JPH0612436U

JPH0612436U - ヘルメット

Info

Publication number: JPH0612436U
Application number: JP6276492U
Authority: JP
Inventors: 久夫阿部
Original assignee: 株式会社デイトナ
Priority date: 1992-07-23
Filing date: 1992-07-23
Publication date: 1994-02-18

Abstract

(57)【要約】【目的】オートバイ等をヘルメットを着用して伏せた
姿勢での高速走行中における後頭部の空気の渦や乱気流
による走行性能の低下を防ぐことである。しかも、走行
中の運転者の首の動きを妨げなく、万一の転倒事故の際
には、これが緩衝材として作用するという安全性にも優
れたヘルメットを提供する。【構成】ヘルメット本体１．の後頭部に、空気の整流
部材２．をヘルメットを着用して伏せた姿勢での高速走
行中における後頭上部の空気流線とヘルメットの下端線
または運転者の肩に掛からない線の延長上の交点にて形
成される空洞部を、覆うか充填する形状で備えることを
特徴とする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、空気の整流効果を持つオートバイ用等のヘルメットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

これまで、ヘルメットを着用して伏せた姿勢での高速走行中における後頭上部の空気流線とヘルメットの下端線または運転者の肩に掛からない線の延長上の交点にて形成される空洞部に空気の渦を生じ、これが元で乱気流となって走行性能を低下させていた。しかし通常のヘルメットには、この乱気流による走行性能の低下を防ぐ機能はなかった。一部特定な自転車競技用及びスキーの直滑降競技用のヘルメットには空気の乱気流を防ぐ整流効果を持つ物は見られる。ところが、従来のこの種のヘルメットは、限られた競技の場合のみ使われる物で、しかもヘルメット本体に一体化または固設していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ヘルメットを着用して伏せた姿勢での高速走行中における後頭部の乱気流による走行性能の低下を防ぐことである。また、従来の一部特定な自転車競技用及びスキーの直滑降競技用のヘルメットには、次のような欠点があった。（イ）走行中、運転者が左右や後方確認の場合に首の動きが限定されて、一般の走行には危険である。（ロ）不用の場合でも取り外すことができないので邪魔になる。本考案は、これらの課題を解決し、従来品の欠点を除くためになされたものである。

【０００４】

【課題を解決する為の手段】

オートバイ用等のヘルメットに於いて、ヘルメット本体１．の後頭部に、空気の整流部材２．をヘルメットを着用して伏せた姿勢での高速走行中における後頭上部の空気流線とヘルメットの下端線または運転者の肩に掛からない線の延長上の交点にて形成される空洞部を、覆うか充填する形状で備えて構成された点にある。また、空気の整流部材２．が別体に形成されていて、着脱自在なように取り付ける。

【０００５】

【作用】

本案を使用する時は、ヘルメット本体１．の後頭部に、空気の整流部材２．をヘルメットを着用して伏せた姿勢での高速走行中における後頭上部の空気流線とヘルメットの下端線または運転者の肩に掛からない線の延長上の交点にて形成される空洞部を、覆うか充填する形状で備えて構成されているので、空洞部に空気の渦を生じることがなく、乱気流を防止する。従って、走行中の空気抵抗を減少させることができる。ちなみに風洞実験によると、風速４０ｍ／ｓにおける空気抵抗係数（ＣＤ）が標準品の０．２８３に対して本考案品は０．２８１となり、その作用効果が裏付けされている。また、空気の整流部材２．を発泡材やゴム等の軟質材で作ることにより、万一の転倒事故の際には、これが緩衝材として作用する。さらに、空気の整流部材２．が別体に形成されている物は、不用な時は簡単に取り外すことができる。

【０００６】

【実施例】

以下、本考案の実施例について説明する。第１図及び第２図は、空気の整流部材２．を備えたヘルメットを示す。ヘルメットを着用して伏せた姿勢での高速走行中におけるヘルメットの上端から空気の整流部材２．の上面がほぼ水平になる角度の線すなわち後頭上部の空気流線とヘルメットの下端線または運転者の肩に掛からない線の延長上の交点にて形成される空洞部を、覆うか充填する形状の物を備える。第３図は、空気の整流部材２．を別体にした板状のもので形成された物の展開図を示す。第４図は、空気の整流部材２．を別体にした固形状のもので形成された物の斜視図を示す。ヘルメットへの取り付けは、両面接着テープまたは、カギ布テープ（登録商標ベルクロ等）によらず、ボルトやホック金具等によって実施することができる。この場合には、ヘルメット本体１．に取り付けボス部を形成することが望ましい。第５図は、本考案品を取り付けたヘルメットを着用してオートバイを運転している状態を示すものである。以上が本考案の二三の主な実施例である。また、本考案の他の実施例として、空気の整流部材２．が軽量発泡樹脂で一体成形して作られた物、および空気やガス等の気体を封入した袋状の物で作ることも考えられる。

【０００７】

【考案の効果】

（イ）ヘルメットを着用して伏せた姿勢での高速走行中における後頭上部の空気流線とヘルメットの下端線または運転者の肩に掛からない線の延長上の交点にて形成される空洞部を、覆うか充填する形状で備えて構成されているので、空洞部に空気の渦を生じることがなく、乱気流を防止する。従って、高速での走行性能が向上し、燃費も良くなる。（ロ）走行中、運転者が左右や後方確認の場合に、首の動きが限定されないので、一般の走行にも安全に使用することができる。（ハ）不用の場合は簡単に取り外すことができるので邪魔にならない。また、折り畳みできる板や袋状のもので作成すれば、携帯に便利である。（ニ）ユニークなデサインとなり、表面積が広くなり視認性が向上する。（ホ）緩衝材としての作用により、頭部の保護機能が強化される。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示し、

【第１図】本考案の側面図である。

【第２図】本考案の上面図である。

【第３図】本考案の、空気の整流部材２．を別体に形
成した板状のもので形成された物の展開図である。

【第４図】本考案の、空気の整流部材２．を別体に形
成した固形状のもので形成された物の斜視図である。

【第５図】本考案品を取り付けたヘルメットを着用し
てオートバイを運転している状態を示す概略側面図。

【符号の説明】

１ヘルメット本体２空気の整流部材３ヘルメット縁取り部材４シールド（風防）５ライダー６オートバイ

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】オートバイ用等のヘルメットに於いて、
ヘルメット本体１．の後頭部に、空気の整流部材２．を
ヘルメットを着用して伏せた姿勢での高速走行中におけ
る後頭上部の空気流線とヘルメットの下端線または運転
者の肩に掛からない線の延長上の交点にて形成される空
洞部を、覆うか充填する形状で備えて構成されたことを
特徴とするヘルメット。
【請求項２】請求項１に於いて、空気の整流部材２．
が別体に形成されていて、着脱自在なように取り付けら
れたことを特徴とするヘルメット。