JPH0617775U - ゴルフ用手袋 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 着用時にゴルフクラブの接触感と打球感を損
なうことなくゴルフクラブと手との滑り、特に手と手袋
との間に発生する滑りを防止し、手袋の耐久力をも高め
たゴルフ用手袋を提供する。 【構成】 手袋の、手のひら部の内側面２にゴムなどの
高摩擦力の弾性材からなるブロック部３を多数接着して
構成する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ゴルフをするときに使用するゴルフ用手袋に関するもので、特に、 ゴルフクラブとの接触感と打球感を損なうことなく、ゴルファーの手とゴルフク ラブ（グリップ）との間の摩擦力をいっそう高めるゴルフ用手袋に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般的に、ゴルフをするときはゴルフクラブと手の間の滑りを防止するための ゴルフ用手袋を着用している。 ゴルフクラブでゴルフボールを打つときにおいては、正確なスイングフォーム と共にゴルフクラブを正確にグリップすることが大切である。インパクトの瞬間 にゴルフクラブのグリップが僅かでも滑ると正確な打撃は期待することができな い。ゴルフ用手袋は手とゴルフクラブとの間の摩擦力を高め、このような滑りを 防止するためゴルファーの間で広く愛用されている。

【０００３】 ところで、従来のゴルフ用手袋は、使い込むうちに力の強くかかる部分がすり 切れ摩擦力も減少し滑り防止効果が低下し長持ちしにくく、また手に汗をかいた り手袋が濡れた場合などにも滑り防止効果が減少してしまうという問題点があっ た。

【０００４】 このような問題点に着眼し考案されたものとして、実開昭59-105174 号および 同54-16567号公報に記載のものがある。これらの公開公報に記載されている技術 内容は、手袋の手のひら部外側面に高摩擦係数のシートを付着したり、手袋の手 のひら部外側面とゴルフクラブのグリップ部分にマジックテープ（登録商標）か
らなる滑り防 止片を付着したものである。

【０００５】 しかし、これらの考案は従来の問題点をある程度は解決したと思われるものの 、新たな問題点を発生させるという欠点があった。すなわち、従来の手袋にシー トまたはマジックテープが張り付けられた構成であるため、その分厚みが増しゴ ルファーがゴルフクラブの把握状態を精密に把握しにくく、インパクト時にも打 球感を敏感に感じ取れないばかりでなく、打球感が鈍るため、正確な打撃を期待 しにくいという欠点があった。

【０００６】 そして、滑り防止手段が手袋の外側面に講じられているため手袋内部で発生す る滑り、すなわち手に汗をかいたり手袋の濡れによって手と手袋との間に生ずる 滑りを防止する効果はまったく期待することができない。また、その製造工程も 複雑になり製造原価も上昇せざるを得ず、外観上の模様もよくないという問題点 をともなっていた。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、前述した従来技術の問題点を解決するためのもので、ゴルフクラブ の接触感と打球感を損なうことなくゴルフクラブと手との滑り、特に手袋内部で 発生する滑りを効果的に防止でき、手袋の耐久性を増すことのできるゴルフ用手 袋を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

本考案のゴルフ用手袋は上記目的を達成するため、手袋の手のひら部（手のひ ら側の指部分を含む）の内側面（裏側面）に高摩擦係数の多数のブロック部を接 着した構成としてあり、好ましくは、ブロック部をゴム等の弾性部材で形成した 構成としてある。

【０００９】

【実施例】

以下、添付図面を通して本考案の実施例を詳細に説明する。 本考案のゴルフ用手袋１は、図１および図２に示されているように手袋１の手 のひら部（手のひら側の指部分を含む）の内側面（裏側面）２に摩擦係数の高い 材質でなるブロック部３が多数接着されている。ブロック部３は摩擦係数を高め るために弾性材料からなっている。弾性材料としては、いろいろなものがあるが 、一例としてゴムを利用することができる。

【００１０】 ブロック部３の厚みは、約０．５〜１ｍｍ程度となるように形成されたものが 望ましい。厚みがそれ以上に形成されている場合には着用感が良くないのはもち ろん、ゴルフクラブとの接触感と打球感を損なうおそれがある。 また、ブロック部３の形状は、いろいろな形状とすることができるが、本実施 例では円形状としてある。そして、円形状とした場合のブロック部の直径は、ほ ぼ２〜３ｍｍ程度に形成することが望ましい。 しかし、手袋の大きさ，弾性材の材質等によっては、ブロック部３の厚み及び 直径を上記数値以外とした方が好適な場合もあり得るので、本発明では、上記数 値に限定されない。

【００１１】 ブロック部３をなす弾性材は、手袋１を製造する原皮（なめし皮）の裏面に接 着してある。接着方法としてはいろいろあるが、一例としては弾性のあるゴムと 接着剤、そしてブロック部の色付けのための印刷インクを混合した液状物を原皮 の裏面にプリントした後、乾燥させることによってブロック部が多数形成された 原皮を得られる。

【００１２】 本考案のゴルフ用手袋１を製造するときは、上記のようにして得られた原皮の ブロック部が形成された部分を手袋１の手のひら部、および指部の手のひら部の 内側に位置するように裁断縫製し、ブロック部が形成されていない他の皮で手袋 １の手の甲部分および指部の手の甲側面を形成することによって本考案のゴルフ 用手袋１を得る。

【００１３】 本考案のゴルフ用手袋１を着用しゴルフクラブを握ると、手袋１の手のひら部 の内側面２に形成された多数のブロック部３によって手と手袋１との間に強い摩 擦力が生じるので滑りを防止することができ、特に手に汗をかいた場合または手 袋が濡れた場合でも手袋１内部に発生する滑りを効果的に防止することができる 。 また、ゴルフクラブを握ったときに加えられる強い力によって、ブロック部３ は図３に示すように、手袋１の外側にも突出して自然に影響を及ぼし手袋１とゴ ルフクラブのグリップ部４との間の摩擦力を高めるので、手袋１とグリップ部４ の間に発生する滑りも防止する。

【００１４】 一方、本考案のゴルフ用手袋１は、ブロック部３を形成しても手袋自体の厚み は分厚くならないので、ゴルフクラブとの接触感や打球感を損なうことがない。 そしてまた、本考案のブロック部３は弾性材からなっているので、手袋１が温 度の変化や、濡れた後乾燥した場合などのように伸縮を繰り返すような場合でも 、その伸縮量を弾性をもつブロック部３が吸収し縮小させるため、手袋１がその 分原形を維持するようになり、耐久力を増進させることもできる。

【００１５】

【考案の効果】

以上のように本考案のゴルフ用手袋によれば、ゴルフクラブの接触感と打球感 を損なうことなくゴルフクラブと手との間の滑り、および手と手袋との間の滑り を有効に防止する。また、手袋の耐久性を増す。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のゴルフ用手袋の一部を切開して示す全
体斜視図である。

【図２】図１の切開部分の拡大斜視図である。

【図３】本考案のゴルフ用手袋を着用しゴルフクラブを
握った状態の一部断面図である。

【符号の説明】

１…ゴルフ用手袋 ２…手袋の手のひら部の内側面 ３…ブロック部 ４…ゴルフクラブのグリップ部

Claims (3)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 手袋の手掌部の内側面に、高摩擦係数の
   ブロック部を多数接着したことを特徴とするゴルフ用手
   袋。
2. 【請求項２】 前記ブロック部が、弾性材料で構成され
   ていることを特徴とする請求項１に記載のゴルフ用手
   袋。
3. 【請求項３】 前記ブロック部が、ゴムで構成されてい
   ることを特徴とする請求項１または２記載のゴルフ用手
   袋。