JPH06166666A - ヒドラゾン誘導体およびその製造方法 - Google Patents

ヒドラゾン誘導体およびその製造方法

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JPH06166666A
JPH06166666A JP22440193A JP22440193A JPH06166666A JP H06166666 A JPH06166666 A JP H06166666A JP 22440193 A JP22440193 A JP 22440193A JP 22440193 A JP22440193 A JP 22440193A JP H06166666 A JPH06166666 A JP H06166666A
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秀雄 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 次式: CH2 =NNHCH2 CH2 COO
R (Rは、アルキル基または、環の一部にエーテル基を含
んでもよいシクロアルキル基を表す。)で表されるヒド
ラゾン誘導体およびその製造方法。 【効果】 本発明化合物は、農薬特に新しいタイプの水
田用除草剤の有効成分の中間体として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬特に新しいタイプ
の水田用除草剤の有効成分の中間体として有用な1−メ
チル−5−ヒドロキシピラゾールの新規製造法並びに1
−メチル−5−ヒドロキシピラゾールの中間体である文
献未載の 次式: CH2 =NNHCH2 CH2 COOR (Rは、アルキル基または環の一部にエーテル基を含ん
でもよいシクロアルキル基を表す。)で表されるヒドラ
ゾン誘導体及びその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、1−メチル−5−ヒドロキシピラ
ゾールの製造法としては、例えば下記の反応式で示され
るような方法が知られている。
【0003】
【化1】
【0004】上記方法は下記文献参照。 (1)の方法:ケミカル・アブストラクト(Chemical A
bstract )第64巻、6641a (2),(3)の方法:ケミカル・アブストラクト(Ch
emical Abstract )第68巻、No.15,68980
d (4)の方法:ケミカル・アブストラクト(Chemical A
bstract )第69巻、No.11,43845w (5)の方法:ケミカル・アブストラクト(Chemical A
bstract )第75巻、No.19,118263d まず、(1)の方法では、水加ヒドラジンとアクリロニ
トリルとの付加反応によりβ−シアノエチルヒドラジン
を生成させる。
【0005】次に(2)の方法では、この反応混合物を
濃縮脱水後、エタノールを溶媒とした6当量の硫酸中に
加え環化反応させて3−イミノピラゾリジン硫酸塩を生
成させる。次に(3)の方法において、この3−イミノ
ピラゾリジン硫酸塩を濾過により単離して、さらに水溶
媒中で加水分解し、3−ピラゾリドンを得ている。
【0006】次に(4)の方法において、3−ピラゾリ
ドンをベンゾイル化により1位のイミノ基を保護した
後、メチル化し、1−ベンゾイル−2−メチル−3−ピ
ラゾリドンを得る。さらに1−ベンゾイル−2−メチル
−3−ピラゾリドンを塩化銅の存在下塩酸水溶液中で酸
素酸化し目的とする1−メチル−5−ヒドロキシピラゾ
ールを製造する方法である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前記の従来法では、実
用上、次のような種々の問題点がある。まず、前記
(2)の方法におけるβ−シアノエチルヒドラジンの環
化反応において、多量の硫酸を用いるので残余硫酸の
後処理が煩雑になること。エタノールへ溶解させた硫
酸中へのβ−シアノエチルヒドラジンの添加は一挙に行
い、まもなく激しい発熱を伴って反応は進行し均一溶液
から大量の結晶が瞬時に析出し、機械撹拌も停止する程
であり、溶媒のエタノールが激しく還流するなど操作
上、非常に煩雑であること。この反応後、濾過により
3−イミノピラゾリジン硫酸塩を硫酸のエタノール溶液
から分離するものであるが、濾過性が悪く極めて長時間
を要すること。このように前記(2)および(3)の方
法を実施する場合には、操作上種々の困難性がある。
【0008】また前記(4)の方法においては、皮膚
浸透性のジメチル硫酸を用いること。メチル化反応に
おいて副生物の生成があり、収率の低下、精製方法の困
難なこと。さらに前記(5)の方法においては、実用
上有害な塩化銅を用いること。副生する安息香酸の除
去がむずかしい。 こと等の工業的製造法としては極め
て多岐にわたる問題点を抱えている。
【0009】
〔本発明の製造工程〕
【0010】
【化2】
【0011】(Rは、アルキル基または環の一部にエー
テル基を含んでもよいシクロアルキル基を表す。)ここ
でRの具体例を挙げれば以下の通りである。例えば、メ
チル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル
基、ノルマルブチル基、セカンダリーブチル基、イソブ
チル基、ターシャリーブチル基、ノルマルアミル基、イ
ソアミル基、ターシャリーアミル基、ノルマルヘキシル
基、シクロヘキシル基、2−エチルヘキシル基、ノルマ
ルオクチル基、イソノニル基、ノルマルデシル基、ノル
マルドデシル基、ノルマルトリデシル基、2−ヒドロキ
シエチル基、2−ヒドロキシプロピル基、テトラヒドロ
フルフリル基、ステアリル基、2−メトキシエチル基、
エトキシエトキシエチル基、ブトキシエチル基、メトキ
シエトキシエチル基等が挙げられる。
【0012】なお、これら以外のRについても本反応は
可能である。上記製造工程においてまず、アクリル酸誘
導体〔IV〕と水加ヒドラジンとの付加反応によってヒド
ラジン誘導体〔III 〕が得られる。このヒドラジン誘導
体〔III 〕にホルムアルデヒドを反応させるとヒドラゾ
ン誘導体〔II〕が得られる。さらに、このヒドラゾン誘
導体を塩基を用いて閉環させた後、酸で中和することに
より目的とする1−メチル−5−ヒドロキシピラゾール
が高収率で得られる。
【0013】本発明の方法は、従来法に比べ短い工程で
ありながら収率も高く、反応条件も温和で操作性の点で
もはるかに優れており、実用性の高い方法である。ヒド
ラジン誘導体〔III 〕については、Rが水素、メチル、
エチル迄は文献既知であるが、それ以外の化合物につい
ては未知である。さらにヒドラゾン誘導体〔II〕に至っ
ては全く知られておらず、本発明者らはこれらを特別の
方法で合成単離することに成功した。
【0014】次に本発明について、更に具体的に説明す
る。まず、原料であるアクリル酸誘導体としては、例え
ばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ノ
ルマルプロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸
ノルマルブチル、アクリル酸セカンダリーブチル、アク
リル酸イソブチル、アクリル酸ターシャリーブチル、ア
クリル酸ノルマルアミル、アクリル酸イソアミル、アク
リル酸ターシャリーアミル、アクリル酸ノルマルヘキシ
ル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−エチル
ヘキシル、
【0015】アクリル酸ノルマルオクチル、アクリル酸
イソノニル、アクリル酸ノルマルデシル、アクリル酸ノ
ルマルドデシル、アクリル酸ノルマルトリデシル、アク
リル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2−ヒドロキ
シプロピル、アクリル酸テトラヒドロフルフリル、アク
リル酸ステアリル、アクリル酸2−メトキシエチル、ア
クリル酸エトキシエトキシエチル、アクリル酸ブトキシ
エチル、アクリル酸メトキシエトキシエチル等が挙げら
れる。
【0016】これらの中で特に好結果を与えるものとし
ては、アクリル酸セカンダリーブチル、アクリル酸イソ
プロピル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ターシャ
リーブチル、アクリル酸ターシャリーアミル、アクリル
酸シクロヘキシル等が挙げられる。一方、ヒドラジン
は、無水ヒドラジン、水加ヒドラジン、ヒドラジン無機
塩が挙げられるが、特には水加ヒドラジンが好ましく、
その濃度は任意に選択でき、通常市販されている50
%、80%、100%品のいずれも同様に使用すること
ができる。
【0017】第1工程は、原料であるアクリル酸誘導体
〔IV〕を水加ヒドラジンに添加撹拌させるだけで、目的
とするヒドラジン誘導体〔III 〕が得られるが、まず、
両者の仕込モル比が1の場合、目的生成物〔III 〕の他
に、ヒドラジン1モルに対し、アクリル酸誘導体〔IV〕
が2モル付加した生成物が副生する。この副生物を抑制
する方法として、一つにアクリル酸誘導体〔IV〕に対す
る水加ヒドラジンのモル比を1以上に上げることによっ
て可能である。ここで、過剰の水加ヒドラジンは回収再
使用される。実用的には、アクリル酸誘導体〔IV〕1モ
ルに対し水加ヒドラジンが1.2〜3モルが好ましい。
また、前記の副生物を抑制する方法としては、溶媒を用
いることも効果的である。
【0018】使用し得る溶媒としては、直接反応に関与
する溶媒以外は種々の溶媒類が挙げられるが、より好ま
しくは原料であるアクリル酸誘導体〔IV〕と水加ヒドラ
ジン及び目的生成物〔III 〕が均一に溶解する溶媒類が
良い。具体的には、例えばメタノール、エタノール、プ
ロパノール等の低級アルコール類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類等が特に優れ、さらに溶
媒量を増加させることによって副生物は減少する。
【0019】反応温度は、通常−50℃から溶媒の還流
温度までの広い範囲で行うことができるが、特には室温
から溶媒の沸点付近で行うことにより目的とするヒドラ
ジン誘導体〔III 〕の選択率を向上させることができ
る。この様にして得られたヒドラジン誘導体〔III 〕は
蒸留によって精製される。次に第2工程であるが、ここ
で使用されるホルムアルデヒドとは、パラホルムアルデ
ヒド、ホルマリン(ホルムアルデヒド水溶液)またはト
リオキサンを意味するもので、これらはいずれもそのま
ま使用することができる。このヒドラジン誘導体〔III
〕とホルムアルデヒドとの脱水縮合反応は、水、クロ
ロホルム、塩化メチレン、ジクロルエタン、アルコール
類等の溶媒を用いて室温付近で混合すると、やや発熱し
ながら反応が進行し、そのまま撹拌を続けることによっ
て反応は完結する。
【0020】この反応の際、場合によっては、目的とす
るヒドラゾン誘導体〔II〕の他に、この2量体(以下、
ダイマー化合物〔II′〕という。)も副生することもあ
る。この混合物中から目的とするヒドラゾン誘導体〔I
I〕だけを単離する場合は、反応混合液を濃縮後、減圧
蒸留によって精製することができる。しかし、この精製
操作中にもヒドラゾン誘導体〔II〕からダイマー化合物
〔II′〕への副反応がさらに起こることが懸念される。
【0021】ここで、本発明者らは、ダイマー化合物
〔II′〕の副生を抑制しつつ、ヒドラゾン誘導体〔II〕
を好収率で製造する方法をも見出した。即ち、ヒドラジ
ン誘導体〔III 〕とホルムアルデヒドとの反応に際し、
少量の塩基を存在させながら進行させることによって、
ダイマー化合物〔II′〕の副生が抑制され、目的とする
ヒドラゾン誘導体〔II〕の収率が向上する。さらに、濃
縮、蒸留等の精製操作も塩基を存在させたまま行うこと
により、ヒドラゾン誘導体〔II〕を好収率のまま単離す
ることができる。塩基としては、例えば、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリ
ウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸カ
リウム、酸化カルシウム、酸化バリウム等が挙げられ
る。
【0022】また、添加量は、ヒドラジン誘導体〔III
〕に対し1〜10モル%で充分な効果を示す。さら
に、最終の第3工程であるが、第2工程で得られたヒド
ラゾン誘導体〔II〕を、溶媒に溶解後、塩基を添加し加
熱攪拌することにより容易に目的とする1−メチル−5
−ヒドロキシ−ピラゾール〔I 〕が高収率で得られる。
塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等に代表される水酸化物類、炭酸ナトリウム、炭酸
カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等に
代表される炭酸塩類又は重炭酸塩類、リチウム、ナトリ
ウムに代表されるアルカリ金属類、ナトリウムメトキサ
イド、ナトリウムエトキサイド、ナトリウムターシャリ
ーブトキサイド、カリウムターシャリーブトキサイド等
に代表されるアルコキサイド類、水素化ナトリウム、水
素化カリウム等に代表される水素化物類、ノルマルブチ
ルリチウムに代表される有機金属化合物類、
【0023】リチウムアミド、ナトリウムアミド、カリ
ウムアミド等に代表されるアマイド類等の無機塩基類、
さらには、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
プロピルアミン、1,5−ジアザビシクロ(4,3,
0)−5−ノネン(DBN)、1,8−ジアザビシクロ
(5,4,0)−7−ウンデセン(DBU)、ピリジ
ン、アミノピリジン、ピコリン等の有機アミン類等が挙
げられる。これらの中で、特に優れたものは、水酸化物
類、アルコキシド類、水素化物類、有機金属化合物類等
である。
【0024】溶媒としては、直接反応に関与するもので
なけば種々の溶媒類が使用し得る。特には、メタノー
ル、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブ
タノール、アミルアルコール等に代表される低級アルコ
ール類が好ましく、アセトニトリル、プロピオニトリル
等のニトリル類も使用できる。反応温度は、室温付近で
も反応は開始するが、通常50〜150℃の溶媒の沸点
付近で還流させることが好ましい。また、反応時間は、
反応温度との相関になるが、100℃付近で行った場合
は、2〜3時間で反応は完結する。
【0025】上記の様な方法で得られる1−メチル−5
−ヒドロキシピラゾールアルカリ塩は、当量の酸で中和
すると、1−メチル−5−ヒドロキシピラゾールが得ら
れ、濃縮後エタノール抽出することにより無機塩から分
離できる。1−メチル−5−ヒドロキシピラゾールは、
そのまま蒸留精製することも可能である。本発明は、工
業的実施において操作性が容易であり、かつ安価な資材
のみを用いて目的の1−メチル−5−ヒドロキシピラゾ
ールを高収率で得ることのできる実用性の高い新規な製
造方法である。
【0026】次に、本発明の実施例を具体的に挙げて説
明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではな
い。
【0027】
【実施例】
〔実施例1〕
【0028】
【化3】
【0029】80%水加ヒドラジン125g(2モル)
とエタノール1lを、2l 4口反応フラスコに採り、
100℃油浴で還流下に攪拌しながらターシャリーブチ
ルアクリレート128g(1モル)を10分間で滴下し
た。さらに10分間攪拌の後反応終了とした。続いて、
反応液から溶媒留去の後、減圧蒸留により0.5mmH
gで沸点65〜67℃の留分143g(0.83モル)
を得た。この留分の分析結果は次の通りである。
【0030】マススペクトル(FD法):160
(M+ )1 H−NMR(CDCl3 ):1.42(s,−C(C
3 3 ) 2.42(t,−CH2 −),2.98(t,−CH2
−) 3.30(broad,HN<+H2 N−)(δ,pp
m) IR(NaCl):1705(COOC(CH3 3
(cm-1) 以上から本留分は、β−ヒドラジノプロピオン酸ターシ
ャリーブチル(以下〔HPTB〕と略記する)であるこ
とが判明した。
【0031】〔実施例2〜7〕
【0032】
【化4】
【0033】実施例1において、反応スケールを10分
の1に減少しターシャリーブチルアクリレートを他のア
クリル酸エステル誘導体に代えて行った他は同様に行っ
た。その結果を下表に示す。
【0034】
【表1】
【0035】第1表中の収率は、反応液のガスクロマト
グラフィーの面積百分率で算出した。ガスクロマトグラフィー条件 機 種:GC−6A(島津製作所製) 検 出 部:FID カ ラ ム:ガラスカラム,内径3mm,長さ0.5m 充 填 剤:(1)PEG−20M,5wt% 担体Uniport HPS,80〜100メッシュ (2)Silicone OV−17 3wt% 担体Uniport HP,60〜80メッシュ カラム温度:(1)100〜220℃,昇温速度 10
℃/min (2)80〜280℃,昇温速度 10℃/min キャリヤガス:N2 50ml/min H2 :0.6kg−G/cm2 Air :1kg−G/cm2
【0036】〔実施例8〕
【0037】
【化5】
【0038】HPTB32g(0.2モル)、メタノー
ル32g、炭酸水素ナトリウム1.6gを200ml
4口反応フラスコに採り、40℃で攪拌させながらパラ
ホルアルデヒド6g(0.2モル)を添加した。さらに
20分攪拌を続けた後、溶媒留去し、そのまま減圧蒸留
を行った。0.8mmHgで沸点65〜67℃の留分2
9g(0.17モル)を得た。この留分の分析結果は次
の通りである。
【0039】屈折率:ND 20 1.4528
【0040】1 H−NMR(CDCl2 ):1.43
(s,−C(CH3 3 ) 2.45(t,−CH2 −),3.34(q,−CH2
−) 5.70(broad,−NH−),6.06(d,C
2 =) 6.57(d,CH2 =) (δppm) IR(NaCl):1705(COOC(CH3 3
(cm-1) 以上から本留分は、ホルムアルデヒド−β−ターシャリ
ブトキシカルボニルエチルヒドラゾン(以下〔TBM〕
と略記する)であることが判明した。
【0041】〔実施例9〕濃度80%水加ヒドラジン6
0g(1モル)とエタノール400gを1,000ml
4口反応フラスコに採り、100℃油浴で還流下に攪
拌しながら、ターシャリーブチルアクリレート64g
(0.5モル)を10分間で滴下した。さらに10分間
攪拌の後反応終了とした。続いて濃縮した残渣にメタノ
ール80g、炭酸水素カリウム4g、パラホルムアルデ
ヒド15g(0.5モル)を加え、40℃で30分攪拌
させた後、濃縮した。続いて蒸留により1.5mmHg
で沸点73〜75℃の留分68gを得た。ターシャリー
ブチルアクリレート基準でTBM収率79%であった。
【0042】〔実施例10〜14〕
【0043】
【化6】
【0044】濃度80%水加ヒドラジン12.5g
(0.2モル)とエタノール100gを300ml 4
口反応フラスコに採り、100℃油浴で還流下に攪拌し
ながらアクリル酸エステル0.1モルを約3分間で滴下
した。さらに10分間攪拌の後反応終了とした。続い
て、減圧下濃縮した残渣にエタノール40g、炭酸水素
ナトリウム0.8g、パラホルムアルデヒド3g(0.
1モル)を加え50℃で15分間攪拌させた。終了後、
濃縮し、続いて蒸留することによりヒドラゾン誘導体を
得た。次表にその結果を示す。
【0045】
【表2】
【0046】〔実施例15〕
【0047】
【化7】
【0048】〔TBM〕34.4g(0.2モル)、イ
ソプロパノール172g、水酸化ナトリウム5.2g
(0.26モル)を、300mlナスフラスコに採りマ
グネティクスターラーで攪拌下に2時間30分還流させ
た。反応後、室温に戻してから35%塩酸27gを加え
中和した後濃縮した。得られた残渣からイソプロパノー
ル抽出し濃縮後単蒸留すると0.5mmHgで105〜
110℃の留分17.3gが得られた。この留分をベン
ゼンで再結晶することにより14.4gの黄色結晶を得
た。この黄色結晶は、1 H−NMR,IR,HPLCか
ら純度100%の1−メチル−5−ヒドロキシピラゾー
ル〔以下MHPと略記する〕であることが判明した。
又、反応直後の反応液をHPLCで定量した結果、MH
Pナトリウム塩としての反応収率が93%であった。
【0049】〔実施例16〜28〕実施例15におい
て、反応スケールを5分の1に減少させ、塩基、溶媒の
種類を代えた他は、同様に反応させた結果を次表に示
す。
【0050】
【表3】 第 3 表 ─────────────────────────────────── 実施例 塩 基 溶 媒 MHP・塩酸塩の 反応収率(%) ─────────────────────────────────── 16 KOH i−PrOH 92 17 i−PrONa 〃 100 18 n−PrONa n−PrOH 98 19 i−PrOLi i−PrOH 100 20 t−BuOK 〃 100 21 CH3 ONa CH3 OH 87 22 NaOH 〃 85 23 DBU 〃 56 24 NaOH t−BuOH 54 25 NaOH i−AmOH 74 26 NaH CH3 CN 71 27 Et3 N EtOH 11 28 EtONa EtOH 100 ───────────────────────────────────
【0051】第3表中の反応条件は、〔TBM〕/塩基
=1(0.04モル)/1.3(モル比)であり、浴温
120℃で、反応時間2.5時間で行った。但し、実施
例25だけは浴温150℃で行った。DBUは、1,8
−ジアザビシクロ(5,4,0)−7−ウンデセンを示
す。
【0052】〔実施例29〜32〕
【0053】
【化8】
【0054】実施例15において反応スケールを5分の
1に減少させ、原料ヒドラゾンの種類を代えた他は、同
様に反応させた結果を次表に示す。
【0055】
【表4】 第 4 表 ─────────────────────────────────── 実施例 CH2=NNHCH2CH2COOR MHP・Na塩の 反応収率(%) ─────────────────────────────────── 29 CH2=NNHCH2CH2COOCH(CH3)2 41 30 CH2=NNHCH2CH2COOCH2CH(CH3)2 76 31 CH2=NNHCH2CH2COOCH(CH3)C2H5 81 32 CH2=NNHCH2CH2COOC(CH3)2C2H5 89 ───────────────────────────────────
【0056】〔実施例33〕濃度80%水加ヒドラジン
6.3g(0.1モル)とエタノール40gを100m
l 4口反応フラスコに採り、100℃油浴で還流下に
攪拌しながらターシャリーブチルアクリレート6.4g
(0.05モル)を3分間で滴下した。さらに10分間
攪拌の後反応終了とした。続いて、減圧下濃縮した残渣
にイソプロパノール63g、炭酸水素ナトリウム0.4
g、パラホルムアルデヒド1.5g(0.05モル)を
加え、40℃で30分攪拌させた。終了後、ナトリウム
エトキサイド4.4g(0.065モル)を加え120
℃油浴で2時間30分攪拌しながら還流させた。冷却
後、HPLCで生成したMHP・Na塩を定量した結果
ターシャリーブチルアクリレート基準でMHP・Na塩
収率が66%であった。
【0057】〔実施例34〕β−ヒドラジノプロピオン
酸ターシャリーブチル16g(0.1モル)をエタノー
ル100gに溶かし、パラホルムアルデヒド3g(0.
1モル)を加え、50℃で20分攪拌させた。終了後、
水酸化ナトリウム4.8g(0.12モル)を加え12
0℃油浴で2時間30分攪拌しながら還流させた。冷却
後、HPLCで生成したMHP・Na塩を定量した結
果、β−ヒドラジノプロピオン酸ターシャリーブチル基
準で収率81%であった。
【0058】〔実施例35〕実施例34において、原料
をβ−ヒドラジノプロピオン酸セカンダリーブチルに代
えた他は全く同様に行った結果、β−ヒドラジノプロピ
オン酸セカンダリーブチル基準で収率67%であった。
【0059】〔実施例36〜38〕
【0060】
【化9】
【0061】実施例33において、ターシャリーブチル
アクリレートを他のアクリル酸エステル誘導体に代えた
他は、同様に反応させた結果を次表に示す。
【0062】
【表5】
【0063】第5表中の反応収率(%)は、原料のアク
リル酸エステルを基準として算出した収率である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 231/20 307/12

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次式: CH2 =NNHCH2 CH2
    OOR (Rは、アルキル基または環の一部にエーテル基を含ん
    でもよいシクロアルキル基を表す。)で表されるヒドラ
    ゾン誘導体。
  2. 【請求項2】 次式: H2 NNHCH2 CH2 COO
    R (Rは、アルキル基または環の一部にエーテル基を含ん
    でもよいシクロアルキル基を表す。)で表されるヒドラ
    ジン誘導体とホルムアルデヒドとを反応させることを特
    徴とする次式: CH2 =NNHCH2 CH2 COOR (Rは上記と同じ意味を表す。)で表されるヒドラゾン
    誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】 次式: CH2 =CHCOOR (Rは、アルキル基または環の一部にエーテル基を含ん
    でもよいシクロアルキル基を表す。)で表されるアクリ
    ル酸エステルとヒドラジンとの付加反応をさせ、続い
    て、この反応液にホルムアルデヒドを加え、アクリル酸
    エステルから脱水縮合反応までを中間体を単離すること
    なく連続的操作によって行うことを特徴とする 次式: CH2 =NNHCH2 CH2 COOR (Rは上記と同じ意味を表す。)で表されるヒドラゾン
    誘導体の製造法。
  4. 【請求項4】 次式: H2 NNHCH2 CH2 COO
    R (Rは、アルキル基または環の一部にエーテル基を含ん
    でもよいシクロアルキル基を表す。)で表されるヒドラ
    ジン誘導体とホルムアルデヒドとを反応させる際に、塩
    基を存在させることを特徴とする 次式: CH2 =NNHCH2 CH2 COOR (Rは上記と同じ意味を表す。)で表されるヒドラゾン
    誘導体の製造法。
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