JPH06184441A - ポリフェニレンサルファイド系樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンサルファイド系樹脂組成物

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JPH06184441A
JPH06184441A JP35388292A JP35388292A JPH06184441A JP H06184441 A JPH06184441 A JP H06184441A JP 35388292 A JP35388292 A JP 35388292A JP 35388292 A JP35388292 A JP 35388292A JP H06184441 A JPH06184441 A JP H06184441A
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Hidekazu Kabaya
英和 蒲谷
Hiromi Ishida
博巳 石田
Takashi Otomo
尚 大友
Hiroshi Kubo
浩 久保
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GE Plastics Japan Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗装成形品の環境試験後の表面平滑性が良好
で、しかも耐衝撃性、寸法安定性などの諸特性が優れ
た、自動車外板材用途に適したポリフェニレンサルファ
イド(PPS)系樹脂組成物を提供する。 【構成】 (A)ポリフェニレンサルファイド(PP
S)、(B)ポリフェニレンエーテル(PPE)、
(C)ポリアミド(PA)および(D)相溶化剤を含む
樹脂組成物。PPSはナトリウム含量が700ppm以
下であり、PAはメチレン基/アミド基の比が6以上で
ある。各成分の比率(重量部)は、(A)40〜90/
(B)5〜55/(C)5〜55(ただしA+B+C=
100)、かつ(D)0.01〜10(A+B+C=1
00に対して)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリフェニレンサルファ
イド(以下、PPSと云うことがある)系樹脂組成物に
関し、さらに詳しくは、塗装を必要とする自動車外装部
品の材料として適したPPS系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車の外板材は金属製のものに
代って樹脂製のものが用いられるようになってきた。例
えばフェンダー用の樹脂としては、ポリフェニレンエー
テル(以下、PPEと云うことがある)樹脂およびポリ
アミド(以下、PAと云うことがある)樹脂から主とし
てなる素材が実用化されている。
【0003】これらの樹脂成形品は、金属製の自動車ボ
ディとの同時塗装、同時焼付けができるという利点があ
るが、一方、金属に比べて寸法安定性が劣るので、温度
変化による他部品との干渉などの問題が生じている。そ
こでこの様な問題を解決するために、PPS系樹脂組成
物の使用が試みられた。
【0004】しかしながら、自動車外板材は塗装されて
使用されることから、塗装後の成形品表面が異なる温度
・湿度環境下でも平滑さを保つことが要求され、また高
い衝撃強度および寸法安定性なども同時に要求される。
このような諸要求をすべて満たす材料は未だ見出されて
いない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、塗装
成形品を環境試験に供した後においても表面平滑性が良
好で、しかも耐衝撃性、寸法安定性などの諸特性が優れ
た、自動車外板材用途に適した樹脂組成物を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、特定のPPS系樹脂、特定のPA系樹脂
およびPPE系樹脂を組合せることにより、上記した自
動車外板材の要求特性をすべて満足する樹脂組成物を得
ることができ、本発明に至った。
【0007】すなわち本発明の樹脂組成物は、(A)ナ
トリウム含量が700ppm以下のPPS系樹脂 40
〜90重量部、(B)ポリフェニレンエーテル系樹脂
5〜55重量部、および(C)メチレン基/アミド基の
比が6以上であるポリアミド系樹脂 5〜55重量部
(ただし、A+B+C=100重量部)を含み、かつ
(A)、(B)および(C)の合計100重量部に対し
て(D)相溶化剤 0.01〜10重量部を含むことを
特徴とする。
【0008】本発明においてPPS系樹脂(成分A)
は、一般式:−φ−S−(ここで、−φ−はフェニレン
基を表す)で示される構成単位を70モル%以上含むもの
がすぐれた特性の組成物をもたらすので好ましい。共重
合成分として30モル%未満であればメタ結合(以下の式
(1) )、オルト結合(以下の式(2) )、エーテル結合
(以下の式(3) )、スルホン結合(以下の式(4) )、ビ
フェニル結合(以下の式(5) )、置換フェニルスルフィ
ド結合(以下の式(6) 、ここでRはアルキル、ニトロ、
フェニル、アルコキシ、カルボン酸またはカルボン酸の
金属塩基を示す)、3官能フェニルスルフィド結合(以
下の式(7) )などを含有していてもポリマーの結晶性に
大きく影響しない範囲でかまわないが、好ましくは共重
合成分は10モル%以下がよい。特に3官能性以上のフェ
ニル、ビフェニル、ナフチルスルフィド結合などを共重
合に選ぶ場合は3モル%以下、さらに好ましくは1モル
%以下がよい。
【0009】
【化1】 かかるPPSは一般的な製造法、例えば(1) ハロゲン置
換芳香族化合物と硫化アルカリとの反応(米国特許第25
13188 号明細書、特公昭44‐27671 号および特公昭45‐
3368号参照)、(2) チオフェノール類のアルカリ触媒ま
たは銅塩等の共存下における縮合反応(米国特許第3274
165 号、英国特許第1160660 号参照)、(3) 芳香族化合
物と塩化硫黄とのルイス酸触媒共存下に於ける縮合反応
(特公昭46‐27255 号、べルギー特許第29437 号参照)
等により合成されるものであり、目的に応じ任意に選択
し得る。詳しくは、PPSの重合方法としては、(1) に
ついてはp‐ジクロルベンゼンを硫黄と炭酸ソーダの存
在下で重合させる方法、極性溶媒中で硫化ナトリウムあ
るいは水硫化ナトリウムと水酸化ナトリウムまたは硫化
水素と水酸化ナトリウムの存在下で重合させる方法等が
挙げられ、また(2)についてはp‐クロルチオフェノー
ルの自己縮合などが挙げられる。なかでも、N‐メチル
ピロリドン、ジメチルアセトアミドなどのアミド系溶媒
やスルホラン等のスルホン系溶媒中で硫化ナトリウムと
p‐ジクロルベンゼンを反応させる方法が適当である。
この際に、重合度を調節するためにカルボン酸やスルホ
ン酸のアルカリ金属塩を添加したり、水酸化アルカリを
添加することは好ましい方法である。
【0010】上記したPPS系樹脂は通常、その製造の
過程で混入したナトリウム等のアルカリ金属類を1000〜
2000ppm程度含有している。ところが本発明において
は、成分(A)として使用する上記のPPS系樹脂は、
ナトリウム(Na)含量が700ppm以下であること
が必要であり、好ましくは500ppm以下、特に好ま
しくは300ppm以下である。Na含量が700pp
mを超えると、塗装した成形品を環境試験に供した場合
に部分的なふくれを生じ、表面平滑性が得られなくな
る。
【0011】かかるPPS系樹脂のNa含量を700p
pm以下に減ずる有効な手段としては、酸処理あるいは
熱処理等の処理を用いることができる。これらの方法と
しては、例えば酢酸、塩酸、硫酸、リン酸、炭酸等の酸
またはその水溶液にPPSを浸漬し、必要により適宜加
熱撹拌する方法、圧力容器中で熱水処理する方法、ある
いはこれらを組合せた方法等が挙げられる。これらの処
理を行った場合、残存する酸、塩等を除去するために、
温水で数回洗浄するのが好ましい。
【0012】次に、成分(B)PPE系樹脂としては、
例えば一般式(A):
【0013】
【化2】 (式中R1 ,R2 ,R3 ,並びにR4 は水素、ハロゲ
ン、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子とフェニ
ル環との間に少くとも2個の炭素原子を有するハロアル
キル基およびハロアルコキシ基で第3級α‐炭素を含ま
ないものから選んだ一価置換基を示し、nは重合度を表
わす整数である)で表わされる重合体の総称であって、
上記一般式で表わされる重合体の一種単独であっても、
二種以上が組合わされた共重合体であってもよい。好ま
しい具体例ではR1 およびR2 は炭素原子数1〜4のア
ルキル基であり、R3 ,R4 は水素もしくは炭素原子数
1〜4のアルキル基である。例えばポリ(2,6‐ジメチル
‐1,4 ‐フェニレン)エーテル、ポリ(2,6‐ジエチル‐
1,4 ‐フェニレン)エーテル、ポリ(2‐メチル‐6‐
エチル‐1,4-フェニレン)エーテル、ポリ(2‐メチル
‐6‐プロピル-1,4- フェニレン)エーテルポリ(2,6‐
ジプロピル‐1,4 ‐フェニレン)エーテル、ポリ(2‐
エチル‐6‐プロピル‐1,4 ‐フェニレン)エーテル、
などが挙げられる。またPPE共重合体としては上記ポ
リフェニレンエーテル繰返し単位中にアルキル三置換フ
ェノール例えば 2,3,6‐トリメチルフェノールを一部含
有する共重合体を挙げることができる。またこれらのP
PEに、スチレン系化合物がグラフトした共重合体であ
ってもよい。スチレン系化合物グラフト化ポリフェニレ
ンエーテルとしては上記PPEにスチレン系化合物とし
て、例えばスチレン、α‐メチルスチレン、ビニルトル
エン、クロルスチレンなどをグラフト重合して得られる
共重合体である。
【0014】本発明で使用する成分(C)ポリアミド
は、1分子中のメチレン基/アミド基の比が6以上であ
るポリアミドである。この比が6未満のポリアミドを用
いると、組成物の耐衝撃強度が著しく低い。上記の条件
を満たすポリアミドとしては、ナイロン‐7、ナイロン
‐9、ナイロン‐11、ナイロン‐12、ナイロン‐12,1
2、ナイロン‐6,9 、ナイロン‐6,10、ナイロン‐6,1
2、ナイロン‐6,36等;これらを組み合わせた共重合
体;これらと、上記した条件を満たさない(すなわち1
分子中のメチレン基/アミド基の比が6未満である)ポ
リアミドとの共重合体、例えばナイロン‐6とナイロン
‐12との共重合体(ε‐カプロラクタムと、ω‐ラウロ
ラクタムまたは12- アミノドデカン酸とから生成される
共重合体)等が挙げられる(ここで共重合体はブロック
共重合体、ランダム共重合体を含む)。これらは単独で
または2種以上混合して使用することができる。
【0015】本発明の樹脂組成物は、前記組成成分PP
S系樹脂組成物、PPE系樹脂組成物およびPA系樹脂
組成物を次の割合で含むことが好ましい。すなわち、P
PS+PPE+PA=100重量部のうち、PPS40
〜90重量部、好ましくは40〜80重量部であり、P
PEとPAはそれぞれ、5〜55重量部、好ましくは1
0〜40重量部である。PPSの量が40重量部より少
ないとPPS系樹脂本来の特性に由来する剛性、耐熱
性、寸法安定性等が低下し、またPPEが5重量部より
少ないとPAの吸水による物性への影響が大きくなり、
耐熱性および剛性が低下してしまう。またPAが5重量
部より少ないと外観が悪くなり、PPS系樹脂の欠点で
ある脆さが目立つようになる。
【0016】本発明においては、上記の成分のほかにさ
らに、成分(D) の相溶化剤を含有する。相溶化剤は、P
PS、PPEおよびポリアミドについて公知の相溶化剤
がいずれも使用できる。そのような相溶化剤の好ましい
例としては、 (a) クエン酸、リンゴ酸、アガリシン酸およびこれら
の誘導体 (b) 分子内に(イ)炭素‐炭素二重結合または三重結
合および(ロ)カルボン酸基、酸無水物基、酸アミド
基、イミド基、カルボン酸エステル基、エポキシ基、ア
ミノ基または水酸基を有する化合物、および (c) カルボキシル基または酸無水物基および酸ハライ
ド基を持つ化合物 より選ばれた少くとも一つの化合物が挙げられる。
【0017】上記の (a) クエン酸、リンゴ酸、アガリ
シン酸およびこれらの誘導体は、特表昭61‐502195号公
報に記載されており、該公報に一般式で示される化合物
は本発明で行いうるが、特に上記のものが好ましい。誘
導体としては、エステル化合物、アミド化合物、無水
物、水加物および塩などが挙げられる。酸エステル化合
物として、クエン酸のアセチルエステル、モノまたはジ
ステアリルエステルなどが挙げられる。酸アミド化合物
として、クエン酸の N,N′‐ジエチルアミド、 N,N′‐
ジ・プロピルアミド、N‐フェニルアミド、N‐ドデシ
ルアミド、 N,N′‐ジドデシルアミド、また、リンゴ酸
のN‐ドデシルアミドなどが挙げられる。塩としては、
リンゴ酸カルシウム、クエン酸カルシウム、リンゴ酸カ
ルシウム、クエン酸カリウムなどが挙げられる。
【0018】上記の(b) の化合物は、特開昭56‐49753
号公報に記載されており、具体例としては、無水マレイ
ン酸、マレイン酸、フマール酸、マレイミド、マレイン
酸ヒドラジド、無水マレイン酸とジアミンとの反応物た
とえば次式(化3):
【0019】
【化3】 (但し、Rは脂肪族、芳香族基を示す。)などで示され
る構造を有するもの、無水メチルナジック酸、無水ジク
ロロマレイン酸、マレイン酸アミド、大豆油、キリ油、
ヒマシ油、アマニ油、麻実油、綿実油、ゴマ油、菜種
油、落花生油、椿油、オリーブ油、ヤシ油、イワシ油な
どの天然油脂類、エポキシ化大豆油などのエポキシ化天
然油脂類、アクリル酸、ブテン酸、クロトン酸、ビニル
酢酸、メタクリル酸、ペンテン酸、アンゲリカ酸、チグ
リン酸、2‐ペンテン酸、3‐ペンテン酸、α‐エチル
アクリル酸、β‐メチルクロトン酸、4‐ペンテン酸、
2‐ヘキセン酸、2‐メチル‐2‐ペンテン酸、3‐メ
チル‐2‐ペンテン酸、α‐エチルクロトン酸、 2,2‐
ジメチル‐3‐ブテン酸、2‐ヘプテン酸、2‐オクテ
ン酸、4‐デセン酸、9‐ウンデセン酸、10‐ウンデセ
ン酸、4‐ドデセン酸、5‐ドデセン酸、4‐テトラデ
セン酸、9‐テトラデセン酸、9‐ヘキサデセン酸、2
‐オクタデセン酸、9‐オクタデセン酸、アイコセン
酸、ドコセン酸、エルカ酸、テトラコセン酸、マイコリ
ペン酸、 2,4‐ペンタジエン酸、2,4 ‐ヘキサジエン
酸、ジアリル酢酸、ゲラニウム酸、 2,4‐デカジエン
酸、 2,4‐ドデカジエン酸、9,12‐ヘキサデカジエン
酸、9,12‐オクタデカジエン酸、ヘキサデカトリエン
酸、リノール酸、リノレン酸、オクタデカトリエン酸、
アイコサジエン酸、アイコサトリエン酸、アイコサテト
ラエン酸、リシノール酸、エレオステアリン酸、オレイ
ン酸、アイコサペンタエン酸、エルシン酸、ドコサジエ
ン酸、ドコサトリエン酸、ドコサテトラエン酸、ドコサ
ペンタエン酸、テトラコセン酸、ヘキサコセン酸、ヘキ
サコジエン酸、オクタコセン酸、トラアコンテン酸など
の不飽和カルボン酸、あるいはこれら不飽和カルボン酸
のエステル、酸アミド、無水物、あるいはアリルアルコ
ール、クロチルアルコール、メチルビニルカルビノー
ル、アリルカルビノール、メチルプロペニルカルビノー
ル、4‐ペンテン‐1‐オール、10‐ウンデセン‐1‐
オール、プロパルギルアルコール、 1,4‐ペンタジエン
‐3‐オール、1,4 ‐ヘキサジエン‐3‐オール、 3,5
‐ヘキサジエン‐2‐オール、2,4-ヘキサジエン‐1‐
オール、一般式Cn 2n-5OH,Cn 2n-7OH、Cn
2n-9OH(但し、nは正の整数)で示されるアルコー
ル、3‐ブテン‐1,2 ‐ジオール、2,5 ‐ジメチル‐3
‐ヘキセン‐2,5 ‐ジオール、1,5 ‐ヘキサジエン‐3,
4 ‐ジオール、 2,6‐オクタジエン‐4,5 ‐ジオールな
どの不飽和アルコール、あるいはこのような不飽和アル
コールのOH基が、−NH2 基に置き換った不飽和アミ
ンあるいはブタジエン、イソプレンなどの低重合体(た
とえば平均分子量が500 から10000 ぐらいのもの)ある
いは高分子重合体(たとえば平均分子量が10000 以上の
もの)に無水マレイン酸、フェノール類を付加したも
の、あるいはアミノ基、カルボン酸基、水酸基、エポキ
シ基などを導入したものなどが挙げられる。化合物(b)
には、(イ)群の官能基を2個以上、(ロ)群の官能基
を2個以上(同種または異種)含んだ化合物も含まれ
る。
【0020】化合物(c) としては特に無水トリメリット
酸クロライドが挙げられ、特表昭62‐50056 号公報に記
載されている。
【0021】また、成分(D) の相溶化剤の別の例として
は、エポキシ基および/またはオキサゾリニル基を含有
する不飽和単量体および/または重合体が挙げられる。
【0022】エポキシ基もしくはオキサゾリニル基を有
する不飽和単量体としては、次のようなものが挙げられ
る。
【0023】まず、好ましいエポキシ基含有不飽和単量
体としては、グリシジルメタクリレート(以下、GMA
と言う)、グリシジルアクリレート、ビニルグリシジル
エーテル、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートの
グリシジルエーテル、ポリアルキレングリコール(メ
タ)アクリレートのグリシジルエーテル、グリシジルイ
タコネートが挙げられる。
【0024】次に、好ましいオキサゾリニル基含有不飽
和単量体としては、一般式(化4)
【0025】:
【化4】 で表わされ、Zは重合可能な二重結合を含有するものが
挙げられる。好ましい置換基Zは次のものである。
【0026】
【化5】 これらの式中Rは水素原子または1〜6個の炭素原子を
有するアルキル基またはアルコキシ基、例えばメチル
基、i−およびn−プロピル基またはブチル基である。
【0027】特に好ましい化合物は、一般式:
【0028】
【化6】 で表わされるビニルオキサゾリンであって、Rは前記の
意味を有し、好ましくは水素原子またはメチル基であ
る。
【0029】エポキシ基またはオキサゾリニル基を有す
る重合体としては、上記不飽和単量体のホモ重合体、二
以上の上記不飽和単量体から成る共重合体、一以上の上
記不飽和単量体と他の不飽和単量体とから成る共重合体
が挙げられる。他の不飽和単量体としては、スチレン
(以下、St と言うことがある)等の芳香族ビニル単量
体、アクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体、 酢
酸ビニル、アクリル酸(塩);メタクリル酸(塩)、ア
クリル酸エステル、メタクリル酸エステル、(無水)マ
レイン酸、マレイン酸エステル、2‐ノルボルネン‐
5,6‐ジカルボン酸(無水物)等の不飽和カルボン酸
またはその誘導体成分、 エチレン、プロピレン、1‐
ブテン、1‐ペンテン、4‐メチル‐1‐ペンテン、1
‐ヘキセン、1‐オクテン、1‐デセン、1‐テトラデ
セン、1‐ヘキサデセン、1‐オクタデセン、1‐エイ
コセン等のα‐オレフィン、ブタジエン、イソプレン、
1,4‐ヘキサジエン、5‐エチリデン‐2‐ノルボル
ネン、5‐ビニル‐2‐ノルボルネン等のジエン成分が
挙げられる。
【0030】共重合体の例として例えばGMA/St 、
GMA/St /MMA(メチルメタアクリレート)/M
A、GMA/St /アクリロニトリル、GMA/MMA
/アクリロニトリル、GMA/MMA、GMA/MMA
/St 、ビニルオキサゾリン/St 、ビニルオキサゾリ
ン/MMA、エチレン/GMA、エチレン/酢酸ビニル
/GMA等が挙げられる。なお上記以外の共重合体も本
発明に用いうることはもちろんである。
【0031】上記した成分(D) の相溶化剤は一般に、
(A) PPS、(B) PPEおよび(C) ポリアミドの合計10
0 重量部当り、0.01〜10重量部、好ましくは 0.1〜3重
量部の量で用いる。これより少いと、意図する効果が小
さくなり、一方、これより多いと成形品の耐熱性が大き
く低下する。
【0032】本発明の組成物は耐衝撃強度をさらに向上
させるための任意的成分としてゴム状物質を、PPS、
PPEおよびPAの合計 100重量部に対し、例えば30重
量部以下の量で含むことができる。
【0033】ゴム状物質としては、室温で、弾性体であ
る天然および合成の重合体材料を含む。その具体例とし
ては、天然ゴム、ブタジエン重合体、スチレン‐イソプ
レン共重合体、ブタジエン‐スチレン共重合体(ランダ
ム共重合体、ブロック共重合体、グラフト共重合体など
すべて含まれる)、イソプレン重合体、クロロブタジエ
ン重合体、ブタジエン‐アクリロニトリル共重合体、イ
ソブチレン重合体、イソブチレン‐ブタジエン共重合
体、イソブチレン‐イソプレン共重合体、アクリル酸エ
ステル重合体、エチレン‐プロピレン共重合体、エチレ
ン‐プロピレン‐ジエン共重合体、チオコ―ルゴム、多
硫化ゴム、ポリウレタンゴム、ポリエ―テルゴム(たと
えば、ポリプロピレンオキシドなど)、エピクロロヒド
リンゴムなどが挙げられる。
【0034】また、本発明の樹脂組成物には、その物性
を損なわない限りにおいて、その目的に応じて樹脂の混
合時、成形時に、他の樹脂および添加剤、例えば顔料、
染料、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維など)、充填剤
(カ―ボンブラック、シリカ、酸化チタンなど)、耐熱
剤、酸化劣化防止剤、耐候剤、滑剤、離型剤、結晶核
剤、可塑剤、難燃剤、流動性改良剤、帯電防止剤等を添
加することができる。
【0035】本発明の樹脂組成物を製造するための方法
としては溶融混練法が好ましい。少量の溶剤の使用も可
能であるが、一般に必要ない。装置としては特に押出
機、バンバリ―ミキサ―、ロ―ラ―、ニ―ダ―等を例と
して挙げることができ、これらを回分的または連続的に
運転する。成分の混合順は特に限定されない。
【0036】上記した本発明の樹脂組成物は自動車外板
部品の材料として適している。このような自動車外板部
品は塗装されて使用される。塗装方法に制限はなく、任
意の塗装方法、例えば、スプレー法、静電塗装法等を使
用することができる。
【0037】
【作用】本発明の樹脂組成物においては、PPS系樹脂
のNa含量が低いので、成形品塗装後の吸水ブリスター
を防ぐことができ、よって成形品の外観を平滑に保つこ
とができるものと推測される。
【0038】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する。
以下において各成分の量は、重量部により示す。
【0039】なお、実施例および比較例では以下のもの
を使用した。 成分(A) PPS−1:ト―プレンT4(商標、株式会社ト―プレ
ン製)粉末を90℃に加熱されたpH4の酢酸水溶液中
に投入し、約30分間撹拌し続けた後、濾過し、溶液の
pHが7になるまで約90℃の脱イオン水で洗浄し、1
20℃で24時間減圧乾燥して粉末状とした。得られた
PPSの全ナトリウム含量は110ppmであった。こ
れをPPS−1と称する。
【0040】PPS−2:ト―プレンT4(商標、株式
会社ト―プレン製)、全ナトリウム含量は1300pp
mであった。これをPPS−2と称する。 成分(B) 固有粘度(クロロホルム中、30℃で測定)が0.46 dl/g
のポリ(2,6-ジメチル-1,4- フェニレン)エーテル、こ
れをPPEと称する。 成分(C) PA−1:ナイロン‐6およびナイロン‐12の共重合体
(重合モル比 80:20、商標:7024B 、宇部興産株式会社
製)、これをPA−1と称する。
【0041】PA−2:ナイロン‐6,36(商標;PRIADI
T 2054、ユニケマ(Unichema)社製)、これをPA−2と
称する。
【0042】PA−3:ナイロン‐6(商標;1013B 、
宇部興産株式会社製)、これをPA−3と称する。 成分(D) クエン酸 任意成分 ゴム状物質:クレイトンG 1651(商標、部分水添スチレ
ン‐ブタジエンブロック共重合体(SEBS) 、シェル化学
社製)およびボンダインFX8000(商標、住友シーディエ
フ化学社製)の1:1(重量比)の混合物を用いた。実施例1〜2および比較例1〜4 表1に示す成分を混合し、 300℃に設定した2軸押出機
(スクリュー径50mm)で押出し、ペレットを作成した。
このペレットを乾燥後、300℃で射出成形して試験片
を作成し、以下の試験に供した。結果を表1に示す。 (1) 塗装成形品の浸水試験後の表面平滑性の評価 10×10×3 mmの成形品を、イソプロピルアルコールで洗
浄した後、プライマーとしてソフレックスNo.6100 (商
標、関西ペイント株式会社製)を乾燥膜厚で5μmにな
るようにエアースプレーガンで塗布した。10分間放置
後、中塗塗料としてKPX36 グレー(商標、関西ペイント
株式会社製)を乾燥膜厚で35μmになるように静電塗
装によって塗布した。これを140℃のエアーオーブン
で30分間焼き付け硬化させた。次に、上塗塗料として
WSアミラックW06TOP白を乾燥膜厚で35μmになるよう
に静電塗装によって塗布した。10分間放置後、140
℃のエアーオーブンで30分間焼付硬化させて塗装膜を
有する成形品の試験片を得た。
【0043】かくして得られた塗装成形品を40℃の水
中に24時間浸漬した後、目視にて表面を観察し、評価
した。表面の平滑なものを○、平滑でないもの(部分的
に膨れが生じたもの)を×とした。 (2) 落球衝撃試験 撃芯径12.7mm、下穴径31.7mm、撃芯重量3.6
kgの落球衝撃試験機を用いて、室温にて落球衝撃強度の
測定を行った。 (3) 線膨脹係数 TMA(セイコー電子工業株式会社製)を使用して、−
30℃〜80℃において測定した。試料は150℃で1
時間アニーリングの後に測定を行った。
【0044】
【表1】
【0045】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、塗装成形品を環
境試験に供した後においても表面平滑性が良好であり、
しかも耐衝撃性、寸法安定性などの諸特性が優れてい
る。よって、塗装を必要とする自動車外板部品の材料と
して最適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 久保 浩 栃木県真岡市鬼怒ケ丘2−2 日本ジーイ ープラスチックス株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ナトリウム含量が700ppm以
    下のPPS系樹脂40〜90重量部、(B)ポリフェニ
    レンエーテル系樹脂 5〜55重量部、および(C)メ
    チレン基/アミド基の比が6以上であるポリアミド系樹
    脂 5〜55重量部(ただし、A+B+C=100重量
    部)を含み、かつ(A)、(B)および(C)の合計1
    00重量部に対して(D)相溶化剤 0.01〜10重
    量部を含む樹脂組成物。
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