JP3285605B2 - フェノールおよび酢酸ビニルの併産法 - Google Patents

フェノールおよび酢酸ビニルの併産法

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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エチレン、酢酸および
ベンゼンを触媒としての銅イオン及びパラジウムの存在
下に、酸化剤を用いて液相酸化反応させ酢酸ビニルおよ
びフェノールを併産することを特徴とする新規な製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ベンゼンと酸素からフェノールを1工程
で製造する方法は、触媒の存在下にベンゼンと酸素を気
相または液相で反応させる方法が知られている。しか
し、気相反応の場合、ベンゼンの完全酸化が起こり、フ
ェノールの選択率が大変低い(特開昭56−87527
号)。又、液相反応の場合、銅塩と酸素を用いてベンゼ
ンを酸化する方法があるが、ベンゼンの転化率が低く、
フェノールの収率が低い(有機合成化学41,839(1
983))。さらに、パラジウム系触媒を用い、1,10−
フェナントロリンおよび一酸化炭素の存在下にベンゼン
を酸化する方法があるが、フェノールの収量は低い(特
開平2−19809号)。そのため、ベンゼンの直接酸
化でフェノールを製造する方法が望まれていたが、いま
だに工業化されていない。
【0003】一方、酢酸ビニルの製造法は、従来、いわ
ゆるワッカー類似法が知られている。すなわち、パラジ
ウムイオンおよび銅イオンの存在下に酸素と反応させて
酢酸ビニルを液相で生成させる方法が知られている。(D
okl.Akad.Nauk.SSSR;Vol 1337709)、(工業化学雑誌7
2巻561頁 1969年)。しかしながら、酢酸ビニ
ルおよびフェノールを併産する製造方法に関しては、未
だに知られていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的
は、ベンゼンとエチレンと酢酸から1工程でフェノール
と酢酸ビニルを併産する方法において、できれば生成物
をより高い収率、より高い選択率で製造する方法を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
に関して鋭意検討した結果、ベンゼンとエチレンと酢酸
から1工程でフェノールと酢酸ビニルをより高い収率、
より高い選択率で併産する方法を見出した。即ち、本発
明は、エチレン、酢酸およびベンゼンを触媒としての銅
イオンおよびパラジウムの存在下に、酸化剤を用いて液
相酸化反応させ、酢酸ビニルおよびフェノールを併産す
ることができ、液相として水を存在させることおよび反
応液を酸性とすることにより、さらに、より高収率、よ
り高選択率に製造する方法を提供することができる。ま
た、反応系に鉄イオンおよびアルカリ金属イオンの群か
ら選ばれる少なくとも1種を添加すること、反応液に酢
酸以外の酸を添加することも好ましい。とくに断続的に
エチレン、酢酸および/又は酸素等の酸化剤を追加挿入
することによって、フェノールおよび酢酸ビニルの収率
が向上する。さらに、反応系に塩素イオンを添加するこ
とによっても、フェノールおよび酢酸ビニルの生成に良
い結果をもたらす。
【0006】該触媒としての銅イオンは、金属銅、1価
の銅化合物および2価の銅化合物からなる群の少なくと
も1種を反応液に添加することによって得られる。該触
媒としての1価の銅化合物は Cu2Cl2、Cu2F2、Cu2Br2
Cu2l2 、Cu2O、Cu2CO3、Cu2(CN)2、Cu2SO3、Cu2OH 、Cu
2S、Cu3Fe(CN)6、Cu4Fe(CN)6等である。該触媒としての
2価の銅化合物は、 CuCl2、CuF2、CuBr2 、CuO 、Cu(O
H)2、Cu(CH3COO)2 、CuSO4、CuCO3、Cu(ClO4)2、CuCr
O4、Cu(CN)2、CuCr2O7、Cu3(Fe(CN)6)2、Cu2Fe(CH)6、C
u(HCO2)2、Cu(NO3)2、Cu3(PO4)2 、CuS 、ナフテン酸、
ステアリン酸銅等である。該金属銅および銅化合物の量
は、特に制限はないが通常、ベンゼン1モル当たり0.
001〜10g、好ましくは0.01〜1gである。
【0007】該触媒としてのパラジウムは、パラジウム
塩、金属パラジウム、酸化パラジウム、担体つきパラジ
ウム、有機パラジウム等を反応液に添加することによっ
て得られる。該触媒としてのパラジウム塩は、PdF2、Pd
Cl2、PdBr2 、PdI2、Pd(NO3) 2、PdSO4、Pd(CH3COO)2
PdS 、パラジウムアセチルアセテート、PdCl2(PPh3)2
である。該金属パラジウムおよびパラジウム化合物の量
は、特に限定はされないが、通常、使用するベンゼン1
モル当たり0.001〜10g、好ましくは0.01〜
1gである。
【0008】本発明による反応液は酸性である。この酸
性反応液は反応液に酢酸を添加することによって得られ
るが、更に反応液に酢酸以外の酸を添加しても差し支え
ない。ここにおいて、本発明に使用する酢酸以外の酸
は、特に限定はされないが、反応系内において酸性を示
す物質であれば如何なる物質であっても差し支えない
が、例えば、通常のプロトン酸(ブレンステッド酸)、
ルイス酸等反応系内において酸性を示す物質などであ
る。具体的には、硝酸、塩酸、硫酸、ホウ酸、フッ化水
素酸、燐酸、ベンゼンスルホン酸等の有機スルホン酸
類、カルボン酸類、等のプロトン酸類、塩化アンモニウ
ム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム、硫酸水素ナ
トリウム等の酸性塩類、塩化アルミニウム、三フッ化ホ
ウ素、三塩化アンチモン、三塩化鉄等のルイス酸、ゼオ
ライト類、タングステン酸、モリブデン酸、シリカ−ア
ルミナ、酸性イオン交換樹脂類等の固体酸などが挙げら
れる。
【0009】本発明に用いられる反応液の酸性度は通常
PH7以下であり、好ましくはPH0.1〜5の範囲で
実施される。酢酸の使用量は特に制限はないが、使用す
るベンゼン1モルに対して好ましくは0.1〜100モ
ル、更に好ましくは好ましくは、0.5〜10モルであ
る。又、酢酸以外の酸を使用する場合にも、特にその使
用量は限定されないが、好ましくは、ベンゼン1モルあ
たり0.001〜10モル、更に好ましくは0.005
〜1モルである。
【0010】ここで、原料のエチレンの使用量について
述べる。エチレン使用量も特に制限はないが、通常、ベ
ンゼン1モルに対して0.1〜100モル、好ましく
は、1〜10モルの範囲において使用する。該鉄イオン
は金属鉄、2価の鉄化合物、および3価の鉄化合物から
なる群の少なくとも1種を反応液に添加することによっ
て得られる。該2価の鉄化合物は FeCl2、FeF2、 FeB
r2、FeI2、 FeO、Fe(OH)2、 Fe(CH3COO)2、 FeSO4、 Fe
CO3、 Fe(ClO4)2、Fe3(CN)6、Fe(NO3)2、Fe3(PO4)2、Fe
S 等である。該3価の鉄化合物は FeCl3、FeF3、 FeB
r3、 Fe2O3、Fe(OH)3、 Fe(OH)(CH3COO)2、 Fe2(S
O4)3、 Fe4[Fe(CN)6]3、Fe(NO3)3、FePO4、 Fe2S3等で
ある。該金属鉄および鉄化合物の量は通常、ベンゼン1
モル当たり0.001〜10g、好ましくは0.01〜
1gである。
【0011】該アルカリ金属イオンはアルカリ金属また
はアルカリ金属塩を反応液中に添加することによって得
られる。該アルカリ金属とはリチウム、ナトリウム、カ
リウム、ルビジウムおよびセシウムであり、アルカリ金
属塩とはこれらの金属化合物のことである。アルカリ金
属塩を具体的に例示すれば、これら金属のハロゲン化物
(フッ化物、塩化物、臭化物、沃化物)、硝酸塩、亜硝
酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩、タン
グステン酸塩、モリブデン酸塩、燐酸塩、酢酸塩酢酸塩
等のカルボン酸塩、炭酸塩、重炭酸塩、硫化物、窒化
物、塩素酸塩、過塩素酸塩、次亜塩素酸塩、水酸化物、
亜硫酸塩等が挙げられる。該アルカリ金属およびアルカ
リ金属化合物の量は、通常、ベンゼン1モル当たり0.
001〜10g、好ましくは0.01〜1gである。
【0012】本発明においては、又、反応液中に水を添
加すれば、フェノールの生成量が増加する。水を使用す
る場合には、その使用量は特に制限はされないが、使用
するベンゼン1モルに対して通常、0.1〜100モ
ル、好ましくは0.5〜10モルである。しかし本発明
方法を実施すすることで水が副生する。従って、過剰に
水を添加することは避けるべきである。本発明において
いう塩素イオンとは、実質的に反応系内で塩素イオンと
なり得る物質であり、言い替えれば塩素イオン供給物質
のことである。具体的には、有機及び無機の塩化物、塩
酸、塩素分子、塩素酸、過塩素酸、次亜塩素酸、アンモ
ニアおよびアミンの塩酸塩等である。これらの化合物の
使用量は、特に制限はされないが、通常、ベンゼン1モ
ルに対して0.001〜100g、好ましくは0.01
〜10gである。 しかしながら、過剰に添加すれば、
かえってフェノールの生成を減少させる場合がある。
【0013】酸化剤として、酸素分子、酸素原子ね酸素
イオン等を反応状態において反応系内に供給することの
できる物質である。具体的には酸素分子、空気、希釈空
気、過酸化水素、さらに、通常使用される有機過酸化物
及び無機過酸化物が例示され、これらの1種以上を使用
する。特に、酸素ガスもしくは不活性ガスで希釈された
酸素ガス及び水であることが好ましい。
【0014】本発明による反応液は、溶液状態、二層分
離状態、二液混層状態、コロイド状態、スラリー状
態、、気−液−固混相状態等で実施することができる。
本発明による反応温度は、通常0〜300℃、好ましく
は10〜200℃である。反応温度が0℃より低いとベ
ンゼン若しくはエチレンおよび酢酸の転化率が低く、生
産性が低いことがある。一方、反応温度が300℃より
高いと副生物が多くなり、フェノールおよび/又は酢酸
ビニルの選択率が低くなる場合がある。本発明による反
応圧力は、特に制限はされない。通常0〜300Kg/
cm2、好ましくは2〜150Kg/cm2である。この
反応圧力は酸素、窒素、一酸化炭素等の圧力によって調
整することができる。本発明による反応時間は、通常
0.05〜30時間、好ましくは0.1〜10時間であ
る。また、本発明は理論的には原料であるベンゼン、エ
チレン、酢酸および酸化剤のいずれかが無くなるまで反
応は可能であるので、連続的に原料を供給し、連続的に
生成物を抜き出せばより長時間の反応は可能である。
【0015】本発明による反応は、回分法、半回分法、
連続法等の様々の反応方式および反応操作によって行う
ことができる。また、前記触媒は溶液状態、二層分離状
態、二液混層状態、スラリー状態、固定床、移動床、流
動床のいずれかの方法で用いてもよい。本発明におい
て、反応原料の各成分の反応器への添加順序および前記
触媒との接触順序は特に制限はない。本発明による反応
後、反応生成物を前記触媒等から濾別、抽出、留去等の
通常の分離方法によっては分離回収することができる。
【0016】本発明による目的生成物であるフェノール
および酢酸ビニルを含有する前記回収物を溶媒抽出、蒸
留、アルカリ処理、酸処理等の逐次的な処理等、あるい
は、これらを適宜に組合わせた操作等の通常の分離、精
製法によって、目的生成物であるフェノールおよび酢酸
ビニルを分離精製することができる。また、未反応の原
料であるベンゼン、エチレン、酢酸および酸素等の酸化
剤は回収して、再び反応系にリサイクルして使用するこ
とができる。本発明による反応を回分操作法で実施する
場合、反応後、反応生成物を分離して回収された触媒は
そのまま、またはその一部もしくは全部を再生した後、
繰り返して触媒として反応に使用することができる。本
発明による反応を連続的に実施する場合、反応に供する
ことによって一部またはすべてが失活または活性低下し
触媒は、反応を中断後再生して反応に用いることもでき
るし、また、連続的または継続的に反応器から触媒の一
部を抜き出して再生して、再び反応器へリサイクルして
反応に使用することもできる。また、新しい触媒を連続
的または断続的に反応器に添加することもできる。
【0017】
【実施例】
実施例1 50mlのハステロイC製オートクレーブ中にベンゼン
を4.0g、0.1N塩酸を5g、酢酸を15g、PdCl2
0.05g、銅粉を0.05g、酢酸リチウムを0.5
g仕込んだ後、このオートクレーブ内を酸素ガスで置換
し、オートクレーブ内に酸素圧15Kg/cm2および
エチレン圧15Kg/cm2を仕込んだ。
【0018】反応温度100℃、反応時間3時間とし、
オートクレーブを撹拌した後、反応液中の反応生成物を
ガスクロマトグラフを用いて分析した結果、フェノール
収率6.5%および酢酸ビニル収率10.4%を得た。
【0019】比較例1 実施例1において実施した方法で、エチレンを仕込ま
ず、その他は実施例1と同様に実施した結果、フェノー
ル収率0.2%に過ぎなかった。
【0020】実施例2 実施例1において実施した方法で、銅粉の代わりにCuCl
2.2H2Oを0.05g添加した以外は総て実施例1と同様
にして実施した。この結果、フェノール、酢酸ビニルの
収率はそれぞれ2.3%、12.6%であった。
【0021】実施例3 実施例2において実施した方法で、更にCuClを0.05
g加えた以外は実施例2と同様にして実施した結果、フ
ェノール、酢酸ビニルの収率はそれぞれ、5.1%、1
1.5%であった。
【0022】実施例4 実施例3において実施した方法で、CuCl2加えなかった
以外は総て実施例3と同様にして実施した。この結果、
フェノール、酢酸ビニルの収率はそれぞれ4.8%、1
0.8%であった。
【0023】実施例5 実施例1において実施した方法で、反応液の組成をベン
ゼンを4.0g、0.1N硫酸を5g、酢酸を20g、
PdSO4 を0.25g、CuSO4.5H2Oを0.05g、酢酸リ
チウムを0.5gおよび銅粉を0.07gとし、更に酸
素圧5kg/cm2およびエチレン圧5kg/cm を仕込み、その
他は実施例1と同一条件で実施したところ、フェノー
ル、酢酸ビニルの収率はそれぞれ2.0%、10.2%
であった。
【0024】実施例6 実施例1において実施した方法で、反応液の組成をベン
ゼンを4.0g、0.1N塩酸を6g、酢酸を15g、
酢酸パラジウムを0.05g、酢酸第二銅を0.04g
および酢酸リチウムを0.5gとし、更にエチレン圧お
よび酸素圧をそれぞれ15および10kg/cm2を仕込み、
反応温度を180℃、反応時間を1時間とし、その他は
実施例1と同様に実施した。この結果、フェノール、酢
酸ビニルの収率はそれぞれ6.4%、13.5%であっ
た。
【0025】実施例7 実施例1において、反応温度を120℃とした以外は実
施例1と同様にして実施した結果、フェノール、酢酸ビ
ニルの収率はそれぞれ、7.2%、18.7%であっ
た。
【0026】実施例8 実施例において実施した方法で酢酸リチウムの代わりに
酢酸ナトリウムを0.5gを仕込み、その他は総て実施
例1と同様に実施した。この結果、フェノール、酢酸ビ
ニルの収率はそれぞれ5.5%、10.3%であった。
【0027】実施例9 実施例1において実施した方法で、酢酸リチウムの代わ
りに酢酸カリウムを0.5g仕込み、その他は実施例1
と同様に実施した。この結果、フェノール、酢酸ビニル
の収率はそれぞれ、5.3%、8.8%であった。
【0028】実施例10 実施例1において実施した方法で、反応液中に更に塩化
第1鉄を0.1g加えた以外は実施例1と同様に実施し
た。この結果、フェノール、酢酸ビニルの収率はそれぞ
れ7.5%、12.2%であった。
【0029】実施例11 実施例1において実施した方法で、反応液中に更に塩化
第2鉄を0.1g加えた以外は総て実施例1と同様に実
施した結果、フェノール収率、酢酸ビニル収率はそれぞ
れ7.5%、12.3%であった。
【0030】
【発明の効果】本発明に従えば、以下の効果が得られ
る。 (1)フェノールおよび酢酸ビニルが併産できる。 (2)ベンゼンを直接酸化して、フェノールを選択率良
く製造し、エチレンの添加によって、フェノールの収率
を増大させることができる。 (3)酢酸ビニルを選択率良く、かつ、収率よく製造す
ることができる。 (4)フェノール収率および酢酸ビニル収率を相互に増
大させる。 (5)従来の方法に比較して、フェノールを低温、低圧
の温和条件で直接酸化製造することができる。 (6)工業上重要なフェノールおよび酢酸ビニルを安全
上、プロセス上、経済上著しく優位に生産することがで
きる。
【0031】上述のように、本発明によって工業上著し
く優れたフェノールおよび酢酸ビニルの新規な併産方法
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C07C 39/04 C07C 39/04 67/055 67/055 69/15 69/15 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (56)参考文献 特開 昭56−87527(JP,A) 特開 昭50−12033(JP,A) 特開 昭61−212527(JP,A) 特開 平1−228940(JP,A) 特開 昭59−106437(JP,A) 特開 昭49−87621(JP,A) 特開 平1−301645(JP,A) 特開 昭46−33024(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 27/00 C07C 27/12 C07C 37/58 C07C 39/04 C07C 67/055 C07C 69/15

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン、酢酸およびベンゼンを触媒と
    しての銅イオン及びパラジウムの存在下に、酸化剤を用
    いて液相酸化反応させ酢酸ビニルおよびフェノールを併
    産することを特徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】 反応系に更に、触媒としての鉄イオン及
    びアルカリ金属イオンからなる群の少なくとも1種以上
    を存在させることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 反応系に更に塩素イオンを添加すること
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
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