JPH06169931A - 袖部を有する外科手術用覆布、およびその成形方法 - Google Patents

袖部を有する外科手術用覆布、およびその成形方法

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JPH06169931A
JPH06169931A JP4325625A JP32562592A JPH06169931A JP H06169931 A JPH06169931 A JP H06169931A JP 4325625 A JP4325625 A JP 4325625A JP 32562592 A JP32562592 A JP 32562592A JP H06169931 A JPH06169931 A JP H06169931A
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将夫 保木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外科手術用の覆布を改良して、患者の腕の付
根付近の立体的形状に良くフィットして、該覆布を患者
に対してずらせても良く順応することができ、かつ1枚
の基本シートと2枚のマチを容易に接合して安価に製造
することができ、しかも患者がアームボードに乗せて広
げた腕を覆い得るようにする。 【構成】 8は基本シートであり、点aは患者3の腋下
部である。点aから患者の頭の方向にU字状の切欠溝孔
8hを切り取り、切り出されたシートの片8jを側方に
広げてスペース9′を作り、ここにマチ9を接合する。
このマチ9の角にアール部9rが設けられていて、前記
U字状の切欠溝孔の底部のアール部8rに接合されて、
丸味のある立体的形状が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アームボードを備えた
手術台の上で、腕をアームボードに乗せた姿勢で寝かさ
れている患者に外科手術を施すための、腕覆い部(袖
部)を有する外科手術用覆布、および、該袖部を有する
外科手術用覆布を成形する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】外科用の覆布は、外科手術における切開
創と未消毒区域との間に防壁を設けるために用いられる
シートであって、使用条件に応じて防水処理や撥水処理
を施したり、患者の身体に貼着するための粘着剤層を設
けたりするが、原始的には長方形のリネンないし不織布
のシートである。しかし、医学の進歩に伴って外科手術
の態様が多様化し、外科手術に際して用いられる医療用
機械器具も複雑化,大型化したので、単なる長方形のシ
ートでは種々の不具合を生じるようになった。このよう
な不具合を解消するため、患者の腕を覆う部分(袖とも
呼ばれる)を有する外科手術用覆布や、マチを有する外
科手術用覆布などが種々提案されて公知になっている。
この「従来の技術」の項においては、後述する「発明が
解決しようとする課題」の前提となる、(イ)患者の胴
体および下肢を覆う本体部分と、患者の腕を覆う袖部と
を有するT字形の覆布、および、(ロ)麻酔医のアーチ
ないしスタンドによってカーテン状に張り渡される構造
のマチ付き覆布について、本発明に最も近い公知の先行
技術を次に説明する。説明の便宜上、患者は長方形のベ
ット状の手術台上に横たえられているものとし、覆布は
上記患者に覆い掛けて用いられる。以下、特に断わらな
い場合は患者の頭の方向を上と呼び、足を伸ばしている
方向を下と呼ぶものとする。
【0003】患者の腕を覆う袖部を有する覆布について
は特公平3−7372号公報記載の「手術用ドレープお
よびその形成方法」が公知である(以下、公知の手術用
ドレープと略称する)。図3(A)は該公知の手術用ド
レープの1実施例を示す斜視図であって、患者は手術台
9Aに乗せて横たえられている。この手術台9Aは台座
10Aによって水平に支持されており、その側方に患者
の腕を乗せるアームボード11Aが延び出し、患者は腕
を側方に広げて仰臥している。この公知の手術用ドレー
プにおいては、患者の胴体および下肢を覆うドレープ本
体部10と、患者の腕およびそれよりも上の部分を覆う
ドレープ横腕部分(前記公報ではT字形部と呼ばれてい
る)15とがT字形に接合されている。この種のドレー
プがT字形に構成される理由を図3(B)について述べ
ると、長方形の手術台9Aの幅寸法をWbとしたとき、
ドレープ本体部10の幅寸法Wは上記寸法Wbよりも適
宜に大きく設定され、その側縁13が患者および手術台
9Aを覆い余った部分が床に向かって垂下するように図
られている。しかし、この幅寸法Wを過大にすると床面
に触れて好ましくないので無制限に大きくはできない。
一方、1対のアームボード11Aの両端間の寸法lは患
者が両腕を広げたときの長さよりも適宜に大きくしなけ
ればならないので、どうしてもl>Wとなり、その結
果、ドレープ全体がT字状をなすようになる。上記のよ
うなT字形のドレープを工業的に生産する場合、図4に
示すような問題が有る。すなわち、同図(A)に示すよ
うに幅寸法が前記の寸法lよりも大きいシート素材を用
いて、平行斜線を付して示した1a,1bを切り捨て、
横腕部分1cを切り出してT字形のドレープ1を構成す
ると、材料の歩留まりが悪くて不経済である。上記のよ
うな材料経済に関する不具合を解消するため、図4
(B)に示すように2枚の長方形のシート2a,2bを
並べ、斑点を付して示した重なり合い部分を接合する技
術が公知である。しかし、この接合に縫合を用いると針
孔が出来て細菌の防壁としての機能が低下する。針孔を
生じさせないためには接着剤による接着、若しくは熱融
着が望ましいのであるが、図示の幅寸法Wのように比較
的長い区間を接着,若しくは熱融着する作業は相当困難
であってコスト高を招くという問題が有る。
【0004】前記公知の手術用ドレープは、基本的には
前掲の図4(B)に示したように2枚の長方形のドレー
プを縦,横に並べて接合するものであって、製造工程を
減少させるとともに材料を節減することを目的として次
のように構成されている。図5は前記公知の手術用ドレ
ープの1例を示す上面図であって、前掲の図3で述べた
ように胴体部10と横腕部分(袖部)15とを縦,横に
並べてT字形に接合されている。16は患者の頭側の上
縁、12は同じく足側の底縁(下縁)であり、13,1
4は胴体部の側縁、18,19は横腕部分の側縁であ
る。40は手術用の開口であり、43は補強材である。
44は、器具類を置くための滑り止め面を有する器具用
のパッドである。図示の11は前記胴体部10の上縁で
あり、17は前記横腕部分15の下縁である。これらの
上縁11と下縁17とは重ね合わされて接合される。こ
の接合部は次のように構成されている。すなわち、図6
は前記横腕部分15を抽出して描いた単品平面図であっ
て、実線で描かれているように切れ目が入れられる。こ
の切れ目の内、本図6において紙面の左右方向の線が前
掲の図5で説明した横腕部分下縁17となり、次のよう
に操作を経て胴体部の上縁11に重ね合わせて接合され
る。図6に示した切れ目17を入れた横腕部分15は、
図示の鎖線4を折り目として折り返される。折り返され
た状態を図7(A)に示す。さらに図示の鎖線6を折り
目として折り返されて図7(B)のようになり、前述し
た胴体部10が重ね合わされて接合される。先に図6で
示した鎖線4を折り目として折り返した片b,b′を図
6の状態に戻して横腕部分15を長方形に広げると、図
5に示した手術用ドレープの図の上半部と同様(ただし
開口40や補強材43は未だ設けられていない)にな
る。図示の11は胴体部10の上縁であり、図示の17
は横腕部分15の下縁であって、これらの上縁11と下
縁17とが重なり寸法tだけ重ね合わせて接合される。
上述の構成から容易に理解されるように、この場合の接
合部の長さは、ドレープ胴体部10の幅寸法Wと等し
い。
【0005】患者が側方に広げている腕を覆うように構
成された上記公知の手術用ドレープの応用例として、患
者に両腕を開かせるだけでなく両腕を開かせる場合、図
8に示すように胴体部10の底縁(下縁)12からドレ
ープ側縁13,14と平行に切れ目55,54を入れ、
鎖線56を折り目として折り返す技術も同公報に開示さ
れているが、この場合においても、腕覆い部(袖)を形
成するために胴体部10の上縁11と横腕部分15の下
縁17とを重ね合わせて接合する操作が必要であり、そ
の接合長さは胴体部10の幅寸法Wと等しい。
【0006】図4(A),(B)に示したT形ドレープ
の基本的形状は、同図(A)のように切り出して構成し
たT字状ドレープ1においても、2枚のシーツを接合し
て構成したT字状ドレープ2においても、その展開形状
は平面図形である。ところがこれらのドレープを実際に
患者に覆い掛けると、例えば前掲の図3に示したように
立体的形状をなさねばならない。この図3の例におい
て、手術台9Aから側方に延び出しているアームボード
11Aを無理なく覆うためには単純な平面図形のT字形
ドレープでは不充分であるため、前記公知の手術用ドレ
ープは図7に示したような折り返し襞が設けられてい
る。このように、ドレープを立体的に張り渡すための技
術として、特公昭57−58944号公報記載の「改良
された腕カバーのついた外科用覆い」が公知である(以
下、公知の外科用覆いと略称する)。
【0007】図9は上記公知の外科用覆いの1例を示す
斜視図、図10は同じく平面図である。図9に示した9
Aは手術台、12Aは該手術台に乗せて横たえられた患
者であって、腕を側方に広げてアームボード11Aに乗
せて仰臥している。10Aは手術台9Aの台座である。
この公知の外科用覆いも、その基本的な構成は胴体部分
14Aと横腕部分15Aとを縦,横に並べ、重ね合わせ
て接合(縫合,ノリづけ,熱封着など)されたものであ
る。20Aは窓割りであって、フラップ27Aと保護板
21Aとを備えている。24Aは器具用パッドであり、
25Aはチューブ取付用のツマミである。胴体部分14
Aの両側は手術台9Aの両側に垂れられてフラップ17
A,18Aを形成する。この公知の外科用覆いは、その
特徴的な構成として、横腕部分15Aの下縁に、胴体部
分14Aの両側と部分的に重なるように位置せしめて、
アームボードのフラップ18Aが接合されている。図1
0に示された16Aは横腕部分15Aと胴体部分14A
との固定部であり、19Aは横腕部分15Aとアームボ
ードフラップ18Aとの接合部である。
【0008】以上に説明したように、アームボードに乗
せられた患者の腕に覆いかけるための腕覆い(袖)を備
えたドレープ(覆いとも、覆布とも呼ばれる)が工夫さ
れている一方、ドレープを立体的に張り渡すための技術
として特開昭64−25845号公報記載の「外科用ド
レープおよびその製造方法」が提案されている(以下、
公知の外科用ドレープと略称する)。図3および図9に
示した公知例においては、ドレープで患者の頭部を覆っ
た形で使用されているが、この公知の外科用ドレープは
図11に示すようにドレープの一部を患者の首ないし胸
の付近から、地球に対して垂直上方に折り上げるように
構成されている。このような構成は、麻酔用アーチ若し
くはスタンドを覆うことを目的としたものであって、麻
酔医とそのスタッフを手術部位から遮蔽する垂直遮蔽壁
が形成される。図11に示した1Bは患者の胴体および
四肢を覆う第1の長方形部分であり、2Bは垂直遮蔽壁
を形成する第2の長方形部分である。患者12Aは手術
台9Aに乗せて横たえられている。この例において、手
術台9Aはアームボードを備えていない。図12は上記
公知の外科用ドレープの構成手順の説明図である。第1
の長方形部分1Bと第2の長方形部分2Bとを接合する
ため、第2の長方形部分2Bには図12(A)に示すよ
うに切頭V字形の切欠き3Bが設けられる。そして第1
の長方形部分1Bには図12(B)に示すように前記切
頭V字形の切欠き3Bと同形の切欠き4Bが設けられ
る。上記第2の長方形部分2Bを矢印cのごとく第1の
長方形部分1Bの上に重ねて、切頭V字形の切欠き3B
と同4Bとを重ね合わせ、図12(C)に示すように切
欠きに沿った継ぎ目5Bによって接合されている。この
継ぎ目5Bの長さ寸法は、図12(C)から容易に理解
されるごとく、第1の長方形部分1Bの幅寸法Wよりも
長い。この(C)図に鎖線で示した2本の平行線6B,
6Bは、手術台に覆い掛けたときに折り曲げられる線の
概要的な位置を示している。
【0009】外科用覆布の一部を地球に対して垂直に折
り上げる技術として、実開昭60−104114号公報
記載の「マチ付き覆布」が公知である(以下、公知のマ
チ付き覆布と略称する)。図13は該公知のマチ付き覆
布の説明図である。同図(A)に示すごとく長方形のベ
ッド状手術台1Cに乗せて横たえられている患者2Cを
単なる長方形のシート状覆布3Cで覆うと、該覆布3C
の上縁付近をスタンド4Cでカーテン状に張り渡すと、
引きつれ6Cを生じて不具合である。そこで公知のマチ
付き覆布は図13(B)に示すように構成される。すな
わち、長方形の手術台1Cよりも大きい長方形のシート
7Cを用い、その1対の長辺のそれぞれから短辺に平行
な切れ目8C,同8Cを入れ、この切れ目8C,8Cに
正方形のマチ布9C,同9Cが付記矢印のごとく挿入さ
れる。上記の切れ目8Cを入れると、図13(A)にお
いて引きつれ6Cを生じていた個所が同図(C)のよう
に広げられて、覆布の切れ目による空間Fを生じる。前
記のマチ布9Cは該切れ目空間Fに張り渡される形に挿
入され、該正方形のマチ布9Cの2辺が切れ目の縁に接
合されて立体的な遮蔽壁を完成する。
【0010】前記の各公知技術にはそれぞれ長短があっ
て未だ完全とは言い難い。たとえば、図5〜図8に示し
た公知の手術用ドレープでは、2枚の長方形のシートを
縦,横に並べて接合するという構成を必須の要件として
おり、その結果ドレープ胴体部10の幅寸法Wと等しい
長さの比較的長い接合作業(上縁11と下縁17との重
なり部の接合作業)を必要とする。このため加工設備が
大形,高価となり、製品コストが割高となる。図9,図
10に示した公知の外科用覆いも、前記公知の手術用ド
レープと同様に2枚の長方形のシートを縦,横に並べて
接合するという構成を必須の要件としおり、従って大
形,高価な加工設備が必要で製品コストが割高になる。
図11,図12に示した公知の外科用ドレープにおいて
は、図12(C)について説明したように第1の長方形
部分1Bの幅寸法Wよりも長い継ぎ目5Bを接合しなけ
ればならないので、前記公知の手術用ドレープおよび公
知の外科用覆いと同様に、大形、高価な加工設備を必要
とし、製品コストが割高となる。図13に示した公知の
マチ付き覆布は、2枚の長方形シートを縦,横に並べて
接合する構成ではなく、1枚の長方形のシート7Cに切
れ目8Cを入れてマチ布9Cを挿入し、該マチ布9Cの
2辺を上記切れ目8Cの縁に接合する構成であるから、
上記長方形のシート7Cの幅寸法に比して接合加工部の
長さ寸法が短く、加工設備が小形,安価で足りるが、上
記の切れ目を長方形のシート7Cの長辺に(短辺と平行
に)入れる構成であるため、該長方形のシート7Cの横
幅寸法は原形状よりも広くならない。従って、患者の腕
を側方に拡げさせてこれを覆うということは出来ない。
以上に説明した公知技術における不具合を解消して、
(a)基本とする長方形のシートの枚数が1枚で足り、
(b)上記長方形のシートの幅寸法よりも短い接合加工
で足り(従って加工設備が小形,軽量で、製品コストが
安く)、(c)患者の腕を側方に広げさせて、これを覆
うことができる、袖部を有する外科手術用の覆布を創作
するため、本発明者は、前掲の図13に示した公知のマ
チ付き覆布を母体として、次に述べるように画期的な改
良を加えた。この技術を前記の図13と比較対照して略
述すると次のごとくである。この公知技術においては、
(B)図に示したように切れ目8Cを長方形のシート7
Cの短辺と平行に設けたので、該切れ目8Cの長さに自
から限度が有り、その結果、比較的小さいマチ布9Cし
か挿入できなかった。そこで本発明においては長方形の
シート7Cに、例えば点線で示した仮想の切れ目1hの
ごとく、長方形のシートの長辺に平行な切れ目をいれ
る。このように長辺と平行な切れ目は、その長さ寸法に
制約が少なく、図示のマチ布9Cに比して大きいマチ布
(図示せず)を挿入することができる。上述の技術は本
出願人によって別途に特許出願中の発明(特願平4−1
42677号・以下、先願の発明という)。上記先願の
発明(図14参照)袖部を有する外科手術用覆布は、手
術台に患者を仰臥させたとき該患者の肩に相当する個所
の付近から手術台の側方に延びているアームボードを備
えた手術台で使用する外科手術用の覆布であって、その
1実施例に対応する図14を参照して説明すると、上記
手術台の、アームボードを除く本体部分の幅寸法よりも
大きい幅寸法と、該手術台の長手方向の長さ寸法とほぼ
等しく又はそれよりも大きい長さ寸法とを有する長方形
のシート1′を基本部材とし、上記手術台上の患者を上
記基本部材であるシートで覆ったとき、該患者の腋下付
近に対応する点aから該シートの上縁1cに向けて、側
縁1e,1fと平行な切れ目1g,1hが設けられてお
り、上記の切れ目の長さ寸法をLとし、前記の点aから
最寄りの側縁までの距離をSとして、L>Sであり、前
記の切れ目によって切り出された幅S,長さLのシート
片が基本部材であるシート1′の側方に折り返されてお
り、1辺の長さがほぼ寸法Lである正方形のマチ7の隣
接する2辺のそれぞれが、前記の切れ目の1対の切口の
それぞれに対向せしめられて接合されている。
【0011】前記の構成よりなる先願の発明の外科手術
用覆布の1実施例に対応する図14(A)について見れ
ば、患者の腋下に相当する点aからシートの上縁1cま
で、基本シート1′の長辺である側縁1e,1fと平行
に長さ寸法Lの切れ目1g,1hが設けられている。こ
の切れ目1g,1hは長辺と平行であるから長さの制約
が緩やかであって、その長さ寸法Lは基本シート1の幅
寸法Wよりは著しく短いが図示の寸法Sよりも長い。こ
のため、この切れ目1g,1hによって切り出された長
方形の片1j,1kを側方へ折り返すと図14(B)の
ように寸法L−Sだけ側方に張り出す。そこで、斑点を
付して示したマチ7を挿入して2辺を接合すると、患者
3の腕を覆うことができる。この場合、上記のマチ7の
接合部の長さ寸法はほぼLであり、基本シート1の幅寸
法Wよりも格段に短いので加工設備が小形,軽量,安価
で足り、加工コストも割高である。
【0012】図14および図15は上記先願の発明に係
る覆布を構成する手順を表わしており、図14(A)、
図15(A)、図15(B)、図14(B)の順に工程
を示している。
【0013】図14(A)に示した2は長方形の手術台
であって、3は患者である。この患者の肩の付近に位置
せしめて、前記手術台2から側方にアームボード5が延
出していて、前記の患者3はこのアームボード5に腕を
乗せている。図示の1対のアームボード5の両端の間の
寸法をlとし、手術台2の本体部分(アームボード5を
除いた部分)の幅寸法をWbとする。本図14(A)
は、説明の手順として基本シート1′で手術台2を覆っ
た状態を模式的に描いてあり、該基本シート1′の幅寸
法Wは手術台の幅寸法Wbよりも大きく、アームボード
の両端間の距離lよりも小さい。1cは前記基本シート
1′の上縁、1dは同じく下縁、1e,1fは同じく側
縁である。患者3の腋下付近の点aを設定する。この点
aは実体を有するものではなく、設計手順として定める
ものである。この点aは、患者3の右側腋下と左側腋下
との2点が定められ、この点aから上縁1cに向けて、
側縁1e,側縁1fと平行に切れ目1g,1hを入れ
る。この際、該切れ目1g,1hの長さをLとし、その
ぞれの点aから最寄りの側縁1e,1fまでの距離をS
として、S<Lとなるように関係各部の寸法を設定す
る。図示の1iは、切開手術のため基本シート1′に設
けられた開口である。本発明を実施する際、この開口1
iの位置および形状,寸法は適宜に設定することができ
る。前記の切れ目1g,1hによって、長方形の片1
j,1kが切り出される。これらの片1j,1kの幅寸
法はS,長さ寸法はLである。これらの片を図15
(A)に示すように外側に折り広げ、側縁1e,1fに
対して直角ならしめて畳むと図15(B)のようにな
る。このように折り畳んだ場合、上記1対の片1j,1
kは、それぞれ側縁1e,1fの外側へ寸法L−Sだけ
突出する。このため、上記1対の片1j,1kの両端の
間の距離はW+2(L−S)=W+2L−2Sとなる。
そして、本図15(B)に示したM区域およびN区域に
は、前記の片を折り広げた跡の正方形状のスペースを生
じ、その1辺の寸法はLである。図14(B)に示すよ
うに、上記の区域M,Nを覆う形に、1辺の長さが寸法
Lよりも若干大きい正方形のマチ7を当てがい、それぞ
れのマチ7の2辺を基本シート1′に接合(本実施例で
は接着剤による接着)する。このようにして、折り返し
た片1j,1kおよび接合したマチ7によって、患者3
の腕およびアームボード5を覆い得るようになる。この
図14(B)の全体的輪郭はT字状をなしている。すな
ちわ、図4(A),(B)に示した何れの方法にも属し
ない新規の方法によってT字状の覆布が形成され、しか
も、接着操作を必要とする個所の長さ寸法は基本シート
1の幅寸法Wよりも短い。以上のようにして先願の発明
では、(a)基本とする長方形のシートの枚数が1枚で
足り、(b)上記長方形のシートの幅寸法よりも短い接
合加工で足り(従って加工設備が小形,軽量で、製品コ
ストが安く)、(c)患者の腕を側方に広げさせて、こ
れを覆うことができる、という効果が得られた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は前記先願の
発明に係る袖部を有する外科手術用覆布を出願した後、
その実用性試験を続行して、所期の効果を確認するとと
もに、更に次に述べるような改善の余地の有ることを発
見した。すなわち、患者3の輪郭は不規則な曲面の連続
によって形成されており、直方体とか正多面体とかいっ
た幾何学的立体形状のように稜を有せず、丸味を帯びて
いる。
【0015】意補、図14に示された先願の発明に係る
外科手術用覆布は、直線状の切目(1g)に方形のマチ
(7)を接合した構成であって、その立体的形状は多面
体に類似していて、人体にフイットする丸味を有してい
ない。このため馴染みが良くない。特に、外科手術用の
実際面においては、一旦セットした覆布の位置を何らか
の事情によってずらさねばならなくなる場合が少なくな
い(例えば図14に示した切開手術用開口1iを患部に
合わせ直す等のため)。このような場合、袖付覆布の立
体的形状が患者の輪郭に良く馴染むのみならず、ずらす
事を許容し得る順応性を有していることが望ましい。同
様の事情が、手術部位の違いについても発生し、例えば
胸部手術のときと腹部手術のときとでは、身体に対する
外科用覆布の位置が変化するので、人体に対する順応
性,特に、両腕の付根付近に対する順応フィット性能の
良いことが強く要望される。
【0016】本発明は上述の事情に鑑みて為されたもの
であって、先願の発明に係る袖部を有する外科手術用覆
布を改良し、該先願の発明の長所(腕を覆うことがで
き、簡単で安価)を損うことなく、患者の輪郭に対して
より良くフィットし、患者に対してずらすことを許容す
る順応性の大きい袖部を有する外科用覆布、およびその
成形方法を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】前記先願の発明に係る袖
部を有する外科手術用覆布を改良した本発明の覆布につ
いて、その1実施例に対応する図2を参照し、図14
(先願の発明)と比較しつつ略述すると次のごとくであ
る。先願の発明は図14(A)に示すように直線状の切
れ目1hを設け、同図(B)に示すような方形のマチ7
を入れる。これに比して本発明は図2に示したように、
直線状の切れ目ではなくU字状の切欠溝孔8hを設け
る。そして同図2に示したように、偶角部にアール部9
rを設けたマチ9を入れる。その他の構成は先願の発明
と同様ないし類似である。
【0018】
【作用】上記の構成によれば、U字状の切欠溝孔に、角
に丸味のあるマチを入れるので丸味を帯びた立体形状と
なって人体の輪郭にフィットし、かつ、覆布をずらした
場合にも良く順応する。特に横腕部の張出し位置に余裕
が有り、両腕の付根付近が引きつれる虞れが無い。さら
に、手術部位の変化によって覆布と人体との相対的位置
が変わっても良く順応することができる。
【0019】
【実施例】図1および図2は本発明方法によって本発明
に係る袖部を有する外科手術用覆布を構成した1例の説
明図であって、図1,図2の順に加工の工程を表わして
いる。図1に示した2は手術台であって、3は患者であ
る。この患者の肩の付近に位置せしめて、前記手術台2
から側方にアームボード5が延出していて、前記の患者
3はこのアームボード5に腕を乗せている。図示の1対
のアームボード5の両端の寸法をlとし、手術台2の本
体部分(アームボード5を除いた部分)の幅寸法をWb
とする。本図1は、説明の手順として基本シート8で手
術台2を覆った状態を模式的に描いてあり、該基本シー
ト8の幅寸法Wは手術台の幅寸法Wbよりも大きく、ア
ームボードの両端間の距離lよりも小さい。8cは前記
基本シート8の上縁、8dは同じく下縁、8e,8fは
同じく側縁である。患者3の脇下付近の点aを設定す
る。この点aは実体を有するものではなく、設計手順と
して定めるものである。この点aは、患者3の右側脇下
と左側脇下との2点が定められ、この点aから上縁8c
に向けて、側縁8e,側縁8fと平行にU字状の切欠溝
孔8g,8hを設ける。この際、該切欠溝孔8g,8h
の長さをLとし、それぞれの点aから最寄りの側縁8
e,8fまでの距離をSとして、S<Lとなるように関
係各部の寸法を設定する。図示の8iは、切開手術のた
め基本シート8に設けられた開口である。本発明を実施
する際、この開口8iの位置および形状,寸法は適宜に
設定することができる。前記の切欠溝孔8g,8hによ
って、長方形の片8j,8kが切り出される。これらの
片8j,8kの幅寸法は約S,長さ寸法はLである。こ
れらの片を図2に示すように外側に折り広げ、側縁8e
に対して直角ならしめて畳む。
【0020】このように折り畳んだ場合、上記1対の片
8j,8k(ただし8kは図外)は、それぞれ側縁8
e,(8f)の外側へ寸法L−Sだけ突出する。図2に
ついて以上に説明したように片8jを折り畳むと、図示
の正方形状のスペース9′ができる。ここで重要なこと
は、前記U字状の切欠溝孔8g(図1)が単なる切れ目
ではなくて半円形状の底を有するU字状であるため、そ
の角の部分にアール部8r(図2)が形成される。この
アール部8rに対応するアール部9rを有するマチ9を
構成する。このマチ9は、一つの角に上記のアール部9
rを設けてあることの他はほぼ正方形であり、その1辺
の長さはL+αである。ここに寸法Lは前記スペース
9′の1辺の長さ寸法であり、αは接合代である。上記
のようにして、マチ9の2辺を基本シート8に接合(本
実施例では接着剤による接着)する。このようにして、
折り返した8j,8kおよび接合したマチ9によって、
患者3の腕およびアームボードを覆い得るようになり、
しかも前記アール部8rとアール部9rとの接合によ
り、丸味を帯びた立体形状となって患者の腕の付根付近
に良くフィットし、特に、開口8iの位置を修正するた
めに基本シート8をずらせた場合、患者の腕の付根付近
の立体形状に良く順応する。本例の覆布の全体的輪郭は
T字状をなしている。すなちわ、図4(A),(B)に
示した何れの方法にも属しない新規の方法によってT字
状の覆布が形成され、しかも、接着操作を必要とする個
所の長さ寸法は基本シート8の幅寸法Wよりも短い。以
上のようにして本実施例では、(a)基本とする長方形
のシートの枚数が1枚で足り、(b)上記長方形のシー
トの幅寸法よりも短い接合加工で足り(従って加工設備
が小形,軽量で製品コストが安く)、(c)患者の腕を
側方に広げさせて、これを覆うことができ、(d)覆布
を患者に対してずらせたとき、腕の付根付近の立体形状
に良く順応する(このため、ある一つの型式の外科用覆
布を胸部手術に用いたり腹部手術に用いたりしても腕の
付根付近の覆布が引きつれたりすることなく適合するこ
とができ、優れた順応性が得られる)。
【0021】いう効果が得られた。
【0022】以上に説明した本実施例の構成を、前述し
た各公知技術に比較すると次のごとくである。図3〜図
8に示した公知の手術用ドレープは、袖部を形成するた
めに2枚の長方形のシート(横腕部分16と胴体部1
0)を縦,横に並べて、長さ寸法W(シートの横幅)の
接合操作を必要としたが、本実施例においては1枚の基
本シート8と2枚のマチ9とによって構成され、その接
合長さは約寸法Lであって、上記寸法Wよりも著しく短
い。図9,図10に示した公知の外科用覆いも、2枚の
シート(14A,15A)を縦,横に並べて長い距離の
接合を必要としたが、本実施例は1枚の基本シート8と
2枚のマチ9とを、比較的短い寸法Lの接合操作で構成
し得る。図11,図12に示した公知の外科用ドレープ
は、2枚の長方形部分(1B,2B)を縦,横に並べ
て、長方形部分1Bの幅寸法Wよりも長い継ぎ目5Bに
沿って接合されているが、本実施例では1枚の基本シー
ト8と2枚のマチ9とを、接合部の長さL<Wで接合し
て構成することができる。図13に示した公知のマチ付
き覆布は、その(B)図に示したように切れ目8Cが長
方形のシート7Cの短辺と平行に設けられているため、
腕覆い(袖部)を成形することが出来なかったが、本実
施例は図1に示したようにU字状切欠溝孔8g,8hを
側縁(長辺)8e,8fと平行に設けて、長さ寸法L>
Sとしたので図1に示すように患者3が側方に広げた腕
およびアームボード5を覆うことができ、さらに麻酔用
アーチ若しくはスタンドを覆うこともできる。
【0023】図1,図2に示した実施例においては、1
枚の基本シート8に2本のU字状切欠溝孔8g,8hを
設けて2枚のマチ9を接合したが、上記実施例の変形例
として、左,右いずれか1個のU字状切欠溝孔を設けて
1枚のマチ9を接合することもでき、患者が側方に広げ
た片手を覆う場合に実用的効果が得られる。
【0024】
【発明の効果】以上に実施例を挙げて説明したように、
本発明は、患者の肩に相当する個所の付近から手術台の
側方に延びているアームボードを備えた手術台で使用す
る外科手術用の覆布を形成する場合、上記手術台の、ア
ームボードを除く本体部分の幅寸法よりも大きい幅寸法
と、該手術台の長手方向の長さ寸法とほぼ等しく又はそ
れよりも大きい長さ寸法とを有する長方形のシート
(8)を基本部材とし、上記手術台上の患者を上記基本
部材であるシートで覆ったとき、該患者の腋下付近に対
応する点(a)から該シートの上縁(8c)に向けて、
側縁(8e,8f)に平行なU字状の切欠溝孔8g,8
hを設け、上記切欠溝孔の長さ寸法をLとし、前記の点
(a)から最寄りの側縁までの距離をSとして、L>S
ならしめ、前記切欠溝孔によって切り出された幅S,長
さLのシート片を基本部材であるシート(8)の側方に
折り返し、1辺の長さがほぼ寸法Lで、その一角にアー
ル部を設けた正方形状のマチ(9)の隣接する2辺のそ
れぞれを、前記の切欠溝孔の切口のそれぞれに対向せし
めて接合するという、全く新規な方法によって、新規な
構成の袖部を有する外科用覆布を形成し、この新規な外
科用覆布は1枚の基本シートと2枚若しくは1枚のマチ
を用いて容易に安価に(短い接合長さで)構成され、し
かも患者が側方に広げた腕を覆うことができ、さらに麻
酔用アーチやスタンドを覆うこともできる。その上、こ
の外科用覆布を患者に対してずらしたとき、患者の腕の
付根付近の立体的形状に良くフィットして順応し得ると
いう優れた実用的効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る外科手術用覆布の1実施例を示
し、基本シートと手術台との寸法関係を表わした説明図
である。
【図2】上記実施例において切り出された片8jを開く
工程の説明図である。
【図3】公知の手術用ドレープの1例を示し、患者に覆
いかけた状態を描いた斜視図である。
【図4】患者の腕を覆うためのT字形ドレープの成形に
関する公知技術を示す平面図である。
【図5】前記公知の手術用ドレープの1例を示し、要部
の寸法記号を記入した平面図である。
【図6】上記公知の手術用ドレープを成形する場合の切
れ目を説明するための要部平面図である。
【図7】(A)は上記の切れ目を入れた部分を折り返し
た状態の平面図、(B)は上記返した部分をさらに折り
広げて胴体部と重ね合わせて接合する作業の説明図であ
る。
【図8】前記公知の手術用ドレープの変形例として、股
覆い部を併設する作業の説明図である。
【図9】公知の外科用覆いの1例を示し、両腕を拡げた
患者に覆い掛けた状態の斜視図である。
【図10】上記公知の外科用覆いの1例を示し、各構成
部材の接合を完了した状態の平面図である。
【図11】公知の外科用ドレープの1例を示し、患者の
首よりも上方を折り上げた状態の斜視図である。
【図12】上記公知のドレープの成形工程を示し、
(A),(B)は分解図、(C)は完成図である。
【図13】公知のマチ付き覆布の1例を示し、(A)は
患者を覆うとともにスタンドに張り渡した状態の斜視
図、(B)は成形工程を示す平面図、(C)は同じく斜
視図である。
【図14】先願の発明を示し、(A)は患者3と手術台
2とアームボード5と基本シート1′との関係を説明す
るための説明図、(B)は患者3と製品との関係を示す
平面図である。
【図15】上記先願の発明における工程説明図である。
【符号の説明】
1…T字形のドレープ、1′…基本シート、1c…上
縁、1d…下縁、1e,1f…側縁、1g,1h…切れ
目、1i…開口、1j,1k…前記の切れ目によって切
り出された片、2…手術台、3…患者、5…アームボー
ド、7…マチ、8…基本シート、8c…上縁、8d…下
縁、8e,8f…側縁、8g,8h…U字状の溝孔、8
1,8h1…U字状の底、8i…開口、8i,8k…切
り出されたシーツ片、8r…アール部、9…マチ、9′
…スペース、9r…アール部、10…胴体部、15…横
腕部分(袖部)、17…切れ目、18…フラップ、W…
長方形のシートの横幅寸法。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手術台に患者を仰臥させたとき該患者の
    肩に相当する個所の付近から手術台の側方に延びている
    アームボードを備えた手術台で使用する外科手術用の覆
    布であって、 上記手術台の、アームボードを除く本体部分の幅寸法よ
    りも大きい幅寸法と、該手術台の長手方向の長さ寸法と
    ほぼ等しく又はそれよりも大きい長さ寸法とを有する長
    方形のシート(8)を基本部材とし、 上記手術台上の患者を上記基本部材であるシートで覆っ
    たとき、該患者の腋下付近に対応する点(a)に底部を
    位置せしめて、該シートの上縁8cから、側縁(8e,
    8f)と平行な細長いU字状の切欠溝孔(8g,8h)
    が設けられており、上記切欠溝孔の長さ寸法をLとし、
    前記の点(a)から最寄りの側縁までの距離をSとし
    て、L>Sであり、 前記の切欠溝孔によって切り出された幅S,長さLのシ
    ート片が基本部材であるシート(8)の側方に折り返さ
    れており、 1辺の長さがほぼ寸法Lであり、少なくとも一つの頂角
    に丸味を付された正方形のマチ(9)の、上記の丸味を
    付された頂角を挾む2辺のそれぞれが、前記の切欠溝孔
    の平行2辺のそれぞれに対向せしめられて接合されてい
    ることを特徴とする、袖部を有する外科手術用覆布。
  2. 【請求項2】 前記の基本部材であるシート(8)は、
    これを患者に覆い掛けたとき該患者の胴体の何れかの部
    分に対応する切開手術用の開口が設けられていることを
    特徴とする、請求項1に記載した袖部を有する外科手術
    用覆布。
  3. 【請求項3】 前記長方形のシート(8)の幅寸法をW
    とし、前記の手術台の両側に延び出した1対のアームボ
    ードの両端の間の寸法をlとして、W<lであることを
    特徴とする、請求項1に記載した袖部を有する外科手術
    用覆布。
  4. 【請求項4】 前記の各寸法について、(W+2L−2
    S)>lであることを特徴とする、請求項3に記載した
    袖部を有する外科手術用覆布。
  5. 【請求項5】 前記の基本部材であるシート(8)の1
    枚について、前記切欠溝孔の数およびマチの数がそれぞ
    れ1個であることを特徴とする、請求項1に記載した袖
    部を有する外科手術用覆布。
  6. 【請求項6】 前記の基本部材であるシート(8)の1
    枚について、前記切欠溝孔の数およびマチの数がそれぞ
    れ2個であることを特徴とする、請求項1に記載した袖
    部を有する外科手術用覆布。
  7. 【請求項7】 手術台に患者を仰臥させたとき該患者の
    肩に相当する個所の付近から手術台の側方に延びている
    アームボードを備えた手術台で使用する外科手術用の覆
    布を形成する場合、 上記手術台の、アームボードを除く本体部分の幅寸法よ
    りも大きい幅寸法と、該手術台の長手方向の長さ寸法と
    ほぼ等しく又はそれよりも大きい長さ寸法とを有する長
    方形のシート(8)を基本部材とし、 上記手術台上の患者を上記基本部材であるシートで覆っ
    たとき、該患者の腋下付近に対応する点(a)に底部を
    位置せしめて、該シートの上縁8cから、側縁(8e,
    8f)と平行な細長いU字状の切欠溝孔(8g,8h)
    が設けるとともに、上記切欠溝孔の長さ寸法をLとし、
    前記の点(a)から最寄りの側縁までの距離をSとし
    て、L>Sとし、 前記の切欠溝孔によって切り出された幅S,長さLのシ
    ート片が基本部材であるシート(8)の側方に折り返
    し、 1辺の長さがほぼ寸法Lであり、少なくとも一つの頂角
    に丸味を付された正方形のマチ(9)の、上記の丸味を
    付された頂角を挟む2辺のそれぞれを、前記の切欠溝切
    欠溝孔孔の平行2辺のそれぞれに対向せしめて接合する
    ことを特徴とする、袖部を有する外科手術用覆布の成形
    方法。
  8. 【請求項8】 前記の基本部材であるシート(8)に、
    これを患者に覆い掛けたとき該患者の胴体の何れかの部
    分に対応する切開手術用の開口(8i)を設けることを
    特徴とする、請求項7に記載した袖部を有する外科手術
    用覆布の成形方法。
  9. 【請求項9】 前記長方形のシート(8)の幅寸法をW
    とし、前記の手術台の両側に延び出した1対のアームボ
    ードの両端の間の寸法をlとして、W<lとすることを
    特徴とする、請求項7に記載した袖部を有する外科手術
    用覆布の成形方法。
  10. 【請求項10】 前記の各寸法について、(W+2L−
    2S)>lとすることを特徴とする、請求項9に記載し
    た袖部を有する外科手術用覆布の成形方法。
  11. 【請求項11】 前記の基本部材であるシート(8)の
    1枚について、前記の切れ目の数およびマチの数をそれ
    ぞれ1個とすることを特徴とする、請求項7に記載した
    袖部を有する外科手術用覆布の成形方法。
  12. 【請求項12】 前記の基本部材とするシート(8)の
    1枚について、前記の切れ目の数およびマチの数をそれ
    ぞれ2個であることを特徴とする、請求項7に記載した
    袖部を有する外科手術用覆布の成形方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007181665A (ja) * 2005-12-08 2007-07-19 Eiji Takeda 施術用シート
JP2016096842A (ja) * 2014-11-18 2016-05-30 ナガイレーベン株式会社 サージカルドレープ
JP7125189B1 (ja) * 2022-04-21 2022-08-24 浩二 上野 医療用シート

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JP7125189B1 (ja) * 2022-04-21 2022-08-24 浩二 上野 医療用シート

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