JPH06172426A - 側鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合体 - Google Patents
側鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合体Info
- Publication number
- JPH06172426A JPH06172426A JP35207092A JP35207092A JPH06172426A JP H06172426 A JPH06172426 A JP H06172426A JP 35207092 A JP35207092 A JP 35207092A JP 35207092 A JP35207092 A JP 35207092A JP H06172426 A JPH06172426 A JP H06172426A
- Authority
- JP
- Japan
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- polymer
- acetylsalicylic acid
- chemical formula
- structural unit
- acid group
- Prior art date
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- Pending
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08F—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
- C08F8/00—Chemical modification by after-treatment
- C08F8/12—Hydrolysis
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 医薬材料として幅広い応用が可能である、側
鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合体を提供するこ
と。 【構成】 少なくとも、下記化1で表される構造単位と
下記化2で表される構造単位を有していることを特徴と
する側鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合体。 【化1】 【化2】
鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合体を提供するこ
と。 【構成】 少なくとも、下記化1で表される構造単位と
下記化2で表される構造単位を有していることを特徴と
する側鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合体。 【化1】 【化2】
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な重合体に関し、
特に側鎖にアセチルサリチル酸基を有する新規な重合体
に関する。
特に側鎖にアセチルサリチル酸基を有する新規な重合体
に関する。
【0002】
【従来技術】アセチルサリチル酸は、アスピリンとし
て、解熱・鎮痛剤用医薬の医薬材料として広く用いられ
ている。また、アスピリンに関する研究は、多く行われ
ており、近年、アセチルサリチル酸が解熱・鎮痛効果の
みならず血小板凝集制御効果等、従来知られていなかっ
た薬効を有していることが報告されている。そこで、こ
のようなアセチルサリチル酸を医薬材料として幅広く応
用するために、アセチルサリチル酸の薬効を自由に制御
したり、安定化することが試みられてきた。
て、解熱・鎮痛剤用医薬の医薬材料として広く用いられ
ている。また、アスピリンに関する研究は、多く行われ
ており、近年、アセチルサリチル酸が解熱・鎮痛効果の
みならず血小板凝集制御効果等、従来知られていなかっ
た薬効を有していることが報告されている。そこで、こ
のようなアセチルサリチル酸を医薬材料として幅広く応
用するために、アセチルサリチル酸の薬効を自由に制御
したり、安定化することが試みられてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来に
おけるアセチルサリチル酸の薬効の制御は、アセチルサ
リチル酸をナトリウム塩やアルミニウム塩等としたり、
錠剤やカプセル等に含有させること等によって行われて
きたに過ぎず、上記幅広い医薬材料としてのニーズに十
分応えることができないという欠点があった。
おけるアセチルサリチル酸の薬効の制御は、アセチルサ
リチル酸をナトリウム塩やアルミニウム塩等としたり、
錠剤やカプセル等に含有させること等によって行われて
きたに過ぎず、上記幅広い医薬材料としてのニーズに十
分応えることができないという欠点があった。
【0004】そこで、本発明者等は上記アセチルサリチ
ル酸について鋭意研究した結果、アセチルサリチル酸ビ
ニルを重合させた場合には、その重合度や得られた重合
体を適宜ケン化してそのケン化度を制御することによっ
て、重合体の溶解性やアセチルサリチル酸基の量を制御
し、実質的にアセチルサリチル酸の薬効を制御すること
ができるということを見出し、本発明に到達した。従っ
て、本発明の第1の目的は医薬材料として幅広い応用が
可能である、側鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合
体を提供することにある。本発明の第2の目的は、アセ
チルサリチル酸の薬効を制御する方法を提供することに
ある。
ル酸について鋭意研究した結果、アセチルサリチル酸ビ
ニルを重合させた場合には、その重合度や得られた重合
体を適宜ケン化してそのケン化度を制御することによっ
て、重合体の溶解性やアセチルサリチル酸基の量を制御
し、実質的にアセチルサリチル酸の薬効を制御すること
ができるということを見出し、本発明に到達した。従っ
て、本発明の第1の目的は医薬材料として幅広い応用が
可能である、側鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合
体を提供することにある。本発明の第2の目的は、アセ
チルサリチル酸の薬効を制御する方法を提供することに
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の諸目的
は、少なくとも、下記化4に表される構造単位と下記化
5に表される構造単位を有していることを特徴とする側
鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合体によって達成
された。
は、少なくとも、下記化4に表される構造単位と下記化
5に表される構造単位を有していることを特徴とする側
鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合体によって達成
された。
【化4】
【化5】
【0006】本発明においては、塊状重合法、溶液重合
法、パール重合法又は乳化重合法等の公知の重合方法に
より、アセチルサリチル酸ビニルをラジカル重合開始剤
の存在下で重合させることによって、ポリアセチルサリ
チル酸ビニルを容易に合成することができる。工業的製
造に適するという観点からは、一般的な有機溶媒を用い
る溶液重合方法を用いることが特に好ましい。この場合
の有機溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール等のアルコールやベンゼン等が用いられ
る。
法、パール重合法又は乳化重合法等の公知の重合方法に
より、アセチルサリチル酸ビニルをラジカル重合開始剤
の存在下で重合させることによって、ポリアセチルサリ
チル酸ビニルを容易に合成することができる。工業的製
造に適するという観点からは、一般的な有機溶媒を用い
る溶液重合方法を用いることが特に好ましい。この場合
の有機溶媒としてはメタノール、エタノール、イソプロ
ピルアルコール等のアルコールやベンゼン等が用いられ
る。
【0007】重合反応を行う際のアセチルサリチル酸ビ
ニル等の組成や添加方法は、特に限定されるものではな
く、ポリアセチルサリチル酸ビニルに対する所望する物
性によって、適宜決定することができる。重合方式は、
回分方式、半連続方式、連続方式等の公知の方式の中か
ら適宜選択して使用することができる。
ニル等の組成や添加方法は、特に限定されるものではな
く、ポリアセチルサリチル酸ビニルに対する所望する物
性によって、適宜決定することができる。重合方式は、
回分方式、半連続方式、連続方式等の公知の方式の中か
ら適宜選択して使用することができる。
【0008】ラジカル重合開始剤は、特に限定されるも
のではなく、2,2’─アゾビスイソブチロニトリル、
過酸化ベンゾイル、過酸化カーボネート等公知のラジカ
ル重合開始剤の中から適宜選択して用いることができる
が、取扱が容易であるという観点から、2,2’─アゾ
ビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤を使用するこ
とが好ましい。この重合開始剤は、アセチルサリチル酸
ビニルモノマーに対して0.01〜1.0wt%の量で
使用されることが好ましい。
のではなく、2,2’─アゾビスイソブチロニトリル、
過酸化ベンゾイル、過酸化カーボネート等公知のラジカ
ル重合開始剤の中から適宜選択して用いることができる
が、取扱が容易であるという観点から、2,2’─アゾ
ビスイソブチロニトリル等のアゾ系開始剤を使用するこ
とが好ましい。この重合開始剤は、アセチルサリチル酸
ビニルモノマーに対して0.01〜1.0wt%の量で
使用されることが好ましい。
【0009】重合温度は、ラジカル重合開始剤の種類に
応じて適当な温度を適宜選択することができるが、一般
には30〜90℃の範囲から選択される。目的とする重
合体は重合反応が終了した後、得られた生成物を非水溶
媒中に投入して析出させ、分離して取り出した後、該ポ
リマーを再度非水溶媒で洗浄するか、ベンゼン等の溶媒
に溶解させた後、該溶液を石油エーテル等の非水溶媒中
に投入し、再度沈澱させて分取することにより精製する
ことが好ましい。
応じて適当な温度を適宜選択することができるが、一般
には30〜90℃の範囲から選択される。目的とする重
合体は重合反応が終了した後、得られた生成物を非水溶
媒中に投入して析出させ、分離して取り出した後、該ポ
リマーを再度非水溶媒で洗浄するか、ベンゼン等の溶媒
に溶解させた後、該溶液を石油エーテル等の非水溶媒中
に投入し、再度沈澱させて分取することにより精製する
ことが好ましい。
【0010】本発明の側鎖にアセチルサリチル酸基を有
する重合体は、水酸化ナトリウム等で容易にケン化さ
れ、これによって高分子中のアセチルサリチル酸基の量
を容易に調節することができる。ケン化は、ケン化度を
容易に調整するという観点から、ベンゼンとメタノール
との混合溶液(例えば、組成比が9:1のもの)中で行
うことが好ましい。この場合、ベンゼンが多量になると
けん化が進行せず、メタノールが多量になると溶解しな
くなる。
する重合体は、水酸化ナトリウム等で容易にケン化さ
れ、これによって高分子中のアセチルサリチル酸基の量
を容易に調節することができる。ケン化は、ケン化度を
容易に調整するという観点から、ベンゼンとメタノール
との混合溶液(例えば、組成比が9:1のもの)中で行
うことが好ましい。この場合、ベンゼンが多量になると
けん化が進行せず、メタノールが多量になると溶解しな
くなる。
【0011】上記ケン化の結果、ほとんどの化4の単位
は直接化5の単位になるが、一部は下記化6の単位に変
化する。しかしながら、サリチル酸もアセチルサリチル
酸と同様に鎮痛の薬効を有するので不都合は生じない。
は直接化5の単位になるが、一部は下記化6の単位に変
化する。しかしながら、サリチル酸もアセチルサリチル
酸と同様に鎮痛の薬効を有するので不都合は生じない。
【化6】
【0012】ケン化は前記化4で表される構造単位が
0.1〜99.9mol%、前記化5で表される構造単
位が0.1〜99.9mol%及び前記化6で表される
構造単位が0〜50mol%となるように行うことが好
ましい。このように、ケン化によって、ケン化された重
合体中の各構造単位の組成を広範に制御することができ
るので、ケン化された重合体を加水分解したときに放出
されるアセチルサリチル酸の量を制御することができる
ことになり、これによってアセチルサリチル酸の薬効を
実質的に広く制御することができる。
0.1〜99.9mol%、前記化5で表される構造単
位が0.1〜99.9mol%及び前記化6で表される
構造単位が0〜50mol%となるように行うことが好
ましい。このように、ケン化によって、ケン化された重
合体中の各構造単位の組成を広範に制御することができ
るので、ケン化された重合体を加水分解したときに放出
されるアセチルサリチル酸の量を制御することができる
ことになり、これによってアセチルサリチル酸の薬効を
実質的に広く制御することができる。
【0013】尚、前記化5及び化6で表される構造単位
の組成比が多い場合は、該重合体は親水性となり、前記
化4で表される構造単位の組成比が多い場合には、親油
性となる。特に、化5のOH基をビニル置換基の70m
ol%以上とした場合には完全に水溶解性となるので、
解熱剤等として使用するのに好適である。また、本発明
における重合体の重合度は特に限定されるものではない
が、重合体の取扱を容易にする観点から、3,000以
下とすることが好ましい。更に、例えば酢酸ビニル等の
他のビニルモノマーと共重合させることにより、アセチ
ルサリチル酸の薬効を制御することもできる。
の組成比が多い場合は、該重合体は親水性となり、前記
化4で表される構造単位の組成比が多い場合には、親油
性となる。特に、化5のOH基をビニル置換基の70m
ol%以上とした場合には完全に水溶解性となるので、
解熱剤等として使用するのに好適である。また、本発明
における重合体の重合度は特に限定されるものではない
が、重合体の取扱を容易にする観点から、3,000以
下とすることが好ましい。更に、例えば酢酸ビニル等の
他のビニルモノマーと共重合させることにより、アセチ
ルサリチル酸の薬効を制御することもできる。
【0014】
【発明の効果】本発明の側鎖にアセチルサリチル酸基を
有する重合体は、加水分解することによって薬効を有す
るアセチルサリチル酸又はサリチル酸を生じるので、そ
れらの基の含有比や、加水分解条件等を制御することに
より薬効を制御することができ、従って医薬材料として
幅広い応用が可能である。また、加水分解に際して副成
するポリビニアルコールや酢酸が人体に無害である上、
アセチルサリチル酸基やサリチル酸基が安定であるの
で、本発明の重合体は医薬としても安定である。
有する重合体は、加水分解することによって薬効を有す
るアセチルサリチル酸又はサリチル酸を生じるので、そ
れらの基の含有比や、加水分解条件等を制御することに
より薬効を制御することができ、従って医薬材料として
幅広い応用が可能である。また、加水分解に際して副成
するポリビニアルコールや酢酸が人体に無害である上、
アセチルサリチル酸基やサリチル酸基が安定であるの
で、本発明の重合体は医薬としても安定である。
【0015】
【実施例】以下、本発明を実施例に従って更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
が、本発明はこれによって限定されるものではない。
【0016】実施例1.内径21mmのアンプル管中
に、アセチルサリチル酸ビニル20g及び2,2’─ア
ゾビスイソブチロニトリル0.06gを仕込み、アンプ
ル管中の空気を窒素に置換した後該管を封緘した。該ア
ンプル管を60℃の温湯槽に浸漬し、45分間重合反応
を行わせた後アンプル管を破壊し、得られたペースト状
のポリマーを石油エーテル中に滴下してポリマーを析出
させ分離した。分取したポリマーをベンゼンに溶解した
後、該溶液を再度石油エーテルに滴下して分離する操作
を繰り返すことによって、ポリマーを精製した。
に、アセチルサリチル酸ビニル20g及び2,2’─ア
ゾビスイソブチロニトリル0.06gを仕込み、アンプ
ル管中の空気を窒素に置換した後該管を封緘した。該ア
ンプル管を60℃の温湯槽に浸漬し、45分間重合反応
を行わせた後アンプル管を破壊し、得られたペースト状
のポリマーを石油エーテル中に滴下してポリマーを析出
させ分離した。分取したポリマーをベンゼンに溶解した
後、該溶液を再度石油エーテルに滴下して分離する操作
を繰り返すことによって、ポリマーを精製した。
【0017】得られた精製ポリマーを溶解したベンゼン
溶液を、一昼夜以上かけて凍結乾燥した後、該ポリマー
の重量を測定した。仕込んだモノマーの量と凍結乾燥し
た後のポリマーの重量の比から収率を求めたところ、1
6.8%であった。重合度は、ポリアセチルサリチル酸
ビニルを完全にケン化して得られたポリビニルアルコー
ルの粘度を測定するという、ポリビニルアルコールの試
験方法(JIS−K6726の粘度測定方法)によって
求めたところ1880であった。
溶液を、一昼夜以上かけて凍結乾燥した後、該ポリマー
の重量を測定した。仕込んだモノマーの量と凍結乾燥し
た後のポリマーの重量の比から収率を求めたところ、1
6.8%であった。重合度は、ポリアセチルサリチル酸
ビニルを完全にケン化して得られたポリビニルアルコー
ルの粘度を測定するという、ポリビニルアルコールの試
験方法(JIS−K6726の粘度測定方法)によって
求めたところ1880であった。
【0018】次に1リットルのフラスコにベンゼン15
0ml及びメタノール15mlを仕込み、上記で得られ
たポリアセチルサリチル酸ビニル3gを添加して溶解さ
せた後、0.5NのNaOHのメタノール溶液30ml
を、攪拌しながらゆっくり滴下して2時間けん化した。
得られたポリマーをメタノールで洗浄した後、120℃
の条件で3時間かけて減圧乾燥を行った。得られたポリ
マーの組成を 1H−NMRスペクトルで分析した結果か
ら、得られたポリマーの組成は、前記化4で表される構
造単位が26.9mol%、前記化5で表される構造単
位が57.5mol%及び前記化6で表される構造単位
が15.6mol%であることが判明した。
0ml及びメタノール15mlを仕込み、上記で得られ
たポリアセチルサリチル酸ビニル3gを添加して溶解さ
せた後、0.5NのNaOHのメタノール溶液30ml
を、攪拌しながらゆっくり滴下して2時間けん化した。
得られたポリマーをメタノールで洗浄した後、120℃
の条件で3時間かけて減圧乾燥を行った。得られたポリ
マーの組成を 1H−NMRスペクトルで分析した結果か
ら、得られたポリマーの組成は、前記化4で表される構
造単位が26.9mol%、前記化5で表される構造単
位が57.5mol%及び前記化6で表される構造単位
が15.6mol%であることが判明した。
【0019】実施例2.攪拌機、温度計、窒素導入口及
びコンデンサーを備えた1,000mlのセパラブルフ
ラスコに、500gのアセチルサリチル酸ビニル及び2
50gのベンゼンを仕込み、該フラスコ内の空気を窒素
に置換した後、2,2’─アゾビスイソブチロニトリル
1.5gを添加した。得られた混合液を、窒素ガスを5
0ml/分の流速で流しながら60℃に加熱し、5時間
重合反応を行わせた。
びコンデンサーを備えた1,000mlのセパラブルフ
ラスコに、500gのアセチルサリチル酸ビニル及び2
50gのベンゼンを仕込み、該フラスコ内の空気を窒素
に置換した後、2,2’─アゾビスイソブチロニトリル
1.5gを添加した。得られた混合液を、窒素ガスを5
0ml/分の流速で流しながら60℃に加熱し、5時間
重合反応を行わせた。
【0020】得られたペースト状のポリマーを、実施例
1の場合と同様にして精製した。精製したポリマー3g
を分取し、実施例1と同様にして収率を求めたところ、
72.0%であった。重合度は、実施例1と全く同様に
して測定したところ、840であった。次に、4リット
ルのフラスコに、ベンゼン2,500ml及びメタノー
ル250mlを仕込み、上記で得られたポリマーを添加
して溶解させた後、0.5NのNaOHのメタノール溶
液500mlを攪拌しながらゆっくり滴下して4時間ケ
ン化した。
1の場合と同様にして精製した。精製したポリマー3g
を分取し、実施例1と同様にして収率を求めたところ、
72.0%であった。重合度は、実施例1と全く同様に
して測定したところ、840であった。次に、4リット
ルのフラスコに、ベンゼン2,500ml及びメタノー
ル250mlを仕込み、上記で得られたポリマーを添加
して溶解させた後、0.5NのNaOHのメタノール溶
液500mlを攪拌しながらゆっくり滴下して4時間ケ
ン化した。
【0021】得られたポリマーをメタノールで洗浄した
後、120℃の条件で3時間かけて減圧乾燥を行った。
得られたポリマーの組成を1 H─NMRスペクトルで分
析した結果から、得られたポリマーの組成は、前記化4
で表される構造単位が8.5mol%、前記化5で表さ
れる構造単位が85.2mol%及び前記化6で表され
る構造単位が6.3mol%であることが判明した。
後、120℃の条件で3時間かけて減圧乾燥を行った。
得られたポリマーの組成を1 H─NMRスペクトルで分
析した結果から、得られたポリマーの組成は、前記化4
で表される構造単位が8.5mol%、前記化5で表さ
れる構造単位が85.2mol%及び前記化6で表され
る構造単位が6.3mol%であることが判明した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 恩田 吉朗 東京都千代田区大手町二丁目6番1号 信 越化学工業株式会社本社内
Claims (4)
- 【請求項1】少なくとも、下記化1で表される構造単位
と下記化2で表される構造単位を有していることを特徴
とする側鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合体。 【化1】 【化2】 - 【請求項2】化1で表される構造単位が0.1〜99.
9mol%である請求項1に記載の側鎖にアセチルサリ
チル酸基を有する重合体。 - 【請求項3】化1で表される構造単位及び化2で表され
る構造単位と共に下記化3で表される構造単位を有して
いる、請求項1に記載の側鎖にアセチルサリチル酸基を
有する重合体。 【化3】 - 【請求項4】化1で表される構造単位が0.1〜99.
9mol%、化2で表される構造単位が0.1〜99.
9mol%及び化3で表される構造単位が0〜50mo
l%である請求項1〜3の何れかに記載のアセチルサリ
チル酸基を有する重合体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35207092A JPH06172426A (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 側鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35207092A JPH06172426A (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 側鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06172426A true JPH06172426A (ja) | 1994-06-21 |
Family
ID=18421575
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35207092A Pending JPH06172426A (ja) | 1992-12-08 | 1992-12-08 | 側鎖にアセチルサリチル酸基を有する重合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06172426A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006506191A (ja) * | 2002-11-18 | 2006-02-23 | ポリメリックス・コーポレーション | 新規のポリマーを用いた医療用デバイス |
JP2008150367A (ja) * | 1997-09-10 | 2008-07-03 | Rutgers The State Univ Of New Jersey | 治療的に有用な分解産物を有するポリアンヒドリド |
US7985415B2 (en) | 1997-09-10 | 2011-07-26 | Rutgers, The State University Of New Jersey | Medical devices employing novel polymers |
-
1992
- 1992-12-08 JP JP35207092A patent/JPH06172426A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008150367A (ja) * | 1997-09-10 | 2008-07-03 | Rutgers The State Univ Of New Jersey | 治療的に有用な分解産物を有するポリアンヒドリド |
US7985415B2 (en) | 1997-09-10 | 2011-07-26 | Rutgers, The State University Of New Jersey | Medical devices employing novel polymers |
JP2006506191A (ja) * | 2002-11-18 | 2006-02-23 | ポリメリックス・コーポレーション | 新規のポリマーを用いた医療用デバイス |
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