JPH06166304A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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Publication number
JPH06166304A
JPH06166304A JP5091137A JP9113793A JPH06166304A JP H06166304 A JPH06166304 A JP H06166304A JP 5091137 A JP5091137 A JP 5091137A JP 9113793 A JP9113793 A JP 9113793A JP H06166304 A JPH06166304 A JP H06166304A
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JP
Japan
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block
tire
point
pneumatic tire
wear
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Application number
JP5091137A
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English (en)
Inventor
Masaru Masaoka
賢 正岡
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Publication of JPH06166304A publication Critical patent/JPH06166304A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/13Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping
    • B60C11/1376Three dimensional block surfaces departing from the enveloping tread contour
    • B60C11/1392Three dimensional block surfaces departing from the enveloping tread contour with chamfered block edges
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C11/00Tyre tread bands; Tread patterns; Anti-skid inserts
    • B60C11/03Tread patterns
    • B60C11/13Tread patterns characterised by the groove cross-section, e.g. for buttressing or preventing stone-trapping
    • B60C11/1376Three dimensional block surfaces departing from the enveloping tread contour

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来よりもさらに耐ヒール・アンド・トゥ性
能を向上した空気入りタイヤを提供すること。 【構成】 ブロック16の表面の円弧状とし、タイヤ半
径方向外側に最も凸となる点Bを、踏込み端Aから蹴り
出し端C側へブロック16の周方向長さLの0.5〜
1.0倍の位置とし、横溝14の溝底からの点Bの高さ
2 に対して踏込み端Aの高さT1 をT2 の0.75倍
から0.95倍までの間とする。摩耗初期の接地圧の最
大位置はブロック16の点Bとなっているため、接地圧
の低いブロック16の踏込み端Aが路面に対して多く滑
り、踏込み端A側の摩耗の進展速度が大きくなって摩耗
初期後におけるヒール・アンド・トゥ摩耗の進展を遅ら
せることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気入りタイヤに係り、
特にブロックパターンを有し、ヒール・アンド・トゥ摩
耗の抑制効果の高い空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】ブロックパターンを有する空気入りタイ
ヤで、ブロック表面がタイヤ回転軸に直角な断面におい
てタイヤ外周半径と同一半径の曲率を有する場合、ブロ
ックに蹴り出し端側に摩耗が生じると、それまで同等で
あった踏込み端部と蹴り出し端との接地圧に不均衡が生
じ、踏込み端の接地圧は高く、蹴り出し端の接地圧は低
くなる(図8参照)。そのため、踏込み端には滑りが生
じ難くなり、蹴り出し端には滑りが生じやすくなる。こ
うして、滑りの発生し易くなった蹴り出し端の摩耗だけ
が促進されて行き、所謂ヒール・アンド・トゥ摩耗と呼
ばれる偏摩耗が発生する。このヒール・アンド・トゥ摩
耗が発生すると、外観の悪化のみならずタイヤのグリッ
プ能力が低下する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ヒール・アンド・トゥ
摩耗を抑制するには、蹴り出し端側の摩耗を少なく、踏
込み端側の摩耗をより多くすれば良いと言える。従来の
技術では、蹴り出し端側の摩耗を抑制するのを主目的と
しているが、蹴り出し端側の摩耗を完全に抑え込めるに
は至っていないのが現状である。
【0004】これに対し、ブロックの踏込み端側を滑り
易い形状にして踏込み端側の摩耗を促進して、ヒール・
アンド・トゥ摩耗の発生を遅らせる提案(実開昭60−
105208号公報)がなされているが、場合によって
は、偏摩耗がさらに進展するという問題があった。
【0005】また、ブロックパターンを有する空気入り
タイヤでは、摩耗中期において、特に車両幅方向外側の
ショルダー側ブロックで、ブロック蹴り出し端の内側
(タイヤ赤道面側)から極端なヒール・アンド・トゥ摩
耗を進展させる場合がある。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、従来よりもさ
らに耐ヒール・アンド・トゥ性能を向上した空気入りタ
イヤを提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】発明者は、種々の検討の
結果、ブロックのヒール・アンド・トゥ摩耗を効果的に
抑制するためには、ブロックの周方向輪郭線の形状、ブ
ロックが最もタイヤ半径方向外側に凸となる点の位置及
び高さ及びブロックの踏込み端の高さに最適値があるこ
とを発見した。
【0008】請求項1に記載の発明は、上記事実に鑑み
てなされたものであって、タイヤ周方向に延びる複数の
主溝と前記主溝に交差する横溝とによって区画される複
数のブロックをトレッドに備え、前記ブロックが半径方
向外側に凸形状であると共にトレッド周方向輪郭線の曲
率半径がタイヤ外周半径よりも小さくされた空気入りタ
イヤにおいて、前記ブロックの仮想トレッド周方向輪郭
線の曲率半径をr、前記ブロックの仮想トレッド周方向
長さをL、タイヤ外周半径をRT 、タイヤ回転軸から前
記横溝の溝底までの距離をRB 、前記ブロックの踏込み
側トレッド周方向端Aと前記ブロックが最もタイヤ半径
方向外側に凸となる点Bとの間の前記ブロックの仮想ト
レッド周方向長さをaL(ただし、0.5≦a≦1.
0)、aL/RT をθ(ラジアン)としたときに、以下
の数2で示される前記横溝の溝底からの踏込み側トレッ
ド周方向端Aの高さT1 と前記横溝の溝底からの点Bの
高さT2 との比であるX(T1 /T2 )の値が1−0.
5aをとる場合の踏込み側トレッド周方向端Aと点Bを
結ぶ仮想トレッド周方向輪郭線と、Xの値が1−0.1
aをとる場合の踏込み側トレッド周方向端Aと点Bとを
結ぶ仮想トレッド周方向輪郭線と、の間の領域内で、前
記ブロックの実際のトレッド表面が滑らかな曲線で形成
されたことを特徴としている。
【0009】
【数2】
【0010】なお、上記数2は以下のようにして導かれ
ている。図2に示すように、タイヤ回転軸からブロック
が最もタイヤ半径方向外側に凸となる点Bとを結ぶ直線
をx軸とする。
【0011】トレッド周方向輪郭線(曲率r)は以下の
式(1)で表され、タイヤ回転軸とブロックの踏込み側
トレッド周方向端Aとを通る直線は以下の式(2)で表
され、両者の交点、即ちブロックの踏込み側トレッド周
方向端Aの位置は、式(1)及び式(2)から求めるこ
とができ、次に、T1 及びT2 を求め、T1 とT2 との
比、即ちXを求めている。
【0012】 {x−(RT −r)}2 +y2 =r2 ・・・・・・(1) y=xtanθ・・・・・・・・・・・・・・・・(2) (2)式を(1)式に代入して x2 (1+tan2 θ)−2(RT −r)x+(RT 2 −2RT r)=0
【0013】
【数3】
【0014】
【数4】
【0015】ここで、
【0016】
【数5】
【0017】だから、
【0018】
【数6】
【0019】また、OP=RB +T1 だから、
【0020】
【数7】
【0021】T2 =RT −RB だから、
【0022】
【数8】
【0023】また、発明者は、種々の検討の結果、特に
車両幅方向外側のショルダー側のブロックにおいて、摩
耗中期にブロック蹴り出し端の内側(タイヤ赤道面側)
から進展する極端なヒール・アンド・トゥ摩耗の発生原
因を解明した。
【0024】このヒール・アンド・トゥ摩耗の発生機構
を以下に説明する。図9に示すようなブロック100
(新品時)は、旋回を含む車両の走行により、先ず、サ
イドフォースSF入力の激しい蹴り出し端Cの外側(矢
印OUT方向側)が多く摩耗して図10に示すように摩
耗してなだらかな凸形状を呈し、続いて外側から内側
(矢印IN方向側)に向かってヒール・アンド・トゥ摩
耗が進展し、図11に示すように摩耗して内側が反った
形状を呈し、さらに図12に示すような内外が沿った形
状のヒール・アンド・トゥ摩耗に進展する。
【0025】ブロック100が図10に示す状態から図
11に示す状態となる過程において以下のようなことが
明らかにされた。
【0026】図13に示すように、踏面の蹴り出し端C
側の内側の近傍である点Eと、蹴り出し端C側の外側の
近傍である点Gと、で接地圧を測定すると、段差寸法h
(1つのブロック内における踏面の高低差)が0mmの時
(新品時)には、点Eの接地圧と点Gの接地圧とはほぼ
同等であるが、hが1.0〜2.0mm程度に至る過程に
おいては、点Eの接地圧は急激に上昇し、点Gの接地圧
は下降し、さらに摩耗が進むと、点Gの接地圧は下降を
続け、点Eの接地圧は急激に下降する。
【0027】また、図14に示すように、踏面の蹴り出
し端Cに沿った3点の周方向接地位置ずれ量に着目した
場合、平押時には、ブロック100は周方向及び幅方向
へ変形をきたさないが、ブロック100は、図14に点
線で示す路面当接前の状態から、実線に示す路面当接後
の状態へと変形をする。
【0028】ここで、点E、F、Gのタイヤ周方向(矢
印H方向及び矢印H方向とは反対方向)ずれ量ΔXは、
段差寸法hが1.0mm未満の時には、零(0mm)に近い
値であるが、段差寸法hが1.0〜2.0mm程度になっ
た場合に、急激に値が大きくなり、その値は、外側より
も内側の方が大きくなる。
【0029】このことから、ブロック100の摩耗が進
み、段差寸法hが1.0〜2.0mm程度になる過程にお
いて、ブロック100の踏面においては、最もずれ量が
多く、しかも接地圧が上昇傾向にある点Eに向けて摩耗
が進行する結果となる。
【0030】請求項2に記載の空気入りタイヤは、上記
事実に鑑みてなされたものであって、請求項1に記載の
空気入りタイヤにおいて、前記ブロックの蹴り出し側、
かつタイヤ赤道面側をタイヤ半径方向外側に凸としたこ
とを特徴としている。
【0031】
【作用】請求項1に記載の本発明の空気入りタイヤによ
れば、トレッドに形成されたトレッドは、トレッド周方
向輪郭線がタイヤ外周半径よりも小さくされた曲率半径
を有した滑らかな曲線で形成されており、ブロックが最
もタイヤ半径方向外側に凸となる点Bの位置をブロック
の中央(a=0.5のとき)から踏込み側トレッド周方
向端Aとは反対側の端部、即ちブロックの蹴り出し端
(a=1.0のとき)までの間に位置させ、さらに、ブ
ロックの踏込み側トレッド周方向端Aの位置を適正な高
さとしている。このため、新品時及び摩耗初期の接地圧
の最大位置はブロックが最もタイヤ半径方向外側に凸と
なる点Bとなり、空気入りタイヤが走行すると、接地圧
の低い部位、即ち、踏込み側トレッド周方向端Aはブロ
ックが最もタイヤ半径方向外側に凸となる点Bよりも路
面に対して多く滑ることとなり、ブロックの踏込み側ト
レッド周方向端A側の摩耗の進展速度が大きくなり、摩
耗初期後におけるヒール・アンド・トゥ摩耗の進展を効
果的に遅らせることができる。
【0032】なお、Xの値が(1−0.1a)を越える
と、従来の空気入りタイヤのブロック(タイヤ外周半径
と、ブロックの表面の曲率とが同一のもの)と同等にな
ってしまうため効果がなく、Xの値が(1−0.5a)
未満の場合には、蹴出側トレッド周方向端C側が極端に
低い接地圧になるために滑り易くなり、初期から極端な
ヒール・アンド・トゥ摩耗を進展させる。
【0033】また、請求項2に記載の空気入りタイヤで
は、ブロックの蹴り出し側、かつタイヤ赤道面側がタイ
ヤ半径方向外側に凸となっているため、摩耗中期におい
て、特に車両幅方向外側のショルダー側ブロックにおけ
る、ブロック蹴り出し端の内側(タイヤ赤道面側)から
進展する極端なヒール・アンド・トゥ摩耗までの進展速
度を遅らせることができる。
【0034】
【実施例】
〔第1実施例〕本発明の第1実施例を図1(A)、図1
(B)乃至図3にしたがって説明する。
【0035】図1(A)に示すように、空気入りタイヤ
10のトレッド12は、複数の周方向主溝(図示せず)
及び横溝14とによって区画されるブロック16を複数
個備え、所謂ブロックパターンを形成している。なお、
タイヤの内部構造は一般的な構造であるため内部構造に
ついての詳細は省略する。
【0036】図2に示すように、空気入りタイヤ10の
ブロック16は、新品時において、タイヤ外周半径をR
T 、横溝14の溝底のタイヤ周回り方向の半径をRB
ブロック16のタイヤ回転軸に直角な断面におけるブロ
ック16の仮想トレッド周方向輪郭線の曲率半径をr
(タイヤ外周半径RT よりも小)、ブロック16のタイ
ヤ周方向長さをL、タイヤ回転中心から見たブロック1
6の踏込み側トレッド周方向端A(以後、踏込み端Aと
いう)とブロック16が最もタイヤ半径方向外側に凸と
なる点Bとを挟む角度をθ(aL/RT :単位はラジア
ン、aはブロック16のタイヤ周方向長さLを1とした
ときの、踏込み端Aから点Bまでの割合を示す。但し
0.5≦a≦1.0)としたときに、以下の数9で示さ
れる横溝14の溝底からの踏込み端Aの高さT1 と横溝
14の溝底からの点Bの高さT2 との比であるX(T1
/T2 )の値が1−0.5aをとる場合の踏込み端Aと
点Bとを結ぶ円弧(曲率半径rmin)と、Xの値が1−
0.1aをとる場合の踏込み端Aと点Bとを結ぶ円弧
(曲率半径rmax)と、の間の領域(図2斜線部分)内
で、ブロック16の実際のトレッド表面(踏面)がタイ
ヤ半径方向外方に凸となる滑らかな曲線で形成されてい
る。
【0037】
【数9】
【0038】aの値は、0.5≦a≦1.0であるた
め、例えば、a=0.5のとき数9のXは0.75から
0.95までの間の値をとり、図中のT2 の寸法を1と
するとT1 は、0.75(T1 min)から0.95(T
1 max)までの間の寸法となる。なお、本実施例では、
ブロック16の点Bがブロック16の周方向中央部に位
置しており、ブロック表面(踏面)がタイヤ半径方向外
方に凸となる単一円弧で形成されている(図1(A)参
照)。
【0039】次に本実施例の作用を説明する。本実施例
の空気入りタイヤ10では、ブロック16が最もタイヤ
半径方向外側に凸となる点Bがブロック16の周方向中
央部に位置しているため、新品時及び摩耗初期の接地圧
の最大位置はブロック16の周方向中央部となっている
(図3参照)。したがって、空気入りタイヤ10が走行
すると、接地圧の低い部位、即ち、ブロック16の踏込
み端Aはブロック16の周方向中央部よりも路面に対し
て多く滑ることとなる。即ち、ブロック16の踏込み端
A側の摩耗の進展速度を大きくすることにより、摩耗初
期後におけるヒール・アンド・トゥ摩耗の進展を遅らせ
ることができる(図1(B)参照)。
【0040】なお、Xの値が0.95を越えると、従来
の空気入りタイヤのブロック(タイヤ外周半径と、ブロ
ックの表面の曲率とが同一のもの)と同等になってしま
うため効果がなく、Xの値が0.75未満の場合には、
蹴出側トレッド周方向端C側が極端に低接地圧になるた
め滑り易くなり、初期から極端なヒール・アンド・トゥ
摩耗が進展する。
【0041】〔第2実施例〕本発明の第2実施例を図4
(A)、(B)及び図5にしたがって説明する。なお、
本実施例は第1実施例の変形例であり、第1実施例と同
一構成に関しては同一符号を付し、その説明は省略す
る。
【0042】図4(A)に示すように、本実施例の空気
入りタイヤ10は、前記第1実施例とは異なって、ブロ
ック16が最もタイヤ半径方向外側に凸となる点Bがブ
ロック16の蹴り出し端Cと一致している。すなわち、
a=1.0なので、T1 は0.5(T1 min)から0.
9(T1 max)までの間の寸法となる。なお、その他の
構成は第1実施例と同様である。
【0043】本実施例の空気入りタイヤ10では、ブロ
ック16が最もタイヤ半径方向外側に凸となる点Bがブ
ロック16の蹴り出し端Cと一致しているため、新品時
及び摩耗初期の接地圧の最大位置は蹴り出し端Cとなっ
ている(図5参照)。したがって、空気入りタイヤ10
が走行すると、接地圧の低い部位、即ち、ブロック16
内では、蹴り出し端Cが路面に対して最も滑りが少な
く、踏込み端Aが路面に対して最も滑ることとなる。し
たがって、摩耗初期においては、踏込み端Aの摩耗の進
展速度を第1実施例よりもさらに大きくなり、蹴り出し
端C側のゴムの容量が踏込み端A側のゴム容量に比較し
て大きくなるため、摩耗初期後におけるヒール・アンド
・トゥ摩耗を前記第1実施例よりもさらに遅らせること
ができる。
【0044】〔第3実施例〕本発明の第3実施例を図1
5にしたがって説明する。なお、本実施例は第1実施例
の変形例であり、第1実施例と同一構成に関しては同一
符号を付し、その説明は省略する。
【0045】図15に示すように、本実施例の空気入り
タイヤ10は、ブロック16を平面視した時に、ブロッ
ク16が最もタイヤ半径方向外側に凸となる点Bの連続
部分、即ち、峰部分BBが直線状であり、かつタイヤ周
方向(矢印H方向及び矢印H方向とは反対方向)に対し
て傾斜しているものである。
【0046】ここで、峰部分BBは、長手方向一方がブ
ロック16の蹴り出し端C側の内側(矢印IN側)に位
置していることが好ましい。
【0047】本実施例では、峰部分BBは、長手方向一
方が蹴り出し端C側の内側に位置しており、他方が周方
向中央部の外側(矢印OUT側)に位置している。
【0048】本実施例の空気入りタイヤ10では、ブロ
ック16の蹴り出し端C側において、内側が外側よりも
凸となるため、摩耗中期に、特にショルダー側のブロッ
ク16の蹴り出し端Cの内側から進展する極端なヒール
・アンド・トゥ摩耗までの進展速度を遅らせることがで
きる。
【0049】また、峰部分BBは直線状に延びていても
良く、例えば、図16に示すように曲線状に延びていて
も良い。
【0050】〔試験例1〕本発明に係る空気入りタイヤ
と比較例に係る空気入りタイヤとを試作し、実車にて摩
耗試験を行った。
【0051】ブロック16の周方向中央部にブロック1
6が最もタイヤ半径方向外側に凸となる点Bを有する空
気入りタイヤ(タイヤサイズ11R22.5、内圧8.
5kg/cm2)を表1に記載の寸法で6種試作し、2D4の
実車の前輪に装着し、20000km走行後のヒール・
アンド・トゥ摩耗によって消失したブロックのゴムの体
積を指数表示にて図6のグラフに示す。なお、数値は小
さいほど良好なことを示し、X=1の空気入りタイヤの
消失ゴム量を100としている。
【0052】また、ブロック16の蹴り出し端Cにブロ
ック16が最もタイヤ半径方向外側に凸となる点Bを有
する空気入りタイヤ(タイヤサイズ11R22.5、内
圧8.5kg/cm2)を表2に記載の寸法で4種試作し、2
D4の実車の前輪に装着し、20000km走行後のヒ
ール・アンド・トゥ摩耗によって消失したブロックのゴ
ムの体積を指数表示にて図7のグラフに示す。なお、数
値は小さいほど良好なことを示し、比較例1(X=1)
の空気入りタイヤの消失ゴム量を100としている。
【0053】
【表1】
【0054】
【表2】
【0055】図6及び図7に示す試験結果のグラフから
も本発明の適用された空気入りタイヤは、ヒール・アン
ド・トゥ摩耗の抑制効果が高いことは明らかである。
【0056】〔試験例2〕また、峰部分がタイヤ周方向
に対して傾斜したブロックを有する空気入りタイヤ、峰
部分がタイヤ周方向に対して傾斜していないブロックを
有する空気入りタイヤ1種及び従来例に係るブロックを
有する空気入りタイヤ1種を用意し、各試験タイヤ(全
てタイヤサイズ11R22.5、内圧8.5kg/cm2)を
2D4の実車の前輪に装着して摩耗試験を行った。
【0057】なお、峰部分がタイヤ周方向に対して傾斜
したブロックを有する空気入りタイヤは、前述した第3
実施例の空気入りタイヤであり、ブロックの寸法は、周
方向寸法Lが45mm、幅方向寸法Wが35mm、峰部分B
Bの曲率半径rがトレッド端寄りで90mm、タイヤ赤道
面側で92mmである(図15参照)。
【0058】一方、峰部分がタイヤ周方向に対して傾斜
していないブロックを有する空気入りタイヤのブロック
は、峰部分BBがタイヤ周方向中央部でタイヤ幅方向に
延びているものであり、周方向寸法Lが45mm、幅方向
寸法Wが35mm、峰部分BBの曲率半径rがトレッド端
寄りで90mm、タイヤ赤道面側で92mmである。
【0059】また、従来例に係るブロックを有する空気
入りタイヤのブロックは、周方向寸法Lが45mm、幅方
向寸法Wが35mm、踏面の曲率半径(曲率中心はタイヤ
軸芯)がタイヤ半径である。
【0060】なお、何れのタイヤも、ブロックを区画す
る溝(図示せず)の溝深さが15mmである。
【0061】以下の表3に、各試験タイヤの10000
km走行後及び30000km走行後のヒール・アンド
・トゥ摩耗によって消失したゴム(図17(A)、タイ
ヤ周方向に沿った断面における斜線部分S)の面積(m
2 )を実測値で示す。なお、測定部位は、図17
(B)に示すように、ブロックの内側のタイヤ幅方向端
部からブロックの内側へ5mmの位置(図17(B)、一
点鎖線IN)と、ブロックの外側のタイヤ幅方向端部か
らブロックの内側へ5mmの位置(図17(B)、一点鎖
線OUT)と、の2ヶ所である。
【0062】
【表3】
【0063】上記表3の試験結果から、峰部分がタイヤ
周方向に対して傾斜したブロックを有する空気入りタイ
ヤは、3万km走行時でも、ブロックの蹴り出し端の内側
(IN側)のヒール・アンド・トゥ摩耗の進展が小さ
く、その効果によって内側(IN側)及び外側(OUT
側)の進展量も小さく、効果があることは明らかであ
る。
【0064】峰部分がタイヤ周方向に対して傾斜したブ
ロックを有する空気入りタイヤは、特に、トラック、バ
ス等の重荷重車両に装着することが好適である。
【0065】なお、ブロック16のタイヤ周方向中央部
にブロック16が最もタイヤ半径方向外側に凸となる点
Bがある場合、タイヤ回転方向を考慮する必要がない。
また、方向性パターンを有する空気入りタイヤの場合で
は、ブロック16が最もタイヤ半径方向外側に凸となる
点Bを蹴り出し端C側へずらすことにより、より効果的
にヒール・アンド・トゥ摩耗を抑制することでき、点B
を蹴り出し端Cに一致させることにより最大の効果を発
揮させることができる。
【0066】また、前記実施例では、ブロック16の表
面形状を単一の曲率で構成したが、本発明はこれに限ら
ず、タイヤ半径方向外側へ凸となる滑らかな曲線であれ
ば曲線の形状は問わない。
【0067】また、実施例では、トレッド全体にわたっ
て本発明のブロックを形成したが、ヒール・アンド・ト
ゥ摩耗はトレッドのタイヤ幅方向端部におけるブロック
に生じ易い為、この部分に形成しておけば上記偏摩耗抑
制効果が十分ある。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
空気入りタイヤは上記構成としたので、従来よりもさら
に耐ヒール・アンド・トゥ性能が向上されるという優れ
た効果を有する。
【0069】また、請求項2に記載の空気入りタイヤは
上記構成としたので、摩耗中期において、特に車両幅方
向外側のショルダー側ブロックにおけるブロック蹴り出
し端の内側から進展する極端なヒール・アンド・トゥ摩
耗までの進展速度を遅らせることができるという優れた
効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は本発明の第1実施例に係る空気入りタ
イヤのブロックのタイヤ軸線に直角な断面図であり、
(B)は(A)に示すブロックの摩耗の進展状況を示す
タイヤ軸線に直角なブロックの断面図である。
【図2】本発明に係る空気入りタイヤの諸寸法を示すタ
イヤ軸線に直角な断面図である。
【図3】本発明の第1実施例に係る空気入りタイヤのブ
ロックの接地圧の変化を示すグラフである。
【図4】(A)は本発明の第2実施例に係る空気入りタ
イヤのブロックのタイヤ軸線に直角な断面図であり、
(B)は(A)に示すブロックの摩耗の進展状況を示す
タイヤ軸線に直角なブロックの断面図である。
【図5】本発明の第2実施例に係る空気入りタイヤのブ
ロックの接地圧の変化を示すグラフである。
【図6】ブロックの周方向中央部にブロックが最もタイ
ヤ半径方向外側に凸となる点を有する本発明の第1実施
例に係る空気入りタイヤと比較例に係る空気入りタイヤ
との摩耗量の比較を示すグラフである。
【図7】ブロックの蹴り出し端にブロックが最もタイヤ
半径方向外側に凸となる点を有する本発明の第2実施例
に係る空気入りタイヤと比較例に係る空気入りタイヤと
の摩耗量の比較を示すグラフである。
【図8】従来例に係る空気入りタイヤのブロックの接地
圧の変化を示すグラフである。
【図9】新品時のブロックを示す斜視図である。
【図10】摩耗初期のブロックを示す斜視図である。
【図11】摩耗中期のブロックを示す斜視図である。
【図12】摩耗後期のブロックを示す斜視図である。
【図13】接地圧の測定点を示すブロックの斜視図であ
る。
【図14】接地時の変形を示すブロックの平面図であ
る。
【図15】本発明の第3実施例に係る空気入りタイヤの
ブロックの平面図である。
【図16】本発明の他の実施例に係る空気入りタイヤの
ブロックの平面図である。
【図17】(A)は、摩耗部分を示すブロックの側面図
であり、(B)は摩耗寸法の測定位置を示すブロックの
平面図である。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ 12 トレッド 14 横溝 16 ブロック

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤ周方向に延びる複数の主溝と前記
    主溝に交差する横溝とによって区画される複数のブロッ
    クをトレッドに備え、前記ブロックが半径方向外側に凸
    形状であると共にトレッド周方向輪郭線の曲率半径がタ
    イヤ外周半径よりも小さくされた空気入りタイヤにおい
    て、 前記ブロックの仮想トレッド周方向輪郭線の曲率半径を
    r、前記ブロックの仮想トレッド周方向長さをL、タイ
    ヤ外周半径をRT 、タイヤ回転軸から前記横溝の溝底ま
    での距離をRB 、前記ブロックの踏込み側トレッド周方
    向端Aと前記ブロックが最もタイヤ半径方向外側に凸と
    なる点Bとの間の前記ブロックの仮想トレッド周方向長
    さをaL(ただし、0.5≦a≦1.0)、aL/RT
    をθ(ラジアン)としたときに、 以下の数1で示される前記横溝の溝底からの踏込み側ト
    レッド周方向端Aの高さT1 と前記横溝の溝底からの点
    Bの高さT2 との比であるX(T1 /T2 )の値が1−
    0.5aをとる場合の踏込み側トレッド周方向端Aと点
    Bを結ぶ仮想トレッド周方向輪郭線と、Xの値が1−
    0.1aをとる場合の踏込み側トレッド周方向端Aと点
    Bとを結ぶ仮想トレッド周方向輪郭線と、の間の領域内
    で、前記ブロックの実際のトレッド表面が滑らかな曲線
    で形成されたことを特徴とする空気入りタイヤ。 【数1】
  2. 【請求項2】 前記ブロックの蹴り出し側、かつタイヤ
    赤道面側をタイヤ半径方向外側に凸としたことを特徴と
    する請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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