JP3006981U - ヘルメット - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ヘルメットを着用してバイク等に乗って走行
している際、風によってヘルメットが吹き飛ばされるの
を防止する。 【構成】 ヘルメット本体３の前側下部に、前方に向け
て鍔４が設けられているヘルメット１において、前記鍔
４にそのヘルメット本体３前面寄りに、上下方向に貫通
する通気開口７を設ける。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、ミニバイク、自転車用等のヘルメットに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ミニバイク、自転車等のヘルメットとして、ヘルメット本体の前側下部 に、前方に向けて鍔が設けられているものが一般に使用されている。そして、前 記鍔の前端に空気取入口を設けて、該空気取入口からヘルメット内部に外部の空 気を取入れ、頭部がむれるのを防止するようにしたものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、ヘルメットを着用して走行している際、鍔の下面に風を受け、ヘル メットが浮き上がって飛ばされるという問題がある。上記従来技術のように空気 取入口を設けたものにあっても、ヘルメットが浮き上がって飛ばされるのを防止 することができない。

【０００４】 本考案は、上述のような実状に鑑みてなされたもので、その目的とするところ は、ヘルメットを着用してバイク等に乗って走行している際に、風によってヘル メットが浮き上がり吹き飛ばされるのを防止できるヘルメットを提供するにある 。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案では、上記目的を達成するために、次の技術的手段を講じた。 即ち、本考案は、ヘルメット本体の前側下部に、前方に向けて鍔が設けられて いるヘルメットにおいて、前記鍔に上下方向に貫通する１又は複数の通気開口が 設けられていることを特徴としている。

【０００６】 また、本考案は、前記鍔がヘルメット本体に一体的に設けられていることを特 徴としている。 さらに、本考案は、前記鍔がヘルメット本体に着脱可能に取付けられているこ とを特徴としている。 さらにまた、本考案は、前記鍔のヘルメット本体寄りに、所要幅の通気開口が 上下方向に貫通状に設けられ、鍔の上面の前記通気開口から前側は、凹陥面とさ れていることを特徴としている。

【０００７】 また、本考案は、通気開口周辺で空気が滞留するのを防止する空気案内壁を設 けたことを特徴としている。

【０００８】

【作用】

本考案によれば、ヘルメットをミニバイク等の運転者が着用して走行すると、 運転者の顔面に当たった空気は、鍔の上面側にその上方のヘルメット本体前面に 当たって流れる空気によって生じる負圧の作用もあって、前記通気開口から上昇 し、前記鍔上面上方の空気と合流して流過する。したがって、鍔が浮き上がるの が抑制され、ヘルメットが浮き上がって飛ばされることはない。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案の実施例を図面に基づき説明する。 図１、図２は本考案の第１実施例を示し、ヘルメット１は、被るための開口部 ２が下部に形成された金属又は合成樹脂等で成形されたヘルメット本体３と、該 本体３の前側下部に前方に向けて突設された鍔４と、前記本体３の内側に添設さ れた発泡合成樹脂等の緩衝材５と、該緩衝材５の内面に貼着された布等からなる 内張り材６とから成っている。

【００１０】 そして、前記鍔４の前記本体３寄りには、所要幅の通気開口７が上下方向に貫 通状に設けられ、鍔４の上面４Ａの前記通気開口７から前側は、凹陥面４Ｂとさ れ、通気流を円滑に通気開口７に導き上方に流出させるようにしてある。 上記第１実施例によれば、ヘルメット１をミニバイク等の運転者が着用して走 行した場合、運転者の顔面に当たった空気は、鍔４の上側凹陥面４Ｂからヘルメ ット本体３の前面に沿って流れる空気によって生じる負圧の作用もあって、前記 通気開口７から上昇し、前記鍔４の凹陥面４Ｂに沿って流れる空気と合流して流 過する。したがって、通気開口７から空気が流通して鍔４の下面に作用する浮き 上げ力が抑制され、ヘルメット１が浮き上がって飛ばされるのが防止される。

【００１１】 また、降雨時においても、通気開口７を流れる空気流は上向きとなるため、雨 が通気開口７を通って運転者の顔にかかることはない。 図３〜図５は、本考案の第２実施例を示し、第１実施例と異なるところは、鍔 ４がヘルメット本体３と別体とされ、固着具（例えばねじ）８により固着された 点であり、必要に応じて着脱可能とされている。なお、鍔４の左右両端取付部４ Ｃには、取付ねじ孔９が設けられており、また、通気開口７には空気案内壁１０ が設けられ、該開口７周辺で空気が滞留するのを防止している。

【００１２】 上記第２実施例においても、第１実施例と同等の作用効果を期待することがで きる。 図６、図７は、本考案の第３実施例を示し、第２実施例と異なるところは、鍔 ４上面の左右方向中央部４Ｄが他の上面４Ａよりも上方に膨出され、その後端縁 に切欠き１１が設けられて、該切欠き１１とヘルメット本体３の前面との間に通 気開口７が形成されるようにしたもので、第２実施例と略同等の作用効果を奏す る。

【００１３】 図８は本考案の第４実施例を示し、第２実施例と異なるところは、通気開口７ を鍔４の左右に分割して２つ設けた点であり、第２実施例と同等の効果を奏する 。 なお、第１〜第４実施例において、鍔４の構造を、図９に示すように中空とし 、内部に発泡合成樹脂１２を充填することができる。

【００１４】 本考案は、上記実施例に限定されるものではなく、例えば第１実施例において 、第４実施例のように通気開口７を左右２つに分割することができ、適宜設計変 更することができる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案は、上述のように、ヘルメット本体の前側下部に、前方に向けて鍔が設 けられているヘルメットにおいて、前記鍔に上下方向に貫通する１又は複数の通 気開口が設けられていることを特徴とするものであるから、ヘルメットを着用し て走行している際、風によってヘルメットが浮き上がるのを抑制して、飛ばされ るのを確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の第１実施例を示す斜視図である。

【図２】図１の中央縦断面図である。

【図３】本考案の第２実施例を示す斜視図である。

【図４】図３の中央縦断面図である。

【図５】第２実施例においてヘルメット本体から取外し
た鍔の裏面斜視図である。

【図６】本考案の第３実施例を示す斜視図である。

【図７】図６の中央縦断側面図である。

【図８】本考案の第４実施例を示す斜視図である。

【図９】鍔の他の構造例を示す要部断面図である。

【符号の説明】

１ ヘルメット ３ ヘルメット本体 ４ 鍔 ７ 通気開口

Claims (5)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ヘルメット本体の前側下部に、前方に向
   けて鍔が設けられているヘルメットにおいて、前記鍔に
   上下方向に貫通する１又は複数の通気開口が設けられて
   いることを特徴とするヘルメット。
2. 【請求項２】 前記鍔がヘルメット本体に一体的に設け
   られていることを特徴とする請求項１に記載のヘルメッ
   ト。
3. 【請求項３】 前記鍔がヘルメット本体に着脱可能に取
   付けられていることを特徴とする請求項１に記載のヘル
   メット。
4. 【請求項４】 前記鍔のヘルメット本体寄りに、所要幅
   の通気開口が上下方向に貫通状に設けられ、鍔の上面の
   前記通気開口から前側は、凹陥面とされていることを特
   徴とする請求項１乃至３のいずれか１つに記載のヘルメ
   ット。
5. 【請求項５】 通気開口周辺で空気が滞留するのを防止
   する空気案内壁を設けたことを特徴とする請求項１乃至
   ４のいずれか１つに記載のヘルメット。