JPH061834U - 多孔ロール - Google Patents

多孔ロール

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JPH061834U
JPH061834U JP4923392U JP4923392U JPH061834U JP H061834 U JPH061834 U JP H061834U JP 4923392 U JP4923392 U JP 4923392U JP 4923392 U JP4923392 U JP 4923392U JP H061834 U JPH061834 U JP H061834U
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ロールに発生する熱変形、熱応力の低減、均一
化。 【構成】ロール内部にロール軸方向に複数の流路を設け
る。該ロール本体の両端部には、前記流路を流れる冷却
媒体または加熱媒体の流量調整治具を設ける。この流量
調整治具は流路の数に応じて高温物体または低温物体と
接触する側に流体が多く流れ、非接触側に流体が少なく
流れるように開閉制御できる機能を有する。また、流量
調整治具の開閉制御は必要に応じて、ロールに内蔵した
測温装置の実測温度に基づいて行う。 【効果】ロール内温度分布を均一化できるので、ロール
に発生する熱変形、熱応力を低減、均一化できる。ロー
ル寿命を延長できる。高温物体または低温物体の品質を
損なうことがない。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、連続鋳造設備や圧延設備、表面処理設備等に使用されている冷却 媒体または加熱媒体流路を有するロールに係り、ロールに発生する熱変形、熱応 力を効果的に低減または均一化し得る機能を有する多孔ロールに関する。
【0002】
【従来の技術】
連続鋳造設備や圧延設備、表面処理設備等において、ロールに発生する熱変形 、熱応力を低減または均一化するためロールに冷却媒体または加熱媒体流路を設 けたロールとしては、例えば図15(A)(B)(C)に示すロールが知られて いる。図15(A)に示すロール1は、ロール中心に該ロール本体部および軸部 を貫通する通孔1−1が穿設されたもので、通孔1−1内を冷却媒体または加熱 媒体が流れる構造となしたものである。同(B)に示すロール2は、スリーブ2 −1の内周面に設けた螺旋状の流路2−2とロール軸部に設けた流路2−3が連 通し、ロール軸部より流入した冷却媒体または加熱媒体が螺旋状流路2−2内を 流れる構造となしたものである。同(C)に示すロール3(実開平3−2435 4号公報参照)は、ロール軸部に設けた通孔3−1とロール外周面近傍に設けた 通孔3−2とが連通し、ロール表面の周方向に複数のスリット3−3を設けたも ので、ロール軸部より流入した冷却媒体または加熱媒体がロール外周面近傍の通 孔3−2を流れる構造となしたものである。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
しかし、上記した従来のロールは、単にロールの中心またはロールの外周部を 冷却媒体または加熱媒体が流れる構造となっているだけであるため、稼働中にロ ール表面の物体と接触している部分と非接触の部分とでは大きな温度差が生じ、 またロール表面と中心部とでも温度差が大きくなるという問題がある。
【0004】 図16は一例として、前記図15(A)の中央部に通孔1−1を有するロール 1を連続鋳造鋳片の搬送ロールとして使用した時のロール表面温度測定例を示し たものである。このロール温度実測例は、ロール径360mm、鋳造速度2.0 m/min、鋼片温度1000〜950℃の仕様条件の場合で、搬送ロールには ロールを冷却するため冷却水を供給した。図16のデータより明らかなごとく、 ロール表面部の鋳片と接触している部分が最も温度が高く、ロール表面でも鋳片 と非接触の部分では温度が低い。すなわち、高温物体に接触するロール表面部と そうでない表面部では30℃以上の温度差を生じているのである。これは、図1 5(B)、(C)のロールについても、同様の温度差が生じる。
【0005】 このようなロール表面部において物体と接触する部分と非接触部とで大きな温 度差が生じると、ロールに過大な熱応力、熱変形が発生する。過大な熱応力は、 ロール寿命の減少をもたらし、熱変形は例えば連続鋳造機の鋳片支持ロールの場 合には未凝固の鋳片に品質上の悪影響を与えることになる。また、ロールを所定 温度まで低下させるには多量の冷却水が必要となる。冷却水を多量に流すと過冷 却となりロール内温度分布がより不均一となり、鋼の均一冷却、冷却水削減効果 も期待できない。
【0006】 また、上記とは逆に、ロールにて低温物体を加熱するため該ロールに例えば熱 風や蒸気等の熱媒体を供給した場合も、ロール表面部の接触部と非接触部で温度 差が生じ、ロールへの不均一な熱応力、熱変形の発生をきたすとともに、接触物 体への悪影響を与える。
【0007】 この考案は、このような従来ロールの温度差の問題に鑑みて、冷却媒体あるい は加熱媒体の使用量を増加することなく、ロール内温度分布を均一化でき、ロー ルに発生する熱応力、熱変形を低減、均一化し得る多孔ロールを提供しようとす るものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この考案は、高温物体に接触する部分の冷却、または低温物体に接触する部分 の加熱を行うロールにおいて、この冷却または加熱用の媒体として流体を使用す る場合に、その流体を物体と接触する部分には多く、その他の部分には少なく供 給することによって、ロール内部の温度分布の均一化とロールの冷却または加熱 を効率よく行えるようにしたもので、その要旨は、ロール表層部近傍の同心円上 に該ロール軸と平行な複数の流路を有し、該ロール本体部の両端部に流量調整治 具を配したことを特徴とし、またロール本体部に該ロール軸方向に複数の傾斜流 路を有し、該ロール本体部の両端部に流量調整治具を配したことを特徴とし、ま た上記のロール軸と平行な流路または傾斜流路を有する多孔ロールに測温装置を 内蔵したことを特徴とするものである。
【0009】
【作用】
ロール表層部近傍の同心円上に該ロール軸と平行に穿設する流路は、ロール本 体部の同心円上に任意の間隔を置いて設ける。また、ロール本体部に該ロール軸 方向に穿設する傾斜流路は、一端はロール表層部近傍に開口し、他端はロール中 心部近傍に開口するように設けることができる。
【0010】 ロール表層部近傍の同心円上に該ロール軸と平行に任意の間隔を置いて穿設し た複数の流路に冷却媒体または加熱媒体を通流させた場合、ロール表層部近傍は 冷却媒体の場合はロール表面温度を効率よく低下させることができ、また加熱媒 体の場合はロール表面温度を効率よく高めることができる。また、ロール本体部 に該ロール軸方向に穿設した傾斜流路に冷却媒体または加熱媒体を通流させた場 合は、ロール表面温度のみならず、ロール中心部の温度も効率よく制御できる。
【0011】 また、ロールの両端部に配する流量調整治具としては、ロール本体部に穿設し た複数の平行流路または傾斜流路のうち、例えばロールの半分に相当する部分の 流路を閉鎖可能な面積を有する半円状または扇形状の流量調整板をロール中心部 に回転可能に軸着して用いることができる。この流量調整板の大きさは、物体に 接触しない側の流路にどの程度流体を流すかにより決定できる。すなわち、閉鎖 したい流路の数に応じて決定される。
【0012】 この流量調整板を例えばロールの下半分の流路を閉鎖するように取付けること により、流体はロールの上半分に多く流れ、下半分に少なく流れる。またこれと は逆に、ロールの上半分の流路を閉鎖するように流量調整板を取付けることによ り、流体はロールの下半分に多く流れ、上半分には少なく流れる。したがって、 上記流量調整板を有する多孔ロールを例えば高温鋼材を搬送する上下一対のロー ルからなる搬送ロールに適用して該ロールを冷却する場合、下ロールにはロール の下半分の流路を閉鎖するように流量調整板を取付けた多孔ロールを用い、上ロ ールにはロールの上半分の流路を閉鎖するように流量調整板を取付けた多孔ロー ルを用いる。すなわち、高温鋼材と接触する側に冷却媒体が多く流れるように流 量調整板を取付けるのである。その結果、ロールの高温鋼材と接触する側は冷却 媒体が多く流れることにより冷却効果が大きく、高温鋼材との非接触側は冷却媒 体が少なく流れることにより冷却効果が小さくなり、ロールの表面部において物 体と接触する部分と非接触の部分での温度差が縮まり、ロール内温度分布が均一 化される。また、傾斜流路の場合は、ロールの表面部において物体と接触する部 分と非接触の部分での温度差が縮まるのみならず、ロール表面部とロール中心部 との温度差も小さくすることができ、ロール内温度分布がより均一化される。 なお流体として加熱媒体を用いる場合も上記と同様であることはいうまでもない 。
【0013】 また、ロールの両端部に配する流量調整治具としては、上記板状の部材に替え て、自動的に作動する栓で流路の開口部を開閉する自動開閉方式を採用すること もできる。この場合は、流路の数に応じて栓の数を決定し、物体と接触する側が 開となり、非接触側が閉となるように仕組むのである。またこの方式は、栓の閉 鎖力を加減することにより当該流路を流れる流体の流量を調整することも可能で ある。この自動開閉方式を採用する場合は、ロールに測温装置を内臓しロールの 温度を常時測定し、その実測温度から物体と接触する側か、非接触側かを判断し て栓の開閉を制御することもできる。
【0014】 このように流量調整治具を有する多孔ロールの場合は、冷却媒体あるいは加熱 媒体の使用量を増加することなく、ロール内部の温度分布を均一化でき、ロール に発生する熱応力、熱変形を低減、均一化し得るので、ロール寿命を延長できる とともに、接触物体への悪影響を最小限に抑えることができる。
【0015】
【実施例】
図1はこの考案の請求項1に対応する多孔ロールの一例を示す縦断側面図、図 2は図1のAーA線上の縦断正面図、図3、図4はこの考案に係る流量調整治具 の他の例を示す図1のAーA線上の縦断面相当図、図5は図1、図2および図3 に示す流量調整治具付き多孔ロールを上下一対の高温鋼材搬送ロールに使用した 例を示す概略正面図、図6はこの考案に係る自動開閉方式の流量調整治具の一例 を示す側面図、図7は同上の流量調整治具の正面図、図8はこの考案の請求項1 に対応する多孔ロールの他の例を示す図1のAーA線上の縦断面相当図、図9は この考案の請求項2に対応する多孔ロールの一例を示す縦断側面図、図10は図 9のAーA線上の縦断正面図、図11は同じくこの考案の請求項2に対応する多 孔ロールの他の例を示す縦断側面図、図12は図11のAーA線上の縦断正面図 、図13はこの考案の請求項3に対応する測温装置を内蔵した多孔ロールの一例 を示す概略図で、11は多孔ロール、11−1、11−2は流路、12、13、 14は流量調整板、15は自動開閉方式の流量調整治具、16−1、16−2は 測温装置、17は高温鋼材である。
【0016】 すなわち、図1に示す多孔ロール11は、ロールの表層部近傍の同心円上に該 ロール軸と平行な複数の流路11−1を任意の間隔を置いて設け、ロール両端面 に例えば半円状の流量調整板12を自重で常にロールの下半分に位置するように ロール中心部に回転自在に枢着する。その際、流量調整板12はロール端面との 間に僅かな隙間が生じるように取付け、少量の流体を流すことも可能である。し たがって、この流量調整板を有する多孔ロール11は、図2に示すごとく、ロー ルの上半分の流路11−1が開孔され、下半分の流路は閉鎖された状態、もしく は僅かな隙間を有すれば少量のみ流れる状態となる。冷却媒体または加熱媒体は ロール軸部の流路11−2より流入し、ロールの流路11−1を流れるが、流量 調整板12がロールの下半分に位置していることから該流体はロールの上半分に 多く流れ、ロールの下半分に少なく流れる。
【0017】 図3の多孔ロールは、上記とは逆にロールの下半分を開孔し、上半分を閉鎖す る流量調整板13を有するもので、この場合は該流量調整板13が常に上側に位 置するごとく重り13−1を設け、ロール中心部に回転自在に枢着する。このよ うに流量調整板13が常にロールの上半分に位置している場合は、流体はロール の下半分に多く流れ、下半分に少なく流れる。
【0018】 図4は扇形状の流量調整板を例示したもので、この場合扇形の開度θは閉鎖し たい流路の数に応じて設定する。図中、14−1は流量調整用開孔であり、この 開孔は扇形流量調整板に限らず、前記図1、図2、図3に示す半円状の流量調整 板にも必要に応じて設けることができる。
【0019】 図5において、下ロールは図1、図2に示す流量調整板12を有する多孔ロー ル11、上ロールは図3に示す流量調整板13を有する多孔ロール11である。 つまり、高温鋼材17と接触する側に冷却媒体(冷却水)が多く流れるように流 量調整板を配した多孔ロールで上下一対の鋼材搬送ロールを構成する。したがっ て、かかる構成の鋼材搬送ロールの場合は、高温鋼材搬送中は常に高温鋼材17 と接する側に冷却水が多く流れ、非接触側には冷却水が少なく流れるので、高温 鋼材17が効率よく冷却されるとともに、ロール内温度分布も均一化される。
【0020】 図6、図7に示す自動開閉方式の流量調整治具は、ロール端面の中心に突設し た軸受15−1に例えば180度方向に一対のアーム15−2をピン15−3に て互いに回動自在に枢着し、各アームの先端に流路11−1の開孔部に相対する 栓15−4を取付けており、各アームはコイルバネ15−5にて常に後側に押さ れており、ロール端面と該アームに設けた電磁石15−6にて栓15−4が開閉 動作する仕組みとなっている。すなわち、電磁石15−6に通電(on)すると コイルバネ15−5に抗してアーム15−2が前側(ロール端面側)に回動し栓 15−4により流路が閉じられ、通電を切る(off)とコイルバネ15−5の 押圧力によりアーム15−2が後側に回動して栓15−4により流路が開く仕組 みとなす。この方式の場合は、電磁石15−6の力を調整することにより栓15 −4を完全開、または完全閉でない中立状態にすることが可能であるため、流体 の流れを調整することができる。なお、栓15−4はここでは2個設けた場合を 示したが、流路11−2の数に応じて適当数設けることはいうまでもない。なお 、栓15−4を開閉動作させる手段は上記電磁石方式のみに限定するものではな く、例えば回転式くさびを設けることによっても可能である。
【0021】 上記自動開閉方式の流量調整治具付き多孔ロールにおいては、例えば高温物体 と接する側に位置した栓15−4はこの側の電磁石15−6がoffすることに より流路が開き流体が多く流れる。他方、高温物体と非接触側に位置する栓15 −4はこの側の電磁石15−6がonすることにより流路が閉じられ、流体は少 なく流れる。したがって、この場合も前記と同様、ロール内温度分布の均一化を はかることができる。
【0022】 図8に示す多孔ロール11は、ロールの表層部近傍の同心円上に該ロール軸と 平行な複数の流路11−1を多数設けた場合である。この場合、流路11−1の 数および間隔は特に限定するものではなく、ロール径に応じて適宜定める。
【0023】 図9、図10に示す多孔ロール11は、ロール本体部に前記流路11−1をロ ール軸に対して傾斜して設け、ロール両端面に上記と同じ流量調整板12を取付 けた構造となっている。傾斜流路11−1は、一端はロール表層部近傍に開口し 、他端はロール中心部近傍に開口するように同心円上に設ける。この傾斜流路付 き多孔ロールの場合も前記のものと同様、冷却媒体または加熱媒体はロール軸部 の流路11−2より流入し、ロール本体部の傾斜流路11−1を流れるが、流量 調整板12がロールの下半分に位置する場合は、該流体はロールの上半分に多く 流れ、ロールの下半分に少なく流れ、流量調整板13がロールの上半分に位置し ている場合は、流体はロールの下半分に多く流れ、下半分に少なく流れる。
【0024】 また、図11、図12に示す多孔ロール11は、ロール本体部に設ける流路を 屈曲傾斜流路11−1とし、ロール両端面に上記と同じ流量調整板12を取付け た構造となっている。屈曲傾斜流路11−1は、ロール両端面開口部をロール軸 心近傍の同心円上に設け、ロール本体の軸方向中央部分に位置する流路の中間部 分をロールの表層部近傍の同心円上に位置させたもので、この屈曲傾斜流路11 −1付き多孔ロール11の場合も前記のものと同様、冷却媒体または加熱媒体は ロール軸部の流路11−2より流入し、ロール本体部の屈曲傾斜流路11−1を 流れるが、屈曲傾斜流路の場合は、ロールの表層部近傍をより冷却または加熱す るのに有効である。
【0025】 なお、図6、図7に示す自動開閉方式の流量調整治具付き多孔ロールの場合は 、ロールの温度を常時測定し、その実測温度を電気信号に変換して電磁石15− 6を制御するようにした方が効果的であることから、図13に示すごとくロール に測温装置16−1、16−2をロールに内蔵する。この測温装置をスリーブロ ールに使用する際は、ロールスリーブ11−4が熱膨張によりアーバ(芯材)1 1−3と相対位置を変えても測温部に悪影響を与えることなく測温できるように 、測温装置16−1をスリーブに沿わせ、測温装置16−2をアーバ11−3に 設置する。
【0026】 実施例1 図14は図1、図2、図3に示す構造の多孔ロールを高温鋼材の支持冷却ロー ルに使用した際のロール表面温度を調査した結果であり、(A)は図15(A) に示す従来形ロール、(B)はこの考案の多孔ロールのロール表面温度分布図で ある。このデータは、ロール温度差が極端に現れるように搬送速度をVc=0. 005m/minと非常に遅くした場合の結果である。
【0027】 図14より明らかなごとく、この考案のロールは表面温度で205℃低下し、 ロール内の温度差は従来形ロールの608℃から366℃と大幅に減少している 。したがって、ロールに発生する熱応力、熱変形は1/1.5以下に軽減され、 また高温鋼材もほぼ均一に冷却されるため品質が向上する。さらに、鋼材冷却用 スプレー水、空気の使用量の減少も可能となる。これらの効果は、ロール温度を 測定しながら流量調整ができる自動開閉式流量調整治具付き多孔ロール(図6、 図7参照)の場合はさらに顕著に現れる。
【0028】 上記実施例は多孔ロールを冷却ロールとして用いた場合であるが、加熱ロール として用いても同様の効果が得られることはいうまでもない。なお、傾斜流路付 き多孔ロールの場合も同様の効果が得られることはいうまでもない。
【0029】
【考案の効果】
この考案は上記のごとく、冷却媒体または加熱媒体の使用量を増加することな く、高温物体または低温物体との接触の有無によるロールの温度分布の不均一を 減少できるので、ロールに発生する熱応力、熱変形の低減、均一化が可能となり 、ロール寿命の延長、接触物体への悪影響を最小限に抑えることができるという 、有益な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の請求項1に対応する多孔ロールの一
例を示す縦断側面図である。
【図2】図1のAーA線上の縦断正面図である。
【図3】この考案に係る流量調整治具の他の例を示す図
1のAーA線上の縦断面相当図である。
【図4】この考案に係る流量調整治具の他の例を示す図
1のAーA線上の縦断面相当図である。
【図5】図1〜図3に示す多孔ロールを上下一対の高温
鋼材搬送ロールに使用した例を示す概略正面図である。
【図6】この考案に係る自動開閉方式の流量調整治具の
一例を示す側面図である。
【図7】同上自動開閉方式の流量調整治具の正面図であ
る。
【図8】この考案の請求項1に対応する多孔ロールの他
の例を示す図1のAーA線上の縦断面相当図である。
【図9】この考案の請求項2に対応する多孔ロールの一
例を示す縦断側面図である。ぬ
【図10】図9のAーA線上の縦断正面図である。
【図11】この考案の請求項2に対応する多孔ロールの
他の例を示す縦断側面図である。
【図12】図11のAーA線上の縦断正面図である。
【図13】この考案の請求項3に対応する測温装置を内
蔵した多孔ロールの一例を示す概略図である。
【図14】この考案の実施例におけるロール表面温度実
測値を示す図である。
【図15】従来の流路付きロールを例示したもので、
(A)はロール中心に流路を有するロール、(B)はロ
ール内部に螺旋状流路を有するロール、(C)はロール
内部に流路を、ロール外周面にスリットを設けたロール
をそれぞれ示す縦断側面図である。
【図16】従来形ロールのロール温度実測例を示す図で
ある。
【符号の説明】
11 多孔ロール 11−1、11−2 流路 12、13、14 流量調整板 15 流量調整治具 16−1、16−2 測温装置 17 高温鋼材

Claims (3)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール表層部近傍の同心円上に該ロール
    軸と平行な複数の流路を有し、該ロール本体部の両端部
    に流量調整治具を配したことを特徴とする多孔ロール。
  2. 【請求項2】 ロール本体部に該ロール軸方向に複数の
    傾斜流路を有し、該ロール本体部の両端部に流量調整治
    具を配したことを特徴とする多孔ロール。
  3. 【請求項3】 ロールの測温装置を内蔵したことを特徴
    とする請求項1、2記載の多孔ロール。
JP1992049233U 1992-06-19 1992-06-19 多孔ロール Expired - Lifetime JP2561143Y2 (ja)

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