JPH06169892A - 非観血血圧測定装置 - Google Patents

非観血血圧測定装置

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JPH06169892A
JPH06169892A JP4326633A JP32663392A JPH06169892A JP H06169892 A JPH06169892 A JP H06169892A JP 4326633 A JP4326633 A JP 4326633A JP 32663392 A JP32663392 A JP 32663392A JP H06169892 A JPH06169892 A JP H06169892A
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貞二 鵜川
Tatsuo Yoshida
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  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)
  • Measurement Of The Respiration, Hearing Ability, Form, And Blood Characteristics Of Living Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 振動や体動などによるノイズが混入しても誤
差を抑えて血圧値を信頼性よく測定できるようにする。 【構成】 カフ4と、カフ圧を検出する圧検出器9と、
カフ4を加圧するカフ圧コントロール用ポンプ8と、カ
フ4による身体の加圧部分に異なる2波長の光を照射す
る発光部5と、この発光部5から身体に入射された光の
透過光量または反射光量を検出する受光部6A,6B
と、この受光部6A,6Bから得られる受光信号中の各
波長の直流成分と脈波成分を分離する復調回路11と、
この復調回路11からの検出出力が取り込まれ、カフ加
圧前に測定した酸素飽和度から許容ばらつき範囲を算出
するとともに、カフ圧を上昇されていった過程で測定し
た酸素飽和度がこの許容ばらつき範囲内にあるか否かを
判定して、許容ばらつき範囲内にあれば、脈波成分(光
電容積脈波信号)の振幅値とカフ圧とから、被験者の血
圧値を算出し、許容ばらつき範囲内になければ、その時
点で取り込まれた脈波成分を無効とする処理を行なうC
PU1とを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被験者の血圧値を容積
振動法を用いて非観血的に測定するための非観血血圧測
定装置に関し、特に同時に測定される酸素飽和度のばら
つきの程度に基づいて、振動などに起因した血圧値の測
定誤差を補正できるように改良した血圧測定装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、被験者の血圧値を非観血的に測定
する方法としては、たとえば光電容積振動法が知られて
いる。この光電容積振動法では、指に巻いたカフの圧を
昇圧または減圧させていったときに、血圧によって起こ
る微弱な振動の変化すなわち血管の容積変化を、発光素
子からの透過光を受ける受光素子で検出し、この受光素
子から出力される受光信号の交流成分である光電容積脈
波信号の振幅とカフ圧とから血圧値を測定するものであ
る。図7には、カフ圧を直線的に上昇していったときに
得られる光電容積脈波とカフ圧との関係が示されてお
り、容積振動法では容積脈波が最大振幅値Lに到達した
ときのカフ圧から平均血圧値Pmを求めることができ、
カフ圧をさらに上昇して最大振幅値Lのたとえば20%
に達したときのカフ圧を最大血圧値Psとして測定する
ことができる。また、最小血圧値Pdはカフ圧を0mm
Hgから上昇していく過程で観測される容積脈波の包絡
線の変曲点Mにおけるカフ圧から求めることができる。
このような光電容積振動法を用いた血圧測定の詳細につ
いては、臨床モニター研究会が刊行する「臨床モニター
Vol13 No1 1990年」に記載されてい
る。また、特開平2−305555号の公報には、容積
振動法による血圧測定と酸素飽和度の測定を同時に行な
えるようにした装置が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述したように容積振
動法による従来の血圧測定装置では、光電容積脈波を検
出して血圧値を測定するものであるから、救急車に被験
者が載せられているときのように外部から振動の混入が
ある場合や、体動などに起因したノイズの混入がある場
合に、測定誤差の発生を避けることができなかった。
【0004】本発明は、このような従来の技術が有する
課題を解決するために提案されたものであり、振動や体
動などによるノイズが混入しても誤差を抑えて血圧値を
測定できる非観血血圧測定装置を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明による非観血血圧測定装置は、被験者の身体の
一部に装着されるカフと、このカフによって被験者の身
体に対して加圧されるカフ圧を検出する圧検出器と、入
力される昇圧制御信号によってカフを加圧するか、減圧
制御信号の入力によってカフ圧を降下させる加圧手段
と、上記カフによる身体の加圧部分に赤色光と赤外光の
異なる2波長の光を照射する発光部と、この発光部から
身体に入射された光の透過光量または反射光量を検出す
る受光部と、この受光部から得られる各波長の受光信号
中の直流成分と脈波成分を分離する信号成分分離手段
と、この信号成分分離手段から得られる各波長の直流成
分と脈波成分から2波長についての動脈血流による吸光
度の脈動成分の比を算出し、この吸光度の比から酸素飽
和度を算出する酸素飽和度演算手段と、この酸素飽和度
演算手段で求められる、上記カフによる加圧前の被験者
の酸素飽和度の値を平均し、この平均値から許容ばらつ
き範囲を算出する許容ばらつき範囲算出手段と、許容ば
らつき範囲を求めたあとに、上記圧検出器からの検出出
力を受けながら昇圧制御信号を上記加圧手段に出力する
か、一度昇圧したカフ圧を降下させる減圧制御信号を上
記加圧手段に出力するカフ圧制御手段と、このカフ圧制
御手段によってカフ圧が昇圧されていく測定過程、また
は減圧されていく測定過程において求められた酸素飽和
度の値が、上記許容ばらつき範囲内にあるか否かを判定
する判定手段と、上記測定過程において上記信号成分分
離手段によって得られる脈波信号の中から、この判定手
段による判定結果に基づいて有効脈波を選び出し、この
有効脈波信号の振幅値と上記圧検出器から得られるカフ
圧の値とから被験者の血圧値を容積振動法により算出す
る血圧値測定手段とを有している。
【0006】つぎに、本発明の基本的な考え方を説明す
る。カフ4を被験者の身体の一部、たとえば手指に巻き
付けて測定を行なう場合、発光部5と受光部6A(図1
参照)で挟み込まれる生体組織7は、図3(a)に示す
ように模式化される。ここで、7aは血液を含まない組
織部分であり、7bは脈動する動脈血、7cは静脈血で
ある。この生体組織7に、発光部5から赤色光と赤外光
の異なる2波長λ1,λ2の光を時分割に照射すると、
受光部6Aからは図3(c),(d)に示すような各波
長λ1,λ2の透過光出力が得られる。これら各波長の
透過光の光強度は、それぞれ直流成分I1DC ,I2DC
脈波成分(交流成分)ΔI1 ,ΔI2 が重畳したものと
して検出され、赤色光の波長λ1の吸光度の脈動成分Δ
A1と赤外光の波長λ2の吸光度の脈動成分ΔA2は、
次式により算出される。 ΔA1=ΔI1 /I1DC ΔA2=ΔI2 /I2DC 2波長λ1,λ2の吸光度の脈動成分の比Фは、これら
ΔA1,ΔA2を用いて次式により与えられる。 Ф=ΔA1/ΔA2 酸素飽和度Sは、この吸光度の比Фの関数fとして算出
することができる。 S=f(Ф)
【0007】セントラル・プロセッシング・ユニット
(以下、CPU1という)によって構成される酸素飽和
度演算手段では、第1の測定領域であるカフ圧が加えら
れる前、すなわちカフ圧が0mmHgのときの酸素飽和
度Sがまず測定される。このとき被験者に振動や体動に
よるノイズが混入すると、受光部からは図4(a),
(b)に示すようなノイズ成分Nを含んだ透過光出力が
検出される。したがって、このノイズ成分混入時に測定
された酸素飽和度Sの測定値は図4(c)中に×印で示
すように安静時に測定された値(○印で示す)に比べて
ばらつく。CPU1により構成される許容ばらつき範囲
算出手段では、この第1の測定領域で測定されたばらつ
きを持つ酸素飽和度Sの平均値Kを求め、この平均値K
に対して適当な定数Aで決められる許容度(±A%)を
乗算することで、許容ばらつき範囲δを算出する。ここ
で、許容度は被験者が受ける振動(被験者が救急車に載
せられていれば救急車から受ける振動)など、被験者が
置かれている測定環境によって予め決められる値であ
り、CPU1には任意に設定されるこの許容度の値を外
部から入力できる。
【0008】続いて、CPU1により構成されるカフ圧
制御手段の制御を受ける加圧手段により図3(b)に示
すようにカフ圧が直線的に上昇されると、カフ4によっ
て被験者の手指が徐々に締め付けられることで、減光要
素となる動脈血7bと静脈血7cが徐々に排除され(図
3(a)参照)、受光部6Aで検出される透過光の光強
度は徐々に強まっていく。この領域を第2の測定領域と
する。さらにカフ圧を上昇し、カフ圧が動脈圧以上にな
ると、血液が全て排除されて組織部分7aだけとなるの
で、受光出力の光強度の変化は非常に小さくなる。この
領域を第3の測定領域とする。この第2および第3の測
定領域における酸素飽和度Sが酸素飽和度演算手段で毎
拍測定されると、CPU1により構成される判定手段で
は、測定結果が許容ばらつき範囲δ内にあるか否かが判
定される。実際には、測定された酸素飽和度Sの値と平
均値Kとの差が算出され、この算出結果が許容ばらつき
範囲δ内にあるかどうかが認識される。なお、平均値K
に許容ばらつき範囲δを加えたものを許容ばらつき範囲
δ´とし、実測された酸素飽和度Sがこの許容ばらつき
範囲δ´内にあるか否かを判定してもよい。
【0009】一方、信号成分分離手段では、この第2お
よび第3の測定領域において少なくとも一方の波長の受
光信号から光電容積脈波を分離する。CPUにより構成
される血圧値測定手段では、この光電容積脈波の振幅値
を測定し、判定手段において酸素飽和度Sの測定結果が
許容ばらつき範囲δ内にあると判定された場合に、有効
波形のこの光電容積脈波の振幅値とカフ圧値とから被験
者の平均血圧値Pm、最高血圧値Psおよび最低血圧値
Pdを測定する。酸素飽和度Sの測定結果が許容ばらつ
き範囲δから逸脱していると判定された場合には、その
時点で分離された光電容積脈波を無効とする処理を行な
い、この光電容積脈波を用いた血圧値の算出は行なわな
い。このような処理手順を踏んで、容積振動法による血
圧測定を行なうことにより、被験者が第2の測定領域に
おいて大きな振動などを受けた場合における測定結果
や、脈波は検出されないにもかかわらず脈波と誤認識さ
れる振動などによる外来ノイズの交流成分が検出される
第3の測定領域での測定結果を無効とすることができ、
より信頼性の高い測定が可能となる。
【0010】一方、カフ4を被験者の上腕部に装着する
場合は、透過光を検出できないので、図5に示すように
発光部5と受光部6Bを同じ面に一定距離を置いて配
し、発光部5から発せられた光が生体組織7中によって
減光されたあとの反射光を受光部6Bで検出する。この
場合図6(a),(b)に示すように、カフ圧を直線的
に上昇していくと、発光部5と受光部6Bの距離に対応
する光路長Dは一定に保たれるが、脈動を含む動脈血7
bと静脈血7cが徐々に排除されていくので、受光部6
Bで検出される反射光の光強度は図3(c),(d)お
よび図4(a),(d)に示す検出波形と同様に徐々に
上昇していく。カフ圧が動脈圧を超えると、血液が全て
排除され組織部分7aだけとなるので、反射光の光強度
の変化は極端に小さくなる。このような反射光を検出し
て行なう測定方法でも、上述した処理手順に基づいて血
圧値を信頼性よく測定できる。
【0011】
【実施例】以下、本発明による非観血血圧測定装置の具
体的な実施例を図面に基づき詳細に説明する。図1のブ
ロック図に、この血圧測定装置の一実施例を示す。この
図で、被験者の身体の一部、たとえば手指に装着される
カフ4の内面には、被験者の生体組織7に光を照射する
発光部5と、この発光部5の反対側に生体組織7を挟ん
で配された受光部6Aとが一体に取り付けられている。
ここで、生体組織7は血液を含まない組織部分7aと動
脈血7bと静脈血7cとで構成されているとする(図3
(a)参照)。発光部5は、この実施例では異なる2波
長の光を発する発光素子、たとえば2個の発光ダイオー
ド5a,5bによって構成されている。各発光ダイオー
ド5a,5bからは、第1の波長λ1として660nm
の赤色光、第2の波長λ2として940nmの赤外光が
発せられる。なお、このように2個の発光ダイオードを
用いるのではなく、光源の前面部に配した各色のフィル
タを切り換えることで、2波長の光を発するようにした
構成も可能である。受光部6Aは、たとえばフォトトラ
ンジスタなどの受光素子によって構成されており、発光
部5から発せられた光が生体組織7を透過したあとの透
過光量がこの受光部6Aによって検出される。
【0012】カフ4は、駆動回路を含むカフ圧コントロ
ール用ポンプ8にエアチューブ8aによって接続されて
おり、加圧手段をなすこのポンプ8にCPU1から制御
信号が入力されることにより、カフ4の昇圧、または減
圧、カフ圧の解除などが行なわれる。カフ4によって生
体組織7が加圧されるのときのカフ圧は、圧検出器9に
よって検出され、この圧検出器9の出力がA/Dコンバ
ータ12によってディジタル信号に変換されたあとに、
CPU1に取り込まれる。また、CPU1の制御を受け
るタイミング発生回路2からは、各発光ダイオード5
a,5bを時分割に順次発光させるためのタイミングを
決めるパルス信号がドライバ回路3の各バッファ3a,
3bに出力されるとともに、受光部6Aの出力信号から
各波長λ1,λ2ごとの受光信号を分離するためのタイ
ミング信号が復調回路11に出力される。各バッファ3
a,3bは入力されるタイミングパルス信号を順次増幅
して、各発光ダイオード5a,5bを駆動する。これに
より、各発光ダイオード5a,5bからは第1および第
2の波長λ1,λ2の光が生体組織7に向けて順次照射
される。受光部6Aでは、各発光ダイオード5a,5b
から発せられた光が生体組織7を透過することにより減
光されたあとの透過光量が検出され、この受光出力信号
が入力増幅器10で増幅されたあとに、復調回路11に
供給される。信号成分分離手段をなす復調回路11で
は、入力信号をタイミング信号に基づいて各波長λ1,
λ2ごとの受光信号に分離するとともに、各受光信号を
直流成分と脈波成分に分離する。この復調回路11から
出力されるそれぞれの信号成分は、A/Dコンバータ1
2によってディジタル信号に変換されたあとに、CPU
1に取り込まれる。このCPU1には、カフ加圧前に測
定される酸素飽和度Sの平均値Kから、許容ばらつき範
囲δを算出するときに用いられる許容度(±A%)を外
部から設定することができる。
【0013】つぎに、このように構成される非観血血圧
測定装置の動作を図2の動作流れ図を参照して説明す
る。まず、測定開始時点ではカフ4は非加圧状態にあ
り、カフ圧は0mmHgに保たれている(ステップS
1)。この状態で、発光部5の各発光ダイオード5a,
5bからは各波長λ1,λ2の光が順次生体組織7に向
けて発せられ、受光部6Aで透過光量が検出される。こ
の受光出力信号は、各波長λ1,λ2ごとに直流成分と
脈波成分とに分離され、CPU1に取り込まれる(ステ
ップS2)。CPU1では、前述した動作手順に基づい
て入力信号を処理し、酸素飽和度Sを毎拍測定するとと
もに、求めた酸素飽和度Sの平均値Kを算出する(ステ
ップS3)。さらに、この平均値Kに対して許容度(±
A%)を乗じて許容ばらつき範囲δを算出する(ステッ
プS4)。続いて、CPU1は、カフ圧コントロール用
ポンプ8に昇圧制御信号を出力する。これにより、ポン
プ8によってカフ4の圧が直線的に上昇される(ステッ
プS5)。このカフ圧の上昇過程において、ステップS
2と同様な処理がなされ、受光信号から分離された各波
長λ1,λ2ごとの直流成分と脈波成分がCPU1に取
り込まれる(ステップS6)。CPU1では、検出され
た脈波成分すなわち光電容積脈波信号の振幅値を測定す
るとともに、酸素飽和度Sを測定する(ステップS7〜
S8)。続いて、CPU1は、測定した酸素飽和度Sの
値とステップS3で求めた平均値Kの差を算出し、この
差がステップS4で求めた許容ばらつき範囲δ内にある
か否かを判定する(ステップS9〜S10)。平均値K
との差が許容ばらつき範囲δ内にあると判定されれば、
ステップS11に移行する。一方、振動や体動などに起
因したノイズの影響で許容ばらつき範囲δ外にあると判
定された場合は、その時点で検出された光電容積脈波信
号を無効とする処理がなされる(ステップS12)。続
いて、ステップS13においてカフ圧が設定された最大
値たとえば180mmHgに達したか否かが判断され、
最大カフ圧に達していなければ、ステップS5に戻り、
同様な処理が繰り返される。この一連の処理により、ス
テップS11において毎拍ごとの有効な光電容積脈波信
号の振幅値とカフ圧値とから被験者の平均血圧値Pm、
最高血圧値Psおよび最低血圧値Pdが算出される。ス
テップS13において、最大カフ圧に達していると判定
された場合は、カフ圧が解除され測定が終了される(ス
テップS14)。
【0014】なお、カフ圧が最大圧に達したあとに、C
PU1からカフ圧コントロール用ポンプ8に減圧制御信
号を送り、カフ圧を直線的に降下させていく過程におい
ても、再度血圧測定を行なうようにすれば、より確度の
高い測定が可能である。
【0015】このような一連の処理に基づき容積振動法
による血圧測定を行なうことによって、脈ではない振動
などによるノイズ成分を脈と誤認識する結果、酸素飽和
度Sが正しい値と大きくかけ離れる第3の測定領域(図
4(c)参照)における測定結果を除外できるととも
に、脈が検出され相対的にS/Nが大きく、酸素飽和度
Sにばらつきの少ない第2の測定領域で、一時的に許容
外の大きなノイズ成分が混入した場合にその測定結果を
除外できるので、信頼性の高い測定が行なえる。
【0016】つぎに、カフ4を被験者の上腕部に装着し
て測定を行なう場合の実施例を説明する。この例では、
図1に破線で示すようにカフ4の内面に発光部5と受光
部6Bとが直線上の一定距離を隔てて取り付けられてい
る。この一定距離が、発光部5と受光部6Bを隔てる光
路長Dとなる。この場合、発光部5の各発光ダイオード
5a,5bからは2つの波長λ1,λ2の光が順次生体
組織7に向けて発せられ、生体組織7中で減光されたあ
との反射光量が受光部6Bで検出される。この場合にお
ける血圧の測定手順は、図2の流れ図に基づいて行なう
ことができる。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、従
来の容積振動法では測定が困難であった振動や体動など
が伴う測定環境下でも、被験者の血圧値を信頼性よく測
定できる。これにより、従来問題が多かった救急車内で
の血圧測定の信頼性を大きく向上でき、救急医療の場に
おいて資する効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による非観血血圧測定装置の一実施例を
示すブロック図である。
【図2】図1の血圧測定装置の動作手順を示す流れ図で
ある。
【図3】(a)は透過光を検出して血圧値を測定する場
合における生体組織の模式図、(b)は測定時における
カフ圧の上昇変化を示す図、(c)はこのとき検出され
る波長λ1の受光波形図、(d)は波長λ2の受光波形
図である。
【図4】(a)はノイズ混入時における波長λ1の受光
波形図、(b)はこのときの波長λ2の受光波形図、
(c)はノイズ混入時における酸素飽和度のばらつきの
程度を示す図である。
【図5】受光部で生体組織中を通過したあとの反射光が
どのように受光されるかを示す説明図である。
【図6】(a)は反射光を検出して血圧値を測定する場
合における生体組織の模式図、(b)は測定時における
カフ圧の上昇変化を示す図である。
【図7】容積振動法におけるカフ圧と容積脈波の振幅と
の関係を示す波形図である。
【符号の説明】
1 CPU 2 タイミング発生回路 3 ドライバ回路 4 カフ 5 発光部 6A,6B 受光部 7 生体組織 8 カフ圧コントロール用ポンプ 9 圧検出器 10 入力増幅器 11 復調回路 12 A/Dコンバータ Pm 平均血圧値 Ps 最大血圧値 Pc 最小血圧値

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被験者の身体の一部に装着されるカフ
    と、 このカフによって被験者の身体に対して加圧されるカフ
    圧を検出する圧検出器と、 入力される昇圧制御信号によってカフを加圧するか、減
    圧制御信号の入力によってカフ圧を降下させる加圧手段
    と、 上記カフによる身体の加圧部分に赤色光と赤外光の異な
    る2波長の光を照射する発光部と、 この発光部から身体に入射された光の透過光量または反
    射光量を検出する受光部と、 この受光部から得られる各波長の受光信号中の直流成分
    と脈波成分を分離する信号成分分離手段と、 この信号成分分離手段から得られる各波長の直流成分と
    脈波成分から2波長についての動脈血流による吸光度の
    脈動成分の比を算出し、この吸光度の比から酸素飽和度
    を算出する酸素飽和度演算手段と、 この酸素飽和度演算手段で求められる、上記カフによる
    加圧前の被験者の酸素飽和度の値を平均し、この平均値
    から許容ばらつき範囲を算出する許容ばらつき範囲算出
    手段と、 許容ばらつき範囲を求めたあとに、上記圧検出器からの
    検出出力を受けながら昇圧制御信号を上記加圧手段に出
    力するか、一度昇圧したカフ圧を降下させる減圧制御信
    号を上記加圧手段に出力するカフ圧制御手段と、 このカフ圧制御手段によってカフ圧が昇圧されていく測
    定過程、または減圧されていく測定過程において求めら
    れた酸素飽和度の値が、上記許容ばらつき範囲内にある
    か否かを判定する判定手段と、 上記測定過程において上記信号成分分離手段によって得
    られる脈波信号の中から、この判定手段による判定結果
    に基づいて有効脈波信号を選び出し、この有効脈波信号
    の振幅値と上記圧検出器から得られるカフ圧の値とから
    被験者の血圧値を容積振動法により算出する血圧値測定
    手段とを有することを特徴とする非観血血圧測定装置。
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