JPH06171020A - 複合膜材及びハウス構造物 - Google Patents

複合膜材及びハウス構造物

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JPH06171020A
JPH06171020A JP33172492A JP33172492A JPH06171020A JP H06171020 A JPH06171020 A JP H06171020A JP 33172492 A JP33172492 A JP 33172492A JP 33172492 A JP33172492 A JP 33172492A JP H06171020 A JPH06171020 A JP H06171020A
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JP
Japan
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layer
fluororesin
film material
pigment
polytetrafluoroethylene
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JP33172492A
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English (en)
Inventor
Yasuo Komatsu
泰雄 小松
Akimitsu Yasuda
昌充 安田
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、膜材本来の不燃性、撥水性、耐久
性、離型性、防汚性、高強度を具備する上に、ファッシ
ョン性の向上と透光性を同時に満足する優れた着色され
た複合膜材を提供せんとするものである。 【構成】本発明の複合膜材は、ガラス織物から成る層と
シリコーン層とポリ四フッ化エチレン層とフッ素樹脂層
とフッ素樹脂層にフッ素樹脂に顔料が配合されたフッ素
樹脂シートを熱融着したことを特徴とするものである。
また、本発明のハウス構造物は、ガラス織物から成る層
とシリコーン層とポリ四フッ化エチレン層とフッ素樹脂
層と、このフッ素樹脂層にフッ素樹脂に顔料が配合され
たフッ素樹脂シートを熱融着した複合膜材を、ハウス構
造物の壁または屋根に用いたことを特徴とするものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファッション性、透光
性の優れた複合膜材、特にハウス構造物用膜材に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ハウス構造物の屋根材として耐久
性、耐熱性、防汚性、耐薬品性の優れたガラス繊維とフ
ッ素樹脂を主体にした複合材料から成る膜材が用いられ
ている。更にファッション性を付与する目的で特開平3
−110146に知られるようにポリ四フッ化エチレン
にグラスビーズと着色顔料が配合された水分散液を塗工
したカラフルでファッション性の優れた膜材が提案され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの従来
技術は、ポリ四フッ化エチレンの分散液に顔料を混合す
るために、分散液中の顔料の分散性が悪く沈降分離し、
増粘剤を配合して増粘したり、顔料の沈降を防止するた
めに絶えず撹拌しながら分散液を製造ラインに供給する
などの必要があった。このため、顔料を含んだポリ四フ
ッ化エチレン層の顔料の濃度ムラを生じたり、必要な着
色性と膜厚を確保するために、ポリ四フッ化エチレンの
分散液に顔料を配合した該処理液を数回塗工するが、こ
れがコストアップの要因となっていた。更に該処理液を
塗工した後に乾燥と焼成をおこなうが、処理液に配合さ
れているポリ四フッ化エチレンの分散剤が有機系である
ために焼成の段階で炭化して着色し、さらに着色層の色
合が不鮮明になるという問題があった。
【0004】一方、膜材をハウス構造物の屋根材として
使用する時に、適度な透光性が必要であるが、膜材を構
成する着色層により透過光が遮断され、透光性が低下す
る問題があった。
【0005】本発明は、膜材本来の不燃性、撥水性、耐
久性、離型性、防汚性、高強度を具備する上に、膜材の
ファッション性の向上と透光性を同時に満足する優れた
カラー膜材を提供せんとするものである。
【0006】
【問題点を解決するための手段】本発明は、上記目的を
達成するために、次のような構成を有するものである。
すなわち、本発明の複合膜材は、ガラス織物から成る層
とシリコーン層とポリ四フッ化エチレン層とフッ素樹脂
層とフッ素樹脂層にフッ素樹脂に顔料が配合されたフッ
素樹脂シートを熱融着したことを特徴とするものであ
る。
【0007】また、本発明のハウス構造物は、ガラス織
物から成る層とシリコーン層とポリ四フッ化エチレン層
とフッ素樹脂層と、このフッ素樹脂層にフッ素樹脂に顔
料が配合されたフッ素樹脂シートを熱融着した複合膜材
を、ハウス構造物の壁または屋根に用いたことを特徴と
するものである。
【0008】
【作用】本発明は、ガラス繊維織物にフッ素樹脂に顔料
が配合されたフッ素樹脂シートを重ね合せた後に、熱融
着して膜材を形成すると、驚く程、着色ムラのない鮮明
な複合膜材を提供することができ、更には着色層を形成
する上での工程が省略改善されるという事実を究明して
完成されたものである。
【0009】かかる複合膜材は、屋根材として屋外で使
用される場合は、膜材としての透光率が10%以上の高
透光性も要求される。この特性を満たすためには、膜材
をカラー化する場合、ガラス織物の開孔率が4.0%以
上である織物を使用することが必要である。かかるガラ
ス織物を使用することにより、屋根材としての特性を満
足する上に、より光透過率に優れた複合膜材を提供し得
たものである。すなわち本発明の複合膜材は、該複合膜
材の最外層に均一に顔料が配合されたフッ素樹脂シート
を配することと、開孔率の高いガラス織物とを複合する
ことに加えて、これらのシートを一工程で熱融着するこ
とによって得られるところに特徴を有するものである。
【0010】本発明の複合膜材は、ガラス織物とフッ素
樹脂との親和性を付与するシリコーン層と膜材としての
耐熱性、力学特性、耐久性を付与するポリ四フッ化エチ
レン層と着色フッ素樹脂シート層から構成される。
【0011】本発明で使用するガラス繊維は、その種
類、単繊維の直径に特に制約を受けないが、直径が10
μ以下が高強度を得るのに好ましく、膜材として使用す
る場合には、高強度と耐屈曲性の上から3〜4μ程度
(このレベルの単糸径を持つヤーンをβヤーンと呼称)
のものが、特に好ましく使用される。本発明でいうガラ
ス織物の組織としては、特に限定されないが、平織り、
バスケット織り、模紗織り、朱子織りなどを使用するこ
とができる。
【0012】かかるガラス織物の開孔率は、テニスコー
ト、プール等の高透光性が要求される屋根材として重要
な特性で、膜材の透光率を上げることができ、それだけ
ガラス繊維特有の柔かな、より明るい雰囲気をカラーで
演出することができる。
【0013】ここでいうガラス織物の開孔率は、マイク
ロコピー機(リコーマイクロ写真機株式会社製:RIMAC
3500)を使用し、28倍の倍率でA3の用紙に、織物の
形状を記録した時の明部(空隙部)と暗部(繊維部)の
比率から下記のようにして求める。
【0014】 ガラス織物の開孔率(%)=(A/B)×100 式中、A:明部(空隙部)の面積 B:視野全体の表面積 本発明に使用されるガラス織物には、柔軟性を付与し、
かつ後工程でのフッ素樹脂との親和性を良くするため
に、アミノ変性シリコーンのSF8417、BY-22-819 、
エポキシ変性シリコーンのSF8411、SF8413、BY-1
6-839 、ポリエーテル変性シリコーンのSH-8400 、ジ
メチルシリコーンのSM8701(以上、いずれも東レ・ダ
ウコーニング・シリコーン株式会社製)等の柔軟剤およ
びγ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−グリシドオキシプロピルトリメトキ
シシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシ
ラン、n−(トリメトキシシリルプロピル)エチレンジ
アミン、トリデカフルオロオキシルトリエトキシシラン
等のシリコーン系カップリング剤を付与するのが好まし
い。
【0015】かかる柔軟剤、カップリング剤を付与する
方法としては、含浸槽と、付着量を調節する絞りローラ
ーまたはナイフローラーと、加熱ゾーンからなる連続塗
布装置を使用するのが好ましい。加熱ゾーンでは、柔軟
剤とカップリング剤の前処理剤とポリ四フッ化エチレン
の乾燥とポリ四フッ化エチレンの焼成をおこなう。
【0016】上記のシリコーン層の上に塗工されるポリ
四フッ化エチレン層は、ポリ四フッ化エチレンの水分散
液、例えば“ポリフロンD-2 ”(ダイキン工業株式会社
製)、“テフロン30-J”(三井デュポンフロロケミカル
株式会社製)を塗工することにより形成することができ
る。
【0017】ポリ四フッ化エチレン水分散液には、一回
当りの塗工膜厚を厚くするために、メチルセルロース、
アルギン酸ナトリウム、繊維素グリコール酸カルシウ
ム、繊維素グリコール酸ナトリウム、ポリアクリル酸ナ
トリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム、デンプ
ングリコール酸ナトリウム等の増粘剤、さらに光の拡散
性を良くするために、マイクロガラスバルーン、マイク
ロガラスビーズ、シリカなどの無機の粒子を配合するの
が好ましい。かかるポリ四フッ化エチレン層の膜厚は、
必要な柔軟性、力学特性等の要求性能により異るが、好
ましくは20〜500μの範囲で調整される。かかる塗
工後に、乾燥および焼成がおこなわれる。乾燥温度は、
好ましくは90〜200℃の範囲、焼成温度は、300
〜420℃の範囲が望ましい。焼成温度が、420℃以
上を越えると、熱処理によるガラス繊維の強度低下が大
きくなるので注意を要する。
【0018】本発明の顔料を配合したフッ素樹脂は、透
明性と耐熱性が要求されるが、かかる樹脂としては、た
とえば四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合
体、四フッ化エチレン−エチレン共重合体、四フッ化エ
チレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、三フッ化塩化エチレン重合体、フッ化ビニリデン重
合体、フッ化ビニル重合体、エチレン−三フッ化塩化エ
チレン重合体が好ましく用いられる。かかる樹脂に配合
される顔料は、耐熱性の点から、チタン、銅、カドミウ
ム、コバルト、クロム、鉛、モリブデン、鉄、アルミ等
の金属塩およびカーボンブラックが好ましく用いられ
る。
【0019】かかる顔料の粒子の大きさは、色の鮮明さ
に影響するもので、好ましくは0.01〜10μ、さら
に0.1〜2μの範囲がのものが好ましい。顔料の配合
率は、その顔料の種類によっても異なるが、好ましくは
0.5〜25重量%、さらに好ましくは0.5〜10重
量%が実用的である。
【0020】配合率が高過ると得られる樹脂シートが脆
くなり、色が濃過ぎて透光性が低下する等の問題を生ず
る傾向があり、また、配合率が低過ぎる場合には、鮮明
な着色が得られない傾向が出てくる。
【0021】顔料を配合した着色フッ素樹脂は、エクス
トルダーにより混練溶融し必要な厚みになるように押出
し成型してシート化されるか、予め高濃度に顔料を配合
したフッ素樹脂のマスターポリマーを同種のフッ素樹脂
と希釈混合して、所定の濃度に調合した後に、混練溶融
してシート化される。得られた着色フッ素樹脂シート
は、上述のガラス織物とシリコーン層とポリ四フッ化エ
チレン層からなる複合材に重ね合せ熱融着させる。
【0022】かかる着色フッ素樹脂シートと上記の前処
理したガラス織物の熱融着は、両者を重ね合せ通常のプ
レス機、カレンダーロールまたはダブルベルトプレス等
の熱圧着装置によりおこなう。熱融着温度は、フッ素樹
脂シートの融点を基準に融点よりも、好ましくは5〜7
0℃以上高い温度が採用される。
【0023】本発明のフッ素樹脂シートの厚さは、目的
と用途に応じて選択されるが、好ましくは15〜100
0μが、柔軟性の付与と膜材の強度、更には膜材同志の
接合部の強力保持の上からよい。
【0024】フッ素樹脂シートを溶融着する前処理とし
て、フッ素樹脂シートと親和性の良い上記のフッ素樹脂
の分散液を塗工すると、さらにフッ素樹脂シートの熱融
着をより容易にするので好ましい。また、フッ素樹脂シ
ートの表面をプラズマまたはコロナ放電処理することも
親和性を高めるので有効である。
【0025】かかる複合膜材は、さらに重合することも
でき、かかる複合膜材同志の接合は、表面のフッ素樹脂
を利用するもので、たとえば熱ローラーまたはライスタ
ーにより圧熱融着することができる。
【0026】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。 比較例1 予めサイジング処理されたβヤーン(単糸径3.8μ)
から成る日東紡績株式会社製ガラス織物(ECB、15
0 4/2 質量:500 g/ m2 、織組織:平織、織
密度(タテ×ヨコ):24.5×19.5本/25mm)
を表面のサイジング剤を除去するために、380℃×1
5min の条件で熱処理した。次いで、柔軟剤としてSF
8413(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)
の1.0%水溶液を含浸し、マングルで圧絞り後に、1
10℃×5min の熱処理をおこない乾燥した。同様な操
作をカップリング剤(γー(2ーアミノエチル)アミノ
プロピルメチルジメトキシシラン)の1.0%水溶液を
含浸しおこなった。
【0027】次に、ポリ四フッ化エチレンの水分散液
(ダイキン工業株式会社製“ポリフロンD-2 ”)に顔料
として弁柄をポリ四フッ化エチレンの分散液100部に
対して3部配合(ポリ四フッ化エチレン成分に対しては
5部配合に相当)、マイクロガラスバルーン(旭硝子株
式会社製“Z-45”)を3部、増粘剤としてメチルセルロ
ースを0.6%配合した後に充分撹拌し顔料を配合した
ポリ四フッ化エチレンの水分散液を調整した。
【0028】上記の柔軟剤とカップリング剤で処理した
ガラス織物に顔料を配合したポリ四フッ化エチレンの分
散液を含浸し、マングルで圧絞りした後、110℃×5
minの熱処理をおこない乾燥し、ついで焼結を行なうた
めに390℃×10min の熱処理をおなった。必要な膜
厚を確保するために該四フッ化エチレンの含浸熱処理を
5回おこなった。次に膜材の接合性を容易にするため
に、表面に四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重
合体の水分散液(ダイキン工業株式会社製“ネオフロン
ND-1”)を塗工し、110℃×5min の熱処理をおこな
い乾燥した。更に、330℃×10min の熱処理条件で
焼成を行ない、ガラス織物にフッ素樹脂を塗工した茶色
のカラー膜材を得た。膜材の厚みは670μであった。
【0029】実施例1 比較例1と同一のガラス織物、柔軟剤、カップリング剤
を用いガラス織物に比較例1と同一の含浸、乾燥条件で
熱処理した。次に、増粘剤としてメチルセルロースを
0.6%配合したポリ四フッ化エチレンの水分散液(ダ
イキン工業株式会社製“ポリフロンD-2 ”)を含浸し、
マングルで圧絞りした後、110℃×5min の熱処理を
おこない乾燥し、ついで焼結を行なうために390℃×
10min の熱処理をおなった。必要な膜厚を確保するた
めに該四フッ化エチレンの含浸熱処理を2回おこなっ
た。次に外層に貼着するフッ素樹脂シートの熱融着を容
易にするために、表面に四フッ化エチレン−六フッ化プ
ロピレン共重合体の水分散液(ダイキン工業株式会社製
“ネオフロンND-1”)を塗工し、110℃×5min の熱
処理をおこない乾燥した。更に、330℃×10min の
熱処理条件で焼成を行なった。次に、あらかじめ用意し
た、顔料として弁柄を5部配合した四フッ化エチレン−
六フッ化プロピレン共重合体のシート(50μ)2枚を
280℃×5分、75Kg/cm2 の加圧条件下でプレス機
を使い、上記のガラス織物を挾み込み熱融着により貼り
合せ茶色のカラー膜材を得た。膜材の厚みは680μで
あった。
【0030】比較例1と実施例1で得られた膜材につい
て引張り強力(JIS R-3420 の評価条件により評価)と着
色の度合、透光性、処理液の安定性を評価した。評価結
果を表1に示す。
【0031】膜材の透光性は、大日本プラスチック株式
会社製アイスーパーUVテスターFタイプ使い63℃×2
00時間照射後の試料について、PRF500写真用フラッド
ランプ(松下電器産業株式会社製)を使用し10000
LX(ルックス)の照度の元で照度計を用い、照度計の
受光部に試料をセットした時の照度から次式により求め
た。処理液の安定性は20mmφの試験管に処理液を採取
し、3時間静置後、顔料配合なしの処理液と沈降の有無
について比較評価した。
【0032】 透光率(%)=(C/10000LX)×100 式中、C:試料をセットした時の照度
【表1】 本発明の、顔料で予め着色されたフッ素樹脂シートを熱
融着で貼り着けることによりカラー膜材を得る実施例1
はカラー層を設けるめにポリ四フッ化エチレンの水分散
液に顔料を配合する従来法の比較例1のように水分散液
中で生ずる顔料の沈降による液安定性の心配がない。ま
た焼成時に炭化し、この影響による顔料の着色の不鮮明
さを生ずることもなく、透光性も良い傾向を示す。さら
に着色層を形成する上で、繰返し、塗工する必要もなく
熱融着のみの一工程で出来る。実施例1の塗工および熱
溶着による貼り付け回数の総数は6回で、比較例1の8
回より少ない。このため、実施例1は熱履歴が少なく出
来、ガラス織物の熱劣化を軽減でき、強力低下を小さく
出来る。
【0033】実施例2 比較例1と同一の柔軟剤、カップリング剤を用い、日東
紡績株式会社製ガラス織物はECB150 4/2 (質量:5
60g / m2 、織組織:平織、織密度(タテ×ヨコ):
28.0×22.0本/25mm) を用い、比較例1と同
一の含浸、乾燥条件で熱処理した。次に、ポリ四フッ化
エチレンの水分散液(ダイキン工業株式会社製“ポリフ
ロンD-2 ”)を含浸し、マングルで圧絞りした後、11
0℃×5min の熱処理をおこない乾燥し、ついで焼結を
行なうために390℃×10minの熱処理をおなった。
必要な膜厚を確保するために該四フッ化エチレンの含浸
熱処理を3回おこなった。次に、外層に貼着するフッ素
樹脂シートの熱融着を容易にするために、表面に四フッ
化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体の水分散液
(ダイキン工業株式会社製“ネオフロンND-1”)を塗工
し、110℃×5minの熱処理をおこない乾燥した。更
に、330℃×10min の熱処理条件で焼成を行なっ
た。次に予め用意した顔料として弁柄を5部配合した四
フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体のシート
(50μ)2枚を280℃×5分、75Kg/cm2 の加圧
条件下でプレス機使い上記のガラス織物を挾み込み熱融
着により貼り合せ茶色の膜材を得た。膜材の厚みは67
5μであった。
【0034】実施例3 実施例2の日東紡績株式会社製ガラス織物をECB150
4/2 (質量:540 g/ m2 、織組織:バスケット織、
織密度(タテ×ヨコ):26.5×21.0本/25m
m) に代え、以降の処理は実施例1と同一条件で処理
し、得られたガラス織物に顔料として弁柄を5部配合し
た四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体のシ
ート(50μ)2枚を280℃×5分、75Kg/cm2
加圧条件下でプレス機使い上記のガラス織物を挾み込み
熱融着により貼り合せ茶色の膜材を得た。膜材の厚みは
683μであった。
【0035】実施例4 実施例2の日東紡績株式会社製ガラス織物をECB150
4/2 (質量:510 g/ m2 、織組織:バスケット織、
織密度(タテ×ヨコ):25.5×20.0本/25m
m) に代え、以降の処理は実施例3と同一条件で処理
し、670μの茶色の膜材を得た。
【0036】実施例5 実施例2の日東紡績株式会社製ガラス織物をECB150
4/2 (質量:500 g/ m2 、織組織:バスケット織、
織密度(タテ×ヨコ):24.5×19.5本/25m
m)に代え、以降の処理は比較例3と同一条件で処理し
677μの茶色の膜材を得た。
【0037】実施例6 実施例2の日東紡績株式会社製ガラス織物をECB150
4/2 (質量:460 g/ m2 、織組織:バスケット織、
織密度(タテ×ヨコ):22.0×18.0本/25m
m)に代え以降の処理は比較例3と同一条件で処理し6
70μの茶色の膜材を得た。
【0038】実施例7 実施例2の日東紡績株式会社製ガラス織物をECB150
4/2 (質量:390 g/ m2 、織組織:バスケット織、
織密度(タテ×ヨコ):19.0×16.0本/25m
m)に代え以降の処理は比較例3と同一条件で処理し6
72μの茶色の膜材を得た。
【0039】比較例2 比較例1と同一のガラス織物、柔軟剤、カップリング剤
を用いガラス織物に比較例1と同一の含浸、乾燥条件で
熱処理した。次に、ポリ四フッ化エチレンの水分散液
(ダイキン工業株式会社製“ポリフロンD-2 ”)を含浸
し、マングルで圧絞りした後、110℃×5min の熱処
理をおこない乾燥し、ついで焼結を行なうために390
℃×10min の熱処理をおなった。必要な膜厚を確保す
るためにポリ四フッ化エチレンの分散液に増粘剤として
メチルセルロースを0.6%配合した処理液の含浸熱処
理を5回おこなった。次に外層に貼着するフッ素樹脂シ
ートの熱融着を容易にするために、表面に四フッ化エチ
レン−六フッ化プロピレン共重合体の水分散液(ダイキ
ン工業株式会社製“ネオフロンND-1”)を塗工し、11
0℃×5min の熱処理をおこない乾燥した。更に、33
0℃×10min の熱処理条件で焼成を行なった。次に、
顔料の配合されていない四フッ化エチレン−六フッ化プ
ロピレン共重合体のシート(50μ)2枚を280℃×
5分、75Kg/cm2 の加圧条件下でプレス機使い上記の
ガラス織物を挾み込み熱融着により貼り合せ膜材を得
た。膜材の厚みは678μであった。
【0040】比較例3 比較例1と同一の柔軟剤、カップリング剤を用い、日東
紡績株式会社製ガラス織物はECB150 4/2 (質量:5
60g / m2 、織組織:平織、織密度(タテ×ヨコ):
28.0×22.0本/25mm) を用い、比較例1と同
一の含浸、乾燥条件で熱処理した。次に、ポリ四フッ化
エチレンの水分散液(ダイキン工業株式会社製“ポリフ
ロンD-2 ”)を含浸し、マングルで圧絞りした後、11
0℃×5min の熱処理をおこない乾燥し、ついで焼結を
行なうために390℃×10minの熱処理をおなった。
必要な膜厚を確保するために増粘剤としてメチルセルロ
ースを0.6%配合した四フッ化エチレン分散液の含浸
熱処理を5回おこなった。次に外層に貼着するフッ素樹
脂シートの熱融着を容易にするために、表面に四フッ化
エチレン−六フッ化プロピレン共重合体の水分散液(ダ
イキン工業株式会社製“ネオフロンND-1”)を塗工し、
110℃×5min の熱処理をおこない乾燥した。更に、
330℃×10min の熱処理条件で焼成を行なった。次
に、顔料の配合されていない四フッ化エチレン−六フッ
化プロピレン共重合体のシート(50μ)2枚を280
℃×5分、75Kg/cm2 の加圧条件下でプレス機使い上
記のガラス織物を挾み込み熱融着により貼り合せ膜材を
得た。膜材の厚みは672μであった。
【0041】実施例1〜7、比較例2〜3のガラス織物
の開孔率と膜材の透光率を測定し表2に示した。
【0042】
【表2】 表2から顔料を配合しない比較例2、3はガラス織物の
開孔率が2.5%以下でも膜材の透光率は10%以上で
あるが、ファッション性を付与するために膜材の構成要
素に顔料を配合した層を設けると実施例1、2のように
透光率は10%以下となる。
【0043】しかし、膜材のカラー化によるファッショ
ン性と透光性の両特性を満足させるためには実施例3〜
7に示すようにガラス織物の開孔率が4.0%以上で1
0%以上の透光率を確保することが出来る。
【0044】実施例8 実施例7と同一の手順で加工し、四フッ化エチレン−六
フッ化プロピレン共重合体のフィルム(50μ)を四フ
ッ化エチレンーパーフルオロアルキルビニルエーテル共
重合体に置換え、360℃で熱圧着して、692μの茶
色の膜材を得た。 この膜材の透光性はフッ素樹脂シー
トを四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共重合体か
ら四フッ化エチレンーパーフルオロアルキルビニルエー
テル共重合体に置換しても20%と良好であった。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、膜材本来の特性を損な
うことなく、膜材のカラー化によるファッション性の向
上と透光性を同時に満足する優れた複合膜材を提供する
ことができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス織物から成る層とシリコーン層とポ
    リ四フッ化エチレン層とフッ素樹脂層と、このフッ素樹
    脂層にフッ素樹脂に顔料が配合されたフッ素樹脂シート
    を熱融着したことを特徴とする複合膜材。
  2. 【請求項2】ガラス織物の開孔率が4.0%以上である
    ことを特徴とする請求項1記載のカラー膜材。
  3. 【請求項3】フッ素樹脂が、四フッ化エチレン−六フッ
    化プロピレン共重合体、四フッ化エチレン−エチレン共
    重合体、四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニ
    ルエーテル共重合体、三フッ化塩化エチレン重合体、フ
    ッ化ビニリデン重合体、フッ化ビニル重合体、エチレン
    −三フッ化塩化エチレン重合体から選ばれた少なくとも
    1種であること特徴とする請求項1記載の複合膜材。
  4. 【請求項4】ガラス織物から成る層とシリコーン層とポ
    リ四フッ化エチレン層とフッ素樹脂層と、このフッ素樹
    脂層にフッ素樹脂に顔料が配合されたフッ素樹脂シート
    を熱融着した複合膜材を、ハウス構造物の壁または屋根
    に用いたことを特徴とするハウス構造物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011132650A (ja) * 2009-12-23 2011-07-07 Taiwan Textile Research Inst 浸漬液及びその製造方法並びに高分子被覆膜を有するガラス繊維織物の製造方法
WO2015012238A1 (ja) * 2013-07-26 2015-01-29 旭硝子株式会社 積層シートおよびその製造方法

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