JPH0617588Y2 - シャープペンシルのリードチャック - Google Patents

シャープペンシルのリードチャック

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JPH0617588Y2
JPH0617588Y2 JP14086287U JP14086287U JPH0617588Y2 JP H0617588 Y2 JPH0617588 Y2 JP H0617588Y2 JP 14086287 U JP14086287 U JP 14086287U JP 14086287 U JP14086287 U JP 14086287U JP H0617588 Y2 JPH0617588 Y2 JP H0617588Y2
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秀平 陰山
良英 光谷
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株式会社寿
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  • Mechanical Pencils And Projecting And Retracting Systems Therefor, And Multi-System Writing Instruments (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案はシャープペンシルの芯喰着用リードチャック
の改良に関する。
〔従来の技術〕
筆圧が加わった時に芯を掴持し、筆圧を解除した時に筆
記先端側へスライダーの弾発力とスライダーの中に挿着
された摩擦付与部によって、芯自体がチャックから筆記
先端側へ離去する際に芯に対するチャックの掴持作用が
解除され、芯を送り出すいわゆる公知のワンウエイ式の
リードチャックを内蔵した後端ノックも可能な自動シャ
ープペンシルが提案されている。ここで、従来のリード
チャックは、一体チャックでスリ割りを設けることによ
りその開放を行っていたが、最近に到って、リードチャ
ック自身を完全に複数分割したものが開発されてきてい
る。
かかるワンウェイ式のリードチャックの芯の開放動作は
リードチャックの後端をつまむ形で押圧し、リードチャ
ックの一部を支点として、てこ作用によって開放するも
のがあった。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかし、リードチャックの後端をつまむ形で押圧し、て
こ作用によってリードチャックの頭部を開放するので、
リードチャックの先端にズレを生じ、芯の開放後再び芯
の喰着位置に複数分割されたリードチャックが戻る場
合、芯の喰着位置で複数分割されたリードチャックが相
互にズレた状態となり、芯スベリを生じたり、折芯の原
因となる等の問題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
この考案に係るシャープペンシルのリードチャックは、
軸線に沿って分割形成されたチャック部材のそれぞれの
外周面に係止段部を突設し、この係止段部には後端ノッ
ク時に相互に逆方向の外力を受けるストッパ当接突部と
スプリング係止突部とを所定間隔隔てて軸方向に相互に
逆方向に向けて突設すると共に、上記ストッパ当接突部
は上記チャック部材相互の合わせ面に対して対称位置と
し、且つ、上記スプリング係止突部は上記ストッパ当接
突部の略90°の位置となる位置関係としたものであ
る。
〔作用〕
この考案におけるシャープペンシルのリードチャック
は、分割チャック部材のそれぞれの外周面に突設された
係止段部に所定の間隔を隔てて逆方向に向け形成され、
後端ノック時に逆方向の外力を受けるストッパ当接突部
とスプリング係止突部との位置関係を、上記ストッパ当
接突部は上記チャック部材相互の合わせ面に対して対称
位置とし、且つ、上記スプリング係止突部は上記ストッ
パ当接突部の略90°の位置としたことにより、後端ノ
ック時に発生する相互逆方向の作用力だけでチャック部
材相互が円滑に開放てこ動作を行い、この開放てこ動作
時にチャック部材の先端部にズレ等が生じるようなこと
がなく、常に安定した芯の開放動作が行われる。
〔実施例〕
以下、この考案の一実施例を図面を参照して説明する。
第1図はこの考案を適用したシャープペンシルの断面図
であり、外筒1の先端に着脱可能に装着された先具2
と、この先具2内に軸方向に摺動可能に収納されたスラ
イダー3と、上記先具2内に軸方向に摺動可能に配置さ
れたスリーブ4と、このスリーブ4内に装着された芯送
出機構5と、上記スリーブ4の後方側内部を軸方向に摺
動可能なストッパ6と、このストッパ6内に嵌合連結さ
れた継手7とを有する。
上記先具2は、第1図〜第3図,第5図示のように、外
筒1との嵌合部21と、この嵌合部21の後端に連設さ
れた後側筒部22とを有する。この後側筒部22には、
第1図〜第5図示のように、一対の対称形状の摺動溝2
3と、この後端筒部22の径方向の弾性変形を確実に行
わせるスリット24とを有する。
上記一対の摺動溝23は、第1図〜第5図示のように、
クランク状でかつ軸方向に沿って対称形状に形成され、
後述するスリーブ突起41が摺動するスリーブ突起摺動
溝23aと、ストッパ突起61が摺動するストッパ突起
摺動溝23bと、上記スリーブ突起摺動溝23aの後端
に形成されたスリーブ後退規制段部23cとを有する。
このスリーブ後退規制段部23cは、後述する先端ノッ
クや過大筆圧緩衝動作によって後退してきたスリーブ突
起41の後退移動を規制する機能を果たす。
ここで、このスリーブ後退規制段部23cとストッパ突
起41の後端とは、外力が作用していない状態(第1図
参照)では、距離aが設けられている。
また、ストッパ突起摺動機構23bの後端に形成された
ストッパ突起係止壁部23dは、ストッパ突起61を係
合し、後述するように、各々ブロック化された先具2、
スリーブ4および継手7を1つのユニットブロック化さ
せる機能を果たす。
一方、この先具2の先側内壁には、第1図示のように環
状のスライダ受部8が嵌着され、このスライダ受部8の
後端内側にはスライダー3を係脱可能に係合する環状の
スライダストッパ81が内方へ向け突設されている。
上記スライダー3は、第1図、第6図〜第8図示のよう
に、スライダ本体31と、このスライダ本体31の先端
側に挿入嵌合されたスライドチップ32と、スライダ本
体31の内部に装着され、芯Sに所定の摩擦力(例えば
13〜20g)を付与する方向性のない左右対称形状の
摩擦付与部材33とを有する。そして、上記スライダ本
体31の後方側は、上記スライダストッパ81に係脱可
能に直径方向に弾性変形可能な複数(この実施例では4
個)の係合片34が分割形成され、この係合片34の各
々には、上記スライダストッパ81に係脱する係合突起
35と、ロック収納時に胴リング9の先端係合部96と
係合する係合凹部36と、傾斜面部36aとが形成され
ている。
尚、第1図においてスライダー3および後述する突き出
しバー10の上半部分(第1図(A)(i),第1図
(B)(i)で図示)は、筆記不使用等特段の外力を付
与しない時(以下、通常時という)の縦断面図を、他
方、下半部分(第1図(A)(ii),第1図(B)(i
i)で図示)は、後述するロック時の縦断面図を示す。
そして、上記先具2内には軸方向に摺動可能にスリーブ
4が配置されている。
このスリーブ4は、第1図,第9図,第10図示のよう
に、筒状を成し、前方側外周には上記先具2のスリーブ
突起摺動溝23a内を摺動する一対のスリーブ突起41
が突設され、他方、後方側には、上述のストッパ突起6
1を所定の摩擦力を付与しながら摺動を許容する摩擦摺
動溝42が同一形状で一対形成されている。
ここで、摩擦摺動溝42は、第9図,第10図示のよう
に、ストッパ突起61を案内する案内溝42aと、この
案内溝42aに連通した摺動溝42bとを有し、この摺
動溝42bの中間部には、摩擦段部43が形成されてい
る。この摩擦段部43は、後述するように、ストッパ突
起61に摩擦力を付与し、スリーブ4全体をストッパ6
と共に所定量だけ、前進させ、芯Sを送出する機能を果
たす。
そして、このスリーブ4は、第1図示のように、その前
端部には胴リング9を介して突き出しバー10が、内部
には芯送出機構5が、また、後端部には、継手7を係合
し、軸方向に摺動可能なストッパ6がそれぞれ配置され
ている。
上記胴リング9は、スリーブ4の先端に嵌合されてい
て、突き出しバー10を移動可能に内部保持する機能
と、スライダー3のロック収納時にスライダー3の後
端部近傍を収納し、かつ係合凹部36を介して係合する
機能と、後方段部91で、後述するボール53の脱落
防止する機能を果たす。ここでこの胴リング9の先端側
は第1,第12図示のように、突き出しバー10の内部
収納およびスライダー3の後端部近傍の収納を、確実に
行うために、少なくとも1以上の軸方向に伸びたスリッ
ト(この実施例では4つ)92が形成されている。93
は突き出しバー10を所定の範囲で移動可能に収納する
内壁部である。94は、内壁段部であって、突き出しバ
ー10の後退移動を規制している。95は、先端壁部で
あって、後述するように、先端ノック時にスライダー
3の後端を押圧当接し、ロック解除する機能と、スラ
イダー3のロック収納を解除する機能を果たす。また、
96は上述の先端係合部である。
尚、胴リング9の先端(先端壁部)95とスライダ受部
8の後端との間には、距離bが設けられている。この距
離bは後端ノック、先端ノックの際の芯送り量ならびに
自動筆記連続可能距離である。
そして、上記胴リング9に保持された突き出しバー10
は、第1図,第13図示のように、その中央内部に軸方
向に伸びた筒部101と、この筒部101内に形成され
た芯導通孔102と、後述する第1の弾性体11の後端
を係止する係止部103と、胴リング9の内壁部93を
移動可能に収納された外周壁部104と、この外周壁部
104の後方に位置し、上記胴リング9の内壁段部94
と当接し、後退移動を規制する後方段部105とを有す
る。106は先端壁部である。
尚、上述の通常時には、第1図示のように、 (イ)スライダー3の後端およびスライダ受部8の後端
と胴リング9の先端壁部95との間には距離bが設けら
れている。この距離bは、後述するように、後端ノッ
クおよび先端ノックの芯送り量であり、また、いわゆ
る自動筆記の可能範囲である。(ロ)スライダー3の係
合突起35と、スライダストッパ81とが係合するため
の後退距離として、距離cが設けられている。
さらに、この突き出しバー10とスライダー3との間に
は、第1の弾性体(例えば弾発力10g〜12g)11
が設けられている。この第1の弾性体11は、スライダ
ー3の内部でかつ突き出しバー10の筒部101に外方
隣設されて、スライダー3を前方付勢していると共に、
突き出しバー10、その後方のスリーブ4等を後方へ付
勢している。
尚、突き出しバー10の筒部101は軸方向に長く伸
び、芯Sを出来る限り覆い、折芯を防止すると共にリー
ドチャック51内に芯カス、折芯が入らないようにし、
しかも、第1の弾性体11の後端を係止する。
次に、上記スリーブ4内に配置されている芯送出機構5
を説明する。
芯送出機構5は、2つに分割形成されたリードチャック
51と、このリードチャック51の頭部のボール保持部
52に保持されたボール53と、上記スリーブ4の先端
内部に必要に応じて嵌着され、かつ、上記ボール保持部
52との間で上記ボール53を嵌合保持する内面テーパ
壁54aが設けられた金属筒54と、スリーブ4の内壁
段部44と上記リードチャック51の係止段部55との
間に弾着されたチャック締付用の第2の弾性体56とを
有している。
上記リードチヤック51は、鍛造またプレス、焼結合
金、ダイキャスト成形等により形成された金属成形品、
あるいは射出成形、圧縮成形により形成された合成樹脂
等で形成されている。
そして、上記リードチャック51は、この実施例におい
て、第1図および第14図〜第17図示のように、芯挿
通孔57の軸線に沿って2分割形成され、それぞれが断
面半球状に形成された一対のチャック部材51a,51
bからなり、このチャック部材51a,51bの外周部
にそれぞれ溝設されたボール保持部52、および突設さ
れた係止段部55と、この係止段部55の前方側の一部
に前方に向けて突設されたスプリング係止用のスプリン
グ係止突部55aと、上記係止段部55の後方側の一部
に後方へ向けて突設されたストッパ当接突部55bと、
上記係止段部55の後端から後方に延びて後端側が漸次
小径となる後部テーパ筒部58と、軸心部の上記芯挿通
孔57と、係合凹部59および係合凸部510とを有す
る。
ここで、上記係合凹凸部59,510は、一方のチャッ
ク部材51aの係合凸部510が他方のチャック部材5
1bの係合凹部59に、かつ、他方のチャック部材51
bの係合凸部510が一方のチャック部材51aの係合
凹部59にそれぞれ係合され、チャック部材51a,5
1b相互の軸方向のズレを防止している。
また、係合凸部510の長さは、係合凹部59の深さよ
り所定量長く形成され、第1図(A)、第17図示のよ
うに、リードチャック部材51a,51bの相互間に隙
間Kを確保している。この隙間Kは、チャック部材51
a,51bを開閉方向にテコ運動させる支点として機能
し、かつ、スムーズなテコ運動を行わせるスペーサ機能
を果たす。
次に上記ボール保持部52は第18図示のように、その
周縁部に土手状の凸状部52aが形成され、内部に収容
されているボール53が容易に外方側方へ脱落しないよ
うに形成されている。
また、スプリング係止突部55aは、上記第2の弾性体
56の後端を係止するもので、各チャック部材51a,
51bの背部位置の係止段部55に突設されている。一
方、ストッパ当接突部55bは、前進してきたストッパ
6の先端に当接し、リードチャック開放力を付与する機
能を有し、この実施例では、各チャック部材51a,5
1bの両側位置の係止段部55に一対突設されている。
そして、このストッパ当接段部55bとスプリング係止
突部55aとは、この実施例では、芯挿通孔57の中心
軸から略90°程度、隔間した位置にそれぞれ突設され
ている。かかる位置関係があるので、後端ノック時に前
進してきたストッパ6から前方押圧力を受けるストッパ
当接段部55bと、これによって圧縮された第2の弾性
体56からの逆方向外力である後方付勢力を受けるスプ
リング係止段部55bとによって、リードチャック51
は係止凹部59および係合凸部510を支点として、第
1図(c)示のように開放てこ動作がスムーズかつ確実
に行われる。
従って、従来のように、リードチャック部材51a,5
1bの後端のテーパ手段を利用しないで、リードチャッ
ク51てこ開放動作が行え、しかもリードチャック部材
51a,51bの頭部のズレの虞れはない。
尚、ストッパ当接突部55bとスプリング係止突部55
aとの隔間距離、位置は上記実施例に限定されることは
なく、上述のリードチャック5の開放てこ動作が働くよ
うな力を発生できれば如何なる隔間位置であってもよ
い。
そして、上記リードチャック51の頭部内壁における芯
挿通孔57の先端側には、小径段差状の芯保持孔部51
2が設けられている。
この芯保持孔部512は、各チャック部材51a,51
bにおける半割芯挿通孔57の内周面中心線方向に沿っ
て形成された半割孔からなり、それらの断面形状は、例
えば第19図〜20図示のように形成されている。
即ち、上記芯保持孔部512は、芯Sのチヤック側が漸
次幅広く拡開する断面略U字状に形成されている。
そしてこの実施例では、かかる芯保持孔部512の両側
内面を芯支持部513としている。この実施例では、芯
支持部513は後述するように、第21図示の4点支持
形歯部511aで4点である。一方第20図示の6点支
持形歯部511bでは当初同じ位置の4点であるが、芯
Sが細くなるに従って、芯保持孔部512の底部512
aも芯支持部となり6点となる。そして、第19図,第
20図示のように、芯支持部513には、その幅方向に
沿って所定の間隔で複数の歯部511が一体形成されて
いる。
第21図は、チャック部材51a,51bの歯部511
の第1の実施例を示す。この実施例では、歯部511を
第20図示の4点支持形歯部511aのみで形成したも
のである。
上記4点支持形歯部511aは、第20図,第21図示
のように、芯保持孔部512の底部512aを除き、チ
ャック部材51a,51bの平面部51a,51b
から芯保持孔部512の側壁512bに渡って形成され
ている。底部512aの歯部が形成されていない部分で
芯カス排出部512cが形成されている。従って、芯S
は第19図示のように4点形成された芯支持部513位
置の歯部511aで4点支持されているので、芯スベリ
等が生ずる虞れはない。
第22図は歯部511の第2の実施例を示す。この実施
例では、歯部511を第19図示の6点支持形歯部51
1bのみで形成したものである。
上記6点支持形歯部511bは、第19図,第22図示
のように、上述の4点支持形歯部511aと異なる点
は、芯カス排出部512cが存在しないで、歯部が平面
部51a,51bから芯保持孔部512に渡り、連
続形成されている構造である。
この6点支持形歯部511bでは、当初芯Sを4点支持
する芯支持部513位置で喰着されている。しかし、そ
の後の長時間の使用の間に筆圧の影響により、喰着部の
芯Sが第19図の点線(イ)で示すように細くなるが、
これに伴い芯Sの(ロ)で示した部分が6点支持形歯部
511bの底部511bで新たに喰着され、6点支持
されることとなる。このように芯Sは6点支持されるの
で、第1の実施例よりさらに芯スベリ等の虞れはない。
第23図は、歯部511の第3の実施例を示す。この実
施例では、第23図示のように、歯部511を4点支持
形歯部511aと、6点支持形歯部511bとの2種類
とし、これを交互に隣設配置したものである。
即ち、芯Sは上述の第2の実施例と同様に、当初、4点
支持形歯部511aおよび6点支持形歯部511bでそ
れぞれ4点支持されている。その後、芯Sが上述のよう
に長期の使用によって細径になるに伴って、6点支持形
歯部511bで6点支持される。そこで、芯Sは4点支
持形歯部511aで4点支持、6点支持形歯部511b
で6点支持され、その支持状態が交互に複数繰返されて
いる。
従って、芯Sは2種類の歯部511a,511bによっ
て芯の径の変化に対応しながら確実に喰着支持されてい
るので、芯スベリ等が生ずる虞れはない。
第24図の実施例では、前実施例における芯保持孔部5
12の歯部511を取り除き、その芯保持孔部512の
開放端部両側を芯支持部514としている。
第25図の実施例では、第22図の芯保持孔部512を
断面V字状に形成している。
従って、第22図〜第24図の芯保持孔部512の場合
にあっても、上記第19図〜第23図示の場合とほぼ同
様の効果が得られる。
尚、上記各実施例の芯保持孔部512は、芯Sを上述の
ように四点支持し得るものであれば、その他の断面形状
であってもよい。
一方、上記リードチャック51の頭部に保持されたボー
ル53は、第1図示のように、スリーブ4の先端部に設
けられた金属筒54aの内面テーパ壁54aとの間に嵌
合保持されている。
この金属筒54によって確実かつ耐久性ある安定した転
がり接触が行え、しかも、リードチャック51の芯保持
が確実に行え且つ耐久性が増す。
ここで、上記金属筒54は必ずしも必要でなく、通常の
使用においては、内面テーパ壁をスリーブ4の先端内面
にボール53に転がり接触する形で形成し、金属筒54
を省略してもよい。
尚、この実施例では、リードチャック51を2つに分割
形成したものを用いたものを示したが、3つ以上に分割
形成してもよく、また、逆に単体形成であってもよい。
さらに、このリードチャック51の軸方向のズレ等を防
止するために、相互の接触部に凹凸係合部やズレ止めの
ギザギサ等を形成するのもよい。また、リードチャック
51の径の一部はスリーブ4の内径に非常に近似し、か
つ、第2の弾性体56の後端は、リードチャック51の
係止段部55によって確実に係着されているので、リー
ドチャック51の上下、左右のガタ付、ズレは確実に防
止される。また、リードチャック51のボール保持部5
2は、単にボール53を保持する孔であってもよいが、
ボール53が脱落しないように収納保持してもよい。
尚、ボール53は、ボール保持部52内で回転自在とな
っている。
また、上記第2の弾性体56は第1の弾性体11よりも
弱い弾発力を有する。
そして、スリーブ4の後端側に設けられたストッパ6
は、第1図示のように、上下に一対のストッパ突起61
が突設され、上述のように、継手7の先端に貫通係着し
ている。このストッパ突起61は、第3の弾性体12
の後退方向付勢力によって先具2のストッパ突起係止壁
23dに当接係止され、後述するように、各々ブロック
化された先具2、スリーブ4及び継手7を1つのユニッ
トブロック化させる機能、後端ノック時のスリーブ4
の摺動溝42a、摩擦段部43と摺動係合し、スリーブ
4を所定量のみ前進させる機能を果たす。
また、このストッパ6の先端側には第1図(A),
(C)のように、先端に向けて軸方向に先端筒部62が
伸設され、この先端筒部62の先端部が後端ノック時に
上記ストッパ当接突部55bを押圧当接し、第2の弾性
体56によって後方付勢されたスプリング係止突部55
aと共働してリードチャック51を開放させる。また、
この先端筒部62は、後端ノック時に第1図(c)のよ
うに、リードチャック51の後端を包み込むようにして
ストッパ当接突部55bを押圧するので、リードチャッ
ク51の後端部の移動を定位置に規制し、リードチャッ
ク51の先端のズレを生ずることがない。
尚、上述の通常時には、第1図示のように、ストッパ6
の先端とリードチャック51のストッパ当接突部55b
との間には距離dが設けられている。
このストッパ6に挿入係合された継手7は、リードガイ
ドとしての役割および芯パイプ13を着脱自在に連結す
る役割を成し、芯Sを1本だけ導通可能な内径に形成さ
れた芯送り孔71と、この芯送り孔71の後端に連続形
成され、この実施例では芯パイプ13の先端に嵌合され
たチャック開閉機構14を着脱可能に挿入するチャック
収納孔72と、このチャック収納孔72の後端に接続し
て上記芯パイプ13の先端側が脱抜可能に嵌合される大
径段差状の嵌合孔74と、この嵌合孔74の内壁に突設
され、芯パイプ13の連結を確実に行う係合突起75と
を有する。
上記芯パイプ13の先端には、上述のように、チャック
開閉機構14が装着されている。
このチャック式開閉機構14としては、本出願人が既に
出願した特願昭61−204692号等で詳述してい
る。
そして、上記継手7と先具2との間には、受部15を介
して、第3の弾性体12が弾着されている。この第3の
弾性体12は、先端ノック時のスリーブ4、芯送出機
構5、突き出しバー10の前進方向の戻し機能、後端
ノック時の継手7、芯パイプ13の後退方向の戻し機
能、筆記時における過大筆圧緩衝機能を果たし、比較
的強い弾発力(例えば370g〜400g)を有する。
この第3の弾性体12の先端側を受けている上記受部1
5は、その先端側で、先具2の後端およびスリーブ4の
後端に当接し、かかる当接によって、1個の第3の弾性
体12で上記3つの機能を果たすことを可能としてい
る。
また、スリーブ4の後端への当接に際して、第1図示の
ように、この受部15は内壁孔15aでスリーブ4の後
端を挟圧しているので、スリーブ4の後端を直径方向に
縮径し、スリット24を有するスリーブ4の後端を極め
て強固のものとしている。
尚、ここで、第1の弾性体11の付勢力Aと、摩擦付与
部材33による芯Sへの摩擦力B、リードチャック51
による芯Sの喰着力Cとの力関係をまとめて整理する。
B>Aとなっている。これは、後述する先端ノックを
行うに際して、この関係を満たさないと、摩擦付与部材
33と芯Sとの間で芯すべりを生ずることとなる。
A>Cとなっている。これは、後述する先端ノックお
よびいわゆる自動筆記を行う際、スライダー3の前進に
よって、リードチャック51から芯Sを前方へ引き出す
必要があるからである。
次に、上述の距離a,c,dの間には、d>a>cの関
係がある。
次に、この発明に係るシャープペンシルの組立について
説明する。
まず、スリーブ4への芯送出機構5の組み込みから行
う。即ち、チャック部材51a,51b相互を組合せ、
その外周に第2の弾性体56を遊嵌させる。一方、スリ
ーブ4の先端内壁部には、予め、金属筒54を圧入して
おく。そして、上記第2の弾性体56を遊嵌させたチャ
ック部材51a,51bをスリーブ4の後方から挿入す
る。次に、チャック部材51a,51bを後方より押圧
し、第2の弾性体56を圧縮させ、ボール53をチャッ
ク部材51a,51bのボール保持部52内に挿入した
後、押圧を解くことにより、ボール53が確実にボール
保持部52にセットされる。しかる後に、胴リング9を
スリーブ4の先端に圧入する。この際、胴リング9内に
は、予め第1の弾性体11を係合させた突き出しバー1
0を収納しておく。
この一連の組立作業によって、スリーブ4と、芯送出機
構5と、胴リング9と、突き出しレバー10と、第1の
弾性体11とがブロック化される。
一方、先具2内には、スライダ受部8とスライダー3と
を予め組み込みセットして先具2をブロック化してお
く。
また、継手7に第3の弾性体12および弾性体受部15
をセットし、最後にストッパ6を係合し、ブロック化し
ておく。ここで、ストッパ6は、第3の弾性体12の付
勢力によって、貫通係着した継手7、および受部15を
介して、付勢力が作用している。
次に、外筒1を除いた部分、即ち、各々ブロック化され
た先具2、スリーブ4、継手7をユニット化する作業に
ついて説明する。このユニット化作業は、まず、ブロッ
ク化した先具2の後端からブロック化したスリーブ4を
挿入する。この挿入によって、スリーブ4のスリーブ突
起41は、第1図示のように、先具2のスリーブ突起摺
動溝23aに係合することになり、先具2の一対の摺動
溝23と、スリーブ4の一対の摩擦摺動溝42とが定位
置に位置する。
次に、ブロック化された継手7を先具2およびスリーブ
4の後端から挿入する。この挿入は、継手7先端のスト
ッパ6のストッパ突起61を先具2の摺動溝23内およ
びスリーブ4の摩擦摺動溝42内に係合するように行
う。
ここで、ストッパ6は、上述のように、第3の弾性体1
2によって付勢されているので、第1図示のように、ス
トッパ突起61の後側壁部61aが、先具2の摺動溝2
3のストッパ突起係止壁部23dに押圧係止されること
となる。これによって、各々ブロック化された先具2、
スリーブ4および継手7がユニット化され、1つのユニ
ットブロックとして取り扱い可能となる。
そして、最後に、このユニットブロックを外筒1の先端
から挿入嵌合し、かつ外筒1の後端から芯パイプ13を
継手7に挿入装着すれば、シャープペンシルの組立が完
了する。
次に、この発明の芯送り動作について説明する。
この芯送り動作は次の3通りである。
(1)まず、第1の手段は、芯パイプ3の後端部をノック
動作することにより行う通常の手段である。
即ち、第1図の状態において、芯パイプ13の後端部を
ノックすると、継手7は第3の弾性体12を圧縮させな
がら前進する。この際、継手7の先端のストッパ6は、
スリーブ4の摺動溝42bの摩擦段部43の摩擦力によ
って係止されているので、継手7と一緒に、ブロック化
されたスリーブ4全体、即ち、スリーブ4、芯送出機構
5、胴リング9および突き出しバー10が前進し、これ
らは、胴リング9の先端が、スライダ受部8の後端に当
接するまで前進する。即ち、これらは一体となって、胴
リング9の先端とスライダ受部8との間の距離bだけ前
進する。この距離bは芯送り量となる。そして、芯パイ
プ13、継手7およびストッパ6はさらに前方へ押圧さ
れ、ストッパ突起61がスリーブ4の摩擦段部43を乗
り越え、ストッパ6、継手7、芯パイプ13のみが前進
する。そして、ストッパ6の先端がリードチャック51
のストッパ当接突部55bに当接係止され、スプリング
係止突部55aに係止された第2の弾性体56の付勢力
に抗して、リードチャック51を前方へ押圧する。この
前進過程で、上述のように、所定間隔位置に形成され、
かつストッパ当接突部55b、スプリング係止突部55
aには、逆方向の押圧力がそれぞれ作用するので、リー
ドチャック51は係合凹部59および係合凸部510を
支点として、第1図(c)示のように、開放てこ動作
し、芯Sの保持を開放し、上記動作の繰り返しにより、
通常の芯送りを行う。
ここで、リードチャック51の開放を逆方向の2つの相
互作用力を利用して行い、しかもリードチャック51の
外周部に突設された係止段部55にこの相互作用力を作
用させて行うので、従来のように、リードチャック51
の後端をつまむ形でリードチャック51の開放する場合
に生ずるリードチャック51先端部のズレの虞れはな
い。
(2)第2の手段としては、筆記を中断することによっ
て、自動的に芯送出動作が行える。
即ち、筆記は通常、第26図示のように芯Sがスライド
チップ32から所定量Xを突出している状態で行われ
る。そして、筆記するに伴って芯Sが順次摩耗してい
き、第27図示のように、スライドチップ32の先端と
面一状態となる。この状態においても、スライダー3
は、後方に対して第1の弾性体11の付勢力に抗して後
退可能なのでさらに最大限胴リング9の先端壁部95と
当接する距離、即ち第1図および第27図示の後退距離
bまで可能である。
ところで、筆記による芯Sの摩耗量が後退距離bとなる
には、非常に長い時間の筆記を要する。ちなみに、通常
の成人の筆圧で、濃さHB、芯径0.5mmのシャープペ
ンシルで、上質紙に漢字1字を筆記する場合の芯の摩耗
量0.01mm程度にすぎない。従って、スライダー3が
後退距離b後退するまで連続的な筆記を行うことは通常
あり得ず、必ず、筆休みなど筆記を中断すると考えられ
ている。そこで、例えば、第28図示の状態で筆記を中
断し、スライドチップ32の先端を紙面から離脱させた
とする。これによって、スライダー3は、第1の弾性体
11の弾発力によって、前進すると共に、芯Sも摩擦付
与部材33からの所定の摩擦力によってスライダー3と
一緒に前進方向に引張られる。一方、芯Sを喰着してい
るリードチャック51のチャック締付力は、第1の弾性
体11より弱い第2の弾性体56によって付与されてい
るので、上述の芯Sの前進方向の引張力によって、圧縮
され、リードチャック51全体の前進を許容する。この
前進に際して、リードチャック51の頭部は、ボール5
3が金属筒54の内面テーパ壁54aをころがり接触
し、前進するに従って、リードチャック51の芯喰着力
は弱まっていき、芯Sの送り出しが行われる。この一連
の動作によって、第27図示の状態に再び復帰し、自動
的に芯送出動作が行われ、筆記が可能となり、最大限、
スライダー3の後退距離bまでの連続筆記が行える。
(3)第3の手段は、スライダー3の先端を紙面へ押し付
ける先端ノックによる芯送り出しである。この先端ノッ
クには、次の2通りの場合があり、その作用が異なるの
で、場合を別けて説明する。
(イ)第1の先端ノックは、第27図示のように、スラ
イドチップ32先端から芯Sが突出していない状態で行
う場合であり先端ノックすることにより常にスライドチ
ップ32から距離bの長さ芯Sが突出した第26図(X
=b)の状態が得られる。
即ち、先端ノックによって、スライダー3は、紙面か
らの押付け反力によって後退すると共に、上記ブロッ
ク化したスリーブ(即ち、スリーブ4、芯送出機構5、
胴リング9、突き出しバー10)および受部15も、第
3の弾性体12の付勢力およびストッパ突起61とスリ
ーブ4の摩擦段部43との間に生じる摩擦力に抗して後
退する。これは、リードチャック51が芯Sを喰着した
状態で後退することによって、ブロック化されたスリー
ブ全体、受部15が後退方向外力を受けるからである。
ここで、スライダー3とブロック化されたスリーブおよ
び受部15との後退量は同一量であり、距離a<dであ
るので第1図示のように、最大限、スリーブ4の後退可
能な距離a(スリーブ突起41がスリーブ後退規制段部
23cによって後退規制される距離。)である。
他方、スライダー3の後退に際し、距離d,a,cの間
には、d>a>cの関係が成立しているので、上述の最
大退後距離である後退距離aを後退する過程で、まず、
スライダ本体31の係合突起35がスライダ受部8のス
ライダストッパ81を乗り越えた後、スライダ本体31
の後端が、第29図示のようにスライダ受部8の後端か
ら突出することとなる。
ここで、スライダ本体31の後端と胴リング9の先端
(先端壁部)95との間は、上述のように、スライダー
3とブロック化されたスリーブ4とが一体的に後退する
ので、第29図示のように距離bが保持されている。
次に、スライダー3を押し付けていた紙面から離脱させ
ると、ブロック化されたスリーブ4および受部15は、
第3の弾性体12の付勢力によって、受部15の先端が
先具2の後端に当接するまで前進する。この前進に際し
て、リードチャック51は、芯Sを喰着状態で保持して
いる。また、この前進動作にあたり、第3の弾性体12
の前方付勢力は、上述のように第1の弾性体11の後方
付勢力プラスストッパ突起61と摩擦段部43との間に
生じる摩擦力より大きく設定されているので、これらの
反対外力に抗して、上記前進を行う。
他方、スライダー3は、第1の弾性体11の前方付勢力
によって前進するが、第28図示のように、スライダ受
部8のスライダストッパ81と係合したスライダ本体3
1の係合突起35によって、一時停止している。このス
ライダー3が一時停止中でも、上述のように、芯送出機
構5は、芯Sを喰着した状態で前進して来るので、胴リ
ング9の先端壁部95がスライダ本体31の後端に当接
し、上記一時停止係合を解除するまで芯Sはスライダー
3に対して前進することとなる。この前進量は距離bに
等しい。
従って、この第1の先端ノックによって、第25図(X
=b)示の状態となり、芯Sはスライドチップ32先端
よりbの長さ突出する。
(ロ)次に、第2の先端ノックは、第26図示のように
スライドチップ32先端から芯Sが突出している状態で
行う場合である。
この場合、突出量Xと距離a−距離cとの間にX≦距離
a−距離cの関係がある場合には、常にスライドチップ
32からX+bの長さ突出した芯Sが得られる。
いま、理解をし易くするために、一例として具体的数値
を代入して説明する。例えばb=0.8mm,c=1.3
mm,a=1.7mm,x=0.3mm(<a−d=0.4m
m)とする。この状態で先端ノックを行うと、まず、ス
ライドチップ32先端から突出した量である後退距離x
までは、ブロック化したスリーブ4および受部15のみ
が芯Sと共に、第3の弾性体12の付勢力およびストッ
パ突起61と摩擦段部43との摩擦力に抗して後退す
る。
その後は、第1の先端ノックと同様にブロック化された
スリーブ4、受部15と共にスライダー3が後退する。
従って、ブロック化したスリーブ4は、スライダー3に
対して後退量がX=0.3mm大きくなっている。そこ
で、スライダー3の後退可能距離は、スリーブ後退規制
段部23cにその後退量を規制されたスリーブ4との関
係から残りa−X=1.7mm−0.3mm=1.4mmしか
後退できない。そして、その後退過程で、スライダー3
の係合突起35がスライダ受部8のスライダストッパ8
1を乗り越える。
ここで、上述のように、ブロック化したスリーブ4はス
ライダー3より後退量がX=0.3mm大きいので、胴リ
ング9の先端壁部95とスライダ本体31の後端との離
隔距離は、b+Xとなる。
次にスライダー3を押し付けていた紙面から離脱させる
と、上述の第1の先端ノックと同様にブロック化された
スリーブ4は芯Sを喰着した状態で前進してくる。
一方、スライダー3は係合突起35を係合したスライダ
ストッパ81によって、一時停止される。
そこで、以後は、第1の先端ノックと全く同様にスライ
ダー3に対して芯Sの突出を行う。即ち、スライダー3
が一時停止中でも、芯送出機構5は、芯Sを喰着した状
態で前進して来るので、胴リング9の先端壁部95がス
ライダ本体31の後端に当接し、上記一時停止係合を解
除するまで芯Sはスライダー3に対して前進することと
なる。この前進量は、上述のようにb+Xに等しい。
従って、この第2の先端ノックによって、第26図示の
状態に戻り、芯Sはスライドチップ32の先端よりX+
bの長さ突出したものが得られる。
他方、X>a−c=0.4mmの場合には、スライダー3
は、スリーブ後退規制段部23cによって後退規制され
るスリーブ4によって、スライダストッパ81に係合で
きるまで後退できない。従って、スライダー3がスライ
ダ受部8のスライダストッパ81に係合し、一時停止す
る状態が起こり得ないので、上述のような突出量の調整
は行われない。つまり、何回先端ノックを行っても、芯
送りを伴わない先端ノックを繰り返しているにすぎない
ので、常に変化のない突出量Xのままの状態で芯Sが突
出していることとなる。
以上のように、この実施例では、スライダー3とスライ
ダ受部8との係合解除を胴リング9の先端壁部95の押
圧当接で行うので、スライドチップ32が先具2から突
出していれば、確実な先端ノックが行える。
以上のように3通りの芯送り動作が行える。そして、筆
記中においては、芯Sを喰着している芯送出機構5等の
ブロック化されたスリーブ4、受部15は、第3の弾性
体12によって前方付勢されている。従って、筆記中に
芯Sに過大筆圧が作用した場合、ブロック化されたスリ
ーブ4、受部15が第3の弾性体12を圧縮し、後退す
るので、このシャープペンシルは、過大筆圧緩衝機能を
有する。
次に、この発明に係るシャープペンシルのスライダー3
のロック収納操作について、第1図,第30図を参照し
て説明する。
スライダー3がロックしていない状態から芯パイプ13
の後端をノック(後端ノック)し(この場合、リードチ
ャック51は芯Sを開放している。従って、ブロック化
したスリーブ4は、上述の先端ノックと異なり後方へは
移動していない。)、かつスライドチップ32を紙面等
へ押圧する。この動作によって、スライダー3は、第1
の弾性体11を圧縮しながら後退する。この後退過程で
スライダー3は、スライダストッパ81に係合させる
と共にその後端部近傍が胴リング9内に収納され、か
つ胴リング9の先端係合部96に係合される。
ここで、上記後端ノックによって上述の通常の芯送りが
行われるが、その最終段階で、リードチャック51の先
端が、突き出しバー10を前方へ押圧移動させる。この
突き出しバー10の前方移動によって胴リング9のスリ
ット92が押し拡げられ、胴リング9の先端部の開口面
積が拡大するので、後退してきたスライダー3の後端部
近傍を胴リング9内にスムーズに収納できる。
従って、このスライダー3の胴リング9内への収納によ
って、スライダー3のロック収納スペースが確保され、
スライダー3のロック収納時、先具2の先端から極めて
小部分のスライドチップ32が突出しているにすぎず、
効率的なスライダー3のロック収納が行える。
次に、スライダー3のロック解除と芯送り出し操作につ
いて説明する。
上記ロック解除と芯送り出しとは、後端ノックをするだ
けでよい。後端ノックを行うと、スリーブ4と芯送出機
構5とが共に距離bだけ前進する。この前進過程で、第
1図(A)(ii),第1図(B)(ii)で示すように、
胴リング9の先端壁部95がスライダー3の係合凹部3
6の傾斜面部36aを押圧する形となり、しかも第1の
弾性体11も圧縮弾発力によってスライダー3を前方付
勢する形となるので、スライダー3の係合突起35とス
ライダストッパ81との係合および胴リング9の先端係
合部96とスライダー3の係合凹部との係合を解除す
る。
尚、ここで、上記係合を解除する手段としてはさらに、
突き出しバー10の先端壁部106を加味してもよい。
次に、後端ノックによる通常の芯送りが行われる。
その後、スライダー3は、第1の弾性体11によって、
第25図の状態に戻り筆記可能となる。
また、第1図で示したスライダー3のスライドチップ3
2より小径でかつ例えば押し出しパイプで形成されたス
ライドパイプ32aをスライダ本体31の先端に嵌合
し、製図用等のシャープペンシルとして適用できる。
〔考案の効果〕
以上のように、この考案によれば、分割チャック部材の
それぞれの外周面に突設された係止段部に所定の間隔を
隔てて逆方向に向け形成され、後端ノック時に逆方向の
外力を受けるストッパ当接突部とスプリング係止受部と
の位置関係を、上記ストッパ当接突部は上記チャック部
材相互の合わせ面に対して対称位置とし、且つ、上記ス
プリング係止突部は上記ストッパ当接突部の略90°の
位置としたことにより、後端ノック時に発生する相互逆
方向の作用力だけでチャック部材相互を円滑に開放てこ
動作させることができる。従って、軸線に沿って分割形
成され、組合せ合体されて使用されるチャック部材であ
っても、開放てこ動作時にチャック部材の先端部にズレ
等が生じるようなことがなく、常に安定した芯の開放動
作が行え、リードチャックの先端部のズレに起因した芯
スベリ、折芯等を著しく減少できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)はこの考案の一実施例を適用したシャープ
ペンシルの縦断面図、第1図(B)は同要部縦断面図、
第1図(C)はリードチャックの開放時の同要部縦断面
図、第2図は先具の平面図、第3図は第2図のA−A線
断面図、第4図は第2図の背面図、第5図は先具の摺動
溝の説明斜視図、第6図はスライダーの平面図、第7図
は第6図のB−B線断面図、第8図は第6図の背面図、
第9図はスリーブの平面図、第10図は第9図のC−C
線断面図、第11図は第9図の背面図、第12図(A)
は胴リングの正面図、第12図(B)はD−D線断面
図、第13図(A)は突き出しバーの平面図、第13図
(B)はE−E線断面図、第14図はリードチャック部
材の縦断面図、第15図は同リードチャック部材の平面
図、第16図は同側面図、第17図はリードチャックの
側面図、第18図はボール保持部の説明斜視図、第19
図は第17図のF−F線断面図、第20図は第17図の
G−G線断面図、第21図〜第23図はリードチャック
部材の実施例の底面図、第24図,第25図は他の実施
例のリードチャック頭部の縦断面図、第26〜第30図
は芯送出動作、ロック動作の説明図を示す。 1は外筒、2は先具、3はスライダー、4はスリーブ、
5は芯送出機構、51はリードチャック、52はボール
保持部,52aは凸状部、55は係止段部、55aはス
プリング係止突部、55bはストッパ当接突部、56は
締付用の弾性体、6はストッパ、9は胴リング、10は
突き出しバー、107は開放傾斜部、11,12は弾性
体、Sは芯。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】軸心部に芯挿通孔を有し、その軸線に沿っ
    て分割形成されたチャック部材と、これらのチャック部
    材の外周部にそれぞれ形成されたボール保持部と、この
    ボール保持部の後方で且つ上記各チャック部材の外周部
    にそれぞれ突設された係止段部と、これらの係止段部の
    後方側で上記チャック部材相互の合わせ面近傍に突設さ
    れ、該合わせ面に対して対称位置となるストッパ当接突
    部と、上記各チャック部材における上記係止段部の前方
    側で上記ストッパ当接突部の略90°の位置に突設され
    たスプリング係止突部と、上記各チャック部材の先端側
    内周面に形成され、芯を保持する芯支持部とを備えたシ
    ャープペンシルのリードチャック。
  2. 【請求項2】上記チャック部材におけるボール保持部の
    所定の周縁部には土手状の凸状部が形成されていること
    を特徴とする実用新案登録請求の範囲第1項記載のシャ
    ープペンシルのリードチャック。
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