JPH0616432U - ヘルメット用空気整流用具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 オートバイ等をヘルメットを着用して伏せた
姿勢での高速走行中における後頭部の乱気流による走行
性能の低下を防止でき、しかも、走行中の運転者の首の
動きを妨げることなく、万一の転倒事故の際には、これ
が緩衝材として作用し、安全性を高める安価なヘルメッ
ト用空気整流用具を提供する。 【構成】 軽量発泡ウレタン材を、ヘルメットを着用し
て伏せた姿勢での高速走行中における後頭上部の空気流
線とヘルメットの下端線または運転者の肩に掛からない
線の延長上の交点にて形成される空洞部を、充填する形
状で形成した空気整流用具１．をヘルメット本体３．の
後頭部に取り付ける。また、前述と同一の形状をした気
体密封袋を形成してヘルメット本体３．の後頭部に取り
付けることを特徴とするヘルメット用空気整流用具。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、オートバイ用等のヘルメットに付ける空気の整流効果を持つ用具に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

これまで、ヘルメットを着用して伏せた姿勢での高速走行中における後頭上部 の空気流線とヘルメットの下端線または運転者の肩に掛からない線の延長上の交 点にて形成される空洞部に空気の渦を生じ、これが元で乱気流となって走行性能 を低下させていた。しかし通常のヘルメットには、この乱気流による走行性能の 低下を防ぐ機能はなく、ヘルメットに付ける空気の整流効果を持つ物もなかった 。 一部特定な自転車競技用及びスキーの直滑降競技用のヘルメットには空気の乱 気流を防ぐ整流効果を持つヘルメットは見られる。 ところが、従来のこの種の ヘルメットは、限られた競技の場合のみ使われる物で、しかもヘルメット本体に 一体化または固設していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ヘルメットを着用して伏せた姿勢での高速走行中における後頭部の乱気流によ る走行性能の低下を防ぐことである。 また、従来の一部特定な自転車競技用及 びスキーの直滑降競技用のヘルメットには、次のような欠点があった。 （イ）走行中、運転者が左右や後方確認の場合に首の動きが限定されて、一般の 走行には危険である。 （ロ）不用の場合でも取り外すことができないので邪魔になる。 本考案は、これらの課題を解決し、従来品の欠点を除くためになされたもので ある。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】 軽量発泡ウレタン材を、ヘルメットを着用して伏せた姿勢での高速走行中にお ける後頭上部の空気流線とヘルメットの下端線まだは運転者の肩に掛からない線 の延長上の交点にて形成される空洞部を、充填する形状で成形て作りヘルメット の後頭部に取り付ける。 また、前述と同一の形状をした気体密封袋を用いた物をヘルメットの後頭部に 取り付ける。

【０００５】

【作用】

ヘルメットの後頭部に本案の空気整流用具を取り付けた後、そのヘルメットを 着用して伏せた姿勢での高速走行した時には、頭部の後ろの空洞部に空気の渦を 生じることがなく、乱気流を防止する。 従って、走行中の空気抵抗を減少させることができる。ちなみに風洞実験によ ると、風速４０ｍ／ｓにおける空気抵抗係数（ＣＤ）が標準品の０．２８３に対 して本考案品をヘルメットに装着した時には０．２８１となり、その作用効果が 裏付けされている。 また、本考案品の弾性力により万一の転倒事故の際には、これが緩衝材として 作用する。 さらに、本考案品は、使用しない場合は、簡単に取り外すことができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例について説明する。 図１の（Ａ）は本考案品を取り付けたヘルメット。 図１の（Ｂ）は、本考案品を軽量発泡ウレタン材を成形した場合の斜視図を示 す。内部は空洞にしても差し支えない。 ヘルメットへの取り付けは、両面接着テープまたは、マジツクテープ（登録 商標）のみでなく、ベルトやホック金具等によっても実施することができる。 図２は、本考案品を気体密封袋を形成した場合の断面図を示す。ヘルメットに 接する面は凹面として他の面より剛性を強くする。また、空気弁２．を設けてお おき、使用前の気体を注入する時に空気弁を引き出し、注入後は内部に埋め込ん でおくことによって表面に突起がなくなる。使用後は気体を放出して折り畳んで おくことができる。内部には空気のみでなく不活性ガス等も利用することができ る。例えばヘリウムガスを用いると、頭が軽くなる効果も考えられる。 図３は本考案品を取り付けたヘルメットを着用してオートバイを運転している 状態を示すものである。

【０００７】

【考案の効果】

（イ） 高速走行中、頭部後ろの空洞部に空気の渦を生じることがなく、乱気流 を防止する。 従って、高速での走行性能が向上し、燃費も良くなる。 （ロ） 走行中、運転者が左右や後方確認の場合に、首の動きが限定されないの で、一般の走行にも安全に使用することができる。 （ハ） 不用の場合は簡単に取り外すことができるので邪魔にならない。 （ニ） 整流用具に個人的なデサインを取り入れることができ楽しさが増すと共 に表面積が広くなり視認性が向上する。 （ホ） 緩衝材としての作用により、頭部の保護機能が強化される。 （ヘ） 気体密封袋を形成した場合には、使用後は気体を放出して折り畳んでお くことができるので、携帯に便利である。

【図面の簡単な説明】

【図１】（Ａ） 本考案品を取り付けたヘルメットの側
面図である。

【図１】（Ｂ） 本考案の斜視図である。

【図２】 本考案品を気体密封袋を形成した場合の断面
図である。

【図３】 本考案品を取り付けたヘルメットを着用して
オートバイを運転している状態を示すものである。

【符号の説明】

１ 空気整流用具 ２ 空気弁 ３ ヘルメット本体

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 軽量発泡ウレタン材を、ヘルメットを着
   用して伏せた姿勢での高速走行中における後頭上部の空
   気流線とヘルメットの下端線または運転者の肩に掛から
   ない線の延長上の交点にて形成される空洞部を充填する
   形状で成形してヘルメットの後頭部に取り付けることを
   特徴とするヘルメット用空気整流用具。
2. 【請求項２】 請求項１に於いて、軽量発泡ウレタン材
   と同一の形状をした気体密封袋を用いたことを特徴とす
   るヘルメット用空気整流用具。