成樹脂で両端に支軸161aをもつ形状に形成さ
れ、内部に離型剤164が収容されている。中空ローラ
の周壁には小孔162が配設されており、中空ローラ
(タンク)内の離型剤164は、この小孔を通って16
3の耐熱フェルトへしみ出す。小孔の径は約0.8mm
で、計54ケの穴をあけた。また離型剤は、粘度6万c
sのジメチルシリコーンオイルを用いた。またこの離型
剤塗布ローラの長さは350mmで、定着ローラ320
mmに対して30mm程度長くなっている。
【0075】図20に離型剤塗布ローラが定着ローラ1
01に当接した状態を示す。図20中161a,16
1,163で示すものは、図18,図19で示したもの
と同じであるので省略する。165で示すものは、図1
5中107cで示した取め金具と同じ役割りをするもの
で、巻き付けたフェルト163がほつれ乱れることを防
止するものである。これは、シリコーンゴムスポンジで
作られたゴム輪でこのゴム輪でフェルトのほつれを防止
している。
【0076】〈実施例9〉次に、本発明の実施例9を図
21及び図22に基づいて説明する。なお、実施例6と
の共通箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0077】実施例8においては、耐熱性フェルトを巻
き付けるという方法を行なったが、いわゆるウエブとし
て一般に用いられている耐熱性不織布(ノーメックスペ
ーパー、ポリアミドイミド繊維等によって作られた不織
布)を用いてもよい。この不繊布は非常に薄いので、非
常に長いものが使用できる。つまり実施例8において約
5回巻き程度のフェルトを用いたのに対して、15m〜
20m程度の不繊布を使用することが可能になる。その
ため、頻繁に表面層をはぎ取っても長寿命となる。
【0078】なおここで用いられる耐熱性不織布(ノー
メックスペーパーは切り取りが容易となるように繊維の
長さを調整した。つまり繊維の長さを短かく約20mm
以下にした。また配向はランダム配向のまま使用し、図
16で示したフェルトの場合と同様ある間隔、または、
一定間隔で切り取り用の穴も設けた。また図21には、
この薄手のノーメックスペーパーを用いた例の構成の断
面図を示した。
【0079】以下この実施例について説明する。192
が金属芯金軸でそのまわりに(ノーメックスペーパー)
耐熱不織布を巻き付けている。この耐熱不織布にはジメ
チルシリコーンオイルが含浸されている。そしてこの金
属芯金軸192は回転自在に支障されており図21
(a)が定着ローラから離隔したOFF状態を示し、図
21(b)がON状態を示している。このON状態にお
いては、この離型剤塗布部材は、定着ローラ101の回
転によって従動回転するようになっている。なお、この
離型剤塗布部材のON−OFF機構については、実施例
8と同様に行えるので省略した。また、193及び19
4は、筒状体を半分に切った形状のシャッター部材であ
り離型剤塗布部材が定着ローラ101から離隔した時に
図21(a)のように離型剤塗布部材を覆う。これによ
って定着ローラ101からの幅射熱が遮られるため、離
型剤塗布部材の昇温が抑えられ、ジメチルシリコーンオ
イル等の離型剤の落下を防止することができる。
【0080】また図21(b)のようなON状態では、
矢印方向に移動し、シャッターが開く。なおシャッター
部材195の先端196はある程度鋭い刃物の様になっ
ており、図21(c)に示すようにこの耐熱不織布19
1を切断する時に用いられる。またこの耐熱不織布のほ
つれを防ぐためにピン195が刺されている。このピン
を不織布に突き刺すことによって不織布の横ずれを防止
している。また、図22はピン195を打つ位置を示し
た斜示図である。ピンと定着ローラは、ぶつからないよ
うになっている。
【0081】〈実施例10〉次に、本発明の実施例10
を図23に基づいて説明する。なお、実施例6との共通
箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0082】フェルトを巻き付けた離型剤離布ローラは
一般に図23に示すように一定巾Wのフェルトを、螺旋
状に巻き付けることによって作られることが多い。この
ような場合にもこのフェルトを、かさね合せて巻き付け
最後にピンによって止めるようにすることができる。
【0083】図23(b)に輪切りにした断面図を示し
た。ピンPは、図に示すような形状をしており、このピ
ンは、2本の針金のような形状の芯を2つに曲げること
によってフェルト212a〜212dまでを押さえてい
るフェルトはこの4層から成り212a層から順次使用
され剥ぎ取られ使用される。
【0084】〈実施例11〉次に、本発明の実施例11
を図24に基づいて説明する。なお、実施例6との共通
箇所には同一符号を付して説明を省略する。
【0085】上記実施例のように、ノーメックスペーパ
ーを巻いたタイプを用いるとクリーニング性も大体満足
できる程度に長寿命化が実現されるが、離型剤塗布量が
減少して行ってしまう。そこで本実施例は、このローラ
にさらにオイル供給を外部からも行なえるようにしたも
のである。
【0086】これを図24に示した。図中227が離型
剤塗布ローラで、不織布(ノーメックスペーパー等)に
離型剤(シリコーンオイル等)を、含浸させたものであ
る。この塗布ローラ221は支持部材222に回転自材
に支障されており、この支持部材222とともに定着ロ
ーラ101にON−OFFできるようになっている。そ
して支持部材222の上部には穴があいており、ここに
離型剤供給部材221がはめ込めるようになっている。
この離型剤供給部材221は、多孔質フッ素樹脂膜22
3の内側にフェルト224とともに離型剤(シリコーン
オイルが収容されている。この離型剤が多孔質膜223
を通過して少しづつ)塗布ローラ227に供給されさら
に塗布ローラ227から定着ローラ101に供給され
る。離型剤供給部材221については、離型剤は少なく
なった場合交換するようにする。また227の塗布ロー
ラについては表面がトナーで汚れた場合表面の不織布を
はぎとるようにする。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本願第一発明によ
れば、非通紙域の昇温対策として一定サイズ以下のコピ
ーを連続した時に途中からコピーのスピードを低下させ
るようにすると、昇温を一定値以下におさえることがで
きる。しかも一般に用いられる少数部のコピーでは、コ
ピースピードが低下しないのでコピーの生産性という点
でも利点がある。
【0088】また、本願第二発明によれば、離型剤塗布
ローラの表面を剥ぎ取り、新しい表面が使用できるよう
な構成としたので、離型剤塗布ローラを長寿命化するこ
とができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1における非通紙域昇温(枚数
対温度)を示す図である。
【図2】本発明の実施例1における画像形成装置の概略
構成を示す図である。
【図3】図2装置に用いられる定着装置の断面図であ
る。
【図4】図3装置の定着ローラを長手方向から見た図で
ある。
【図5】図4の定着ローラにおける非通紙域昇温(長手
方向温度分布)を示す図であ
【図6】本発明の実施例1における定着動作制御のフロ
ーチャートである。
【図7】本発明の実施例2における定着動作制御のフロ
ーチャートである。
【図8】本発明の実施例3において行った非通紙域昇温
の実験結果を示す図である。
【図9】本発明の実施例3における定着動作制御のフロ
ーチャートである。
【図10】本発明の実施例4において行った、A4Rコ
ピー後にB5Rをコピーした実験の非通紙域昇温を示す
図である。
【図11】本発明の実施例4における定着動作制御のフ
ローチャートである。
【図12】本発明の実施例4における定着動作制御のフ
ローチャートである。
【図13】本発明の実施例6装置の断面図である。
【図14】図13装置の定着装置における塗布ローラの
断面図である。
【図15】図13装置の斜視図である。
【図16】図13装置の塗布ローラの分解図である。
【図17】本発明の実施例7装置における塗布ローラの
斜視図である。
【図18】本発明の実施例8装置の長手方向の断面図で
ある。
【図19】本発明の実施例8装置の半径方向の断面図で
ある。
【図20】本発明の実施例8装置の斜視図である。
【図21】本発明の実施例9装置の断面図である。
【図22】本発明の実施例9装置の斜視図である。
【図23】本発明の実施例10装置の図である。
【図24】本発明の実施例11装置の図である。
【図25】従来例装置の概略構成を示す断面図である。
【符号の説明】
7 ヒータ(加熱手段) 8 加熱ローラ(定着手段) 9 加熱手段 107 離型剤塗布ローラ 107a フェルト(表面層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 15/00 102

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 未定着現像剤像を担持した記録材を所定
    の時間間隔で搬送し、該記録材を互いに圧接しながら協
    働する定着手段にて挟圧搬送する際に、該定着手段に備
    えられた加熱手段により、該定着手段を介して上記未定
    着現像剤像を加熱させて該未定着現像剤像を記録材上に
    定着せしめ、複数枚の記録材の定着を行う画像形成装置
    の定着方法において、記録材の幅方向における上記加熱
    手段の最大加熱領域よりも小さい幅の記録材が複数枚搬
    送され、上記加熱手段により上記定着手段に与えられた
    熱量が一定量以上に達した後は、当該幅の記録材の搬送
    時間間隔を長くすることを特徴とする画像形成装置の定
    着方法。
  2. 【請求項2】 加熱手段の最大加熱領域よりも小さい幅
    の記録材が一定枚数以上搬送されたときに、定着手段へ
    与えられた熱量が一定量に達したと判断することとする
    請求項1に記載の画像形成装置の定着方法。
  3. 【請求項3】 加熱手段の最大加熱領域よりも小さい幅
    の記録材についての定着が一定時間以上行われたとき
    に、定着手段へ与えられた熱量が一定量に達したと判断
    することとする請求項1に記載の画像形成装置の定着方
    法。
  4. 【請求項4】 互いに圧接して回転自在に配設された定
    着ローラ及び加圧ローラと、少なくとも該定着ローラあ
    るいは加圧ローラのいずれか一方のローラに当接して離
    型剤を塗布せしめる離型剤塗布ローラとを備えた定着装
    置において、上記離型剤塗布ローラは、軸心にシート材
    を巻いて形成されており、該シート材は、所定位置で剥
    ぎ取り自在となっていることを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】 離型剤塗布ローラの長手方向長さは、定
    着ローラの長手方向長さより長いこととする請求項4に
    記載の定着装置。
  6. 【請求項6】 シート材は、耐熱繊維布であることとす
    る請求項4に記載の定着装置。
  7. 【請求項7】 離型剤塗布ローラの端部にほつれ防止部
    材を取り付けたこととする請求項6に記載の定着装置。
  8. 【請求項8】 シート部材を切り取る部材を設けたこと
    とする請求項4ないし請求項7のいずれかに記載の定着
    装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2000055696A1 (en) * 1999-03-18 2000-09-21 Canon Kabushiki Kaisha Image forming device
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