JPH0617167A - 高硬度,高耐蝕性銀合金 - Google Patents

高硬度,高耐蝕性銀合金

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Publication number
JPH0617167A
JPH0617167A JP19461292A JP19461292A JPH0617167A JP H0617167 A JPH0617167 A JP H0617167A JP 19461292 A JP19461292 A JP 19461292A JP 19461292 A JP19461292 A JP 19461292A JP H0617167 A JPH0617167 A JP H0617167A
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JP
Japan
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silver
hardness
silver alloy
castability
workability
Prior art date
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Pending
Application number
JP19461292A
Other languages
English (en)
Inventor
Kiyohiro Fujiwara
聖裕 藤原
Nobuo Ishii
信雄 石井
Takashi Horikawa
孝志 堀川
Kazuaki Koyama
和明 小山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishifuku Metal Industry Co Ltd
Original Assignee
Ishifuku Metal Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Ishifuku Metal Industry Co Ltd filed Critical Ishifuku Metal Industry Co Ltd
Priority to JP19461292A priority Critical patent/JPH0617167A/ja
Publication of JPH0617167A publication Critical patent/JPH0617167A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】銀の本来的な優れた物理的特性や化学的特性を
低下させることなく鋳造性や加工性を向上させ、更に硬
度も向上させ、使用中における耐久性をアップし、弾力
的な利用範囲を広げ、本来的な使用機能の拡充を図るよ
うにする。 【構成】重量比で銅を3.5〜5.5%,錫を0.5〜
3.0%,ゲルマニウムを0.5〜3.0%添加し、残
部を銀とした高硬度,高耐蝕性の銀合金とする。 【効果】銀白色の良好な色調や優れた加工性を具備し、
溶解鋳造性を良好にし、加工が容易でありながら、硬度
を向上させ、加工中,使用中の折損や破損や損傷を防止
し、鋳造材としての利用性も高まり、宝飾,装飾,工
芸,電気,電子材料等の利用範囲の拡大が図れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】開示技術は、宝飾,装飾,工芸用
材料、或いは、各種工業用材料として用いられる銀合金
の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】周知の如く、合金は単元素金属にはない
さまざまな優れた物理的特性や化学的特性の点から旧く
より各種のさまざまな分野で幅広く用いられてきてお
り、将来においてもその用途は極めて広いものである。
【0003】而して、例えば、銀合金は所謂銀白色と称
せられる極めて見栄えの良好な色調や優れた加工性の点
から宝飾,装飾,工芸用材料等の幅広い用途に使用され
るばかりでなく、電気抵抗が低く、熱伝導度が高い等の
物理的特性や耐酸化性に優れている等の化学的特性から
電気接点等の工業的使用にも多く、特に、通称スターリ
ングシルバーと称されている銀合金やコインシルバーと
呼ばれている銀合金は貨幣や食器等の各種器、そして、
装身具等にも広く用いられているものであって、一般に
はロストワックス方法や機械加工等の手段によって作ら
れ、広く流通している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、かかる銀合
金、特に、スターリングシルバー(92.5%AgC
u)は硬度の点で比較的柔らかく、したがって、所定の
機械加工等を行う場合、成形工程で変形を生じたり、折
損する等の不具合があり、耐蝕性の面では、単に、大気
中に放置しているだけの状態でも、銀の硫化による変
色、極端な場合には黒変する等の難点がある。
【0005】又、他の銀合金にあっても硬度が低いこと
から、切削加工が困難であり、更に、加工中に損傷が起
きたりする虞があることから加工形状に制約があるとい
う不都合さがあった。
【0006】加えて、製品の使用中においても、折損や
損傷が生ずる虞があるのみならず、経時的硫化による変
色等の不具合もあり、目的とする機能が経時的に果し得
ないマイナス点があった。
【0007】
【発明の目的】この発明の目的は上述従来技術に基づく
本来的には優れた特性を有するにもかかわらず、銀合金
としての種々のネックの問題点を解決すべき技術的課題
とし、合金を形成する種々の添加元素の中から要求され
る合金特性に有効で、且つ、個々の添加元素の特性が相
殺されないような元素を添加するようにし、加えて、合
金特性を促進するような配合比率で添加するようにする
ことにより、装飾用から工業用まで幅広く使用出来るよ
うにして宝飾,工芸,産業,機械製造産業等における合
金技術利用分野に益する優れた高硬度,高耐蝕性銀合金
を提供せんとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段・作用】上述目的に沿い先
述特許請求の範囲を要旨とするこの発明の構成は、前述
課題を解決するために、宝飾品,装飾品,工芸品,電気
機械製品に用いられる材料としての高硬度,高耐蝕性銀
合金を用いるに、重量比で銅を3.5〜5.5%とし、
その析出効果により硬度を増強するようにし、併せて、
加工硬化性を高めるようにし、耐蝕性を損わないように
し、錫については0.5〜3.0%とし、固溶硬化によ
る機械的特性と硬度の向上を図り、併せて、鋳造性をよ
り良く改善するようにし、ゲルマニウムは0.5〜3.
0%との添加とし、溶解鋳造性を選択的に良好にし、加
工硬化性、及び、析出硬化性を良好にするようにし、加
工性を良好にすると共に結晶の微細化を抑制することに
プラスするようにし、銀については残部の量とし、銀白
色の色調を良くし、良好な加工性を得るようにし、低電
気抵抗,良熱伝導度,高耐硫化性等を具備させるように
した技術的手段を講じたものである。
【0009】
【発明の基礎】而して、この発明における各元素の添加
重量配分についての限定理由を定性的,定量的に実験に
基づいて説明すると以下の通りである。
【0010】先ず、銅については析出硬化機能により硬
度アップを図るに必要であり、併せて、加工硬化性を高
めるにも必要であって、実験によれば、これらの効果を
得るためには3.5%以上の添加が必要であり、5.5
%を越えると、他の添加元素成分のかね合いから耐蝕性
を損うことが確認されたことから3.5〜5.5%を最
適硬化範囲としたものである。
【0011】次に、錫については固溶硬化による機械的
特性、特に、硬度の上昇と鋳造性の改善に有益であり、
その添加量が0.5%以下では有効に働かないことが確
認され、又、3.0%以上になると加工性が低下するこ
とが確かめられたことによって0.5〜3.0%を好適
な添加範囲と限定したものである。
【0012】又、ゲルマニウムについては、溶解鋳造性
を選択的に良好にするのみならず、加工硬化性、及び、
析出硬化性に有効であり、その添加量が0.5%以下で
は効果的なデータが得られず、又、3.0%より多くな
ると加工性が低下し、更に、結晶の微細化を抑制するこ
とが確認されたことから、最適添加範囲を0.5%以
上、3.0%以下と限定したものである。
【0013】これらの添加元素の重量比の限定構成か
ら、銀についてはその添加量残部としたものである。
【0014】勿論、当該銀は本来的に銀白色を呈する良
好な色調や優れた加工特性,低電気抵抗,高熱伝導度,
良耐硫化性等に与かるものである。
【0015】
【実施例】次に、この発明の実施例を公知例と共に試料
として示せば次の表1の通りである。
【0016】
【表1】
【0017】上記表1に示す実施例番号1〜7の各試
料、及び、公知試料については各素材をそれぞれ周知の
高周波加熱溶解炉を用いて(t)10×(w)50×
(l)150mmの形状に鋳造した後、冷間圧延ロール
にて(t)5mmの所定形状のピースに圧延することが
出来、このようにして得られた各実施例試料、及び、公
知試料を次の如く処理して硬さ測定用試片とした。硬さ
測定用試料 (1)(t)5mmの所定形状の圧延材を700℃の電
気炉中にて60分間保持した後、水中にて急冷した軟化
処理材。 (2)軟化処理材を(t)0.5mmまで圧延加工した
90%加工材。 硬さ測定方法 マイクロビッカース硬度計を用い、荷重100g、荷重
保持時間30秒で測定し、硬さ測定結果を表2に示す。 耐蝕性調査方法 加工材(加工率×90%)を#600番の耐水研磨紙で
研磨し、アルコール溶液中で超音波洗浄・脱脂後、37
℃±2℃に保たれた0.1%Na2 S溶液中に浸漬し、
その変色度合を調べた。その結果を表3に示す。
【0018】
【表2】
【0019】
【表3】 ◎…極めて良好 △…一部変色 ○…良好 ×…全面変色
【0020】
【発明の効果】以上、この発明によれば、基本的に銀の
本来的に具備する物理的特性や化学的特性を失うことな
く、硬度を増強出来、したがって、加工も容易となり、
製品使用中の折損や破損等もなく、又、損傷を受けるこ
ともなく、耐久性が向上するという優れた効果が奏され
る。而して、複雑な成分配合比であるにもかかわらず、
鋳造溶解性が良好なことから、鋳造材としての利用も容
易となり、宝飾,装飾品,銀器は勿論のこと、工芸品と
しての利用の範囲も広がり、更に、電気,電子材料等の
工業製品への利用も可能となる使用上の弾力性が強度に
なるという優れた効果が奏される。
【0021】そして、前述特許請求の範囲の重量比での
成分が添加されていることにより、硬度が増強され、及
び、加工硬化性がアップされ、耐蝕性の低下が避けら
れ、鋳造性が改善され、溶解鋳造性の選択的良好さが増
加し、加工硬化、及び、析出硬化に有効に働き、結晶の
微細化を促進することも可能となるという効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小山 和明 埼玉県草加市青柳2丁目12番30号 石福金 属興業株式会社草加第一工場内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅,錫,ゲルマニウム,銀を有する高硬
    度,高耐蝕性銀合金において重量比で銅が3.5〜5.
    5%,錫が0.5〜3.0%,ゲルマニウムが0.5〜
    3.0%,残部銀から成ることを特徴とする高硬度,高
    耐蝕性銀合金。
JP19461292A 1992-06-30 1992-06-30 高硬度,高耐蝕性銀合金 Pending JPH0617167A (ja)

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JPH0617167A true JPH0617167A (ja) 1994-01-25

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