JP2002108217A - 熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルム - Google Patents

熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルム

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JP2002108217A
JP2002108217A JP2000294494A JP2000294494A JP2002108217A JP 2002108217 A JP2002108217 A JP 2002108217A JP 2000294494 A JP2000294494 A JP 2000294494A JP 2000294494 A JP2000294494 A JP 2000294494A JP 2002108217 A JP2002108217 A JP 2002108217A
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JP
Japan
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heat
film
polyolefin resin
temperature
butene
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JP2000294494A
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English (en)
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Katsuhiro Nakayamada
勝弘 中山田
Katsuya Ito
勝也 伊藤
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Toyobo Co Ltd
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低温収縮性と透明性とを満足できる熱収縮性
ポリオレフィン系樹脂フィルムに関する。 【解決手段】 ポリオレフィン系樹脂からなるフィルム
において、前記ポリオレフィン系樹脂が1‐ブテン単位
の含有量が5〜50モル%の範囲であるプロピレン−1‐
ブテンランダム共重合体であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、透明性と低温収縮
性に優れ、かつ比重法によりPETと分別が可能なポリ
プロピレン系シュリンクラベル用フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、包装物品の外観向上のために外
装、内容物の直接衝撃を避けるための包装、タイト包
装、ガラスビンまたはプラスチックボトルの保護と商品
の表示を兼ねたラベル包装等を目的として、シュリンク
ラベルが広く使用されている。印刷はグラビア印刷され
ることが多く、通常3〜5色、中には7色以上も印刷さ
れることがある。最終製品(ラベル)となったときは、印
刷面はラベル内面となり、フィルムを通して印刷面を見
ることとなるためにヘイズが高い(不透明)と問題とな
る。
【0003】又、低温収縮性に劣るとボトルにセットさ
れたラベルが、シュリンクトンネルを通して仕上げる際
にしっかりとフィットせず、仕上がりムラが見られ問題
となる。
【0004】これらの目的に使用されるプラスチック素
材としてはポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリオレフィン等が知られている。
しかしながら、ポリ塩化ビニルラベルは、シュリンク特
性には優れているが、焼却時に塩素ガスを発生し環境汚
染等の問題を抱えている。ポリスチレン、ポリエチレン
テレフタレートラベルについては、熱収縮性は良好であ
るが、ポリエチレンテレフタレートボトルとの比重が近
値であるため、浮遊分離が困難となりポリエチレンテレ
フタレートボトルのリサイクル性を妨げる。また、十分
な熱収縮性を得るために耐熱性の悪いポリマーを使用し
ているため、レトルト殺菌を行うと溶融ポリマーによる
印刷インキ流れを生じる。
【0005】ポリオレフィン系の中でも、リプロピレン
のフィルムは延伸が容易にでき、そのフィルムは透明性
良好なフィルムであるが、ヒートシール温度が高い為、
低温収縮性が劣る結果となり業務用ラップフィルムやシ
ュリンク包装用フィルムとして大きな欠点がある。
【0006】これらの欠点を解決する方策としてエチレ
ンを3〜5wt%程度共重合したプロピレン-エチレンラン
ダム共重合体や、エチレンを1〜3wt%、1‐ブテンを
3〜10wt%程度共重合したプロピレン-エチレン−1‐
ブテン三元ランダム共重合体を2軸延伸処理されたフィ
ルムが有るが、透明、光沢が優れているものの、低温収
縮性に劣るといった欠点を有している。又、低温収縮性
を向上させる為に共重合量をへ増加させると、透明性が
劣る結果となる。
【0007】他に、線状ポリエチレン樹脂を芯層とし
て、プロピレン−エチレン共重合体を両表皮層とした多
層の収縮フィルムが知られている。(特開昭58−16
6049号広報) しかし、本発明者らの知見によれば、確かに、線状ポリ
エチレン樹脂とプロピレン-エチレン共重合体との双方
の利点を合わせ持ち、透明、光沢が優れ、耐引裂特性も
或る程度改良されているものの、低温収縮性について
は、不十分であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低温
収縮性と透明性とを満足でき、かつ比重法によりPET
と分別可能なシュリンクラベル用ポリプロピレンフィル
ムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、上
記課題である透明性と低温収縮性を向上すべく鋭意、努
力、検討、研究した結果、遂に本発明を完成するに至っ
た。すなわち、本願発明の熱収縮性ポリオレフィン系樹
脂フィルムは、ポリオレフィン系樹脂からなるフィルム
であって、前記ポリオレフィン系樹脂が1‐ブテン単位
の含有量が5〜50モル%の範囲であるようなプロピレ
ン−1‐ブテンランダム共重合体であることを特徴とす
る。
【0010】この場合において、前記熱収縮性ポリオレ
フィン系樹脂フィルムの比重が1.0以下であることが
好適である。
【0011】またこの場合において、前記熱収縮性ポリ
オレフィン系樹脂フィルムの熱処理後のヘイズが8%以
下であり、かつ熱収縮率が30%以上であることが好適
である。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明の熱収縮性ポリオレフィン
系樹脂フィルムは、単層又は積層から構成される。
【0013】本発明における樹脂は、プロピレンホモポ
リマーからなるもの、プロピレンにエチレンやブテンな
どを共重合したものがあげられるが、好ましくはプロピ
レン-1-ブテンランダム共重合体から構成されるもので
ある。
【0014】プロピレン−1‐ブテンランダム共重合体
は、コモノマーとして1-ブテンを用い、1‐ブテン単位
の含有量は5〜50モル%、好ましくは10〜40モル%
である。ブテン含有量が5モル%以下では低温収縮性が
発現せず、又50モル%以上であれば、フィルムがブロ
ッキングを生じたり、あるいは、保管時に自然収縮を生
じたりするため、実用にそぐはない。
【0015】1‐ブテン単位は、赤外分光光度計を用い
て770cm-1の特性吸収から測定される。なお、赤外分
光光度計による測定は、プロピレン−1‐ブテンランダ
ム共重合体について、C−NMRによる定量値により検
量線を作製し定量した。プロピレン-1-ブテンランダム
共重合体の冷キシレン可溶部(CXS)は1〜60重量%、よ
り好ましくは2〜50重量%である。
【0016】上記共重合体のメルトフロレート(MFR)
は、通常5〜15g/10分、好ましくは4〜10g/
10分である。また、上記共重合体の融点は、通常10
0〜150℃、好ましくは110〜140℃である。
【0017】具体的には、融点は、熱プレスにより作製
した厚さ0.5mmのシートから切り出した約10mgの
試片をDSC測定用サンプルに入れ、230℃で予備加
熱し、常温まで降温し、5分間保持した後、5℃/分の
速度で昇温し、そのサーモグラフから定量し、測定され
る。
【0018】上記共重合体は、例えば触媒系として公知
のα-オレフィンの立体規則性重合用の触媒である、い
わゆるチーグラー・ナッタ触媒、すなわち周期律表第4
〜8族遷移金属化合物と周期律表第1〜3族典型金属の
有機化合物と、好ましくは電子供与体化合物の第3成分
とからなるものを使用して重合することにより得ること
ができる。
【0019】重合法としては、溶剤中で重合する溶剤重
合法あるいは気相中で重合する気相重合法等が挙げられ
る。
【0020】上記樹脂組成物を得る方法は、特に限定さ
れるものではなく、公知の任意の方法、例えば押出溶融
ブレンド法、バンバリーブレンド法などが挙げられる。
本発明におけるフィルムは、本発明を阻害しない範囲
で、例えば帯電防止剤、耐ブロッキング剤、滑剤、防雲
剤、安定剤および造核剤などの添加剤を含有させてもよ
い。
【0021】本発明の熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フ
ィルムは、例えばダイスを用いたTダイキャスト法によ
り成形されたシートをテンター法またはロール延伸など
の公知の延伸方法により少なくとも一軸方向、例えばT
D方向またはMD方向に延伸して得られる。
【0022】本発明の熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フ
ィルムは、少なくとも一軸方向に延伸されていないと容
器包装の仕上がり面で不良となる。特に低温収縮性良好
なフィルムを得るためには、フィルムを延伸により十分
配向させる必要がある。
【0023】そのためには、フィルムの延伸温度が非常
に重要な要素でである。延伸温度40℃から樹脂の融点よ
り10℃低い温度、好ましくは40℃以上の温度範囲で
延伸すると、フィルムが十分配向し、良好な低温収縮性
のある延伸フィルムが得られる。
【0024】しかし、透明性との兼ね合いから延伸条件
と熱処理条件を検討した結果、延伸温度、延伸倍率、延
伸速度を変更する事によって低温収縮性と透明性とを両
立する事が可能となる、好ましくは延伸倍率は4〜9倍
である。本発明において、熱収縮率は30%以上、好ま
しくは40%以上である。30%未満ではラベル成形性に
劣る。
【0025】本発明においては、熱処理後のヘイズが8
%以下、好ましくは5%以下である。8%を越えると印刷
が見えにくい。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。実施
例及び比較例におけるデータ及び評価は、次の方法に従
って行った。
【0027】(1)熱収縮率 長さ100mm×100mmのサンプルを90℃の温湯に1
0秒間浸漬したときのMD方向(延伸と直角方向)または
TD方向(延伸方向)の加熱前後の寸法を測定し、下記式
に基づき加熱収縮率を算出した。 加熱収縮率(%)=((加熱前寸法−加熱後寸法)/加熱前
寸法)×100 JIS Z 1709に準拠して測定を実施した。
【0028】(2)ヘイズ 90℃×10秒で熱処理をほどこし、JIS K 7105に準拠
して日本電色工業(株)製ヘイズメーターNDH1001DPを
使用し測定を実施した。
【0029】(3)ポリマーの融点 理学電気(株)製サーモフレックスシリーズのPTC-10Aを
温調機とした外熱式DSCを使用し測定を実施した。
【0030】(4)MFR JIS K7210に基づき測定を実施した。
【0031】(5)ブテンの量 1‐ブテン単位は、赤外分光光度計(FTIR-8100M/島津製
作所)を用いて測定を実施した。
【0032】(実施例1)プロピレン−1‐ブテンランダ
ム共重合体(住友化学工業(株)製、住友ノーブレン、1‐
ブテン単位の含有量27モル%、融点130℃、メルト
フロレート5g/分)100重量%を含有する樹脂組成物
を220℃でTダイから押し出し、15℃の冷却ドラム
に巻き付け、急冷し、未延伸シートを作製した。このシ
ートを50℃で加熱した後、60℃でTD方向へ6倍延
伸し、さらに延伸速度は2000%/分で実施し、厚さ
60μmの横一軸延伸シュリンクラベルフィルムを得
た。得られたフィルムを90℃で10秒熱処理すること
により、熱収縮率が縦方向5%、横方向42%で、ヘイズ
が4.8%で低温収縮性並びに透明性の良好なラベルが
得られた。
【0033】(比較例1)プロピレン−エチレン−1‐ブ
テンランダム共重合体(住友化学工業(株)製、住友ノー
ブレン、エチレン単位の含有量2.1重量%、1‐ブテン
単位の含有量5.7重量%、融点138℃、メルトフロ
レート5g/分)100重量%を含有する樹脂組成物を2
40℃でTダイから押し出し、15℃の冷却ドラムに巻
き付け、急冷し、未延伸シートを作製した。このシート
を80℃で加熱した後40〜80℃でTD方向へ延伸する
も、どの温度でもフィルムが破断し、延伸することがで
きなかった。
【0034】
【発明の効果】本発明のフィルムは、低温収縮性が良好
であり、透明性に優れる熱収縮性ポリオレフィン系樹脂
フィルムが提供できる。また、本発明の熱収縮性ポリオ
レフィン系樹脂フィルムは、ポリ塩化ビニルのような環
境問題もないので好ましい。又、比重が1.0以下であ
るためにポリエチレンテレフタレートボトルとの浮遊分
離が簡単に行われ、リサイクル性を向上させる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 23:14 C08L 23:14 Fターム(参考) 4F071 AA20X AA21X AA82X AA84X AA88X AF30 AF32Y AF61Y AH04 AH06 BA01 BB06 BB07 BC01 4F210 AA03 AA11H AE01 AG01 RA03 RC02 RG02 RG04 RG43

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂からなるフィルム
    であって、前記ポリオレフィン系樹脂が1‐ブテン単位
    の含有量が5〜50モル%の範囲であるようなプロピレ
    ン−1‐ブテンランダム共重合体であることを特徴とす
    る熱収縮性ポリオレフィン系フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の熱収縮性ポリオレフィン
    系樹脂フィルムであって、比重が1.0以下であること
    を特徴とする熱収縮性ポリオレフィン系フィルム。
  3. 【請求項3】 請求項1あるいは2記載の熱収縮性ポリ
    オレフィン系樹脂フィルムであって、熱処理後のヘイズ
    が8%以下であり、かつ熱収縮率が30%以上であるこ
    とを特徴とする熱収縮性ポリオレフィン系フィルム。
JP2000294494A 2000-09-27 2000-09-27 熱収縮性ポリオレフィン系樹脂フィルム Pending JP2002108217A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7638203B2 (en) 2003-12-12 2009-12-29 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Heat shrinkable film
US9555419B2 (en) 2012-05-07 2017-01-31 Eastman Chemical Company Films containing foamable inks or coatings and process for separating similar density materials

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7638203B2 (en) 2003-12-12 2009-12-29 Toyo Boseki Kabushiki Kaisha Heat shrinkable film
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