JP3330404B2 - 酢酸エチルの製造方法 - Google Patents

酢酸エチルの製造方法

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JP3330404B2 JP32970092A JP32970092A JP3330404B2 JP 3330404 B2 JP3330404 B2 JP 3330404B2 JP 32970092 A JP32970092 A JP 32970092A JP 32970092 A JP32970092 A JP 32970092A JP 3330404 B2 JP3330404 B2 JP 3330404B2
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酢酸エチル塗料、溶剤、
各種の化学品および工業薬品の原料として有用であり、
大量に消費されている酢酸エチルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、酢酸エチルの製造方法として、広
く工業化されているものとしては、エタノールと酢酸の
エステル化反応による製造方法およびアセトアルデヒド
の金属アルコキサイド触媒存在下での二量化反応が知ら
れている。ここにおいて、エステル化反応による製造方
法は原料として酢酸の他にエタノールを使用し、このエ
タノールは通常エチレンを原料として工業的に生産され
ており、いわゆる二次原料である。これに加えて、日
本、ドイツ等の国々では国策上エタノールは高価な物質
となっている。また、エステル化反応は平衡反応であ
り、反応の転化率を高めるためには、副生成する水を何
らかの方法で継続的に反応系内から除去する事が必要と
なる。このことは、製造原料的にも問題であり、また反
応効率的にも問題となり改善の余地がある。
【0003】アセトアルデヒドの二量化反応(いわゆる
ティシチェンコ(Tischtschenko)反応)においては原料
であるアセトアルデヒドがエチレンから製造される二次
原料である。また、この二量化反応は穏和で高い転化率
と選択率を達成する事が知られている。しかしながら、
これに使用する触媒は通常アルミニウム等の金属アルコ
キシドであり、二量化反応の副反応としてアセトアルド
ールの生成とこの脱水反応が避け難く、脱水反応によっ
て生成した水により金属アルコキシド触媒は容易に分解
される。従って、原料的に見ても、また触媒の寿命にも
大きな問題点を抱えている。
【0004】ここにおいて、新たな酢酸エチルの製造方
法としてエチレンを原料とした酢酸エチルの製造方法が
盛んに研究されている。この製造方法は酢酸のエチレン
への直接付加反応として進行し、触媒として酸触媒が用
いられている。例えば液相触媒反応として特開昭55−
160745号においては、トリフルオロメタンスルホ
ン酸を触媒とし、特公昭63−51060号では金属カ
チオン交換されたナトリウムベントナイトを触媒とし、
特公昭56−30334号では反応液に可溶なタングス
テンのヘテロポリ酸又はその酸性金属塩を触媒とし、反
応系に一定量の水を添加している。このうちトリフルオ
ロメタンスルホン酸触媒を使用した場合には反応成績は
良好であるが、トリフルオロメタンスルホン酸自体高価
でありかつ、非常に不安定なものである。加えて、極め
て強い酸性を示し、反応器等の腐蝕が大きい液相均一触
媒である。同様にタングステンのヘテロポリ酸およびこ
れらの酸性金属塩触媒も液相均一触媒であり、腐蝕は大
きく且つ活性も不十分である。更にこれら液相均一触媒
は生成物である酢酸エチルとの分離は容易であるが、反
応中に生成した副生物のなかでも高沸点物との分離は極
めて困難であり、実質的に触媒の回収再生は不可能であ
り、その結果触媒活性は阻害されその寿命低下をもたら
す。また、金属カチオン交換されたベントナイト触媒で
は、反応収率を上げるためには、大量に触媒を必要と
し、且つ250℃と高温で反応を実施する必要がある。
言い換えれば触媒活性が極端に低いという問題点があ
る。
【0005】ここにおいて、プロセス的な観点等から、
例えば生成物と触媒との分離の容易さ、連続運転のし易
さ、反応装置の簡素化等の面での有効性を求めて、気相
固定床での酢酸エチルの製造方法も盛んに検討されてい
る。例えば、特公昭60−17775号ではシリカ等の
担体に芳香族スルホン酸類を担持した触媒を用いて製造
している。また、特公昭60−17774号ではシリカ
担体に硫酸もしくは硫酸ジエチルを担持した触媒で製造
しており、特公昭58−43384号では側鎖官能基と
してスルホン酸基を有する固形フッ素含有重合体(例え
ばナフィオン)を触媒として製造している。更に、工業
化学雑誌72巻、9号、1945頁(1969年)には
シリカ担持ケイタングステン酸触媒および強酸性陽イオ
ン交換樹脂触媒でエチレンと酢酸との気相反応により酢
酸エチルを製造している。
【0006】しかしながら、これらの気相反応触媒にも
多くの問題点を有しており、このため工業化には未だ到
達していない。例えば、シリカにスルホン酸類、硫酸又
は硫酸ジエチル等を担持した触媒は、反応特にその触媒
の有効成分の揮発、溶出等が激しく、従って長時間の連
続運転を実施することは実質的に出来ない。また、ナフ
ィオン触媒は触媒自体極めて高価であり、加えて実質的
に反応遂行可能な温度(200℃)においてその熱安定
性に問題があり、触媒の劣化は避け難い。これに加え、
これら触媒はともにその触媒活性は充分とはいえず、低
温で反応を実施する際には極めて長い滞留時間を必要と
し、経済的ではない。更にシリカ担持ケイタングステン
酸触媒や強酸性陽イオン交換樹脂触媒は低活性に加え、
150℃程度の低温においても2時間程度の極めて短時
間で触媒活性の低下が顕著であり、触媒の失活が認めら
れる。従って、耐久性を有し且つ高い触媒活性を有する
酢酸エチル気相製造用触媒が要求されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、酢酸
のエチレンへの付加反応により酢酸エチルをプロセス的
に有効な気相の流通反応により、高選択率且つ高転化率
で製造し、加えて、触媒の劣化を抑制し長時間安定的に
製造するとともに反応器等の材質の劣化も抑制する酢酸
エチルの製造方法を提供する事を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、酢酸エチ
ルの経済的、プロセス的および反応的に有効な製造方法
を検討し、酢酸のエチレンへの付加反応、エステル化方
法が極めて優れた製造方法である事に着目し、従来の欠
点である触媒活性の低さ、触媒の活性低下、触媒の分離
回収性の問題点、反応器等の材質腐蝕等の種々の問題点
を解決すべく鋭意検討したところ、触媒としてリンタン
グステン酸の有するプロトンの一部をセシウム金属カチ
オンと更に周期律表においてセシウム以外の1族金属カ
チオン、6族金属カチオン、8族金属カチオン、9族金
属カチオン、10族金属カチオン、11族金属カチオン
および14族金属カチオンよりなる群から選ばれた少な
くとも1種の金属カチオンで交換されたリンタングステ
ン酸の金属塩固体触媒を用いて気相流通下にエチレンと
酢酸を反応させる事で極めて効率よく反応が進行し、且
つ長時間安定に反応を遂行する事を見いだし、本発明を
完成するに到った。
【0009】即ち、本発明はリンタングステン酸の有す
るプロトンの一部をセシウム金属カチオンと更に周期律
表においてセシウム以外の1族金属カチオン、6族金属
カチオン、8族金属カチオン、9族金属カチオン、10
族金属カチオン、11族金属カチオンおよび14族金属
カチオンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属
カチオンで交換した触媒の存在下に、エチレンと酢酸を
気相で反応させる事を特徴とする酢酸エチルの製造方法
であり、本発明方法に用いられる触媒は、一般式:(M
1a(P)b(W)c(O)d(H)e(但しM1はヴァナ
ジウムもしくはホウ素原子を表し、Pはリン原子、Wは
タングステン原子を表し、Oは酸素原子、Hは水素原子
を表す。更にaは0、1、2の整数であり、bは1又は
2の整数であり、cは20以下の正の整数であり、dは
100以下の正の整数であり、eは10以下の正の整数
である。)で表されるリンタングステン酸の水素原子
(実質的には水素カチオンの形態である)の一部をセシ
ウム金属(実質的にはセシウムカチオン)と更に周期律
表においてセシウム以外の1族金属、6族金属、8族金
属、9族金属、10族金属、11族金属および14族金
属よりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属(実質
的にはこれらの金属のカチオン)で交換した一般式: (M1a(P)b(W)c(O)d(H)e-f-mg(Cs)f
(M2g ( 但しM1はヴァナジウムもしくはホウ素原
子を表し、Pはリン原子、Wはタングステン原子を表
し、Oは酸素原子、Hは水素原子を表し、Csはセシウ
ム原子を表しM2 は周期律表においてセシウム以外の1
族金属、6族金属、8族金属、9族金属、10族金属、
11族金属および14族金属よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の金属原子を表す。更にaは0、1、2の
整数であり、bは1又は2の整数であり、cは20以下
の正の整数であり、dは100以下の正の整数であり、
eは10以下の正の整数であり、mはM2 の原子価を表
し、f、gは正の実数であり且つe>(f+mg)であ
る。)で表されるリンタングステン酸の金属塩である。
【0010】また、a=0であるリンタングステン酸
や、M1がヴァナジウム原子であるヴァナジウム含有リ
ンタングステン酸の有するプロトンを上記金属カチオン
で交換したものが特に好ましい触媒となる。以下本発明
方法を詳細に説明する。本発明方法において使用する酢
酸は特に精製の必要はなく、一般的な試薬純度の酢酸を
そのまま使用しても何ら差し支えない。また、通常の工
業薬品として得られる酢酸を使用して差し支えない。更
に反応に使用するエチレンについても同様に特に精製の
必要はなく、一般的な試薬純度もしくは通常の工業製品
として得られるものでも構わない。更にエタン等の不純
物が混入していても差し支えない。
【0011】本発明方法において使用する触媒は、リン
タングステン酸の有するプロトンの一部をセシウム金属
(実質的にはセシウムカチオン)と更に周期律表におい
てセシウム以外の1族金属、6族金属、8族金属、9族
金属、10族金属、11族金属および14族金属よりな
る群から選ばれた少なくとも1種の金属(実質的にはこ
れらの金属のカチオン)で交換した一般式: (M1a(P)b(W)c(O)d(H)e-f-mg(Cs)f
(M2g ( 但しM1はヴァナジウムもしくはホウ素原
子を表し、Pはリン原子、Wはタングステン原子を表
し、Oは酸素原子、Hは水素原子を表し、Csはセシウ
ム原子を表しM2 は周期律表でセシウム以外の1族金
属、6族金属、8族金属、9族金属、10族金属、11
族金属および14族金属よりなる群から選ばれた少なく
とも1種の金属原子を表す。更にaは0、1、2の整数
であり、bは1又は2の整数であり、cは20以下の正
の整数であり、dは100以下の正の整数であり、eは
10以下の正の整数であり、mはM2 の原子価を表し、
f、gは正の実数であり、且つe>(f+mg)であ
る。)で表されるリンタングステン酸の金属塩である。
具体的にはドデカタングストリン酸(PW12403
のプロトンの一部をCsイオンおよび周期律表において
セシウム以外の1族金属、6族金属、8族金属、9族金
属、10族金属、11族金属および14族金属よりなる
群から選ばれた少なくとも1種の金属(実質的にはこれ
らの金属のカチオンで交換した一般式: PW1240(3-f-mg)Csf2g (但し、Csはセシウ
ム金属原子、M2 は周期律表でセシウム以外の1族金
属、6族金属、8族金属、9族金属、10族金属、11
族金属および14族金属よりなる群から選ばれた少なく
とも1種の金属原子を表す。mはM2 の原子価(但し複
数の金属の場合にはその混合平均原子価)を表しfおよ
びgは3>(f+mg)となる正の実数である。)で表
されるドデカタングストリン酸の金属塩およびこれらの
タングステン原子の1つ又は2つ以上をバナジウム原子
に置き換えた構造を有するヘテロポリ酸等が最も入手し
易いヘテロポリ酸の金属塩として挙げられる。
【0012】ここにおいてこれらリンタングステン酸の
プロトンをCsイオンおよび周期律表においてセシウム
以外の1族金属、6族金属、8族金属、9族金属、10
族金属、11族金属および14族金属よりなる群から選
ばれた少なくとも1種の金属カチオンと交換する交換率
について述べる。プロトンの、Csイオンとの交換率は
特に限定はされないが好ましくは1%〜99%未満、
(例えば上記ドデカタングストリン酸塩における分子式
で、fの値が0.03〜2.97未満)であり、5%〜
89.9%(例えば上記ドデカタングストリン酸塩にお
ける分子式中のfの値が0.15〜2.697)であれ
ば更に好ましい。しかしながら、本発明方法はこれらの
交換率の範囲のみに限定される事はない。
【0013】また、周期律表においてセシウム以外の1
族金属、6族金属、8族金属、9族金属、10族金属、
11族金属および14族金属よりなる群から選ばれた少
なくとも1種の金属カチオンと交換する交換率について
も同様に0.01%〜90%未満(例えば上記ドデカタ
ングストリン酸塩において置換金属の平均原子価が1価
の場合(m=1)にはgの値は0.0003〜2.7未
満、2価の場合には0.00015〜1.35未満、3
価の場合には0.0001〜0.9未満)であることが
好ましい。更に好ましくは、0.1%〜15%(例えば
上記ドデカタングストリン酸の塩におけるgの値で、置
換金属の平均原子価が1価の場合には0.003〜0.
45、2価の場合には0.0015〜0.225、3価
の場合には0.001〜0.15)の範囲である。従っ
て本発明方法で2価以上の原子価の金属カチオンとプロ
トンを交換する場合には、その交換率はこれら金属の価
数分だけのプロトンと交換するとして求めたものであ
る。
【0014】ここにおいて、本発明方法における触媒で
あるリンタングステン酸の塩におけるセシウムカチオ
ン、および周期律表におけるセシウム以外の1族金属、
6族金属、8族金属、9族金属、10族金属、11族金
属および14族金属よりなる群から選ばれた少なくとも
1種の金属カチオンとの双方の交換率の総和も特に限定
される事はないが、好ましくは1%〜99%、更に好ま
しくは10〜90%の範囲である。本発明方法において
リンタングステン酸を上記セシウムカチオンおよび他の
金属カチオンと交換する方法に関しては特に限定される
事はなくリンタングステン酸の有するプロトンと金属カ
チオンが交換される方法であるならば如何なる方法で交
換しても差し支えはないが、例えば実施し易い方法とし
てはリンタングステン酸の水溶液等の溶液とセシウム化
合物と周期律表でセシウム以外の1族金属、6族金属、
8族金属、9族金属、10族金属、11族金属および1
4族金属よりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属
の化合物の溶液を撹拌混合する方法等が挙げられる。好
ましい交換方法としては、予めリンタングステン酸のプ
ロトンの一部を上記リンタングステン酸水溶液とセシウ
ム化合物水溶液との混合によりセシウムカチオンに置換
した後、残存したプロトンの一部をセシウム以外の1族
金属、6族金属、8族金属、9族金属、10族金属、1
1族金属および14族金属よりなる群から選ばれた少な
くとも1種の金属の化合物の水溶液との接触により置換
する方法が挙げられる。
【0015】本発明方法における周期律表とは国際純正
および応用化学連合無機化学命名法改訂版(1989
年)による周期律表の事であり、具体的にはセシウム以
外の1族金属とはリチウム、ナトリウム、カリウム、ル
ビジウム、セシウムまたはフランシウム、6族金属とは
クロム、モリブデンまたはタングステン、8族金属とは
鉄、ルテニウムまたはオスミウム、9族金属とはコバル
ト、ロジウムまたはイリジウム、10族金属とはニッケ
ル、パラジウムまたは白金、11族金属とは銅、銀また
は金、14族金属とはゲルマニウム、錫または鉛であ
る。本発明方法においてはこれらの金属カチオンの少な
くとも1種をセシウムカチオンと共にリンタングステン
酸のプロトンの一部と交換する。これらの金属カチオン
の形態は使用する金属のとり得る原子価の何れの原子価
状態のカチオンとしてプロトンと交換しても何等差し支
えはない。
【0016】本発明方法を更に実施し易くするため、セ
シウム以外の1族金属としてはリチウム、ナトリウム、
カリウムまたはルビジウム、6族金属としてはクロム、
8族金属としては鉄、9族金属としてはコバルト、10
族金属としてはニッケル、11族金属としては銅または
銀、および14族金属としては鉛よりなる群から選ばれ
た金属のカチオンの少なくとも1種をセシウム金属カチ
オンと共に使用する事が好ましい。本発明方法において
は、上記したようにリンタングステン酸のプロトンの一
部をセシウムカチオンおよびセシウム以外の1族金属、
6族金属、8族金属、9族金属、10族金属、11族金
属および14族金属よりなる群から選ばれた少なくとも
1種の金属カチオンと交換する際にこれらの金属化合物
を使用する。本発明方法においてリンタングステン酸の
プロトンの一部を上記金属カチオンと交換する際に使用
する化合物は、プロトンの一部が交換可能であれば如何
なる化合物を使用しても差し支えないが、入手し易い化
合物として、上記金属の炭酸塩、塩基性炭酸塩、水酸化
物、酢酸塩等を使用する事が推奨される。これらの化合
物により、リンタングステン酸のプロトンは容易に金属
カチオンと交換される。
【0017】本発明方法においては、触媒の存在下にエ
チレンと酢酸からの酢酸エチルへの反応は、付加反応と
して進行するが、この際に、原料であるエチレンおよび
酢酸の他に、水を反応系内に存在させる事で反応活性を
増大させる事によい結果をもたらし好ましい。言い換え
れば、エチレンと酢酸からの酢酸エチル生成反応におい
て、プロトンの一部を上記金属カチオンで交換したリン
タングステン酸触媒と共に、水が反応活性の増大に良好
な働きを示す。本発明方法における反応を実施する際に
仕込むエチレンおよび酢酸の量的関係に付いては特に限
定される事はないが、酢酸/エチレンの量比を0.01
〜100(モル比)の範囲で実施する事が好ましい。例
えば、酢酸の高い転化率を達成しようとすれば、酢酸に
対するエチレンの比率を1以上で行う事が望ましく、ま
た、エチレンの高い転化率を達成しようとすれば、エチ
レンに対する酢酸のモル比を1以上で行う事が望まし
い。前記したように本発明方法においては水の存在下
に、エチレンと酢酸を気祖で反応させる事で望ましい結
果が得られる。水の存在量も特に限定はされないが、好
ましくは仕込み酢酸および水の総重量に対する水の重量
%で0.01〜10%である。余りに水が多いと、反応
原料が希釈される等でかえって反応速度を低下させる恐
れがあり、余りに少量であれば水の添加効果は顕著には
認められなくなる。
【0018】本発明方法を実施するにあたり、その反応
形態は常圧、加圧および減圧の何れの条件でも実施する
事が可能である。また、反応方式として特に限定するも
のではないが、連続方式でもバッチ方式でもセミバッチ
方式でも実施する事が出来るが、一般的には固定床流通
反応で行う事が推奨される。本発明方法を実施する際
に、触媒および反応試剤(原料および生成物)に対して
不活性な物質、希釈剤もしくは添加剤を添加する事もで
きる。具体的には、n−ブタン、n−ペンタン、n−ヘ
キサン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n
−デカン等である脂肪族飽和炭化水素類、ベンゼン、ト
ルエン、エチルベンゼン、キシレン、アニソール、キュ
メン、ニトロベンゼン等の芳香族炭化水素類、シクロペ
ンタン、アルキル置換シクロペンタン類、アルコキシ置
換シクロペンタン類、ニトロ置換シクロペンタン類、シ
クロヘキサン、アルキル置換シクロヘキサン類、アルコ
キシ置換シクロヘキサン類、ニトロ置換シクロヘキサン
類、シクロヘプタン、アルキル置換シクロヘプタン類、
アルコキシ置換シクロヘプタン類、ニトロ置換シクロヘ
プタン類、シクロオクタン、アルキル置換シクロオクタ
ン類、アルコキシ置換シクロオクタン類、ニトロ置換シ
クロオクタン類等の脂環式飽和炭化水素類や、窒素、ア
ルゴン、空気、ヘリウム等を添加剤もしくは希釈剤とし
て反応帯域において気相状態として使用する事も可能で
ある。
【0019】本発明方法において使用する触媒量に関し
ては、特に限定される事はなく、本質的には反応試剤と
触媒との接触時間が重要となる。本発明方法における反
応時間と触媒との接触時間は特に限定されないが、余り
に短時間であれば反応の進行は遅くなり、また必要以上
に長くする事は副反応の進行や、不必要に多くの触媒を
使用する等好ましいとは言い難い。好ましくは、接触時
間は0.02秒〜10分の範囲であり、更に好ましくは
0.5秒〜1分である。本発明方法においてその実施す
る反応温度についても特に限定はされる事はなく、広範
な温度範囲で実施する事が可能であるが、好ましくは5
0℃以上500℃以下の範囲であり、更に好ましくは1
00℃以上300℃以下で実施する事が推奨される。余
りに低温で実施すれば反応速度が低下し、余りに高温で
実施すればエチレン等の反応試剤などの分解等をもたら
し経済的でない。また生成物の分解等もおこり(エチレ
ンと酢酸への逆反応)、有効に遂行し得ない。反応終了
後、目的生成物は通常の蒸留操作等の分離操作によって
原料等と分離し取得する事ができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明方法を実施例により更に具体的
に説明する。しかしながら、本発明方法はこれらの実施
例のみに限定されるものではない。 (1)反応生成物の定量 反応生成物は、所定時間、所定温度で流通反応を行い、
反応ガス液化器に捕集された反応液をガスクロマトグラ
フ法により定量を行った。 (2)ドデカタングストリン酸のセシウムカチオンおよ
び周期律表におけるセシウム以外の1族金属、6族金
属、8族金属、9族金属、10族金属、11族金属およ
び14族金属よりなる群から選ばれた少なくとも1種の
金属カチオンによる部分交換。所定量のリンタングステ
ン酸水溶液を撹拌しながら、この水溶液中に所定量の炭
酸セシウムもしくは酢酸セシウムの水溶液を徐々に添加
した。添加の開始と共に白色の沈澱が撹拌液中に析出し
た。セシウム化合物の添加が終了した後、更に2時間撹
拌を継続した。その後この白色懸濁液中に所定量の周期
律表におけるセシウム以外の1族金属の炭酸塩又は6族
金属、8族金属、9族金属、10族金属、11族金属お
よび14族金属よりなる群から選ばれた少なくとも1種
の金属酢酸塩水溶液を添加し、更に2時間撹拌を継続し
た後、析出した沈澱を蒸発操作で水を除去分離し、これ
を減圧下、80℃で脱水および乾燥を行い、白色固体を
得た。更にこの固体を電気炉中350℃で乾燥したもの
を触媒として使用した。
【0021】(3)リンタングステン酸のプロトンのセ
シウムカチオンおよびセシウム以外の1族金属、6族金
属、8族金属、9族金属、10族金属、11族金属およ
び14族金属よりなる群から選ばれた少なくとも1種の
金属カチオンによる交換量の算出。交換に使用したリン
タングステン酸の有する全水素原子数に(Aミリグラム
原子)に対する交換に使用したセシウム化合物の有する
全セシウム原子数(Bミリグラム原子)および交換に使
用したセシウム以外の1族金属、6族金属、8族金属、
9族金属、10族金属、11族金属および14族金属よ
りなる群から選ばれた少なくとも1種の金属酢鉄族金属
化合物の有する総ての原子数(Cミリグラム原子)の比
率とし、以下の式より算出した。従って、交換量は平均
値である。 算出式(%)=100((B+mC)/A) ここにおいてmは交換に用いたセシウム以外の1族金
属、6族金属、8族金属、9族金属、10族金属、11
族金属および14族金属よりなる群から選ばれた少なく
とも1種の金属の原子価であり、2種以上を使用した場
合には平均原子価である。尚、実施例中の酢酸エチルの
収率は仕込み酢酸を基準とした。
【0022】実施例1〜8 内径1cmのパイレックス反応管にドデカタングストリ
ン酸のプロトンの80%を炭酸セシウムによりセシウム
イオンと交換しその後、リチウム、ナトリウム、カリウ
ムおよびルビジウムの炭酸塩のそれぞれの水溶液により
2.0%をそれぞれリチウム、ナトリウム、カリウムお
よびルビジウムカチオンと交換した触媒をそれぞれ5m
lを充填し、これを180℃に加熱し、この温度の保ち
ながら、酢酸を42mmol/Hr、エチレンを130
mmol/Hrの流入速度とし、蒸発加熱器に通してこ
れをよく混合してから、触媒と接触させた。触媒と接触
させた後の反応ガスは冷却捕集した。3時間および6時
間流通させた後それぞれ集められた反応液を分析した。
結果は表1に示したように収率良く酢酸エチルが得られ
た。
【0023】比較例1〜9 触媒を表1に掲げたものに代えた以外は触媒充填量、原
料導入速度等総て実施例1と同一の条件でエチレンと酢
酸の反応を行った。結果は表1に示したように、それぞ
れの触媒とも、本発明における触媒に比較して活性は低
かった。これに加え比較例1〜8で使用した触媒は反応
時間6時間と短時間反応においてもその触媒活性は顕著
な低下が認められた。
【0024】
【表1】 表1 ─────────────────────────────────── 触媒 流通時間(Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例1 PW-Cs(80)-Li(2) 3.0 21.6 実施例2 PW-Cs(80)-Li(2) 6.0 21.5 実施例3 PW-Cs(80)-Na(2) 3.0 21.0 実施例4 PW-Cs(80)-Na(2) 6.0 21.1 実施例5 PW-Cs(80)-K(2) 3.0 21.4 実施例6 PW-Cs(80)-K(2) 6.0 21.7 実施例7 PW-Cs(80)-Rb(2) 3.0 21.9 実施例8 PW-Cs(80)-Rb(2) 6.0 21.4 比較例1 PW-Cs(80) 3.0 19.3 比較例2 PW-Cs(80) 6.0 19.4 比較例3 アンバーリスト15 3.0 10.1 比較例4 アンバーリスト15 6.0 5.2 比較例5 ドデカタングストケイ酸 3.0 9.4 比較例6 ドデカタングストケイ酸 6.0 7.6 比較例7 ドデカタングストリン酸 3.0 6.2 比較例8 ドデカタングストリン酸 6.0 4.9 比較例9 H−ZSM−5 6.0 4.0 ───────────────────────────────────
【0025】PW-Cs(80)はドデカタングストリン酸のプ
ロトンの80%をセシウムイオンで交換した触媒であ
る。PW-Cs(80)-M(2)(M=Li、Na、K、Rb)はド
デカタングストリン酸のプロトンの80%をセシウムイ
オンで交換した後、更に2%をそれぞれリチウム、ナト
リウム、カリウム又はルビジウムイオンで交換した触媒
である。H−ZSM−5はハイシリカプロトン型ゼオラ
イトである。
【0026】実施例9〜22 ドデカタングストリン酸のプロトンの80%をセシウム
イオンで交換し、更に表2に掲げる金属イオンでそれぞ
れ2%交換した触媒を用いた以外は総て実施例1〜8と
同一の条件で反応を行った。結果は表2に示したように
それぞれの触媒で収率良く酢酸エチルが生成した。
【0027】
【表2】 表2 ─────────────────────────────────── 触媒 流通時間(Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例9 PW-Cs(80)-Cr(2) 3.0 21.3 実施例10 PW-Cs(80)-Cr(2) 6.0 21.6 実施例11 PW-Cs(80)-Fe(2) 3.0 21.9 実施例12 PW-Cs(80)-Fe(2) 6.0 22.1 実施例13 PW-Cs(80)-Co(2) 3.0 21.4 実施例14 PW-Cs(80)-Co(2) 6.0 21.7 実施例15 PW-Cs(80)-Ni(2) 3.0 21.5 実施例16 PW-Cs(80)-Ni(2) 6.0 21.3 実施例17 PW-Cs(80)-Cu(2) 3.0 21.1 実施例18 PW-Cs(80)-Cu(2) 6.0 21.0 実施例19 PW-Cs(80)-Ag(2) 3.0 20.9 実施例20 PW-Cs(80)-Ag(2) 6.0 20.6 実施例21 PW-Cs(80)-Pb(2) 3.0 20.7 実施例22 PW-Cs(80)-Pb(2) 6.0 21.2 ───────────────────────────────────
【0028】PW−Cs(80.0)-M(2.0)はドデカタング
ストリン酸のプロトンの80.0%をセシウムカチオン
で交換した後、更に2%をCr(クロム)、Fe(鉄)、Co
(コバルト)、Ni(ニッケル)、Cu(銅)、Ag(銀)、
Pb(鉛)イオンでそれぞれ交換した触媒。Crは3価イオ
ン、Agは1価イオンで交換し、その他のイオンは2価イ
オンで交換した。
【0029】実施例23〜33 表3に掲げた触媒を用い、反応温度を200℃とした以
外は総て実施例1と同一の条件で反応を行った。結果は
表3に掲げたように、反応温度を上昇させた事で酢酸エ
チルの収率の増加がみられた。
【0030】
【表3】 表3 ─────────────────────────────────── 触媒 流通時間(Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例23 PW-Cs(80)-Li(2) 3.0 26.4 実施例24 PW-Cs(80)-Na(2) 3.0 25.4 実施例25 PW-Cs(80)-K(2) 3.0 26.0 実施例26 PW-Cs(80)-Rb(2) 3.0 26.9 実施例27 PW-Cs(80)-Cr(2) 3.0 25.5 実施例28 PW-Cs(80)-Fe(2) 3.0 26.7 実施例29 PW-Cs(80)-Co(2) 3.0 25.9 実施例30 PW-Cs(80)-Ni(2) 3.0 26.2 実施例31 PW-Cs(80)-Cu(2) 3.0 25.2 実施例32 PW-Cs(80)-Ag(2) 3.0 25.7 実施例33 PW-Cs(80)-Pb(2) 3.0 24.9 ───────────────────────────────────
【0031】実施例34〜55 表4に掲げた触媒を用い、エチレン導入速度をそれぞれ
65mmol/Hrおよび260mmol/Hrとした
以外は総て実施例1と同一の条件で反応を行った。結果
は表4に示したように良い収率で酢酸エチルの生成が認
められた。
【0032】
【表4】 表4 ─────────────────────────────────── エチレン導入速度 触媒 (mmol/Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例34 PW-Cs(80)-Li(2) 65.0 17.2 実施例35 PW-Cs(80)-Li(2) 260.0 19.0 実施例36 PW-Cs(80)-Na(2) 65.0 16.5 実施例37 PW-Cs(80)-Na(2) 260.0 18.0 実施例38 PW-Cs(80)-K(2) 65.0 16.9 実施例39 PW-Cs(80)-K(2) 260.0 18.3 実施例40 PW-Cs(80)-Rb(2) 65.0 18.0 実施例41 PW-Cs(80)-Rb(2) 260.0 19.6 実施例42 PW-Cs(80)-Cr(2) 65.0 17.2 実施例43 PW-Cs(80)-Cr(2) 260.0 18.4 実施例44 PW-Cs(80)-Fe(2) 65.0 17.6 実施例45 PW-Cs(80)-Fe(2) 260.0 18.9 実施例46 PW-Cs(80)-Co(2) 65.0 17.0 実施例47 PW-Cs(80)-Co(2) 260.0 18.3 実施例48 PW-Cs(80)-Ni(2) 65.0 17.3 実施例49 PW-Cs(80)-Ni(2) 260.0 18.1 実施例50 PW-Cs(80)-Cu(2) 65.0 17.2 実施例51 PW-Cs(80)-Cu(2) 260.0 18.6 実施例52 PW-Cs(80)-Ag(2) 65.0 17.4 実施例53 PW-Cs(80)-Ag(2) 260.0 18.5 実施例54 PW-Cs(80)-Pb(2) 65.0 17.0 実施例55 PW-Cs(80)-Pb(2) 260.0 18.1 ───────────────────────────────────
【0033】実施例56 触媒、触媒充填量、原料導入速度等の条件は総て実施例
11の条件で反応時間(原料導入時間)を30時間と
し、各々6時間毎に集められた反応液をそれぞれ分析し
て、酢酸エチルの収率を求めた。結果は表5に掲げたよ
うに触媒は30時間を経過しても依然、充分な活性を維
持している事がわかる。
【0034】
【表5】 表5 ─────────────────────────────────── No ラップサンプル(Hr〜Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 1 0〜6 22.3 2 6〜12 21.8 3 12〜18 22.1 4 18〜24 21.6 5 24〜30 22.5 ───────────────────────────────────
【0035】実施例57 触媒、触媒充填量、原料導入速度等の条件は総て実施例
7の条件で反応時間(原料導入時間)を30時間とし、
各々6時間毎に集められた反応液をそれぞれ分析して、
酢酸エチルの収率を求めた。結果は表6に掲げたように
触媒は30時間を経過しても依然、充分な活性を維持し
ている事がわかる。
【0036】
【表6】 表6 ─────────────────────────────────── No ラップサンプル(Hr〜Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 1 0〜6 22.0 2 6〜12 21.7 3 12〜18 21.4 4 18〜24 21.8 5 24〜30 21.9 ───────────────────────────────────
【0037】比較例10 触媒をアンバーリストに代え、原料導入時間を12時間
とし、それぞれ3時間毎に、集められた反応液を分析し
酢酸エチルの収率を求めた。結果は表7に示したよう
に、この触媒は6時間を経過すると極端に活性の低下が
認められた。
【0038】
【表7】 表7 ─────────────────────────────────── No ラップサンプル(Hr〜Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 1 0〜3 10.1 2 3〜6 1.9 3 6〜9 1.4 4 9〜12 0.9 ───────────────────────────────────
【0039】実施例58〜68 触媒を表8に掲げたものに代え、原料導入速度を実施例
1に比較して2倍とした以外は総て実施例1ど同一の条
件で反応を行った。結果は表8に示したように良い収率
で酢酸エチルは生成した。
【0040】
【表8】 表8 ─────────────────────────────────── 触媒 流通時間(Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例58 PW-Cs(80)-Li(2) 3.0 16.8 実施例59 PW-Cs(80)-Na(2) 3.0 15.9 実施例60 PW-Cs(80)-K(2) 3.0 16.4 実施例61 PW-Cs(80)-Rb(2) 3.0 17.1 実施例62 PW-Cs(80)-Cr(2) 3.0 16.8 実施例63 PW-Cs(80)-Fe(2) 3.0 17.1 実施例64 PW-Cs(80)-Co(2) 3.0 16.1 実施例65 PW-Cs(80)-Ni(2) 3.0 16.4 実施例66 PW-Cs(80)-Cu(2) 3.0 15.7 実施例67 PW-Cs(80)-Ag(2) 3.0 16.4 実施例68 PW-Cs(80)-Pb(2) 3.0 15.3 ───────────────────────────────────
【0041】実施例69〜90 触媒として表9に掲げたものをそれぞれ5ml使用し、
実施例1に比較して反応系に更に水を0.08g/Hr
の導入速度で導入した以外の条件は総て実施例1又は2
と同一の条件で反応を行った。結果は表9に示したよう
に、反応系に更に水を導入する事で酢酸エチルの収率は
一段と向上した。
【0042】
【表9】 表9 ─────────────────────────────────── 触媒 流通時間(Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例69 PW-Cs(80)-Li(2) 3.0 28.4 実施例70 PW-Cs(80)-Li(2) 6.0 28.9 実施例71 PW-Cs(80)-Na(2) 3.0 27.9 実施例72 PW-Cs(80)-Na(2) 6.0 27.7 実施例73 PW-Cs(80)-K(2) 3.0 28.7 実施例74 PW-Cs(80)-K(2) 6.0 29.1 実施例75 PW-Cs(80)-Rb(2) 3.0 28.7 実施例76 PW-Cs(80)-Rb(2) 6.0 29.3 実施例77 PW-Cs(80)-Cr(2) 3.0 29.4 実施例78 PW-Cs(80)-Cr(2) 6.0 28.9 実施例79 PW-Cs(80)-Fe(2) 3.0 29.2 実施例80 PW-Cs(80)-Fe(2) 6.0 29.4 実施例81 PW-Cs(80)-Co(2) 3.0 28.4 実施例82 PW-Cs(80)-Co(2) 6.0 28.7 実施例83 PW-Cs(80)-Ni(2) 3.0 28.8 実施例84 PW-Cs(80)-Ni(2) 6.0 28.3 実施例85 PW-Cs(80)-Cu(2) 3.0 28.6 実施例86 PW-Cs(80)-Cu(2) 6.0 28.9 実施例87 PW-Cs(80)-Ag(2) 3.0 29.0 実施例88 PW-Cs(80)-Ag(2) 6.0 29.3 実施例89 PW-Cs(80)-Pb(2) 3.0 29.1 実施例90 PW-Cs(80)-Pb(2) 6.0 29.3 ───────────────────────────────────
【0043】比較例11〜19 触媒を表10に示したもの5mlとした以外は総て実施
例69および70と同一に条件で反応を行った。結果は
表10に掲げたようにそれぞれの触媒とも、本発明にお
ける触媒に比較して活性は低かった。これに加えて比較
例13〜18の触媒では6時間と、短時間反応でも触媒
の活性低下は顕著であった。
【0044】
【表10】 表10 ─────────────────────────────────── 触媒 流通時間(Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 比較例11 PW-Cs(80) 3.0 26.3 比較例12 PW-Cs(80) 6.0 25.9 比較例13 アンバーリスト15 3.0 8.4 比較例14 アンバーリスト15 6.0 3.7 比較例15 ドデカタングストケイ酸 3.0 11.7 比較例16 ドデカタングストケイ酸 6.0 6.8 比較例17 ドデカタングストリン酸 3.0 8.4 比較例18 ドデカタングストリン酸 6.0 5.1 比較例19 H−ZSM−5 6.0 5.2 ───────────────────────────────────
【0045】実施例91〜94 水の導入速度をそれぞれ0.01、0.03、0.13
および0.25g/Hrに代えた以外は総て実施例74
と同一の条件で6時間の反応を行った。結果は表11に
示したように、それぞれ水の添加効果による酢酸エチル
の生成量の増大が認められた。
【0046】
【表11】 表11 ─────────────────────────────────── 水導入速度(g/Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例91 0.01 22.8 実施例92 0.03 26.9 実施例93 0.13 27.7 実施例94 0.25 23.0 ───────────────────────────────────
【0047】実施例95〜98 水の導入速度をそれぞれ実施例91〜94の量に代えた
以外は総て実施例80と同一の条件で反応を行った。結
果は表12に示したように酢酸えちるの収率増大が水添
加によってもたらされた。
【0048】
【表12】 表12 ─────────────────────────────────── 水導入速度(g/Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例95 0.01 23.1 実施例96 0.03 28.3 実施例97 0.13 29.0 実施例98 0.25 24.1 ───────────────────────────────────
【0049】実施例99 触媒をドデカタングストリン酸のプロトンの80%を酢
酸セシウムによりセシウムイオンと交換し、更にその後
2%を炭酸カリウムにより交換したもの5mlとした以
外は総て実施例73と同一の条件で反応を行った。この
結果、酢酸エチルは収率28.3%で生成した。このこ
とより、イオン交換に使用する化合物には触媒活性は影
響されていない事が分かる。
【0050】実施例100 触媒をドデカタングストリン酸のプロトンの80%を酢
酸セシウムによりセシウムイオンと交換し、更にその後
2%を酢酸鉄により交換したもの5mlとした以外は総
て実施例79と同一の条件で反応を行った。この結果、
酢酸エチルは収率28.3%で生成した。このことよ
り、イオン交換に使用する化合物には触媒活性は影響さ
れていない事が分かる。
【0051】実施例101〜102 反応温度をそれぞれ150℃又は200℃とした以外は
総て実施例73と同一の条件で反応を行った。結果は表
13に掲げたようにそれぞれ良い収率で酢酸エチルが生
成した。
【0052】実施例103〜104 反応温度をそれぞれ150℃又は200℃とした以外は
総て実施例79と同一の条件で反応を行った。結果は表
13に掲げたようにそれぞれ良い収率で酢酸エチルが生
成した。
【0053】実施例105〜106 反応温度をそれぞれ150℃又は200℃とした以外は
総て実施例85と同一の条件で反応を行った。結果は表
13に掲げたようにそれぞれ良い収率で酢酸エチルが生
成した。
【0054】
【表13】 表13 ─────────────────────────────────── 触媒 反応温度(℃) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例101 PW-Cs(80)-K(2) 150 17.4 実施例102 PW-Cs(80)-K(2) 200 31.2 実施例103 PW-Cs(80)-Fe(2) 150 17.7 実施例104 PW-Cs(80)-Fe(2) 200 31.9 実施例105 PW-Cs(80)-Cu(2) 150 17.1 実施例106 PW-Cs(80)-Cu(2) 200 31.2 ───────────────────────────────────
【0055】実施例107 触媒、原料導入速度等の条件は総て実施例79と同一の
条件で反応時間(原料導入時間)を30時間とし、各々
6時間毎に集められた反応液をそれぞれ分析して、酢酸
エチルの生成量を求めた。結果は表14に示したように
触媒は30時間を経過しても依然、充分な活性を維持し
ている事が分かる。
【0056】
【表14】 表14 ─────────────────────────────────── No ラップサンプル(Hr〜Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 1 0〜6 29.5 2 6〜12 29.3 3 12〜18 29.7 4 18〜24 28.9 5 24〜30 29.4 ───────────────────────────────────
【0057】実施例108 触媒、原料導入速度等の条件は総て実施例85と同一の
条件で反応時間(原料導入時間)を30時間とし、各々
6時間毎に集められた反応液をそれぞれ分析して、酢酸
エチルの生成量を求めた。結果は表15に示したように
触媒は30時間を経過しても依然、充分な活性を維持し
ている事が分かる。
【0058】
【表15】 表15 ─────────────────────────────────── No ラップサンプル(Hr〜Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 1 0〜6 28.9 2 6〜12 28.2 3 12〜18 29.3 4 18〜24 28.4 5 24〜30 29.1 ───────────────────────────────────
【0059】実施例109〜114 表16に掲げた触媒を用い、エチレン導入速度をそれぞ
れ65mmol/Hrおよび260mmol/Hrとし
た以外は総て実施例73、79および85と同一の条件
で反応を行った。結果は表16に示したように良い収率
で酢酸エチルの生成が認められた。
【0060】
【表16】 表16 ─────────────────────────────────── エチレン導入速度 触媒 (mmol/Hr) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例109 PW-Cs(80)-K(2) 65.0 23.7 実施例110 PW-Cs(80)-K(2) 260.0 25.6 実施例111 PW-Cs(80)-Fe(2) 65.0 25.1 実施例112 PW-Cs(80)-Fe(2) 260.0 26.9 実施例113 PW-Cs(80)-Cu(2) 65.0 24.4 実施例114 PW-Cs(80)-Cu(2) 260.0 26.2 ───────────────────────────────────
【0061】実施例115 実施例79に比較して、酢酸、水およびエチレンの導入
速度を2倍とした以外は総て実施例79と同一の条件で
反応を行った結果、酢酸エチルは収率23.3%で生成
した。
【0062】実施例116〜121 ドデカタングストリン酸のプロトンをそれぞれ、表17
に示したように、炭酸セシウムによりセシウムイオン
と、酢酸鉄(2価)により鉄イオン(2価)で交換した
触媒を使用した以外は総て実施例79と同一の条件で反
応を行った。結果は表17に示したように、それぞれの
プロトンのセシウムイオンおよび鉄イオンの交換率で酢
酸エチルがよい収率で生成した。
【0063】
【表17】 表17 ─────────────────────────────────── プロトン交換率(%) 酢酸エチル収率(%) Cs Fe(II) ─────────────────────────────────── 実施例116 80 0.5 29.9 実施例117 80 5.0 28.5 実施例118 50 2.0 23.2 実施例119 70 2.0 26.6 実施例120 30 15.0 19.1 実施例121 90 0.5 15.7 ───────────────────────────────────
【0064】実施例122〜127 ドデカタングストリン酸のプロトンをそれぞれ、表18
に示したように、炭酸セシウムによりセシウムイオン
と、酢酸銅(2価)により銅イオン(2価)で交換した
触媒を使用した以外は総て実施例85と同一の条件で反
応を行った。結果は表18に示したように、それぞれの
プロトンのセシウムイオンおよび鉄イオンの交換率で酢
酸エチルがよい収率で生成した。
【0065】
【表18】 表18 ─────────────────────────────────── プロトン交換率(%) 酢酸エチル収率(%) Cs Cu(II) ─────────────────────────────────── 実施例122 80 0.5 29.5 実施例123 80 5.0 28.0 実施例124 50 2.0 22.4 実施例125 70 2.0 26.1 実施例126 30 15.0 17.6 実施例127 90 0.5 15.1 ───────────────────────────────────
【0066】実施例128〜130 内径10mm、長さ300mmのSUS−316製反応
管中にドデカタングストリン酸のプロトンの80%を炭
酸セシウムを用いてセシウムイオンと交換し、更に、そ
の後プロトンの2%を酢酸鉄(2価)により鉄(2価)
イオンに交換した触媒を20ml充填し、これを180
℃に加熱し、この温度に保持して、酢酸150mmol
/Hr、水0.28g/Hrおよびエチレン450mm
ol/Hrの流入速度とし、これを蒸発忌中で蒸発およ
び混合して、反応管に導入し反応を行った。反応管から
排出されたガスは冷却し、反応液を容器に捕集し、反応
終了後この反応液を分析した。この際、反応圧力をそれ
ぞれ2、5および10kg/cm2 ゲージ圧力に反応管
中を維持して、それぞれ6時間反応を行った。反応結果
は表19にに掲げたように、反応圧力を増大させる事
で、酢酸エチルの収率の増大が認められた。
【0067】
【表19】 表19 ─────────────────────────────────── 反応圧力(Kg/cm2G) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例128 2 34.2 実施例129 5 39.0 実施例130 10 51.3 ───────────────────────────────────
【0068】実施例131〜133 触媒としてドデカタングストリン酸のプロトンの80%
を炭酸セシウムを用いてセシウムイオンと交換し、更
に、その後プロトンの2%を酢酸銅(2価)により銅
(2価)イオンに交換した触媒を使用した以外は総て実
施例122〜124と同一の条件で、反応圧力をそれぞ
れ2、5および10kg/cm2 ゲージ圧力で反応を行
った。結果は表20に示した。
【0069】
【表20】 表20 ─────────────────────────────────── 反応圧力(Kg/cm2G) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例131 2 33.8 実施例132 5 38.2 実施例133 10 51.1 ───────────────────────────────────
【0070】実施例134〜136 触媒としてドデカタングストリン酸のプロトンの80%
を炭酸セシウムを用いてセシウムイオンと交換し、更
に、その後プロトンの2%を炭酸カリウムによりカリウ
ムイオンに交換した触媒を使用した以外は総て実施例1
22〜124と同一の条件で、反応圧力をそれぞれ2、
5および10kg/cm2 ゲージ圧力で反応を行った。
結果は表21に示した。
【0071】
【表21】 表21 ─────────────────────────────────── 反応圧力(Kg/cm2G) 酢酸エチル収率(%) ─────────────────────────────────── 実施例134 2 33.5 実施例135 5 37.9 実施例136 10 49.8 ───────────────────────────────────
【0072】
【発明の効果】本発明に従えば、リンタングステン酸の
プロトンの一部をセシウム金属カチオンと更に周期律表
においてセシウム以外の1族金属カチオン、6族金属カ
チオン、8族金属カチオン、9族金属カチオン、10族
金属カチオン、11族金属カチオンおよび14族金属カ
チオンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属カ
チオンで交換されたリンタングステン酸の金属塩固体触
媒を用いて、エチレンと酢酸とを気相状態で反応を行う
事によって極めて効率よく酢酸エチルを製造可能とする
ものである。更に、反応系内に導入等により水を共存さ
せることで酢酸エチルの製造の効率を高める事が出来
る。この際に、セシウムカチオンの交換率を80%程度
とし、セシウム以外のアルカリ金属カチオン又は鉄族金
属カチオンの交換率を2%程度とし、仕込み酢酸および
水の総重量に対する水の仕込み量を重量%で3%とする
事でより高い触媒活性を発現する。加えて、本発明方法
を実施すれば、触媒は、長時間反応を継続しても、その
触媒活性は維持され、劣化をしない極めて優れた触媒と
なり、工業的使用に耐え得る触媒となる。この結果、従
来の触媒のような、触媒活性の低さ、触媒耐久製の欠如
等を総て克服する極めて効果的な酢酸エチルの製造方法
を提供する事が可能となった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平3−344669 (32)優先日 平成3年12月26日(1991.12.26) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−344670 (32)優先日 平成3年12月26日(1991.12.26) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−344671 (32)優先日 平成3年12月26日(1991.12.26) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−344672 (32)優先日 平成3年12月26日(1991.12.26) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平3−344673 (32)優先日 平成3年12月26日(1991.12.26) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−2777 (32)優先日 平成4年1月10日(1992.1.10) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−2778 (32)優先日 平成4年1月10日(1992.1.10) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−2779 (32)優先日 平成4年1月10日(1992.1.10) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−5673 (32)優先日 平成4年1月16日(1992.1.16) (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平4−5674 (32)優先日 平成4年1月16日(1992.1.16) (33)優先権主張国 日本(JP) (56)参考文献 特開 平5−170698(JP,A) 特開 平4−139149(JP,A) 特開 昭54−52025(JP,A) 特開 昭48−39425(JP,A) 特開 昭57−176926(JP,A) 特公 昭48−43481(JP,B1) 特公 昭53−6131(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 67/04 C07C 69/14

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リンタングステン酸の有するプロトンの
    一部をセシウム金属カチオンと更に周期律表においてセ
    シウム以外の1族金属カチオン、6族金属カチオン、8
    族金属カチオン、9族金属カチオン、10族金属カチオ
    ン、11族金属カチオンおよび14族金属カチオンより
    なる群から選ばれた少なくとも1種の金属カチオンで交
    換した触媒の存在下に、エチレンと酢酸を気相で反応さ
    せる事を特徴とする酢酸エチルの製造方法。
  2. 【請求項2】 水の存在下に、エチレンと酢酸を気相で
    反応させる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 プロトンの金属カチオンによる交換量が
    該リンタングステン酸の有する総てのプロトン量の10
    〜90%である請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 セシウム金属カチオンによるプロトンの
    交換量が該リンタングステン酸の有する総てのプロトン
    量の5〜89.9%である請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 周期律表においてセシウム以外のアルカ
    リ金属カチオン、6族金属カチオン、8族金属カチオ
    ン、9族金属カチオン、10族金属カチオン、11族金
    属カチオンおよび14族金属カチオンよりなる群から選
    ばれた少なくとも1種の金属カチオンによるプロトンの
    交換量が該リンタングステン酸の有する総てのプロトン
    量の0.1〜15%である請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 リンタングステン酸の有するプロトンの
    一部をセシウム金属カチオンと更に周期律表においてセ
    シウム以外の1族金属カチオン、6族金属カチオン、8
    族金属カチオン、9族金属カチオン、10族金属カチオ
    ン、11族金属カチオンおよび14族金属カチオンより
    なる群から選ばれた少なくとも1種の金属カチオンで交
    換するに際し、予めセシウムカチオンでプロトンの一部
    を交換した後に、セシウム以外の1族金属カチオン、6
    族金属カチオン、8族金属カチオン、9族金属カチオ
    ン、10族金属カチオン、11族金属カチオンおよび1
    4族金属カチオンよりなる群から選ばれた少なくとも1
    種の金属カチオンで交換する請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 セシウム以外の1族金属カチオンがリチ
    ウム、ナトリウム、カリウムおよびルビジウム金属カチ
    オンよりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属カチ
    オンである請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 6族金属がクロム、8族金属が鉄、9族
    金属がコバルト、10族金属がニッケル、11族金属が
    銅または銀、および14族金属が鉛である請求項1記載
    の方法。
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