JPH06165906A - 吸湿材 - Google Patents
吸湿材Info
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- JPH06165906A JPH06165906A JP23276492A JP23276492A JPH06165906A JP H06165906 A JPH06165906 A JP H06165906A JP 23276492 A JP23276492 A JP 23276492A JP 23276492 A JP23276492 A JP 23276492A JP H06165906 A JPH06165906 A JP H06165906A
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- Japan
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- hygroscopic
- hygroscopic material
- moisture absorption
- lithium bromide
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 特に高い吸湿持続能を有する吸湿材を提供す
る。 【構成】 高い吸湿性と保水性を示す鹿沼土や日向土、
あるいは化学処理を施した活性白土等のシリカアルミナ
系酸化物または同系列の人工乾燥剤に対して、臭化リチ
ウムや臭化ナトリウム等の吸湿性の高い塩、またはエチ
レングリコールやグリセリン等の吸湿粘調性の有機物、
脱臭効果のあるカーボンを含浸または混合して乾燥させ
て吸湿材1を構成する。
る。 【構成】 高い吸湿性と保水性を示す鹿沼土や日向土、
あるいは化学処理を施した活性白土等のシリカアルミナ
系酸化物または同系列の人工乾燥剤に対して、臭化リチ
ウムや臭化ナトリウム等の吸湿性の高い塩、またはエチ
レングリコールやグリセリン等の吸湿粘調性の有機物、
脱臭効果のあるカーボンを含浸または混合して乾燥させ
て吸湿材1を構成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は吸湿材に係り、詳しくは
特に高い吸湿持続能を有する低湿度維持を目的とした吸
湿材に関する。
特に高い吸湿持続能を有する低湿度維持を目的とした吸
湿材に関する。
【0002】
【従来の技術】日々の生活環境の中で使用される日用品
や各種機器、あるいは職場で使用されるOA機器等の工
業製品は一般に高い湿度の影響を受け易い状況にあり、
そのために、錆が発生して劣化が促進されることが多
い。一方、高度な電子機器や精密機器等を備えたクリー
ンルームでは、非常に低い湿度例えば相対湿度15%以
下に維持されることが要求される。このようなことか
ら、除湿用として、従来から各種乾燥剤が使用されてい
る。
や各種機器、あるいは職場で使用されるOA機器等の工
業製品は一般に高い湿度の影響を受け易い状況にあり、
そのために、錆が発生して劣化が促進されることが多
い。一方、高度な電子機器や精密機器等を備えたクリー
ンルームでは、非常に低い湿度例えば相対湿度15%以
下に維持されることが要求される。このようなことか
ら、除湿用として、従来から各種乾燥剤が使用されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、シリカゲル
や塩化マグネシウム等の乾燥剤を室内で使用する場合に
は室内を密閉状態にする必要があり、面倒な条件設定を
要するという難点がある。
や塩化マグネシウム等の乾燥剤を室内で使用する場合に
は室内を密閉状態にする必要があり、面倒な条件設定を
要するという難点がある。
【0004】また、五酸化リンは高い除湿能を有するも
のの、表面に皮膜が形成されるため取り扱い方が難し
く、また吸湿液は危険物となるため一般的に使用が困難
である。
のの、表面に皮膜が形成されるため取り扱い方が難し
く、また吸湿液は危険物となるため一般的に使用が困難
である。
【0005】あるいは、窒素を用いるとかなり低い湿度
まで除湿可能であるが、ボンベからの配管を要したり、
携帯や輸送が容易でないという難点がある。
まで除湿可能であるが、ボンベからの配管を要したり、
携帯や輸送が容易でないという難点がある。
【0006】このように、一般的な乾燥剤ではクリーン
ルームの相対湿度を15%以下に除湿するのはきわめて
困難である。
ルームの相対湿度を15%以下に除湿するのはきわめて
困難である。
【0007】本発明はこのような実情に鑑みてなされ、
特に高い吸湿持続能を有する吸湿材を提供することを目
的としている。
特に高い吸湿持続能を有する吸湿材を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段を以下のように構成している。すなわ
ち、第1の発明では、高い吸湿性と保水性を示す鹿沼土
や日向土、あるいは化学処理を施した活性白土等のシリ
カアルミナ系酸化物または同系列の人工乾燥剤に対し
て、臭化リチウムや臭化ナトリウム等の吸湿性の高い
塩、またはエチレングリコールやグリセリン等の吸湿粘
調性の有機物、脱臭効果のあるカーボンを含浸または混
合して乾燥させてなることを特徴としている。
決するための手段を以下のように構成している。すなわ
ち、第1の発明では、高い吸湿性と保水性を示す鹿沼土
や日向土、あるいは化学処理を施した活性白土等のシリ
カアルミナ系酸化物または同系列の人工乾燥剤に対し
て、臭化リチウムや臭化ナトリウム等の吸湿性の高い
塩、またはエチレングリコールやグリセリン等の吸湿粘
調性の有機物、脱臭効果のあるカーボンを含浸または混
合して乾燥させてなることを特徴としている。
【0009】第2の発明では、第1の発明における吸湿
材を構成する素材に天然または合成のゴム等のバインダ
ーを混合して成形加工したことを特徴としている。
材を構成する素材に天然または合成のゴム等のバインダ
ーを混合して成形加工したことを特徴としている。
【0010】
【作用】到達する最低相対湿度が最も低いという特性を
有する臭化アルカリ(臭化リチウムや臭化ナトリウム
等)によって、まず、相対湿度を特に低い領域まで低下
させ、次いで、吸水量の多い天然の鹿沼土や日向土、あ
るいは化学処理を施した活性白土等のシリカアルミナ系
酸化物または同系列の人工乾燥剤によって長時間にわた
りその低湿度を維持することができる。
有する臭化アルカリ(臭化リチウムや臭化ナトリウム
等)によって、まず、相対湿度を特に低い領域まで低下
させ、次いで、吸水量の多い天然の鹿沼土や日向土、あ
るいは化学処理を施した活性白土等のシリカアルミナ系
酸化物または同系列の人工乾燥剤によって長時間にわた
りその低湿度を維持することができる。
【0011】また、バインダーとしても機能するエチレ
ングリコールやグリセリンを添加すると形状維持機能が
向上する。あるいは、臭化アルカリに代えてエチレング
リコールやグリセリンを用いても略同様の作用効果が得
られる。
ングリコールやグリセリンを添加すると形状維持機能が
向上する。あるいは、臭化アルカリに代えてエチレング
リコールやグリセリンを用いても略同様の作用効果が得
られる。
【0012】さらに、カーボンを添加することにより脱
臭効果を付与することができ用途が拡大する。
臭効果を付与することができ用途が拡大する。
【0013】そして、天然または合成のゴムおよびプラ
スチック等を含むバインダーを混合することにより、と
りわけ成形加工が容易となり用途に応じた各種形状の特
定が可能となる。
スチック等を含むバインダーを混合することにより、と
りわけ成形加工が容易となり用途に応じた各種形状の特
定が可能となる。
【0014】
【実施例】以下に本発明の実施例を詳細に説明する。 (実施例1)天然の土壌で粘土質の鹿沼土を十分に乾燥
して大きな粒子を除去したもの(以下鹿沼土という)1
0gに、臭化リチウム2gを十分に混合して130kg/
cm2以上にプレスで加圧し40mmφの円板状に成形した
固形の吸湿材を形成する。
して大きな粒子を除去したもの(以下鹿沼土という)1
0gに、臭化リチウム2gを十分に混合して130kg/
cm2以上にプレスで加圧し40mmφの円板状に成形した
固形の吸湿材を形成する。
【0015】その吸湿材を、初期相対湿度90%で容積
800cm3 の密封容器(図8参照)内に収納してその容
器内の相対湿度の経時的な変化を20分間にわたり計測
するテストを5回おこない、第1回目と第5回目の計測
値を図1に示す。また、比較用のために、従来から用い
られているゼオライトやシリカゲルについても同様の実
験をおこない、その結果を同図に示す。なお、密封容器
は20℃の室内に置かれており、吸湿材は、予め再生処
理(例えば150℃30分間)がなされ、初期状態では
乾燥した状態とされる。この点については他の実施例の
計測テストにおいても同様である。
800cm3 の密封容器(図8参照)内に収納してその容
器内の相対湿度の経時的な変化を20分間にわたり計測
するテストを5回おこない、第1回目と第5回目の計測
値を図1に示す。また、比較用のために、従来から用い
られているゼオライトやシリカゲルについても同様の実
験をおこない、その結果を同図に示す。なお、密封容器
は20℃の室内に置かれており、吸湿材は、予め再生処
理(例えば150℃30分間)がなされ、初期状態では
乾燥した状態とされる。この点については他の実施例の
計測テストにおいても同様である。
【0016】図1より明らかなように、本発明の吸湿材
は、第1回目においては、符号(1)の実線で示すよう
に、(2)の実線で示すゼオライトや(3)の実線で示
すシリカゲルよりも早く相対湿度が低下し、かつその低
湿度が維持されていることが判る。
は、第1回目においては、符号(1)の実線で示すよう
に、(2)の実線で示すゼオライトや(3)の実線で示
すシリカゲルよりも早く相対湿度が低下し、かつその低
湿度が維持されていることが判る。
【0017】また、第5回目においては、本発明の吸湿
材は、破線で示すように、ほとんど除湿能力に変化は認
められないが、一点鎖線で示すゼオライトや二点鎖線で
示すシリカゲルにおいてはかなりの除湿能力の低下が認
められる。
材は、破線で示すように、ほとんど除湿能力に変化は認
められないが、一点鎖線で示すゼオライトや二点鎖線で
示すシリカゲルにおいてはかなりの除湿能力の低下が認
められる。
【0018】より詳細には、本発明の吸湿材では、第5
回目になると、5分以内における除湿速度に若干の遅れ
が認められるものの、それ以後は第1回目と全く変わら
ない低湿度維持能力を保有していることが確認された。
つまり、特に安定した高い吸湿持続能を有していること
が判る。一方、ゼオライトやシリカゲルでは、除湿速度
そのものに明らかな遅れが認められるのみならず、10
分〜20分経過後においてもなお、第1回目の湿度に到
達することができず、到達最低相対湿度が明らかに上昇
していることが判る。つまり、除湿能力の明らかな低下
が認められる。
回目になると、5分以内における除湿速度に若干の遅れ
が認められるものの、それ以後は第1回目と全く変わら
ない低湿度維持能力を保有していることが確認された。
つまり、特に安定した高い吸湿持続能を有していること
が判る。一方、ゼオライトやシリカゲルでは、除湿速度
そのものに明らかな遅れが認められるのみならず、10
分〜20分経過後においてもなお、第1回目の湿度に到
達することができず、到達最低相対湿度が明らかに上昇
していることが判る。つまり、除湿能力の明らかな低下
が認められる。
【0019】このように、本発明によれば、速やかな除
湿速度と、低湿度維持能力とを併せ保有する優れた吸湿
持続能を有する吸湿材を比較的容易に得ることができる
のである。なお、鹿沼土等のシリカアルミナ系酸化物に
対して臭化アルカリを10〜40wt%混合したものにお
いて特に優れた吸湿持続能が発揮されることが確認され
ている。
湿速度と、低湿度維持能力とを併せ保有する優れた吸湿
持続能を有する吸湿材を比較的容易に得ることができる
のである。なお、鹿沼土等のシリカアルミナ系酸化物に
対して臭化アルカリを10〜40wt%混合したものにお
いて特に優れた吸湿持続能が発揮されることが確認され
ている。
【0020】(実施例2)図2は、鹿沼土10gに対し
て臭化リチウム2gを混合した吸湿材10cm3 を、それ
ぞれ純水1ml,3ml,4ml,5mlを入れた図8の密封容
器内に収納したときの湿度変化を経時的に表したもので
ある。
て臭化リチウム2gを混合した吸湿材10cm3 を、それ
ぞれ純水1ml,3ml,4ml,5mlを入れた図8の密封容
器内に収納したときの湿度変化を経時的に表したもので
ある。
【0021】その結果、吸湿材10cm3 の吸湿能力はH
2 O換算1cc/5hrであることが判った。ちなみに、室
温(20℃)における最大吸湿量(飽和状態)はH2 O
換算4.7cc/10cm3 であることも確認されている。
2 O換算1cc/5hrであることが判った。ちなみに、室
温(20℃)における最大吸湿量(飽和状態)はH2 O
換算4.7cc/10cm3 であることも確認されている。
【0022】(実施例3)図3は、図8に示す密封容器
中に1ccの純水を入れたときにおける吸湿材の吸湿能力
を比較したグラフを示し、符号(8)は鹿沼土20gと
臭化リチウム4g、(9)は鹿沼土20g、(10)は
臭化リチウム4gをそれぞれ130kg/cm2 以上のプレ
ス圧で40mmφの形状に成したものをそれぞれ収納した
場合における相対湿度の経時的な変化を表している。
中に1ccの純水を入れたときにおける吸湿材の吸湿能力
を比較したグラフを示し、符号(8)は鹿沼土20gと
臭化リチウム4g、(9)は鹿沼土20g、(10)は
臭化リチウム4gをそれぞれ130kg/cm2 以上のプレ
ス圧で40mmφの形状に成したものをそれぞれ収納した
場合における相対湿度の経時的な変化を表している。
【0023】実験結果より1ccの純水は概ね3〜4時間
で吸収されてしまうが、その後の密封容器内の相対湿度
は(8)で示す鹿沼土20gと臭化リチウム4gの混合
物を投入した場合が最も低く、次いで、(9)の鹿沼土
20g、(10)の臭化リチウム4gの順に高くなって
いる。
で吸収されてしまうが、その後の密封容器内の相対湿度
は(8)で示す鹿沼土20gと臭化リチウム4gの混合
物を投入した場合が最も低く、次いで、(9)の鹿沼土
20g、(10)の臭化リチウム4gの順に高くなって
いる。
【0024】このように、鹿沼土と臭化リチウムとの混
合物(8)の方が臭化リチウム単体(10)よりも吸湿
能力が高いのは、臭化リチウムの速効性と鹿沼土の持続
性のコンビネーションにより得られる特異な相乗効果で
あると考えられる。
合物(8)の方が臭化リチウム単体(10)よりも吸湿
能力が高いのは、臭化リチウムの速効性と鹿沼土の持続
性のコンビネーションにより得られる特異な相乗効果で
あると考えられる。
【0025】(実施例4)図4は、鹿沼土10gに臭化
リチウム2g、エチレングリコール0.6gをよく混ぜ
合わせた後、130kg/cm2 のプレス圧で40mmφの円
板状に成形した吸湿材を図8に示す密封容器(初期相対
湿度90%)内に収納し、その容器内の湿度の経時的な
変化を20分間にわたり計測したもので、湿度低下速度
が速く、かつ最終の到達最小湿度が非常に低く、特に高
い吸湿持続能を有するものであることが判る。なお、エ
チレングリコールは重合度200のものを使用してい
る。ちなみに、鹿沼土に対して、臭化リチウム10〜4
0wt%、エチレングリコール5〜20wt%の割合で混合
したものにおいて特に優れた吸湿持続能が発揮されるこ
とが確かめられている。
リチウム2g、エチレングリコール0.6gをよく混ぜ
合わせた後、130kg/cm2 のプレス圧で40mmφの円
板状に成形した吸湿材を図8に示す密封容器(初期相対
湿度90%)内に収納し、その容器内の湿度の経時的な
変化を20分間にわたり計測したもので、湿度低下速度
が速く、かつ最終の到達最小湿度が非常に低く、特に高
い吸湿持続能を有するものであることが判る。なお、エ
チレングリコールは重合度200のものを使用してい
る。ちなみに、鹿沼土に対して、臭化リチウム10〜4
0wt%、エチレングリコール5〜20wt%の割合で混合
したものにおいて特に優れた吸湿持続能が発揮されるこ
とが確かめられている。
【0026】(実施例5)図5は、鹿沼土10gに臭化
リチウム2g、グリセリン0.6gをよく混ぜ合わせた
後、130kg/cm2 のプレス圧で40mmφの円板状に成
形した吸湿材を、前実施例4と同様の要領で計測した相
対湿度の変化を示している。同図より、前実施例4と同
様、迅速な湿度低下速度と低い到達最小湿度とを確認す
ることができた。なお、この場合、前実施例4の場合よ
りも少しコスト安となる利点がある。また、鹿沼土に対
して臭化リチウム10〜40wt%、エチレングリコール
5〜20wt%の割合で混合したものにおいて同様の優れ
た吸湿持続能が発揮されることが確かめられている。
リチウム2g、グリセリン0.6gをよく混ぜ合わせた
後、130kg/cm2 のプレス圧で40mmφの円板状に成
形した吸湿材を、前実施例4と同様の要領で計測した相
対湿度の変化を示している。同図より、前実施例4と同
様、迅速な湿度低下速度と低い到達最小湿度とを確認す
ることができた。なお、この場合、前実施例4の場合よ
りも少しコスト安となる利点がある。また、鹿沼土に対
して臭化リチウム10〜40wt%、エチレングリコール
5〜20wt%の割合で混合したものにおいて同様の優れ
た吸湿持続能が発揮されることが確かめられている。
【0027】(実施例6)図6は、天然の土壌で粘土質
である人工のシリカアルミナ系人工粘土を十分に乾燥し
て、大きな粒子を除外したものを原料とする人工のシリ
カアルミナ系人工粘土10gに臭化リチウム2gを混合
し、130kg/cm2 のプレス圧で40mmφの形状に成形
した吸湿材を、前実施例4と同様の要領で計測した相対
湿度の変化を示している。同図より、前実施例5と略同
様の優れた吸湿持続能を発揮するものであることが確認
できた。なお、シリカアルミナ系人工粘土に対して臭化
リチウム10〜40wt%の割合で混合したものにおいて
同様の優れた吸湿持続能が発揮されることが確認されて
いる。
である人工のシリカアルミナ系人工粘土を十分に乾燥し
て、大きな粒子を除外したものを原料とする人工のシリ
カアルミナ系人工粘土10gに臭化リチウム2gを混合
し、130kg/cm2 のプレス圧で40mmφの形状に成形
した吸湿材を、前実施例4と同様の要領で計測した相対
湿度の変化を示している。同図より、前実施例5と略同
様の優れた吸湿持続能を発揮するものであることが確認
できた。なお、シリカアルミナ系人工粘土に対して臭化
リチウム10〜40wt%の割合で混合したものにおいて
同様の優れた吸湿持続能が発揮されることが確認されて
いる。
【0028】(実施例7)図7は、鹿沼土20gに対し
て、臭化リチウム4g、カーボン粉末4gを、バインダ
ーとなるシリコンゴム40gをベースとして混合し、1
00kg/cm2 のプレス圧で20×40cmの矩形のシート
形状に成形し、さらに靴の内敷き用の形状に切断加工し
た吸湿材を、前実施例4と同様の要領でテストした場合
の相対湿度の変化を示している。
て、臭化リチウム4g、カーボン粉末4gを、バインダ
ーとなるシリコンゴム40gをベースとして混合し、1
00kg/cm2 のプレス圧で20×40cmの矩形のシート
形状に成形し、さらに靴の内敷き用の形状に切断加工し
た吸湿材を、前実施例4と同様の要領でテストした場合
の相対湿度の変化を示している。
【0029】この場合、シリコンゴムにより遅効性が付
与され、相対湿度の立ち下りは前記各実施例のものより
も緩慢となっているが、長い持続力が発揮され長時間の
使用に耐える優れた吸湿持続能が認められる。30時間
経過後においても最低相対湿度が持続されることはいう
までもない。また、到達最低湿度が特に低い値を示して
いるが、これは、前述したように、速効性の臭化リチウ
ムと遅効性の鹿沼土との組み合わせによる相乗効果によ
るものと考えられる。なお、鹿沼土に対して臭化リチウ
ム10〜40wt%、カーボン粉末10〜40wt%、およ
びシリコンゴム200wt%以上を混合した場合において
同様の優れた吸湿持続能が発揮されることが確かめられ
ている。
与され、相対湿度の立ち下りは前記各実施例のものより
も緩慢となっているが、長い持続力が発揮され長時間の
使用に耐える優れた吸湿持続能が認められる。30時間
経過後においても最低相対湿度が持続されることはいう
までもない。また、到達最低湿度が特に低い値を示して
いるが、これは、前述したように、速効性の臭化リチウ
ムと遅効性の鹿沼土との組み合わせによる相乗効果によ
るものと考えられる。なお、鹿沼土に対して臭化リチウ
ム10〜40wt%、カーボン粉末10〜40wt%、およ
びシリコンゴム200wt%以上を混合した場合において
同様の優れた吸湿持続能が発揮されることが確かめられ
ている。
【0030】(実施例8)図9は乾燥機器への応用例と
しての自動吸湿制御装置の構成を示し、符号1は本発明
の吸湿材、2,3はその吸湿材1の上下に近接して配置
されたヒータで共に本体4の中央管状部に取り替え自在
に固定状態で取り付けられている。5はその吸湿材1の
上流に配置されたファンで図示しないモータにより駆動
され吸気口Aから吸入した湿った空気を下流側に送給し
て吸湿材1を透過させて吸湿し、その除湿された空気を
排気口Cから室内に導入する。
しての自動吸湿制御装置の構成を示し、符号1は本発明
の吸湿材、2,3はその吸湿材1の上下に近接して配置
されたヒータで共に本体4の中央管状部に取り替え自在
に固定状態で取り付けられている。5はその吸湿材1の
上流に配置されたファンで図示しないモータにより駆動
され吸気口Aから吸入した湿った空気を下流側に送給し
て吸湿材1を透過させて吸湿し、その除湿された空気を
排気口Cから室内に導入する。
【0031】6は形状記憶合金バネで、ヒータ3からの
放熱により一定の温度になると収縮して圧縮バネ10,11
を縮長させ、弁体8,9を下動させて吸気口Aを閉じ、
室内からの湿った空気を遮断すると同時に再生吸気口B
を開いて再生用の乾いた空気を導入する一方、排気口C
を閉じると同時に再生排気口Dを開き、吸湿材1を乾燥
再生させて再度の使用に供せるようになっている。
放熱により一定の温度になると収縮して圧縮バネ10,11
を縮長させ、弁体8,9を下動させて吸気口Aを閉じ、
室内からの湿った空気を遮断すると同時に再生吸気口B
を開いて再生用の乾いた空気を導入する一方、排気口C
を閉じると同時に再生排気口Dを開き、吸湿材1を乾燥
再生させて再度の使用に供せるようになっている。
【0032】このような構成により、別途設けられたコ
ントローラに予め設定されたプログラムに従い、あるい
は手動操作によって、ヒータ2,3のオンオフ時間制御
をおこなうことにより、室内の相対湿度を常に適宜な領
域に設定することができる。その吸湿材1には、上記各
実施例に示した組成のいずれをも採用することができ
る。また、特に、相対湿度15%の維持が要求されるク
リーンルームにこの自動吸湿制御装置を設けることによ
り、その高い吸湿持続能を如何なく発揮させることがで
き安定した環境条件の設定が可能となる。
ントローラに予め設定されたプログラムに従い、あるい
は手動操作によって、ヒータ2,3のオンオフ時間制御
をおこなうことにより、室内の相対湿度を常に適宜な領
域に設定することができる。その吸湿材1には、上記各
実施例に示した組成のいずれをも採用することができ
る。また、特に、相対湿度15%の維持が要求されるク
リーンルームにこの自動吸湿制御装置を設けることによ
り、その高い吸湿持続能を如何なく発揮させることがで
き安定した環境条件の設定が可能となる。
【0033】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の吸湿材に
よれば、臭化リチウムや臭化ナトリウム等の吸湿性のあ
る塩によってまず、相対湿度が特に低い領域まで低下さ
せられ、次いで、吸水量の多い天然の鹿沼土や日向土、
あるいは化学処理を施した活性白土等のシリカアルミナ
系酸化物または同系列の人工乾燥剤によって長時間にわ
たりその低湿度を維持することができる。
よれば、臭化リチウムや臭化ナトリウム等の吸湿性のあ
る塩によってまず、相対湿度が特に低い領域まで低下さ
せられ、次いで、吸水量の多い天然の鹿沼土や日向土、
あるいは化学処理を施した活性白土等のシリカアルミナ
系酸化物または同系列の人工乾燥剤によって長時間にわ
たりその低湿度を維持することができる。
【0034】また、エチレングリコールやグリセリンを
添加すると形状維持能が向上する。あるいは、臭化アル
カリに代えてエチレングリコールやグリセリンを用いて
も略同様の作用効果が得られる。さらに、カーボンを添
加することにより脱臭効果を付与することができ用途が
拡大する。
添加すると形状維持能が向上する。あるいは、臭化アル
カリに代えてエチレングリコールやグリセリンを用いて
も略同様の作用効果が得られる。さらに、カーボンを添
加することにより脱臭効果を付与することができ用途が
拡大する。
【0035】そして、天然または合成のゴムおよびプラ
スチック等を含むバインダーを混合することにより、と
りわけ成形加工が容易となり用途に応じた各種形状の特
定が可能となる。
スチック等を含むバインダーを混合することにより、と
りわけ成形加工が容易となり用途に応じた各種形状の特
定が可能となる。
【図1】本発明の吸湿材の実施例1における吸湿持続能
を従来の乾燥剤と比較して表示したグラフである。
を従来の乾燥剤と比較して表示したグラフである。
【図2】同実施例2のテスト結果を示すグラフである。
【図3】同実施例3のテスト結果を示すグラフである。
【図4】同実施例4のテスト結果を示すグラフである。
【図5】同実施例5のテスト結果を示すグラフである。
【図6】同実施例6のテスト結果を示すグラフである。
【図7】同実施例7のテスト結果を示すグラフである。
【図8】密封容器の断面図である。
【図9】同実施例8における自動吸湿制御装置の構成を
示す断面図である。
示す断面図である。
1…吸湿材。
Claims (2)
- 【請求項1】 高い吸湿性と保水性を示す鹿沼土や日向
土、あるいは化学処理を施した活性白土等のシリカアル
ミナ系酸化物または同系列の人工乾燥剤に対して、臭化
リチウムや臭化ナトリウム等の吸湿性の高い塩、または
エチレングリコールやグリセリン等の吸湿粘調性の有機
物、脱臭効果のあるカーボンを含浸または混合して乾燥
させてなることを特徴とする吸湿材。 - 【請求項2】 請求項1に記載の吸湿材を構成する素材
に、天然または合成のゴムおよびプラスチック等のバイ
ンダーを混合して成形加工したことを特徴とする吸湿
材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23276492A JPH06165906A (ja) | 1992-08-08 | 1992-08-08 | 吸湿材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23276492A JPH06165906A (ja) | 1992-08-08 | 1992-08-08 | 吸湿材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06165906A true JPH06165906A (ja) | 1994-06-14 |
Family
ID=16944380
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23276492A Pending JPH06165906A (ja) | 1992-08-08 | 1992-08-08 | 吸湿材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06165906A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5957380A (en) * | 1997-12-01 | 1999-09-28 | Fitterman; Milton | Disposable cigar humidification apparatus |
JP2005530920A (ja) * | 2002-05-13 | 2005-10-13 | プロテクター アーエス | 湿気を帯びて湿った海洋構造物における補強材腐食のカソード防食の方法 |
-
1992
- 1992-08-08 JP JP23276492A patent/JPH06165906A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5957380A (en) * | 1997-12-01 | 1999-09-28 | Fitterman; Milton | Disposable cigar humidification apparatus |
JP2005530920A (ja) * | 2002-05-13 | 2005-10-13 | プロテクター アーエス | 湿気を帯びて湿った海洋構造物における補強材腐食のカソード防食の方法 |
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