JPH0617023A - アルカリ可溶性粘着剤 - Google Patents

アルカリ可溶性粘着剤

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JPH0617023A
JPH0617023A JP20038292A JP20038292A JPH0617023A JP H0617023 A JPH0617023 A JP H0617023A JP 20038292 A JP20038292 A JP 20038292A JP 20038292 A JP20038292 A JP 20038292A JP H0617023 A JPH0617023 A JP H0617023A
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JP
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meth
acrylate
pressure
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adhesive
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JP20038292A
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Yoshiko Suzuki
美子 鈴木
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】粘着特性に加えて耐水性に優れ、さらにアルカ
リ水溶液中で容易に被着体から除去することができる水
系粘着剤の提供を目的とする。 【構成】重合性二重結合を有するモノマーを、カルボキ
シル基および重合性二重結合を有する高分子乳化剤を用
いて乳化重合してなるマイクロゲルを含有するアルカリ
可溶性粘着剤。 【発明の効果】本発明の粘着剤は、組成物中に含有する
マイクロゲル表面にカルボキシル基を有するためにアル
カリ溶解性に優れており、さらに、粘着特性や耐水性に
優れているので、ラベル・シール用、テープ用、建材
用、包装材料用、エレクトロニクス材料用アルカリ剥離
型粘着剤として工業上極めて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラベル、シール、テー
プ、建材、包装材料、エレクトロニクス材料などに使用
されるアルカリ可溶性水系粘着剤に関し、さらに詳しく
は、接着力、凝集力、タック等の粘着特性に加えて、さ
らに耐水性に優れ、アルカリ水溶液中で容易に溶解ある
いは分散して被着体から除去することができる水系粘着
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、粘着剤の成分としては、天然ゴ
ム、合成ゴム等の弾性体またはアクリル系樹脂が使用さ
れ、これらの粘着剤を支持体面に形成してなる粘着ラベ
ル・シート及びテープ類は、常温において指圧程度の圧
力で物体面に接着が容易であるため各種用途に幅広く普
及している。これらの粘着ラベル、テープ等は瓶、缶、
プラスチック等の被着体に貼付して用いられるが、これ
らの被着体は、しばしば使用後回収され再使用されてい
る。この際、ラベルやテープ等の除去はアルカリ水溶液
中で行なわれることが多いが、被着体に糊残りが生じた
り、アルカリ水浴中に粘着剤樹脂が浮遊してしまい除去
が困難であるといった問題が生じている。このため、ア
ルカリ水溶液中で容易に被着体から剥離して溶解あるい
は分散する粘着剤が望まれており、さらに環境問題の点
から水系の粘着剤が必要とされている。
【0003】従来、水系粘着剤は低分子乳化剤を用いて
アクリルモノマー等を重合したり、自己乳化性のある重
合体を用いることにより得られているが、これらの水系
粘着剤は耐水性に劣るという欠点があった。さらに、ア
ルカリ可溶性を得るために、カルボキシル基などの特定
の官能基を導入するという方法がしばしば用いられてい
るが、そのために、凝集力やタックといった粘着特性が
著しく低下するという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
鋭意研究を重ねた結果、粘着剤組成物中に、粒子表面に
カルボキシル基を持ち内部が三次元架橋したマイクロゲ
ル微粒子を含有させることにより、接着力、凝集力、タ
ック等の粘着特性に加えて、さらに耐水性に優れ、アル
カリ水溶液中で容易に溶解あるいは分散して被着体から
除去することができる水系粘着剤が得られることを見い
だし、本発明に至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、重合性二重結
合を有するモノマーを、カルボキシル基および重合性二
重結合を有する高分子乳化剤を用いて乳化重合してなる
マイクロゲルを含有するアルカリ可溶性粘着剤を提供す
る。本発明の粘着剤に用いられるマイクロゲルは、重合
性二重結合を有するモノマーを、カルボキシル基および
重合性二重結合を有する高分子乳化剤を用いて乳化重合
することにより合成される。
【0006】重合性二重結合を有するモノマーのうち1
官能のものとしては、(メタ)アクリル酸:(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘ
キシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリ
ル酸ラウリル等の(メタ)アクリル酸のC1 〜C18アル
キルエステル:グリシジル(メタ)アクリレート:アリ
ル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸のC2
〜C20アルケニルエステル:ヒドロキシルエチル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシルプロピル(メタ)アク
リレート等の(メタ)アクリル酸のC2 〜C20ヒドロキ
シルアルキルエステル:アリルオキシルエチル(メタ)
アクリレート等の(メタ)アクリル酸のC3 〜C19アル
ケニルオキシルアルキルエステル:その他、スチレン、
ビニルトルエン、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリ
ル、等が挙げられる。
【0007】また、2つ以上の官能基を持つ多官能モノ
マーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリル酸エステル、グリコール類のジ(メタ)アクリル
酸エステル、ポリオールのジ(メタ)アクリル酸エステ
ル、ポリウレタン類のジ(メタ)アクリル酸エステル、
ポリエステルのジ(メタ)アクリル酸エステル、ブタジ
エン、イソプレン、クロロプレン、ジビニルベンゼン等
を挙げることができる。これらのモノマーは所望の物性
に応じて適宜選択され、それぞれ単独で用いてもよく、
あるいは2種またはそれ以上組み合わせて使用すること
もできる。
【0008】高分子乳化剤はカルボキシル基および重合
性二重結合を有していれば特に限定されるものではな
く、例えばカルボキシル基を含有する重合体を合成し、
重合体中のカルボキシル基の一部を、1分子中にカルボ
キシル基と反応し得る官能基および少なくとも1つの重
合性二重結合を有する化合物と反応させることにより合
成することができる。高分子乳化剤中のカルボキシル基
の存在によりアルカリ可溶性が付与され、さらに重合性
二重結合が上記重合性二重結合を有するモノマーと反応
することにより耐水性が向上し、優れた凝集力が得られ
る。
【0009】カルボキシル基を有する重合体としては、
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸お
よびそれらの酸無水物等のカルボキシル基を有する反応
性モノマーの単独重合物、あるいは上記カルボキシル基
を有する反応性モノマーと他の反応性モノマー、例えば
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル等の(メタ)アク
リル酸のC1 〜C18アルキルエステル:グリシジル(メ
タ)アクリレート:アリル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸のC2 〜C8 アルケニルエステル:
ヒドロキシルエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)
アクリル酸のC2 〜C8 ヒドロキシルアルキルエステ
ル:アリルオキシルエチルアクリレート等の(メタ)ア
クリル酸のC3 〜C199アルケニルオキシルアルキルエ
ステル:エチレン、イソプレン、1-ブテン等のC2 〜C
18アルケン:その他、スチレン、ビニルトルエン、酢酸
ビニル、(メタ)アクリロニトリル等の中から選ばれた
モノマー1種以上とを共重合させて得られるものを選ぶ
ことができる。これらのモノマーは特に限定されるもの
ではなく、カルボキシル基を有する反応性モノマーと共
重合し得るモノマーであればよい。
【0010】これらのカルボキシル基を有する重合体中
のカルボキシル基の一部を、1分子中にカルボキシル基
と反応し得る官能基および少なくとも1つの重合性二重
結合を有する化合物と反応させることにより高分子乳化
剤を合成することができる。カルボキシル基と反応し得
る官能基としてはエポキシ基、水酸基、イソシアネート
基等が挙げられ、特に限定されるものではないが、カル
ボキシル基を有する重合体中のカルボキシル基の一部
と、1分子中にエポキシ基および少なくとも1つの重合
性二重結合を有する化合物とは3級アミン等の塩基性触
媒の存在下で容易に反応するので、エポキシ基が好まし
い。
【0011】1分子中にエポキシ基および少なくとも1
つの重合性二重結合を有する化合物としては、グリシジ
ル(メタ)アクリレート、N-グリシジル(メタ)アクリ
ルアミド、グリシジルアリルエーテル、1.2-エポキシ−
5-ヘキセン等が挙げられる。1分子中に水酸基および少
なくとも1つの重合性二重結合を有する化合物として
は、2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、N-メチロールア
クリルアミド等が挙げられる。1分子中にイソシアネー
ト基および少なくとも1つの重合性二重結合を有する化
合物としては、2-メタクリロキシエチルイソシアネート
等が挙げられる。これらの化合物は所望の物性に応じて
適宜選択され、それぞれ単独で用いてもよく、あるいは
2種またはそれ以上組み合わせて使用することもでき
る。
【0012】高分子乳化剤の最終の酸価は30以上、さら
には60以上が好ましい。高分子乳化剤の酸価が30未満で
あると良好な乳化特性およびアルカリ可溶性が得られ難
いためである。さらに、これらの高分子乳化剤は、分子
中のカルボキシル基がアルカリ金属、アンモニアまたは
1級、2級、3級アミン等で中和されていてもよく、こ
の中和反応は、上記に示すような単独重合あるいは他の
モノマーとの共重合の前に行なっても良く、また後に行
なっても良い。これらの高分子乳化剤は重合性二重結合
を有するモノマーに対して 0.1〜150重量%、好ましく
は 3〜100 重量%用いられ、乳化重合の温度は50〜95
℃、好ましくは65〜80℃である。また、乳化重合時の重
合性二重結合を有するモノマーと乳化剤を合わせた固形
分は10〜70重量%、好ましくは10〜50重量%である。
【0013】乳化を助ける目的で、上記高分子乳化剤に
加えて、アニオン系、ノニオン系の低分子界面活性剤を
耐水性等の物性を損なわない範囲で併用しても良い。乳
化重合により生成したマイクロゲルの粒径は、通常光散
乱法による測定で10〜300 μmである。粘着剤中のマイ
クロゲルの含有量は30〜100 重量%が好ましく、さらに
好ましくは50〜100 重量%である。粘着剤中のマイクロ
ゲルの含有量が30重量%未満であると、アルカリ可溶性
が得られ難く、また、マイクロゲルを全く含まない系に
比べて粘着特性(接着力、凝集力、タック)に大きな差
はない。
【0014】本発明の粘着剤中に用いられるマイクロゲ
ル以外の成分としては、水系で粘着特性を有するもので
あれば特に制限はなく、アクリル系、ゴム系化合物等を
挙げることができる。アクリル系化合物としては、エマ
ルション型が多く用いられ、(メタ)アクリル系重合体
が広く用いられる。(メタ)アクリル系共重合体の主成
分として用いられる(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)
アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オク
チル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル
酸2-エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸のC1 〜C
14アルキルエステルが挙げられ、好ましくは、(メタ)
アクリル酸のC4 〜C12アルキルエステルが用いられ
る。
【0015】また、(メタ)アクリル系共重合体の他成
分としては、グリシジル(メタ)アクリレート、ヒドロ
キシルエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシルプロ
ピル(メタ)アクリレート、アクリルアミド、(メタ)
アクリル酸、無水マレイン酸、マレイン酸、ポリエチレ
ングリコールアクリレート、N,N-ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、酢酸ビニル、スチレン、アクリ
ロニトリル、ブタジエン、クロロプレン等を挙げること
ができる。これらのモノマーは所望の物性に応じて適宜
選択され、それぞれ単独で用いてもよく、あるいは2種
またはそれ以上組み合わせて使用することができる。
【0016】本発明の粘着剤は、上記の水系で粘着特性
を有する化合物中にマイクロゲル分散液を混合、撹拌す
るだけで容易に得ることができる。また、粘着剤には、
各種の機能を付与するために必要に応じて一般的な粘着
剤に用いられる添加剤を併用することもできる。このよ
うにして得られたマイクロゲルを含む粘着剤は、ポリエ
ステル、ポリプロピレン、塩化ビニル等のフィルム基
材、さらには上質紙、アート紙、コート紙等の紙基材等
に乾燥膜厚が 5〜50μm程度となるように塗布し、粘着
シートとする。塗布方法としては特に制限はなく、粘着
剤の粘度、塗布膜厚に応じて、一般に用いられているコ
ーター等を適宜用いることができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。なお、実施例中「部」および「%」とあるの
は、それぞれ「重量部」、「重量%」を示す。 (a−1)高分子乳化剤の合成(1) 2-エチルヘキシルアクリレート65部、酢酸ビニル 5部、
アクリル酸30部および2-プロパノール 100部を1リット
ル反応容器中で撹拌下、窒素雰囲気中で80℃に加熱し
た。アゾビスイソブチロニトリル(以後AIBNと記
す)を 0.8部添加して2時間保持し、ついでAIBN
0.2部添加しその後4時間反応混合物を80℃に保持して
重合を完結した。反応混合物を室温に冷却後、グリシジ
ルメタクリレート 5.9部とトリエチルアミン0.42部を加
え、空気雰囲気中80℃に加熱し、5時間反応させた。反
応終了後、トリエチルアミン38部と水 350部の混合物を
加え、加熱して共沸蒸留により2-プロパノールおよび水
を除去し、高分子乳化剤水溶液を得た。
【0018】(a−2)高分子乳化剤の合成(2) 2-エチルヘキシルアクリレート50部、ブチルアクリレー
ト25部、アクリル酸25部および酢酸エチル 100部を1リ
ットル反応容器中で撹拌下、窒素雰囲気中で80℃に加熱
した。AIBNを 0.8部添加して2時間保持し、ついで
AIBN 0.2部添加しその後4時間反応混合物を80℃に
保持して重合を完結した。反応混合物を室温に冷却後、
2-ヒドロキシエチルメタクリレート 4.5部と濃硫酸 0.1
部を加え、空気雰囲気中80℃に加熱し、5時間反応させ
た。反応終了後、トリエチルアミン32部と水 350部の混
合物を加え、加熱して共沸蒸留により酢酸エチルおよび
水を除去し、高分子乳化剤水溶液を得た。
【0019】(b−1)マイクロゲルの合成(1) 2-エチルヘキシルアクリレート50部、メチルメタクリレ
ート10部、(a−1)で合成した反応性高分子乳化剤水
溶液40部(固形分25%)および脱イオン水28部を 500ml
反応容器中で撹拌下、窒素雰囲気中で80℃に加熱した。
5%過硫酸アンモニウム(以後APSと記す)水溶液 5
部と 2.5%重亜硫酸ソーダ(以後SMBSと記す)水溶
液 5部を添加し2時間保持した。ついで 5%APS水溶
液1部および 2.5%SMBS水溶液1部を添加した。添
加終了後反応混合物を80℃に4時間保持して重合を完結
し、マイクロゲル水系分散液を得た。光散乱法による粒
径の測定結果は約 100nmであった。
【0020】(b−2)マイクロゲルの合成(2) 2-エチルヘキシルアクリレート45部、ブチルメタクリレ
ート10部、酢酸ビニル5部、(a−2)で合成した反応
性高分子乳化剤水溶液40部(固形分25%)および脱イオ
ン水28部を用いて、(b−1)マイクロゲルの合成方法
と同様の方法で重合を行ない、マイクロゲル水系分散液
を得た。光散乱法による粒径の測定結果は約 130nmであ
った。
【0021】(実施例1)(b−1)で作製したマイク
ロゲル水系分散液(固形分25%) 280部を、2-エチルヘ
キシルアクリレート80部、メチルメタクリレート10部お
よびアクリルアミド 3部をイオン交換水、界面活性剤お
よび重合開始剤を用いて乳化重合により得られたアクリ
ル系エマルション粘着剤組成物 140部(固形分50%)に
加え、撹拌を行なうことにより、マイクロゲル含有水系
粘着剤組成物を得た。実施例1におけるマイクロゲルの
含有率は、50重量%である。得られた粘着剤組成物をコ
ロナ処理を施した厚さ25μmのポリエステルフィルムに
塗布し、 100℃で2分間乾燥を行ない、乾燥重量が25g/
m2の粘着シートを得た。
【0022】(実施例2)アクリル系エマルションを全
く含まない(b−1)で作製したマイクロゲル水系分散
液単独組成物を実施例2の粘着剤組成物とした。実施例
2におけるマイクロゲルの含有率は、 100重量%であ
る。その後、実施例1と同様にして粘着剤シートを得
た。 (実施例3〜4)(b−1)で作製したマイクロゲル水
系分散液の代わりに(b−2)で作製したマイクロゲル
水系分散液(固形分25%)を用いた以外は、実施例1〜
2と全く同様にして粘着剤組成物を得た。実施例3〜4
におけるマイクロゲルの含有率は、それぞれ50、 100重
量%である。その後、実施例1と同様にして粘着剤シー
トを得た。
【0023】(比較例1)実施例1でマイクロゲル水系
分散液を全く使用せず、アクリル系エマルション粘着剤
組成物のみを用いたものを比較例1とした。その後、実
施例1と同様にして粘着剤シートを得た。
【0024】(粘着性評価)実施例1〜4および比較例
1で得られた粘着シートについて以下の物性を評価し、
粘着性の比較を行なった。評価結果を表1に示す。 (a)接着力 幅25mm、長さ 100mmに切断した粘着シートを、紙やすり
#400 で研磨した厚さ0.4mmのステンレス板(SUS304)
に貼着し、30分放置した後に、25℃・65%RHの環境下に
て、剥離速度 300mm/minの条件で 180度剥離強度を測定
した。 (b)凝集力 幅25mm、長さ 100mmに切断した粘着シートを、紙やすり
#400 で研磨した厚さ0.4mmのステンレス板(SUS304)
に貼り合わせ面積が25mm×25mmとなるように貼着し、40
℃の環境下にて、1kgの荷重をかけ、粘着シートがステ
ンレス板より落下するまでの時間(秒)を測定した。
【0025】(c)タック J・Dow式ローリングボール法にて、23℃・65%RHの
環境下でタックを測定した。 (d)アルカリ溶解性 幅50mm、長さ80mmに裁断した粘着シートを、60mmφのガ
ラス管に貼着し、24時間放置後、70℃の3wt%NaOH
水溶液に10分間浸漬し、剥離状態を観察した。 (e)耐水性 幅50mm,長さ80mmに裁断した粘着シートを、60mmφのガ
ラス管に貼着し、24時間放置後、23℃の水道水に72時間
浸漬し、粘着シートの落下およびズレを観測した。
【0026】
【表1】
【0027】
【発明の効果】本発明の粘着剤は、組成物中に含有する
マイクロゲル表面にカルボキシル基を有するためにアル
カリ溶解性に優れており、さらに、粘着特性や耐水性に
優れているので、ラベル・シール用、テープ用、建材
用、包装材料用、エレクトロニクス材料用アルカリ剥離
型粘着剤として工業上極めて有用である。粘着特性、中
でも凝集力が向上するのは、マイクロゲルがコア/シェ
ル構造を有し、そのコア部分が高分子量の三次元架橋構
造をとっているため、通常、架橋剤により架橋処理を施
し分子量アップを図り、それに伴い凝集力を増大させる
場合と同じ効果が発揮できるためである。さらに、シェ
ル構造を形成する高分子乳化剤中の二重結合がコア部分
の反応性モノマーと反応するため、著しく耐水性が向上
する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重合性二重結合を有するモノマーを、カル
    ボキシル基および重合性二重結合を有する高分子乳化剤
    を用いて乳化重合してなるマイクロゲルを含有すること
    を特徴とするアルカリ可溶性粘着剤。
  2. 【請求項2】カルボキシル基を有する重合体中のカルボ
    キシル基の一部を、エポキシ基と重合性二重結合を有す
    る化合物と反応させることにより得られる高分子乳化剤
    を用いることを特徴とする請求項1記載のアルカリ可溶
    性粘着剤。
  3. 【請求項3】高分子乳化剤中のカルボキシル基が、アル
    カリ金属、アンモニアまたはアミンで中和されているこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のアルカリ可溶性
    粘着剤。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109439262A (zh) * 2018-10-29 2019-03-08 常州浩阳水性新材料有限公司 一种pvc带胶膜用胶水及其制备方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN109439262A (zh) * 2018-10-29 2019-03-08 常州浩阳水性新材料有限公司 一种pvc带胶膜用胶水及其制备方法

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