JPH06186416A - カラーフィルタとその製造方法 - Google Patents
カラーフィルタとその製造方法Info
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- JPH06186416A JPH06186416A JP4356692A JP35669292A JPH06186416A JP H06186416 A JPH06186416 A JP H06186416A JP 4356692 A JP4356692 A JP 4356692A JP 35669292 A JP35669292 A JP 35669292A JP H06186416 A JPH06186416 A JP H06186416A
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Abstract
カラーフィルタとその製造方法を提供する。 【構成】 ガラス基板1の主面上にストライプ状に画素
を配列するパターンで隔壁2が設けられ、隔壁2で囲ま
れた凹部3には、R、G、Bの色インク4が所定配列で
入れられ、ストライプ状の画素が形成されている。隔壁
2の上面は、フッ素化合物(例えば、PTFE)が1な
いし30重量%分散含有された材料(例えば、複合めっ
き等)で撥インク性に形成され、隔壁2上に色インク4
が付いても隔壁2上に色インク4が残らず画素のにじみ
が防止される。このカラーフィルタは、電気メッキや無
電解めっき、あるいは、電着塗装を利用して簡単に、か
つ、低コストで製造できる。
Description
使用されるカラーフィルタの構造、およびそのカラーフ
ィルタの製造方法に関する。
ルタは、基本的に透光性を有するガラス等の基板の主面
上に、加色混合の3原色(R(赤)、G(緑)、B
(青))の画素を一組とする絵素が多数配列されて構成
されている。また、各画素間には、表示コントラストを
高めるために、所定幅の遮光領域(一般に黒色でブラッ
クマトリクスと称されている)が設けられている。
定のパターンに配列する方法として、従来、電子写真法
や電着法などのほか、低コストの製造法として熱転写を
利用した印刷法やインクジェット法などがある。
ルタを製造できる印刷法やインクジェット法では、各画
素を形成する領域、すなわち、ブラックマトリクスで囲
まれた領域に色インクを、インクジェットノズルなどを
用いて入れるのであるが、このとき、他の画素を形成す
る領域にインクが流れ込んだり、インクがブラックマト
リクス上に残ったりすることによる画素のにじみを防止
して高精度の着色を実現するために、インクを入れる量
に応じてブラックマトリクスの厚みを調整し、また、ブ
ラックマトリクスの上面を撥インク性に形成するなどし
て、色インクを目的の領域に収めるようにすることが求
められている。ブラックマトリクスの厚みは、画素を形
成する領域に入れるインクの量が決まれば、インクが他
の領域に流れ込むのを防止する厚みにブラックマトリク
スを形成すればよい。一方、ブラックマトリクスの上面
を撥インク性に形成する技術として、例えば、本願出願
人が特開平4-195102号公報に示すようなものを提案して
いる。
に遮光性の薄膜を所定のパターンで形成し、基板全面に
感光性樹脂層とシリコーンゴム層をその順で塗布し、基
板の下面から露光し、現像して、感光性樹脂層とシリコ
ーンゴム層の一部を除去し、感光性樹脂層とシリコーン
ゴム層で囲まれたインクを入れる領域を形成し、その領
域に可染媒体を塗布し、インクを入れて可染媒体を着色
した後、基板の主面から露光し、現像してインクのにじ
みを防止するために用いた感光性樹脂層とシリコーンゴ
ム層を除去するものである。この方法によれば、シリコ
ーンゴム層を上面にした隔壁でインクを入れる凹状の領
域を形成することにより、隔壁上面は撥インク性となる
ので、凹状の領域にインクを入れたとき、隔壁上面にイ
ンクが付いてもそのインクは弾かれてインクのにじみが
防止される。
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、インクのにじみを防止するためにシリ
コーンゴム層を用いた上記の方法では、多数の複雑な処
理工程が必要であるので、製造コストの低減が図れない
という問題がある。
ーンゴム層が感光性樹脂層ほど充分に除去されないの
で、後処理を行う必要があり、製造コストがかさむとい
う問題もある。
たものであって、画素のにじみがなく、かつ、低コスト
で製造できるカラーフィルタと、その製造方法を提供す
ることを目的とする。
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、透光性基板の主面上に所
定のパターンで隔壁が設けられ、かつ、前記隔壁で囲ま
れた凹部に所定色の色インクを入れて複数個の画素が形
成されたカラーフィルタにおいて、前記隔壁の上面は、
1ないし30重量%のフッ素化合物が含まれる材料で形
成されるように、前記隔壁を構成したものである。
板の主面上に所定のパターンで隔壁が設けられ、かつ、
前記隔壁で囲まれた凹部に所定色の色インクを入れて複
数個の画素を形成するカラーフィルタの製造方法におい
て、前記基板の主面上に、形成したい隔壁のパターンに
合わせて導電性の薄膜を形成し、前記形成された薄膜上
に、電気めっきにより1ないし30重量%のフッ素化合
物が分散含有された複合めっきを析出させて前記隔壁を
形成し、前記隔壁で囲まれた凹部に、前記色インクを所
定配列で入れるものである。
板の主面上に所定のパターンで隔壁が設けられ、かつ、
前記隔壁で囲まれた凹部に所定色の色インクを入れて複
数個の画素を形成するカラーフィルタの製造方法におい
て、前記基板の主面上に、形成したい隔壁部分が凹状に
残るパターンでマスク層を形成し、前記基板の主面上の
前記マスク層が形成されていない凹状部分に、1ないし
30重量%のフッ素化合物が分散含有された複合めっき
を形成し、前記マスク層のみを除去することにより前記
隔壁を形成し、前記隔壁で囲まれた凹部に、前記色イン
クを所定配列で入れるものである。
板の主面上に所定のパターンで隔壁が設けられ、かつ、
前記隔壁で囲まれた凹部に所定色の色インクを入れて複
数個の画素を形成するカラーフィルタの製造方法におい
て、前記基板の主面上全面に、1ないし30重量%のフ
ッ素化合物が分散含有された複合めっきを形成し、前記
基板の主面上に形成された前記複合めっき上に、形成し
たい隔壁のパターンに合わせてマスク層を形成し、前記
マスク層が形成されていない部分の前記複合めっきを除
去した後、前記複合めっき上に残った前記マスク層を除
去して前記隔壁を形成し、前記隔壁で囲まれた凹部に、
前記色インクを所定配列で入れるものである。
項2から請求項4のいずれかに記載のカラーフィルタの
製造方法において、前記複合めっきに代えて、高分子内
に1ないし30重量%のフッ素化合物が分散含有された
塗膜を電着塗装するものである。
る。すなわち、インクを入れて画素を形成するための凹
部を囲む隔壁の上面を、1ないし30重量%のフッ素化
合物が含まれる材料で形成する。このフッ素化合物は、
表面エネルギーが低いため、水や油等との濡れ性が極め
て悪いので、凹部にインクを入れるときに、インクが隔
壁上に付いても、付着力が弱くそのインクは弾かれて隔
壁上にインクが残らない。また、弾かれたインクは、目
的の凹部に入れられたインク自体の凝縮力で引っ張られ
その凹部内に収まる。従って、画素のにじみが防止され
る。なお、フッ素化合物の量を1ないし30重量%とし
ているのは、この範囲よりも少ないと充分な撥インク性
が得られず、逆に、この範囲よりも多いとフッ素化合物
の分散が困難で隔壁組成の均一性も低下するからであ
る。
明によれば、隔壁の上面を1ないし30重量%のフッ素
化合物が分散含有された複合めっきで形成する。この製
造方法は、電気めっき法や無電解めっき法などを用い、
簡単な製造工程で撥インク性の隔壁を製造することがで
き、画素のにじみが防止されたカラーフィルタを低コス
トで製造できる。
記請求項2ないし請求項4に記載のカラーフィルタの製
造方法において、複合めっきに代えて、高分子内に1な
いし30重量%のフッ素化合物が分散含有された塗膜を
電着塗装する構成であり、簡単な製造工程で撥インク性
の隔壁を製造することができ、画素のにじみが防止され
たカラーフィルタを低コストで製造できる。
明する。図1は、本発明で製造するカラーフィルタの一
部の外観を示す図であり、図2は、図1のA−A矢視図
である。本実施例では、液晶表示用に使用されるカラー
フィルタにおいて、ストライプ状にR(赤)、G
(緑)、B(青)の色インクを配列して画素を構成する
ものを例に採っているが、その他の配列に画素を形成す
るカラーフィルタ、例えば、格子状にR、G、Bの色イ
ンクを配列して画素を構成するカラーフィルタ等であっ
ても同様に製造することが可能である。
を示し、このガラス基板1の主面上には、ストライプ状
に画素を配列するパターンで隔壁2が設けられている。
また、隔壁2で囲まれた凹部3には、R、G、Bの色イ
ンク4(但し、図2における4R は赤インク、4G は緑
インク、4B は青インクをそれぞれ示す)が入れられ、
ストライプ状の画素が形成されている。
の大きさのものであり、各部のサイズを説明すると、ガ
ラス基板1の厚みH1 は約1.0mm、各凹部3の幅W
3 は約110μm、各隔壁2の幅W2 は約40μm、各
隔壁2の厚みH2 は約3.5μmである。凹部3の幅W
3 や隔壁2の幅W2 は、液晶画像の高密度化に伴い、さ
らに微細化することも可能である。また、隔壁2の厚み
H2 は、各凹部3に入れるインクの量に応じて調整する
ことにより、目的の凹部31 内からインク4が他の凹部
32 、33 に拡がるのが防止でき、そのことによる画素
のにじみが防止できる。一般的には、0.5μmないし
20μmの範囲内であればよく、1μmないし5μmで
あることが好ましい。隔壁2の厚みH2 を0.5μm未
満にするには、後述するように隔壁2を形成するのに用
いるフッ素化合物の平均粒径の関係から困難であり、ま
た、20μmを越える場合には、形成された隔壁2の形
状や組成等が不均一になり、さらに形成に時間を要する
ことからいずれも好ましくない。
とともに、可視光線を遮蔽するように構成されている。
隔壁2の上面を撥インク性にするのは、凹部3に色イン
ク4を入れる製造工程において、目的の凹部31 の周辺
の隔壁21 、22 上に色インク4が付いても、その色イ
ンク4を隔壁2上で弾き、隔壁2上に色インク4を残さ
ない(隔壁2上面を着色したり、染み込んだりしない)
ようにし、成形されたカラーフィルタの画素のにじみを
防止するためである。なお、隔壁2上で弾かれた色イン
ク4は、目的の凹部31 に入れられた色インク4自体の
凝縮力により凹部31 内に収まる。
するために、隔壁2の上面を1ないし30重量%のフッ
素化合物が含まれた材料で形成する。このフッ素化合物
は、表面エネルギーが低いため、水や油等との濡れ性が
極めて悪いので、充分な撥インク性を得ることができ
る。フッ素化合物としては、PTFE(ポリテトラフロ
ルエチレン)を使用するのが好ましい。これは、PTF
Eがフッ素化合物として一般的に用いられており、ま
た、比較的安価に製造できるので、カラーフィルタの製
造コストの低減を図ることができるからである。なお、
その他のフッ素化合物、例えば、フッ化黒鉛((CF)
n )等を用いてもよい。
下であることが好ましい。平均粒径が10μm以上にな
ると、隔壁2を形成したとき、その厚みに比べ粒径が大
きく、その厚みが不均一になったり、残留物質(後述す
る第一ないし第三の製造方法では金属、第四ないし第六
の製造方法では高分子)内に安定的にフッ素化合物を分
散含有させるのが難しくなるので好ましくない。本実施
例では、平均粒径が約1μmのフッ素化合物を使用して
いる。本発明では、より細かい平均粒径のフッ素化合物
を用いることにより、発明の効果を一層発揮させること
ができるのであるが、粒子半径を細かくすることに伴っ
て、フッ素化合物の製造コストが高くなるので、現在の
技術で比較的安価に製造できる平均粒径1μmのフッ素
化合物を用いるのが好ましい。なお、フッ素化合物の製
造技術が向上し、1μmより細かい平均粒径のフッ素化
合物が安価に製造できるようになれば、1μm以下のフ
ッ素化合物を用いる方が好ましい。
フッ素化合物の量は、1ないし30重量%であればよ
く、特に、5ないし10重量%であることが好ましい。
フッ素化合物の量が、1重量%よりも少ないと、充分な
撥インク性が得られず、また、30重量%よりも多い
と、隔壁2内のフッ素化合物の分散が困難で隔壁組成の
均一性も低下するからである。なお、フッ素化合物以外
の残留成分は、後述する製造方法により異なる。第一な
いし第三の製造方法では、残留成分としてクロム(C
r)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、または、
ニッケル(Ni)とリン(P)合金等の金属を用いて複
合めっきにし、電気めっきや無電解めっき技術を利用し
て隔壁2を形成する。また、第四ないし第六の製造方法
では、残留成分としてアクリル樹脂等の高分子を用い、
電着塗装技術を利用して隔壁2を形成する。
構成するのは、製造されたカラーフィルタの表示コント
ラストを高めるためのブラックマトリクスとして機能さ
せるためである。
法では、フッ素化合物と遮光性の金属とからなる複合め
っきで隔壁2の上面を形成するので、可視光線を遮蔽す
るように隔壁2を構成することができる。また、第四な
いし第六の製造方法では、後述するように、高分子内に
フッ素化合物と、遮光性の黒鉛とを分散含有させた塗膜
で隔壁2の上面を形成するので、可視光線を遮蔽するよ
うに隔壁2を構成することができる。
法は種々あるが、その中でも特に、簡単で、かつ、製造
コストが安い方法を以下に説明する。
して説明する。この第一の製造方法は、ガラス基板1上
に、所定のパターンで導電性の薄膜を形成し、その薄膜
上に金属とフッ素化合物とからなる複合めっきを電気め
っきで析出させ隔壁2を形成することを特徴とする。な
お、この第一の製造方法は、請求項2に記載の製造方法
に相当する。
い隔壁2のパターン(ストライプ状に画素を配列するパ
ターン)に合わせて導電性の薄膜を形成する。これを詳
述すると、化学銅めっきにより、約1.5μmの銅薄膜
11をガラス基板1の主面上に析出させ、その銅薄膜1
1上にスクリーン印刷により、形成したい隔壁2のパタ
ーンに合わせてマスキングし、塩銅エッチングで銅薄膜
11の一部(マスクされていない部分)を除去し、マス
クした薄膜を除去して図3(a)に示すように、ガラス
基板1の主面上に所定のパターンの導電性の銅薄膜11
を形成する。なお、この銅薄膜11をガラス基板1上に
形成する方法は他にも種々あり、例えば、スパッタリン
グ等により形成してもよいし、所定のパターンでマスキ
ングするのに、レジストを用いたフォトリソグラフィ法
でマスクを形成してもよい。
脂処理後水洗いし、さらに、酸による活性化処理後水洗
いする。本実施例では、5%硫酸水溶液中で10分間浸
漬することにより、ガラス基板1上の銅薄膜11表面を
活性化する。
金属とフッ素化合物とからなる複合めっきを銅薄膜11
上に析出させ、所定のパターンの隔壁2を形成する。
質としてニッケル(Ni)を用いており、スルファミン
酸ニッケル450g/l、塩化ニッケル45g/l、ほ
う酸40g/lよりなる電気ニッケルめっき浴中に、平
均粒径1μmに整粒されたPTFEの微粉末を100g
/lと、カオチン系界面活性剤を入れ、機械かくはんに
より強制的にかくはんし、PTFEが懸濁されためっき
浴とし、その中にガラス基板1上の銅薄膜11を陰極と
し、陰極電流密度1A/dm2 、温度50℃の条件で4
50秒間めっきし、銅薄膜11上に、Ni(93重量
%)−PTFE(7重量%)の複合めっき層12を約2
μm析出させる。そして、水洗いしてメタノールで洗浄
後、熱風で乾燥させ、図3(b)に示すように、ガラス
基板1の主面上に、厚さ約3.5μm(銅薄膜11が約
1.5μm、複合めっき層12が約2μm)、その上面
が撥インク性(撥インク性のPTFEが含有された複合
めっき層12が隔壁2の上面になる)の隔壁2を所定の
パターンで形成する。
に、色インク4を所定配列で入れてカラーフィルタを成
形する。凹部3に色インク4を入れる方法として、イン
クジェット法や印刷法などがあるが、インク塗布位置の
位置決め精度が高いインクジェット法を用いるのが好ま
しい。インクジェット法を用いて凹部3に色インク4を
入れる状態を図4に示す。
るインクジェットノズル6R 、緑インク4G を噴射する
インクジェットノズル6G 、青インク4B を噴射するイ
ンクジェットノズル6B が取り付けられたインクヘッド
7を移動させ、各インクジェットノズル6R 、6G 、6
B をそれぞれ目的とする凹部3R (赤インク4R を入れ
る凹部)、3G (緑インク4G を入れる凹部)、3
B (青インク4B を入れる凹部)の上部に位置付け、各
凹部3R 、3G 、3B に目的の色インク4R 、4G、4
B を噴射して入れる。各凹部3R 、3G 、3B に入れら
れた色インク4R 、4G 、4B は、凹部3R 、3G 、3
B から盛り上がっている(図の点線)が、所定時間が経
過すると、インクの収縮力により収縮し(図の実線)、
各凹部3R 、3G 、3B に収まる。このとき、上記した
ように隔壁2の上面を撥インク性に形成しているので、
隔壁2上に色インク4が付いても、そのインク4は弾か
れ、隔壁2上を着色したり染み込んだりしないので、カ
ラーフィルタ成形後の画素のにじみが防止される。ま
た、隔壁2上に付いた色インク4は、目的の凹部3に入
れられた色インク4自体の凝縮力によりその凹部3内に
引っ張られる。
印刷のブレなどにより、隔壁2上に色インク4が付いて
も上記と同様にインク4は弾かれ、カラーフィルタ成形
後の画素のにじみが防止される。
れ終わった後、必要ならば図5に示すように、色インク
4と隔壁2の上部をコーティングして、色インク4を保
護するようにしてもよい。図中、符号8は、約2μm±
0.1μmにコーティングされたコーティング層を示
す。このコーティング層8の厚みの誤差は上記のように
0.1μm以下であることが好ましい。これは、コーテ
ィング層8の表面が波打つことによる光の乱反射を防止
するためである。
して説明する。この第二の製造方法は、ガラス基板1上
に、形成したい隔壁2が凹状に残るようにマスク層を形
成し、マスク層が形成されていない凹状部分に金属とフ
ッ素化合物とからなる複合めっき層を形成した後、マス
ク層を除去して隔壁2を形成することを特徴とする。な
お、この第二の製造方法は、請求項3に記載の製造方法
に相当する。
い隔壁2が凹状に残るパターンにマスク層を形成する。
これは、例えば、レジストを用いたフォトリソグラフィ
法等により、図6(a)に示すように、マスク層21を
形成する。なお、このマスク層21の形成方法は他の方
法、例えばスクリーン印刷で実現することも可能であ
る。
状部分に金属とフッ素化合物とからなる複合めっき層を
形成する。この複合めっき層を形成する方法は電気めっ
きや無電解めっき等、種々の方法により実現することが
できるが、処理時間の短縮を図れる電気めっきを利用し
た方法で複合めっき層を形成する場合について以下に説
明する。
21が形成されていない凹状部分に導電性の薄膜22を
形成する。この薄膜22の形成方法を以下に説明する。
(40ml)と、H2 O(1000ml)とからなるセンシ
タイジング液中に、ガラス基板1を浸漬し、かくはんし
ながら約40℃ないし50℃で5分間、感受性化処理し
水洗いする。
g)と、HCl(10mlないし20ml)と、H2 O(1
000ml)とからなる塩化パラジウム溶液中に、前記感
受性化処理したガラス基板1を、約50℃で0.5分な
いし1分間浸漬し、水洗い後乾燥させて活性化する。
ン(商品名、上村工業株式会社製)の5倍希釈液〕中
に、約90℃で5分間、前記活性化したガラス基板1を
浸漬して、図6(b)に示すような、厚さ約1.5μm
の導電性の薄膜22を、マスク層21が除去されたガラ
ス基板1上、すなわち、隔壁2を形成する場所に形成す
る。
すように、前記導電性の薄膜22上にNiとPTFEと
からなる複合めっき層23(厚みは約2μm)を形成す
る。この形成条件等は、上記した第一の製造方法と同じ
であるのでここでの説明は省略する。次に、前記マスク
層21のみを除去し、図6(d)に示すように、約3.
5μm(銅薄膜22が約1.5μm、複合めっき層23
が約2μm)の隔壁2(撥インク性の複合めっき層23
が上面にある)を形成する。
に、上記した第一の製造方法と同様の方法により、色イ
ンク4を所定配列で入れてカラーフィルタを成形する。
して説明する。この第三の製造方法は、ガラス基板1上
全面に、金属とフッ素化合物とからなる複合めっき層を
形成し、複合めっき層上に形成したい隔壁2のパターン
に合わせてマスク層を形成し、複合めっき層の内、マス
ク層が形成されていない部分を除去した後、マスク層を
除去して隔壁2を形成することを特徴とする。なお、こ
の第三の製造方法は、請求項4に記載の製造方法に相当
する。
フッ素化合物とからなる複合めっき層を形成する。この
複合めっき層を形成する方法は、例えば、電気めっきや
無電解めっき、あるいは、塗装など種々あるが、処理が
簡単で、処理速度が速い電気めっきを利用した方法を以
下に説明する。まず、ガラス基板1上全面に導電性の銅
薄膜層(厚さ約1.5μm)を形成する。これは、上記
した第一の製造方法で説明したように化学銅めっき等に
より実施する。
浄(活性化処理)、水洗いの後、電気めっきにより、図
7(a)に示すように、NiとPTFEとからなる複合
めっき層32(厚みは約2μm)を、前記導電性の銅薄
膜31上に形成する。この形成条件等は、上記した第一
の製造方法と同じであるのでここでの説明は省略する。
き層32上に、形成したい隔壁2のパターンに合わせて
スクリーン印刷等によりマスク層33を形成する。そし
て、例えば、剥離剤〔アサヒリップS−1、S−2(商
品名、上村工業株式会社製)〕を用いてウエットエッチ
ングを行い、図7(c)に示すように、複合めっき層3
2の内、マスク層33が形成されていない部分を除去す
る。さらに、前記マスク層33も除去して、図7(d)
に示すように、厚さ約3.5μm(銅薄膜31が約1.
5μm、複合めっき層32が約2μm)の隔壁2(撥イ
ンク性の複合めっき層32が上面にある)を形成する。
に、上記した第一の製造方法と同様の方法により、色イ
ンク4を所定配列で入れてカラーフィルタを成形する。
説明する。この第4四ないし第六の製造方法は、上記し
た第一ないし第三の製造方法において、複合めっき層1
2、23、32(図3、図6、図7参照)を電気めっき
により析出させる場合に、複合めっき層12、23、3
2に代えて、アクリル樹脂にPTFEが分散含有された
(遮光性のために黒鉛も分散含有されている)塗膜を電
着塗装することを特徴とする。なお、この第四ないし第
六の製造方法は、請求項5に記載の製造方法に相当す
る。
に採ると、図3(a)に示すように、導電性の銅薄膜1
1を形成した後、銅薄膜11に10Vの電圧をかけ、塗
膜浴〔エレコート(商品名、株式会社シミズ)〕にガラ
ス基板1を浸漬し、浴温25℃で2分間電着塗装して、
約2μmの撥インク性の塗膜(図3では複合めっき層1
2に相当する)を形成する。そして、190℃で30分
間オーブン乾燥して塗膜の焼付けを行い、厚さ約3.5
μm(銅薄膜11が約1.5μm、塗膜が約2μm)の
隔壁2(撥インク性のPTFEが含有された塗膜が隔壁
2の上面になる)を形成するものである。
図7参照)においても、同様に複合めっき層23、32
を電気めっきで形成する場合には、それぞれ銅薄膜2
2、31上に上記と同様の条件で塗膜を(複合めっき層
23、32に代えて)形成し、隔壁2を形成することが
できる。
1に記載の発明によれば、撥インク性の高いフッ素化合
物を所定量含んだ材料からなる層を、インクを入れて画
素を形成するための凹部を囲む隔壁の上面に形成してお
り、凹部にインクを入れるときに、インクが隔壁上に付
いても、そのインクは弾かれて隔壁上にインクが残らな
いので、画素のにじみがないカラーフィルタを実現する
ことができる。
光性基板上に、所定のパターンで導電性の薄膜を形成
し、その薄膜上に1ないし30重量部のフッ素化合物が
分散含有された複合めっきを電気めっきで析出させ隔壁
を形成し、隔壁で囲まれた凹部に色インクを入れる構成
であり、簡単な処理で画素のにじみを防止したカラーフ
ィルタを製造することができ、しかも、製造コストを安
くすることもできる。
光性基板上に、形成したい隔壁が凹状に残るようにマス
ク層を形成し、マスク層が形成されていない凹状部分に
1ないし30重量部のフッ素化合物が分散含有された複
合めっきを形成した後、マスク層を除去して隔壁を形成
し、隔壁で囲まれた凹部に色インクを入れる構成であ
り、簡単な処理で画素のにじみを防止したカラーフィル
タを製造することができ、しかも、製造コストを安くす
ることもできる。
光性基板上全面に、1ないし30重量部のフッ素化合物
が分散含有された複合めっきを形成し、複合めっき上に
形成したい隔壁のパターンに合わせてマスク層で形成
し、複合めっきの内、マスク層が形成されていない部分
を除去した後、マスク層を除去して隔壁を形成し、隔壁
で囲まれた凹部に色インクを入れる構成であり、簡単な
処理で画素のにじみを防止したカラーフィルタを製造す
ることができ、しかも、製造コストを安くすることもで
きる。
求項2ないし請求項4に記載のカラーフィルタの製造方
法において、複合めっきに代えて、高分子内に1ないし
30重量%のフッ素化合物が分散含有された塗膜を電着
塗装する構成であり、簡単な処理で画素のにじみを防止
したカラーフィルタを製造することができ、しかも、製
造コストを安くすることもできる。
を示す図である。
る。
す断面図である。
を示す断面図である。
る。
る。
めっき(層)または、アクリル樹脂(高分子)とPTF
Eとからなる塗膜 21、33 … マスク層
Claims (5)
- 【請求項1】 透光性基板の主面上に所定のパターンで
隔壁が設けられ、かつ、前記隔壁で囲まれた凹部に所定
色の色インクを入れて複数個の画素が形成されたカラー
フィルタにおいて、 前記隔壁の上面は、1ないし30重量%のフッ素化合物
が含まれる材料で形成されるように、前記隔壁を構成し
たことを特徴とするカラーフィルタ。 - 【請求項2】 透光性基板の主面上に所定のパターンで
隔壁が設けられ、かつ、前記隔壁で囲まれた凹部に所定
色の色インクを入れて複数個の画素を形成するカラーフ
ィルタの製造方法において、 前記基板の主面上に、形成したい隔壁のパターンに合わ
せて導電性の薄膜を形成し、前記形成された薄膜上に、
電気めっきにより1ないし30重量%のフッ素化合物が
分散含有された複合めっきを析出させて前記隔壁を形成
し、前記隔壁で囲まれた凹部に、前記色インクを所定配
列で入れることを特徴とするカラーフィルタの製造方
法。 - 【請求項3】 透光性基板の主面上に所定のパターンで
隔壁が設けられ、かつ、前記隔壁で囲まれた凹部に所定
色の色インクを入れて複数個の画素を形成するカラーフ
ィルタの製造方法において、 前記基板の主面上に、形成したい隔壁部分が凹状に残る
パターンでマスク層を形成し、前記基板の主面上の前記
マスク層が形成されていない凹状部分に、1ないし30
重量%のフッ素化合物が分散含有された複合めっきを形
成し、前記マスク層のみを除去することにより前記隔壁
を形成し、前記隔壁で囲まれた凹部に、前記色インクを
所定配列で入れることを特徴とするカラーフィルタの製
造方法。 - 【請求項4】 透光性基板の主面上に所定のパターンで
隔壁が設けられ、かつ、前記隔壁で囲まれた凹部に所定
色の色インクを入れて複数個の画素を形成するカラーフ
ィルタの製造方法において、 前記基板の主面上全面に、1ないし30重量%のフッ素
化合物が分散含有された複合めっきを形成し、前記基板
の主面上に形成された前記複合めっき上に、形成したい
隔壁のパターンに合わせてマスク層を形成し、前記マス
ク層が形成されていない部分の前記複合めっきを除去し
た後、前記複合めっき上に残った前記マスク層を除去し
て前記隔壁を形成し、前記隔壁で囲まれた凹部に、前記
色インクを所定配列で入れることを特徴とするカラーフ
ィルタの製造方法。 - 【請求項5】 請求項2から請求項4のいずれかに記載
のカラーフィルタの製造方法において、 前記複合めっきに代えて、高分子内に1ないし30重量
%のフッ素化合物が分散含有された塗膜を電着塗装する
ことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4356692A JPH06186416A (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | カラーフィルタとその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4356692A JPH06186416A (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | カラーフィルタとその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06186416A true JPH06186416A (ja) | 1994-07-08 |
Family
ID=18450306
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4356692A Pending JPH06186416A (ja) | 1992-12-21 | 1992-12-21 | カラーフィルタとその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06186416A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003234195A (ja) * | 1996-09-19 | 2003-08-22 | Seiko Epson Corp | 表示素子 |
JP2004047494A (ja) * | 1997-02-17 | 2004-02-12 | Seiko Epson Corp | 発光表示装置 |
JP2006195479A (ja) * | 2006-01-23 | 2006-07-27 | Toppan Printing Co Ltd | 表示装置用カラーフィルタ及び表示装置 |
US7180483B2 (en) | 1997-02-17 | 2007-02-20 | Seiko Epson Corporation | Current-driven light-emitting display apparatus and method of producing the same |
US7221339B2 (en) | 1997-02-17 | 2007-05-22 | Seiko Epson Corporation | Display apparatus |
US8893618B2 (en) | 2005-12-29 | 2014-11-25 | Lg Display Co., Ltd. | Patterning method and method for manufacturing liquid crystal display device using the same |
-
1992
- 1992-12-21 JP JP4356692A patent/JPH06186416A/ja active Pending
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