JPH0618285U - ステープルの収納ケース - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステープル打込み用のガンに装填されるステ
ープルを折れることなく携帯できるようにし、かつステ
ープルの取出しを容易としてガンに対する詰め替えを能
率よく行う。 【構成】 角形ケース１０の上側一端部に、そのケース
１０の一方の端板１３の内面に沿って取出し口２０を形
成する。ケース１０の内部には、押し板２１と、この押
し板２１を上記端板１３に向けて押圧するスプリング２
５とを組込む。ケース１０内に入れられた複数のステー
プルＡを端板１３と押し板２１とで挾持してステープル
Ａの折れを防止し、押し板２１の押圧によって端板１３
の内面にステープルＡを押し付けて常に１つのステープ
ルＡを取出し口２０に臨ませる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は、天井パネル等のパネルを下地材に取り付けるステープルの収納ケ ースに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

天井パネルや壁パネルを下地材に取り付けるステープルは、図５に示すように 、多数のコの字形の針１を接着剤で接着した構成とされている。このステープル Ａは、圧縮エアや電気を駆動源として作動するガンの装填室に装填され、そのガ ンの作動によって一本ずつ打込まれる。

【０００３】 ところで、ステープル打込み用のガンに形成された装填室は、一本のステープ ルＡを収納でき大きさであるため、ステープルＡが無くなれば、次のステープル Ａを装填室に装填する必要がある。

【０００４】 このため、多数のパネルを取付ける場合、作業者は多くのステープルＡを携帯 して作業を行うようにしている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、ステープルＡの携帯に際し、従来は作業服のポケットに収納するよ うにしているため、ステープルＡが折れて細かく分割されることが多くあった。 この場合、分割されたステープルＡをガンの装填室に装填する必要が生じ、ステ ープルの詰め替えに時間がかかり、作業性を低下させる問題が生じる。

【０００６】 この考案は、上記の問題点を解決し、多数のステープルを折れが生じることな く保持することができると共に取り出しの容易なステープル収納ケースを提供し てガンに対するステープルの詰め替えを容易とし、ステープル打込みの作業性の 向上を図ることを技術的課題としている。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記の課題を解決するために、この考案においては、複数のステープルが一列 に並ぶ状態で収納される角形ケースの上側一端部にステープルの取出し口を上記 ケースの一方の端板内面に沿って設け、ケースの内部には上記端板に向けて移動 自在に支持された押し板と、この押し板を端板に向けて押圧するスプリングとを 組込んだ構成を採用したのである。

【０００８】

【作用】

この考案の収納ケースは、上記のように、押し板をスプリングによってケース の端板に向けて押すようにしたので、ケース内に収納された複数のステープルを 押し板と端板とで挟持することができ、ステープルが振動等の衝撃で折れて細か く分割されるのを防止することができる。

【０００９】 ステープル打込み用ガンに対するステープルの詰め替えに際しては、取出し口 からステープルを引き抜く。その引き抜きによってケース内のステープルは、押 し板で押され、次のステープルが取出し口に臨む。

【００１０】

【実施例】

以下、この考案の実施例を図１乃至図４に基づいて説明する。

【００１１】 図示のように、ケース１０は、底板１１、一対の側板１２および一対の端板１ ３から成り、上記底板１１は、一方の端板１３に向けて下り勾配をもって傾斜し ている。

【００１２】 一対の側板１２の内面間の間隔は、図５に示すステープルＡの針１の長さに相 当し、その側板１２間に複数のステープルＡを一列に並ぶ状態で収納し得るよう になっている。

【００１３】 ケース１の上側開口部には蓋１４が設けられ、この蓋１４の両側部は側板１２ の内面に形成したがガイド溝１５に嵌合されてスライド自在に支持されている。

【００１４】 蓋１４の後端部はケース１０の他方の端板１３から外方に位置し、その後端部 の下面に設けられた係合板１６はピン１７を中心として回動自在に支持されてい る。係合板１６は他方の端板１３の内面に対して係合可能な係合片１８を先端に 有し、その係合片１８が端板１３の内面と係合する方向に係合板１６を付勢する キックばね１９がピン１７で支持されている。

【００１５】 蓋１４は、係合片１８と端板１３の内面との係合によって閉鎖状態に保持され 、その閉鎖状態に保持された蓋１４の先端と一方の端板１３の上端間にステープ ルＡの取出し口２０が設けられている。

【００１６】 取出し口２０の両側縁は一方の端板１３に向けて下り勾配をもって傾斜し、一 方の端板１３の内面に１つのステープルＡが重なる状態において、そのステープ ルＡの上部は取出し口２０から外方に臨むようになっている。

【００１７】 前記ケース１０の内側には、ケース１０内に収納されたステープルＡを一方の 端板１３で支持する押し板２１が組込まれている。この押し板２１の上部は、蓋 １４に形成した長孔２２に沿って移動自在に設けられている。また、押し板２１ をスムーズに移動させるため、その押し板２１の両側上下に一対のガイドローラ ２３を回転自在に取付け、そのガイドローラ２３を側板１２の内面に形成した軌 道溝２４に嵌合させるようにしている。

【００１８】 押し板２１の背部にはスプリング２５が組込まれ、このスプリング２５は、押 し板２１を一方の端板１３に向けて押圧している。

【００１９】 前記蓋１４の先端部の下面両側には二股片２６が設けられ、この二股片２６は 蓋１４を後退動させたとき、押し板２１の両側のガイドローラ２３と係合して押 し板２１を蓋１４と共に後退動させるようになっている。

【００２０】 前記ケース１０の一方の側板１２の外側には挿入板２７の上部が取付けられ、 この挿入板２７と側板１２との間に作業者の腰ベルトが挿入可能な間隔が設けら れている。

【００２１】 上記の構成から成る収納ケースは、ケース１０の内部に複数のステープルＡを 収納して携帯する。その携帯に際しては、挿入板２７を腰ベルトの内側に挿入し て吊り下げ支持する。

【００２２】 図２は、ケース１０内に複数のステープルＡを収納した状態を示し、ステープ ルＡは一方の側板１３と押し板２１で両側から挾持されて倒れるのが防止されて いる。このため、携帯時において、ステープルＡが折れて複数に分割されるとい う不都合の発生はない。 ステープル打込み用のガンに対するステープルＡの詰め替えに際しては、ケー ス１０の一方の端板１３の内面に重なるステープルＡを取出し口２０から引き抜 いてガンの装填室に装填する。ケース１０内に残るステープルＡは、押し板２１ で押されて一方の端板１３に向けて移動し、移動方向前側のステープルＡが一方 の端板１３に当接する。

【００２３】 このように、ケース１０内からステープルＡを引き抜くと、残りのステープル Ａは押し板２１で押されるため、常に１つのステープルＡが取出口２０に臨む状 態となり、このため、ケース１０からステープルＡが取出しやすく、ガンに対す るステープルＡの詰め替えを能率よく行うことができる。

【００２４】 ケース１０内のステープルＡが無くなると、係合板１６を押し上げて係合片１ ８と他方の端板１３との係合を解除し、蓋１４を後退動させてケース１０の上部 開口を開放し、その上部開口からケース１０内に複数のステープルＡを詰め込む ようにする。

【００２５】 上記蓋１４の後退時、その蓋１４に設けた二股片２６が押し板２１の両側のガ イドローラ２３と係合するため、押し板２１は蓋１４と共に後退動し、ケース１ ０内に対するステープルＡの詰め込みに押し板２１が邪魔することはない。

【００２６】

【考案の効果】

以上のように、この考案に係る収納ケースにおいては、ケース内に入れられた 複数のステープルは、ケースの一方の端板と押し板とで両側から挾持されるため 、携帯時に振動等の衝撃によってステープルが折れて複数に分割されるという不 都合の発生がなく、しかもステープルを押し板によって取出し口に向けて移動さ せるようにしたので、ケース内のステープルを取出し口から容易に取り出すこと ができる。このため、ガンに対するステープルの詰め替えを能率よく行うことが でき、ステープル打込みの作業性の向上を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案に係る収納ケースの一実施例を示す斜
視図

【図２】同上の縦断正面図

【図３】図２のＩＩＩ−ＩＩＩ線に沿った断面図

【図４】図２のIV−IV線に沿った断面図

【図５】ステープルの斜視図

【符号の説明】

１０ ケース １３ 端板 ２０ 取出し口 ２１ 押し板 ２５ スプリング

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】複数のステープルが一列に並ぶ状態で収納
   される角形ケースの上側一端部にステープルの取出し口
   を上記ケースの一方の端板内面に沿って設け、ケースの
   内部には上記端板に向けて移動自在に支持された押し板
   と、この押し板を端板に向けて押圧するスプリングとを
   組込んだステープルの収納ケース。