JPH0616795A - 軟質不飽和ポリエステル樹脂組成物 - Google Patents

軟質不飽和ポリエステル樹脂組成物

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JPH0616795A
JPH0616795A JP17080492A JP17080492A JPH0616795A JP H0616795 A JPH0616795 A JP H0616795A JP 17080492 A JP17080492 A JP 17080492A JP 17080492 A JP17080492 A JP 17080492A JP H0616795 A JPH0616795 A JP H0616795A
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JP
Japan
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glycol
unsaturated polyester
acid
polyester resin
formula
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Application number
JP17080492A
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English (en)
Inventor
Nobuo Konnai
信雄 近内
Kazumi Iwamoto
一美 岩本
Hirotaka Honda
宏隆 本多
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 1)酸成分;α,β-不飽和ジカルボン酸及
び飽和ジカルボン酸、2)グリコール成分;HO(C
2)nOH(n=3〜10の整数)30〜80モル%、HO
(CHX)m[O(CHX)q]rOH(m ,q=2〜4の整
数、r=1〜10の整数、X=水素又はC1〜C3 のアル
キル基)10〜50モル%、及び上記以外のグリコール0
〜60モル%からなる不飽和ポリエステル100重量部、及
び、3)重合性単量体20〜150重量部からなる軟質不飽
和ポリエステル樹脂組成物。 【効果】 この樹脂組成物を安価に収率よく製造でき、
また、これを用いた樹脂硬化物は吸水率や伸び率の点で
優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な軟質不飽和ポリ
エステル樹脂に関する。本発明の軟質不飽和ポリエステ
ル樹脂は繊維強化プラスチックの製品、注型製品、樹脂
コンクリート等として広く用いられる。
【0002】
【従来の技術とその問題点】従来、軟質不飽和ポリエス
テル樹脂は、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等の
α,β-不飽和ジカルボン酸と、ジエチレングリコー
ル、ジ(2-メチルエチレン)グリコール、トリエチレン
グリコール等のような一般式(2)(化3)
【0003】
【化3】 HO(CHX)m[O(CHX)q]rOH (2) (式中、m及びqはそれぞれ2〜4の整数であり、rは
1〜10の整数であり、Xは水素原子、又は炭素数1〜3
のアルキル基を示す。)で表されるエーテル結合を有す
るグリコールと、アジピン酸、セバシン酸等の飽和脂肪
族カルボン酸、更に必要に応じて、フタル酸、クロレン
ディック酸等のその他の飽和カルボン酸や1,2-プロパン
ジオール、水素化ビスフェノールA等のその他のグリコ
ールを、適宜な組成で用いて製造されている。この際、
全グリコール成分中、上記のエーテル結合を有するグリ
コールは、通常 80モル%以上である。しかし、これら
の酸成分やグリコール成分の種類や組成では、副反応に
よる不飽和ポリエステルの収率の低下、更には、それに
伴って不飽和ポリエステル樹脂硬化物の性能低下をもた
らし、好ましくない。本発明は、副生物を極力発生させ
ずに、耐水性や軟質性に優れる不飽和ポリエステル樹脂
を提供することを目的とする。
【0004】
【問題点を解決するための手段】本発明者らは、上記の
問題点を解決するために鋭意検討の結果、グリコール成
分として新たに特定な種類及び組成のグリコールを選択
することが有効であるということを見出し、本発明に至
った。すなわち、本発明は、酸成分とグリコール成分を
反応させて軟質不飽和ポリエステル樹脂を製造するに際
して、グリコール成分が一般式(1)(化4)
【0005】
【化4】 HO(CH2)nOH (1) (式中、nは3〜10の整数である。)で表されるグリコ
ールの 30〜80モル%、かつ、一般式(2)(化5)
【0006】
【化5】 HO(CHX)m[O(CHX)q]rOH (2) (式中、m及びqはそれぞれ2〜4の整数であり、rは
1〜10の整数であり、Xは水素原子、又は炭素数1〜3
のアルキル基を示す。)で表されるグリコールの10〜50
モル%からなることを特徴とする不飽和ポリエステル樹
脂組成物である。本発明における軟質不飽和ポリエステ
ル樹脂の製造方法は、一般的な不飽和ポリエステル樹脂
の場合と同様である。例えば、酸成分とグリコール成分
を窒素ガス等の不活性ガス気流中で 130〜230℃に加熱
し、脱水縮合反応により生成する水と副生物を反応系外
へ除去し、縮合物の酸価を 10〜70 mg-KOH/g-固体の範
囲にすることにより不飽和ポリエステルを得る。更に、
この不飽和ポリエステルにハイドロキノン、パラキノ
ン、カテコール等の重合禁止剤を添加した後、重合性単
量体を混合させて目的とする軟質不飽和ポリエステル樹
脂を得る。まず、本発明に用いる酸成分としては、一般
に知られているα,β-不飽和ジカルボン酸、又は、こ
れと飽和ジカルボン酸との混合物である。α,β-不飽
和ジカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、無水マ
レイン酸、フマル酸、イタコン酸が挙げられ、また、飽
和ジカルボン酸としては、例えば、フタル酸、無水フタ
ル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピ
ン酸、セバシン酸が挙げられる。
【0007】次に、本発明におけるグリコール成分とし
ては、一般式(1)(化6)
【化6】HO(CH2)nOH
(1)(式中、nは3〜10の整数である。)で表される
グリコール、かつ、一般式(2)(化7)
【0008】
【化7】 HO(CHX)m[O(CHX)q]rOH (2) (式中、m及びqはそれぞれ2〜4の整数であり、rは
1〜10の整数であり、Xは水素原子、又は炭素数1〜3
のアルキル基を示す。)で表されるグリコールであり、
更に上記以外のグリコールも適宜用いることができる。
上記の一般式(1)(化8)
【0009】
【化8】 HO(CH2)nOH (1) (式中、nは3〜10の整数である。)で表されるグリコ
ールとしては、1,3-プロパンジオール(トリメチレング
リコール)、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオー
ル、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,
8-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,10-デカ
ンジオールがある。本発明において、これらのグリコー
ルは全グリコール成分中、通常 30〜80モル%である。
この量が 30モル%未満では、本来要求される軟質性が
不足し、又は、耐水性が劣って使用に耐えない樹脂とな
る。80モル%を越えると、原料となるグリコールのコス
トが高く、また、極端に軟質化して使用に耐えない樹脂
となる。
【0010】上記の一般式(2)(化9)
【化9】 HO(CHX)m[O(CHX)q]rOH (2) (式中、m及びqはそれぞれ2〜4の整数であり、rは
1〜10の整数であり、Xは水素原子、又は炭素数1〜3
のアルキル基を示す。)で表されるグリコールとして
は、ジエチレングリコール、ジ(2-メチルエチレン)グリ
コール、トリエチレングリコール、ペンタエチレングリ
コール、デカエチレングリコール等が挙げられる。本発
明において、これらのグリコールは全グリコール成分
中、通常 10〜50モル%である。この量が 10モル%未満
では、副反応を抑制する効果がなく、また、50モル%を
越えると極端に軟質化し、同時に耐水性の劣る樹脂とな
る。また、不飽和ポリエステルを製造する際に、一般的
に用いられる上記以外のグリコール、例えば、エチレン
グリコール、プロピレングリコール(1,2-プロパンジオ
ール)、ネオペンチルグリコール、1,3-ブタンジオール
等のジオール類;水素化ビスフェノールA、ビスフェノ
ールAのプロピレンオキシド付加物、又は、これらの混
合物を、必要に応じて適宜用いることができる。
【0011】更に、得られる不飽和ポリエステルに混合
する重合性単量体としては、この不飽和ポリエステルと
共重合可能なビニル単量体であれば、いずれも使用する
ことができる。それらは、例えば、スチレン、α-クロ
ロスチレン、α-メチルスチレン、t-ブチルスチレン、
メチルメタクリレート、(メタ)アクリル酸のアルキル
エステル、ビニルトルエン、ジアリルフタレート、ジア
リルイソフタレート、トリアリルイソシアヌレート、ジ
アセトンアクリルアミド、又は、これらの適宜な混合物
である。この重合性単量体の使用量は、不飽和ポリエス
テル 100重量部に対して通常 20〜150重量部、好ましく
は 30〜100重量部である。
【0012】
【実施例】以下に、実施例及び比較例により本発明を詳
細に説明する。以下において「部」は重量基準である。
なお、得られた軟質不飽和ポリエステル樹脂について
は、次のような指標又は試験で評価した。 ・副生物の量(重量%);酸成分とグリコール成分の全
量に対して、系外に除去される副生物の量の割合。 ・原料コスト;各グリコールの単価×使用量の大小を3
段階で評価。 ・吸水率(重量%);70℃×48時間、蒸留水に浸漬。 ・伸び率(%);JIS-K-6919に準じて、20℃で引張強度
を測定するときの破断時の伸び率。 ・硬度;JIS-K-6911に準じて、20℃でのバーコール硬
さ。
【0013】実施例1 四つ口フラスコ(攪拌機、コンデンサー、温度計及び窒
素導入口付き)に、酸成分として無水マレイン酸 0.3モ
ル、無水フタル酸 0.5モル、セバシン酸 0.2モル、グリ
コール成分として 1,4-ブタンジオール 0.3モル、 ジエ
チレングリコール 0.3モル、1,2-プロパンジオール 0.4
モルを仕込み、100 ml/minの窒素ガス気流下 200〜230
℃で反応させ、酸価 45 mg-KOH/g-固体の不飽和ポリエ
ステルを得た。その間、生成する水と副生物を系外に除
去する。次に、この不飽和ポリエステルにハイドロキノ
ンを 100 ppm 添加した後、スチレンを合計量中 35重量
%になるように溶解し、不飽和ポリエステル樹脂を得
た。この不飽和ポリエステル樹脂 100部に対し、6重量
%ナフテン酸コバルト 0.5部、及び、55重量%メチルエ
チルケトンパーオキシド 1.0部を添加し、3mm厚さの樹
脂硬化物の注型板を作製し、16時間室温で放置し、80℃
で3時間、後硬化させた。不飽和ポリエステル製造時の
副生物の量と原料コスト、及び、樹脂硬化物の性能を表
3(表3)に示す。
【0014】実施例2〜7 実施例1において、表1(表1)に示すような各成分の
種類及び組成を用いる以外、実施例1と全く同様に操作
し、不飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル樹脂及び
樹脂硬化物を得た。不飽和ポリエステル製造時の副生物
の量と原料コスト、及び、樹脂硬化物の性能を表3(表
3)に示す。
【0015】比較例1〜6 実施例1において、表2(表2)に示すような各成分の
種類及び組成を用いる以外、実施例1と全く同様に操作
し、不飽和ポリエステル、不飽和ポリエステル樹脂及び
樹脂硬化物を得た。不飽和ポリエステル製造時の副生物
の量と原料コスト、及び、樹脂硬化物の性能を表4(表
4)に示す。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【表3】
【0019】
【表4】
【0020】
【発明の効果】本発明によれば、従来技術では達成でき
なかった軟質不飽和ポリエステル樹脂組成物、すなわ
ち、その樹脂硬化物が吸水率や伸び率の点で優れている
ものを、安価に収率よく製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸成分とグリコール成分を反応させて軟
    質不飽和ポリエステル樹脂を製造するに際して、グリコ
    ール成分が一般式(1)(化1) 【化1】 HO(CH2)nOH (1) (式中、nは3〜10の整数である。)で表されるグリコ
    ールの 30〜80モル%、かつ、一般式(2)(化2) 【化2】 HO(CHX)m[O(CHX)q]rOH (2) (式中、m及びqはそれぞれ2〜4の整数であり、rは
    1〜10の整数であり、Xは水素原子、又は炭素数1〜3
    のアルキル基を示す。)で表されるグリコールの10〜50
    モル%からなることを特徴とする不飽和ポリエステル樹
    脂組成物。
JP17080492A 1992-06-29 1992-06-29 軟質不飽和ポリエステル樹脂組成物 Pending JPH0616795A (ja)

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