JP2563993B2 - カルボキシル基含有重合体の金属塩の製法 - Google Patents

カルボキシル基含有重合体の金属塩の製法

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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F8/00Chemical modification by after-treatment
    • C08F8/44Preparation of metal salts or ammonium salts

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、カルボキシル基含有重合体の金属塩の製法
に関する。
カルボキシル基含有重合体の水溶性及び水膨潤性塩
は、種々の分野で重要である。例えばアクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸又はイタコン酸の少し架橋された
単独重合体及び共重合体は、その塩の形で化粧用又は医
薬用製品、繊維捺染のり、液状洗剤又は清浄剤に濃化剤
としてかなりの量で添加される。低いないし高い分子量
を有する架橋されないカルボキシル基含有重合体も、分
散剤、洗剤助剤、繊維のり剤、水処理剤、鉱油輸送助剤
その他多くの利用性を有している。化粧料の分野では、
例えば毛髪化粧料における膜形成剤、練り歯磨きの添加
物又は義歯固形剤の助剤等として用いられる。
ポリカルボキシレート又はポリスルホネートの製造
は、普通のように単量体を塩例えばナトリウム塩の形で
水溶液中で重合させ、続いて場合により重合体塩を乾燥
して固形物質とすることにより行われる。
しかしこの簡単な方法は、使用するすべての単量体が
水に可溶で水に対し敏感でなく、そして水中で得られた
生成物が取り扱いやすいことを前提としている。この条
件は多くの場合に満足されない。例えば多数の重要で多
用されるコモノマー、例えばオレフイン、アクリルエス
テル、ビニルエステル、ビニルエーテル等は水に不溶で
あるため、重合は好ましくは有機溶液中で行われる。
少し架橋されたポリカルボキシレート例えば少し架橋
されたポリアクリル酸又はその塩の場合は、水中での重
合が可能であるが、得られる硬いゲルが取り扱い困難で
ある。この場合は不活性有機媒体中で沈澱重合を行つて
取り扱いやすい懸濁液となし、これら乾燥により粉末状
生成物を取得することが有利である。
しかし沈殿重合又は懸濁重合が記載されたいずれの場
合にも、ポリカルボキシレートは遊離酸又は無水物の形
で得られる。塩例えばアクリル酸ナトリウムを有機溶剤
中で沈殿重合させることは、単量体の溶解性が不足なた
め不可能である。したがつて前記の方法で製造された架
橋していない重合体の場合にその塩は、普通は沈殿重合
又は懸濁重合によつて得られた重合体を、例えば苛性ソ
ーダ水溶液で中和することによつて得られ、重合体無水
物の場合は先に又は同時に無水物基の開環が行われる。
アルカリ水溶液による中和及び場合により加水分解は、
沈殿重合に続いて直接に懸濁液中で行うことができる。
有機溶剤を分離したのち、相分離又は蒸留によつてポリ
カルボキシレートの水溶液が得られる。この方法は例え
ば米国特許3297657号明細書に、トルオール/石油エー
テル中の沈殿重合により製造された無水マレイン酸及び
スチロールからの共重合体について記載されており、英
国特許1511652号明細書には、無水マレイン酸及びジイ
ソブテンからの共重合体について記載されている。
粉末状生成物に水又はアルカリ液を添加して、直接に
ポリカルボキシレートの水溶液とすることもできる。こ
のことは、例えば沈殿重合に使用された溶剤が高沸点で
あるため水との混合物から除去困難である場合、あるい
は粉末状生成物が主として他の製造法により得られた場
合に重要である。
ここに記載の例で得られたポリカルボキシレート水溶
液から、希望ならば普通の乾燥法によつて粉末状の固形
生成物を得ることもできる。
ポリカルボキシレート水溶液及び水酸化カルシウムか
らの製造におけるカルシウム塩の特殊な場合に生ずる困
難は、難水溶性水酸化カルシウムがポリカルボキシレー
ト水溶液と接触するとかたまりを生じて固形の凝集物を
形成し、これが高温でもわずかしか溶解しないことであ
る。
特殊な場合にはカルボキシル基含有重合体の金属塩の
製造は、欧州特許106991号明細書に記載されるように、
カルボキシル基又は酸無水物基を含有する重合体を固形
で適当な金属塩例えば炭酸アルカリと混合することによ
り行われる。この場合の欠点は、重合体をまず固形で取
得せねばならないこと、ならびに固形物質の均質な混合
及び完全な反応が、簡単には保証されないことである。
本発明の課題は、カルボキシル基を含有する水溶性又
は水膨潤性の重合体の金属塩の製造をなるべく簡単に工
業的に実施しうる方法を開発することであつた。
本発明はこの課題を解決するもので、カルボキシル基
及び/又はカルボン酸無水物基を含有する重合体を粉末
状塩基性金属化合物と、該重合体及びその金属塩が不溶
な不活性溶剤中の懸濁液の中で反応させ、次いで仕上げ
処理することを特徴とする、カルボキシル基含有重合体
の金属塩の製法である。
本発明において反応させる重合体は、カルボキシル基
及び/又はカルボン酸無水物基を含有する単量体及び場
合により他の単量体から構成される単独重合体及び共重
合体である。カルボキシル基含有単量体は、例えばアク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、イタ
コン酸、シトラコン酸又はフマル酸である。アクリル酸
又はメタクリル酸を含有する重合体は特に好ましい。カ
ルボン酸無水物基を含有する単重体は、例えばマレイン
酸無水物、イタコン酸無水物又はシトラコン酸無水物で
あつて、マレイン酸無水物を含有する重合体は特に好ま
しい。
コモノマーとしては、カルボキシル基又はカルボン酸
無水物基を含有する単量体と共重合しうるものが用いら
れる。その例は次のものである。直鎖状又は分岐状の2
〜30個の炭素原子を有するオレフイン、例えばエチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ブテン−2、イソブテ
ン、2,2,4−トリメチルペンテン(場合により工業用異
性体混合物として)、ドデセン−1、2〜10個の炭素原
子を有するモノカルボン酸のビニルエステル、例えばビ
ニルアセテート、ビニルプロピオネート又は分岐カルボ
ン酸のビニルエステル、アルキル基中に1〜18個の炭素
原子を有するアルキルビニルエーテル、例えばメチルビ
ニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエ
ーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシ
ルビニルエーテル又はオクタデシルビニルエーテル、ビ
ニル芳香族化合物例えばスチロール、4−メチルスチロ
ール又はα−メチルスチロール、N−ビニルアミド例え
ばN−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、
N−ビニルホルムアミド又はN−メチル−N−ビニルア
セトアミド、スルホン酸基含有単量体例えばスチロール
スルホン酸、ビニルスルホン酸又はアクリルアミドメチ
ルプロパンスルホン酸又はビニルホスホン酸。
コモノマーとしては1個より多い重合可能なビニル基
を含有するもの、例えばブタンジオールジビニルエーテ
ル、ジビニルジオキサン、ジビニルベンゾール、ペンタ
エリトリツト−トリアリルエーテル、ブタンジオールジ
アクリレート又はポリエチレングリコールジアクリレー
トも用いられる。
本発明により反応させる好ましい重合体は次のもので
ある。特に少し架橋されたポリアクリル酸、無水マレイ
ン酸と2〜30個の炭素原子を有するオレフイン例えば特
にエチレン、イソブテン、ジイソブテン又はドデセン−
1との場合により架橋された共重合体、無水マレイン酸
と2〜10個の炭素原子を有するカルボン酸のビニルエス
テル特にビニルアセテート又はビニルプロピオネートと
の場合により架橋された共重合体、無水マレイン酸とア
ルキル基中に1〜18個の炭素原子を有するアルキルビニ
ルエーテル特にメチルビニルエーテル又はイソブチルビ
ニルエーテルとの場合により架橋された交互共重合体、
無水マレイン酸とスチロールとの場合により架橋された
共重合体。
本発明によれば、カルボキシル基又はカルボン酸無水
物質基を含有する重合体を、適当な不活性有機液体中に
懸濁して反応させる。例えば塊状重合、溶液重合、沈殿
重合又は懸濁重合により製造された適当な重合体を微粉
状となし、この粉末を不活性有機液体中に懸濁させる。
この場合不活性とは、この液体が懸濁された重合体と例
えばそのカルボキシル基又は酸無水物基と反応を起こさ
ないことを意味する。重合体の懸濁粒子の好ましい粒径
は、10-5〜10-1mmである。
どの有機液体が適当であるかは、個々に容易に定める
ことができる。好適なものは直鎖状又は分岐状の脂肪族
又は脂環族の炭化水素、例えばペンタン、ヘキサン、ヘ
プタン、オクタン、イソオクタン、シクロヘキサン、ジ
エチルシクロヘキサン又はジメチルシクロヘキサン、芳
香族化合物例えばベンゾール、トルオール、o−キシロ
ールm−キシロール、p−キシロール又はその工業用混
合物、エチルベンゾール、ジエチルベンゾール又はメチ
ルエチルベンゾール、ハロゲン化炭化水素例えば塩化メ
チレン、1,1−ジクロルエタン、1,2−ジクロルエタン、
1,1,1−トリクロルエタン、1,1,2−トリクロルエタン、
1,1,2−トリクロルエチレン、ポリクロルエチレン、1,2
−ジクロルプロパン、1−クロルブタン、1,1,2−トリ
クロル−1,2,2−トリフルオルエタン、1,1,1,2−テトラ
クロル−2,2−ジフルオルエタン又は1,1,2,2−テトラク
ロル−1,2−ジフルオルエタンである。そのほか適当な
ものは、分子中に少なくとも5個の炭素原子を有し、そ
して飽和脂肪族カルボン酸と1価の飽和アルコールから
得られるエステルである。その例は次のものである。蟻
酸−n−ブチルエステル、蟻酸−二級ブチルエステル、
蟻酸イソブチルエステル、蟻酸三級ブチルエステル、酢
酸−n−プロピルエステル、酢酸イソプロピルエステ
ル、酢酸ブチルエステル、酢酸二級ブチルエステル、酢
酸イソブチルエステル、酢酸三級ブチルエステル、酢酸
ペンチルエステル(種々の異性体として)、プロピオン
酸エチルエステル、プロピオン酸−n−プロピルエステ
ル、プロピオン酸イソプロピルエステル、プロピオン酸
ブチルエステル(種々の異性体として)、酪酸メチルエ
ステル、酪酸エチルエステル、酪酸プロピルエステル、
酪酸イソプロピルエステル、イソ酪酸エチルエステル、
イソ酪酸−n−プロピルエステル又はイソ酪酸イソプロ
ピルエステル。酢酸−n−プロピルエステル及び酢酸イ
ソプロピルエステルが特に適している。
本発明においては、その製造の際に得られた重合体の
懸濁液を直接に使用することが好ましい。これは重合を
有機媒体中で沈殿重合又は懸濁重合として行つた場合の
ことである。このためには前記溶剤が特に適する。例え
ば芳香族化合物例えばベンゾール、トリオール又はキシ
ロール、又は塩素化炭化水素例えば塩化ブチル、塩化メ
チレン、1,2−ジクロルエタン、1,1,1−トリクロルエタ
ンの中で沈殿重合を行うことにより、少し架橋されたポ
リアクリル酸が得られる。同じ溶剤中で、無水マレイン
酸/ビニルアルキルエーテル系例えば無水マレイン酸/
ビニルメチルエーテルの沈殿重合を行うことができる。
無水マレイン酸とジイソブテンの共重合は、過剰のオレ
フインの中で懸濁重合として行うことができる。これら
の実施例では、重合体が有機媒体中の微細懸濁液として
得られる。
前記の懸濁液に粉末状塩基性金属化合物を添加するこ
とにより、対応する金属カルボキシレートへの反応が行
われる。塩基性金属化合物は、平均粒系が10-5〜10-1mm
であることが好ましい。
使用する懸濁液の固形物含量は5〜70重量%であつて
よく、15〜60重量%が好ましい。反応中は一般に外観及
び撹拌性について、認めうるほどの変化がない。しかし
懸濁液の粘度が上昇したならば、好ましくは懸濁液の製
造時に使用したものと同じ溶剤を用いて希釈してもよ
い。反応混合物の挙動に問題がないので、反応の実施に
は普通の標準的装置で足りる。粉末状金属化合物の添加
は、供給用スクリユーによつて行うことができる。添加
に際して静電荷帯電を避けるため、添加は好ましくは不
活性ガス中でスター車輪ロツクを用いて行われる。本来
の反応器としては、内容物の充分な混合を行うためのい
かり型、かい型、プロペラ型又は多段衝撃流型の撹拌器
を備えた普通の撹拌釜が適している。
反応の進行は、場合により温度上昇(例えば使用する
不活性有機溶剤の沸騰するまで)によつて促進すること
ができる。室温と溶剤の沸点の間の温度(ただし重合体
のガラス転移温度以下)で操作することが好ましい。
懸濁液中に一般に製造条件によつて含有される保護コ
ロイドは、反応の進行に何も影響しない。
適当な塩基性金属化合物は、酸化物、水素炭素塩、炭
素塩そして特に水酸化物である。好ましい金属はナトリ
ウム、マグネシウム、カルシウム及びアルミニウムであ
る。塩基性金属化合物の添加は、重合体中の酸基に対し
1当量まで好ましくは0.1〜1当量、あるいは重合体中
の酸無水物基に対し2当量まで好ましくは0.2〜2当量
の量で行われる。
混合塩の製造を望むときは、異なる金属化合物例えば
水酸化カルシウムと水酸化ナトリウムを一緒に、あるい
は順次に添加してよい。懸濁液中でなるべく速やかに均
質に混合し、そして反応時間を短くするため、金属化合
物を粉末状で使用することが好ましい。
得られた懸濁液を、直接に又は液体の大部分を蒸留又
は遠心分離により分離したのち乾燥すると、対応するカ
ルボキシル基含有重合体の粉末状金属塩が得られる。乾
燥は普通の方法により、例えばロール乾燥器、ベルト乾
燥器、かい形乾燥器、噴霧乾燥器又は流動床乾燥器を用
いて行われる。対応する金属塩への反応が行われたこと
は、多くの場合に生成物の良好な水溶性又膨潤性によつ
て認められる。
目的生成物がカルボキシル基含有重合体の金属塩の水
溶液であることを望むときは、反応の後に懸濁液に水を
添加し、有機溶剤を相分離、蒸留又は水蒸気蒸留により
除去することができる。こうして直接に水溶液が得られ
る。この場合、懸濁液中の重合体無水物に水又はアルカ
リ水溶液を添加したのち溶剤を追い出すときに見られる
ような発泡の問題が、本発明の反応後に起こらないこと
は、特に有利である。この利点は特に高分子生成物の場
合に大きい。他の利点は、アルカリ土類金属塩特にカル
シウム塩を製造する場合に得られる。実験によると、ポ
リカルボキシレート水溶液を石灰乳と反応させて塩にす
ると容易に硬い凝集物を形成し、これは長時間煮沸して
も徐々にしか溶解しない。この好ましくない結果は、本
発明により有機懸濁液中で固形水酸化カルシウムと反応
させ、その後で水を添加すると、完全に避けられる。
下記実施例において粘度は、ブルツクフイールド粘度
計LVF型により25℃で測定した値である。K値はフイケ
ンチヤー法により1%溶液について25℃で測定した値で
ある。
実施例1 還流冷却器、窒素導入管、温度計及び2個の供給装置
を備えた6容の撹拌式オートクレーブ中で、1,1,1−
トリクロルエタン1394g、無水アクリル酸500g及びペン
タエリトリツト−トリアリルエーテル4gを、弱い窒素気
流中で55℃に加熱した。1,1,1−トリクロルエタン80ml
中のジシクロヘキシルパーオキシドジカーボネート0.5g
から成る開始剤溶液を用意し、その3.6mlをオートクレ
ーブ中の温度が55℃になつたときに添加した。5分後に
重合体が微粉状で析出し、これは濁りの生成により認め
られた。8時間にわたり15分ごとに開始剤溶液1.8mlを
添加した。重合の進行に伴つて、生成懸濁液はより粘稠
になつた。撹拌がよくできるように、時々1,1,1−トリ
クロルエタン1.8で希釈した。開始剤の添加開始の8
時間後に、残部の開始剤溶液を一度に添加し、74℃で1
時間沸騰加熱した。懸濁液粒子の平均粒径は0.5μm
で、20μmの凝集物に凝集していた。そこで60℃に冷却
し、平均粒径が50μmの水酸化ナトリウム粉末250gを30
分かけて添加し、さらに2時間沸騰加熱した。
得られた粘稠な懸濁液を回転蒸発器により、水流ポン
プ真空及び浴温70℃で蒸発乾固した。きわめて微細な白
色粉末が得られ、これは水中に3%に撹拌混合すると、
粘度が30Pa・sのガラス様透明な構造のないゲルが得ら
れた。この粉末は例えば化粧料用の濃化剤として有用で
ある。
実施例2 還流冷却器及び流入物容器を備えた2容ガラス製撹
拌式容器内で、ベンゾール400g中の無水マレイン酸125.
6gの溶液を58℃に加熱した。次いでベンゾール350g中の
ビニルメチルエーテル90gを添加し、弱く沸騰した。2,
2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2gの
溶液を流入液とし、その6mlを添加し、20分間後に残り
の流入液を5時間かけて滴加した。全添加期間中、混合
物を弱い還流に保ち、その際沸点は初めの約50〜55℃か
ら80℃に上昇した。添加の終了後、なお80℃で1時間撹
拌し、次いでベンゾール200mlを留去すると、粘稠な白
色懸濁液が得られた。少量の資料を取り出して乾燥し
た。粉末の平均粒径は0.05μmで、シクロヘキサノン中
の重合体無水物のK値は98であつた。60℃で平均粒径が
0.1μmの水酸化マグネシウムを懸濁液に添加し、60℃
で1時間撹拌した。
次いで水800mlを添加し、80℃で4時間撹拌した。次
いでベンゾールを水蒸気により駆除し、さらに水200ml
で希釈した。得られた水溶液に水300mlの水酸化ナトリ
ウム14.5gを添加した。得られた混合マグネシウム/ナ
トリウム塩のK値は120であつた。
実施例3 実施例2と同様に重合を行い、シクロヘキサノン中の
重合体無水物のK値は90であつた。この懸濁液に粒径が
0.01μmの水酸化カルシウム粉末52.4gを添加し、60℃
で1時間撹拌した。次いで粒径が50μmの水酸化ナトリ
ウム粉末14.5gを添加し、さらに60℃で1時間撹拌し
た。次いで水800mlを添加し、ベンゾールを水蒸気で駆
除した。得られた混合カルシウム/ナトリウム塩の透明
溶液は、重合体含量が14.6%であつた。水中のK値は12
0であつた。乾燥して得られた固形生成物は義歯固定剤
の調製に利用できる。
実施例4 還流冷却器、窒素導入管、温度計及び供給装置を備え
た2容のガラス製撹拌式容器中で、トルオール571g、
メチルエチルケトン63.5g、分子量60000のポリスチロー
ル16g、無水マレイン酸200g、ビニルイソブチルエーテ
ル204g及びジビニルジオキサン10gを、弱い窒素気流中
で65℃に加熱した。2,2′−アゾビス(イソブチロニト
リル)0.4g及びトリオール40mlから開始剤溶液を製造
し、この溶液の4mlを反応器に添加した。熱の発生によ
り重合の開始が認められた。65℃で2.5時間後に、さら
に開始剤溶液4mlを添加し、15分後に(反応はまだ認め
られない)、残りの開始剤溶液を添加し、80℃で1時間
重合させた。懸濁液粒子の平均粒径は2〜3μmであつ
た。この少し粘稠な重合体懸濁液に、粒径が50μmの水
酸化ナトリウム粉末155gを30分かけて添加し、80℃に2
時間加熱した。この懸濁液をかい形乾燥器に入れ、溶剤
を浴温80℃及び水流ポンプの真空で2時間かけて留去し
た。少し焼結した粗粒子状の粉末が得られ、これは水に
1%に溶解すると、粘度が16Pa・sの少し濁つた高粘性
溶液を与えた。これは繊維捺染用の濃化剤として好適で
ある。
実施例5 実施例1の撹拌式オートクレーブ中で、ジイソブテン
(2,4,4−トリメチルペンテン−(1)80重量%及び2,
4,4−トリメチルペンテン−(2)20重量%からの異性
体混合物)1507.5g、無水マレイン酸630g及びK値50
(シクロヘキサノン中で測定)のポリビニルエチルエー
テル5gを、約102℃で沸騰加熱し、ジイソブテン100g中
の三級ブチルパー(2−エチルヘキサノエート)13.5g
の溶液を4時間かけて添加した。次いでさらに1時間重
合させた。得られた低粘性の白色懸濁液(粒径2μm)
を80℃に冷却し、粒径50μmの水酸化ナトリウム粉末38
5gを30分かけてオートクレーブに添加し、80℃に2時間
加熱した。次いでオートクレーブ内容物を乾燥器に入
れ、80℃及び水流ポンプ真空で3時間かけて乾燥した。
得られた粉末を水に溶解して、固形物含量が25%の少
し濁つた溶液にすると、粘度は40mPa・sであつた。こ
の溶液は顔料例えば酸化亜鉛又は二酸化チタンの水中へ
の分散剤として用いられる。
実施例6 無水マレイン酸及びビニルメチルエーテルからの、K
値が44(シクロヘキサノン中で測定)で平均粒径が0.05
μmの交互共重合体100gを、1容のガラス製撹拌式容
器中でトルオール400gに懸濁し、粒径1μmの炭酸水素
カリウム64gを添加し、2時間沸騰加熱した。微粒状の
白色懸濁液を過し、過物を50℃で水流ポンプ真空で
1夜乾燥した。得られた粉末は冷水に溶解する。蒸留水
中の5%溶液は粘度が18mPa・sであつた。
実施例7 撹拌器、還流冷却器及び流入液容器を備えた2容の
ガラス製反応器中で、1,1,1−トルクロルエタン400g中
の無水マレイン酸125.6gの溶液を60℃に加熱し、1,1,1
−トリクロルエタン350g中のビニルメチルエーテル90g
の溶液を撹拌しながら添加すると、弱い沸騰が起こつ
た。1,1,1−トリクロルエタン50g中の2,2′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.2gの溶液を流入液
とし、その4mlを反応器に添加し、60℃で20分間撹拌し
た。次いで残りの流入液を5時間かけて滴加し、その間
に混合物を弱い沸騰に保つた。さらに1時間還流下に撹
拌したのち、1,1,1−トリルクロルエタン200mlを留去し
た。得られた粘稠な白色懸濁液から試料を取り出して乾
燥した(平均粒径0.1μm)。この重合体のシクロヘキ
サノン中のK値は66であつた。熱い懸濁液に粒径0.01μ
mの水酸化カルシウム粉末50gを添加し、80℃で1時間
撹拌したのち、粒径50μmの水酸化ナトリウム粉末14.5
gを添加し、1時間撹拌した。
得られた懸濁液を過し、過物を50℃で水流ポンプ
真空で1夜乾燥した。この生成物は冷水に容易に溶解
し、水中のK値は70であつた。
実施例8 撹拌器、還流冷却器及び流入装置を備えた6容のガ
ラス製反応器中で、工業用キシロール750g、シクロヘキ
サノン中で測定したK値が50のポリビニルエチルエーテ
ル3g及び無水マレイン酸375gを、弱い窒素気流中で80℃
に加熱し、80℃で工業用キシロール300g中の無水マレイ
ン酸300gの溶液を2時間かけて、無水のアクリル酸825g
を3時間かけて、そして工業用キシロール300g中の三級
ブチルパ−2−エチルヘキサノエート12gの溶液を4時
間かけて供給した。次いで反応混合物を約136℃で沸騰
加熱したのち、工業用キシロール150g中のジ三級ブチル
パーオキシド12gの溶液を1時間かけて供給し、さらに
1時間還流加熱した。得られた懸濁液(粒径1〜5μ
m、粒径50μmの凝集物に凝集している)の試料を乾燥
すると、N,N−ジメチルホルムアミド中で測定した重合
体のK値は30であつた。
この懸濁液に80℃で粒径50μmの水酸化ナトリウム粉
末480gを1時間かけて添加し、この温度で1時間撹拌し
た。その際工業用キシロール1で希釈した。得られた
懸濁液をかい形乾燥器に入れ、80℃及び水流ポンプ真空
で乾燥して白色粉末を得た。この生成物は水に容易に溶
解し、25%水溶液の粘度は46mPa・sであつた。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カルボキシル基及び/又はカルボン酸無水
    物基を含有する重合体を粉末状塩基性金属化合物と、該
    重合体及びその金属塩が不溶な不活性溶剤中の懸濁液の
    中で反応させ、次いで仕上げ処理することを特徴とす
    る、カルボキシル基含有重合体の金属塩の製法。
  2. 【請求項2】得られた金属塩の懸濁液を乾燥することを
    特徴とする、第1請求項に記載の方法。
  3. 【請求項3】金属塩の懸濁液に水を添加し、そして溶剤
    を留去することを特徴とする、第1請求項に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】重合体が、この重合体と金属塩の反応が行
    われる不活性溶剤中で沈殿重合又は懸濁重合により得ら
    れたものであることを特徴とする、第1ないし第3請求
    項のいずれかに記載の方法。
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