JPH0618065B2 - 磁気記録媒体 - Google Patents

磁気記録媒体

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JPH0618065B2
JPH0618065B2 JP60092682A JP9268285A JPH0618065B2 JP H0618065 B2 JPH0618065 B2 JP H0618065B2 JP 60092682 A JP60092682 A JP 60092682A JP 9268285 A JP9268285 A JP 9268285A JP H0618065 B2 JPH0618065 B2 JP H0618065B2
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【発明の詳細な説明】 イ、産業上の利用分野 本発明は磁気テープ、磁気シート、磁気ディスク等の磁
気記録媒体に関するものである。
ロ、従来技術 一般に、磁気テープ等の磁気記録媒体は、磁性粉、バイ
ンダー樹脂等からなる磁性塗料を支持体上に塗布、乾燥
することによって製造される。
こうした磁気記録媒体においては、磁性層のバインダー
樹脂としてポリエステルポリカーボネートポリウレタン
といったエステル結合を含むポリカーボネートポリウレ
タンを用いている(特開昭58-60430号公報等参照)が、
エステル結合が加水分解を受け易く、経時変化を生じ易
く、走行性能が劣化してくる。
また、ポリエステルポリカーボネートポリウレタンは磁
性粉の分散性が悪く、S/Nが不充分である。
ハ、発明の目的 本発明の目的は、走行特性の改良と同時にS/N、耐久
性の向上も効果的に実現した磁気記録媒体を提供するも
のである。
ニ、発明の構成及びその作用効果 即ち、本発明は、エステル結合を含まないポリカーボネ
ートポリウレタンと、下記一般式で表わされる化合物と
が磁性層に含有されている磁気記録媒体に係るものであ
る。
一般式: {但し、Aは水酸基、−OM(Mはアルカリ金属)で表
わされる基又は で表わされる基;n、mは1〜200の実数;Rは脂肪族
炭化水素残基、好ましくはC〜C30のアルキル又は
アルケニル基である。} 本発明の一般式の化合物は、室温で固体の場合の融点は
20〜70℃が好ましく、更に好ましくは60℃以下がよく、
25〜55℃が特に好ましい。液体であってもよい。一方、
フェニル環を有しないもの、例えばC18H37−OHにエチ
レンオキサイドを付加してリンエステル化したものは、
耐熱性等が問題となる以前に、電磁気特性等の特性が実
用的にみて不充分となり、耐熱性等も実用に適さないも
のとなる。
本発明の化合物について、上記一般式中のn、mは1〜
200とすべきであり、好ましくは6〜100であるときは本
発明の効果を充二分に発揮できる。また、Rは炭素原子
数1〜30とするのがよいが、その炭素原子数を1以上と
するのがバインダー樹脂とのなじみを良好としたり、層
中での移動を防止したりする点で望ましく、また30以下
とする方が磁性塗料等の分散不良を防いだり、リン酸残
基の適度の親水性を保てる点で望ましいからである。上
記炭素原子数は更に2〜24であるのが望ましい。この場
合、Rは好ましくはアルキル基であり、フェニル基と共
に親油性を呈し、かつエチレングリコール残基 は親水性を呈するので、これら両基の比率(特に、n及
びRの種類)を調整することによって、適切なHLB
(Hydrophilic-Lipophilic-Balance:親水性−親油性バ
ランス)を得ることができる。
本発明の化合物において、上記一般式中、Aが である場合は、ジエステル体となるが、使用に際して
は、このジエステル体とAが水酸基であるモノエステル
体とを併用すれば好ましい特性の媒体が得られる。勿
論、モノエステル体とジエステル体とを夫々単独で使用
してもよい。また、上記一般式中のAとして、−ONa
−、−OK等を適用してよいが、この場合は磁性粉を本
発明の化合物で前処理した後に塗料中に添加するのがよ
い。
また、本発明の化合物において、上記一般式中のn、m
を選択することによって、その化合物のHLBを8〜14
とするのが望ましい。即ちHLBが8より小さいと親油
性が強くなり、また、14より大きいと親水性が強くな
り、いずれの場合も磁性塗料等の分散剤として分散不良
や分散経時安定性の面で好ましくないことがある。
本発明の化合物の磁性層中への添加量には適切な範囲が
あり、磁性粉100重量部に対して1〜10重量部がよく、
1.5〜7重量部が更によい。添加量を1重量部以上とす
ることによって分散性、耐久性等を充分とし、層の表面
性をよくし、また10重量部以下とすることによって塗料
の粘度を充分として膜厚の制御をし易くなる。
本発明の化合物の具体例は以下の通りであるが、これら
に限定されるものではない。
例示化合物 例示化合物 例示化合物 例示化合物 例示化合物 例示化合物 例示化合物 例示化合物 例示化合物 本発明の磁気記録媒体において磁性層のバインダー樹脂
として少なくともエステル結合を含まないポリカーボネ
ートポリウレタンを使用する。ここでいう「エステル結
合」には、ウレタン結合(−NHCOO−)やカーボネ
ート結合 は含まれないものとする。このポリカーボネートポリウ
レタンは、エステル結合を含まないポリカーボネートポ
リオールとポリイソシアネートとの反応によって合成で
きる。このエステル結合を含まないポリカーボネートポ
リウレタンは、ウレタン本来の優れた特長(強度等)を
有する上に、エステル結合がないために経時変化が少な
く、耐久性もあり、かつ磁性粉の分散も良い。
次に、上記のエステル結合を含まないポリカーボネート
系ポリウレタンの構造を説明する。このポリウレタン
は、例えば次式に基づいてポリカーボネートポリオール と多価イソシアネート(例えばOCN−R′−NCO)
とのウレタン化反応によって合成される。
(但し、R、R′は脂肪族もしくは芳香族炭化水素基で
ある。lはTgの低下及びべた付き防止のために50以下
がよく、1〜30が望ましい。mは膜形成能を保持しかつ
溶媒溶解性をよくするために5〜500がよく、10〜300が
望ましい。lとmは、このポリカーボネートポリオール
ポリウレタンの平均分子量が望ましくは5万〜20万とな
るように選定する。) ここで使用可能なポリカーボネートポリオールは、ポリ
オールをカーボネート結合で連鎖せしめてなるものであ
って、例えば従来公知の多価アルコールとホスゲン、ク
ロルギ酸エステル、ジアルキルカーボネート又はジアリ
ルカーボネート等の縮合によって得られる。
上記多価アルコールとしては、1,10−デカンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ブタンジオー
ル、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、1,5−ペンタンジオール等が挙げられる。
上記したウレタン化反応においては、ポリカーボネート
に活性水素(−OHによる)が存在していることが重要
であるが、それと同様の活性水素を供給する化合物とし
て上記に例示した多価アルコール以外に、エチレングリ
コール、ジアチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブチレングリコール、ビスフェノールA、
グリセリン、1,3,6−ヘキサントリオール、トリメ
チロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、スクロース、ジプロプレングリコール、メチルジエ
タノールアミン、エチルビイソプロパノールアミン、ト
リエタノールアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミン、ビス(P−アミノシクロヘキサン)、トリ
レンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、メチレンビ
ス(2−クロルアニリン)等の化合物、及び/又はこれ
らの化合物に、エチレンオキサイド、プロピレンオキサ
イド、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフラン、スチ
レンオキサイドなど(以下単にアルキレンオキサイドと
略記する。)を1種又は2種以上付加して得られるポリ
エーテルポリオールが挙げられる。
次に、上記ポリカーボネートポリオール等の活性水素含
有ポリカーボネートは単独で使用できるが、上記ウレタ
ン化に際して他の多価アルコールを併用してもよく、他
の公知の鎖延長剤を併用してもよい。例えば、ヘキサン
ジオール、ブタンジオール等の他の低分子多価アルコー
ルを併用すると、これが過剰量の上記ポリイソシアネー
トと反応してゲル化を促進する作用を期待できるが、ポ
リカーボネートポリオールの割合は80%以上に保持する
方が耐摩耗性を充分にする上で望ましい。
次に、上記の多価イソシアネートとしては、芳香族イソ
シアネートが望ましく、これには、例えばトリレンジイ
ソシアネート(TDI)(2,4−TDI、2,6−T
DI)、2,4−トリレンジイソシアネートの二量体、
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート(MD
I)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、メタキ
シリレンジイソシアネート(MXDI)、ナフチレン−
1,5−ジイソシアネート(NDI)、o−トリレンジ
イソシアネート(TODI)及びこれらイソシアネート
と、活性水素化合物との付加体などがあり、その平均分
子量としては100〜3,000の範囲のものが好適である。具
体的には、住友バイエルウレタン(株)社製の商品名ス
ミジュールT80、同44S、同PF、同L、デスモジュー
ルT65、同15、同R、同RF、同IL、同SL;武田薬
品工業社製商品タケネート300S、同500;三井日曹ウレ
タン社製商品「NDI」、「TODI」;日本ポリウレ
タン社製商品デスモジュールT100、ミリオネートM
R、同MT、コロネートL;化成アップジョン社製商品
PAPI−135、TDI65、同80、同100、イソシアネー
ト125M、同143Lなどをあげることができる。
一方、脂肪族イソシアネートとしては、ヘキサメチレン
ジイソシアネート(HMDI)、リジンイソシアネート
トリメチルヘキサメチレンジイソイアネート(THD
I)及びこれらイソシアネートと活性水素化合物の付加
体などを挙げることができる。これらの脂肪族イソシア
ネート及びこれらのイソシアネートと活性水素化合物の
付加体などの中でも、好ましいのは分子量が100〜3,000
の範囲のものである。脂肪族イソシアネートの中でも、
非脂環式のイソシアネート及びこれら化合物と活性水素
化合物との付加体が好ましい。
具体的には、例えば住友バイエルウレタン社製商品スミ
ジュールN、デスモジュールZ4273、旭化成社製商品デ
ュラネート50M、同24A−100、同24A−90CX、日本
ポリウレタン社製コロネートHL、ヒュルス社製商品T
MDI等がある。また、脂肪族イソシアネートのなかの
脂環式イソシアネートとしては、例えばメチルシクロヘ
キサン−2,4−ジイソシアネート、4,4′−メチレ
ンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、イソホロン
ジイソシアネート及びその活性水素化合物の付加体等を
あげることができる。具体的には、ヒュルス化学社製商
品「IPDI」、「IPDI−T1890」、同−H2921、
同−B1065等がある。他の多価イソシアネートとして
は、ジイソシアネートと3価ポリオールとの付加体、も
しくはジイソシアネートの5量体等がある。これらの例
としては、トリレンジイソシアネート3モルとトリメチ
ロールプロパン1モルの付加体、メタキシリレンジイソ
シアネート3モルとトリメチロールプロパン1モルの付
加体、トリレンジイソシアネート3モルとヘキサメチレ
ンジイソシアネート2モルからなる5量体があり、これ
らは工学的に容易に得られる。
上記した多価イソシアネートのうちで芳香族系のものが
硬質成分(ハードセグメント)として作用するために、
ポリカーボネート(ポリオール)ポリウレタンの剛性を
充分にだせる点で望ましい。この場合、上記ポリウレタ
ンのイソシアネート成分として芳香族系を使用するとス
チル耐久性を充分に大きくできる。上記した芳香族イソ
シアネートのうち、ナフチレン−1,5−ジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジイソシアネートが特に望まし
い。
上記したイソシアネートの使用量は、ポリイソシアネー
ト中に含有するNCO基(イソシアネート基)が、活性
水素含有化合物(例えばポリカーボネートポリオール)
の含有する活性水素の総量に対し、0.8〜1.2当量比、さ
らに好ましくは0.85〜1.1当量比となるようにするのが
望ましい。
本発明にかかるポリウレタンを製造する最には必要によ
り次の如き溶剤を用いることができる。ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミドなどのアミド系、ジメチ
ルスルホキサイドなどのスルホキサイド系、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなどの環状エーテル系、シクロ
ヘキサノンなどの環状ケトン系、アセトン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトンなどの非環状ケトン
系、“セルソルブ”、“ブチルセロソルブ”、“カルビ
トール”、“ブチルカルビトール”等として知られてい
るグリコールエーテル系、商品名“セロソルブアセテー
ト”、“ブチルセロソルブアセテート”、“カルビトー
ルアセテート”、“ブチルカルビトールアセテート”等
として知られている酢酸グリコールエーテル系、ならび
に例えば商品名“ダイグライム”として知られている二
塩基酸エステル系溶剤の1種又は2種以上、さらには上
記溶剤と酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系、ベ
ンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系、
メチレンクロライド、トリクロロエチレン、トリクロロ
エタン、パークロルエチレンなどの塩基系、メタノー
ル、エタノール、イソプロパノール、ブタノールなどの
アルコール系溶剤との混合溶剤等である。また、2,
2,4−トリメチル1,3−ペンタンジオールモノイソ
ブチレートも使用できる。
本発明では、バインダー樹脂として上記のポリウレタン
と共に、通常のポリウレタンも併用できる。かつ、フェ
ノキシ樹脂を含有せしめれば、磁性層に適用する場合に
磁性粉の分散性が向上し、その機械的強度が増大する。
但し、フェノキシ樹脂のみでは層が硬くなりすぎるがこ
れはポリウレタンの含有によって防止でき、支持体又は
下地層との接着性が良好となる。
使用可能なフェノキシ樹脂には、ビスフェノールAとエ
ピクロルヒドリンの重合より得られる重合体であり、下
記一般式で表わされる基本構造のものがよい。この構造
中、更に各種置換基が導入されてもよい。
例えば、ユニオンカーバイド社製のPKHC、PKH
H、PKHT等がある。
なお、上記に加え、バインダー成分として他に使用可能
なものには、 一般式: で表わされる塩化ビニル系共重合体がある。この場合、 に於けるl及びmから導き出されるモル比は、前者のユ
ニットについては95〜50モル%であり、後者のユニット
については5〜50モル%である。また、Xは塩化ビニル
と共重合体し得る単量体残基を表わし、酢酸ビニル、ビ
ニルアルコール、無水マレイン酸等からなる群より選ば
れた少なくとも1種を表す。(l+m)として表される
重合度は好ましくは100〜600であり、重合度が100未満
になると磁性層等が粘着性を帯び易く、600を越えると
分散性が悪くなる。上記の塩化ビニル系共重合体は、部
分的に加水分解されていてもよい。塩化ビニル系共重合
体として、好ましくは塩化ビニル−酢酸ビニルを含んだ
共重合体(以下、「塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合
体」という。)が挙げられる。塩化ビニル−酢酸ビニル
系共重合体の例としては、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビ
ニルアルコール、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイ
ン酸の各共重合体が挙げられ、塩化ビニル−酢酸ビニル
系共重合体の中でも、部分加水分解された共重合体が好
ましい。上記の塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合体の具
体例としては、ユニオンカーバイト社製の「VAG
H」、「VYHH」、「YMCH」、積水化学(株)製
の「エスレックA」「エスレックA−5」、「エスレッ
クC」、「エスレックM」、電気化学工業(株)製の
「デンカビニル1000G」、「デンカビニル1000W」等が
使用できる。
また、上記以外にも、バインダー樹脂として繊維素系樹
脂が使用可能であるがこれには、セルロースエーテル、
セルロース無機酸エステル、セルロース有機酸エステル
等が使用できる。セルロースエーテルとしては、メチル
セルロース、エチルセルロース等が使用できる。セルロ
ース無機酸エステルとしては、ニトロセルロース、硫酸
セルロース、燐酸セルロース等が使用できる。また、セ
ルロース有機酸エステルとしては、アセチルセルロー
ス、プロピオニルセルロース、プチリルセルロース等が
使用できる。これら繊維素系樹脂の中でニトロセルロー
スが好ましい。
また、バインダー組成全体については、上述のウレタン
樹脂と、その他の樹脂(フェノキシ樹脂と塩化ビニル系
共重合体との合計量)との割合は、重量比で90/10〜30
/70であるのが望ましく、85/15〜40/60が更に望まし
いことが確認されている。この範囲を外れて、ウレタン
樹脂が多いと分散が悪くなり易く、またその他の樹脂が
多くなると表面性不良となり易い。塩化ビニル−酢酸ビ
ニルの場合、ウレタン樹脂とかなりの自由度で混合で
き、好ましくはウレタン樹脂は15〜75重量%である。
本発明の磁気記録媒体を構成する層のバインダー樹脂と
しては、前記したものの他、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、反応型樹脂、電子線照射硬化型樹脂が使用されても
よい。
熱可塑性樹脂としては、軟化温度が150℃以下、平均分
子量が10,000〜200,000、重合度が約200〜2,000程度の
もので、例えばアクリル酸エステル−アクリロニトリル
共重合体、アクリル酸エステル−塩化ビニリデン共重合
体、アクリル酸エステル−スチレン共重合体等が使用さ
れる。
熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては、塗布液の状態で
は200,000以下の分子量であり、塗布乾燥後には縮合、
付加等の反応により分子量は無限大のものとなる。ま
た、これらの樹脂のなかで樹脂が熱分解するまでの間に
軟化又は溶融しないものが好ましい。具体的には、例え
ばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、メラミン
樹脂、アルキッド樹脂等である。
電子線照射硬化型樹脂としては、不飽和プレポリマー、
例えば無水マレイン酸タイプ、ウレタンアクリルタイ
プ、ポリエステルアクリルタイプ等が挙げられる。
本発明において、磁性層中には、更にカーボンブラック
を添加してよい。このカーボンブラックは導電性のある
ものが望ましいが、遮光性のあるものも添加してよい。
こうした導電性カーボンブラックとしては、例えばコロ
ンビアカーボン社製のコンダクテックス(Conductex)9
75(比表面積250m2/g、粒径24mμ)、コンダクテック
ス900(比表面積125m2/g、粒径27mμ)、カボット社製
のバルカン(Cabot Vulcan)XC−72(比表面積254m2/
g、粒径30mμ)、ラーベン1040、420、三菱化成(株)
製の#44等がある。遮光用カーボンブラックとしては、
例えばコロンビアカーボン社製のラーベン2000(比表面
積190m2/g、粒径18mμ)、2100、1170、1000、三菱化
(株)製の#100、#75、#40、#35、#30等が使用可
能である。カーボンブラックは、その吸油量が90ml(D
BP)と100g以上であるとストラクチャー構造をとり
易く、より高い導電性を示す点で望ましい。
本発明の磁気記録媒体は、例えば第1図に示すように、
支持体1上に磁性層2を有している。また磁性層2とは
反対側の面にBC層3が設けられている。このBC層は
設けられてよいが、設けなくてもよい。磁性層2に使用
される磁性粉末、特に強磁性粉末としては、γ−Fe
、Co含有γ−Fe、Fe、Co含有
Fe等の酸化鉄磁性粉;Fe、Ni、Co、Fe
−Ni−Co合金、Fe−Mn−Zn合金、Fe−Ni
−Zn合金、Fe−Ni−Al合金、Fe−Co−Ni
−Cr合金、Fe−Al合金、Fe−Co−Ni−P合
金、Co−Ni合金等Fe、Al、Ni、Co等を主成
分とするメタル磁性粉等各種の強磁性粉が挙げられる。
これらのうち、Co含有酸化鉄やメタル磁性粉が望まし
い。また、磁性粉のBET値は25m2/g以上、更には30
m2/g以上が良い。磁性層2には上述したポリウレタ
ン、リン酸エステルの他に、潤滑剤(例えばシリコーン
オイル、グラファイト、二流化モリブデン、二流化タン
グステン、炭素原子数12〜20の一塩基性脂肪酸(例えば
ステアリン酸)や、総炭素原子数が13〜26個のエステル
であって、一価のアルコールからなる脂肪酸エステル
等)、帯電防止剤(例えばグラファイト)等を添加して
よい。
なお、第1図の磁気記録媒体は、磁性層2と支持体1と
の間に下引き層(図示せず)を設けてもよい。
第2図は、他の磁気記録媒体を示すものであるが、第1
図の媒体の磁性層2上にOC層4が設けられている。こ
のOC層4は、磁性層2を損傷等から保護するために設
けられるが、そのために滑性が充分である必要がある。
そこで、OC層4のバインダー樹脂として、上述の磁性
層2に使用したウレタン樹脂を(望ましくはフェノキシ
樹脂及び/又は塩化ビニル系共重合体を併用して)使用
してよい。OC層4の表面粗さは特にカラーS/Nとの
関連でRa≦0.01μm、Rmax≦0.13μmとするのが
よい。この場合、支持体1の表面粗さをRa≦0.01μ
m、Rmax≦0.13μmとし、平滑な支持体1を用いる
のが望ましい。
第3図は、磁気ディスクとして構成された磁気記録媒体
を示し、支持体1の両面に上述と同様の磁性層2、OC
層4が夫々設けられており、OC層4には上述のウレタ
ン樹脂を主成分とするバインダー樹脂が含有せしめられ
て良い。
ホ、実施例 以下、本発明を具体的な実施例につき説明する。以下に
示す成分、割合、操作順序等は、本発明の精神から逸脱
しない範囲において種々変更しうる。
表−1に示す成分をサンドミルに仕込み、分散させた
後、この磁性塗料を1μmフィルターで濾過後、多官能
イソシアネート5部を添加し、支持体上に5μm厚みに
塗布してスーパーカレンダーをかけ、1/2インチ幅に
スリットしてビデオテープ(各実施例、比較例の番号に
対応する)とした。但し、表−1の第2欄以後の数字は
重量部を表わし、また第2欄以後の「実」は実施例を、
「比」は比較例を表わす。
合成例: 〈ポリカーボネートポリオール合成例〉 ジエチルカーボネート600部及び1,6−ヘキサンジオ
ール650部を130℃〜200℃で16時間反応させ、その後150
℃に冷却し、減圧下20〜50mmHgで残留するエタノール
と未反応ジオールを充分に留去し、790部のポリカーボ
ネートポリオールを得た。このポリオールの水酸基価は
約64であった(分子量は約1800)。
〈ポリカーボネートポリオールポリウレタンの合成〉 上記で合成したポリカーボネートポリオール180部とジ
フェニルメタンジイソシアネート(MDI)24部をメチ
ルエチルケトン580部に溶解し、ウレタン化触媒として
ジブチルスズジラウリレート0.03部を添加し、80℃で7
時間反応し、ポリカーボネートポリオールポリウレタン
のメチルエチルケトン溶液790部を得た(固形分濃度25.
0%、ポリウレタンの▲Mw▼15万)。
比較合成例: 〈ポリエステルポリカーボネートポリウレタン−1の製
造〉 ジエチルカーボネート390部及び1,6−ヘキサンジオ
ール700部を120℃〜200℃で15時間反応させ、その後150
℃に冷却し、減圧して30〜50mmHgとして残留するエタ
ノールを充分に留去し、800部のポリカーボネートポリ
オールを得た。このポリオール中に1,6−ヘキサンジ
オール240部と1,10−デカンジカルボン酸940部を入
れ、約200〜220℃で8時間反応させ、30〜50mmHgで減
圧反応を行い、最終的に1850部のポリカーボネートポリ
エステルポリオールを得た。このポリオールの分子量は
約1700であり、その水酸基価は70であった。このポリオ
ール150部、1,6−ヘキサンジオール10部、イソホオ
ロンジアミン10部、ジフェニルメタンジイソシアネート
140部、ジメチルホルムアミド350部及びメチルエチルケ
トン250部を約80〜120℃で8時間反応させてポリエステ
ルポリカーボネートポリウレタンを得た。
エステル結合を含まないポリカーボネートポリウレタン
の分子量: 実−1 約15万 実−2 約10万 実−3 約18万 実−4 約6万 ポリエステルポリカーボネートポリウレタンの分子量: 比−1 15万 比−2 10万 比−3 10万 夫々の例のビデオテープの性能を表−2に示した。但
し、各特性の測定法は次の通りであった。
クロマS/N: カラービデオノイズメーター「Shibasoku 925D/1」
により測定し、100回後の出力レベルを相対値で示し
た。
ルミS/N:同上。
ジッター値: メグロ・エレクトロニクス社製のVTRジッターメータ
ー「MK−612A」を使用し、30℃、80%RHの高温多
湿下で走行回数0回、100回後の各ジッターを測定し
た。
静止画像寿命: 静止画像が2dB低下するまでの時間を分単位で示す。
値が大きい程磁気記録媒体の耐久性、耐摩耗性が高い。
但し、S/Nについては、実−1、2は比−1を0とし
て、実−3、4は比−2を0としたときの相対値で示し
た。
上記結果から、本発明に基づいて磁性層を形成した実施
例では、テープ性能が著しく向上することが分かる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示すものであって、 第1図、第2図、第3図は各例による磁気記録媒体の一
部分の各拡大断面図 である。 なお、図面に用いられている符号において、 2……磁性層 3……バックコート層(BC層) 4……オーバーコート層(OC層) である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エステル結合を含まないポリカーボネート
    ポリウレタンと、下記一般式で表わされる化合物とが磁
    性層に含有されている磁気記録媒体。 一般式: {但し、Aは水酸基、−OM(Mはアルカリ金属)で表
    わされる基又は で表わされる基;n、mは1〜200の実数;Rは脂肪族
    炭化水素残基である。}
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