JPH06175584A - 書換可能な情報ラベル - Google Patents
書換可能な情報ラベルInfo
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- JPH06175584A JPH06175584A JP3083496A JP8349691A JPH06175584A JP H06175584 A JPH06175584 A JP H06175584A JP 3083496 A JP3083496 A JP 3083496A JP 8349691 A JP8349691 A JP 8349691A JP H06175584 A JPH06175584 A JP H06175584A
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 情報の書き込み，消去を容易に反覆継続でき
る，書換可能な情報ラベルを提供すること。 【構成】 ベースシート１１とその表面に設けた記録層
１２とよりなり，記録層１２はフォトクロミック反応を
呈する有機フォトクロミック材料（例えばスピロピラ
ン）と透明樹脂材料との混合物よりなる。上記記録層
は，バーコード，文字等の情報を光で書き込み（例えば
青色に発色）でき，またこの情報は光又は熱によって消
去（例えば無色）できる。
る，書換可能な情報ラベルを提供すること。 【構成】 ベースシート１１とその表面に設けた記録層
１２とよりなり，記録層１２はフォトクロミック反応を
呈する有機フォトクロミック材料（例えばスピロピラ
ン）と透明樹脂材料との混合物よりなる。上記記録層
は，バーコード，文字等の情報を光で書き込み（例えば
青色に発色）でき，またこの情報は光又は熱によって消
去（例えば無色）できる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は，バーコード等の情報
を，繰り返し，記録又は消去することができる書換可能
な情報ラベルに関する。
を，繰り返し，記録又は消去することができる書換可能
な情報ラベルに関する。
【０００２】
【従来技術】例えば，物流業界においては，製品等の識
別にバーコードが広く活用されている。バーコードの表
示形態としては，バーコードを印刷したラベルを製品に
貼着する方法，又は製品上に直接にバーコードを印刷す
る方法などがある。ところで，近年は，製造工程の進捗
管理等において，パレット，通凾などの製品搬送用治具
にバーコードによる情報を付与し，このバーコードによ
って上記管理を行うことが多用されている。
別にバーコードが広く活用されている。バーコードの表
示形態としては，バーコードを印刷したラベルを製品に
貼着する方法，又は製品上に直接にバーコードを印刷す
る方法などがある。ところで，近年は，製造工程の進捗
管理等において，パレット，通凾などの製品搬送用治具
にバーコードによる情報を付与し，このバーコードによ
って上記管理を行うことが多用されている。
【０００３】この点につき，今少し詳説すれば，上記の
進捗管理とは，製造ラインにおける製品の流れを管理す
ることである。製造途上の製品個々が現在どの製造工程
を進行しているのか，又は終了しているのかを管理する
ことである。そして，上記進捗管理のためには，製品，
又は製品を搬送する専用搬送治具に，製品の種類，製品
番号等を表示した背番号札を付加する必要がある。ま
た，上記管理において，製品個々にラベル等でバーコー
ドを表示できる場合は良いが，製品個々にラベルを貼付
できない場合には，製造工程内で繰り返し使用する搬送
用治具にバーコードラベルを貼付せざるを得ない。
進捗管理とは，製造ラインにおける製品の流れを管理す
ることである。製造途上の製品個々が現在どの製造工程
を進行しているのか，又は終了しているのかを管理する
ことである。そして，上記進捗管理のためには，製品，
又は製品を搬送する専用搬送治具に，製品の種類，製品
番号等を表示した背番号札を付加する必要がある。ま
た，上記管理において，製品個々にラベル等でバーコー
ドを表示できる場合は良いが，製品個々にラベルを貼付
できない場合には，製造工程内で繰り返し使用する搬送
用治具にバーコードラベルを貼付せざるを得ない。
【０００４】
【解決しようとする課題】しかしながら，上記情報付与
は，本来は製品に関するものであるため，搬送用治具の
中に別の製品を入れた場合には，上記情報を変更する必
要がある。そのため，製品が変更される毎にバーコード
ラベルを貼り換える作業が必要となる。一方，搬送用治
具に与える情報を書換可能とする記録媒体として，ＩＣ
メモリを用いたＩＤカードシステムが考えられる。しか
し，この手法における情報の書き込み，読み出し，消去
は光通信又は電波通信で行うため，複雑な特別の装置や
制御用ソフトウェアー等を要する。
は，本来は製品に関するものであるため，搬送用治具の
中に別の製品を入れた場合には，上記情報を変更する必
要がある。そのため，製品が変更される毎にバーコード
ラベルを貼り換える作業が必要となる。一方，搬送用治
具に与える情報を書換可能とする記録媒体として，ＩＣ
メモリを用いたＩＤカードシステムが考えられる。しか
し，この手法における情報の書き込み，読み出し，消去
は光通信又は電波通信で行うため，複雑な特別の装置や
制御用ソフトウェアー等を要する。
【０００５】また，かかるカードシステムは，大きな情
報を取り扱う場合には，その性能が充分に利用できる
が，製造工程の進捗管理等に用いる製造番号のような少
ない情報量については，有効に利用できない。それ故，
上記ＩＤカードシステムは，コスト高となってしまう。
本発明は，かかる従来の問題点鑑み，低コストで，情報
の書き込み，消去を容易に反覆継続することができる，
書換可能な情報ラベルを提供しようとするものである。
報を取り扱う場合には，その性能が充分に利用できる
が，製造工程の進捗管理等に用いる製造番号のような少
ない情報量については，有効に利用できない。それ故，
上記ＩＤカードシステムは，コスト高となってしまう。
本発明は，かかる従来の問題点鑑み，低コストで，情報
の書き込み，消去を容易に反覆継続することができる，
書換可能な情報ラベルを提供しようとするものである。
【０００６】
【課題の解決手段】本発明は，ベースシートと該ベース
シートの表面に設けた記録層とよりなり，該記録層はフ
ォトクロミック反応を呈する有機フォトクロミック材料
と透明樹脂材料との混合物よりなり，上記記録層は，バ
ーコード，文字等の情報を光で書き込み，また該情報を
光又は熱によって消去できることを特徴とする書換可能
な情報ラベルにある。本発明において最も注目すべきこ
とは，情報ラベルの記録層を書換可能としたこと，そし
て上記有機フォトクロミック材料と透明樹脂材料からな
る混合物により記録層を構成したことにある。
シートの表面に設けた記録層とよりなり，該記録層はフ
ォトクロミック反応を呈する有機フォトクロミック材料
と透明樹脂材料との混合物よりなり，上記記録層は，バ
ーコード，文字等の情報を光で書き込み，また該情報を
光又は熱によって消去できることを特徴とする書換可能
な情報ラベルにある。本発明において最も注目すべきこ
とは，情報ラベルの記録層を書換可能としたこと，そし
て上記有機フォトクロミック材料と透明樹脂材料からな
る混合物により記録層を構成したことにある。
【０００７】上記ベースシートは，記録層を形成してお
くための台座であり，ポリエチレン，ポリエチレンテレ
フタレート，ポリ塩化ビニル等の合成樹脂を用いること
が好ましい。また，該ベースシートの色は，記録層にお
ける情報の書き込み，消去の色変化が，例えば青色，黒
色，赤色又は黄色と無色との間で行われる場合には，情
報の識別を容易にするため，白色系統の材料を用いるこ
とが好ましい。また，有色から無色に変える場合は，例
えば黒色系，青色系を用いる。更に，情報の書き込み，
消去の色変化が例えば淡黄色と橙赤色との間で行われる
場合には，ベースシートの色は淡黄色とすることが好ま
しい（後述参照）。
くための台座であり，ポリエチレン，ポリエチレンテレ
フタレート，ポリ塩化ビニル等の合成樹脂を用いること
が好ましい。また，該ベースシートの色は，記録層にお
ける情報の書き込み，消去の色変化が，例えば青色，黒
色，赤色又は黄色と無色との間で行われる場合には，情
報の識別を容易にするため，白色系統の材料を用いるこ
とが好ましい。また，有色から無色に変える場合は，例
えば黒色系，青色系を用いる。更に，情報の書き込み，
消去の色変化が例えば淡黄色と橙赤色との間で行われる
場合には，ベースシートの色は淡黄色とすることが好ま
しい（後述参照）。
【０００８】また，記録層は，上記ベースシートの上に
貼着すること，或いはベースシートと後述の保護シート
との間にラミネートすることなどにより，形成する。そ
して，記録層は，有機フォトクロミック材料とこれを分
散させるための透明樹脂材料との混合物よりなる。有機
フォトクロミック材料はフォトクロミック反応を示す物
質である。かかる有機フォトクロミック材料としては，
下記のものがある。なお，下記の物質の後に，（無色←
→青色）のごとく示した表示は，光照射によって書き込
みされた色（→方向の色），及びその着色が光又は熱に
よって消去される色（←方向の色）を示す。 （１）スピロピラン（無色←→青色） （２）メチレンブルー「＋Ｆｅ2+」（青色←→無色）， （３）βテトラクロロ−１−ケトジヒドロナフタレン
（無色←→赤色）， （４）サリチリデンアニリン（淡黄色←→橙赤色）， （５）アゾベンゼン（無色←→黄色）。
貼着すること，或いはベースシートと後述の保護シート
との間にラミネートすることなどにより，形成する。そ
して，記録層は，有機フォトクロミック材料とこれを分
散させるための透明樹脂材料との混合物よりなる。有機
フォトクロミック材料はフォトクロミック反応を示す物
質である。かかる有機フォトクロミック材料としては，
下記のものがある。なお，下記の物質の後に，（無色←
→青色）のごとく示した表示は，光照射によって書き込
みされた色（→方向の色），及びその着色が光又は熱に
よって消去される色（←方向の色）を示す。 （１）スピロピラン（無色←→青色） （２）メチレンブルー「＋Ｆｅ2+」（青色←→無色）， （３）βテトラクロロ−１−ケトジヒドロナフタレン
（無色←→赤色）， （４）サリチリデンアニリン（淡黄色←→橙赤色）， （５）アゾベンゼン（無色←→黄色）。
【０００９】なお，上記のうちサリチリデンアニリンを
用いた場合には，書き込み時の情報識別を容易にするた
め，上記ベースシートの色は淡黄色を用いることが好ま
しい。また，他の上記物質に対しては，ベースシートの
色は上記の色を用いることが好ましい。次に，上記有機
フォトクロミック材料を分散させる透明樹脂材料として
は，例えばポリメタクリル酸メチル，ポリメタクリル
酸，ポリスチレン，ポリカーボネート等がある。また，
上記透明樹脂材料に対する有機フォトクロミック材料の
混合割合は０．５〜２モル（ｍｏｌ）％とすることが好
ましい。０．５モル％未満では，フォトクロミック反応
に基づく情報の書き込みが困難であり，２モル％を越え
てもそれに見合う効果は少ない。
用いた場合には，書き込み時の情報識別を容易にするた
め，上記ベースシートの色は淡黄色を用いることが好ま
しい。また，他の上記物質に対しては，ベースシートの
色は上記の色を用いることが好ましい。次に，上記有機
フォトクロミック材料を分散させる透明樹脂材料として
は，例えばポリメタクリル酸メチル，ポリメタクリル
酸，ポリスチレン，ポリカーボネート等がある。また，
上記透明樹脂材料に対する有機フォトクロミック材料の
混合割合は０．５〜２モル（ｍｏｌ）％とすることが好
ましい。０．５モル％未満では，フォトクロミック反応
に基づく情報の書き込みが困難であり，２モル％を越え
てもそれに見合う効果は少ない。
【００１０】また，記録層の厚みは１００〜５００μｍ
とすることが好ましい。１００μｍ未満では色変化が小
さく，一方，５００μｍを越えると柔軟性がなくなり，
破壊のおそれがある。また，記録層は，実施例に示すご
とく，キャスト法等により，予めフィルム状に形成して
おき，これをベースシート上に積層することが望まし
い。このキャスト法は，有機フォトクロミック材料と透
明樹脂材料との混合液体を型内に入れて，真空乾燥によ
り溶媒を揮散させ，フィルム状に形成する方法である。
次に，記録層への情報の書き込みは，紫外光，レーザ光
等の光を記録層に照射することにより行う。この情報と
しては，バーコード，文字，数字，図形，模様，これら
の組合わせ等がある。上記の光は，記録層中に用いた有
機フォトクロミック材料を発色させるに必要な波長の光
を用いる。
とすることが好ましい。１００μｍ未満では色変化が小
さく，一方，５００μｍを越えると柔軟性がなくなり，
破壊のおそれがある。また，記録層は，実施例に示すご
とく，キャスト法等により，予めフィルム状に形成して
おき，これをベースシート上に積層することが望まし
い。このキャスト法は，有機フォトクロミック材料と透
明樹脂材料との混合液体を型内に入れて，真空乾燥によ
り溶媒を揮散させ，フィルム状に形成する方法である。
次に，記録層への情報の書き込みは，紫外光，レーザ光
等の光を記録層に照射することにより行う。この情報と
しては，バーコード，文字，数字，図形，模様，これら
の組合わせ等がある。上記の光は，記録層中に用いた有
機フォトクロミック材料を発色させるに必要な波長の光
を用いる。
【００１１】一方，記録層に書き込みされた情報を消去
する場合には，書き込みされたバーコード等の情報を無
色等に変色させるための可視光等の光，或いは熱を照射
する。また，記録層の上部には，該記録層の損傷を防止
するため，透明な保護層を設けることが望ましい。かか
る保護層としては，上記光，熱を透過させる，透明なポ
リエチレン，ポリエチレンテレフタレート，ポリ塩化ビ
ニル等のフィルムがある。なお，本発明の情報ラベル
は，前記のごとき製造工程における搬送用治具に限ら
ず，従来用いられていたバーコードラベルと同様に，製
品自体にも貼着使用することができる。
する場合には，書き込みされたバーコード等の情報を無
色等に変色させるための可視光等の光，或いは熱を照射
する。また，記録層の上部には，該記録層の損傷を防止
するため，透明な保護層を設けることが望ましい。かか
る保護層としては，上記光，熱を透過させる，透明なポ
リエチレン，ポリエチレンテレフタレート，ポリ塩化ビ
ニル等のフィルムがある。なお，本発明の情報ラベル
は，前記のごとき製造工程における搬送用治具に限ら
ず，従来用いられていたバーコードラベルと同様に，製
品自体にも貼着使用することができる。
【００１２】
【作用及び効果】本発明において，情報の書き込みをす
る場合には，上記記録層に対して，バーコード，数字な
どの所定の形状を有する光を照射する。これにより，記
録層中においては，光照射された部分がフォトクロミッ
ク反応を生じ，青色，赤色等に着色される。そのため，
記録層中には青色，赤色等のバーコード，数字等の情報
が形成される。そこで，従来と同様にこの情報を読み取
る。次に，上記のごとく書き込みした情報を消去するこ
とに当たっては，記録層の全面又は上記発色部分（情報
形成部分）に，上記光又は熱を加える。これにより上記
書き込み部分は無色等に変色する。
る場合には，上記記録層に対して，バーコード，数字な
どの所定の形状を有する光を照射する。これにより，記
録層中においては，光照射された部分がフォトクロミッ
ク反応を生じ，青色，赤色等に着色される。そのため，
記録層中には青色，赤色等のバーコード，数字等の情報
が形成される。そこで，従来と同様にこの情報を読み取
る。次に，上記のごとく書き込みした情報を消去するこ
とに当たっては，記録層の全面又は上記発色部分（情報
形成部分）に，上記光又は熱を加える。これにより上記
書き込み部分は無色等に変色する。
【００１３】そして，他の情報を再び書き込みする場合
には，上記と同様に光照射をする。本発明の情報ラベル
は，上記のごとく，記録層中に，自由自在に，情報を書
き込み又は消去することができる。そのため，該情報ラ
ベルは１つであっても，その中に記録させる情報は自由
に書き換えることができる。それ故，例えば製造工程に
用いる搬送用治具に，該情報ラベルを設けた場合には，
それに搭載する製品を変更する毎に，情報ラベルの情報
を容易に書き換えることができる。また，情報の書き込
み，消去は，光又は熱を用いるので，その操作が容易で
ある。したがって，コストも安い。以上のごとく，本発
明によれば，低コストで，情報の書き込み，消去を容易
に反覆継続することができる，書換可能な情報ラベルを
提供することができる。
には，上記と同様に光照射をする。本発明の情報ラベル
は，上記のごとく，記録層中に，自由自在に，情報を書
き込み又は消去することができる。そのため，該情報ラ
ベルは１つであっても，その中に記録させる情報は自由
に書き換えることができる。それ故，例えば製造工程に
用いる搬送用治具に，該情報ラベルを設けた場合には，
それに搭載する製品を変更する毎に，情報ラベルの情報
を容易に書き換えることができる。また，情報の書き込
み，消去は，光又は熱を用いるので，その操作が容易で
ある。したがって，コストも安い。以上のごとく，本発
明によれば，低コストで，情報の書き込み，消去を容易
に反覆継続することができる，書換可能な情報ラベルを
提供することができる。
【００１４】
【実施例】本発明の実施例にかかる書換可能な情報ラベ
ルにつき，図１〜図５を用いて説明する。本例の情報ラ
ベル１は，図１に示すごとく，ベースシート１１と，該
ベースシート１１の表面に設けた記録層１２とよりな
る。該記録層１２はフォトクロミック反応を呈する有機
フォトクロミック材料と透明樹脂材料との混合物よりな
る。また，情報１２の上には，保護層１３を設けた。そ
して，上記記録層１２は，図４に示すごとく，バーコー
ド等の情報２を光で書き込むことができる。また，記録
層１２上の情報２は，図５に示すごとく光又は熱によっ
て消去することができる。以下，これらにつき詳述す
る。
ルにつき，図１〜図５を用いて説明する。本例の情報ラ
ベル１は，図１に示すごとく，ベースシート１１と，該
ベースシート１１の表面に設けた記録層１２とよりな
る。該記録層１２はフォトクロミック反応を呈する有機
フォトクロミック材料と透明樹脂材料との混合物よりな
る。また，情報１２の上には，保護層１３を設けた。そ
して，上記記録層１２は，図４に示すごとく，バーコー
ド等の情報２を光で書き込むことができる。また，記録
層１２上の情報２は，図５に示すごとく光又は熱によっ
て消去することができる。以下，これらにつき詳述す
る。
【００１５】本例において上記ベースシート１１として
は，白色で，厚み５０μｍのポリエチレンシートを用い
た。また，最上層となる保護層１３としては，透明で厚
み５０μｍの塩化ビニルシートを用いた。上記記録層１
２は，キャスト法により，次のようにして作製した。即
ち，ベンゼン溶媒中に，透明樹脂材料としてのポリメタ
クリル酸メチルと，有機フォトクロミック材料としての
スピロピランとを溶解させた。ここにスピロピランは，
ポリメタクリル酸メチル１００モルに対して１モルの割
合で添加した。そして，この混合液を皿状の型内に流し
込み，次いで真空乾燥器を用いて，ベンゼンを揮散させ
た。これにより，厚み約２００μｍのフィルム状の記録
層１２を得た。次に，図１に示すごとく，上記ベースシ
ート１１上に，上記記録層１２を，更にその上に上記保
護層１３を重ね，これらを熱ラミネートすることにより
一体的に接合した。これにより，上記図１に示した情報
ラベルを得た。
は，白色で，厚み５０μｍのポリエチレンシートを用い
た。また，最上層となる保護層１３としては，透明で厚
み５０μｍの塩化ビニルシートを用いた。上記記録層１
２は，キャスト法により，次のようにして作製した。即
ち，ベンゼン溶媒中に，透明樹脂材料としてのポリメタ
クリル酸メチルと，有機フォトクロミック材料としての
スピロピランとを溶解させた。ここにスピロピランは，
ポリメタクリル酸メチル１００モルに対して１モルの割
合で添加した。そして，この混合液を皿状の型内に流し
込み，次いで真空乾燥器を用いて，ベンゼンを揮散させ
た。これにより，厚み約２００μｍのフィルム状の記録
層１２を得た。次に，図１に示すごとく，上記ベースシ
ート１１上に，上記記録層１２を，更にその上に上記保
護層１３を重ね，これらを熱ラミネートすることにより
一体的に接合した。これにより，上記図１に示した情報
ラベルを得た。
【００１６】次に，上記情報ラベル１へのバーコード情
報２の書き込み，消去につき説明する。まず，情報書き
込みに当たっては，図４に示すごとく，情報ラベル１の
記録層上へ，紫外線レーザ３１１（ＹＡＧレーザの第３
高調波（３５５ｎｍ），或いは窒素ガスレーザ（３５４
ｎｍ）など）を用いてバーコード情報を照射する。この
書き込み時には，情報ラベル１を図４の左方向に移動さ
せながら，上記レーザ光を情報ラベルの移動方向と直角
方向にスキャンさせる。これにより，棒状のバーコード
２が，青色に，形成される。同図において，符号３１は
レーザ発振器である。なお，情報の書き込みは，上記操
作法に限らず，バーコードマスクを用いて，光照射する
ことによっても可能である。
報２の書き込み，消去につき説明する。まず，情報書き
込みに当たっては，図４に示すごとく，情報ラベル１の
記録層上へ，紫外線レーザ３１１（ＹＡＧレーザの第３
高調波（３５５ｎｍ），或いは窒素ガスレーザ（３５４
ｎｍ）など）を用いてバーコード情報を照射する。この
書き込み時には，情報ラベル１を図４の左方向に移動さ
せながら，上記レーザ光を情報ラベルの移動方向と直角
方向にスキャンさせる。これにより，棒状のバーコード
２が，青色に，形成される。同図において，符号３１は
レーザ発振器である。なお，情報の書き込みは，上記操
作法に限らず，バーコードマスクを用いて，光照射する
ことによっても可能である。
【００１７】次に，上記のごとく，書き込みされたバー
コード情報を消去するに当たっては，図５に示すごと
く，レーダ発振器３５により可視光レーザー（ＹＡＧレ
ーザーの第２高周波（５３０ｎｍ），或いはキセノンラ
ンプの紫外線カットフィルタ付き（４５０〜７００ｎ
ｍ）を用いる。そして，この可視光レーザ３５１を，情
報ラベル１に照射する。これにより，情報ラベル１の記
録層中の青色バーコード情報２は，無色に変換され，消
去される。なお，上記消去は，透明樹脂材料のガラス転
移点よりも低い，７０〜９０℃の加熱によっても可能で
ある。
コード情報を消去するに当たっては，図５に示すごと
く，レーダ発振器３５により可視光レーザー（ＹＡＧレ
ーザーの第２高周波（５３０ｎｍ），或いはキセノンラ
ンプの紫外線カットフィルタ付き（４５０〜７００ｎ
ｍ）を用いる。そして，この可視光レーザ３５１を，情
報ラベル１に照射する。これにより，情報ラベル１の記
録層中の青色バーコード情報２は，無色に変換され，消
去される。なお，上記消去は，透明樹脂材料のガラス転
移点よりも低い，７０〜９０℃の加熱によっても可能で
ある。
【００１８】次に，上記書き込み時の青色発色，消去時
の無色化につき，図２及び図３を用いて説明する。即
ち，本実施例においては，フォトクロミック反応を示す
有機フォトクロミック材料としてスピロピランを用いて
いる。そして，このスピロピランは，図３のＡに示すご
とく，通常はスピロピラン型の化学構造を有し，無色で
ある。そこで，これに光を照射すると，同図のＢに示す
ごとく，メロシアニン型の化学構造に代わり，青色を呈
する。次に，上記Ｂのメロシアニン型に光又は熱を照射
すると，元の無色のスピロピラン型に戻る。本例は，こ
のように上記フォトクロミック反応を利用して書換可能
な情報ラベルを構成しているのである。
の無色化につき，図２及び図３を用いて説明する。即
ち，本実施例においては，フォトクロミック反応を示す
有機フォトクロミック材料としてスピロピランを用いて
いる。そして，このスピロピランは，図３のＡに示すご
とく，通常はスピロピラン型の化学構造を有し，無色で
ある。そこで，これに光を照射すると，同図のＢに示す
ごとく，メロシアニン型の化学構造に代わり，青色を呈
する。次に，上記Ｂのメロシアニン型に光又は熱を照射
すると，元の無色のスピロピラン型に戻る。本例は，こ
のように上記フォトクロミック反応を利用して書換可能
な情報ラベルを構成しているのである。
【００１９】また，図２は，上記Ａ，Ｂの２つの型につ
いてのエネルギー状態図を示すものである。同図より知
られるごとく，Ａのスピロピラン型を青色のメロシアニ
ン型に変化させるには，ΔΕの光エネルギーが必要であ
る。一方，逆の場合にはΔΕ, の光又は熱エネルギーが
必要である。そして，両型の間には高いエネルレベルの
峰があるため，両型は上記エネルギーを与えない限り安
定状態にある。それ故，書換可能な情報ラベルとして使
用が可能である。
いてのエネルギー状態図を示すものである。同図より知
られるごとく，Ａのスピロピラン型を青色のメロシアニ
ン型に変化させるには，ΔΕの光エネルギーが必要であ
る。一方，逆の場合にはΔΕ, の光又は熱エネルギーが
必要である。そして，両型の間には高いエネルレベルの
峰があるため，両型は上記エネルギーを与えない限り安
定状態にある。それ故，書換可能な情報ラベルとして使
用が可能である。
【図１】実施例における，書換可能な情報ラベルの断面
説明図。
説明図。
【図２】実施例における，スピロピランのフォトクロミ
ック反応のエネルギー状態図。
ック反応のエネルギー状態図。
【図３】実施例における，スピロピランにおける変色の
説明図。
説明図。
【図４】実施例における，情報ラベルへの情報書き込み
の説明図。
の説明図。
【図５】実施例における，情報の消去の説明図。
１．．．情報ラベル， １１．．．ベースシート， １２．．．記録層， １３．．．保護層， ２．．．情報， ３１１．．．紫外線レーザー， ３５１．．．可視光レーザー，
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｇ１１Ｂ 7/00 Ｅ 9195−5Ｄ Ｆ 9195−5Ｄ
Claims (1)
- 【請求項１】 ベースシートと該ベースシートの表面に
設けた記録層とよりなり，該記録層はフォトクロミック
反応を呈する有機フォトクロミック材料と透明樹脂材料
との混合物よりなり，上記記録層は，バーコード，文字
等の情報を光で書き込み，また該情報を光又は熱によっ
て消去できることを特徴とする書換可能な情報ラベル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3083496A JPH06175584A (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 書換可能な情報ラベル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3083496A JPH06175584A (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 書換可能な情報ラベル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06175584A true JPH06175584A (ja) | 1994-06-24 |
Family
ID=13804091
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3083496A Pending JPH06175584A (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 書換可能な情報ラベル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06175584A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002099880A (ja) * | 2000-09-26 | 2002-04-05 | Toppan Forms Co Ltd | バーコード所持体 |
| JP2003524856A (ja) * | 2000-02-23 | 2003-08-19 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 書換え可能なデータ記憶媒体 |
| JP2011037270A (ja) * | 2009-08-17 | 2011-02-24 | Xerox Corp | 画像形成装置 |
| JP2012520445A (ja) * | 2009-03-13 | 2012-09-06 | エフ．ホフマン−ラ ロシュ アーゲー | 分析用消耗品を製造する方法 |
-
1991
- 1991-03-22 JP JP3083496A patent/JPH06175584A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2003524856A (ja) * | 2000-02-23 | 2003-08-19 | コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ | 書換え可能なデータ記憶媒体 |
| JP2002099880A (ja) * | 2000-09-26 | 2002-04-05 | Toppan Forms Co Ltd | バーコード所持体 |
| JP2012520445A (ja) * | 2009-03-13 | 2012-09-06 | エフ．ホフマン−ラ ロシュ アーゲー | 分析用消耗品を製造する方法 |
| US8899290B2 (en) | 2009-03-13 | 2014-12-02 | Roche Diagnostics Operations, Inc. | Method for producing an analytical consumable |
| JP2011037270A (ja) * | 2009-08-17 | 2011-02-24 | Xerox Corp | 画像形成装置 |
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| A131 | Notification of reasons for refusal |
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| A02 | Decision of refusal |
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