JPH06181947A - 粘着テープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 片手でも容易に人体の患部に貼付できる粘着
テープを提供する。 【構成】 所定の可撓性を有し、裏面に粘着剤が塗布さ
れた粘着テープ本体１と、粘着テープ本体１の裏面に貼
着され、所定の剛性を有し、２つに分割するための切れ
目３が形成された剛性剥離板２とを備え、粘着テープ本
体１を人体に貼付するときには、剛性剥離版２を折り曲
げることにより剛性剥離版２が切れ目３から２つに分割
され、その分割部分を始点として粘着テープ本体１から
剛性剥離版２が剥離される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は粘着テープ、特に人体の
創傷部や打撲部等の患部に貼付される粘着テープに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】人体の創傷部や打撲部等の患部に貼付さ
れる粘着テープとして、所定の大きさに切られた粘着テ
ープの略中央部にガーゼ等からなる傷当てパッドが固定
された救急絆創膏や、サロンパス（商標名）等に代表さ
れるように、粘着剤と湿布剤を混合したものを布に塗布
した湿布用の粘着テープが多く用いられている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
粘着テープは、患部にそれを貼付する場合に、裏の粘着
面に貼付されている剥離紙やフィルムを中央部から部分
的に剥がし、絆創膏の中央部を患部に当てがいながら剥
離紙やフィルムを両側へ向かって剥がして貼付する構造
となっている。このように、上述の粘着テープにおいて
は、両手で扱うことが前提とされている。このため、一
方の手や腕の患部に上記粘着テープを貼る場合のよう
に、片手が使えない場合には、片手で粘着テープを貼付
することが容易でなく、粘着テープ自体が皺になった
り、よじれてしまったりすることが少なくなかった。

【０００４】本発明は、上記事情を考慮してなされたも
ので、片手でも容易に患部に貼付できる粘着テープを提
供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的は、所定の可撓
性を有し、裏面に粘着剤が塗布された粘着テープ本体
と、前記粘着テープ本体の裏面に貼着され、所定の剛性
を有し、２つに分割するための切れ目が形成された剛性
剥離板とを備え、前記粘着テープ本体を人体に貼付する
ときには、前記剛性剥離版を折り曲げることにより前記
剛性剥離版が前記切れ目から２つに分割され、その分割
部分を始点として前記粘着テープ本体から前記剛性剥離
版が剥離されることを特徴とする粘着テープによって達
成される。

【０００６】上記目的は、所定の可撓性を有し、裏面に
粘着剤が塗布された粘着テープ本体と、前記粘着テープ
本体の裏面に貼着され、所定の剛性を有し、２つに分割
された剛性剥離板とを備え、前記粘着テープ本体を人体
に貼付するときには、分割された前記剛性剥離版がその
分割部分を始点として前記粘着テープ本体から前記剛性
剥離版が剥離されることを特徴とする粘着テープによっ
て達成される。

【０００７】

【作用】本発明によれば、剛性剥離板を折り曲げて分割
することにより、粘着テープ本体の粘着面を露出させ、
さらに、露出した粘着面を人体の患部に当てがいつつ剛
性剥離板を粘着テープ本体との粘着面に沿って押し進め
ることにより、剛性剥離板を粘着テープ本体から剥離さ
せ、粘着テープ本体を患部に貼付することとができる。

【０００８】

【実施例】本発明の一実施例による粘着テープを図１乃
至図３を用いて説明する。本実施例は、本発明による粘
着テープを救急絆創膏に適用したものである。本実施例
では、図１に示すように、裏面（図１において下側の
面）に粘着剤が塗布された粘着テープ本体１は、所定の
大きさに予め分割されている。粘着テープ本体１は可撓
性を有する綿布やプラスチックフィルムから形成され
る。なお、プラスチックフィルムで粘着テープ本体１を
形成する場合には、通気性を確保するため該フィルムに
小孔を散点状に開けておくことが好ましい。

【０００９】この粘着テープ本体１の裏面には、剛性を
有する剛性剥離板２が貼付されている。この剛性剥離板
２は粘着テープ本体１を人体の創傷部や打撲部等の患部
に貼付するときに粘着テープ本体１から引き剥がされる
ものである。この合成剥離板２には、これを折り曲げる
ことにより剛性剥離板２を２つに分割できるようにミシ
ン目等の切れ目３が形成されている。

【００１０】図示した剛性剥離板２は、表面が滑らかで
粘着テープ本体１から剥がされるときに粘着テープ本体
の裏面に塗布された粘着剤が粘着テープ１の裏面から剥
がれることのないよう剥離性の高い素材からなる剥離フ
ィルム２ａと、これに剛性を付与する剛性板２ｂとを張
り合わせて形成されている。剛性板２ｂとしては、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビ
ニールやボール紙等の粘着テープ本体１よりも剛性の高
い板材を用いることができる。

【００１１】なお、剥離フィルム２ａと剛性板２ｂを張
り合わせて剛性剥離板２を形成するのではなく、剥離性
の高い単一素材のみで形成してもよい。また、本実施例
においては、粘着テープ本体１の裏面中央部に人体の創
傷部に当てられ、該創傷部を保護する傷当てパッド５が
粘着テープ本体の裏面に塗布された粘着剤により貼着さ
れている。傷当てパッド５は例えばアクリノールガーゼ
から形成することができる。

【００１２】さらに、本実施例においては、粘着テープ
が保存中に汚染されることを防止するため、少なくとも
粘着テープ本体１の表面はカバー６によって覆われてい
る。カバー６は紙等で形成することができ、その外周部
が剛性剥離板２に接着されている。なお、本実施例の場
合には、粘着テープ本体１の裏面は剛性剥離板２により
覆われているので、粘着テープ本体１の裏側までカバー
を設けて覆う必要は必ずしもないが、全体を覆い得るよ
うに、カバーを袋状に形成し、その中に全体を収納して
もよい。

【００１３】次に、図１に示した粘着テープの使い方に
ついて、図２を参照しつつ説明する。まず、図２（Ａ）
に示したように、剛性剥離板２に中指の腹側が当接する
ようにして、粘着テープの一方の端部を中指と薬指の間
に挟み、人差指の甲側を切れ目３が形成されている箇所
で剛性剥離板２と反対側に当てがうようにして粘着テー
プを保持する。

【００１４】次に、粘着テープの他方の端部に親指を引
っ掛け、人差指の甲を支点に粘着テープの両端部を中指
と人差指で手前側に引っ張り、剛性剥離板２を切れ目３
の形成されている箇所で折り曲げる。これにより、剛性
剥離板２はこの部分で２つに分割され、図２（Ｂ）に示
したように、剛性剥離板２はこの分割部分を始点として
粘着テープ本体１から剥離し、傷当てパッド５が露出す
る。

【００１５】この露出した傷当てパッド５を負傷した他
方の手の指の創傷部７に当て、さらに分割された剛性剥
離板２をそれぞれ負傷した指の側面に添って押し進める
（図２（Ｃ）参照）。こうして、剛性剥離板２は粘着テ
ープ本体１から完全に剥離されると共に、粘着テープ本
体１が負傷した指の側面に巻き付いて貼付される。この
とき、カバー６も剛性剥離板２と一緒に粘着テープ本体
１から剥がされる。

【００１６】このように、本発明による粘着テープにお
いては、片手でも容易に患部に貼付することができる。
なお、本発明による粘着テープにおいては、剛性剥離板
２が剛性を有することから粘着テープ本体１が皺になっ
たり、よじれたりしにくい構造となっている。また、従
来の救急絆創膏の場合、剥離紙を剥がす手掛かりが絆創
膏中央部に固定されている傷当てパッドの直ぐ近くに存
在するため、剥離紙を剥がして傷当てパッドを露出させ
る際に指先が傷当てパッドに触れてしまい、無意識のう
ちに傷当てパッドを汚してしまうことが少なくなかった
が、本発明による粘着テープにおいては、粘着テープの
両端を支えて剛性剥離板２を折り曲げることにより傷当
てパッド５を露出させることができるので、傷当てパッ
ド５を露出させる際に指が傷当てパッド５に触れてしま
うことがなくなる。したがって、創傷部に当てがわれる
まで傷当てパッド５の衛生を保つことができ、衛生的で
ある。

【００１７】図３に本実施例による救急絆創膏の平面図
を示す。図３（Ａ）に示したように、ひとつひとつばら
ばらの救急絆創膏として形成すれば、宣伝広告用のノベ
ルティとして用いることもできるし、図３（Ｂ）に示し
たように、複数個分の剛性剥離板２を連結して複数の救
急絆創膏を連結して形成すれば、携帯用として便利であ
る。なお、粘着テープ本体１の表面やカバー６、剛性剥
離板２に社名や商標名を印刷するなどすれば、これを広
告媒体として利用することも可能である。

【００１８】本発明の他の実施例による粘着テープを図
４を用いて説明する。本実施例も、本発明による粘着テ
ープを救急絆創膏に適用したものである。図１に示す実
施例では、剛性剥離板２に切れ目３を形成することとし
ているが、本実施例では、切れ目３を形成する代わり
に、切れ目が形成されるべき箇所で剛性剥離板２を予め
分割しておくようにしている。この場合、傷当てパッド
５の衛生を保つため、カバー６は全体を覆い得る袋状の
ものとすることが望ましい。しかも、本実施例では、図
４に示すように、予め分割された２枚の剛性剥離板２を
所定の間隔を開け互いに離間させて粘着テープ本体１に
貼着させている。

【００１９】図１に示した粘着テープでは、図２（Ｂ）
に示すように、傷当てパッド５や露出した粘着テープ本
体１よりも剛性剥離板２の分割部が前方に突出してい
る。このため、ある程度の太さがある手首や上腕等の創
傷部に適用する場合、この突出部２ｃが邪魔になるが、
上述のように剛性剥離板２を相互に離間させておけば、
露出した傷当てパッドより前方に剛性剥離板２が突出す
ることがなくなるので、指等の細い部分ばかりでなく、
ある程度の太さがある手首等の創傷部に粘着テープ本体
１を貼付する場合にも剛性剥離板２の突出部が邪魔にな
らず、片手で容易に患部に貼付することができる範囲が
拡がって好ましい。

【００２０】なお、上述の実施例の説明では、本発明を
救急絆創膏に適用した場合について説明したが、ピップ
エレキバン（商品名）やサロンパス（商標名）等に代表
される湿布薬等にも本発明は適用可能である。

【００２１】

【発明の効果】以上の説明の通り、本発明によれば、剛
性剥離板を折り曲げて分割することにより、粘着テープ
本体の粘着面を露出させることができ、さらに、露出し
た粘着面を人体の患部に当てがいつつ剛性剥離板を粘着
テープ本体との粘着面に沿って押し進めることにより、
剛性剥離板を粘着テープ本体から剥離させ、粘着テープ
本体を患部に貼付することができ、これらの動作は片手
で容易に行うことができるので、片手でも容易に粘着テ
ープ本体を患部に貼付できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例による救急絆創膏の断面図で
ある。

【図２】図１の救急絆創膏の使用方法を説明するための
図である。

【図３】本発明の一実施例による救急絆創膏の平面図で
ある。

【図４】本発明の他の実施例による救急絆創膏の断面図
である。

【符号の説明】

１…粘着テープ本体 ２ａ…剥離フィルム ２ｂ…剛性板 ２…剛性剥離板 ３…切れ目 ５…傷当てパッド ６…カバー ７…創傷部

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 所定の可撓性を有し、裏面に粘着剤が塗
   布された粘着テープ本体と、 前記粘着テープ本体の裏面に貼着され、所定の剛性を有
   し、２つに分割するための切れ目が形成された剛性剥離
   板とを備え、 前記粘着テープ本体を人体に貼付するときには、前記剛
   性剥離版を折り曲げることにより前記剛性剥離版が前記
   切れ目から２つに分割され、その分割部分を始点として
   前記粘着テープ本体から前記剛性剥離版が剥離されるこ
   とを特徴とする粘着テープ。
2. 【請求項２】 所定の可撓性を有し、裏面に粘着剤が塗
   布された粘着テープ本体と、 前記粘着テープ本体の裏面に貼着され、所定の剛性を有
   し、２つに分割された剛性剥離板とを備え、 前記粘着テープ本体を人体に貼付するときには、分割さ
   れた前記剛性剥離版がその分割部分を始点として前記粘
   着テープ本体から前記剛性剥離版が剥離されることを特
   徴とする粘着テープ。
3. 【請求項３】 請求項１又は２記載の粘着テープにおい
   て、 前記粘着テープ本体の裏面中央部には、人体の創傷部に
   当てられる傷当てパッドが貼着されていることを特徴と
   する粘着テープ。
4. 【請求項４】 請求項１乃至３のいずれかに記載の粘着
   テープにおいて、 前記粘着テープ本体の少なくとも表面を覆うカバーを備
   えていることを特徴とする粘着テープ。