JPH0617414B2 - オルト位に置換基を有するフエニルアセチレン重合体 - Google Patents

オルト位に置換基を有するフエニルアセチレン重合体

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JPH0617414B2
JPH0617414B2 JP10365686A JP10365686A JPH0617414B2 JP H0617414 B2 JPH0617414 B2 JP H0617414B2 JP 10365686 A JP10365686 A JP 10365686A JP 10365686 A JP10365686 A JP 10365686A JP H0617414 B2 JPH0617414 B2 JP H0617414B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、従来存在しなかった重合体に係り、更に詳し
くは、オルト位に置換基を有するフェニルアセチレン類
を単量体とする新規な重量平均分子量1万以上200万
以下の高重合度の重合体(単独重合体及び/又は共重合
体)に関するものである。
(従来の技術) 本発明者らはさきに、六ハロゲン化タングステンや五ハ
ロゲン化モリブデンを主体とする接触を用いて1−アル
キルアセチレン類の重合を行った。アルキル基がかさ高
いほど高分子量のポリマーが得られ、t−ブチル基のよ
うなかさ高い置換基をもつ化合物から得られるポリマー
は膜形成能を有し、酸素富化膜として有望であることが
分かった。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、1−フェニルアセチレンや1−ナフチル
アセチレンは、重合はするが、さほどの高分子量体は得
られず、膜形成能を有するものは得られていない、とい
う問題点があった。
本発明は、1−フェニルアセチレンのフェニル基のオル
ト位に置換基を導入することにより、上記の従来の問題
点を解決しうる新規なオルト置換フェニルアセチレン類
の高重合度の重合体の提供を目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本発明者らは、かかる目的を達成すべく鋭意研究を進め
た結果、本発明に到達した。すなわち、本発明は、一般
式〔I〕及び〔II〕 (式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基を示し、Xは
水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、lは0
〜4の整数を示し、R2は水素原子、アルキル基又は塩
素原子を示し、R3はアルキル基、アリール基又はトリ
アルキルシリル基を示し、またmは2以上の整数を示
し、nは0又は自然数を示す。)からなる構造式で表わ
され、繰り返し単位の数mとnとの比率は100対0な
いし50対50であって、重量平均分子量1万以上20
0万以下のオルト位に置換基を有するフェニルアセチレ
ン重合体を要旨とするものである。
本発明における主成分に用いられる原料モノマーである
オルト位に置換基を有するフェニルアセチレン類は、下
記一般式〔III〕 (式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基を示し、該ア
ルキル基の水素原子の1個以上がヘテロ基で置換されて
いてもよく、Xは水素原子又は炭素数1〜8のアルキル
基を示し、lは0〜4の整数を示す。)で表わされる化
合物である。そしてこれらの化合物の具体例としては、
オルトメチルフェニルアセチレン,オルトエチルフェニ
ルアセチレン,オルト−t−ブチルフェニルアセチレ
ン,オルト−n−オクチルフェニルアセチレン,メシチ
ルアセチレン,2,4,6−トリメチルフェニルアセチ
レン,2,3,4,5−テトラメチルフェニルアセチレ
ン,2,3,5,6−テトラメチルフェニルアセチレン
等を挙げることができる。
共重合体の場合、他の成分に用いられるモノマーとして
は、一般式〔IV〕 R1−C≡C−R3……〔IV〕 で表わされる化合物が用いられる。ここにR2は水素原
子、アルキル基又は塩素原子を示し、R3はアルキル
基,アリール基又はトリアルキルシリル基を示す。この
アルキル基は、通常炭素数が1〜12のアルキル基であ
り、直鎖状であっても分岐状であってもよく、さらにヘ
テロ基で置換されていてもよい。アリール基は で表わされ、Yはアルキル基、アリール基、アラルキル
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、ニトロ基、アミ
ノ基などの置換基を示し、kは0〜5の整数を示す。
又、トリアルキルシリル基はSiR′R″Rで表わさ
れ、R′R″Rは同一でも異なっていてもよく、いず
れもアルキル基を示す。かかる具体的な化合物として
は、t−ブチルアセチレン,フェニルアセチレン,1−
クロロ−2−フェニルアセチレン,2−オクチン,2−
デシン,トリメチルシリルアセチレン,トリメチルシリ
ルプロピン等が挙げられる。
本発明のオルト位に置換基を有するフェニルアセチレン
の重合体を製造する方法としては、例えば次の方法が挙
げられる。
重合開始剤としては、遷移金属のMo,W,Nb,Ta
等を使用できるが、とくにMo,W化合物の使用が望ま
しく、かかる方法としては次の三つが挙げられる。
(イ)MoCl5,MoBr5,WCl6等のハロゲン化モリ
ブデン,ハロゲン化タングステンを使用する方法。
(ロ)ハロゲン化モリブデン,ハロゲン化タングステンを
主触媒とし還元剤を第二成分とする開始剤を使用する方
法。この場合、主成分のハロゲン化モリブデンとしては
MoCl5が好ましく、ハロゲン化タングステンとして
はWCl6が好ましい。第二成分の還元剤には有機金属
化合物が用いられ、アルミニウム,ホウ素,ケイ素,ス
ズ,アンチモン,ビスマス,リチウム等を含むものが挙
げられる。
(ハ)特開昭57−36106号公報記載の方法で用いた
開始剤、すなわち、Mo(CO)6−CCl4−hν,W
(CO)6−CCl4−hνを用いる方法。
上記(イ)及び(ロ)の方法における重合主触媒の使用量は、
通常、モノマーに対して0.1〜5モル%が適当である。
また、上記(ロ)の方法における還元剤の使用量は、還元
剤対主触媒のモル比で0.3〜3の範囲が好ましい。
これらの方法の重合反応は溶媒中で行うのがよく、かか
る溶媒としてはトルエンなどの芳香族炭化水素、シクロ
ヘキサンなどの脂肪族炭化水素、四塩化炭素、二塩化エ
チレン等のハロゲン化炭化水素、アニソール、ジブチル
エーテル、ジオキサン等のエーテル、アセトン、アセト
フエノンなどのケトン、酢酸エチルなどのエステルなど
が挙げられる。
重合反応温度は−30〜+100℃の範囲が好ましく、
特に0〜70℃が好ましい。
重合時間は0.5〜24時間が好ましい。また、重合は乾
燥窒素雰囲気下で行うのがよい。
共重合を行う場合、主成分に用いられるオルト置換フェ
ニルアセチレン類と他の成分に用いられる置換アセチレ
ン類との比は、どのような比率であってもよいが、10
0対0ないし50対50であることが好ましい。
かくして製造される本発明の新規な重合体は、重量平均
分子量(光散乱法による)1万以上200万以下の高重
合度の重合体である。しかも、これらの生成重合体は、
側鎖として置換基が存在するため、ポリアセチレンとは
異なり、空気に対し安定であり、かさ高い置換基の存在
により耐熱材料として期待できる。また、ハロゲン化炭
化水素、エーテル、ケトン等の有機溶媒に可溶性であっ
て、多くは優れた膜形成能を有する。更には、共役二重
結合の存在により、半導体材料、レジスト材料等にも利
用可能である。
(実施例) 次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、下記の実施例において、分子量は重量平均分子量
(Mw)であり、光散乱法により求めたものである。又、
「%」は、とくに断らない限り、「重量%」である。
実施例1 充分に精製したトルエン1中に、乾燥窒素雰囲気下、
よく攪拌しながら五塩化モリブデン20ミリモルとテト
ラ−n−ブチルスズ20ミリモルを加え30℃で溶解し
た。この溶解に0.1モルのオルトメチルフェニルアセチ
レンを添加し、30℃で重合を進行させた。24時間
後、反応混合物を大量のメタノール中に投入して生成重
合体を沈殿させ、別、乾燥した。重合体の収率は90
%であり、その分子量は20万であった。
得られた重合体は、赤褐色粉末であり、ジクロルエタン
等のハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン等のエー
テル、アセトフエノン等のケトンなどの有機溶媒に可溶
であった。
生成重合体のスペクトルデーターを添付図面の第1図
(IR)及び第2図(13CNMR)に示す。
実施例2 実施例1の五塩化モリブデンとテトラ−n−ブチルスズ
の代わりに六塩化タングステンを用いた以外は、実施例
1と同様に行ったところ、収率は86%で分子量41万
の赤褐色粉末の重合体が得られた。
実施例3 開始剤としてタングステンカルボニルを用い、溶媒に四
塩化炭素を用いて、光を照射しながら、24時間重合反
応を行ったところ、収率は100%で分子量107万の
赤褐色粉末が得られた。
実施例4 モノマーとしてオルトメチルフェニルアセチレン0.7モ
ルとフェニルアセチレン0.3モルを用いた以外は、実施
例1と同様にして重合を行ったところ、重合体の収率は
80%であり、その分子量は15万であった。
実施例5 実施例1の重合温度を0℃にした以外は、実施例1と同
様にして重合を行ったところ、収率が100%で分子量
26万の赤褐色ポリマーが得られた。
実施例6 実施例1でトルエン溶媒の代わりに1,4−ジオキサンを
用いた以外は、実施例1と同様にして重合を行ったとこ
ろ、収率100%で分子量23万のポリマーが得られ
た。
(発明の効果) 以上の結果から明らかなように、本発明のオルト位に置
換基を有するフェニルアセチレン重合体は、重量平均分
子量が1万以上200万以下、その多くは10万以上の
高重合度を示す全く新規な高重合体であるばかりでな
く、従来のポリアセチレンとは異なり空気に対し安定で
あり、ジクロルエタンのようなハロゲン化炭化水素、テ
トラヒドロフラン,ジオキサン,アニソール等のエーテ
ル、アセトフエノンのようなケトン等に可溶で、かつそ
の多くは優れた膜形成能を有する、などという工業的価
値ある顕著な効果を奏するものである。したがって、分
離膜、吸着材、レジスト材、半導体材料、記憶材料等へ
の応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は実施例1で得られた本発明の重合体
の一例のIR及び13CNMRスペクトルを示す図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式〔I〕及び〔II〕 (式中、R1は炭素数1〜8のアルキル基を示し、Xは
    水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、lは0
    〜4の整数を示し、R2は水素原子、アルキル基又は塩
    素原子を示し、R3はアルキル基、アリール基又はトリ
    アルキルシリル基を示し、またmは2以上の整数を示
    し、nは0又は自然数を示す。)からなる構造式で表わ
    され、繰り返し単位の数mとnとの比率は100対0な
    いし50対50であって、重量平均分子量1万以上20
    0万以下のオルト位に置換基を有するフェニルアセチレ
    ン重合体。
JP10365686A 1986-05-06 1986-05-06 オルト位に置換基を有するフエニルアセチレン重合体 Expired - Lifetime JPH0617414B2 (ja)

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JP5596912B2 (ja) 2007-08-31 2014-09-24 キヤノン株式会社 ブロックポリマーおよびデバイス
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