JPH06182289A - 塗装中空成形品の製造方法 - Google Patents

塗装中空成形品の製造方法

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Publication number
JPH06182289A
JPH06182289A JP35565492A JP35565492A JPH06182289A JP H06182289 A JPH06182289 A JP H06182289A JP 35565492 A JP35565492 A JP 35565492A JP 35565492 A JP35565492 A JP 35565492A JP H06182289 A JPH06182289 A JP H06182289A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polypropylene
hollow molded
surface layer
hollow molding
layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP35565492A
Other languages
English (en)
Inventor
Hirohisa Ishii
弘久 石井
Kunio Goda
邦雄 郷田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JNC Corp
Original Assignee
Chisso Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Chisso Corp filed Critical Chisso Corp
Priority to JP35565492A priority Critical patent/JPH06182289A/ja
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、光沢が高く、均一性に優れ、
鮮明に映し、見栄えよい高級感ある外観の塗装中空成形
品の製造方法を提供することを目的とする。 【構成】 本発明の塗装中空成形品の製造方法は、
ポリプロピレンを用い中空成形品に成形し、該中空成形
品の表面を溶融状態に加熱処理し、冷却し、その後塗装
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、塗装中空成形品の製
造方法に関する、さらに詳しくは、光沢が高く、均一性
に優れ、鮮明に映し、見栄えよい高級感ある外観の塗装
中空成形品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 ポリプロピレンは、剛性、衝撃性、耐
熱性、化学的安定性、成形性等の数多くの優れた特性を
有することから中空成形による中空成形品が数多く使用
されている。しかしポリプロピレン中空成形品は、エア
ー抜き対策の為、金型表面を鏡面仕上げすることが出来
ず表面平滑性に劣り、更に中空成形時、金型表面のエア
ー逃げによるフローマーク等も発生し、表面平滑性に劣
る。また中空成形品の外観は、射出成形品に比べるとダ
イライン、ウエルドライン、サメ肌、ポックマークなど
多くの肌あれ現象が目に付く。外観のよい塗装中空成形
品もあるが、ポリプロピレン中空成形品のような平滑を
失った面に、塗装しても下地の影響を受け、市場の要求
を満たす好外観な塗装中空成形品がほとんどなかった。
一般的な外観のよい塗装中空成形品は、ポリスチレンを
用いた中空成形品に、バフ掛けなどによる表面仕上げを
してから塗装を行う。しかしポリプロピレン中空成形品
の場合、バフ掛けすると、このときの発熱で樹脂が軟化
し、場合によっては溶融し逆に平面を荒らす。このため
バフ掛けできないポリプロピレン中空成形品は、塗装し
ても良好な外観とならず、用途が限定されると云った問
題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、ポリプ
ロピレン樹脂の衝撃性、剛性、耐熱性、化学的安定性等
の優れた性質を生かしながら、商品価値を著しく高めた
好外観な塗装中空成形品の製造方法を提供することにあ
る。
【0004】
【問題点を解決するための手段】 本発明者らはこれ
ら従来法の欠点を解消し塗装外観の優れた中空成形品を
得るべく種々の検討を重ねた。この結果、ポリプロピレ
ンを用い中空成形品とし、この中空成形品表面の融点よ
り高い温度で加熱処理をし、この加熱処理後冷却し、塗
装したものが、極めて優れた外観を有することを見いだ
し、本発明を完成した。
【0005】 より好ましくは、中空成形品を、表面層
基材層を有する多層中空成形品とし、この表面層を融点
が100〜150℃のランダム系ポリプロピレンからな
り、かつ表面層肉厚が成形品肉厚の30%以下にし、基
材層を表面層ランダム系ポリプロピレンより高い融点の
熱可塑性樹脂とし、この多層中空容器の表面層を溶融状
態に加熱処理したのち冷却し、その後塗装して、製造す
る。
【0006】 本発明の塗装中空成形品は、ポリプロピ
レンを用い成形して得る。多層中空成形品にあっては、
表面層に用いるランダム系ポリプロピレンは、融点が1
00〜155℃であり、好ましくは120〜145で、
230℃メルトフローレートが 0.5〜50g/10分である。こ
のランダム系ポリプロピレンの融点が 155℃を越えるも
のは、同一樹脂系例えばエチレン・プロピレンブロック
コポリマーでは表面層と基材層の樹脂との温度差が少な
く表面層の加熱溶融処理が困難となり安定した平滑性が
得られない。融点が100℃未満のものは成形時に成型品
が金型から離型困難となり不良率増大、生産性低下をも
たらし目的を果たさない。このランダム系ポリプロピレ
ンは、プロピレンを主成分としエチレン、ブテン1など
のαオレフィンコモノマー成分を含有し重合したもので
あり、融点の特定できるものであれば公知のランダム系
ポリプロピレンが使用できる。エチレン含有量が2重量
%を越えるランダム系ポリプロピレンの融点はおよそ 1
50℃以下になり、エチレン含有量2〜8重量%が好まし
いがエチレン含有量を特定するものではない。またエチ
レン、ブテン1を共重合した三元系ランダムポリプロピ
レンであってもよい。
【0007】 また塗装中空成形品には、ポリプロピレ
ン以外にエチレン含有量が2重量%以下の結晶性プロピ
レン・エチレン共重合体を併用すること、更には直鎖状
低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレンあるいは高密
度ポリエチレンを本発明の目的を損なわない範囲で併用
すること、上述した成分のほかに酸化防止剤、耐候剤、
紫外線吸収剤、帯電防止剤、着色剤、フィラ−、中空フ
ィラ−、有機系造核剤および無機系造核剤、例えばタル
ク等の公知の各種配合剤を、また水素添加石油樹脂、エ
ラストマー等の公知の熱可塑性樹脂を、本発明の目的を
損なわない範囲で配合することができる。ここでの融点
とは、走査型差動熱量計を用いて窒素雰囲気中で10mgの
試料を20℃/分の速度で昇温させて得られる結晶の融解
に伴う吸熱カーブのピーク温度を示す。
【0008】 多層塗装中空成形品の表面層は、上記の
ランダム系ポリプロピレンからなり、表面層肉厚が成形
品肉厚の30%以下、好ましくは20%以下であり、1
%以上このましくは3%以上が好ましい。表面層肉厚が
成形品肉厚の30%を越えると成形品本来の剛性や衝撃
特性に影響を与え、性能的に適さない。逆に1%未満、
10μ未満のものは表面層が薄すぎ基材層Bの影響が現
れ本発明の好外観塗装の目的を果たすことは出来ない。
成形品肉厚は500μ〜5000μが一般的であるが目
的を損なわない範囲であればこれに限定するものではな
い。
【0009】 多層塗装中空成形品の基材層は、表面層
に用いるランダム系ポリプロピレンより高い融点の熱可
塑性樹脂からなり、表面層との融点温度差は10℃以上
が好ましく、より好ましくは20℃以上である。この基
材層に用いる熱可塑性樹脂としてポリプロピレン、フィ
ラー充填ポリプロピレン、高密度ポリエチレンなどのポ
リオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、PBTな
どのポリエステル、6ナイロン、66ナイロンなどのポリ
アミドなどがなんら制限なく使用できる。本発明の塗装
中空成形品には、ポリプロピレン以外にポリオレフィン
系樹脂、ポリオレフィン系エラストマー、ガスバリヤー
性樹脂等の中間層、表面層と基材層との間の接着性を改
良するための接着層を本発明の目的を損なわない範囲で
使用する事ができる。
【0010】 本発明の塗装中空成形品は、一般的な中
空成形機を用いることができ、多層塗装中空成形品は、
層成分のスクリューを数台持った多層中空成形法により
得ることができる。
【0011】 本発明の加熱処理とは、表面を溶融状態
に加熱することであり、すばやく基材部を変形せず、表
面を溶融状態に加熱処理することが好ましく、高温のと
きは短時間で処理できる。加熱処理温度は、中空成形品
の表面融点に対して10〜50℃高い温度でおよそ25
秒〜120秒加熱することことを例示できるがこれに限
定するものではない。加熱源としては、熱風加熱、放射
加熱、火炎加熱などを例示でき表面のポリプロピレンを
溶融状態にできる加熱であればよく、また基材部を変形
せずに加熱するのが好ましい。このための加熱方法とし
て、加熱オ−ブンタイプでもよくベルトコンベア−の連
続加熱タイプでもよい。また遠赤外ヒーター、赤外線ラ
ンプなどの放射加熱の場合では、表面が溶融状態になる
温度まで目視または表面温度計により、加熱すればよ
く、火炎加熱の場合でも、試料の回転、あるいはバ−ナ
−の極め細かな調節を行い均一な処理を行うことができ
る。
【0012】本工程で行う塗装方法はポリプロピレン樹
脂用に使用されているもの、あるいはポリプロピレン樹
脂用に開発された塗料であれば良くプライマーの有無を
限定するものではない、また塗装方法はスプレー方式を
例示したものである。
【0013】
【実施例】以下に実施例、比較例によって本発明を更に
具体的に説明するが、本発明はこれらの具体例により制
約されるものではない。なお以下の実施、比較例で用い
た特性の評価方法は下記の方法で行った。 (1)融点(本文中の略号Tm)は、走査型差動熱量計
(略称:DSC)を用いて窒素雰囲気下で10mgの試料を
昇温速度20℃/分で室温(23℃)より測定し、結晶の融解
に伴なう吸 熱カーブのピーク温度(単位 ℃)で表わ
す。 (2)230℃メルトフローレートは、JIS K7210(1976)の
試験条件14(230℃2.16Kgf)に基ずいて測定した。 (単
位g/10分) (3)光沢度は、 JIS K7105(1981)の試験条件(60度鏡
面光沢度)に基ずいて測定した。(単位%) (4)鮮映性は、塗装成形品から一定の位置(2〜3
m)にある蛍光灯を点灯させ、その蛍光灯の映りを目視
にて判定する。(○=良好、△=やや劣る、×=劣る)
【0014】(実施例1〜4 比較例 1〜2)表面層材とし
て表1に示す融点を有する材料(ランダム系プロピレン
樹脂)を表面層用押出機に供給し、内層としてメルトフ
ローレート1.5、融点160℃のポリプロピレン系樹脂(エ
チレン・プロピレンブロックコポリマー及び無機フィラ
ー充填強化ポリプロピレン)を内層用押出に供給して、
押出温度を210℃で2層溶融パリソンを押出し、このパ
リソンを金型温度30℃の中空金型内で中空成形して胴部
平均肉厚700μ、内容積500ccのボトルを得た。このボト
ル各層の厚みは、外層が100μ、内層が600μである。こ
の多層中空容器を加熱オ−ブンで150℃、170℃の
それぞれ25秒、120秒処理した成形品と未処理品に
均しく30〜35μの厚さに塗装を施し、比較した特性
を表1に示した。実施例の塗装中空成形品は、塗装して
いないものに比べ、外観は見栄えよい高級感あり、均一
性に優れ、鮮明に映すものであった。この表から明かな
ごとく本考案の表面加熱溶融処理後の塗装面は実施例1
〜4が未処理品に塗装を施した比較例1〜2に比べ光沢が
高く、更に均一外観を有し鮮映性が優れている。
【0015】
【発明の効果】 本発明で得られた塗装中空成形品は、
従来の中空成形品の塗装に比べて成形品全体の平滑性が
優れ、光沢が高く、その光沢は極めて均一であり、見栄
えが良く、鮮明に映し、高級感ある外観の塗装中空成形
品の製造方法一般工業用に極めて有用である。
【表1】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリプロピレンを用い中空成形品に成
    形し、該中空成形品の表面を溶融状態に加熱処理し、冷
    却し、その後塗装することを特徴とする塗装中空成形品
    の製造方法。
JP35565492A 1992-12-18 1992-12-18 塗装中空成形品の製造方法 Pending JPH06182289A (ja)

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JP35565492A JPH06182289A (ja) 1992-12-18 1992-12-18 塗装中空成形品の製造方法

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JPH06182289A true JPH06182289A (ja) 1994-07-05

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ID=18445086

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006500974A (ja) * 2002-06-28 2006-01-12 アルザ・コーポレーシヨン 被覆され微細突起物を有する経皮的薬物送達装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006500974A (ja) * 2002-06-28 2006-01-12 アルザ・コーポレーシヨン 被覆され微細突起物を有する経皮的薬物送達装置

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