JPH06173956A - 転がり軸受 - Google Patents
転がり軸受Info
- Publication number
- JPH06173956A JPH06173956A JP3171332A JP17133291A JPH06173956A JP H06173956 A JPH06173956 A JP H06173956A JP 3171332 A JP3171332 A JP 3171332A JP 17133291 A JP17133291 A JP 17133291A JP H06173956 A JPH06173956 A JP H06173956A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cage
- rolling bearing
- balls
- outer ring
- ceramic material
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/38—Ball cages
- F16C33/3806—Details of interaction of cage and race, e.g. retention, centring
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/38—Ball cages
- F16C33/3837—Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the balls, e.g. machined window cages
- F16C33/3843—Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the balls, e.g. machined window cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock cages
- F16C33/3856—Massive or moulded cages having cage pockets surrounding the balls, e.g. machined window cages formed as one-piece cages, i.e. monoblock cages made from plastic, e.g. injection moulded window cages
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C19/00—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement
- F16C19/02—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows
- F16C19/14—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load
- F16C19/16—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with a single row of balls
- F16C19/163—Bearings with rolling contact, for exclusively rotary movement with bearing balls essentially of the same size in one or more circular rows for both radial and axial load with a single row of balls with angular contact
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C2208/00—Plastics; Synthetic resins, e.g. rubbers
- F16C2208/20—Thermoplastic resins
- F16C2208/40—Imides, e.g. polyimide [PI], polyetherimide [PEI]
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 転動体や保持器が摩耗して、焼き付きが発生
するのを抑制する。 【構成】 鋼製の外輪３の内側にはポリイミド樹脂から
なる保持器５が嵌め込まれ、保持器５のポケット５ａに
は窒化珪素を主成分とするセラミック材料からなる玉７
が挿入され、更にその内側には鋼製の内輪９が嵌め込ま
れている。玉７はセラミック材料にて構成されているの
で、軽量で大きな摩擦力が加わらず、また耐摩耗性にも
優れている。また保持器５はポリイミドにて構成されて
いるので、摩擦熱を発生して潤滑油の流動性を低下させ
たり摩耗粉を発生したりすることが少ない。更に玉７が
発生する摩擦熱も小さいので、保持器５を構成するポリ
イミドが容易に溶融しない。
するのを抑制する。 【構成】 鋼製の外輪３の内側にはポリイミド樹脂から
なる保持器５が嵌め込まれ、保持器５のポケット５ａに
は窒化珪素を主成分とするセラミック材料からなる玉７
が挿入され、更にその内側には鋼製の内輪９が嵌め込ま
れている。玉７はセラミック材料にて構成されているの
で、軽量で大きな摩擦力が加わらず、また耐摩耗性にも
優れている。また保持器５はポリイミドにて構成されて
いるので、摩擦熱を発生して潤滑油の流動性を低下させ
たり摩耗粉を発生したりすることが少ない。更に玉７が
発生する摩擦熱も小さいので、保持器５を構成するポリ
イミドが容易に溶融しない。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、軸体と静止体との間に
取り付けて用いられ、軸体が円滑に回転するように支持
する転がり軸受であって、詳しくはターボチャージャや
ガスタービン等のシャフトように高速で回転する軸体に
適用可能な転がり軸受に関する。
取り付けて用いられ、軸体が円滑に回転するように支持
する転がり軸受であって、詳しくはターボチャージャや
ガスタービン等のシャフトように高速で回転する軸体に
適用可能な転がり軸受に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より、軸体に嵌め合わされる内輪
と、静止体に嵌め合わされる外輪との間に、玉やころ等
の複数の転動体と、各転動体を一定間隔に保たせる保持
器とを挟み込み、各転動体が内輪と外輪との間を転がる
ことによって、軸体が円滑に回転するようにする転がり
軸受が知られている。この種の転がり軸受では、内輪、
外輪、および転動体を鋼にて構成し、保持器は黄銅等の
金属にて構成している。また、この種の転がり軸受には
内輪と外輪との間に常時潤滑油を供給して軸体の回転を
一層円滑にしている。
と、静止体に嵌め合わされる外輪との間に、玉やころ等
の複数の転動体と、各転動体を一定間隔に保たせる保持
器とを挟み込み、各転動体が内輪と外輪との間を転がる
ことによって、軸体が円滑に回転するようにする転がり
軸受が知られている。この種の転がり軸受では、内輪、
外輪、および転動体を鋼にて構成し、保持器は黄銅等の
金属にて構成している。また、この種の転がり軸受には
内輪と外輪との間に常時潤滑油を供給して軸体の回転を
一層円滑にしている。
【０００３】ところが、ターボチャージャやガスタービ
ン等のシャフトのように高速で回転する軸体にこの種の
転がり軸受を適用した場合、次のようにして転がり軸受
が破損する所謂焼き付きが発生することがあった。即ち
軸の回転に伴い、転動体、内輪、外輪、および保持器が
互いに擦れ合って摩耗する。更に各部材間に発生する摩
擦熱によって潤滑油の流動性が低下したり、摩耗粉が各
部材に絡み付いたりして、更に摩耗が促進される。そし
て転動体や保持器が破損すると、軸体の回転が急に悪く
なると共に振動が激しくなる焼き付きが発生していた。
ン等のシャフトのように高速で回転する軸体にこの種の
転がり軸受を適用した場合、次のようにして転がり軸受
が破損する所謂焼き付きが発生することがあった。即ち
軸の回転に伴い、転動体、内輪、外輪、および保持器が
互いに擦れ合って摩耗する。更に各部材間に発生する摩
擦熱によって潤滑油の流動性が低下したり、摩耗粉が各
部材に絡み付いたりして、更に摩耗が促進される。そし
て転動体や保持器が破損すると、軸体の回転が急に悪く
なると共に振動が激しくなる焼き付きが発生していた。
【０００４】このため転動体をセラミック材料にて構成
して焼き付きの発生を抑制することが行われている。即
ち、セラミック材料は鋼に比べて軽量であるので、転動
体に加わる遠心力や転動体の自転に対応する回転エネル
ギが小さく、従って転動体と外輪との間に加わる力が小
さい。またセラミック材料は耐摩耗性に優れている。こ
のため転動体の摩耗を、延いては焼き付きの発生を抑制
することができる。
して焼き付きの発生を抑制することが行われている。即
ち、セラミック材料は鋼に比べて軽量であるので、転動
体に加わる遠心力や転動体の自転に対応する回転エネル
ギが小さく、従って転動体と外輪との間に加わる力が小
さい。またセラミック材料は耐摩耗性に優れている。こ
のため転動体の摩耗を、延いては焼き付きの発生を抑制
することができる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このように
転動体をセラミック材料にて構成した場合でも、保持器
が外輪と擦れ合って摩耗したり、そのとき発生する摩擦
熱や摩耗粉によって各部材の摩耗が促進されたりするこ
とがあり、焼き付きの発生を充分に抑制することができ
なかった。
転動体をセラミック材料にて構成した場合でも、保持器
が外輪と擦れ合って摩耗したり、そのとき発生する摩擦
熱や摩耗粉によって各部材の摩耗が促進されたりするこ
とがあり、焼き付きの発生を充分に抑制することができ
なかった。
【０００６】そこで本発明は、焼き付きの発生を良好に
抑制することができる転がり軸受を提供することを目的
としてなされた。
抑制することができる転がり軸受を提供することを目的
としてなされた。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
になされた本発明は、鋼製の内輪と、鋼製の外輪と、セ
ラミック材料にて構成され、上記外輪と上記内輪との間
を転がる複数の転動体と、合成樹脂にて構成され、該各
転動体を一定間隔に保たせる保持器と、を備えたことを
特徴とする転がり軸受を要旨としている。
になされた本発明は、鋼製の内輪と、鋼製の外輪と、セ
ラミック材料にて構成され、上記外輪と上記内輪との間
を転がる複数の転動体と、合成樹脂にて構成され、該各
転動体を一定間隔に保たせる保持器と、を備えたことを
特徴とする転がり軸受を要旨としている。
【０００８】
【作用】このように構成された本発明の転がり軸受で
は、転動体がセラミック材料にて構成されている。セラ
ミック材料は鋼に比べて軽量であるので、転動体に加わ
る遠心力や転動体の自転に対応する回転エネルギが小さ
い。従って転動体と外輪との間に加わる力が小さく、両
者の間に発生する摩擦熱も小さい。またセラミック材料
は耐摩耗性に優れている。
は、転動体がセラミック材料にて構成されている。セラ
ミック材料は鋼に比べて軽量であるので、転動体に加わ
る遠心力や転動体の自転に対応する回転エネルギが小さ
い。従って転動体と外輪との間に加わる力が小さく、両
者の間に発生する摩擦熱も小さい。またセラミック材料
は耐摩耗性に優れている。
【０００９】一方保持器は合成樹脂にて構成されてい
る。合成樹脂は黄銅に比べて軽量であるので保持器と外
輪との間に加わる摩擦力が小さく、また合成樹脂は摩耗
粉や摩擦熱も発生し難い。従って保持器自体の摩耗が抑
制されると共に、摩耗粉が各部材に絡み付いたり、摩擦
熱によって潤滑油の流動性が低下したりすることが抑制
される。
る。合成樹脂は黄銅に比べて軽量であるので保持器と外
輪との間に加わる摩擦力が小さく、また合成樹脂は摩耗
粉や摩擦熱も発生し難い。従って保持器自体の摩耗が抑
制されると共に、摩耗粉が各部材に絡み付いたり、摩擦
熱によって潤滑油の流動性が低下したりすることが抑制
される。
【００１０】ここで転動体が鋼にて構成されていると、
転動体が発生する摩擦熱によって保持器を構成する合成
樹脂が溶融してしまう可能性があるが、上述したように
本発明では転動体をセラミック材料にて構成して摩擦熱
の発生を抑制しているので、保持器を構成する合成樹脂
は容易に軟化・損耗しない。
転動体が発生する摩擦熱によって保持器を構成する合成
樹脂が溶融してしまう可能性があるが、上述したように
本発明では転動体をセラミック材料にて構成して摩擦熱
の発生を抑制しているので、保持器を構成する合成樹脂
は容易に軟化・損耗しない。
【００１１】
【実施例】次に本発明の実施例を図面と共に説明する。
図１は実施例の転がり軸受１の構成を表す断面図であ
る。先ず内径１７．７mm外径２２．０mmの外輪３内周に
は軌道溝３ａが形成されており、その外輪３の内側には
８個のポケット５ａが等間隔に穿設された保持器５が回
転自在に嵌め込まれている。また、保持器５の各ポケッ
ト５ａには直径４mmの玉７が夫々挿入され、保持器５は
各玉７を等間隔に保持している。また保持器５の隣接す
るポケット５ａの間には厚肉部５ｂが形成されており、
これによってポケット５ａに挿入された玉７を抱え込
み、玉７が外輪３と反対方向に脱落するのを防止して、
外輪３，保持器５，および玉７が互いに分離しないよう
に構成されている。
図１は実施例の転がり軸受１の構成を表す断面図であ
る。先ず内径１７．７mm外径２２．０mmの外輪３内周に
は軌道溝３ａが形成されており、その外輪３の内側には
８個のポケット５ａが等間隔に穿設された保持器５が回
転自在に嵌め込まれている。また、保持器５の各ポケッ
ト５ａには直径４mmの玉７が夫々挿入され、保持器５は
各玉７を等間隔に保持している。また保持器５の隣接す
るポケット５ａの間には厚肉部５ｂが形成されており、
これによってポケット５ａに挿入された玉７を抱え込
み、玉７が外輪３と反対方向に脱落するのを防止して、
外輪３，保持器５，および玉７が互いに分離しないよう
に構成されている。
【００１２】更に、８個の各玉７の内側には内径８mm外
径１２．５mmの内輪９が嵌め込まれている。また内輪９
外周には一方の肩が落とされた軌道溝９ａが形成され、
外輪３の軌道溝３ａとの間に各玉７を挟持している。
尚、外輪３および内輪９は鋼にて構成され、保持器５は
ポリイミド樹脂にて構成され、更に各玉７は窒化珪素を
主成分とするセラミック材料にて構成されている。
径１２．５mmの内輪９が嵌め込まれている。また内輪９
外周には一方の肩が落とされた軌道溝９ａが形成され、
外輪３の軌道溝３ａとの間に各玉７を挟持している。
尚、外輪３および内輪９は鋼にて構成され、保持器５は
ポリイミド樹脂にて構成され、更に各玉７は窒化珪素を
主成分とするセラミック材料にて構成されている。
【００１３】このように構成された転がり軸受１は外輪
３を静止体に嵌め込むと共に軸体を内輪９に嵌め込み、
更に外輪３と内輪９との間には側面より潤滑油を供給し
て使用される。そして内輪９が軸体と一体に回転すると
それに伴って各玉７が軌道溝３ａと軌道溝９ａとの間を
転がり、軸体の回転を円滑にする。またターボチャージ
ャのシャフトのように軸力が加わる軸体に適用する場合
は、軌道溝９ａの肩がある側を軸力が加わる方向に向
け、この部分と玉７との係合によって内輪９を軸力に抗
してしっかりと支持する。
３を静止体に嵌め込むと共に軸体を内輪９に嵌め込み、
更に外輪３と内輪９との間には側面より潤滑油を供給し
て使用される。そして内輪９が軸体と一体に回転すると
それに伴って各玉７が軌道溝３ａと軌道溝９ａとの間を
転がり、軸体の回転を円滑にする。またターボチャージ
ャのシャフトのように軸力が加わる軸体に適用する場合
は、軌道溝９ａの肩がある側を軸力が加わる方向に向
け、この部分と玉７との係合によって内輪９を軸力に抗
してしっかりと支持する。
【００１４】次にこの転がり軸受１では、軸体の回転に
伴って玉７、外輪３、保持器５、および内輪９は互いに
擦れ合うが、玉７を構成するセラミック材料は鋼に比べ
て軽量であるので、玉７に加わる遠心力や玉７の自転に
対応する回転エネルギが小さい。従って外輪３、保持器
５、および内輪９との間に加わる摩擦力が小さく、そこ
に発生する摩擦熱も小さい。またこのセラミック材料は
耐摩耗性にも優れている。
伴って玉７、外輪３、保持器５、および内輪９は互いに
擦れ合うが、玉７を構成するセラミック材料は鋼に比べ
て軽量であるので、玉７に加わる遠心力や玉７の自転に
対応する回転エネルギが小さい。従って外輪３、保持器
５、および内輪９との間に加わる摩擦力が小さく、そこ
に発生する摩擦熱も小さい。またこのセラミック材料は
耐摩耗性にも優れている。
【００１５】一方保持器５を構成するポリイミド樹脂も
黄銅に比べて軽量であるので外輪３との間に加わる摩擦
力が小さい。またポリイミド樹脂は摩耗粉を発生して他
の部材の摩耗を促進したり、大きな摩擦熱を発生して潤
滑油の流動性を低下させたりすることも少ない。更に玉
７が発生する摩擦熱も小さいので、保持器５はポリイミ
ドの軟化点以下に保持される。そして異常等により大き
な摩擦熱が加わったとしても、ポリイミド樹脂は優れた
耐熱性を有するので保持器５は容易に軟化・損耗しな
い。
黄銅に比べて軽量であるので外輪３との間に加わる摩擦
力が小さい。またポリイミド樹脂は摩耗粉を発生して他
の部材の摩耗を促進したり、大きな摩擦熱を発生して潤
滑油の流動性を低下させたりすることも少ない。更に玉
７が発生する摩擦熱も小さいので、保持器５はポリイミ
ドの軟化点以下に保持される。そして異常等により大き
な摩擦熱が加わったとしても、ポリイミド樹脂は優れた
耐熱性を有するので保持器５は容易に軟化・損耗しな
い。
【００１６】このため本実施例の転がり軸受を用いれば
玉７や保持器５が摩耗して焼き付きを起こすことを良好
に抑制することができる。次に上記実施例の転がり軸受
１の他に、保持器５および玉７を、夫々黄銅および鋼に
て構成した転がり軸受（比較例１）、保持器５および玉
７を、夫々黄銅および上記実施例と同様のセラミック材
料にて構成した転がり軸受（比較例２）、並びに、保持
器５および玉７を、夫々ポリイミド樹脂および鋼にて構
成した転がり軸受（比較例３）、を夫々作製し、次のよ
うな実験を行った。尚、比較例１〜３は保持器５および
玉７を構成する材料が異なる点を除いては上記実施例の
転がり軸受１と同様に構成した。
玉７や保持器５が摩耗して焼き付きを起こすことを良好
に抑制することができる。次に上記実施例の転がり軸受
１の他に、保持器５および玉７を、夫々黄銅および鋼に
て構成した転がり軸受（比較例１）、保持器５および玉
７を、夫々黄銅および上記実施例と同様のセラミック材
料にて構成した転がり軸受（比較例２）、並びに、保持
器５および玉７を、夫々ポリイミド樹脂および鋼にて構
成した転がり軸受（比較例３）、を夫々作製し、次のよ
うな実験を行った。尚、比較例１〜３は保持器５および
玉７を構成する材料が異なる点を除いては上記実施例の
転がり軸受１と同様に構成した。
【００１７】実験では各転がり軸受を２０００ccクラス
のガソリン乗用車用ターボチャージャのシャフトに適用
し、ターボチャージャに圧縮空気を吹き付けて回転数を
１２００００r.p.m.にまで上昇させる。続いてこのとき
の送風量を保持しながら転がり軸受への潤滑油の供給を
停止し、供給停止から焼き付きが発生するまでの時間を
測定した。尚実験では、ターボチャージャの回転数が急
峻に低下した時点をもって焼き付きが発生したと判断し
ている。
のガソリン乗用車用ターボチャージャのシャフトに適用
し、ターボチャージャに圧縮空気を吹き付けて回転数を
１２００００r.p.m.にまで上昇させる。続いてこのとき
の送風量を保持しながら転がり軸受への潤滑油の供給を
停止し、供給停止から焼き付きが発生するまでの時間を
測定した。尚実験では、ターボチャージャの回転数が急
峻に低下した時点をもって焼き付きが発生したと判断し
ている。
【００１８】実験の結果を表１に示す。先ず上記実施例
の転がり軸受１では潤滑油の供給停止から１１０分後ま
で焼き付きが発生せず、焼き付きが発生したときも玉７
は殆ど摩耗していなかった。比較例１の転がり軸受では
潤滑油の供給停止から２０分後に焼き付きが発生した。
このとき保持器５は粉々に破壊され、玉７も大きく摩耗
していた。
の転がり軸受１では潤滑油の供給停止から１１０分後ま
で焼き付きが発生せず、焼き付きが発生したときも玉７
は殆ど摩耗していなかった。比較例１の転がり軸受では
潤滑油の供給停止から２０分後に焼き付きが発生した。
このとき保持器５は粉々に破壊され、玉７も大きく摩耗
していた。
【００１９】比較例２の転がり軸受では潤滑油の供給停
止から３５分後に焼き付きが発生した。このとき玉７は
余り摩耗しなかったものの、保持器５は比較例１と同様
に粉々に破壊されていた。更に比較例３の転がり軸受で
は潤滑油の供給停止から３０分後に焼き付きが発生し
た。このとき玉７は余り摩耗しなかったものの、保持器
５は真二つに分断していた。
止から３５分後に焼き付きが発生した。このとき玉７は
余り摩耗しなかったものの、保持器５は比較例１と同様
に粉々に破壊されていた。更に比較例３の転がり軸受で
は潤滑油の供給停止から３０分後に焼き付きが発生し
た。このとき玉７は余り摩耗しなかったものの、保持器
５は真二つに分断していた。
【００２０】
【表１】
【００２１】このように本実施例の転がり軸受１はター
ボチャージャのシャフトのように高速で回転する軸体に
適用した場合にも、玉７や保持器５の摩耗や軟化を抑制
し、延いては焼き付きの発生を良好に抑制することがで
きる。尚上記実施例の転がり軸受１では、保持器５をポ
リイミド樹脂にて構成し、玉７を窒化珪素を主成分とす
るセラミック材料にて構成しているが、保持器５および
玉７を構成する材料としては、この他にも種々の合成樹
脂、例えばポリエーテル樹脂，ポリカーボネート樹脂，
不飽和ポリエステル樹脂等、および種々のセラミック材
料、例えばジルコニア，アルミナ，炭化珪素，窒化珪素
等、を夫々適宜選択して使用することができる。
ボチャージャのシャフトのように高速で回転する軸体に
適用した場合にも、玉７や保持器５の摩耗や軟化を抑制
し、延いては焼き付きの発生を良好に抑制することがで
きる。尚上記実施例の転がり軸受１では、保持器５をポ
リイミド樹脂にて構成し、玉７を窒化珪素を主成分とす
るセラミック材料にて構成しているが、保持器５および
玉７を構成する材料としては、この他にも種々の合成樹
脂、例えばポリエーテル樹脂，ポリカーボネート樹脂，
不飽和ポリエステル樹脂等、および種々のセラミック材
料、例えばジルコニア，アルミナ，炭化珪素，窒化珪素
等、を夫々適宜選択して使用することができる。
【００２２】また上記実施例の転がり軸受１では、円筒
形状を有し、その外周方向にポケット５ａが等間隔で穿
設された所謂一体型の保持器５を使用しているが、厚肉
部５ｂで複数に分割された所謂分割型の保持器を使用す
ることもできる。
形状を有し、その外周方向にポケット５ａが等間隔で穿
設された所謂一体型の保持器５を使用しているが、厚肉
部５ｂで複数に分割された所謂分割型の保持器を使用す
ることもできる。
【００２３】
【発明の効果】以上詳述したように本発明の転がり軸受
では、転動体はセラミック材料にて構成されているの
で、軽量で大きな摩擦力が加わらず、また耐摩耗性にも
優れている。また保持器は合成樹脂にて構成されている
ので、摩擦熱を発生して潤滑油の流動性を低下させたり
摩耗粉を発生したりすることが少ない。更に転動体が発
生する摩擦熱も小さいので、保持器を構成する合成樹脂
が容易に溶融しない。従って本発明の転がり軸受では焼
き付きの発生を良好に抑制することができる。
では、転動体はセラミック材料にて構成されているの
で、軽量で大きな摩擦力が加わらず、また耐摩耗性にも
優れている。また保持器は合成樹脂にて構成されている
ので、摩擦熱を発生して潤滑油の流動性を低下させたり
摩耗粉を発生したりすることが少ない。更に転動体が発
生する摩擦熱も小さいので、保持器を構成する合成樹脂
が容易に溶融しない。従って本発明の転がり軸受では焼
き付きの発生を良好に抑制することができる。
【図１】実施例の転がり軸受１の構成を表す断面図であ
る。
る。
１…転がり軸受 ３…外輪 ５…保持器 ７…玉 ９…
内輪
内輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ｆ１６Ｃ 33/62 7403−3Ｊ (72)発明者 三宅 伸彦 神奈川県横浜市戸塚区上倉田町550−３
Claims (1)
- 【請求項１】 鋼製の内輪と、 鋼製の外輪と、 セラミック材料にて構成され、上記外輪と上記内輪との
間を転がる複数の転動体と、 合成樹脂にて構成され、該各転動体を一定間隔に保たせ
る保持器と、 を備えたことを特徴とする転がり軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3171332A JPH06173956A (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | 転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3171332A JPH06173956A (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | 転がり軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06173956A true JPH06173956A (ja) | 1994-06-21 |
Family
ID=15921270
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3171332A Pending JPH06173956A (ja) | 1991-07-11 | 1991-07-11 | 転がり軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06173956A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6113278A (en) * | 1994-12-27 | 2000-09-05 | Ntn Corporation | Rolling bearing for a dental instrument hand-piece |
| US6164831A (en) * | 1998-04-03 | 2000-12-26 | J. Morita Mfg. Corp. | Rolling bearing for high-speed rotating equipment |
| JP2006300261A (ja) * | 2005-04-22 | 2006-11-02 | Ntn Corp | 玉軸受 |
| JP2011185439A (ja) * | 1997-07-01 | 2011-09-22 | Jtekt Corp | 合成樹脂製の軸受用保持器、その製造方法および転がり軸受 |
| WO2017084659A1 (de) * | 2015-11-17 | 2017-05-26 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Wälzlagerkäfig |
| EP3173644A4 (en) * | 2014-07-22 | 2018-06-27 | NTN Corporation | Ball bearing for spindle with built-in motor |
-
1991
- 1991-07-11 JP JP3171332A patent/JPH06173956A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6113278A (en) * | 1994-12-27 | 2000-09-05 | Ntn Corporation | Rolling bearing for a dental instrument hand-piece |
| JP2011185439A (ja) * | 1997-07-01 | 2011-09-22 | Jtekt Corp | 合成樹脂製の軸受用保持器、その製造方法および転がり軸受 |
| US6164831A (en) * | 1998-04-03 | 2000-12-26 | J. Morita Mfg. Corp. | Rolling bearing for high-speed rotating equipment |
| AT412304B (de) * | 1998-04-03 | 2004-12-27 | Morita Mfg | Hochgeschwindigkeitswälzlager |
| DE19848051B4 (de) * | 1998-04-03 | 2008-03-27 | Matsui, Akira | Wälzlager für sich mit hoher Drehzahl drehende Vorrichtungen |
| JP2006300261A (ja) * | 2005-04-22 | 2006-11-02 | Ntn Corp | 玉軸受 |
| EP3173644A4 (en) * | 2014-07-22 | 2018-06-27 | NTN Corporation | Ball bearing for spindle with built-in motor |
| US10197092B2 (en) | 2014-07-22 | 2019-02-05 | Ntn Corporation | Ball bearing for spindle with built-in motor |
| TWI670425B (zh) * | 2014-07-22 | 2019-09-01 | 日商恩天股份有限公司 | 內建馬達之轉軸用滾珠軸承 |
| WO2017084659A1 (de) * | 2015-11-17 | 2017-05-26 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Wälzlagerkäfig |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP6370026B2 (ja) | 保持器および転がり軸受 | |
| JPH0632740U (ja) | ターボチャージャー用玉軸受 | |
| JP2001140870A5 (ja) | ||
| JPS62110017A (ja) | 円錐ころ軸受における円錐ころの傾斜制御装置 | |
| JPS58180839A (ja) | 軸受用保持器 | |
| US20130342060A1 (en) | Solid-lubricated bearing assembly | |
| GB1558447A (en) | Bearing structure | |
| JPH07279970A (ja) | 玉軸受用保持器および玉軸受 | |
| JPH06173956A (ja) | 転がり軸受 | |
| JP2002323048A (ja) | 軸受装置及び工作機械主軸 | |
| JPH09166133A (ja) | 転がり玉軸受 | |
| JP2899735B2 (ja) | 転がり軸受 | |
| CN2366607Y (zh) | 纯滚动轴承 | |
| JPH1082424A (ja) | 転がり軸受用保持器 | |
| US2590939A (en) | Separator for antifriction bearings | |
| JP2010190390A (ja) | 転がり摺動部材及び転がり軸受並びに転がり摺動部材の製造方法 | |
| JP2006342820A (ja) | アンギュラ型玉軸受 | |
| JP4322641B2 (ja) | 円筒ころ軸受 | |
| JPH1182522A (ja) | 磁気軸受装置のタッチダウン軸受 | |
| JP4207721B2 (ja) | 複列ころ軸受用樹脂製保持器及び複列ころ軸受 | |
| JP3167047B2 (ja) | 磁気軸受装置用保護軸受 | |
| US3463564A (en) | Bearing assembly | |
| JPH085374Y2 (ja) | 軸 受 | |
| JP4333063B2 (ja) | 軸受部品の研削加工方法 | |
| JP2587897Y2 (ja) | 転がり軸受 |