JPH061738A - フェノールおよびグリコールモノエステル類の併産法 - Google Patents
フェノールおよびグリコールモノエステル類の併産法Info
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- JPH061738A JPH061738A JP4158003A JP15800392A JPH061738A JP H061738 A JPH061738 A JP H061738A JP 4158003 A JP4158003 A JP 4158003A JP 15800392 A JP15800392 A JP 15800392A JP H061738 A JPH061738 A JP H061738A
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ベンゼン、オレフィンおよびカルボン酸から
1工程でフェノールおよびグリコールモノエステルを併
産する方法を提供することである。 【構成】 触媒としての銅イオンおよびパラジウムの存
在下に、ベンゼン、オレフィンおよびカルボン酸を酸素
等の酸化剤と水を用いて液相酸化反応させる。反応器に
原料としてベンゼン、オレフィン、カルボン酸および酸
素を仕込み反応させれば、フェノールおよびグリコール
モノエステルを同時に併行して製造させることができ
る。さらに、鉄イオンおよびアルカリ金属の硝酸塩、さ
らに塩素イオンの追加添加によって、フェノールおよび
グリコールモノエステルの収率を増大させることができ
る。
1工程でフェノールおよびグリコールモノエステルを併
産する方法を提供することである。 【構成】 触媒としての銅イオンおよびパラジウムの存
在下に、ベンゼン、オレフィンおよびカルボン酸を酸素
等の酸化剤と水を用いて液相酸化反応させる。反応器に
原料としてベンゼン、オレフィン、カルボン酸および酸
素を仕込み反応させれば、フェノールおよびグリコール
モノエステルを同時に併行して製造させることができ
る。さらに、鉄イオンおよびアルカリ金属の硝酸塩、さ
らに塩素イオンの追加添加によって、フェノールおよび
グリコールモノエステルの収率を増大させることができ
る。
Description
【0001】
【産業上利用分野】本発明は、オレフィン、カルボン酸
およびベンゼンを触媒としての銅イオンおよびパラジウ
ムの存在下に、酸化剤を用いて液相酸化反応させグリコ
ールモノエステルおよびフェノールを併産することを特
徴とする新規な製造方法に関する。
およびベンゼンを触媒としての銅イオンおよびパラジウ
ムの存在下に、酸化剤を用いて液相酸化反応させグリコ
ールモノエステルおよびフェノールを併産することを特
徴とする新規な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ベンゼンと酸素からフェノールを
1工程で製造する方法は、触媒の存在下にベンゼンと酸
素を気相または液相で反応させる方法が知られている。
しかし、気相反応の場合、ベンゼンの完全酸化が起こ
り、フェノールの選択率が大変低い(特開昭56−87
527号)。又、液相反応の場合、銅塩と酸素を用いて
ベンゼンを酸化する方法があるが、ベンゼンの転化率が
低く、フェノールの収率が低い(有機合成化学41,8
39(1983))。さらに、パラジウム系触媒を用い、1,
10−フェナントロリンおよび一酸化炭素の存在下にベ
ンゼンを酸化する方法があるが、フェノールの収量は低
い(特開平2−19809号)。そのため、ベンゼンの
直接酸化でフェノールを製造する方法が望まれていた
が、いまだに工業化されていない。一方、グリコールモ
ノエステルの製造法は、従来、いわゆるワッカー類似法
が知られている。すなわち、パラジウムイオンおよび銅
イオンの存在下に酸素と反応させてグリコールモノエス
テルを液相で生成させる方法が知られている。(工業化
学雑誌72巻568頁 1969年)。しかしながら、
グリコールモノエステルおよびフェノールを併産する製
造方法に関しては、未だに知られていない。
1工程で製造する方法は、触媒の存在下にベンゼンと酸
素を気相または液相で反応させる方法が知られている。
しかし、気相反応の場合、ベンゼンの完全酸化が起こ
り、フェノールの選択率が大変低い(特開昭56−87
527号)。又、液相反応の場合、銅塩と酸素を用いて
ベンゼンを酸化する方法があるが、ベンゼンの転化率が
低く、フェノールの収率が低い(有機合成化学41,8
39(1983))。さらに、パラジウム系触媒を用い、1,
10−フェナントロリンおよび一酸化炭素の存在下にベ
ンゼンを酸化する方法があるが、フェノールの収量は低
い(特開平2−19809号)。そのため、ベンゼンの
直接酸化でフェノールを製造する方法が望まれていた
が、いまだに工業化されていない。一方、グリコールモ
ノエステルの製造法は、従来、いわゆるワッカー類似法
が知られている。すなわち、パラジウムイオンおよび銅
イオンの存在下に酸素と反応させてグリコールモノエス
テルを液相で生成させる方法が知られている。(工業化
学雑誌72巻568頁 1969年)。しかしながら、
グリコールモノエステルおよびフェノールを併産する製
造方法に関しては、未だに知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、ベンゼンとオレフィンとカルボン酸から1工程でフ
ェノールとグリコールモノエステルを併産する方法にお
いて、できれば生成物をより高い収率、より高い選択率
で製造する方法を提供することを目的とする。
は、ベンゼンとオレフィンとカルボン酸から1工程でフ
ェノールとグリコールモノエステルを併産する方法にお
いて、できれば生成物をより高い収率、より高い選択率
で製造する方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に関して鋭意検討した結果、ベンゼンとオレフィンとカ
ルボン酸から1工程でフェノールとグリコールモノエス
テルをより高い収率、より高い選択率で併産する方法を
見出した。即ち、本発明は、オレフィン、カルボン酸お
よびベンゼンを触媒としての銅イオンおよびパラジウム
の存在下に、酸化剤を用いて液相酸化反応させ、グリコ
ールモノエステルおよびフェノールを併産することがで
き、液相として水を存在させることおよび反応液を酸性
とすることにより、さらに、より高収率、より高選択率
に製造する方法を提供することができる。
に関して鋭意検討した結果、ベンゼンとオレフィンとカ
ルボン酸から1工程でフェノールとグリコールモノエス
テルをより高い収率、より高い選択率で併産する方法を
見出した。即ち、本発明は、オレフィン、カルボン酸お
よびベンゼンを触媒としての銅イオンおよびパラジウム
の存在下に、酸化剤を用いて液相酸化反応させ、グリコ
ールモノエステルおよびフェノールを併産することがで
き、液相として水を存在させることおよび反応液を酸性
とすることにより、さらに、より高収率、より高選択率
に製造する方法を提供することができる。
【0005】又、反応系にアルカリ金属硝酸塩の群から
選ばれる少なくとも1種を添加することも好ましい。特
に断続的にオレフィン、カルボン酸及び/または酸素等
の酸化剤を追加挿入することによって、フェノールおよ
びグリコールモノエステルの収率が向上する。更に、反
応系に鉄イオンを添加することによっても、フェノール
およびグリコールモノエステルの生成によい結果をもた
らす。更に、反応系に塩素イオンを添加することによっ
ても、フェノールおよびグリコールモノエステルの生成
に良い結果をもたらす。更に、反応系に水を添加するこ
とによっても、フェノールおよびグリコールモノエステ
ルの生成に良い結果をもたらす。本発明に用いられるオ
レフィンはエチレン、プロピレンおよび1−ブテンであ
る。
選ばれる少なくとも1種を添加することも好ましい。特
に断続的にオレフィン、カルボン酸及び/または酸素等
の酸化剤を追加挿入することによって、フェノールおよ
びグリコールモノエステルの収率が向上する。更に、反
応系に鉄イオンを添加することによっても、フェノール
およびグリコールモノエステルの生成によい結果をもた
らす。更に、反応系に塩素イオンを添加することによっ
ても、フェノールおよびグリコールモノエステルの生成
に良い結果をもたらす。更に、反応系に水を添加するこ
とによっても、フェノールおよびグリコールモノエステ
ルの生成に良い結果をもたらす。本発明に用いられるオ
レフィンはエチレン、プロピレンおよび1−ブテンであ
る。
【0006】本発明に用いられるカルボン酸は酢酸、プ
ロピオン酸およびn−酪酸である。本発明によって生成
するグリコールモノエステルはエチレンと酢酸の組み合
わせによるエチレングリコールモノアセテート、エチレ
ンとプロピオン酸の組み合わせによるエチレングリコー
ルモノプロピオネート、エチレンとn−酪酸の組み合わ
せによるエチレングリコールモノn−ブチレート、プロ
ピレンと酢酸の組み合わせによるプロピレングリコール
モノアセテート、プロピレンとプロピオン酸の組み合わ
せによるプロピレングリコールモノプロピオネート、プ
ロピレンとn−酪酸の組み合わせによるプロピレングリ
コールモノn−ブチレート、1−ブテンと酢酸の組み合
わせによるn−ブチレングリコールモノアセテート、1
−ブテンとプロピオン酸の組み合わせによるn−ブチレ
ングリコールモノプロピオネート、1−ブテンとn−酪
酸の組み合わせによるn−ブチレングリコールモノn−
ブチレートである。本発明によるグリコールモノエステ
ルを加水分解することにより、工業的原料として重要な
エチレングリコール、プロピレングリコールおよびn−
ブチレングリコールを得ることができる。
ロピオン酸およびn−酪酸である。本発明によって生成
するグリコールモノエステルはエチレンと酢酸の組み合
わせによるエチレングリコールモノアセテート、エチレ
ンとプロピオン酸の組み合わせによるエチレングリコー
ルモノプロピオネート、エチレンとn−酪酸の組み合わ
せによるエチレングリコールモノn−ブチレート、プロ
ピレンと酢酸の組み合わせによるプロピレングリコール
モノアセテート、プロピレンとプロピオン酸の組み合わ
せによるプロピレングリコールモノプロピオネート、プ
ロピレンとn−酪酸の組み合わせによるプロピレングリ
コールモノn−ブチレート、1−ブテンと酢酸の組み合
わせによるn−ブチレングリコールモノアセテート、1
−ブテンとプロピオン酸の組み合わせによるn−ブチレ
ングリコールモノプロピオネート、1−ブテンとn−酪
酸の組み合わせによるn−ブチレングリコールモノn−
ブチレートである。本発明によるグリコールモノエステ
ルを加水分解することにより、工業的原料として重要な
エチレングリコール、プロピレングリコールおよびn−
ブチレングリコールを得ることができる。
【0007】本発明に使用される触媒としての銅イオン
は、金属銅、1価の銅化合物および2価の銅化合物から
なる群の少なくとも1種を反応液に添加することによっ
て得られる。該触媒としての1価の銅化合物は Cu2C
l2、Cu2F2、Cu2Br2、Cu2I2 、Cu 2O、Cu2CO3、Cu2(C
N)2、Cu2SO3、Cu2(OH)2 、Cu2S、Cu3Fe(CN)6、Cu4Fe(C
N)6等である。該触媒としての2価の銅化合物は、 CuCl
2、CuF2、CuBr2 、CuO 、Cu(OH)2、Cu(CH3COO)2 、CuSO
4、CuCO3、Cu(ClO4)2、CuCrO4、Cu(CN)2、CuCr2O7、Cu3
(Fe(CN)6)2、Cu2Fe(CH)6、Cu(HCO2)2、Cu(NO3)2、Cu3(P
O4)2 、CuS 、ナフテン酸、ステアリン酸銅等である。
本発明に使用される金属銅および銅化合物の量は、特に
制限はないが通常、ベンゼン1モル当たり0.001〜
10g、好ましくは0.01〜1gである。
は、金属銅、1価の銅化合物および2価の銅化合物から
なる群の少なくとも1種を反応液に添加することによっ
て得られる。該触媒としての1価の銅化合物は Cu2C
l2、Cu2F2、Cu2Br2、Cu2I2 、Cu 2O、Cu2CO3、Cu2(C
N)2、Cu2SO3、Cu2(OH)2 、Cu2S、Cu3Fe(CN)6、Cu4Fe(C
N)6等である。該触媒としての2価の銅化合物は、 CuCl
2、CuF2、CuBr2 、CuO 、Cu(OH)2、Cu(CH3COO)2 、CuSO
4、CuCO3、Cu(ClO4)2、CuCrO4、Cu(CN)2、CuCr2O7、Cu3
(Fe(CN)6)2、Cu2Fe(CH)6、Cu(HCO2)2、Cu(NO3)2、Cu3(P
O4)2 、CuS 、ナフテン酸、ステアリン酸銅等である。
本発明に使用される金属銅および銅化合物の量は、特に
制限はないが通常、ベンゼン1モル当たり0.001〜
10g、好ましくは0.01〜1gである。
【0008】該触媒としてのパラジウムは、パラジウム
塩、金属パラジウム、酸化パラジウム、担体つきパラジ
ウム、有機パラジウム等を反応液に添加することによっ
て得られる。該触媒としてのパラジウム塩は、PdF2、Pd
Cl2、PdBr2 、PdI2、Pd(NO3)2、PdSO4、Pd(CH3COO)2 、
PdS 、パラジウムアセチルアセテート、PdCl2(PPh3)2等
である。本発明に使用される金属パラジウムおよびパラ
ジウム化合物の量は、特に限定はされないが、通常、使
用するベンゼン1モル当たり0.001〜10g、好ま
しくは0.01〜1gである。
塩、金属パラジウム、酸化パラジウム、担体つきパラジ
ウム、有機パラジウム等を反応液に添加することによっ
て得られる。該触媒としてのパラジウム塩は、PdF2、Pd
Cl2、PdBr2 、PdI2、Pd(NO3)2、PdSO4、Pd(CH3COO)2 、
PdS 、パラジウムアセチルアセテート、PdCl2(PPh3)2等
である。本発明に使用される金属パラジウムおよびパラ
ジウム化合物の量は、特に限定はされないが、通常、使
用するベンゼン1モル当たり0.001〜10g、好ま
しくは0.01〜1gである。
【0009】本発明による反応液は酸性である。この酸
性反応液は反応液にカルボン酸を添加することによって
得られるが、更に反応液にカルボン酸以外の酸を添加し
ても差し支えない。ここにおいて、本発明に使用する酢
酸以外の酸は、特に限定はされないが、反応系内におい
て酸性を示す物質であれば如何なる物質であっても差し
支えないが、例えば、通常のプロトン酸(ブレンステッ
ド酸)、ルイス酸等反応系内において酸性を示す物質な
どである。具体的には、硝酸、塩酸、硫酸、ホウ酸、フ
ッ化水素酸、燐酸、ベンゼンスルホン酸等の有機スルホ
ン酸類、カルボン酸類、等のプロトン酸類、塩化アンモ
ニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸水
素ナトリウム等の酸性塩類、塩化アルミニウム、三フッ
化ホウ素、三塩化アンチモン、三塩化鉄等のルイス酸、
ゼオライト類、タングステン酸、モリブデン酸、シリカ
−アルミナ、酸性イオン交換樹脂類等の固体酸などが挙
げられる。
性反応液は反応液にカルボン酸を添加することによって
得られるが、更に反応液にカルボン酸以外の酸を添加し
ても差し支えない。ここにおいて、本発明に使用する酢
酸以外の酸は、特に限定はされないが、反応系内におい
て酸性を示す物質であれば如何なる物質であっても差し
支えないが、例えば、通常のプロトン酸(ブレンステッ
ド酸)、ルイス酸等反応系内において酸性を示す物質な
どである。具体的には、硝酸、塩酸、硫酸、ホウ酸、フ
ッ化水素酸、燐酸、ベンゼンスルホン酸等の有機スルホ
ン酸類、カルボン酸類、等のプロトン酸類、塩化アンモ
ニウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸水
素ナトリウム等の酸性塩類、塩化アルミニウム、三フッ
化ホウ素、三塩化アンチモン、三塩化鉄等のルイス酸、
ゼオライト類、タングステン酸、モリブデン酸、シリカ
−アルミナ、酸性イオン交換樹脂類等の固体酸などが挙
げられる。
【0010】本発明に用いられる反応液の酸性度は通常
PH7以下であり、好ましくはPH0.1〜5の範囲で
実施される。カルボン酸の使用量は特に制限はないが、
使用するベンゼン1モルに対して好ましくは0.1〜1
00モル、更に好ましくは好ましくは、0.5〜10モ
ルである。又、本発明においてカルボン酸以外の酸を使
用する場合にも、特にその使用量は限定されないが、好
ましくは、ベンゼン1モルあたり0.001〜10モ
ル、更に好ましくは0.005〜1モルである。ここ
で、原料であるオレフィンの使用量について述べる。オ
レフィンの使用量も特に制限はないが、通常、ベンゼン
1モルに対して0.1〜100モル、好ましくは、1〜
10モルの範囲において使用する。本発明に用いられる
アルカリ金属硝酸塩はアルカリ金属カチオンと硝酸アニ
オンの組み合わせによって得られる。本発明においてい
うアルカリ金属とはリチウム、ナトリウム、カリウム、
ルビジウムおよびセシウムであり、アルカリ金属カチオ
ンとはこれらの金属陽イオンのことである。該アルカリ
金属硝酸塩の量は、通常、ベンゼン1モル当たり0.0
01〜10g、好ましくは0.01〜1gである。
PH7以下であり、好ましくはPH0.1〜5の範囲で
実施される。カルボン酸の使用量は特に制限はないが、
使用するベンゼン1モルに対して好ましくは0.1〜1
00モル、更に好ましくは好ましくは、0.5〜10モ
ルである。又、本発明においてカルボン酸以外の酸を使
用する場合にも、特にその使用量は限定されないが、好
ましくは、ベンゼン1モルあたり0.001〜10モ
ル、更に好ましくは0.005〜1モルである。ここ
で、原料であるオレフィンの使用量について述べる。オ
レフィンの使用量も特に制限はないが、通常、ベンゼン
1モルに対して0.1〜100モル、好ましくは、1〜
10モルの範囲において使用する。本発明に用いられる
アルカリ金属硝酸塩はアルカリ金属カチオンと硝酸アニ
オンの組み合わせによって得られる。本発明においてい
うアルカリ金属とはリチウム、ナトリウム、カリウム、
ルビジウムおよびセシウムであり、アルカリ金属カチオ
ンとはこれらの金属陽イオンのことである。該アルカリ
金属硝酸塩の量は、通常、ベンゼン1モル当たり0.0
01〜10g、好ましくは0.01〜1gである。
【0011】本発明においていう塩素イオンとは、実質
的に反応系内で塩素イオンとなり得る物質であり、言い
替えれば塩素イオン供給物質のことである。具体的に
は、有機及び無機の塩化物、塩酸、塩素分子、塩素酸、
過塩素酸、次亜塩素酸、アンモニアおよびアミンの塩酸
塩等である。これらの化合物の使用量は、特に制限はさ
れないが、通常、ベンゼン1モルに対して0.001〜
100g、好ましくは0.01〜10gである。しかし
ながら、過剰に添加すれば、かえってフェノールの生成
を減少させる場合がある。
的に反応系内で塩素イオンとなり得る物質であり、言い
替えれば塩素イオン供給物質のことである。具体的に
は、有機及び無機の塩化物、塩酸、塩素分子、塩素酸、
過塩素酸、次亜塩素酸、アンモニアおよびアミンの塩酸
塩等である。これらの化合物の使用量は、特に制限はさ
れないが、通常、ベンゼン1モルに対して0.001〜
100g、好ましくは0.01〜10gである。しかし
ながら、過剰に添加すれば、かえってフェノールの生成
を減少させる場合がある。
【0012】本発明に使用される鉄イオンは金属鉄、2
価の鉄化合物、および3価の鉄化合物からなる群の少な
くとも1種を反応液に添加することによって得られる。
本発明に使用される2価の鉄化合物は FeCl2、FeF2、 F
eBr2、FeI2、 FeO、Fe(OH)2、 Fe(CH3COO)2、 FeSO4、
FeCO3、 Fe(ClO4)2、Fe3(CN)6、Fe(NO3)2、Fe3(PO4) 2、
FeS 等である。本発明に使用される3価の鉄化合物は F
eCl3、FeF3、 FeBr3、 Fe2O3、Fe(OH)3、 Fe(OH)(CH3CO
O)2、 Fe2(SO4)3、 Fe4[Fe(CN)6]3、Fe(NO3)3、FePO4、
Fe2S3等である。本発明に使用される金属鉄および鉄化
合物の量は通常、ベンゼン1モル当たり0.001〜1
0g、好ましくは0.01〜1gである。
価の鉄化合物、および3価の鉄化合物からなる群の少な
くとも1種を反応液に添加することによって得られる。
本発明に使用される2価の鉄化合物は FeCl2、FeF2、 F
eBr2、FeI2、 FeO、Fe(OH)2、 Fe(CH3COO)2、 FeSO4、
FeCO3、 Fe(ClO4)2、Fe3(CN)6、Fe(NO3)2、Fe3(PO4) 2、
FeS 等である。本発明に使用される3価の鉄化合物は F
eCl3、FeF3、 FeBr3、 Fe2O3、Fe(OH)3、 Fe(OH)(CH3CO
O)2、 Fe2(SO4)3、 Fe4[Fe(CN)6]3、Fe(NO3)3、FePO4、
Fe2S3等である。本発明に使用される金属鉄および鉄化
合物の量は通常、ベンゼン1モル当たり0.001〜1
0g、好ましくは0.01〜1gである。
【0013】本発明においては、反応液中に水を添加す
れば、フェノールの生成量が増加する。水を使用する場
合には、その使用量は特に制限はされないが、使用する
ベンゼン1モルに対して通常0.1〜100モル、好ま
しくは0.5〜10モルである。しかし本発明方法を実
施すすることで水が副生する。従って、過剰に水を添加
することは避けるべきである。
れば、フェノールの生成量が増加する。水を使用する場
合には、その使用量は特に制限はされないが、使用する
ベンゼン1モルに対して通常0.1〜100モル、好ま
しくは0.5〜10モルである。しかし本発明方法を実
施すすることで水が副生する。従って、過剰に水を添加
することは避けるべきである。
【0014】本発明に用いられる酸化剤は酸素分子、酸
素原子、酸素ラジカルや酸素イオン等を反応状態におい
て反応系内に供給する事のできる物質である。具体的に
は酸素分子、空気、希釈空気、過酸化水素、更に、通常
使用される有機過酸化物及び無機過酸化物等が例示され
る。本発明においては、これらの1種以上を使用する。
特に、酸素ガスもしくは不活性ガスで希釈された酸素ガ
ス及び水であることが好ましい。更に、含窒素酸化剤、
例えば、硝酸、硝酸塩、亜硝酸塩および酸化窒素ガスも
含まれる。
素原子、酸素ラジカルや酸素イオン等を反応状態におい
て反応系内に供給する事のできる物質である。具体的に
は酸素分子、空気、希釈空気、過酸化水素、更に、通常
使用される有機過酸化物及び無機過酸化物等が例示され
る。本発明においては、これらの1種以上を使用する。
特に、酸素ガスもしくは不活性ガスで希釈された酸素ガ
ス及び水であることが好ましい。更に、含窒素酸化剤、
例えば、硝酸、硝酸塩、亜硝酸塩および酸化窒素ガスも
含まれる。
【0015】本発明による反応液は、溶液状態、二層分
離状態、二液混層状態、コロイド状態、スラリー状
態、、気−液−固混相状態等で実施することができる。
本発明による反応温度は、通常0〜300℃、好ましく
は10〜200℃である。反応温度が0℃より低いとベ
ンゼン若しくはオレフィンおよびカルボン酸の転化率が
低く、生産性が低いことがある。一方、反応温度が30
0℃より高いと副生物が多くなり、フェノールおよび/
又はグリコールモノエステルの選択率が低くなる場合が
ある。本発明による反応圧力は、特に制限はされない。
通常0〜300Kg/cm2、好ましくは2〜150K
g/cm2である。この反応圧力は酸素、窒素、一酸化
炭素等の圧力によって調整することができる。本発明に
よる反応時間は、通常0.05〜30時間、好ましくは
0.1〜10時間である。また、本発明は理論的には原
料であるベンゼン、オレフィン、カルボン酸および酸化
剤のいずれかが無くなるまで反応は可能であるので、連
続的に原料を供給し、連続的に生成物を抜き出せばより
長時間の反応は可能である。
離状態、二液混層状態、コロイド状態、スラリー状
態、、気−液−固混相状態等で実施することができる。
本発明による反応温度は、通常0〜300℃、好ましく
は10〜200℃である。反応温度が0℃より低いとベ
ンゼン若しくはオレフィンおよびカルボン酸の転化率が
低く、生産性が低いことがある。一方、反応温度が30
0℃より高いと副生物が多くなり、フェノールおよび/
又はグリコールモノエステルの選択率が低くなる場合が
ある。本発明による反応圧力は、特に制限はされない。
通常0〜300Kg/cm2、好ましくは2〜150K
g/cm2である。この反応圧力は酸素、窒素、一酸化
炭素等の圧力によって調整することができる。本発明に
よる反応時間は、通常0.05〜30時間、好ましくは
0.1〜10時間である。また、本発明は理論的には原
料であるベンゼン、オレフィン、カルボン酸および酸化
剤のいずれかが無くなるまで反応は可能であるので、連
続的に原料を供給し、連続的に生成物を抜き出せばより
長時間の反応は可能である。
【0016】本発明による反応は、回分法、半回分法、
連続法等の様々の反応方式および反応操作によって行う
ことができる。また、前記触媒は溶液状態、二層分離状
態、二液混層状態、スラリー状態、固定床、移動床、流
動床のいずれかの方法で用いてもよい。本発明におい
て、反応原料の各成分の反応器への添加順序および前記
触媒との接触順序は特に制限はない。
連続法等の様々の反応方式および反応操作によって行う
ことができる。また、前記触媒は溶液状態、二層分離状
態、二液混層状態、スラリー状態、固定床、移動床、流
動床のいずれかの方法で用いてもよい。本発明におい
て、反応原料の各成分の反応器への添加順序および前記
触媒との接触順序は特に制限はない。
【0017】本発明による反応後、反応生成物を前記触
媒等から濾別、抽出、留去等の通常の分離方法によって
分離回収することができる。本発明による目的生成物で
あるフェノールおよびグリコールモノエステルを含有す
る前記回収物を溶媒抽出、蒸留、アルカリ処理、酸処理
等の逐次的な処理等、あるいは、これらを適宜に組合わ
せた操作等の通常の分離、精製法によって、目的生成物
であるフェノールおよびグリコールモノエステルを分離
精製することができる。また、未反応の原料であるベン
ゼン、オレフィン、カルボン酸および酸素等の酸化剤は
回収して、再び反応系にリサイクルして使用することが
できる。本発明による反応を回分操作法で実施する場
合、反応後、反応生成物を分離して回収された触媒はそ
のまま、またはその一部もしくは全部を再生した後、繰
り返して触媒として反応に使用することができる。
媒等から濾別、抽出、留去等の通常の分離方法によって
分離回収することができる。本発明による目的生成物で
あるフェノールおよびグリコールモノエステルを含有す
る前記回収物を溶媒抽出、蒸留、アルカリ処理、酸処理
等の逐次的な処理等、あるいは、これらを適宜に組合わ
せた操作等の通常の分離、精製法によって、目的生成物
であるフェノールおよびグリコールモノエステルを分離
精製することができる。また、未反応の原料であるベン
ゼン、オレフィン、カルボン酸および酸素等の酸化剤は
回収して、再び反応系にリサイクルして使用することが
できる。本発明による反応を回分操作法で実施する場
合、反応後、反応生成物を分離して回収された触媒はそ
のまま、またはその一部もしくは全部を再生した後、繰
り返して触媒として反応に使用することができる。
【0018】本発明による反応を連続的に実施する場
合、反応に供することによって一部またはすべてが失活
または活性低下した触媒は、反応を中断後再生して反応
に用いることもできるし、また、連続的または継続的に
反応器から触媒の一部を抜き出して再生して、再び反応
器へリサイクルして反応に使用することもできる。ま
た、新しい触媒を連続的または断続的に反応器に添加す
ることもできる。
合、反応に供することによって一部またはすべてが失活
または活性低下した触媒は、反応を中断後再生して反応
に用いることもできるし、また、連続的または継続的に
反応器から触媒の一部を抜き出して再生して、再び反応
器へリサイクルして反応に使用することもできる。ま
た、新しい触媒を連続的または断続的に反応器に添加す
ることもできる。
【0019】
実施例1 50mlのハステロイC製オートクレーブ中にベンゼン
4.0g、 0.1N塩酸5g、酢酸15g、PdCl2 0.
05g、銅粉0.05g、硝酸リチウム0.5g及無水
塩化第2鉄0.1gを仕込んだ後、このオートクレーブ
内を酸素ガスで置換し、オートクレーブ内に酸素圧15
Kg/cm2およびエチレン圧15Kg/cm2を仕込ん
だ。反応温度100℃、反応時間3時間とし、オートク
レーブを撹拌した後、反応液中の反応生成物をガスクロ
マトグラフを用いて分析した結果、フェノール収率6.
4%、エチレングリコールモノアセテート収率10.4
%を得た。副生物として少量のエチレングリコール、エ
チレングリコールジアセテートおよび酢酸ビニルを得
た。
4.0g、 0.1N塩酸5g、酢酸15g、PdCl2 0.
05g、銅粉0.05g、硝酸リチウム0.5g及無水
塩化第2鉄0.1gを仕込んだ後、このオートクレーブ
内を酸素ガスで置換し、オートクレーブ内に酸素圧15
Kg/cm2およびエチレン圧15Kg/cm2を仕込ん
だ。反応温度100℃、反応時間3時間とし、オートク
レーブを撹拌した後、反応液中の反応生成物をガスクロ
マトグラフを用いて分析した結果、フェノール収率6.
4%、エチレングリコールモノアセテート収率10.4
%を得た。副生物として少量のエチレングリコール、エ
チレングリコールジアセテートおよび酢酸ビニルを得
た。
【0020】比較例1 実施例1において実施した方法で、エチレンを仕込ま
ず、その他は実施例1と同様に実施した結果、フェノー
ル収率0.2%に過ぎなかった。
ず、その他は実施例1と同様に実施した結果、フェノー
ル収率0.2%に過ぎなかった。
【0021】実施例2 実施例1において実施した方法で、硝酸リチウムの代わ
りに硝酸ナトリウムを0.5gを添加した以外は総て実
施例1と同様にして実施した。この結果、フェノール、
およびエチレングリコールモノアセテートの収率はそれ
ぞれ6.3および10.5%であった。
りに硝酸ナトリウムを0.5gを添加した以外は総て実
施例1と同様にして実施した。この結果、フェノール、
およびエチレングリコールモノアセテートの収率はそれ
ぞれ6.3および10.5%であった。
【0022】実施例3 実施例1において実施した方法で、硝酸リチウムの代わ
りに硝酸カリウム0.5gを添加した以外は総て実施例
1と同様にして実施した結果、フェノールおよびエチレ
ングリコールモノアセテートの収率はそれぞれ、5.2
および8.6%であった。
りに硝酸カリウム0.5gを添加した以外は総て実施例
1と同様にして実施した結果、フェノールおよびエチレ
ングリコールモノアセテートの収率はそれぞれ、5.2
および8.6%であった。
【0023】実施例4 実施例1において実施した方法で、銅粉の代わりにCuCl
2.2H2Oを0.5g添加した以外は総て実施例1と同様に
して実施した。この結果、フェノールおよびエチレング
リコールモノアセテートの収率はそれぞれ4.8および
10.6%であった。
2.2H2Oを0.5g添加した以外は総て実施例1と同様に
して実施した。この結果、フェノールおよびエチレング
リコールモノアセテートの収率はそれぞれ4.8および
10.6%であった。
【0024】実施例5 実施例1において実施した方法で、銅粉のかわりにCuCl
を0.5g加えた以外は総て実施例1と同様にして実施
した。この結果、フェノールおよびエチレングリコール
モノアセテートの収率はそれぞれ5.8および10.5
%であった。
を0.5g加えた以外は総て実施例1と同様にして実施
した。この結果、フェノールおよびエチレングリコール
モノアセテートの収率はそれぞれ5.8および10.5
%であった。
【0025】実施例6 実施例1において実施した方法で、反応液の組成をベン
ゼン4.0g、0.1N塩酸を5g、酢酸を20g、Pd
SO4を 0.25g、CuSO4.5H2O 0.05g、硝酸リチ
ウムを0.5gおよび銅粉0.07gとし、更に酸素圧
5kg/cm2およびエチレン圧5kg/cm2 を仕込み、その他
は実施例1と同一条件で実施したところ、フェノールお
よびエチレングリコールモノアセテートの収率はそれぞ
れ6.0および10.2%であった。
ゼン4.0g、0.1N塩酸を5g、酢酸を20g、Pd
SO4を 0.25g、CuSO4.5H2O 0.05g、硝酸リチ
ウムを0.5gおよび銅粉0.07gとし、更に酸素圧
5kg/cm2およびエチレン圧5kg/cm2 を仕込み、その他
は実施例1と同一条件で実施したところ、フェノールお
よびエチレングリコールモノアセテートの収率はそれぞ
れ6.0および10.2%であった。
【0026】実施例7 実施例1において実施した方法で、反応液の組成をベン
ゼン4.0g、0.1N塩酸を6g、酢酸を15g、酢
酸パラジウムを0.05g、酢酸第二銅を0.04gお
よび硝酸リチウムを0.5gとし、更にエチレン圧およ
び酸素圧をそれぞれ15および10kg/cm2を仕込み、反
応温度を180℃、反応時間を1時間とし、その他は実
施例1と同様に実施した。この結果、フェノールおよび
エチレングリコールモノアセテートの収率はそれぞれ
6.4および15.5%であった。 実施例8 実施例1において、反応温度を120℃とした以外は実
施例1と同様にして実施した結果、フェノールおよびエ
チレングリコールモノアセテートの収率はそれぞれ、
7.4および18.5%であった。
ゼン4.0g、0.1N塩酸を6g、酢酸を15g、酢
酸パラジウムを0.05g、酢酸第二銅を0.04gお
よび硝酸リチウムを0.5gとし、更にエチレン圧およ
び酸素圧をそれぞれ15および10kg/cm2を仕込み、反
応温度を180℃、反応時間を1時間とし、その他は実
施例1と同様に実施した。この結果、フェノールおよび
エチレングリコールモノアセテートの収率はそれぞれ
6.4および15.5%であった。 実施例8 実施例1において、反応温度を120℃とした以外は実
施例1と同様にして実施した結果、フェノールおよびエ
チレングリコールモノアセテートの収率はそれぞれ、
7.4および18.5%であった。
【0027】実施例9 実施例1において実施した方法で塩化第2鉄の代わりに
塩化第1鉄を0.1g加えた以外は総て実施例1と同様
に実施した。この結果、フェノールおよびエチレングリ
コールモノアセテートの収率はそれぞれ5.5および1
0.2%であった。
塩化第1鉄を0.1g加えた以外は総て実施例1と同様
に実施した。この結果、フェノールおよびエチレングリ
コールモノアセテートの収率はそれぞれ5.5および1
0.2%であった。
【0028】実施例10 実施例1において実施した方法で、塩化第2鉄を使用し
なかった以外は総て実施例1と同様に実施した。この結
果、フェノール収率およびエチレングリコールモノアセ
テート収率はそれぞれ、4.3および10.2%であっ
た。
なかった以外は総て実施例1と同様に実施した。この結
果、フェノール収率およびエチレングリコールモノアセ
テート収率はそれぞれ、4.3および10.2%であっ
た。
【0029】実施例11 実施例1において実施した方法で、酢酸の代わりにプロ
ピオン酸を15g添加した以外は総て実施例1と同様に
実施した。この結果、フェノールおよびエチレングリコ
ールモノプロピオネートの収率はそれぞれ5.8および
8.7%であった。
ピオン酸を15g添加した以外は総て実施例1と同様に
実施した。この結果、フェノールおよびエチレングリコ
ールモノプロピオネートの収率はそれぞれ5.8および
8.7%であった。
【0030】実施例12 実施例1において実施した方法で、酢酸の代わりにn−
酪酸を15g添加した以外は総て実施例1と同様に実施
した結果、フェノール収率およびエチレングリコールモ
ノn−ブチレート収率はそれぞれ4.2%および5.3
%であった。
酪酸を15g添加した以外は総て実施例1と同様に実施
した結果、フェノール収率およびエチレングリコールモ
ノn−ブチレート収率はそれぞれ4.2%および5.3
%であった。
【0031】実施例13 実施例1において実施した方法で、エチレンの代わりに
プロピレンを5.2g仕込んだ以外は総て実施例1と同
様に実施した。この結果、フェノールおよびプロピレン
グリコールモノアセテートの収率はそれぞれ6.0およ
び9.8%であった。
プロピレンを5.2g仕込んだ以外は総て実施例1と同
様に実施した。この結果、フェノールおよびプロピレン
グリコールモノアセテートの収率はそれぞれ6.0およ
び9.8%であった。
【0032】実施例14 実施例1において実施した方法で、エチレンの代わりに
1−ブテンを5.5g仕込んだ以外は総て実施例1と同
様にして実施した。この結果、フェノールおよびn−ブ
チレグリコールモノアセテートの収率はそれぞれ3.7
%および3.9%であった。
1−ブテンを5.5g仕込んだ以外は総て実施例1と同
様にして実施した。この結果、フェノールおよびn−ブ
チレグリコールモノアセテートの収率はそれぞれ3.7
%および3.9%であった。
【0033】
【発明の効果】本発明に従えば、以下の効果が得られ
る。 (1)フェノールおよびグリコールモノエステルが併産
できる。 (2)ベンゼンを直接酸化して、フェノールを選択率良
く製造し、オレフィンの添加によって、フェノールの収
率を増大させることができる。 (3)グリコールモノエステルを選択率良く、かつ、収
率よく製造することができる。 (4)フェノール収率およびグリコールモノエステル収
率を相互に増大させる。 (5)従来の方法に比較して、フェノールを低温、低圧
の温和条件で直接酸化製造することができる。 (6)工業上重要なフェノールおよびグリコールモノエ
ステルを安全上、プロセス上、経済上著しく優位に生産
することができる。 上述のように、本発明によって工業上著しく優れたフェ
ノールおよびグリコールモノエステルの新規な併産方法
を提供することができる。
る。 (1)フェノールおよびグリコールモノエステルが併産
できる。 (2)ベンゼンを直接酸化して、フェノールを選択率良
く製造し、オレフィンの添加によって、フェノールの収
率を増大させることができる。 (3)グリコールモノエステルを選択率良く、かつ、収
率よく製造することができる。 (4)フェノール収率およびグリコールモノエステル収
率を相互に増大させる。 (5)従来の方法に比較して、フェノールを低温、低圧
の温和条件で直接酸化製造することができる。 (6)工業上重要なフェノールおよびグリコールモノエ
ステルを安全上、プロセス上、経済上著しく優位に生産
することができる。 上述のように、本発明によって工業上著しく優れたフェ
ノールおよびグリコールモノエステルの新規な併産方法
を提供することができる。
Claims (5)
- 【請求項1】 オレフィン、カルボン酸およびベンゼン
を触媒としての銅イオンおよびパラジウムの存在下に、
酸化剤を用いて液相酸化反応させグリコールモノエステ
ル類およびフェノールを併産することを特徴とする製造
方法。 - 【請求項2】 反応系に更に、触媒としてアルカリ金属
硝酸塩類からなる群の少なくとも1種以上を存在させる
請求項1記載の方法。 - 【請求項3】 反応系に更に塩素イオンを存在させる請
求項1記載の方法。 - 【請求項4】 反応系に更に鉄イオンを存在させる請求
項1記載の方法。 - 【請求項5】 反応系に更に水を存在させる請求項1記
載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4158003A JPH061738A (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | フェノールおよびグリコールモノエステル類の併産法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4158003A JPH061738A (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | フェノールおよびグリコールモノエステル類の併産法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH061738A true JPH061738A (ja) | 1994-01-11 |
Family
ID=15662130
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4158003A Pending JPH061738A (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | フェノールおよびグリコールモノエステル類の併産法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH061738A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5504260A (en) * | 1993-09-17 | 1996-04-02 | Bayer Aktiengesellschaft | Catalytic oxidation |
US6911563B2 (en) | 2001-01-05 | 2005-06-28 | National Institute Of Advanced Industrial Science | Reaction method utilizing diaphram type catalyst and apparatus therefor |
WO2007094211A1 (ja) * | 2006-02-14 | 2007-08-23 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | カルボン酸エステルおよびエーテル化合物の製造方法 |
-
1992
- 1992-06-17 JP JP4158003A patent/JPH061738A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5504260A (en) * | 1993-09-17 | 1996-04-02 | Bayer Aktiengesellschaft | Catalytic oxidation |
US6911563B2 (en) | 2001-01-05 | 2005-06-28 | National Institute Of Advanced Industrial Science | Reaction method utilizing diaphram type catalyst and apparatus therefor |
WO2007094211A1 (ja) * | 2006-02-14 | 2007-08-23 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | カルボン酸エステルおよびエーテル化合物の製造方法 |
JP5083909B2 (ja) * | 2006-02-14 | 2012-11-28 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | カルボン酸エステルおよびエーテル化合物の製造方法 |
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