JPH0710779Y2

JPH0710779Y2 - ゴルフ用手袋

Info

Publication number: JPH0710779Y2
Application number: JP1988130668U
Authority: JP
Inventors: 康男橋本; 全秀福田
Original assignee: Sumitomo Rubber Industries Ltd
Current assignee: Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date: 1988-10-04
Filing date: 1988-10-04
Publication date: 1995-03-15
Anticipated expiration: 2003-10-04
Also published as: JPH0251585U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本願考案はゴルフ用手袋に関し、さらに詳しくはゴルフ
クラブのグリップ把持時に重要な役割をする親指袋の構
造に関するものである。

（従来の技術）公知のゴルフ用手袋の中には、第４図に示す如く、手袋
を装着してゴルフクラブをスイングする際に、ゴルフク
ラブのグリップが滑らないようにするために、手袋の掌
部32の表面に多数の滑り止め用隆起50,50・・を形成し
たものが知られている（実開昭63-127915号公報参
照）。

（考案が解決しようとする課題）ところで、第４図に示す公知のゴルフ用手袋において
は、手袋掌部32に多数の滑り止め用隆起50,50・・を形
成しているが、この滑り止め用隆起50,50・・は手袋掌
部32とゴルフクラブのグリップ間の摩擦力を大きくして
該グリップを滑りにくくする作用があるものの、ゴルフ
クラブのグリップ把持時に親指袋35が親指に対して捩れ
るのを防止する作用はほとんどない。即ち、この公知の
ゴルフ用手袋では、手袋を装着してゴルフクラブのグリ
ップを把持する際に、親指袋35とグリップ間に発生する
摩擦力によって該親指袋35や親指に対して捩れるような
作用が働き、これによって親指袋35における平側と甲側
の間に形成されている縫い目が親指の爪の間に入った
り、親指袋35がたるんで手袋の形状が崩れたりすること
から、手袋装着感覚が悪くなってプレーに悪影響を及ぼ
すとともに、見映えを損ねるという問題がある。

さらに、この第４図に示す公知のゴルフ用手袋では、手
袋掌部32に滑り止め用隆起50,50・・を形成しているの
で、グリップ把持時に該隆起50が手の掌部とグリップと
の間に介在されて違和感を感じるという問題があるほ
か、この滑り止め用隆起50,50・・が手袋の意匠感を損
ねるという問題もある。

そこで、本願考案は、親指袋の甲側裏面に滑り止めの加
工を施すことにより、ゴルフクラブのグリップ把持時に
親指袋が捩れ難くなるようにするとともに、見映えも悪
くならないようにしたゴルフ用手袋を提供することを目
的とするものである。

（課題を解決するための手段）本願考案は、上記の課題を解決するための手段として、
ゴルフ用手袋において、親指袋の甲側の裏面に、手袋装
着時に親指の甲部に対して滑り止め作用を有する滑り止
め加工を施している。

上記滑り止め加工は、ゴム材料又は軟質プラスチック材
料からなる滑り止め材を、親指袋甲側裏面に縫着又は接
着剤による貼着等の手段で取付けて形成している。又、
該滑り止め材には、親指甲側に接する側に凹凸模様を形
成することが好ましい。

（作用）本願考案は、親指袋甲側裏面に取付けた滑り止め材によ
り、手袋を装着してグリップを握ったときに、親指袋の
甲側裏面と親指の甲部との間の摩擦力が大きくなる。特
に、本願考案では、滑り止め材としてゴム材料又は軟質
プラスチック材料を使用しているが、ゴム材料又は軟質
プラスチック材料は摩擦係数が高いために、上記親指袋
の甲側裏面と親指の甲部との間の摩擦力はより一層大き
くなる。さらに、該滑り止め材における親指甲側に接す
る側に凹凸模様を形成すると、上記摩擦力がさらに大き
くなる。

又、該滑り止め材は親指袋の甲側裏面に取付けているの
で、グリップ把持時に滑り止め加工部分（滑り止め材）
が指とグリップとの間に介在することがなく、しかも該
滑り止め加工部分が外部から見えない。

（考案の効果）本願考案のゴルフ用手袋は、親指袋甲側裏面に取付けた
滑り止め材により親指袋の甲側裏面と親指の甲部との間
の摩擦力を大きくできるため、この手袋を装着してゴル
フクラブのグリップを把持するときに親指や親指に対し
て滑り難くなる。特に、本願考案では、滑り止め材とし
てゴム材料又は軟質プラスチック材料からなる摩擦係数
の高い材料を使用しているので、より一層の滑り止め作
用を発揮する。その結果、親指袋が捩れ難くなって、手
袋装着感覚が悪くならないという効果がある。又、滑り
止め材に凹凸模様を形成すると、親指袋が親指に対して
より一層の捩れ防止効果を発揮する。

さらに、本願考案は、滑り止め材を親指袋甲側の裏面に
設けているので、グリップ把持時に滑り止め加工部分が
親指とグリップとの間に介在されることがなく、第４図
に示すような手袋掌部に滑り止め用隆起を形成している
従来のゴルフ用手袋の場合のように、グリップ把持時に
おいて該隆起が手掌部とグリップとの間に介在されて違
和感を感じるという問題を改善できるとともに、意匠感
を損ねることがないという効果もある。

（実施例）以下、第１図ないし第３図を参照して本願考案の好適な
実施例を説明すると、第１図には本願考案の実施例に係
るゴルフ用手袋が示されている。該ゴルフ用手袋は、比
較的柔軟な天然な皮革又は合成皮革（人工皮革も含む）
などの材料によって左手装着用（右利き用）に縫製され
ている。この手袋は、親指袋５を除く４つの指袋3,3,3,
3を有する手袋主体部１に親指袋５を相互に縫着して形
成されている。

親指袋５は、第２図に示す親指袋材料20によって形成さ
れるが、この親指袋材料20は、親指袋５の基部14を形成
する基部材料25と、親指袋５の甲側10を形成する親指袋
甲側材料26と親指袋５の平側11を形成する親指袋平側材
料27とを一体に裁断して形成されている。

親指袋甲側材料26の裏面10Aには、親指袋５の捩れを防
止するための滑り止め加工15が施されている。該滑り止
め加工15は、シリコンゴムやウレタンゴム等のゴム材料
又は塩化ビニール等の軟質プラスチック材料からなる滑
り止め材15Aが使用されている。この滑り止め材15Aは、
親指Ｆの甲部Faのほぼ全面を覆う大きさを有する薄板状
であって且つ内面側（指に接する側）に多数の凹凸模様
16を形成している。この凹凸模様16は、滑り止め材15A
の内側全面に、親指Ｆの甲部Faに対して滑り止め作用を
する多数の正方形状の凸部18,18・・を一体形成して構
成されている。

この滑り止め材15Aは、前記親指袋甲側材料26の裏面10A
に縫着又は接着剤による貼着などの手段によって取付け
ている。

そして、滑り止め材つきの親指袋材料20は、親指袋甲側
材料26の外縁部26aと親指袋平側材料27の外縁部27aとを
相互に縫合することによって袋状（親指袋５）に形成さ
れ、該親指袋５を手袋主体部１に縫着して一体化されて
いる。

このようにして縫製された手袋は、手に装着したとき
に、親指袋５の甲側10の裏面10Aに設けられている滑り
止め材15Aが親指Ｆの甲部Faのほぼ全面に当接するよう
になる。従って、この手袋を装着して両手でゴルフクラ
ブのグリップを把持したときに、親指袋５の滑り止め材
15Aと親指Ｆの甲部Faとの間に大きな摩擦力が生じて、
親指袋５は親指Ｆに対して滑り難く（捩れ難く）なる。
特に、滑り止め材料15Aとして、摩擦係数の大きいゴム
材料又は軟質プラスチック材料を使用しているので、親
指に対してより一層の滑り止め作用を発揮し、しかも滑
り止め材15Aに凹凸模様16を形成しているので、親指に
対して更に一層の捩れ防止効果を発揮する。

又、滑り止め加工15を親指袋甲側の裏面に設けているの
で、グリップ把持時に滑り止め加工部分が親指袋とグリ
ップとの間に介在されることがなく、しかも意匠感を損
ねることがない。

上記実施例においては、凹凸模様16の凸部18,18・・を
正方形状に形成しているが、該凸部18,18・・の形状を
他の適宜の形状（例えば丸形）にしたりあるいは凹凸模
様を筋状に形成することもできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本願考案の実施例に係るゴルフ用手袋の平面
図、第２図は第１図のゴルフ用手袋に使用されている親
指袋材料の展開斜視図、第３図は第１図のIII-III断面
図、第４図は従来のゴルフ用手袋の斜視図である。５……親指袋 10……甲側 10A……裏面 15……滑り止め加工 16……凹凸模様Ｆ……親指 Fa……甲部

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】親指袋（５）の甲側（10）の裏面（10A）
に、手袋装着時に親指（Ｆ）の甲部（Fa）に対して滑り
止め作用を有するゴム材料又は軟質プラスチック材料か
らなる滑り止め材（15A）を取付けたことを特徴とする
ゴルフ用手袋。
【請求項２】滑り止め材（15A）に凹凸模様（16）を形
成したことを特徴とする請求項１記載のゴルフ用手袋。