JPH06177384A - 薄膜トランジスタ及びその製造方法 - Google Patents

薄膜トランジスタ及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06177384A
JPH06177384A JP21102793A JP21102793A JPH06177384A JP H06177384 A JPH06177384 A JP H06177384A JP 21102793 A JP21102793 A JP 21102793A JP 21102793 A JP21102793 A JP 21102793A JP H06177384 A JPH06177384 A JP H06177384A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating layer
gate
region
layer
thin film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP21102793A
Other languages
English (en)
Inventor
Sou Yamada
想 山田
Takayuki Yamada
高幸 山田
Atsushi Sakurai
淳 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Business Innovation Corp
Original Assignee
Fuji Xerox Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Xerox Co Ltd filed Critical Fuji Xerox Co Ltd
Priority to JP21102793A priority Critical patent/JPH06177384A/ja
Publication of JPH06177384A publication Critical patent/JPH06177384A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ゲートオフセット領域のチャネル方向の長さ
(LO)を高精度で制御することができ、オフ電流を小
さくし、且つ薄膜トランジスタの特性のばらつきが小さ
い薄膜トランジスタ及びその製造方法を提供する。 【構成】 基板1上に半導体活性層2とゲート絶縁層3
とゲート電極5が順次積層された薄膜トランジスタにお
いて、ゲート絶縁層3上にチャネル領域2cとソース領
域2aとの間のゲートオフセット領域2dの長さを規定
する不純物導入阻止層4aと、チャネル領域2cとドレ
イン領域2bの間のゲートオフセット領域2eの長さを
規定する不純物導入阻止層4bを設けた薄膜トランジス
タであり、ゲート絶縁層3上に設けた不純物導入阻止層
4とゲート電極5の上から不純物を注入してソース領域
2aとドレイン領域2b形成してゲートオフセット領域
2d,2eを規定する薄膜トランジスタの製造方法とし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液晶ディスプレイのア
クティブマトリクス素子等に用いられる薄膜トランジス
タの構造及びその製造方法に係り、特にオフ電流が小さ
く、特性のばらつきが小さい薄膜トランジスタ及びその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】多結晶シリコン(poly-Si )の薄膜を半
導体活性層として用いた薄膜トランジスタ(TFT)
は、安価なガラス基板上で大量に、しかも均一に形成す
ることが容易であるため、液晶ディスプレイのアクティ
ブマトリクス素子として用いられている。また、poly-S
i TFTは、電流駆動能力が高いことから、周辺駆動回
路へも適用することができ、安価に液晶ディスプレイを
形成することができるという利点がある。
【0003】多結晶シリコンを用いた薄膜トランジスタ
(poly-Si TFT)の基本的な構造について、図15を
用いて説明する。図15は、poly-Si TFTのチャネル
長方向に沿った断面説明図である。poly-Si TFTは、
図15に示すように、絶縁性基板1上に、多結晶シリコ
ン(poly-Si)から成る半導体活性層2と、ゲート絶縁層
3と、多結晶シリコンから成るゲート電極5と、絶縁層
6とが順次積層された構造となっており、更に絶縁層6
に設けられた開口部を介してソース領域2aに接続する
ソース電極7aと、同じくドレイン領域2bに接続する
ドレイン電極7bが設けられている。
【0004】尚、ソース領域2a及びドレイン領域2
b、更にゲート電極5は、n型又はp型の不純物が高い
濃度で添加され、抵抗の低い領域となっている。また、
ソース領域2aとドレイン領域2bとの間の部分は、ト
ランジスタの動作時に、チャネルが形成されるチャネル
領域2cとなっている。
【0005】しかし、上記従来のpoly-Si TFTの構成
では、電流リークが起こり易いため、オフ電流が大きく
なり、アクティブマトリクス素子として用いた場合に
は、画素電位保持特性が悪くなり、ディスプレイの表示
特性を低下させる一因となっていた。
【0006】そこで、オフ電流を低減する手法として、
図16の断面説明図に示すようなLDD(Lightly Dope
d Drain )構造のpoly-Si TFTが知られている(特開
平2−74077号公報参照)。図16に示すように、
LDD構造の薄膜トランジスタは、ソース領域2aとチ
ャネル領域2cとの間の領域部分及びドレイン領域2b
とチャネル領域2cとの間の領域部分について、添加す
る不純物イオンの濃度を小さくした低不純物濃度領域2
d′,2e′を設けた構造である。LDD構造とするこ
とにより、電界強度を緩和して、リーク電流を低減する
ようになっている。
【0007】上記のようなLDD構造の薄膜トランジス
タでは、低不純物濃度領域2d′,2e′の長さL及び
その不純物濃度がTFTの特性を決定する重要なパラメ
ータとなっている。
【0008】また、LDD構造のTFTの中でも、低不
純物濃度領域に不純物を全く導入しない構造を特に、ゲ
ートオフセット構造といい、従来のゲートオフセット構
造の薄膜トランジスタとしては、図17に示すようなも
のがあった。図17は、従来のゲートオフセット構造の
TFTのチャネル方向に沿った断面説明図である。
【0009】図17に示すように、ゲートオフセット構
造の薄膜トランジスタは、絶縁性基板1上に半導体活性
層2としての多結晶シリコン層と、ゲート絶縁層3と、
ゲート電極5と、不純物の導入を阻止する絶縁性の不純
物阻止層4が順次積層され、半導体活性層2のチャネル
領域2cの両側に不純物を含まないゲートオフセット領
域2d,2eが設けられ、ゲートオフセット領域2d,
2eの外側に不純物を注入したソース領域2aとドレイ
ン領域2cとが設けられる構造となっている。
【0010】ゲートオフセット構造のTFTは、余分な
不純物導入工程が必要でなく、不純物濃度のばらつきに
起因するTFTの特性のばらつきがなくなるため、大面
積の基板上に、同時に、比較的均一な特性を持つTFT
を多数形成することが可能である。ここで、ゲートオフ
セット領域の長さLOがTFTの特性を決める重要なパ
ラメータとなる。
【0011】次に、上記従来のゲートオフセット構造の
薄膜トランジスタの製造方法(第1の製造方法)につい
て、図18(a)〜(c)及び図19(d)(e)のプ
ロセス断面説明図を用いて説明する。
【0012】まず、絶縁性基板1上に半導体活性層2と
しての多結晶シリコン(poly-Si )層を島状に形成し、
更に、poly-Si 層を被覆するように酸化シリコン(Si
2)層を着膜して、ゲート絶縁層3を形成する(図1
8(a)参照)。
【0013】次に、ゲート絶縁層3上に不純物がドープ
されたpoly-Si 層を着膜し、フォトリソグラフィー及び
エッチングによりゲート絶縁層3上の所定の位置にゲー
ト電極5を形成する(図18(b)参照)。そして、そ
れらを全て被覆するように窒化シリコン(SiNx )か
ら成る不純物導入阻止層4を着膜する(図18(c)参
照)。
【0014】そして、フォトリソグラフィー及びエッチ
ングにより、ゲート電極5の上面及び側面を残し、ソー
ス領域2a及びドレイン領域2bの上部を除去するよう
な形状に不純物導入阻止層4を形成する(図19(d)
参照)。
【0015】その後、上方からイオン注入を行うと、S
iNx 層の不純物導入阻止層4がマスクとなり、不純物
導入阻止層4に覆われていない部分だけに不純物がドー
ピングされて、ソース領域2a及びドレイン領域2bが
形成される(図19(e)参照)。ここで、ゲート電極
5の下層のpoly-Si 層がチャネル領域2cであり、その
両側がゲートオフセット領域2d,2eとなっている。
そして、不純物導入阻止層4を除去し、層間絶縁層の堆
積、開口部の形成に引き続き各電極及び配線を形成し
て、ゲートオフセット構造のTFTが形成される。
【0016】また、ゲートオフセット構造のTFTを形
成する別の方法(第2の製造方法)として、図20
(a)〜(c)及び図21(d)(e)のプロセス断面
説明図に示すような製造方法もあった。まず、絶縁性基
板1上に島状に形成された半導体活性層2としてのpoly
-Si 層を被覆するようにSiO2 層のゲート絶縁層3を
形成し(図20(a)参照)、その上にゲート電極5を
形成する(図20(b)参照)。更にその上に、不純物
導入阻止層4としてのSiNx 層を全体を覆うように着
膜する(図20(c)参照)。
【0017】そして、異方性エッチングによりゲート電
極5の側壁に不純物導入阻止層4を残すような形状に形
成する(図21(d)参照)。この状態で不純物イオン
の注入を行うと、半導体活性層2のうち、ゲート電極5
及び不純物導入阻止層4で覆われていない部分にのみ不
純物がドーピングされて、ソース領域2aとドレイン領
域2bが形成され、ゲート電極5が覆っている部分がチ
ャネル領域2cとなり、不純物導入阻止層4が覆ってい
る部分がゲートオフセット領域2d,2eとなる(図2
1(e)参照)。このようにしてゲートオフセットTF
Tが形成されるようになっていた。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の第1の製造方法によるゲートオフセット構造の薄膜
トランジスタ(TFT)では、ゲートオフセット領域2
d,2eが、ゲート電極5と不純物導入阻止層4とを形
成する2度のフォトリソグラフィー工程の重ね合わせに
より形成されることになり、TFT特性を大きく左右す
るゲートオフセット領域の長さLOが、マスクアライメ
ント(マスク合わせ)の精度に依存するため、アライメ
ントずれによって長さLOも大きく変化し、長さLOを
高精度で制御することが困難となり、TFT特性のばら
つきが大きくなってしまうという問題点があった。
【0019】また、上記従来の第2の製造方法によるゲ
ートオフセット構造の薄膜トランジスタ(TFT)で
は、ゲートオフセットの長さLOは、1回の異方性エッ
チング工程により形成されるゲート電極5の側壁の不純
物導入阻止層4の加工精度に依存するが、この異方性エ
ッチング工程は、堆積させたSiNx 層の膜厚又はエッ
チング速度のばらつき等によって絶縁性基板1の面内各
所で最適なエッチング時間が異なるため、処理時間の制
御が難しく、ゲート電極側壁の不純物導入阻止層4を均
一に形成することが困難となり、TFT特性のばらつき
が大きくなってしまうという問題点があった。
【0020】本発明は上記実情に鑑みて為されたもの
で、TFT特性を大きく左右するゲートオフセット領域
の長さLOを高精度で制御することができ、オフ電流が
小さく、且つTFT特性のばらつきが小さい薄膜トラン
ジスタ及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記従来例の問題点を解
決するための請求項1記載の発明は、基板上に島状に形
成された半導体活性層としての多結晶シリコン層と、前
記多結晶シリコン層を被覆するゲート絶縁層と、前記多
結晶シリコン層の両端に形成されるソース領域及びドレ
イン領域と、前記ソース領域と前記ドレイン領域との間
に位置して前記ゲート絶縁層上に形成されるゲート電極
層とを有する薄膜トランジスタにおいて、前記半導体活
性層で前記ゲート電極に覆われる部分のチャネル領域と
前記ソース領域との間の不純物が注入されないゲートオ
フセット領域の長さを規定する絶縁層と、前記チャネル
領域と前記ドレイン領域との間の不純物が注入されない
ゲートオフセット領域の長さを規定する絶縁層とを、前
記ゲート絶縁層上に設けたことを特徴としている。
【0022】上記従来例の問題点を解決するための請求
項2記載の発明は、薄膜トランジスタの製造方法におい
て、基板上に半導体活性層を島状に形成する工程と、前
記半導体活性層を被覆するゲート絶縁層を形成する工程
と、前記ゲート絶縁層上に絶縁層を積層する工程と、前
記半導体活性層でソース領域、ドレイン領域、チャネル
領域となる部分の上部の前記絶縁層を除去して前記チャ
ネル領域と前記ソース領域との間のゲートオフセット領
域の上部及び前記チャネル領域と前記ドレイン領域との
間のゲートオフセット領域の上部に前記絶縁層を残す工
程と、前記チャネル領域上部の位置に前記ゲートオフセ
ット領域上部の前記絶縁層に一部が重なるようにゲート
電極を形成する工程と、前記絶縁層と前記ゲート電極の
上から不純物を注入して前記ソース領域と前記ドレイン
領域を形成する工程とを有することを特徴としている。
【0023】上記従来例の問題点を解決するための請求
項3記載の発明は、請求項1記載の薄膜トランジスタに
おいて、前記ゲート絶縁層が前記半導体活性層上に前記
半導体活性層と同一形状で形成され、前記ゲート絶縁層
の端部を覆うように前記半導体活性層周辺に短絡防止用
の絶縁層を設けたことを特徴としている。
【0024】上記従来例の問題点を解決するための請求
項4記載の発明は、薄膜トランジスタの製造方法におい
て、基板上に半導体活性層とゲート絶縁層とを真空状態
で連続して着膜する工程と、前記半導体活性層と前記ゲ
ート絶縁層とを島状に形成する工程と、前記ゲート絶縁
層上に絶縁層を積層する工程と、前記半導体活性層でソ
ース領域、ドレイン領域、チャネル領域となる部分の上
部の前記絶縁層を除去して前記チャネル領域と前記ソー
ス領域との間のゲートオフセット領域の上部及び前記チ
ャネル領域と前記ドレイン領域との間のゲートオフセッ
ト領域の上部及び前記島状に形成されたゲート絶縁層の
端部を覆うように前記半導体活性層の周辺に前記絶縁層
を残す工程と、前記チャネル領域上部の位置に前記ゲー
トオフセット領域上部の前記絶縁層に一部が重なるよう
にゲート電極を形成する工程と、前記絶縁層と前記ゲー
ト電極の上から不純物を注入して前記ソース領域と前記
ドレイン領域を形成する工程とを有することを特徴とし
ている。
【0025】上記従来例の問題点を解決するための請求
項5記載の発明は、請求項1記載の薄膜トランジスタに
おいて、前記多結晶シリコンを被覆するゲート絶縁層が
多層構造を有することを特徴としている。
【0026】上記従来例の問題点を解決するための請求
項6記載の発明は、請求項5記載の薄膜トランジスタに
おいて、前記ゲートオフセット領域を規定する絶縁層と
前記多層構造のゲート絶縁層の内で最下層のゲート絶縁
層とが同じ材料で形成されていることを特徴としてい
る。
【0027】上記従来例の問題点を解決するための請求
項7記載の発明は、請求項2記載の薄膜トランジスタの
製造方法において、前記半導体活性層を被覆するゲート
絶縁層を形成する工程が材料の異なる複数のゲート絶縁
層を多層に形成する工程であり、前記ゲート絶縁層上に
積層される絶縁層の材料を前記多層構造のゲート絶縁層
の内で最下層のゲート絶縁層の材料と同じにすることを
特徴としている。
【0028】上記従来例の問題点を解決するための請求
項8記載の発明は、請求項1記載の薄膜トランジスタに
おいて、前記ゲートオフセット領域を規定する絶縁層と
前記ゲート電極層との間に前記半導体活性層を覆うよう
に別の絶縁層を設けたことを特徴としている。
【0029】上記従来例の問題点を解決するための請求
項9記載の発明は、請求項8記載の薄膜トランジスタに
おいて、前記別の絶縁層と前記ゲートオフセット領域を
規定する絶縁層とが異なる材料で形成されていることを
特徴としている。
【0030】上記従来例の問題点を解決するための請求
項10記載の発明は、請求項2記載の薄膜トランジスタ
の製造方法において、前記ゲートオフセット領域の上部
に前記絶縁層を残す工程と前記ゲート電極を形成する工
程との間に、前記半導体活性層を覆うように前記絶縁層
とは異なる材料の別の絶縁層を積層する工程を設けたこ
とを特徴としている。
【0031】
【作用】請求項1記載の発明によれば、ゲート電極の真
下のチャネル領域とソース領域との間のゲートオフセッ
ト領域の長さ及びチャネル領域とドレイン領域との間の
ゲートオフセット領域の長さを規定し、不純物注入工程
でマスクとして作用する絶縁層をゲート絶縁層上に設け
た薄膜トランジスタとしているので、絶縁層及びその上
に形成されたゲート電極の上部から不純物を注入すれ
ば、ソース領域とチャネル領域との間及びドレイン領域
とチャネル領域との間の不純物が注入されないゲートオ
フセット領域を、マスクアライメント精度に依存するこ
となく絶縁層により規定した寸法で形成することがで
き、薄膜トランジスタの特性に影響を与えるゲートオフ
セット領域の寸法のばらつきを小さくすることにより、
薄膜トランジスタの特性のばらつきを小さくして均一性
を向上させることができ、更にリーク電流を小さくして
薄膜トランジスタの特性を向上させることができる。
【0032】請求項2記載の発明によれば、ゲート絶縁
層上に絶縁層を着膜し、ソース領域及びドレイン領域と
チャネル領域の上部の絶縁層を除去してチャネル領域と
ソース領域の間のゲートオフセット領域の上部及びチャ
ネル領域とドレイン領域の間のゲートオフセット領域上
部の絶縁層を残す形状に絶縁層を形成し、絶縁層にまた
がるようにゲート電極を形成した後、絶縁層とゲート電
極をマスクとして上方から不純物の注入を行い、ソース
領域とドレイン領域を形成する薄膜トランジスタの製造
方法としているので、ゲートオフセット領域を、マスク
アライメント精度に依存することなく絶縁層により規定
した寸法で形成することができ、薄膜トランジスタの特
性に大きな影響を与えるゲートオフセット領域の寸法の
ばらつきを小さくすることにより、薄膜トランジスタの
特性のばらつきを小さくして均一性を向上させることが
でき、更にリーク電流を小さくして薄膜トランジスタの
特性を向上させることができる。
【0033】請求項3,4記載の発明によれば、半導体
活性層とゲート絶縁層とを真空状態で連続して着膜し、
島状に形成された半導体活性層の周辺部分における短絡
を防止するための短絡防止用の絶縁層をチャネル領域を
規定する絶縁層と同時に形成する請求項1記載の薄膜ト
ランジスタ及び薄膜トランジスタの製造方法としている
ので、ゲートオフセット領域の長さを高精度に形成で
き、薄膜トランジスタの特性を向上させることができ、
更に半導体活性層とゲート絶縁層とを真空を保持したま
ま連続して着膜できるので、両層間のトラップ準位の密
度を大幅に低減でき、薄膜トランジスタの特性を向上さ
せることができ、また短絡防止用の絶縁層とチャネル領
域を規定する絶縁層とが同時に形成するようにしている
ので、製造工程を簡易にできる。
【0034】請求項5〜7記載の発明によれば、ゲート
絶縁層を多層構造とした請求項1記載の薄膜トランジス
タで、ゲート絶縁層を規定する絶縁層と最下層のゲート
絶縁層とを同じ材料とした請求項5記載の薄膜トランジ
スタ及びその薄膜トランジスタの製造方法としているの
で、ゲート電極層をエッチングする際にゲート電極層の
材料とゲート絶縁層を規定する絶縁層との選択比を大き
くすれば、該絶縁層と最下層のゲート絶縁層はエッチン
グされてしまうことがないため、ソース領域及びドレイ
ン領域がエッチングダメージを受けることがなく、また
ゲートオフセット領域の長さを高精度に形成できる。
【0035】請求項8〜10記載の発明によれば、ゲー
トオフセット領域を規定する絶縁層とゲート電極層との
間に半導体活性層を覆うように別の絶縁層を設けた請求
項1記載の薄膜トランジスタで、この別の絶縁層とゲー
トオフセット領域を規定する絶縁層とを異なる材料とし
た請求項8記載の薄膜トランジスタ及びその薄膜トラン
ジスタの製造方法としているので、ゲート電極層をエッ
チングする際にゲート電極層の材料と別の絶縁層との選
択比を大きくすれば、ゲートオフセット領域を規定する
絶縁層とゲート絶縁層はエッチングされてしまうことが
ないため、ソース領域及びドレイン領域がエッチングダ
メージを受けることがなく、またゲートオフセット領域
の長さを高精度に形成できる。
【0036】
【実施例】本発明の一実施例について図面を参照しなが
ら説明する。図1は、本発明の一実施例に係る薄膜トラ
ンジスタのチャネル方向の断面説明図である。本実施例
(実施例1)の薄膜トランジスタは、図1に示すよう
に、ガラス等の絶縁性基板1上に、多結晶シリコン(po
ly-Si )から成る半導体活性層2と、酸化シリコン(S
iO2 )から成るゲート絶縁層3とが順次積層され、ゲ
ート絶縁層3上のゲートオフセット領域の真上に相当す
る位置に不純物導入阻止層4a及び4bが形成され、不
純物導入阻止層4aと4bの間を埋めるようにpoly-Si
のゲート電極5が形成される構造となっている。
【0037】そして、半導体活性層2の内、ゲート電極
5と不純物導入阻止層4a及び4bの下層部分以外の領
域には不純物イオンが注入され、ソース領域2a及びド
レイン領域2bとなっている。また、半導体活性層2の
内で、ゲート電極5の真下に相当する部分は動作時には
チャネル領域2cとなり、ソース領域2a及びドレイン
領域2bとチャネル領域2cとの間、すなわち不純物導
入阻止層4a及び4bの真下に相当する部分は不純物を
全く含まないゲートオフセット領域2d,2eとなって
いるゲートオフセット構造の薄膜トランジスタである。
【0038】次に、各構成部分について、図1を参照し
ながら具体的に説明する。本実施例の特徴部分である不
純物導入阻止層4は、SiO2 層のゲート絶縁層3上に
着膜された窒化シリコン膜(SiNx )から成り、チャ
ネル方向の長さが所望のゲートオフセット領域の長さL
Oとなるように形成され、その膜厚は約1μmである。
そして、不純物導入阻止層4は、ゲート電極5形成後の
不純物のイオン注入工程においてマスクとして作用し、
不純物導入阻止層4a,4b及びゲート電極5の下層部
分の半導体活性層2には不純物イオンがドーピングされ
ないようになっている。
【0039】不純物が注入されない領域の内で、ゲート
電極5の下層部分は薄膜トランジスタの動作時にキャリ
アが流れるチャネル領域2cとなり、チャネル領域2c
とソース領域2aの間がゲートオフセット領域2dとな
り、チャネル領域2cとドレイン領域2bの間がゲート
オフセット領域2eとなる。ここで、ゲートオフセット
領域2d,2eの長さLOは1度のフォトリソグラフィ
ーと1度のエッチングで形成されるマスク用絶縁層4a
及び4bの長さによって決定される。従って、ゲートオ
フセット領域の長さLOは、アライメント精度には全く
依存せず、エッチング時間の制御も容易であるため長さ
LOを高精度で形成することができる。
【0040】次に、実施例1の薄膜トランジスタの製造
方法について、図2(a)(b)及び図3(c)(d)
のプロセス断面説明図を用いて説明する。図2、図3は
TFTのチャネル方向に沿った断面を示したものであ
る。まず、絶縁性基板1上にLPCVD法により多結晶
シリコン(poly-Si )を約100nm程度の厚さで堆積
し、再結晶化アニールをおこなった後、フォトリソグラ
フィー及びエッチングにより島状にパターニングして半
導体活性層2を形成し、その上に、ゲート絶縁層3とし
てのSiO2 をECR(電子サイクロトロン共鳴)法に
より約100nm程度の厚さで堆積する(図2(a)参
照)。
【0041】次に、ゲート絶縁層3上に、不純物導入阻
止層4としてのシリコン窒化膜(SiNx )をプラズマ
CVD法により約1μm程度の膜厚で着膜する。そし
て、ソース領域2a及びドレイン領域2bに隣接したゲ
ートオフセット領域の真上の位置に、フォトリソグラフ
ィー及びエッチングにより不純物導入阻止層4a及び4
bを島状に形成する(図2(b)参照)。この時、不純
物導入阻止層4a及び4bのチャネル方向の長さは、所
望のゲートオフセット領域のチャネル方向の長さLO
(1〜2μm程度)に等しくなるように形成する。
【0042】ここで、不純物導入阻止層4のパターン形
状は、他の電極や配線部分と同様に予めフォトリソグラ
フィー用のフォトマスク上で正確に作ることができ、エ
ッチング時間の制御も容易であるために、不純物導入阻
止層4a及び4bはLO±0.1μm程度の精度で加工
することが可能である。
【0043】次に、ゲート電極5としてのpoly-Si 層を
LPCVD法により約300nm程度の厚さで着膜し、
フォトリソグラフィー及びエッチングにより所望の形状
にパターニングする(図3(c)参照)。ゲート電極5
の形状は、不純物導入阻止層4a及び4bの間の位置
に、両絶縁層4a,4bの一端を覆うように形成される
ものである。
【0044】そして、上方より不純物イオンを注入し
て、半導体活性層2にソース領域2a及びドレイン領域
2bが形成され、また不純物イオンが注入されたゲート
電極5が形成される。この時、不純物導入阻止層4a,
4b及びゲート電極5がイオン注入のマスクとして作用
するため、その下の半導体活性層2は不純物イオンが注
入されない。ゲート電極5の真下に相当する部分はチャ
ネル領域2cとなるから、不純物イオンを含まないゲー
トオフセット領域2d,2eがチャネル領域2cの両
側、すなわちチャネル領域2cとソース領域2aとの間
及びチャネル領域2cとドレイン領域2bの間に形成さ
れ、その長さLOは、不純物導入阻止層4のチャネル方
向の長さに等しい長さとなる(図3(d)参照)。
【0045】その後、絶縁層、各電極、配線を形成して
全体を絶縁性の保護層で覆い、ゲートオフセット構造の
薄膜トランジスタが完成される。このようにして実施例
1の薄膜トランジスタが形成される。
【0046】実施例1の薄膜トランジスタによれば、所
望のゲートオフセット領域のチャネル方向の長さLOを
有する不純物導入阻止層4a,4bをゲート絶縁層3上
に設け、不純物導入阻止層4aと4bにまたがるように
ゲート電極5を設けて、その上から不純物イオンを注入
した構造としているので、チャネル領域2cに隣接した
ゲートオフセット領域2d,2eのチャネル方向の長さ
LOを、アライメント精度に依存すること無く不純物導
入阻止層4a及び4bの寸法で高精度に形成することが
でき、リーク電流の少ないゲートオフセット構造のpoly
-Si TFTにおけるゲートオフセット領域の長さLOの
ばらつきを小さくし、TFT特性の均一性を向上させる
ことができる効果がある。
【0047】実施例1の薄膜トランジスタの製造方法に
よれば、所望のゲートオフセット領域の真上のゲート絶
縁層3上に、所望のゲートオフセット領域の長さLOと
等しい長さで不純物導入阻止層4a及び4bを形成し、
不純物導入阻止層4a及び4bにまたがるようにゲート
電極5を形成し、更にその上から不純物イオンを注入す
るようにしているので、TFT特性に大きな影響を与え
るゲートオフセット領域のチャネル方向の長さLOを、
アライメント精度に依存すること無く形成することがで
き、不純物導入阻止層のエッチング時間の制御も容易で
あるため長さLOを高精度で形成することができ、ゲー
トオフセット領域の長さLOのばらつきを小さくし、T
FT特性の均一性を向上させることができる効果があ
る。
【0048】また、実施例1の薄膜トランジスタはゲー
トオフセット構造としているので、ゲートオフセット構
造でない従来の薄膜トランジスタと比べて、リーク電流
を減少させてオフ電流は4桁以上小さくすることができ
るのに対して、不純物導入阻止層4a及び4bのチャネ
ル方向の長さを1〜2μmとなるように形成して、ゲー
トオフセット領域2d,2eの長さLOを1μm〜2μ
mの範囲としているので、オン電流の低下は1桁以内と
十分小さく抑えることができ、従って十分なオン/オフ
比が得られる効果がある。
【0049】次に、本発明の別の実施例に係る薄膜トラ
ンジスタについて説明する。図4は、別の実施例(実施
例2)に係る薄膜トランジスタの平面説明図であり、図
5は、図4のA−A′部分の断面説明図であり、図6
は、図4のB−B′部分の断面説明図である。
【0050】別の実施例(実施例2)のpoly-Si TFT
は、図5に示すように、絶縁性基板1上に、連続してpo
ly-Si 層とSiO2 層を順次積層し、パターニングして
島状に半導体活性層2及びゲート絶縁層3が形成され、
その上にSiNx から成る不純物導入阻止層4a及び4
bが積層され、更に、不純物導入阻止層4aと4bにま
たがるようにpoly-Si から成るゲート電極5が形成さ
れ、また半導体活性層2の島状パターンの周辺部には短
絡防止用絶縁層4′が形成され、不純物導入阻止層4
a、4bと短絡防止用絶縁層4′との間に相当する半導
体活性層2にソース領域2a及びドレイン領域2bが形
成されたゲートオフセット構造の薄膜トランジスタであ
る。
【0051】ここで、半導体活性層2としてのpoly-Si
層と、ゲート絶縁層3としてのSiO2 層は、LPCV
D法により真空を破らずに連続して堆積され、その後連
続してパターニングされて形成されている。また、短絡
防止用絶縁層4′は、図6に示すように、ゲート電極5
と半導体活性層2とが島状パターンの周辺部において短
絡するのを防ぐために設けられている。
【0052】そして、不純物導入阻止層4は、チャネル
方向の長さが所望のゲートオフセット領域の長さLOで
形成され、不純物イオンの注入の際にマスクとして作用
し、その下の半導体活性層2には不純物イオンがドーピ
ングされずに、ゲートオフセット領域が不純物導入阻止
層4の長さに等しい長さで形成されるものである。
【0053】次に、実施例2の薄膜トランジスタの製造
方法について図7(a)(b)及び図8(c)(d)の
プロセス断面説明図を用いて説明する。まず、絶縁性基
板1上にLPCVD法により半導体活性層2としてのpo
ly-Siを約100nm程度の厚さで堆積し、それに引き
続いて、真空を保ったままゲート絶縁層3としてのSi
2 を約100nm程度の厚さで堆積する。そして、po
ly-Si 層の再結晶化アニールを行った後、フォトリソグ
ラフィー及びエッチングによりSiO2 層とpoly-Si 層
を同一のレジストパターンを用いて連続してパターニン
グする(図7(a)参照)。
【0054】次に、不純物導入阻止層4と、短絡防止用
絶縁層4′としてのSiNx をプラズマCVD法により
約1μmの膜厚で堆積し、フォトリソグラフィー及びエ
ッチングによりpoly-Si 領域の周辺部には短絡防止用絶
縁層4′を、チャネル領域の両側上部には不純物導入阻
止層4a及び4bを形成する(図7(b)参照)。
【0055】その上に、ゲート電極5としてのpoly-Si
を約300nm程度の厚さで着膜し、フォトリソグラフ
ィーとエッチングにより、不純物導入阻止層4aと4b
にまたがるようにpoly-Si 層をパターニングしてゲート
電極5とする(図8(c)参照)。
【0056】そして、上方から不純物イオンの注入を行
うと、ゲート電極5と不純物導入阻止層4a、4b及び
短絡防止用絶縁層4′とがマスクとなって、それらに覆
われていない部分の半導体活性層2にのみ不純物がドー
ピングされる。この時、ゲート電極5にも不純物がドー
ピングされて電極として形成される。その結果、ソース
領域2a及びドレイン領域2bとチャネル領域2cとの
間に、不純物導入阻止層4a及び4bの寸法と同じ長さ
でゲートオフセット領域が形成される(図8(d)参
照)。そして、絶縁層、各電極、配線部を形成して、ゲ
ートオフセット構造の薄膜トランジスタが形成される。
【0057】実施例2の薄膜トランジスタ及びその製造
方法によれば、不純物導入阻止層4を設けたことにより
TFT特性に大きな影響を与えるゲートオフセット領域
の長さLOを、マスク合わせの精度やエッチング時間に
依存すること無く、高精度で形成することができ、TF
T特性のばらつきを小さくして均一性を向上させ、更に
リーク電流を小さくして特性を向上させることができる
効果がある。
【0058】また、実施例2の薄膜トランジスタ及びそ
の製造方法によれば、半導体活性層2としてのpoly-Si
層と、ゲート絶縁層3としてのSiO2 層とが真空を保
ったまま連続して堆積されているため、半導体活性層2
とゲート絶縁層3との間に形成されるトラップ準位の密
度が大幅に低減し、TFT特性を向上させることができ
る効果がある。
【0059】また、不純物導入阻止層4は、半導体活性
層2及びゲート絶縁層3を連続堆積で形成する場合に必
要になる短絡防止用絶縁層4′と同時に形成できるの
で、余分な製造プロセスを付加する必要がなく、製造工
程を簡易にできる効果がある。
【0060】しかしながら、上記実施例1及び実施例2
の薄膜トランジスタでは、ゲート電極5をエッチングす
る際に、SiO2 のゲート絶縁層3とSiNx の不純物
導入阻止層4とに対して同時に選択比を大きくとること
は困難であるため、ソース領域2a及びドレイン領域2
bの上部におけるゲート絶縁層3がエッチングされてし
まい、ソース領域2a及びドレイン領域2bがエッチン
グダメージを受けてしまうという問題があり、または、
不純物導入阻止層4が横方向にエッチングされてしま
い、ゲートオフセット領域の長さLOを正確な長さに形
成できないという問題がある。そこで、上記問題を克服
することができる実施例3,4の薄膜トランジスタ及び
その製造方法を以下に説明する。
【0061】実施例3の薄膜トランジスタの構成につい
て図9を使って説明する。図9は、実施例3の薄膜トラ
ンジスタの断面説明図である。実施例3の薄膜トランジ
シタ(poly-Si TFT)は、図9に示すように、絶縁性
基板1上に、poly-Si から成る半導体活性層2と、第1
層目のSiO2 から成る第1のゲート絶縁層3aと、第
2層目のSiNx から成る第2のゲート絶縁層3bとが
順次積層され、その上にゲートオフセット領域の真上に
相当する位置にSiO2 から成る不純物導入阻止層4a
及び4bが形成され、更に、不純物導入阻止層4aと4
bにの間を埋めるようにpoly-Si から成るゲート電極5
が形成されたゲートオフセット構造の薄膜トランジスタ
である。
【0062】そして、上面からイオン注入を行い、半導
体活性層2の内で、ソース領域2a及びドレイン領域2
bと、チャネル領域2cと、ゲートオフセット領域2
d,2eとを形成するものである。
【0063】次に、実施例3の薄膜トランジスタの製造
方法について図10(a)〜(c)及び図11(d)
(e)を使って説明する。図10(a)〜(c)及び図
11(d)(e)は、実施例3の薄膜トランジスタの製
造方法プロセス断面説明図である。まず、絶縁性基板1
上にLPCVD法により多結晶シリコン(poly-Si )を
約100nm程度の厚さで堆積し、再結晶化アニールを
行った後、フォトリソグラフィー及びエッチングにより
島状にパターニングして半導体活性層2を形成し、その
上に、第1のゲート絶縁層3aとしてのSiO2 を約5
0nm程度の厚さで堆積する(図10(a)参照)。
【0064】次に、第1のゲート絶縁層3a上に、第2
のゲート絶縁層3bとしてのSiNx を約50nm程度
の厚さで積層する(図10(b)参照)。更に、SiN
x 上に、不純物導入阻止層4としてのシリコン酸化膜
(SiO2)を約1μm程度の膜厚で着膜する。そし
て、ソース領域2a及びドレイン領域2bに隣接したゲ
ートオフセット領域の真上の位置に、フォトリソグラフ
ィー及びエッチングにより不純物導入阻止層4a及び4
bを島状に形成する(図10(c)参照)。この時、不
純物導入阻止層4a及び4bのチャネル方向の長さは、
所望のゲートオフセット領域のチャネル方向の長さLO
(1〜2μm程度)に等しくなるように形成する。
【0065】ここで、不純物導入阻止層4のパターン形
状は、他の電極や配線部分と同様に予めフォトリソグラ
フィー用のフォトマスク上で正確に作ることができ、エ
ッチング時間の制御も容易であるために、不純物導入阻
止層4a及び4bはLO±0.1μm程度の精度で加工
することが可能である。
【0066】次に、ゲート電極5としてのpoly-Si 層を
LPCVD法により約300nm程度の厚さで着膜し、
フォトリソグラフィー及びエッチングにより所望の形状
にパターニングする(図11(d)参照)。ここにおけ
るエッチングは、ゲート電極5のpoly-Si と不純物導入
阻止層4のSiO2 とのエッチングの選択比を大きくし
て行うものであるから、レジストが形成されていないpo
ly-Si 層部分がエッチングされ、更に図11(d)に示
すように、エッチングに晒される第2のゲート絶縁層3
bとしてのSiNx もエッチングされて除去されてしま
うものである。
【0067】そして、上方より不純物イオンを注入し
て、半導体活性層2にソース領域2a及びドレイン領域
2bが形成され、また不純物イオンが注入されたゲート
電極5が形成される。この時、不純物導入阻止層4a,
4b及びゲート電極5がイオン注入のマスクとして作用
するため、その下の半導体活性層2は不純物イオンが注
入されず、ゲート電極5の真下に相当する部分はチャネ
ル領域2cとなり、不純物イオンを含まないゲートオフ
セット領域2d,2eがチャネル領域2cの両側、すな
わちチャネル領域2cとソース領域2aとの間及びチャ
ネル領域2cとドレイン領域2bの間に形成される(図
11(e)参照)。
【0068】その後、絶縁層、各電極、配線を形成して
全体を絶縁性の保護層で覆い、ゲートオフセット構造の
薄膜トランジスタが完成される。このようにして実施例
3の薄膜トランジスタが形成される。
【0069】実施例3の薄膜トランジスタ及びその製造
方法によれば、所望のゲートオフセット領域のチャネル
方向の長さLOを有する不純物導入阻止層4a,4bを
第2のゲート絶縁層3b上に設け、不純物導入阻止層4
aと4bにまたがるようにゲート電極5を設け、その上
から不純物イオンを注入するようにしているので、チャ
ネル領域2cに隣接したゲートオフセット領域2d,2
eのチャネル方向の長さLOを、アライメント精度に依
存すること無く不純物導入阻止層4a及び4bの寸法で
高精度に形成することができ、リーク電流の少ないゲー
トオフセット構造のpoly-Si TFTにおけるゲートオフ
セット領域の長さLOのばらつきを小さくし、TFT特
性の均一性を向上させることができる効果がある。
【0070】また、実施例3の薄膜トランジスタ及びそ
の製造方法によれば、SiO2 から成る不純物導入阻止
層4とSiNx から成る第2のゲート絶縁層3bとを異
なる材料で形成しているので、ゲート電極5をエッチン
グする際に、SiNx 層がエッチングされても、その下
層のSiO2 から成る第1のゲート絶縁層3aは不純物
導入阻止層4と同様にエッチングされないため、ソース
領域2a及びドレイン領域2bはエッチングダメージを
受けることがなく、良好なTFT特性を得ることができ
る効果がある。
【0071】次に、実施例4の薄膜トランジスタの構成
について図12を使って説明する。図12は、実施例4
の薄膜トランジスタの断面説明図である。実施例4の薄
膜トランジシタ(poly-Si TFT)は、図12に示すよ
うに、絶縁性基板1上に、poly-Si から成る半導体活性
層2と、第1層目のSiO2 から成る第1のゲート絶縁
層3aとが順次積層され、その上にゲートオフセット領
域の真上に相当する位置にSiNx から成る不純物導入
阻止層4a″及び4b″が形成され、更に、第2層目の
SiO2 から成る第2のゲート絶縁層3b′が積層され
て、不純物導入阻止層4a″と4b″にの間を埋めるよ
うにpoly-Si から成るゲート電極5が形成されたゲート
オフセット構造の薄膜トランジスタである。
【0072】そして、実施例4のpoly-Si TFTの上面
からイオン注入を行い、半導体活性層2の内で、ソース
領域2a及びドレイン領域2bと、チャネル領域2c
と、ゲートオフセット領域2d,2eとを形成するもの
である。
【0073】次に、実施例4の薄膜トランジスタの製造
方法について図13(a)〜(c)及び図14(d)
(e)を使って説明する。図13(a)〜(c)及び図
14(d)(e)は、実施例4の薄膜トランジスタの製
造方法プロセス断面説明図である。まず、絶縁性基板1
上にLPCVD法により多結晶シリコン(poly-Si )を
約100nm程度の厚さで堆積し、再結晶化アニールを
行った後、フォトリソグラフィー及びエッチングにより
島状にパターニングして半導体活性層2を形成し、その
上に、第1のゲート絶縁層3aとしてのSiO2 を約5
0nm程度の厚さで堆積する(図13(a)参照)。
【0074】次に、第1のゲート絶縁層3a上に、不純
物導入阻止層4″としてのシリコン窒化膜(SiNx )
を約1μm程度の膜厚で着膜する。そして、ソース領域
2a及びドレイン領域2bに隣接したゲートオフセット
領域の真上の位置に、フォトリソグラフィー及びエッチ
ングにより不純物導入阻止層4a″及び4b″を島状に
形成する(図13(b)参照)。
【0075】この時、不純物導入阻止層4a″及び4
b″のチャネル方向の長さは、次に積層する第2のゲー
ト絶縁層3b′の膜厚を考慮して所望のゲートオフセッ
ト領域のチャネル方向の長さLO(1〜2μm程度)に
等しくなるように形成する。ここで、不純物導入阻止層
4″のパターン形状は、フォトリソグラフィー用のフォ
トマスク上で精度良く正確に作ることができる。
【0076】更に、不純物導入阻止層4″上に、第2の
ゲート絶縁層3b′としてのSiO2 を約50nm程度
の厚さで積層する(図13(c)参照)。
【0077】次に、ゲート電極5としてのpoly-Si 層を
LPCVD法により約300nm程度の厚さで着膜し、
フォトリソグラフィー及びエッチングにより所望の形状
にパターニングする(図14(d)参照)。ここにおけ
るエッチングは、ゲート電極5のpoly-Si と第2のゲー
ト絶縁層3b′のSiO2 とのエッチングの選択比を大
きくして行うものであるから、レジストが形成されてい
ないpoly-Si 層部分がエッチングされるものである。
【0078】そして、上方より不純物イオンを注入し
て、半導体活性層2にソース領域2a及びドレイン領域
2bが形成され、また不純物イオンが注入されたゲート
電極5が形成される。この時、不純物導入阻止層4
a″,4b″及びゲート電極5がイオン注入のマスクと
して作用するため、その下の半導体活性層2は不純物イ
オンが注入されず、ゲート電極5の真下に相当する部分
はチャネル領域2cとなり、不純物イオンを含まないゲ
ートオフセット領域2d,2eがチャネル領域2cの両
側、すなわちチャネル領域2cとソース領域2aとの間
及びチャネル領域2cとドレイン領域2bの間に形成さ
れる(図14(e)参照)。
【0079】その後、絶縁層、各電極、配線を形成して
全体を絶縁性の保護層で覆い、ゲートオフセット構造の
薄膜トランジスタが完成される。このようにして実施例
4の薄膜トランジスタが形成される。
【0080】実施例4の薄膜トランジスタ及びその製造
方法によれば、所望のゲートオフセット領域のチャネル
方向の長さLOに近い長さを有する不純物導入阻止層4
a″,4b″を第1のゲート絶縁層3a上に設け、更に
不純物導入阻止層4a″,4b″を覆うように第2のゲ
ート絶縁層3b′を形成し、更に不純物導入阻止層4
a″と4b″にまたがるようにゲート電極5を設け、そ
の上から不純物イオンを注入するようにしているので、
チャネル領域2cに隣接したゲートオフセット領域2
d,2eのチャネル方向の長さLOを、アライメント精
度に依存すること無く不純物導入阻止層4a″及び4
b″の寸法と第2のゲート絶縁層3b′の膜厚で高精度
に形成することができ、リーク電流の少ないゲートオフ
セット構造のpoly-Si TFTにおけるゲートオフセット
領域の長さLOのばらつきを小さくし、TFT特性の均
一性を向上させることができる効果がある。
【0081】また、実施例4の薄膜トランジスタ及びそ
の製造方法によれば、SiNx から成る不純物導入阻止
層4″とSiO2 から成る第2のゲート絶縁層3b′と
を異なる材料で形成し、ゲート電極5をエッチングする
際に、ゲート電極5のpoly-Si と第2のゲート絶縁層3
b′のSiO2 とのエッチングの選択比を大きくするよ
うにしているので、不純物導入阻止層4″及びソース領
域2a,ドレイン領域2b上部の第1,2のゲート絶縁
層3a,3b′がエッチングされてしまうことがないた
め、ゲートオフセット領域の長さLOを正確な長さに保
持でき、更にソース領域2a及びドレイン領域2bはエ
ッチングダメージを受けることがなく、良好なTFT特
性を得ることができる効果がある。
【0082】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、ゲート電
極の真下のチャネル領域とソース領域との間のゲートオ
フセット領域の長さ及びチャネル領域とドレイン領域と
の間のゲートオフセット領域の長さを規定し、不純物注
入工程でマスクとして作用する絶縁層をゲート絶縁層上
に設けた薄膜トランジスタとしているので、絶縁層及び
その上に形成されたゲート電極の上部から不純物を注入
すれば、ソース領域とチャネル領域との間及びドレイン
領域とチャネル領域との間の不純物が注入されないゲー
トオフセット領域を、マスクアライメント精度に依存す
ることなく絶縁層により規定した寸法で形成することが
でき、薄膜トランジスタの特性に影響を与えるゲートオ
フセット領域の寸法のばらつきを小さくすることによ
り、薄膜トランジスタの特性のばらつきを小さくして均
一性を向上させることができ、更にリーク電流を小さく
して薄膜トランジスタの特性を向上させることができる
効果がある。
【0083】請求項2記載の発明によれば、ゲート絶縁
層上に絶縁層を着膜し、ソース領域及びドレイン領域と
チャネル領域の上部の絶縁層を除去してチャネル領域と
ソース領域の間のゲートオフセット領域の上部及びチャ
ネル領域とドレイン領域の間のゲートオフセット領域上
部の絶縁層を残す形状に絶縁層を形成し、絶縁層にまた
がるようにゲート電極を形成した後、絶縁層とゲート電
極をマスクとして上方から不純物の注入を行い、ソース
領域とドレイン領域を形成する薄膜トランジスタの製造
方法としているので、ゲートオフセット領域を、マスク
アライメント精度に依存することなく絶縁層により規定
した寸法で形成することができ、薄膜トランジスタの特
性に大きな影響を与えるゲートオフセット領域の寸法の
ばらつきを小さくすることにより、薄膜トランジスタの
特性のばらつきを小さくして均一性を向上させることが
でき、更にリーク電流を小さくして薄膜トランジスタの
特性を向上させることができる効果がある。
【0084】請求項3,4記載の発明によれば、半導体
活性層とゲート絶縁層とを真空状態で連続して着膜し、
島状に形成された半導体活性層の周辺部分における短絡
を防止するための短絡防止用の絶縁層をチャネル領域を
規定する絶縁層と同時に形成する請求項1記載の薄膜ト
ランジスタ及び薄膜トランジスタの製造方法としている
ので、ゲートオフセット領域の長さを高精度に形成で
き、薄膜トランジスタの特性を向上させることができ、
更に半導体活性層とゲート絶縁層とを真空を保持したま
ま連続して着膜できるので、両層間のトラップ準位の密
度を大幅に低減でき、薄膜トランジスタの特性を向上さ
せることができ、また短絡防止用の絶縁層とチャネル領
域を規定する絶縁層とが同時に形成するようにしている
ので、製造工程を簡易にできる効果がある。
【0085】請求項5〜7記載の発明によれば、ゲート
絶縁層を多層構造とした請求項1記載の薄膜トランジス
タで、ゲート絶縁層を規定する絶縁層と最下層のゲート
絶縁層とを同じ材料とした請求項5記載の薄膜トランジ
スタ及びその薄膜トランジスタの製造方法としているの
で、ゲート電極層をエッチングする際にゲート電極層の
材料とゲート絶縁層を規定する絶縁層との選択比を大き
くすれば、該絶縁層と最下層のゲート絶縁層はエッチン
グされてしまうことがないため、ソース領域及びドレイ
ン領域がエッチングダメージを受けることがなく、また
ゲートオフセット領域の長さを高精度に形成できる効果
がある。
【0086】請求項8〜10記載の発明によれば、ゲー
トオフセット領域を規定する絶縁層とゲート電極層との
間に半導体活性層を覆うように別の絶縁層を設けた請求
項1記載の薄膜トランジスタで、この別の絶縁層とゲー
トオフセット領域を規定する絶縁層とを異なる材料とし
た請求項8記載の薄膜トランジスタ及びその薄膜トラン
ジスタの製造方法としているので、ゲート電極層をエッ
チングする際にゲート電極層の材料と別の絶縁層との選
択比を大きくすれば、ゲートオフセット領域を規定する
絶縁層とゲート絶縁層はエッチングされてしまうことが
ないため、ソース領域及びドレイン領域がエッチングダ
メージを受けることがなく、またゲートオフセット領域
の長さを高精度に形成できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る薄膜トランジスタの
チャネル長方向の断面説明図である。
【図2】 (a)(b)は本実施例の薄膜トランジスタ
の製造プロセス断面説明図である。
【図3】 (c)(d)は本実施例の薄膜トランジスタ
の製造プロセス断面説明図である。
【図4】 本発明の別の実施例に係る薄膜トランジスタ
の平面説明図である。
【図5】 図4のA−A′部分の断面説明図である。
【図6】 図4のB−B′部分の断面説明図である。
【図7】 (a)(b)は別の実施例の薄膜トランジス
タの製造方法プロセス断面説明図である。
【図8】 (c)(d)は別の実施例の薄膜トランジス
タの製造方法プロセス断面説明図である。
【図9】 実施例3の薄膜トランジスタの断面説明図で
ある。
【図10】 (a)〜(c)は実施例3の薄膜トランジ
スタの製造プロセス断面説明図である。
【図11】 (d)(e)は実施例3の薄膜トランジス
タの製造プロセス断面説明図である。
【図12】 実施例4の薄膜トランジスタの断面説明図
である。
【図13】 (a)〜(c)は実施例4の薄膜トランジ
スタの製造プロセス断面説明図である。
【図14】 (d)(e)は実施例4の薄膜トランジス
タの製造プロセス断面説明図である。
【図15】 薄膜トランジスタの基本構造を示す断面説
明図である。
【図16】 LDD構造の薄膜トランジスタの断面説明
図である。
【図17】 従来のゲートオフセット構造の薄膜トラン
ジスタの断面説明図である。
【図18】 (a)〜(c)は従来のゲートオフセット
構造の薄膜トランジスタの第1の製造方法によるプロセ
ス断面説明図である。
【図19】 (d)(e)は従来のゲートオフセット構
造の薄膜トランジスタの第1の製造方法によるプロセス
断面説明図である。
【図20】 (a)〜(c)は従来のゲートオフセット
構造の薄膜トランジスタの第2の製造方法によるプロセ
ス断面説明図である。
【図21】 (d)(e)は従来のゲートオフセット構
造の薄膜トランジスタの第2の製造方法によるプロセス
断面説明図である。
【符号の説明】
1…基板、 2…半導体活性層、 2a…ソース領域、
2b…ドレイン領域、 2c…チャネル領域、 2
d,2e…ゲートオフセット領域、 3…ゲート絶縁
層、 4,4″…不純物導入阻止層、 4′…短絡防止
用絶縁層、 5…ゲート電極、 6…絶縁層、 7a…
ソース電極、 7b…ドレイン電極

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に島状に形成された半導体活性層
    としての多結晶シリコン層と、前記多結晶シリコン層を
    被覆するゲート絶縁層と、前記多結晶シリコン層の両端
    に形成されるソース領域及びドレイン領域と、前記ソー
    ス領域と前記ドレイン領域との間に位置して前記ゲート
    絶縁層上に形成されるゲート電極層とを有する薄膜トラ
    ンジスタにおいて、前記半導体活性層で前記ゲート電極
    に覆われる部分のチャネル領域と前記ソース領域との間
    の不純物が注入されないゲートオフセット領域の長さを
    規定する絶縁層と、前記チャネル領域と前記ドレイン領
    域との間の不純物が注入されないゲートオフセット領域
    の長さを規定する絶縁層とを、前記ゲート絶縁層上に設
    けたことを特徴とする薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】 基板上に半導体活性層を島状に形成する
    工程と、前記半導体活性層を被覆するゲート絶縁層を形
    成する工程と、前記ゲート絶縁層上に絶縁層を積層する
    工程と、前記半導体活性層でソース領域、ドレイン領
    域、チャネル領域となる部分の上部の前記絶縁層を除去
    して前記チャネル領域と前記ソース領域との間のゲート
    オフセット領域の上部及び前記チャネル領域と前記ドレ
    イン領域との間のゲートオフセット領域の上部に前記絶
    縁層を残す工程と、前記チャネル領域上部の位置に前記
    ゲートオフセット領域上部の前記絶縁層に一部が重なる
    ようにゲート電極を形成する工程と、前記絶縁層と前記
    ゲート電極の上から不純物を注入して前記ソース領域と
    前記ドレイン領域を形成する工程とを有することを特徴
    とする薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記ゲート絶縁層が前記半導体活性層上
    に前記半導体活性層と同一形状で形成され、前記ゲート
    絶縁層の端部を覆うように前記半導体活性層周辺に短絡
    防止用の絶縁層を設けたことを特徴とする請求項1記載
    の薄膜トランジスタ。
  4. 【請求項4】 基板上に半導体活性層とゲート絶縁層と
    を真空状態で連続して着膜する工程と、前記半導体活性
    層と前記ゲート絶縁層とを島状に形成する工程と、前記
    ゲート絶縁層上に絶縁層を積層する工程と、前記半導体
    活性層でソース領域、ドレイン領域、チャネル領域とな
    る部分の上部の前記絶縁層を除去して前記チャネル領域
    と前記ソース領域との間のゲートオフセット領域の上部
    及び前記チャネル領域と前記ドレイン領域との間のゲー
    トオフセット領域の上部及び前記島状に形成されたゲー
    ト絶縁層の端部を覆うように前記半導体活性層の周辺に
    前記絶縁層を残す工程と、前記チャネル領域上部の位置
    に前記ゲートオフセット領域上部の前記絶縁層に一部が
    重なるようにゲート電極を形成する工程と、前記絶縁層
    と前記ゲート電極の上から不純物を注入して前記ソース
    領域と前記ドレイン領域を形成する工程とを有すること
    を特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記多結晶シリコンを被覆するゲート絶
    縁層が多層構造を有することを特徴とする請求項1記載
    の薄膜トランジスタ。
  6. 【請求項6】 前記ゲートオフセット領域を規定する絶
    縁層と前記多層構造のゲート絶縁層の内で最下層のゲー
    ト絶縁層とが同じ材料で形成されていることを特徴とす
    る請求項5記載の薄膜トランジスタ。
  7. 【請求項7】 前記半導体活性層を被覆するゲート絶縁
    層を形成する工程が材料の異なる複数のゲート絶縁層を
    多層に形成する工程であり、前記ゲート絶縁層上に積層
    される絶縁層の材料を前記多層構造のゲート絶縁層の内
    で最下層のゲート絶縁層の材料と同じにすることを特徴
    とする請求項2記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記ゲートオフセット領域を規定する絶
    縁層と前記ゲート電極層との間に前記半導体活性層を覆
    うように別の絶縁層を設けたことを特徴とする請求項1
    記載の薄膜トランジスタ。
  9. 【請求項9】 前記別の絶縁層と前記ゲートオフセット
    領域を規定する絶縁層とが異なる材料で形成されている
    ことを特徴とする請求項8記載の薄膜トランジスタ。
  10. 【請求項10】 前記ゲートオフセット領域の上部に前
    記絶縁層を残す工程と前記ゲート電極を形成する工程と
    の間に、前記半導体活性層を覆うように前記絶縁層とは
    異なる材料の別の絶縁層を積層する工程を設けたことを
    特徴とする請求項2記載の薄膜トランジスタの製造方
    法。
JP21102793A 1992-10-09 1993-08-04 薄膜トランジスタ及びその製造方法 Pending JPH06177384A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21102793A JPH06177384A (ja) 1992-10-09 1993-08-04 薄膜トランジスタ及びその製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29664192 1992-10-09
JP4-296641 1992-10-09
JP21102793A JPH06177384A (ja) 1992-10-09 1993-08-04 薄膜トランジスタ及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06177384A true JPH06177384A (ja) 1994-06-24

Family

ID=26518392

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21102793A Pending JPH06177384A (ja) 1992-10-09 1993-08-04 薄膜トランジスタ及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06177384A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0888375A (ja) * 1994-09-13 1996-04-02 Lg Semicon Co Ltd 薄膜トランジスタ及びその製造方法
FR2753806A1 (fr) * 1996-08-24 1998-03-27 Lg Electronics Inc Afficheur a cristal liquide a transistor en couche mince et son procede de fabrication

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0888375A (ja) * 1994-09-13 1996-04-02 Lg Semicon Co Ltd 薄膜トランジスタ及びその製造方法
FR2753806A1 (fr) * 1996-08-24 1998-03-27 Lg Electronics Inc Afficheur a cristal liquide a transistor en couche mince et son procede de fabrication
DE19736204B4 (de) * 1996-08-24 2004-02-19 Lg Philips Lcd Co., Ltd. Dünnschichttransistor, Flüssigkristallanzeige mit Dünnschichttransistor und Herstellungsverfahren dafür

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7087962B1 (en) Method for forming a MOS transistor having lightly dopped drain regions and structure thereof
KR100292922B1 (ko) 박막트랜지스터,박막트랜지스터의제조방법및액정표시장치
US7521717B2 (en) Thin film transistor, flat panel display device, and method of fabricating the same
US20050116305A1 (en) Thin film transistor
US5789283A (en) LDD polysilicon thin film transistor and manufacturing method thereof
JP2007220818A (ja) 薄膜トランジスタ及びその製法
KR100532082B1 (ko) 다결정 박막트랜지스터 및 그 제조방법
WO2018000478A1 (zh) 薄膜晶体管的制造方法及阵列基板的制造方法
US20060286727A1 (en) Polycrystalline silicon liquid crystal display device and fabrication method thereof
KR20000032041A (ko) 박막 트랜지스터 액정 표시 장치의 제조 방법
KR100307457B1 (ko) 박막 트랜지스터의 제조 방법
US6340829B1 (en) Semiconductor device and method for manufacturing the same
US20130087802A1 (en) Thin film transistor, fabrication method therefor, and display device
JPH07211912A (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
EP1559142A1 (en) Thin film transistors and methods of manufacture thereof
JPH06177384A (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
JPH06169086A (ja) 多結晶シリコン薄膜トランジスタ
JP3175390B2 (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
JPH0555573A (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
JPH04369229A (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
JPH06216386A (ja) 薄膜半導体装置
JPH09186337A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法並びにこの方法によって形成された電気光学表示装置
JPH08316490A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
KR100205521B1 (ko) 박막트랜지스터 및 그 제조방법
KR100751315B1 (ko) 박막 트랜지스터, 박막 트랜지스터 제조 방법 및 이를구비한 평판 디스플레이 소자