JPH06184129A - グリシジルアリールスルホナート類の製造方法 - Google Patents

グリシジルアリールスルホナート類の製造方法

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JPH06184129A
JPH06184129A JP33731192A JP33731192A JPH06184129A JP H06184129 A JPH06184129 A JP H06184129A JP 33731192 A JP33731192 A JP 33731192A JP 33731192 A JP33731192 A JP 33731192A JP H06184129 A JPH06184129 A JP H06184129A
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修二 小澤
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 グリシドールにアリールスルホニルクロリド
類を反応させてグリシジルアリールスルホナート類を製
造する方法において、反応後、反応混合物を水洗し、更
に60℃以下の温度条件下にて苛性アルカリ水溶液で処
理するグリシジルアリールスルホナート類の製造方法。 【効果】 収率を損なうことなく、高品質で目的物を単
離することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグリシジルアリールスル
ホナート類の製造法に関する。更に詳しくは、グリシド
ールとアリールスルホニルクロリド類から製造されるグ
リシジルアリールスルホナート類を製造する方法におい
ての改良された方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の目的化合物であるグリシジルア
リールスルホナート類は、農医薬等の合成中間体として
重要な化合物である。とりわけフェノール、ナフトー
ル、キノリノール等のアリールアルコール類と反応さ
せ、アリールグリシジルエーテルを製造する際に有効な
化合物である。
【0003】従来このグリシジルアリールスルホナート
類を製造する方法として、アリールアリルスルホナート
類を過酸化物によりエポキシ化しグリシジルアリールス
ルホナート類を製造する方法も用いられるが、一般には
グリシドールを芳香族炭化水素或いはハロゲン化炭化水
素系溶媒中で、3級アミン化合物等に代表される有機塩
基化合物存在下、アリールスルホニルクロリド類と反応
させてグリシジルアリールスルホナート類を製造する方
法が一般的である。その単離方法としては、反応混合物
中の3級アミン化合物塩酸塩を濾別した後反応溶媒を留
去して得られるグリシジルアリールスルホナート類の粗
生成物を更に再結晶又は減圧蒸留等の精製操作を行うこ
とで高純度化する方法がとられている。その製造法を以
下に示す。
【0004】1 トリエチルアミン存在下、ジクロロメ
タン或いはトルエン溶液中でグリシドールにアリールス
ルホニルクロリド類を反応させる。反応混合物中のトリ
エチルアミン塩酸塩を濾別、或いは希酸水溶液及び重曹
水溶液で処理後溶媒留去し、粗生成物をシリカゲルクロ
マトグラフィー或いは再結晶により高純度化する方法
〔J. Org. Chem. ,51,3701,
(1986);J. Org. Chem. ,54
1295,(1989);U. S. P. ,494
6974〕
【0005】2 トリエチルアミン存在下、ベンゼン溶
液中でグリシドールとアリールスルホニルクロリド類を
反応させる。反応混合物中のトリエチルアミン塩酸塩を
濾別、水洗浄後溶媒留去し、粗生成物を再結晶又は減圧
蒸留により高純度化する方法〔有機合成化学協会誌,
,558 ,(1964)〕
【0006】しかし、これらの方法において一方の原料
であるグリシドールは、反応系中での安定性に乏しく容
易に重合等の副反応を起こし易く、反応混合物中には多
くの不純物を含むために、生成するグリシジルアリール
スルホナート類の収率、純度は低い。グリシジルアリー
ルスルホナート類の収率は上記製造法 1では37〜5
9%、上記製造法 2では66〜72%である。そのた
め高純度のグリシジルアリールスルホナート類を得るた
めには再結晶或いは減圧蒸留の単離操作が不可避であ
る。しかし、再結晶や減圧蒸留等の精製方法は純度が向
上する反面、操作が煩雑化する。
【0007】更に、グリシジルアリールスルホナート類
の沸点は非常に高いことが知られている。一例を示せ
ば、グリシジルベンゼンスルホナートでは154℃
(1.5mmHg)、グリシジルp−トルエンスルホナ
ートでは162℃(1mmHg)である。即ち減圧蒸留
は短時間で行われる必要があり、短時間で行われないと
グリシジルアリールスルホナート類の熱分解のために単
離収率が大幅に低下するばかりか、得られるグリシジル
アリールスルホナート類の品質も低下する。また、再結
晶による精製法では、当然のことながら精製母液へ多量
のロスを生じ易く、収率の大幅な低下を招く。これらの
事からも従来知られていた精製法は工業的に必ずしも好
ましい方法とは言えない。
【0008】本発明者は、これら従来公知の技術以外に
工業的に有用なグリシジルアリールスルホナート類の精
製法を見出す必要があると考え鋭意検討を行った。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、グリシドー
ルを3級アミン化合物存在下にアリールスルホニルクロ
リド類と反応させてグリシジルアリールスルホナート類
を製造する方法に於いて、更に生産性の向上を計り、且
つ目的のグリシジルアリールスルホナート類を高収率並
びに高品質で製造する方法について鋭意検討した結果、
反応混合物を水洗し3級アミン化合物の塩酸塩を除去し
た後、更に苛性アルカリ水溶液で処理すると得られたグ
リシジルアリールスルホナートを分解させることなく、
不純物類を効果的に除去することができ、その結果、再
結晶或いは蒸留等の操作を加味することなく高純度のグ
リシジルアリールスルホナートを得ることができること
を見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明の方法は、グリシドールとアリール
スルホニルクロリド類を用いてグリシジルアリールスル
ホナート類を製造する方法に於いて、高収率且つ高品質
でアリールグリシジルスルホナート類を製造することを
目的とするアリールグリシジルスルホナート類の精製法
である。即ち本発明は、グリシドールにアリールスルホ
ニルクロリド類を反応させてグリシジルアリールスルホ
ナート類を製造する方法に於いて、反応混合物を水洗の
後、更に苛性アルカリ水溶液で洗浄することを特徴とす
るグリシジルアリールスルホナート類の製造法である。
【0011】本発明の方法において具体的な実施方法を
示せば、アリールスルホニルクロリド類を溶解或いは懸
濁させた芳香族炭化水素系溶媒中にグリシドールを所定
量加え、次いで3級アミン化合物を所定量装入して反応
させる。原料の装入順序はこれに限定されるものではな
く、如何順序でもよい。反応混合物を水洗浄により3級
アミン塩酸塩を除去した後、0.1〜10重量%の苛性
アルカリ水溶液で洗浄し、再び水洗浄し残留アルカリ分
を除去後、溶媒留去する。苛性アルカリ水溶液による洗
浄を行わないと、得られるグリシジルアリールスルホナ
ート類の品質が著しく低下し好ましくない。
【0012】本発明の方法において用いられる苛性アル
カリは、水に対して高い溶解度を有するものであれば特
に限定されるものではないが、経済的な面を考慮して工
業的には水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムが多用さ
れる。また、重曹、炭酸ソーダ、炭酸カリウム或いは酢
酸ソーダ等の苛性アルカリ以外の金属アルカリ塩を用い
ても洗浄効果は低く、しかも飽和溶液のように高濃度水
溶液を使用する必要があるために、工業的にも好ましく
ない。
【0013】本発明の方法において、苛性アルカリ水溶
液の濃度は0.1〜10重量%の範囲で使用される。こ
の苛性アルカリ水溶液の濃度が0.1重量%未満では洗
浄効果が少なく、得られる生成物中のグリシジルアリー
ルスルホナート類の純度が低い。また、10重量%を越
えると、反応で得られたグリシジルアリールスルホナー
ト類が苛性アルカリと反応し、収率の低下を招くために
好ましくない。
【0014】本発明の方法においては、処理温度が60
℃以下で苛性アルカリとグリシジルアリールスルホナー
ト類との反応を抑制でき、収率を損なうこと無く高純度
化を行うことができる。しかし、処理温度が60℃を越
えると、グリシジルアリールスルホナート類が苛性アル
カリと反応し、収率低下を招くことから好ましくない。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に
限定されるものではない。 実施例1 p−トルエンスルホニルクロリド76.5g(0.38
9モル)をトルエン137gに懸濁させ、攪拌下温度を
2〜5℃に保ちながらグリシドール32.4g(0.4
20モル)次いでトリエチルアミン41.4g(0.4
06モル)を滴下後、温度を25〜30℃に保ち16時
間反応を行った。更に25℃にて水280g、4重量%
水酸化ナトリウム水溶液260g、再度水280gで洗
浄後、溶媒を減圧留去させると生成物82.5gを得
た。HPLCで分析した結果、得られた生成物中のグリ
シジルp−トルエンスルホナートの純度98.1%であ
り、純度換算収率は91.1%であった。
【0016】実施例2 処理温度が50℃であったこと以外は実施例1と同様に
行った結果、グリシジルp−トルエンスルホナート8
1.3gを得た。純度は98.5%、純度換算収率は9
0.2%であった。
【0017】実施例3 ベンゼンスルホニルクロリド75.3g(0.391モ
ル)を用いて実施例1と同様に行いグリシジルベンゼン
スルホナート76.9gを得た。純度98.5%、純度
換算収率90.4%であった。
【0018】実施例4 p−ニトロベンゼンスルホニルクロリド92.6g
(0.390モル)を用いて実施例1と同様に行いグリ
シジルp−ニトロベンゼンスルホナート93.4gを得
た。純度99.0%、純度換算収率91.5%であっ
た。
【0019】比較例1 後処理を水洗浄のみで行ったこと以外は実施例1と同様
に反応を行いグリシジルp−トルエンスルホナート8
6.3gを得た。純度は94.6%、純度換算収率9
2.0%であった。
【0020】比較例2 処理温度が65℃であったこと以外は実施例1と同様に
行った結果、グリシジルp−トルエンスルホナート7
0.2gを得た。純度は97.9%、純度換算収率は7
7.4%であった。
【0021】比較例3 後処理の水酸化ナトリウム水溶液の濃度を12重量%で
あること以外は実施例1と同様に反応を行いグリシジル
p−トルエンスルホナート75.0gを得た。純度は9
8.2%、純度換算収率82.9%であった。
【0022】
【発明の効果】本発明の方法によれば、グリシドールと
アリールスルホニルクロリド類から得た農医薬等の合成
中間体であるグリシジルアリールスルホナート類は、煩
雑な精製操作を行うことなく、水洗次いで苛性アルカリ
水溶液洗浄後再び水洗し、溶媒留去することで、収率を
損なうことなく、高品質で単離することができる。それ
故、工業上極めて価値の高いグリシジルアリールスルホ
ナート類の製造方法である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 グリシドールにアリールスルホニルクロ
    リド類を反応させてグリシジルアリールスルホナート類
    を製造する方法において、反応後、反応混合物を水洗
    し、更に60℃以下の温度条件下にて苛性アルカリ水溶
    液で処理することを特徴とするグリシジルアリールスル
    ホナート類の製造方法。
  2. 【請求項2】 苛性アルカリ水溶液が水酸化ナトリウム
    又は水酸化カリウム水溶液である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 苛性アルカリ水溶液の濃度が0.1〜1
    0重量%である請求項1記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004094397A1 (ja) * 2003-04-21 2004-11-04 Kaneka Corporation スルホン酸グリシジル誘導体の製造法

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