JPH0616635Y2 - 衣類乾燥機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、ヘアドライヤを乾燥風供給源に利用する衣
類乾燥機に関する。

〔従来の技術〕

従来，この種の衣類乾燥機としては，例えば，特開昭６
０−５１９８号公報に示されるようなものがある。これ
は衣類を収容する回転ドラム，排気用のファンおよび乾
燥空気加熱用のヒータ等を備えた据え置き型の衣類乾燥
機と，ヘアドライヤとからなり、衣類乾燥機の空気取入
口にヘアドライヤを着脱自在に装着するものとなってい
る。

しかし，この衣類乾燥機は洗面所や化粧室等に据え置か
れるものであるため，旅行等に携帯するには不利不便で
ある。

〔考案が解決しようとする問題点〕

そこで，本出願人は先に携帯に便利な衣類乾燥機を提案
している（例えば，実願昭６１−１９３９７９号）。こ
れは、第１０図に示すように，ヘアドライヤ１と、衣類
Ａを収容する乾燥袋２と，これら両者１・２を継ぎ合わ
せてヘアドライヤ１から吹き出る乾燥風を乾燥袋２の中
へ案内して送り込むドライヤ受台３とを組み合わせてな
る。ドライヤ受台３の内部には断面Ｌ字状の導風路１３
を有してなり，この受台３の上面側に開口する導風路１
３の一端はドライヤ受口１４とし，これにヘアドライヤ
１の吹出口９がはめ込まれてヘアドライヤ１が立ち姿勢
に保持される。また同受台３の上面と直交する前面側に
開口する導風路１３の他端は袋装着口１５とし，これに
乾燥袋２を装着するものとしてある。

したがって，これによれば，使用時，ヘアドライヤ１を
ドライヤ受台３上に立てるので設置スペースが少なくて
済むし，携帯に際しては乾燥袋２を小さく折り畳み，ヘ
アドライヤ１をドライヤ受台３から分離させることによ
り，これら三者をコンパクトにまとめることができて携
帯に便利である。

しかし，携帯性を更に向上させるためにヘアドライヤ１
と共にドライヤ受台３を軽量小型化することが望まれる
が，そうした場合，使用時に，床あるいはテーブルなど
の上にドライヤ受台３と共に衣類乾燥袋２を置いて該袋
２を乾燥風で膨らますと，この膨らみに伴いドライヤ受
台３の乾燥袋２との接結部分が乾燥袋２により床あるい
はテーブル面より持ち上げられやすくなり，ドライヤ受
台３が乾燥袋２を装着する側とは反対側の方向Ｃに傾倒
する。この傾倒によりヘアドライヤ１が損傷を受けやす
いばかりか，ヘアドライヤ１の側面に開口する吸込口８
が床面などで塞がれる状態となって吸気機能の喪失ない
し低下を来すという不具合な問題が生じる。

そこで，この考案はかかる衣類乾燥機を更に発展改良し
てドライヤ受台の小型軽量化、並びに傾倒防止を図るこ
とのできる衣類乾燥機を提供することを目的とする。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案は，ヘアドライヤ１と，乾燥袋２と，この両者
１・２を直交状に継ぎ合わしてヘアドライヤ１からの風
を乾燥袋２の中へ導くドライヤ受台３とを組み合わせて
なる衣類乾燥機を前提とする。

そのうえで，この考案ではドライヤ受台３の上面側に対
しヘアドライヤ１を立ち姿勢に保持するものとする。そ
のために，ドライヤ受台３の内部に導風路１３を形成
し，ドライヤ受台３の上面側に開口する該導風路１３の
一端にドライヤ受口１４を形成して，このドライヤ受口
１４にヘアドライヤ１の吹出口９を着脱自在にはめ込む
ものとする。一方ドライヤ受台３の上面と直交する一側
面部に開口する前記導風路１３の他端に袋装着口１５を
形成して，この袋装着口１５に乾燥袋２の給気口１７を
装着するものとする。そして、ドライヤ受台３が袋装着
口１５を有する一側面部とは反対側の他側面部に傾倒防
止部材２５を装着して，この傾倒防止部材２５により乾
燥袋２の膨らみに伴うドライヤ受台３の傾倒を防止する
ようにしたものである。そして，傾倒防止部材２５は，
ドライヤ受台３の前記他側面部の方向へ突出する使用姿
勢と，前記他側面部からドライヤ受台３に沿うべく退入
する不使用姿勢とにわたって姿勢切り換え自在に設け
て，保管，携帯時には嵩張ることのないようドライヤ受
台３に対しコンパクトに納められるようにしたものであ
る。

〔考案の効果〕

この考案は，ドライヤ受台３の上面側に開口するドライ
ヤ受口１４に対しヘアドライヤ１を直立姿勢に着脱自在
にはめ込むとともに，ドライヤ受台３の上面と直交する
一側面部に開口する袋装着口１５に乾燥袋２を装着する
ものであるから，保管，携帯に際しては第８図に示すよ
うに乾燥袋２を小さく折り畳むとともに、ヘアドライヤ
１をドライヤ受台３から抜き出すことにより，この三者
１・２・３を嵩低くコンパクトにまとめることができて
旅行等への携帯に非常に便利であり，しかも使用に際し
てはヘアドライヤ１をドライヤ受台３上に立ち姿勢に保
持することにより設置スペースをあまり必要とせず，狭
い場所でも衣類乾燥に供されるという利点を確保でき
る。また、ドライヤ受台３のドライヤ受口１４に対して
はヘアドライヤ１の吹出口９を直接はめ込んでヘアドラ
イヤ１からの乾燥風をこのドライヤ受台３の内部の導風
路１３を通じて乾燥袋２の中へ導入するものであり、つ
まりこのドライヤ受台３はヘアドライヤ１を支持する機
能のみならず、ヘアドライヤ１からの乾燥風を乾燥袋２
に導入する機能をも兼備しているので、ドライヤ受台３
とは更に別に送風ホースなどを用いることなく、ヘアド
ライヤ１からの乾燥風を乾燥袋２に導入することができ
て部材点数の減少を図ることができ、又この兼備性によ
り経済的に実施できる。

特に，この考案では，ドライヤ受台３に傾倒防止部材２
５を使用姿勢と不使用姿勢とにわたって切り換え自在に
取りつけて，その使用姿勢では乾燥袋２を床上などに置
いて乾燥風で膨らますときもドライヤ受台３が傾倒する
ことのないようにしてあるので，ヘアドライヤ１を安定
させた立ち姿勢状態の下で安全に使用できるばかりか，
この傾倒防止部材２５はドライヤ受台３に沿うべく退入
させる不使用姿勢に切り換えることでドライヤ受台３を
軽量小型化することができて携帯上より一層有利とな
る。

〔実施例〕

この考案に係る衣類乾燥機の一実施例を第１図ないし第
８図に基づき説明する。

第１図において，この衣類乾燥機は，乾燥風供給源とす
るヘアドライヤ１と，乾燥しようとする衣類Ａを収納す
る乾燥袋２と，これらヘアドライヤ１と乾燥袋２とを継
ぎ合わしてヘアドライヤ１から供給される乾燥風を乾燥
袋２に導入するドライヤ受台３とからなる。

同図において，ヘアドライヤ１は携帯に便利にその本体
ケース４を概ね四角形状で薄形に形成してなり，この本
体ケース４の内部にファン５と，ファン駆動用のモータ
６，およびヒータ７を内蔵し，かつ本体ケース４の両側
面に吸込口８・８を，本体ケース４の先端側に吹出口９
をそれぞれ有してなる。モータ６でファン５が回転して
風を吸込口８・８より吸い込み，ヒータ７によって加熱
した温風，又はヒータ７のオフのもとで冷風を吹出口９
より吐出させるものである。

第７図において，このヘアドライヤ１から電源コード１
０を導出するが，このコード１０の端部に有する差込プ
ラグ１１にはヘアドライヤ１の運転時間を制御するため
のタイマ１２を組み込むことによって，ヘアドライヤ１
これ単独で本来の使用を可能にするとともに，乾燥機の
乾燥風供給源としての使用にも対応できるものとしてあ
る。

第１図において，ドライヤ受台３はこの内部に断面Ｌ字
状の導風路１３を形成してなり，ドライヤ受台３の上面
側に開口する導風路１３の一端開口部はドライヤ受台１
４とし，ドライヤ受台３の上面と直交する前側面部に開
口する導風路１３の他端開口部は袋装着口１５とする。

ドライヤ受口１４は，ヘアドライヤ１の吹出口９を有す
るケース先端部の断面形状に対応する断面四角形状（第
２図参照）でかつ所定深さに形成し，ヘアドライヤ１の
吹出口９をはめ込むことによりヘアドライヤ１がぐらつ
くことなく立ち姿勢に確実に保持されるものとしてあ
る。

第４図において，袋装着口１５はこの外周に上下１対の
袋押え止板１６・１６を備え，第１図に示すように袋装
着口１５の外面と袋押え止板１６・１６との合わせ面間
で乾燥袋２の給気口１７の口縁１７ａを挟みつける。第
４図に示すように袋押え止板１６・１６の両端どうしの
突き合わせ部は締結ねじ１８で結合する。また，第１図
に示すように袋押え止板１６と袋装着口１５の外面との
合わせ面間において，その一方から乾燥袋２の口縁１７
ａに突き刺す爪１９を突設し，他方に該爪１９の先端が
入る凹部２０を設けることにより，通風時に乾燥袋２の
口縁１７ａが袋装着口１５と袋押え止板１６との間でず
れたり，抜け出たりするのを確実に防止する。

第１図および第７図において，乾燥袋２は全体が可撓性
材からなって折り畳み自在であり，平面視で四角形状の
布製袋本体２１と，これの内部に張ったネット２２とか
らなり，袋本体２１の一側端２１ａにおけるその幅方向
Ｗの中央部と，幅方向一端のコーナ部との中間部位に前
記給気口１７を，他側端２１ｂに排気口２３をそれぞれ
開口してなる。そしてネット２２の数個所は袋本体２１
の上下壁に交互に止着することにより，ネット２２の下
側に乾燥風通路２４を区画形成し，通風時にネット２２
の上側の収容される衣類Ａが袋本体２１の下壁に密着す
るのを阻止して乾燥効果を高めるものとしている。

第２図および第５図において，ドライヤ受台３の袋装着
口１５を有する前側面部とは反対側の後側面部には傾倒
防止部材２５が取りつけられる。傾倒防止部材２５とし
ては，金属線材をコ字形状に曲げてなるスタンドアーム
２６と，これを被覆した滑止めチューブ２７とからな
り，スタンドアーム２６の両端部２６ａ・２６ａをドラ
イヤ受台３の左右側面から突設したボス２８・２８の内
部に回転自在に枢着し，この枢着端部２６ａ・２６ａを
支点にしてドライヤ受台３の後方へ突出する使用姿勢
（第５図参照）と，ドライヤ受台３の底面側に退入する
不使用姿勢（第８図参照）とにわたって切り換え自在と
してある。第５図に示すようにボス２８の端縁には傾倒
防止部材２５の使用姿勢の角度を保持できるよう該端部
２６ａが落ち込み係合する切欠部２９と，不使用姿勢の
角度を保持できるよう該端部２６ａが同じく落ち込み係
合する切欠部３０とを設けている。

しかるときは，衣類乾燥機の使用時には傾倒防止部材２
５を使用姿勢に切り換えておけば，乾燥風供給に伴い乾
燥袋２が膨らむ場合も傾倒防止部材２５の突っ張り作用
によってドライヤ受台３が後方へ傾倒するようなことが
なくなる。また不使用時には傾倒防止部材２５を不使用
姿勢に切り換えることによりコンパクトに納められ，こ
の保管，携帯に際し嵩張るようなことがない。

〔別実施例〕

第９図は上記傾倒防止部材２５の変形実施例を示してお
り，この部材２５はドライヤ受台３に対し前後方向へス
ライド自在に装着されて，使用に際しては後方へスライ
ドさせて突出し，不使用時には前方へスライドさせてド
ライヤ受台３の側面上に納めるものとしてある。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第８図は本考案に係る衣類乾燥機の一実施
例を示しており， 第１図は縦断面図，第２図は平面図，第３図は背面図，
第４図は一部を破断して示す正面図，第５図は側面図，
第６図は第２図におけるVI−VI線断面図，第７図は使用
状態の平面図，第８図は不使用時の乾燥袋の折り畳み状
態を示す側面図である。 第９図は本考案の別実施例を示す側面図である。 第１０図は本考案との比較例を示す縦断面図である。 １……ヘアドライヤ， ２……乾燥袋， ３……ドライヤ受台， ９……吹出口， １４……ドライヤ受口， １５……袋装着口， ２５……傾倒防止部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】吹出口(9)を有するヘアドライヤ(1)と、衣
   類（Ａ）を収納する乾燥袋(2)と、ヘアドライヤ(1)と乾
   燥袋(2)とを直交状に継ぎ合わすドライヤ受台(3)とから
   なり、 ドライヤ受台(3)が内部に導風路(13)を有し、かつドラ
   イヤ受台(3)の上面側に開口する前記導風路(13)の一端
   に、ヘアドライヤ(1)の吹出口(9)が着脱自在にはめ込ま
   れてヘアドライヤ(1)を立ち姿勢に保持するドライヤ受
   口(14)が形成され、 ドライヤ受台(3)の上面と直交する一側面部に開口する
   前記導風路(13)の他端に、乾燥袋(2)の給気口(17)が装
   着される袋装着口(15)が形成され、 ドライヤ受台(3)が袋装着口(15)を有する一側面部とは
   反対側の他側面部の方向に傾倒するのを阻止する傾倒防
   止部材(25)がドライヤ受台(3)に取りつけられ、 傾倒防止部材(25)が、ドライヤ受台(3)の前記他側面部
   の方向に突出する使用姿勢と、前記他側面部からドライ
   ヤ受台(3)に沿うべく退入する不使用姿勢とにわたって
   姿勢切り換え自在に設けられてなることを特徴とする衣
   類乾燥機。