JPH0617560B2 - 金属帯の表面処理におけるガスワイピングノズル - Google Patents
金属帯の表面処理におけるガスワイピングノズルInfo
- Publication number
- JPH0617560B2 JPH0617560B2 JP14146686A JP14146686A JPH0617560B2 JP H0617560 B2 JPH0617560 B2 JP H0617560B2 JP 14146686 A JP14146686 A JP 14146686A JP 14146686 A JP14146686 A JP 14146686A JP H0617560 B2 JPH0617560 B2 JP H0617560B2
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- nozzle
- gas
- wiping nozzle
- gas wiping
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、金属帯の溶融めっき金属または浸漬型化学
処理液の付着量を制御する金属帯の表面処理におけるガ
スワイピングノズルに関する。
処理液の付着量を制御する金属帯の表面処理におけるガ
スワイピングノズルに関する。
(従来の技術) 従来より、金属帯等へ溶融亜鉛めっきを行なう場合や、
溶融めっきあるいは電気めっき後その他で浸漬型化学処
理を行なう場合には、ガスワイピング装置により溶融金
属や化学処理液の付着量を制御している。
溶融めっきあるいは電気めっき後その他で浸漬型化学処
理を行なう場合には、ガスワイピング装置により溶融金
属や化学処理液の付着量を制御している。
第2図はガスワイピングノズルを用いた溶融めっき装置
の概略図である。図面において、鋼板Sはスナウト11を
通ってめっき浴1に浸り、ポットロール12に巻き付き、
方向を変え、めっき浴面2より立ち上る。その立ち上が
り時には、図面に示すように必要付着量4よりもかなり
多量のめっき金属3を引き上げてしまう。そこで、ポン
プ13より圧縮して送られてきたワイピングガスはガス溜
り14を経て、ワイピングノズル16のノズル噴出口17より
噴出し、これが鋼板Sによって引き上げられた溶融金属
3をそぎ落し、必要金属付着量4が得られる。ワイピン
グガスとしては、空気や窒素が用いられている。
の概略図である。図面において、鋼板Sはスナウト11を
通ってめっき浴1に浸り、ポットロール12に巻き付き、
方向を変え、めっき浴面2より立ち上る。その立ち上が
り時には、図面に示すように必要付着量4よりもかなり
多量のめっき金属3を引き上げてしまう。そこで、ポン
プ13より圧縮して送られてきたワイピングガスはガス溜
り14を経て、ワイピングノズル16のノズル噴出口17より
噴出し、これが鋼板Sによって引き上げられた溶融金属
3をそぎ落し、必要金属付着量4が得られる。ワイピン
グガスとしては、空気や窒素が用いられている。
(発明が解決しようとする問題点) このようなガスワイピング装置においては、ワイピング
ノズルのガス噴出口が、溶融金属あるいは化学処理液の
飛沫によって部分的に目詰りを起す。第3図は従来のワ
イピングノズル先端部側面図であり、ノズル16の内壁18
は溶融金属7等が付着して目詰りを起こした状態を示し
ている。目詰りにより局部的にガス噴出量が減少し、め
っき金属や化学処理液の付着量が部分的に過多になって
しまうという不具合が生ずる。
ノズルのガス噴出口が、溶融金属あるいは化学処理液の
飛沫によって部分的に目詰りを起す。第3図は従来のワ
イピングノズル先端部側面図であり、ノズル16の内壁18
は溶融金属7等が付着して目詰りを起こした状態を示し
ている。目詰りにより局部的にガス噴出量が減少し、め
っき金属や化学処理液の付着量が部分的に過多になって
しまうという不具合が生ずる。
通常、ナイフ、ヘラ状の用具を用いてノズル噴出口の部
分的な目詰りを取り除くが、この作業・操作の間に通過
した金属帯は十分にワイピングされない。この結果、製
品は外観および付着量について不合格品となり、生産性
および経済性の面で大きな問題となっていた。また、高
温の溶融金属がノズル本体に付着し、ノズル金属と合金
化反応を起こして固着すると、その除去に多大な労力と
時間が必要になり、さらには手入れによって合金化部分
を取り除く際にノズル本体にまで傷が入ってしまうとい
う問題もあった。
分的な目詰りを取り除くが、この作業・操作の間に通過
した金属帯は十分にワイピングされない。この結果、製
品は外観および付着量について不合格品となり、生産性
および経済性の面で大きな問題となっていた。また、高
温の溶融金属がノズル本体に付着し、ノズル金属と合金
化反応を起こして固着すると、その除去に多大な労力と
時間が必要になり、さらには手入れによって合金化部分
を取り除く際にノズル本体にまで傷が入ってしまうとい
う問題もあった。
従来これらの問題点の解決方法として、ノズルの本体を
セラミックスで製作するという事が考えられた。これは
セラミックスは溶融金属や化学処理液に対する“濡れ
性”が悪く、一旦付着しても溶融金属や化学処理液をは
じき、ノズルから噴出するガスによって取り除くことが
できるという考えに基づいている。しかし、セラミック
ス製のノズルは非常に高価であり、十分な対策とはいえ
なかった。また、部分的にセラミックスを張り合わせる
方法も考えられた。しかし、ノズル本体の鉄とセラミッ
クスの熱膨張率の差などから、しばしばセラミックス部
にクラックが入り、さらにガス圧力によってクラックが
成長し、割れが生じてしまい、この方法もまた十分な対
策たり得なかった。
セラミックスで製作するという事が考えられた。これは
セラミックスは溶融金属や化学処理液に対する“濡れ
性”が悪く、一旦付着しても溶融金属や化学処理液をは
じき、ノズルから噴出するガスによって取り除くことが
できるという考えに基づいている。しかし、セラミック
ス製のノズルは非常に高価であり、十分な対策とはいえ
なかった。また、部分的にセラミックスを張り合わせる
方法も考えられた。しかし、ノズル本体の鉄とセラミッ
クスの熱膨張率の差などから、しばしばセラミックス部
にクラックが入り、さらにガス圧力によってクラックが
成長し、割れが生じてしまい、この方法もまた十分な対
策たり得なかった。
この発明は上記のような問題点を解消するためになされ
たもので、ノズル噴出口に付着して目詰りを起こす溶融
金属や化学処理液が、ノズルからの噴出ガスで容易に取
り除ける程濡れ性が低く(液や溶融金属をはじく)、か
つ溶融めっき浴上などの環境によっても破壊を受けずに
長期間安定して使用することができるワイピングノズル
を得ることを目的としている。
たもので、ノズル噴出口に付着して目詰りを起こす溶融
金属や化学処理液が、ノズルからの噴出ガスで容易に取
り除ける程濡れ性が低く(液や溶融金属をはじく)、か
つ溶融めっき浴上などの環境によっても破壊を受けずに
長期間安定して使用することができるワイピングノズル
を得ることを目的としている。
(問題点を解決するための手段) この発明に係るワイピング装置は、通常の鉄製のワイピ
ングノズルのガス噴出口近傍のガス流路壁面および上下
外面に、イオン打ち込み処理を行なっている。また、注
入するイオンは窒素、ホウ素、炭素、ケイ素等といった
元素の一種または二種以上を用いることができる。
ングノズルのガス噴出口近傍のガス流路壁面および上下
外面に、イオン打ち込み処理を行なっている。また、注
入するイオンは窒素、ホウ素、炭素、ケイ素等といった
元素の一種または二種以上を用いることができる。
(作用) イオン注入することにより内外壁最表層がセラミックス
化し、濡れ性が大幅に低減する。したがって、ノズル噴
出口に溶融金属や化学処理液が一旦付着してもこれらを
はじき、ノズルからの噴出ガスによって容易に取り除か
れる。また、セラミックス化するのは金属のごく最表層
であるため、ワイピングノズルの通常の使用環境におい
ては、表面にクラックは生じない。
化し、濡れ性が大幅に低減する。したがって、ノズル噴
出口に溶融金属や化学処理液が一旦付着してもこれらを
はじき、ノズルからの噴出ガスによって容易に取り除か
れる。また、セラミックス化するのは金属のごく最表層
であるため、ワイピングノズルの通常の使用環境におい
ては、表面にクラックは生じない。
(実施例) 以下、第1図を参照してこの発明の一実施例について説
明する。
明する。
ワイピングノズル16は、ノズル噴出口17近傍の壁面18に
窒素、ホウ素をイオン打ち込み21している。イオン打ち
込みは通常の方法で行なわれる。すなわち、イオン源で
発生したイオンビームをノズル噴出口17近傍の壁面18に
衝突させ、イオン打ち込みを行なう。
窒素、ホウ素をイオン打ち込み21している。イオン打ち
込みは通常の方法で行なわれる。すなわち、イオン源で
発生したイオンビームをノズル噴出口17近傍の壁面18に
衝突させ、イオン打ち込みを行なう。
上記のようにイオン打ち込み21を行なったノズル16で
は、一旦ノズル噴出口17に付着した溶融金属は最表層が
セラミックス化した内外壁18にはじかれ、玉状6にな
り、噴出ガスGによって取り除かれる。
は、一旦ノズル噴出口17に付着した溶融金属は最表層が
セラミックス化した内外壁18にはじかれ、玉状6にな
り、噴出ガスGによって取り除かれる。
この実施例のイオン注入処理条件を第1表の実施例1に
示す。なお、その他の実施例を実施例2として併記し
た。
示す。なお、その他の実施例を実施例2として併記し
た。
本実施例においては、打ち込み元素として、窒素、ホウ
素を取り上げたが、炭素、ケイ素等でも同様の効果が得
られる。
素を取り上げたが、炭素、ケイ素等でも同様の効果が得
られる。
(発明の効果) 以上のように、この発明によればワイピングノズルのノ
ズル噴出口近傍の内外壁にイオン注入処理を行なったの
で、噴出口近傍の内外壁はセラミックス化して濡れ性が
大幅に低減する。したがって、ノズル噴出口に目詰りを
生じることはなく、長時間連続して表面処理装置を運転
することができるので、生産性は向上する。また、セラ
ミックス製ノズルに比べて安価なワイピングノズルが得
られる。
ズル噴出口近傍の内外壁にイオン注入処理を行なったの
で、噴出口近傍の内外壁はセラミックス化して濡れ性が
大幅に低減する。したがって、ノズル噴出口に目詰りを
生じることはなく、長時間連続して表面処理装置を運転
することができるので、生産性は向上する。また、セラ
ミックス製ノズルに比べて安価なワイピングノズルが得
られる。
第1図はこの発明の一実施例を示すもので、ワイピング
ノズルの側面図、第2図は溶融めっき装置の概略図、お
よび第3図は従来のガスワイピングノズルの側面図であ
る。 1……めっき浴、3……引き上げられた溶融金属、5、
7……溶融金属、16……ワイピングノズル、17……ノズ
ル噴出口、18……ノズル噴出口の内外壁、21……イオン
打ち込み、S……鋼帯。
ノズルの側面図、第2図は溶融めっき装置の概略図、お
よび第3図は従来のガスワイピングノズルの側面図であ
る。 1……めっき浴、3……引き上げられた溶融金属、5、
7……溶融金属、16……ワイピングノズル、17……ノズ
ル噴出口、18……ノズル噴出口の内外壁、21……イオン
打ち込み、S……鋼帯。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福谷 和彦 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内 (72)発明者 斉藤 勝士 千葉県君津市君津1番地 新日本製鐵株式 会社君津製鐵所内
Claims (2)
- 【請求項1】浸漬によって金属帯に付着した溶融金属ま
たは化学処理液の付着量を制御するガスワイピング装置
において、ノズル本体のガス噴出口先端部の表面にイオ
ン打ち込みを行なったことを特徴とする金属帯の表面処
理におけるガスワイピングノズル。 - 【請求項2】前記イオン打ち込みの元素が炭素、窒素、
ホウ素、およびケイ素のうちの一種または二種以上であ
る特許請求の範囲第1項記載の金属帯の表面処理におけ
るガスワイピングノズル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14146686A JPH0617560B2 (ja) | 1986-06-19 | 1986-06-19 | 金属帯の表面処理におけるガスワイピングノズル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14146686A JPH0617560B2 (ja) | 1986-06-19 | 1986-06-19 | 金属帯の表面処理におけるガスワイピングノズル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63448A JPS63448A (ja) | 1988-01-05 |
JPH0617560B2 true JPH0617560B2 (ja) | 1994-03-09 |
Family
ID=15292538
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14146686A Expired - Lifetime JPH0617560B2 (ja) | 1986-06-19 | 1986-06-19 | 金属帯の表面処理におけるガスワイピングノズル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0617560B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101290320B1 (ko) * | 2011-09-19 | 2013-07-26 | 포항공과대학교 산학협력단 | 에어 나이프 및 이를 포함하는 도금 장치 |
WO2023105910A1 (ja) | 2021-12-10 | 2023-06-15 | Jfeスチール株式会社 | ガスワイピングノズル及び溶融金属めっき鋼帯とガスワイピングノズルの製造方法 |
-
1986
- 1986-06-19 JP JP14146686A patent/JPH0617560B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101290320B1 (ko) * | 2011-09-19 | 2013-07-26 | 포항공과대학교 산학협력단 | 에어 나이프 및 이를 포함하는 도금 장치 |
WO2023105910A1 (ja) | 2021-12-10 | 2023-06-15 | Jfeスチール株式会社 | ガスワイピングノズル及び溶融金属めっき鋼帯とガスワイピングノズルの製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63448A (ja) | 1988-01-05 |
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