JPH06162713A

JPH06162713A - ディスクカセット

Info

Publication number: JPH06162713A
Application number: JP33674992A
Authority: JP
Inventors: Shinichiro Kato; 新一郎加藤; Shuichi Kikuchi; 修一菊地
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1992-11-25
Filing date: 1992-11-25
Publication date: 1994-06-10

Abstract

(57)【要約】【目的】クリーニング効果が高く、上下シェルの回
収、再利用を可能にすること。【構成】上下一対のリフター１３ａ、１３ｂの対向面
に貼り付けたディスク５の記録領域５ａの内外周の巾と
ほぼ同程度の小巾の上下一対のクリーニングシート片１
７ａ、１７ｂで、ディスク５の上下両面の記録領域を拭
き取るようにしたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば３．５インチの
フロッピーディスクを用いるフロッピー・ディスクカセ
ットに適用するのに最適なディスクカセットに関し、特
に、フロッピーディスク等のディスク状記録媒体のクリ
ーニング構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来から、３．５インチのフロッピーデ
ィスクを用いるフロッピー・ディスクカセットは、図１
０に示すように構成されている。即ち、塩化ビニール等
の合成樹脂によって成形された上下シェル１、２の四隅
等を上下から熱融着等にて結合して扁平でほぼ矩形状の
カセット筐体３を形成している。そして、センターコア
４が中心に固着されたシート状記録媒体である３．５イ
ンチのフロッピーディスク（ディスク状の磁気シートで
あり、以下単にディスクと記載する）を上下シェル１、
２間に回転自在に収納している。なお、上下シェル１、
２には上下一対の長方形状の磁気ヘッド挿入穴６が形成
されている。そして、下シェル２の中央部にはセンター
コア４が遊嵌された中心穴７が形成されており、上シェ
ル２の中央部にはセンタープレート８が接着されてい
る。

【０００３】そして、上下両磁気ヘッド挿入穴６、中心
穴７及びセンタープレート８を除き、かつ、ディスク５
の上下全面を覆うようにほぼ馬蹄形状で大径に裁断され
た上下一対のクリーニングシート９の外周部分等を上下
シェル１、２の上下対向面に熱融着等にて貼り付け、か
つ、下シェル２等に熱融着等にて固着したＰＥＴ（ポリ
エチレンテレフタレート）やステンレス薄板等の弾性を
有するシート材で形成されたリフター１０によって上下
両クリーニングシート９をディスク５の上下両面に弾性
的に接触させている。なお、カセット筐体３には上下両
磁気ヘッド挿入穴６を開閉するシャッター１１が取り付
けられている。

【０００４】そして、ディスク５の回転時に、ディスク
５の上下両面に付着したチリやホコリ等を上下一対のク
リーニングシート９によって拭き取るようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、クリーニン
グシート９には、通常ライナーシートと称され、ポリエ
ステル、ポリプロピレン、レーヨン等の合成樹脂の短繊
維が単体もしくは適度な比率により混毛され、バインダ
ーもしくは熱融着によりほつれないように接合された不
織布が使用されている。しかし、この種の不織布は、製
造時に短繊維が脱落したり、所定形状に裁断した際に裁
断面から繊維が脱落し易く、その短繊維の発塵量は不織
布の使用面積に比例して多くなる。

【０００６】そして、従来は、ディスク５の上下全面を
覆うように、クリーニングシート９をほぼ馬蹄形状で大
径に裁断していたために、不織布の使用面積が非常に大
きく、短繊維の発塵量が多かった。そして、不織布から
脱落した短繊維が逆にディスク５に付着して、データエ
ラー等を誘発する等、クリーニング効果を減じてしまう
と言う問題があった。

【０００７】また、従来は、上下一対のクリーニングシ
ート９を上下シェル１、２に熱融着等にて貼り付けてい
たために、フロッピー・ディスクカセットを廃棄する
際、上下シェル１、２からクリーニングシート９を容易
に分離することができず、上下シェル１、２のみの回
収、再利用が困難であると言う問題があった。

【０００８】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであって、クリーニング効果が高く、上下シ
ェルの回収、再利用が可能なディスクカセットを提供す
ることを目的としている。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明のディスクカセットは、ディスク状記録媒体
の上下両面を上下一対のクリーニングシートで拭き取る
ようにしたディスクカセットにおいて、上記ディスク状
記録媒体の記録領域の内外周間の巾とほぼ同程度の小巾
のクリーニングシート片を上下一対のリフターの対向面
に貼り付け、これら上下一対のクリーニングシート片で
上記ディスク状記録媒体の上下両面の記録領域を拭き取
るように構成したものである。この際、カセット筐体を
構成する上下一対のシェルの内側に係止ピンを一体成形
して、その係止ピンに上記リフターを差し込んで係止さ
せることが好ましい。

【００１０】

【作用】上記のように構成された本発明のディスクカセ
ットは、上下一対のリフターの対向面に貼り付けたディ
スク状記録媒体の記録領域の内外周間の巾とほぼ同程度
の小巾の上下一対のクリーニングシート片で、ディスク
状記録媒体の上下両面の記録領域を拭き取るようにした
ので、クリーニングシート片の使用面積を非常に小さく
できる。この際、上下一対のシェルの内側に一体成形し
た係止ピンに、上下一対のリフターを差し込んで係止さ
せれば、ディスクカセットの廃棄時に、上下シェルとク
リーニングシート片とを容易に分離し易い。

【００１１】

【実施例】以下、本発明を適用したフロッピー・ディス
クカセットの一実施例を図１〜図９を参照して説明す
る。なお、図１０と同一構造部には同一の符号を付して
説明の重複を省く。

【００１２】まず、図１〜図４に示すようにＰＥＴ（ポ
リエチレンテレフタレート）やステンレス薄板等の高弾
性体のシート材によって形成された上下一対のリフター
１３ａ、１３ｂは各一対のほぼ矩形状の突片１４ａ、１
４ｂと、これらを支持する帯状の支持片１５ａ、１５ｂ
とによってほぼ櫛歯状に形成されており、更に支持片１
５ａ、１５ｂの一端側を接続する帯状の接続片１６部分
で上下２つ折りにして上下各一対の突片１４ａ、１４ｂ
が上下から対向されている。

【００１３】そして、上下各一対の突片１４ａ、１４ｂ
の対向面に、ほぼ矩形状の上下各一対のクリーニングシ
ート片１７ａ、１７ｂが熱圧着や高周波圧着等にて貼り
付けられている。なお、これらのクリーニングシート片
１７ａ、１７ｂは従来同様のライナーシートであり、ポ
リエステル、ポリプロピレン、レーヨン等の合成樹脂の
短繊維が単体もしくは適度な比率により混毛され、バイ
ンダーもしくは熱融着によりほつれないように接合され
た不織布が使用されている。

【００１４】そして、接続片１６部分と上下一対の支持
片１５ａ、１５ｂの先端部分に上下に貫通された貫通穴
１８ａ、１８ｂを形成し、下シェル２の上面で、ディス
ク５の両側に一体成形した一対の垂直な係止ピン１９
ａ、１９ｂに両貫通穴１８ａ、１８ｂを上方から差し込
む。そして、上シェル１の下面でディスク５の両側に一
体成形した円筒状で垂直な一対の係止ボス２０ａ、２０
ｂを接続片１６部分及び上下一対の支持片１５ａ、１５
ｂの先端部分の上から両係止ピン１９ａ、１９ｂの外周
に嵌合させて上下一対のリフター１３ａ、１３ｂの長さ
方向の両端をディスク５の両側で上下シェル１、２間に
挟み込むようにして、上下一対のリフター１３ａ、１３
ｂを上下シェル１、２間に取り付ける。この際、両貫通
穴１８ａ、１８ｂのうち一方は長孔に形成して、リフタ
ー１３ａ、１３ｂに曲り等が発生しないようにすること
が好ましい。

【００１５】そして、上下一対のリフター１３ａ、１３
ｂに貼り付けられている上下各一対のクリーニングシー
ト片１７ａ、１７ｂをディスク５の上下両面の記録領域
５ａの左右両側に弾性的に接触させたものである。

【００１６】この際、ディスク５の記録領域５ａは、外
周の直径Ｄ₁ が８０ｍｍであり、内周の直径Ｄ₂ が４６
ｍｍであるから、記録領域５ａの内外周間の巾Ｗ₁ は１
７ｍｍである。そこで、上下各一対のクリーニングシー
ト片１７ａ、１７ｂの巾Ｗ₂を１７ｍｍとほぼ同程度
（Ｗ₂ ≧Ｗ₁ ）の小巾に構成している。

【００１７】なお、上下シェル１、２は四隅等を上下か
ら熱融着等にて結合されるので、上下一対の係止ピン１
９ａ、１９ｂと係止ボス２０ａ、２０ｂは特に固着しな
くても良いが、必要に応じてこれら係止ピン１９ａ、１
９ｂと係止ボス２０ａ、２０ｂを熱融着等にて結合して
も良い。

【００１８】以上のように構成されたこのフロッピー・
ディスクカセットによれば、クリーニングシート片１７
ａ、１７ｂが小巾Ｗ₂ であり、不織布の使用面積が、図
１０に示した従来のほぼ馬蹄形状で大径のクリーニング
シート９における不織布の使用面積に比べてはるかに小
さいので、短繊維の発塵量が非常に少ない。

【００１９】そして、ディスク５の回転時に、上下各一
対のクリーニングシート片１７ａ、１７ｂがディスク５
の上下両面の記録領域５ａ部分を集中的に拭き取ること
ができるので、ディスク５の外周部分５ｂや内周部分５
ｃの汚れが記録領域５ａ部分に巻き込まれることが少な
く、ディスク５のクリーニング効果が非常に高い。

【００２０】そして、このフロッピー・ディスクカセッ
トを廃棄する場合には、上下シェル１、２を分離するだ
けで、上下に２つ折りされている上下一対のリフター１
３ａ、１３ｂを上下シェル１、２間から容易に取り外す
ことができるので、上下シェル１、２と、リフター１３
ａ、１３ｂ及びクリーニングシート片１７ａ、１７ｂと
を簡単に仕分けすることができて、上下シェル１、２の
回収、再利用が可能になる。

【００２１】なお、リフター１３ａ、１３ｂの突片１４
ａ、１４ｂの平面形状は、図５の（Ａ）に示す単純な矩
形状の他、図５の（Ｂ）に示す付根部分１４０に長孔１
４１を形成したものや、図５の（Ｃ）に示す付根部分１
４０の両側に一対のくびれ１４２を形成したもの等、各
種の形状を採用できる。

【００２２】また、リフター１３ｂの突片１４ａ、１４
ｂの側面形状は、図６の（Ａ）に示す緩やかなＶ字形状
の他、図６の（Ｂ）に示す先端にほぼＵ形の突条１４３
や図６の（Ｃ）に示す先端にほぼＶ字状の突条１４４を
形成したもの等、各種の形状を採用できる。

【００２３】また、リフター１３ａ、１３ｂの支持片１
５ａ、１５ｂに対する突片１４ａ、１４ｂの配置は、図
７の（Ａ）に示す支持片１５ａ、１５ｂの長さ方向に互
いに逆配置や、図７の（Ｂ）に示す支持片１５ａ、１５
ｂの長さ方向に対して直角な方向に互いに逆配置等に各
種変形可能である。

【００２４】次に、このフロッピー・ディスクカセット
は、上下シェル１、２の内側で上下各一対のクリーニン
グシート片１７ａ、１７ｂ以外の部分には、クリーニン
グシートが貼られていないので、図８の（Ａ）に示すよ
うに、上下シェル１、２の内面で、例えば、磁気ヘッド
挿入穴６の両側近傍位置とその反対側の１箇所等の３点
にディスク支え２２を一体成形し、これら上下各３点の
ディスク支え２２でディスク５の記録領域５ａの外側の
外周部分５ｂを上下から支えるようにして、ディスク５
の記録領域５ａが上下シェル１、２に直接接触しないよ
うに浮かすことが好ましい。

【００２５】また、図８の（Ｂ）に示すように、上下シ
ェル１、２の内側の外周にテーパー面２３を形成して、
これらのテーパー面２３でディスク５の外周部分５ｂを
支えることにより、ディスク５の記録領域５ａが上下シ
ェル１、２に直接接触しないように浮かすことも可能で
ある。

【００２６】次に、図９はクリーニングシート片１７
ａ、１７ｂ付のリフター１３ａ、１３ｂの製造方法を示
したものであり、ＰＥＴ等の高弾性体の帯状のリフター
材２５に不織布のライナーである帯状のクリーニングシ
ート材２６を熱ロール２７によって熱圧着するか、もし
くは高周波圧着等にて貼り合せ、ロータリーカッター２
８によってリフター材２５とクリーニングシート材２６
を同時に裁断して、図４に示したような上下一対のリフ
ター１３ａ、１３ｂを簡単に製造することができる。

【００２７】以上、本発明の実施例に付き述べたが、本
発明は上記の実施例に限定されることなく、本発明の技
術的思想に基づいて各種の変更が可能である。また、本
発明は実施例で示した３．５インチのフロッピーディス
クを用いるディスクカセットに限定されることなく、各
種のディスク状記録媒体を用いる各種のディスクカセッ
トに適用可能である。

【００２８】

【発明の効果】以上のように構成された本発明のディス
クカセットは次のような効果を奏する。

【００２９】請求項１は、上下一対のリフターの対向面
に貼り付けたディスク状記録媒体の記録領域の内外周間
の巾とほぼ同程度の小巾の上下一対のクリーニングシー
ト片で、ディスク状記録媒体の上下両面の記録領域を拭
き取るようにしたので、クリーニングシート片の使用面
積が非常に小さくできて、クリーニングシート片からの
発塵量が少なくなる。従って、クリーニングシート片か
ら脱落した不織布の短繊維が逆にディスクに付着して、
データエラー等を誘発する等、クリーニング効果を減じ
ることがなく、信頼性が向上する。

【００３０】請求項１は上下一対のリフターにより、上
下一対の小巾のクリーニングシート片をディスクの上下
両面の記録領域に集中的に接触させて、その記録領域を
集中的に拭き取ることができるので、ディスクの外周部
分や内周部分の汚れが、記録領域部分に巻き込まれるこ
とが少なく、ディスクのクリーニング効果を向上でき
る。

【００３１】請求項２は、カセット筐体を構成する上下
一対のシェルの内側に係止ピンを一体成形して、その係
止ピンに上記リフターを差し込んで係止させたので、デ
ィスクカセットを廃棄する際に、上下シェルと、リフタ
ー及びクリーニングシート片とを簡単に分離することが
できて、上下シェルの回収、再利用が可能である。

【００３２】請求項３は、上記上下一対のリフターを接
続片で一体に接続し、その接続片を上下２つ折りにして
上下一対のリフターを上下から対向させたので、上下一
対のリフターの製造及び組立てを容易に行える。請求項
４は、上記上下一対のリフターにそれぞれ一対の上記ク
リーニングシート片を貼り付けたので、ディスクのクリ
ーニング効果を向上できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例であるフロッピー・ディスクカ
セットの断面側面図である。

【図２】下シェル上へのリフターの取り付けを説明する
斜視図である。

【図３】上下リフターでディスクを上下から挟み込んだ
状態の平面図である。

【図４】上下リフターを展開した状態の平面図である。

【図５】リフターの突片の変形例を示す平面図である。

【図６】リフターの変形例を示す斜視図である。

【図７】リフターの変形例を示す平面図である。

【図８】上下シェルによるディスクの支持構造を説明す
る概略平面図及び断面側面図である。

【図９】リフター及びクリーニングシート片の製造方法
を説明する概略斜視図である。

【図１０】従来のフロッピー・ディスクカセットの分解
斜視図である。

【符号の説明】

１上シェル２下シェル３カセット筐体５フロッピーディスク（ディスク状記録媒体）１３ａ、１３ｂリフター１４ａ、１４ｂリフターの突片１５ａ、１５ｂリフターの支持片１６リフターの接続片１７ａ、１７ｂクリーニング片１８ａ、１８ｂ貫通穴１９ａ、１９ｂ係止ピン２０ａ、２０ｂ係止ボス２２ディスク支え２３テーパー面

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ディスク状記録媒体の上下両面を上下一対
のクリーニングシートで拭き取るようにしたディスクカ
セットにおいて、上記ディスク状記録媒体の記録領域の内外周間の巾とほ
ぼ同程度の小巾のクリーニングシート片を上下一対のリ
フターの対向面に貼り付け、これら上下一対のクリーニ
ングシート片で上記ディスク状記録媒体の上下両面の記
録領域を拭き取るように構成したことを特徴とするディ
スクカセット。
【請求項２】カセット筐体を構成する上下一対のシェル
の内側に係止ピンを一体成形して、その係止ピンに上記
リフターを差し込んで係止させたことを特徴とする請求
項１記載のディスクカセット。
【請求項３】上記上下一対のリフターを接続片で一体に
接続し、その接続片を上下２つ折りにして上下一対のリ
フターを上下から対向させたことを特徴とする請求項１
又は２記載のディスクカセット。
【請求項４】上記上下一対のリフターにそれぞれ一対の
上記クリーニングシート片を貼り付けたことを特徴とす
る請求項１又は２記載のディスクカセット。