JPH06183982A - 抗ウイルス剤 - Google Patents
抗ウイルス剤Info
- Publication number
- JPH06183982A JPH06183982A JP4356165A JP35616592A JPH06183982A JP H06183982 A JPH06183982 A JP H06183982A JP 4356165 A JP4356165 A JP 4356165A JP 35616592 A JP35616592 A JP 35616592A JP H06183982 A JPH06183982 A JP H06183982A
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- Japan
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- antiviral agent
- supernatant
- water
- water extract
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、抗ウイルス剤に関し、さらに詳し
くは、天然麝香の水抽出物を有効成分とする毒性のない
安全性に優れた抗ウイルス剤を提供する。 【構成】 天然麝香に水を加え、攪拌後遠心分離して得
られる上清、あるいはさらにこの上清を例えばミリポア
フィルターで濾過滅菌するなどの滅菌処理をして天然麝
香の水抽出物を得、これを抗ウイルス剤として用いる。
くは、天然麝香の水抽出物を有効成分とする毒性のない
安全性に優れた抗ウイルス剤を提供する。 【構成】 天然麝香に水を加え、攪拌後遠心分離して得
られる上清、あるいはさらにこの上清を例えばミリポア
フィルターで濾過滅菌するなどの滅菌処理をして天然麝
香の水抽出物を得、これを抗ウイルス剤として用いる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗ウイルス剤に関し、
さらに詳しくは、天然麝香の水抽出物を有効成分とする
毒性のない安全性に優れた抗ウイルス剤に関する。
さらに詳しくは、天然麝香の水抽出物を有効成分とする
毒性のない安全性に優れた抗ウイルス剤に関する。
【0002】
【従来の技術】天然麝香は、ジャコウジカの雄の麝香嚢
より分泌される分泌物から得られる毒性がなく安全性に
優れた生薬であり、強心剤や抗炎症剤として用いられて
いる。また、天然麝香にはβ−アドレナリン作働薬の作
用を増強する成分も見いだされている(特開平3−29
4259号公報)。しかし、天然麝香そのものやそれか
らの抽出物に抗ウイルス作用があることは知られていな
かった。
より分泌される分泌物から得られる毒性がなく安全性に
優れた生薬であり、強心剤や抗炎症剤として用いられて
いる。また、天然麝香にはβ−アドレナリン作働薬の作
用を増強する成分も見いだされている(特開平3−29
4259号公報)。しかし、天然麝香そのものやそれか
らの抽出物に抗ウイルス作用があることは知られていな
かった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、新たな
安全性に優れた抗ウイルス性物質を見いだすべく鋭意研
究した結果、天然麝香の水抽出物に抗ウイルス作用を有
する物質が存在することを見いだし、本発明を完成する
に到った。
安全性に優れた抗ウイルス性物質を見いだすべく鋭意研
究した結果、天然麝香の水抽出物に抗ウイルス作用を有
する物質が存在することを見いだし、本発明を完成する
に到った。
【0004】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、天然麝香の水抽出物を有効成分として含有すること
を特徴とする抗ウイルス剤を提供される。
ば、天然麝香の水抽出物を有効成分として含有すること
を特徴とする抗ウイルス剤を提供される。
【0005】本発明における有効成分は、天然麝香の水
抽出物、すなわち天然麝香と水を混合した際に水相中に
抽出される成分であり、好ましくは分子量5000以上
の画分である。抗ウイルス作用はこのような水抽出物に
特有のものであり、水で抽出されない成分やエタノー
ル、酢酸エチルなどの有機溶媒抽出物は抗ウイルス作用
を奏さない。有効成分を抽出する方法は、天然麝香に適
量の水を加え、通常1時間から36時間攪拌後、水不溶
物を除去し、水を除去すればよい。不溶物の除去方法と
しては、遠心分離や濾過などが挙げられ、水の除去方法
としては、凍結乾燥法、真空乾燥法などが挙げられる。
また、分子量5000以上の画分を得るには、水不溶物
の除去後、例えば限外濾過等の処理をすればよい。得ら
れた水抽出物を医薬として投与することから、滅菌処理
をすることが好ましく、滅菌処理の方法としては、例え
ば、上記の操作で水不溶物を除去した後、あるいは水を
除去した水抽出物を適当な溶剤に溶解させた後、ミリポ
アフィルターを用い濾過滅菌する方法が挙げられる。
抽出物、すなわち天然麝香と水を混合した際に水相中に
抽出される成分であり、好ましくは分子量5000以上
の画分である。抗ウイルス作用はこのような水抽出物に
特有のものであり、水で抽出されない成分やエタノー
ル、酢酸エチルなどの有機溶媒抽出物は抗ウイルス作用
を奏さない。有効成分を抽出する方法は、天然麝香に適
量の水を加え、通常1時間から36時間攪拌後、水不溶
物を除去し、水を除去すればよい。不溶物の除去方法と
しては、遠心分離や濾過などが挙げられ、水の除去方法
としては、凍結乾燥法、真空乾燥法などが挙げられる。
また、分子量5000以上の画分を得るには、水不溶物
の除去後、例えば限外濾過等の処理をすればよい。得ら
れた水抽出物を医薬として投与することから、滅菌処理
をすることが好ましく、滅菌処理の方法としては、例え
ば、上記の操作で水不溶物を除去した後、あるいは水を
除去した水抽出物を適当な溶剤に溶解させた後、ミリポ
アフィルターを用い濾過滅菌する方法が挙げられる。
【0006】このようにして得られる水抽出物は、通常
pHが低いので、pH5〜9に調整することが好まし
い。またなるべく不当な熱履歴や化学変性を避けるため
に室温以下、好ましくは15℃以下で行うとよい。本発
明においては、遠心分離して得られる水抽出物を含む上
清をそのまま、あるいは例えば牛乳、脱脂乳その他のコ
ロイド状タンパク質含有物や甘味料などを通常、配合し
て経口投与することもできるが、品質一定で且つ安定性
のよい乾燥粉末を利用するのが好ましい。
pHが低いので、pH5〜9に調整することが好まし
い。またなるべく不当な熱履歴や化学変性を避けるため
に室温以下、好ましくは15℃以下で行うとよい。本発
明においては、遠心分離して得られる水抽出物を含む上
清をそのまま、あるいは例えば牛乳、脱脂乳その他のコ
ロイド状タンパク質含有物や甘味料などを通常、配合し
て経口投与することもできるが、品質一定で且つ安定性
のよい乾燥粉末を利用するのが好ましい。
【0007】本発明の抗ウイルス剤は、所望により、各
種の添加剤が配合されていてもよく、またその剤形も種
々の剤形であることができる。かかる添加剤としては、
乾燥に際しての添加剤のほかに所望の剤形を形成するた
めに必要な調剤用添加剤類を挙げることができる。これ
らの添加剤類の例としては、例えばアスコルビン酸、ビ
オチン、パントテン酸塩、カロチン、ナイアシン、塩酸
ピリドキシン、リボフラビン、塩酸チアミン、トコフェ
ロールなどのビタミン類;ソルビン酸塩、安息香酸誘導
体、安息香酸塩などの保存剤;アラビアゴム、トラガン
ト、メチルセルロース、アルギン酸塩や乳糖などの糖類
などの添加剤・賦形剤等が挙げられる。
種の添加剤が配合されていてもよく、またその剤形も種
々の剤形であることができる。かかる添加剤としては、
乾燥に際しての添加剤のほかに所望の剤形を形成するた
めに必要な調剤用添加剤類を挙げることができる。これ
らの添加剤類の例としては、例えばアスコルビン酸、ビ
オチン、パントテン酸塩、カロチン、ナイアシン、塩酸
ピリドキシン、リボフラビン、塩酸チアミン、トコフェ
ロールなどのビタミン類;ソルビン酸塩、安息香酸誘導
体、安息香酸塩などの保存剤;アラビアゴム、トラガン
ト、メチルセルロース、アルギン酸塩や乳糖などの糖類
などの添加剤・賦形剤等が挙げられる。
【0008】本発明の抗ウイルス剤は経口または非経口
投与することができ、投与経路に適した剤の形、例えば
錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、坐剤、
注射剤、点眼剤などに製剤化することができる。また、
その投与量は、対象とするウイルスの種類、患者の症状
の程度、性別、年齢、体重等に応じて広い範囲でかえる
ことができるが、一般に、天然麝香の水抽出物として約
0.1〜5mg/Kg体重/日の範囲とすることができ
る。
投与することができ、投与経路に適した剤の形、例えば
錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、坐剤、
注射剤、点眼剤などに製剤化することができる。また、
その投与量は、対象とするウイルスの種類、患者の症状
の程度、性別、年齢、体重等に応じて広い範囲でかえる
ことができるが、一般に、天然麝香の水抽出物として約
0.1〜5mg/Kg体重/日の範囲とすることができ
る。
【0009】本発明の抗ウイルス剤は、ウイルスの増殖
を抑制する作用を有し、例えば、レトロウイルス属、ヘ
ルペスウイルス属、フラビウイルス属等のウイルスによ
る感染症の処置、治療のために効果的に使用することが
でき、特にレトロウイルス属に属するウイルス、とりわ
けヒト免疫不全症ウイルス(以下、HIVという)に効
果的である。
を抑制する作用を有し、例えば、レトロウイルス属、ヘ
ルペスウイルス属、フラビウイルス属等のウイルスによ
る感染症の処置、治療のために効果的に使用することが
でき、特にレトロウイルス属に属するウイルス、とりわ
けヒト免疫不全症ウイルス(以下、HIVという)に効
果的である。
【0010】
【発明の効果】本発明によれば、高活性で毒性のない安
全性に優れた抗ウイルス剤が得られる。
全性に優れた抗ウイルス剤が得られる。
【0011】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明する。 (実施例) 天然麝香水抽出物の調製 天然麝香0.96gに水40mlを加え、4℃で12時
間攪拌した。次いでこの液を遠心分離(10,000×
g)し、上清を分取した。得られた上清を限外濾過し
て、分子量5000以上の画分を得、これを凍結乾燥
し、0.55gの粉末を得た。
に説明する。 (実施例) 天然麝香水抽出物の調製 天然麝香0.96gに水40mlを加え、4℃で12時
間攪拌した。次いでこの液を遠心分離(10,000×
g)し、上清を分取した。得られた上清を限外濾過し
て、分子量5000以上の画分を得、これを凍結乾燥
し、0.55gの粉末を得た。
【0012】(試験例) 抗HIV作用の検討 (1)薬液の調製 実施例で得られた天然麝香の水抽出物の粉末をRPM1
1640培地(日水製薬社製)0.55mlに溶解させ
たのち、ポアサイズ0.22μmのミリポアフィルター
で濾過滅菌した。さらに濾液に5規定水酸化ナトリウム
水溶液を加えてpH7.4に調節し、天然麝香水抽出物
の乾燥重量基準で1mg/mlの薬液を調製した。
1640培地(日水製薬社製)0.55mlに溶解させ
たのち、ポアサイズ0.22μmのミリポアフィルター
で濾過滅菌した。さらに濾液に5規定水酸化ナトリウム
水溶液を加えてpH7.4に調節し、天然麝香水抽出物
の乾燥重量基準で1mg/mlの薬液を調製した。
【0013】(2)ウイルスストック液の調製 HIV持続感染H9細胞(京都大学ウイルス研究室より
入手)と非感染H9細胞(京都大学ウイルス研究室より
入手)を1:1の割合で混合し、10%牛胎児血清(G
IBCO社製)を含むRPMI1640培地(日水製薬
社製)で37℃、4日間培養後、培養液を遠心分離
(2,000×g)し上清を回収した。この上清をポア
サイズ0.47μmのミリポアフィルターで濾過した
後、0.5mlづつセラムチューブに分注し、−70℃
で保存し、ウイルスストック液とした。
入手)と非感染H9細胞(京都大学ウイルス研究室より
入手)を1:1の割合で混合し、10%牛胎児血清(G
IBCO社製)を含むRPMI1640培地(日水製薬
社製)で37℃、4日間培養後、培養液を遠心分離
(2,000×g)し上清を回収した。この上清をポア
サイズ0.47μmのミリポアフィルターで濾過した
後、0.5mlづつセラムチューブに分注し、−70℃
で保存し、ウイルスストック液とした。
【0014】(3)MTT法による抗HIV活性の測定 天然麝香の水抽出物の抗ウイルス活性をMTT法(J.
Immunol.Methods、65、55、(19
83))により調べた。具体的な手順は、次の通りであ
る。対数増殖期にある非感染MT−4細胞(京都大学ウ
イルス研究室より入手)6×106個を10%牛胎児血
清(GIBCO社製)を含むRPMI1640培地(日
水製薬社製)に懸濁させ、その浮遊液を2等分し、それ
ぞれ遠心分離(2,000×g)し、上清を捨て、一方
の沈渣には、上記ウイルスストック液を加え、37℃で
1時間インキュベートし、ウイルスを吸着させ、他方の
沈渣には、同量の同じ培地を加え、同様の条件でインキ
ュベートした。これら二つの細胞液を遠心分離(2,0
00×g)した後、上清をできるだけ除き、沈渣をそれ
ぞれ2.5mlの培地に再び懸濁した。前記(1)で得
られた天然麝香の水抽出物からなる薬液に10%牛胎児
血清(GIBCO社製)を含むRPMI1640培地
(日水製薬社製)を加え、天然麝香水抽出物の乾燥重量
基準で200μg/mlの濃度に調整した。これを9段
階に2倍希釈して各濃度(単位はすべてμg/ml)を
200.0、100.0、50.0、25.0、12.
5、6.25、3.125、1.56、0.78、0.
39に調整したもの、およびコントロールとして天然麝
香水抽出物を全く含まない同培地を200μlづつ96
穴培養ディッシュの外周辺部を除いた60穴に加え、外
周辺部はリン酸緩衝液(pH7.4)200μlで満た
した。
Immunol.Methods、65、55、(19
83))により調べた。具体的な手順は、次の通りであ
る。対数増殖期にある非感染MT−4細胞(京都大学ウ
イルス研究室より入手)6×106個を10%牛胎児血
清(GIBCO社製)を含むRPMI1640培地(日
水製薬社製)に懸濁させ、その浮遊液を2等分し、それ
ぞれ遠心分離(2,000×g)し、上清を捨て、一方
の沈渣には、上記ウイルスストック液を加え、37℃で
1時間インキュベートし、ウイルスを吸着させ、他方の
沈渣には、同量の同じ培地を加え、同様の条件でインキ
ュベートした。これら二つの細胞液を遠心分離(2,0
00×g)した後、上清をできるだけ除き、沈渣をそれ
ぞれ2.5mlの培地に再び懸濁した。前記(1)で得
られた天然麝香の水抽出物からなる薬液に10%牛胎児
血清(GIBCO社製)を含むRPMI1640培地
(日水製薬社製)を加え、天然麝香水抽出物の乾燥重量
基準で200μg/mlの濃度に調整した。これを9段
階に2倍希釈して各濃度(単位はすべてμg/ml)を
200.0、100.0、50.0、25.0、12.
5、6.25、3.125、1.56、0.78、0.
39に調整したもの、およびコントロールとして天然麝
香水抽出物を全く含まない同培地を200μlづつ96
穴培養ディッシュの外周辺部を除いた60穴に加え、外
周辺部はリン酸緩衝液(pH7.4)200μlで満た
した。
【0015】つぎに一穴当りの細胞が3×104個とな
るように、先に調製したウイルス感染細胞懸濁液とウイ
ルス非感染細胞懸濁液をそれぞれ30穴づつに加え、3
7℃で5日間培養した。培養後、4,5−ジメチルテト
ラゾリウムブロマイド(SIGMA社製)をリン酸緩衝
液(pH7.4)に溶解させ、これをポアサイズ0.2
2μmのミリポアフィルターで濾過滅菌し、MTT溶液
(5mg/ml)を調製した。このMTT溶液を、先の
培養液に15μlづつ加え、さらに37℃で4時間培養
した。ここにイソプロピルアルコールに塩酸を加え最終
濃度が0.04Mとなるように調製した酸性イソプロピ
ルアルコール100μlを加え、混合したときの呈色を
570nmの吸光度(対照波長630nm)で測定し
た。なお、同様の操作を3回繰り返した。
るように、先に調製したウイルス感染細胞懸濁液とウイ
ルス非感染細胞懸濁液をそれぞれ30穴づつに加え、3
7℃で5日間培養した。培養後、4,5−ジメチルテト
ラゾリウムブロマイド(SIGMA社製)をリン酸緩衝
液(pH7.4)に溶解させ、これをポアサイズ0.2
2μmのミリポアフィルターで濾過滅菌し、MTT溶液
(5mg/ml)を調製した。このMTT溶液を、先の
培養液に15μlづつ加え、さらに37℃で4時間培養
した。ここにイソプロピルアルコールに塩酸を加え最終
濃度が0.04Mとなるように調製した酸性イソプロピ
ルアルコール100μlを加え、混合したときの呈色を
570nmの吸光度(対照波長630nm)で測定し
た。なお、同様の操作を3回繰り返した。
【0016】上記MTT法により測定された各濃度の吸
光度の平均値と天然麝香水抽出物の乾燥重量から生存細
胞数を求めるグラフを作成し、このグラフから天然麝香
水抽出物の50%有効濃度(effective co
ncentration;以下、EC50値という)と5
0%毒性濃度(concentration ofcy
totoxicity;以下、CC50値という)を求め
た。その結果、天然麝香水抽出物の乾燥重量基準でEC
50値は0.1μg/ml、CC50値は≧100μg/m
lであった。また、選択指数(selective i
ndex;以下、SI値という)は、≧1000である
と計算された。SI値は、CC50値÷EC50値の計算式
から求められ、この値が高い薬物ほど、効果的かつ安全
に投与できる量の上限と下限の幅が広く好ましいとされ
ている。ちなみに、現在抗HIV薬として用いられてい
るアジドチミジンのEC50値は0.05μM、CC50値
は5μMであり、これから計算されるSI値は100で
ある(Proc.Natl.Acad.Sci.、8
2、7096−7100(1985))。以上のことか
ら、天然麝香水抽出物は安全であり、かつ高い抗HIV
効果があることがわかった。
光度の平均値と天然麝香水抽出物の乾燥重量から生存細
胞数を求めるグラフを作成し、このグラフから天然麝香
水抽出物の50%有効濃度(effective co
ncentration;以下、EC50値という)と5
0%毒性濃度(concentration ofcy
totoxicity;以下、CC50値という)を求め
た。その結果、天然麝香水抽出物の乾燥重量基準でEC
50値は0.1μg/ml、CC50値は≧100μg/m
lであった。また、選択指数(selective i
ndex;以下、SI値という)は、≧1000である
と計算された。SI値は、CC50値÷EC50値の計算式
から求められ、この値が高い薬物ほど、効果的かつ安全
に投与できる量の上限と下限の幅が広く好ましいとされ
ている。ちなみに、現在抗HIV薬として用いられてい
るアジドチミジンのEC50値は0.05μM、CC50値
は5μMであり、これから計算されるSI値は100で
ある(Proc.Natl.Acad.Sci.、8
2、7096−7100(1985))。以上のことか
ら、天然麝香水抽出物は安全であり、かつ高い抗HIV
効果があることがわかった。
Claims (1)
- 【請求項1】 天然麝香の水抽出物を有効成分として含
有することを特徴とする抗ウイルス剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4356165A JPH06183982A (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 抗ウイルス剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4356165A JPH06183982A (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 抗ウイルス剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06183982A true JPH06183982A (ja) | 1994-07-05 |
Family
ID=18447663
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4356165A Pending JPH06183982A (ja) | 1992-12-18 | 1992-12-18 | 抗ウイルス剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06183982A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008075863A1 (en) * | 2006-12-16 | 2008-06-26 | Pusan National University Industry-University Cooperation Foundation | Antibiotic and insect composition including antibiotics as effective components extracted from muskrat excrement |
US20110123639A1 (en) * | 2009-11-26 | 2011-05-26 | Chan Agnes Sui-Yin | Compound for improving brain functioning and/or treatment of brain disorders |
-
1992
- 1992-12-18 JP JP4356165A patent/JPH06183982A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008075863A1 (en) * | 2006-12-16 | 2008-06-26 | Pusan National University Industry-University Cooperation Foundation | Antibiotic and insect composition including antibiotics as effective components extracted from muskrat excrement |
US20110123639A1 (en) * | 2009-11-26 | 2011-05-26 | Chan Agnes Sui-Yin | Compound for improving brain functioning and/or treatment of brain disorders |
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