JPH06169971A - 医薬品用,医療用ゴム栓およびその製造方法 - Google Patents

医薬品用,医療用ゴム栓およびその製造方法

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JPH06169971A JP4330624A JP33062492A JPH06169971A JP H06169971 A JPH06169971 A JP H06169971A JP 4330624 A JP4330624 A JP 4330624A JP 33062492 A JP33062492 A JP 33062492A JP H06169971 A JPH06169971 A JP H06169971A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 改良された医薬品用,医療用ゴム栓及びその
製法の提供。 【構成】 イソプレン−イソブチレン共重合ゴム60〜
90重量%と、エチレン−プロピレン共重合体およびポ
リエチレンから選ばれる一種以上3〜50重量%とを含
有して成るゴム成形体表面に微粒子のポリエチレンまた
はポリプロピレンが付着層として形成されてなることを
特徴とする医薬品用,医療用ゴム栓及びその製法。十分
な衛生性と共に、医薬品の製造工程において取扱い容易
で作業製が高い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は医薬品用,医療用ゴム栓
に関する。詳しくは医薬品容器、医療用具用器具類の一
部に用いられる、ゴム状弾性体であって、日本薬局方、
厚生省告示等において規定される試験方の規格値、基準
値に適すると共に、製造工程においてはゴム栓の成形操
作、採用工程において取扱容易で操業しやすい医薬品
用,医療用ゴム栓及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬品容器、医療用具用器具類に付随す
るゴム弾性体としては、天然ゴム(「NR」と略記す
る)、イソプレンゴム(「IR」と略記する)、ブタジ
エンゴム(「BR」と略記する)、スチレン・ブタジエ
ンゴム(「SBR」と略記する)、イソプレン・イソブ
チレン共重合体(「IIR」と略記する)、そしてII
Rのハロゲン化ゴム(「BIIR」,「CIIR」と略
記する)、熱可塑性エラストマー等が使用されている。
熱可塑性エラストマーには、スチレン・ブタジエン共重
合体並びに該共重合体の水素添加物を医薬品容器の栓体
とする技術がある(特開昭59−28965号公報、特
公昭57−26782号公報、特公平2−4296号公
報)。また、熱可塑性エラストマーとIIRの混合物を
ゴム栓にした技術(特開昭59−28965号公報)、
IIRにフッ素ゴムを積層したゴム栓(特公昭63−4
3104号公報、実開昭55−47850号公報)があ
る。さらには超高分子ポリエチレンシートでゴム栓面を
包んでなるゴム栓(特開平3−143446号公報、特
開平3−270928号公報、特開平3−96328号
公報、特開平3−143446号公報、特開平4−22
362号公報)がある。
【0003】上記したいずれの従来技術もゴム栓の製造
工程での作業性が悪いが、未だ満足できる改善案がな
い。汎用工業用品では、タルク、またはタルクを界面活
性剤の乳濁液によりゴム表面の粘着性を改善して、ゴム
製品を製造している。医薬品用ゴム栓のような衛生ゴム
製品には汎用技術を適用することはできない。また、薬
の製剤の際のゴム栓の容器口への自動打栓作業性の改善
のために、ゴム栓の表面にシリコーン油系化合物を塗布
して滑りのよいゴム栓にする案があるが、近年シリコー
ン油は衛生上で問題視されてきている。本発明はこのよ
うな従来技術の問題点を解消し、特にゴム表面の粘着性
を改善ししかも各種公定書に定められた試験を満足でき
る衛生性を有し、且つ経済性を有する医薬品用,医療用
ゴム栓及びその製造方法を提供することを目的としてい
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
する手段として、イソプレン−イソブチレン共重合ゴム
60〜90重量%と、エチレン−プロピレン共重合体お
よびポリエチレンから選ばれる一種以上3〜50重量%
とを含有して成るゴム成形体表面に微粒子のポリエチレ
ンまたはポリプロピレンが付着層として形成されてなる
ことを特徴とする医薬品用,医療用ゴム栓を提供する。
本発明はさらに上記の本発明医薬品用,医療用ゴム栓の
製造方法も提供するものであり、第一の製造方法は、イ
ソプレン−イソブチレン共重合ゴム60〜90重量%
と、エチレン−プロピレン共重合体およびポリエチレン
から選ばれる一種以上3〜50重量%とを含有して成る
ゴム表面に、微粒子のポリエチレンまたはポリプロピレ
ンの水又は溶剤液との混濁液を塗布もしくは浸漬した後
乾燥してゴム表面に微粒子層を均一に形成した配合ゴム
とし、該配合ゴムを加硫成形することを特徴とする。ま
た、本発明の製造方法の第二の方法は、イソプレン−イ
ソブチレン共重合ゴム60〜90重量%と、エチレン−
プロピレン共重合体およびポリエチレンから選ばれる一
種以上3〜50重量%とを含有して成るゴム表面に、微
粒子のポリエチレンまたはポリプロピレンを均一に且つ
微粒子の重なりを少なく振りかけることにより該微粒子
をゴム表面に付着させ、その後加硫成形することを特徴
とする。
【0005】
【作用】本発明はゴム栓本体としては物理的特性、化学
的特性、衛生性の面で優れたイソプレン−イソブチレン
系共重合ゴム(IIR)組成物を用い、このIIRの表
面にポリエチレンまたはポリプロピレンの微粒子を付着
して極く薄い層を形成させることにより粘着性を改善
し、作業工程での取扱を容易にし、操作性向上により経
済性を高めたものである。
【0006】本発明のゴム栓本体はIIRを主成分と
し、これにエチレン−プロピレン共重合体およびポリエ
チレンの中から選ばれる一種以上を混合してなるゴム組
成物で形成されている。本発明のゴム栓に用いるIIR
は、不飽和度0.1〜2.5モル%、ムーニー粘度40
〜89、平均分子量30〜60万であり、酸素ガスの透
過性はNRの1/8、強酸、強アルカリ、アルコール
類、エステル類系溶媒に極めて強いゴム素材である。従
って、本発明ではIIRの含有量を60〜90重量%と
多くすることにより、医薬品用,医療用ゴム栓として必
須の衛生性を高めている。
【0007】また、IIRにエチレン−プロピレン共重
合体およびポリエチレンの一種以上を配合する理由は、
成形ゴム表面に微粉末のポリエチレンまたはポリプロピ
レンの微粉末を付着させるだけで、その表面に層として
固定できるようになるからである。これによりゴム表面
の粘着性と衛生性の両者を一挙に改善できたものであ
る。本発明に用いるエチレン−プロピレン共重合体とし
ては、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレ
ン−プロピレンブロック共重合体、エチレン−プロピレ
ン共重合ゴム(EPM)、エチレン−プロピレン−ジエ
ン三元共重合ゴム(EPDM)などが挙げられる。エチ
レン−プロピレンランダム共重合体としては例えばプロ
ピレン含有量70〜98重量%、メルトフローレート
(MFR)0.5〜20g/10分温度230℃測定、
のエチレン−プロピレンランダム共重合体が挙げられ
る。エチレン−プロピレンブロック共重合体としては、
例えばプロピレン含有量70〜93重量%でMFR2.
0〜30g/10分温度230℃測定、のエチレン−プ
ロピレンブロック共重合体が挙げられる。EPDMのジ
エン系化合物として例えばエチリデンノルボルネン、ジ
シクロペンタジエン、1,4−ヘキサンジエンがあり、
不飽和度はヨウ素価で5〜36、EPM,EPDMとも
にプロピレンの含有量は20〜50重量%、ムーニー粘
度(ML1+4 )100℃で20〜120のものが挙げら
れる。ポリエチレンとしては、高密度ポリエチレン(融
点100〜136℃)、直鎖状低密度ポリエチレン(融
点100〜130℃)、超高分子量ポリエチレン(融点
130〜136℃)が挙げられる。
【0008】本発明のIIRゴム組成物においては、I
IR100重量部に対して、エチレン−プロピレン共重
合体の配合量は5〜50重量部が好ましい。また、II
R100重量部に対してポリエチレンの配合量は3〜4
0重量%が好ましい。この範囲より少ない場合は、表面
に付着したポリエチレン,ポリプロピレンが剥離して、
薬、薬液中に汚物として混入する。また上記範囲を越え
て配合したゴムは、注射針を刺した際に針口が大きくな
り、薬液が漏れ出て、衛生上問題を起こす。
【0009】本発明においてIIRにエチレン−プロピ
レン共重合体、ポリエチレンを混合する操作は、イター
ナルミキサーなどの加熱、加圧装置を使用して混合し、
更に一軸または二軸押出機を通して混練して、単なる混
合物ではなくアロイ化まで均一に混合したものが好まし
い。
【0010】本発明では上記のように混練したゴム組成
物からゴム栓本体を成形するが、その表面にポリエチレ
ンまたはポリプロピレンの微粉末を付着させる。この際
使用するポリエチレン,ポリプロピレンの微粒子粉末
は、IIRに配合したポリエチレン,ポリプロピレンと
同種類である。ポリプロピレンは結晶性のものでもよ
い。ポリエチレン,ポリプロピレンともに特に細かい粉
末が好ましい。
【0011】ポリエチレン又はポリプロピレン微粉末の
配合ゴム表面への付着には、粉末品を溶媒、例えば水、
アルコール類、エステル類の乳濁液にして、ゴムシート
表面に塗布またはゴムシートを浸漬し、ゴムシート表面
に厚さ0.1mm以下の層を形成し、粒子の重なりを少
なくし、好ましくは単分子膜にする。乾燥した後に、ゴ
ム栓を金型中で架橋、成形する。また、配合ゴム表面
に、微粒子のポリエチレン又はポリプロピレンを均一に
塗布し粒子の重なりの少ない膜とし、その後にゴム表面
に該粒子層を付着させた後に、金型内に架橋成形する方
法もある。
【0012】本発明を複雑な形状のゴム栓例えば凍結乾
燥製剤用ゴム栓に適用する場合、例えば栓の脚部には特
開昭61−272134号公報に提案されるようにフッ
素樹脂フィルムを積層し、フランジ部に本発明に従い表
面にポリエチレン,ポリプロピレンの微粉末層を形成す
ることが好ましい。
【0013】
【実施例】以下本発明を実施例を挙げて説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。 (実施例1〜14及び比較例1〜7)下記表1、表2に
示す配合で、IIR〔EXXON Butyl 365
(商品名、Esso chemical Ltd)不飽
和度2.0モル%、ML1+8100 41〜49〕に表
1〜表3に示すエチレン−プロピレン共重合体及び/ま
たはポリエチレンを二本ロールで混合し、更に一軸押出
機で温度150〜180℃で加圧下に約2分間混練し、
樹脂をアロイ化した。別に加硫剤、加硫助剤はIIRの
親ゴム混合物(master bath)にして、該ア
ロイ化物にロールで均一に混合して、厚さ約8mmのシ
ートにロール分出しする。得られたシート面を微粉末の
ポリエチレンまたはポリプロピレン(表面層と称す)の
アルコール乳濁液(35重量%)にて浸し、乾燥してゴ
ムシート表面に均一な微粒子層を形成する。図2に示す
ゴム栓脚形の凹部を有する下金型面上に得られた配合ゴ
ムシートを置き、フランジ形の凹部を有する上金型にて
温度150℃で20分間加圧してゴム栓を成形する。次
に金型より出し、洗浄、乾燥してゴム栓を得る(本発明
品)。また、表3に示す配合で同様に操作して比較品ゴ
ム栓を作成した。
【0014】得られた本発明品の実施例1〜8、比較品
の比較例1〜7について、下記に従いゴム性の滑性試験
及び微粒子数試験を行った。 ゴム栓の滑性試験:ゴム栓をフッ素樹脂板の上に置
き、該樹脂下の一旦を固定し、他の一端を一定の速度で
上昇するときにゴム栓は移動する。この移動始める角度
を測定する。移動開始角度が小さい程、滑性は大きい。 微粒子数(ゴム栓より発生する粒子数の試験):
硬質ガラス瓶中にゴム栓10個を入れ、無塵水300m
lを加えて容器口をフィルムで包み、手にて2回転/秒
程度にて約20秒間振動する。その後1時間静置してか
ら光遮蔽型自動微粒子計測器(HIAC社製)にて水中
の微粒子の個数を測定する。なお、注射液中の5μm以
上の微粒子の存在は血管を閉塞する等の問題を起こすの
で、重要な試験項目となっている。各実施例、比較例の
配合、表面層の種類、ゴム栓の滑性(粘着性)、特殊試
験である微粒子数試験の結果を表1、表2、表3に合わ
せて示す。
【0015】
【表1】
【0016】
【表2】
【0017】
【表3】
【0018】なお、以上の表1、表2、表3中の1)〜1
2) は以下の通りを意味する。 1)架橋剤:1,1−ジ(t−ブチルペルオキシ)−3,
3,5−トリメチルシリルシクロヘキサン〔日本油脂
(株)製〕 2)架橋剤:N,N′−m−フェニレンビスマレイミド
〔川口化学(株)製〕 3)EPM〔三井EPT0045(商品名)三井石油化学
工業(株)製〕、プロピレン含量51重量%、ML1+4
100℃ 38 4)ポリプロピレン〔フローブレン(商品名)製鉄化学工
業(株)製〕、融点146℃、篩試験ASTM No.80
通過品 5)エチレン−プロピレンランダム共重合体〔三菱油化
(株)製〕、エチレン含有量3.4%、MFR15g/
10分、曲げ弾性率10.500kg/cm2 6)エチレン−プロピレンブロック共重合体〔BJ4H
(商品名)三井東圧化学(株)製〕、エチレン含有量1
2重量%、MFR20g/10分 7)EPDM〔三井EPT3045(商品名)三井石油化
学工業(株)製〕、プロピレン含量47重量%、ML
1+4 100℃ 38、ヨウ素価16 8)ポリエチレン〔フローセンUF(商品名)製鉄化学工
業(株)製〕、高密度法による製品、融点(ASTM
D2117)103〜111℃ 9)ポリエチレン〔ウルトゼックス(商品名)三井石油化
学工業(株)製〕、MFR18g/10分、ピカット軟
化点92℃、(L−LDPE) 10) 超高分子量ポリエチレン〔ハイゼックスミリオン2
40M(商品名)三井石油化学工業(株)製〕、融点
(ASTM D2117)135℃、篩試験ASTM N
o.80通過品 11) 酸化チタン〔石原産業(株)製〕 12) タルク(滑石、含水ケイ酸マグネシウム)、FDA
認可品である打粉に使用する中国タルクを使用 13) ゴム用クレー〔Burgese Pigment
(商品名)〕
【0019】得られた本発明品のうち実施例1、実施例
5、実施例11、実施例13、比較品のうち比較例3、
比較例7につき、第12改正日本薬局方による試験、特
殊な衛生試験を行った。試験結果を表4に示す。
【0020】
【表4】
【0021】表1〜表4に示すごとく、IIRにそれぞ
れEPM(実施例1)、EPDM(実施例4)、エチレ
ン−プロピレンランダム共重合体(実施例2)、エチレ
ン−プロピレンブロック共重合体(実施例3)を配合し
たものでは、ゴム表面にPP層を形成することにより、
ゴム栓の滑性が高くなり、ゴム表面からの微粒子剥離は
認められなかった。また同様にPPの代わりに表面PE
層を形成したものでもゴム栓の粘着性がなくなり、PE
の微粒子の剥離がなく、衛生上良好であった。ゴム栓本
体のゴム組成を実施例13または実施例14のものと同
様にして、表面層を形成しなかった比較例1、比較例2
のゴム栓は、微粒子数は少ないが、粘着性が高く、自動
打栓装置にかけて作業することができない。また工業用
品、タイヤ、ベルトなどのゴム製品で一般的に行われる
ように表面層としてタルクを用いた比較例3、比較例4
では、ゴム栓から発生する微粒子数が多く、衛生ゴム製
品として問題を生じる。ゴム配合率については、比較例
4、比較例5、比較例6に示すようにIIR含有率を低
くしてエチレン−プロピレン共重合体、ポリエチレン等
を配合すると、ポリエチレン表面層を形成しても衛生的
なゴム栓は得られない、あるいは弾性のないゴム栓とな
ってしまう。クレーの配合量の多い比較例7の場合も同
様である。日本薬局方による衛生試験についても上記と
同様の結果になった。
【0022】以上の実施例、比較例に用いたゴム栓の製
法は、ゴムの金型を変えて適用する、あるいは特開昭6
1−272134号公報、特開昭62−176450号
公報、特開平2−1275号公報等に記載される公知技
術のゴム栓に適用して、図4、図5に示す注射器の滑
栓、凍結乾燥用ゴム栓等を製造することができる。
【0023】実施例15 下記表5に示す配合剤をゴム用2本ロールにて配合し、
厚さを約4mmシートに分出し、そのゴム表面にポリエ
チレン粉末品(商品名ハイゼックスミリオン240M、
三井石油化学(株)製)を均一に散布し、過剰な粉を除
き、軟らかく圧してゴム表面に粉を粘着させた。
【0024】
【表5】
【0025】次に図5のゴム線脚部を積層成形したゴム
栓を同型ゴム栓より深い金型窪に入れて、上記で得られ
たポリエチレン粉末を散布した生地を置き、その上にゴ
ム栓フランジ部の凹を有する上金型を置いて、温度15
0℃で15分間加圧することにより本発明のゴム栓が得
られる。架橋成形したゴム栓を洗浄、乾燥して、第12
改正日本薬局方の衛生試験法に準拠した試験を行ったと
ころ、第12改正日本薬局方の規格値に適合していた。
【0026】
【発明の効果】本発明の医薬品用,医療用ゴム栓及びそ
の製法は、IIRを主成分とし、エチレン−プロピレン
共重合体及び/またはポリエチレンを配合することによ
って成形ゴム表面にポリエチレン及び/またはポリプロ
ピレンの微粒の固定させ、ポリエチレンまたはポリプロ
ピレンの微粒子層の形成を可能としたものであり、この
ような微粒子層の形成により、表面粘着性が改善され製
造作業工程における操作性がよくなり一般的な簡単な装
置、作業で製造できるゴム栓となった。また微粒子層の
形成により衛生性が向上し、第12改正日本薬局方、米
国局方、欧州局方その他の特殊且つ重要な衛生性試験に
合格できるゴム栓である。
【図面の簡単な説明】
【図1】はガラス容器に薬を充填した後、本発明のゴム
栓を打栓し、その上にアルミキャップを巻き締めて製品
とした状態を示す断面図である。
【図2】は全表面に微粒子層を形成した本発明ゴム栓の
断面図である。
【図3】はプラスチック容器外郭支持体内部に本発明の
ゴム栓を入れ込み、その上に上ブタを載せ、ゴム栓と外
郭支持体、上ブタが溶着された状態を示す断面図であ
る。
【図4】は本発明による滑栓を用いた注射器の断面図で
ある。
【図5】は凍結乾燥製剤のゴム栓として本発明を適用し
た一例を示し、栓の脚部はフッ素系樹脂フィルムを積層
し、フランジ部表面に本発明の微粒子層を設けたものの
部分断面図である。
【符号の説明】 1 表面層 2 ゴム質部 3 本発明のゴム栓 4 ガラス容器 5 薬 6 アルミキャップ 7 針刺し位置 8 プラスチック外部支持体 9 プラスチック上ブタ 10 注射器外筒 11 注射器の押し棒 12 表面層を有する滑栓 13 ゴム栓の脚部 14 フッ素系樹脂フィルム 15 ゴム栓のフランジ部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23/22 LCZ 7107−4J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソプレン−イソブチレン共重合ゴム6
    0〜90重量%と、エチレン−プロピレン共重合体およ
    びポリエチレンから選ばれる一種以上3〜50重量%と
    を含有して成るゴム成形体表面に微粒子のポリエチレン
    またはポリプロピレンが付着層として形成されてなるこ
    とを特徴とする医薬品用,医療用ゴム栓。
  2. 【請求項2】 イソプレン−イソブチレン共重合ゴム6
    0〜90重量%と、エチレン−プロピレン共重合体およ
    びポリエチレンから選ばれる一種以上3〜50重量%と
    を含有して成るゴム表面に、微粒子のポリエチレンまた
    はポリプロピレンの水又は溶剤液との混濁液を塗布もし
    くは浸漬した後乾燥してゴム表面に微粒子層を均一に形
    成した配合ゴムとし、該配合ゴムを加硫成形することを
    特徴とする医薬品用,医療用ゴム栓の製造方法。
  3. 【請求項3】 イソプレン−イソブチレン共重合ゴム6
    0〜90重量%と、エチレン−プロピレン共重合体およ
    びポリエチレンから選ばれる一種以上3〜50重量%と
    を含有して成るゴム表面に、微粒子のポリエチレンまた
    はポリプロピレンを均一に且つ微粒子の重なりを少なく
    振りかけることにより該微粒子をゴム表面に付着させ、
    その後加硫成形することを特徴とする医薬品用,医療用
    ゴム栓の製造方法。
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