JPH06162659A

JPH06162659A - 映像信号再生装置

Info

Publication number: JPH06162659A
Application number: JP4330015A
Authority: JP
Inventors: Shuichi Asahara; 周一朝原
Original assignee: Victor Company of Japan Ltd
Current assignee: Victor Company of Japan Ltd
Priority date: 1992-11-16
Filing date: 1992-11-16
Publication date: 1994-06-10

Abstract

(57)【要約】【目的】再生映像信号の時間軸補正及びドロップアウ
ト補償回路の低廉化。【構成】再生映像信号に係わるデータ信号の全てのビ
ットが「０」の時のみＬＳＢを「１」にする振幅制限器
５、ドロップアウトの際、全てのビットを「０」にする
データ置換回路６、回路６からの信号の時間軸変動を補
正した補正信号を出力する時間軸補正回路２、この補正
信号を検出するドロップアウト検出手段７、この検出に
応じて補正信号のドロップアウト補償を行う補償回路３
を備えた映像信号再生装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は映像信号再生装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】ＶＴＲの再生ビデオ信号には信号の一部
が欠落するドロップアウトが発生するため、ＶＴＲの輝
度信号再生系においてドロップアウト補償回路を備えこ
れを補償することは周知である。

【０００３】このドロップアウト補償回路は、画像の垂
直相関性（Ｈ相関）を利用して、信号の欠落部を１ライ
ン前の走査線の信号で置換することにより補償するもの
である。この置換は再生ビデオ信号を包絡線検波して信
号の欠落を検知することによって発生するドロップアウ
ト検出信号の供給によって行われる。

【０００４】ところで、ビデオヘッドの回転位相ムラと
キャプスタンの走行速度ムラとによって生じる時間軸変
動成分が重畳されている再生ビデオ信号が上記したドロ
ップアウト補償回路に入力され、そして、この状態で入
力信号にドロップアウトが発生した際、信号の欠落部を
１ライン前の走査線の信号で置換する補償動作を行う。

【０００５】しかし、再生ビデオ信号に重畳している時
間軸変動成分にはもともと垂直相関性がないため、この
結果、ドロップアウト補償された信号とその１ライン前
後の信号との間では垂直相関性が崩れてしまい、ドロッ
プアウト補償が良好に行えない。

【０００６】この不都合を解消するため、時間軸変動を
補正する時間軸補正回路（ＴＢＣ，ｔｉｍｅｂａｓｅ
ｅｒｒｏｒｃｏｒｒｅｃｔｏｒ）を介して時間軸変
動を除去した信号をドロップアウト補償回路に供給する
ようにした構成のＶＴＲがある。

【０００７】図２はドロップアウト補償回路周辺のブロ
ック図である。ＶＴＲの色信号再生系と並列に存在する
周知の輝度信号再生系において、回転ビデオヘッドから
再生された再生信号は再生プリアンプ、スイッチャ、ロ
ーパスフイルタ（いずれも図示せず）を介して再生ＦＭ
輝度信号として得られ、この再生ＦＭ輝度信号は、同図
に示すように、Ａ／Ｄ変換器１に供給されここでＡ／Ｄ
変換されて得たデジタル信号が時間軸補正回路２に出力
される。この時間軸補正回路２はこのデジタル信号を所
定の書込クロックに同期させつつ一旦メモリし、これに
引き続いてメモリされたデジタル信号を読出クロックに
同期させて出力する。

【０００８】これにより、時間軸補正回路２から時間軸
変動が除去された８ビットのデジタル信号がドロップア
ウト補償回路３に出力される。ドロップアウト補償回路
３は時間軸補正回路４から供給される時間軸変動が除去
された１ビットのドロップアウトパルスの印加されると
時間軸補正されたデジタル信号のドロップアウト補償を
行う。即ち、このドロップアウトパルスはＡ／Ｄ変換器
１に供給される再生ＦＭ輝度信号を包絡線検波し信号の
欠落を検知することによって発生したドロップアウトパ
ルスを上記した時間軸補正回路２と同一構成の時間軸補
正回路４によって時間軸変動成分を除去したものであ
る。

【０００９】こうして、時間軸補正及びドロップアウト
補償されたデジタル信号はドロップアウト補償回路３の
次段の図示せぬＤ／Ａ変換器にてＤ／Ａ変換され、再生
ＦＭ輝度信号として、リミッタ、ＦＭ復調回路、ディエ
ンファシス回路、ハイパスフィルタ、出力アンプ（いず
れも図示しない周知の構成）を介してた後、別系統で再
生された色信号と周波数多重されて再生ビデオ信号とし
て出力される。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】上記したＶＴＲの輝度
信号再生系におけるドロップアウト補償回路３には８ビ
ットのデジタル信号及び１ビットのドロップアウトパル
スが時間軸補正回路２，４から印加されており、時間軸
補正回路２，４では合計９ビットの各信号を処理てい
る。そして、この時間軸補正回路２，４に用いられる上
記したメモリ素子は４の倍数ビットで構成されたのもの
が多く、このメモリ素子自体のコストは高い。

【００１１】このため、９ビットの各信号を処理する時
間軸補正回路２，４に用いられるメモリ素子（例えば、
時間軸補正回路２用には８ビットのメモリ、時間軸補正
回路４用には４ビットのメモリ素子）は、少なくとも２
つのメモリ素子が必要であるから、メモリ素子自体のコ
ストは上昇し、また、メモリ素子を搭載する回路基板上
のスペースを大きくとる必要があり、映像信号再生装置
の小型化、コスト低減に寄与しないという欠点があっ
た。

【００１２】

【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために、本発明は、下記の構成になる映像信号再生装置
を提供する。

【００１３】再生信号の時間軸補正及びドロップアウト
補償を行う映像信号再生装置であって、再生信号に係わ
るデータ信号のうち全てのビットが「０」（あるいは
「１」）の時のみ、その最下位ビットを「１」（あるい
は「０」）に置換するデータ信号制限手段と、ドロップ
アウトの発生がある時のみ、全てのビットが「０」（あ
るいは「１」）の置換データ信号を出力するデータ置換
手段と、この置換データ信号の時間軸変動を補正する時
間軸補正手段と、時間軸変動が補正された前記置換デー
タ信号の発生を検出する検出手段と、この検出に応じ
て、時間軸変動が補正された前記データ信号のドロップ
アウト補償を行うドロップアウト補償手段とを備えたこ
とを特徴とする映像信号再生装置。

【００１４】

【実施例】以下、本発明になる映像信号再生装置を図１
に沿って説明する。図１は本発明になる映像信号再生装
置の要部であるドロップアウト補償回路周辺のブロック
図である。前述したものと同一構成部分には同一符号を
付し、その説明を省略する。

【００１５】図１に示す構成１０は、前述の図２中のＡ
／Ｄ変換器１と時間軸補正回路２間に振幅制限器５及び
データ置換回路６を縦続接続したものを介挿し、そして
ドロップアウト補償回路３に接続された時間軸補正回路
４を外し、ドロップアウト補償回路３と並列して時間軸
補正回路２とドロップアウト補償回路３間にドロップア
ウト検出器７を介挿接続した構成と同一のものであり、
Ａ／Ｄ変換器１、振幅制限器（データ信号制限手段）
５、データ置換回路（データ置換手段）６、時間軸補正
回路（時間軸補正手段）２、ドロップアウト補償回路
（ドロップアウト補償手段）３、ドロップアウト検出器
（検出手段）７からなる。ここでは、Ａ／Ｄ変換器１は
８ビットのＡ／Ｄ変換器とする。

【００１６】次に動作について説明する。Ａ／Ｄ変換器
１に供給された入力信号（再生ＦＭ輝度信号）はここ
で、Ａ／Ｄ変換され、８ビットのデータ信号として振幅
制限器５に出力される。

【００１７】振幅制限器５はＡ／Ｄ変換器１から供給さ
れる８ビットのデータ信号のうち全てのビットが「００
００００００」（あるいは「１１１１１１１１」）の時
のみ、その最下位ビットを「１」（あるいは「０」）に
置換して、「０００００００１」（あるいは「１１１１
１１１０」）のデータ信号をデータ置換回路６に出力す
る。これ以外の時には最下位ビットの置換はない。

【００１８】データ置換回路６にはＡ／Ｄ変換器１に供
給される再生ＦＭ輝度信号を包絡線検波し信号の欠落を
検知することによって発生するドロップアウトパルスが
供給される。

【００１９】そして、ドロップアウトパルスが発生しな
い場合、データ置換回路６は振幅制限器５からの８ビッ
トのデータ信号をそのまま時間軸補正回路２に供給す
る。ドロップアウトパルスが発生した場合、データ置換
回路６は振幅制限器５からの８ビットのデータ信号の全
てのビットを「００００００００」（あるいは「１１１
１１１１１」）とした置換データ信号を時間軸補正回路
２に供給する。

【００２０】時間軸補正回路２はデータ置換回路６から
の８ビットの置換データ信号を含むデータ信号を所定の
書込クロックに同期させつつ一旦メモリし、これに引き
続いてメモリされたデータ信号を読出クロックに同期さ
せて出力し、時間軸変動が除去された８ビットのデータ
信号がドロップアウト補償回路３に出力される。

【００２１】ドロップアウト検出器７は時間軸補正回路
２からの全てのビットのデータが「００００００００」
（あるいは「１１１１１１１１」の置換データ信号を検
出して得たドロップアウト検出信号をドロップアウト補
償回路３に出力する。

【００２２】ドロップアウト補償回路３はドロップアウ
ト検出器７からドロップアウト検出信号が供給されたと
き、信号の欠落部を１ライン前の走査線の置換データ信
号で置換する補償動作を行う。また、ドロップアウト検
出器７で置換データ信号が検出されないと、時間軸補正
回路２から出力するデータ信号はドロップアウト補償回
路３にてドロップアウト補償が行われず、そのままここ
を通過する。

【００２３】こうして、再生信号の時間軸補正及びドロ
ップアウト補償されたデジタル信号はドロップアウト補
償回路３の次段の図示せぬＤ／Ａ変換器にてＤ／Ａ変換
され、再生ＦＭ輝度信号として、リミッタ、ＦＭ復調回
路、ディエンファシス回路、ハイパスフィルタ、出力ア
ンプ（いずれも図示しない周知の構成）を介してた後、
別系統で再生された色信号と周波数多重されて再生ビデ
オ信号として出力される。

【００２４】上記した振幅制限器５では８ビットのデー
タ信号の全てのビットが「０」（あるいは「１」）の時
のみ、その最下位ビットを「１」（あるいは「０」）に
置換した８ビットのデータ信号をデータ置換回路６に出
力し、ドロップアウトが発生したとき、ここでその全ビ
ットを「００００００００」（あるいは「１１１１１１
１１」）に置換するため、８ビットのデータ信号の合成
の数値が「０」か「１」以上（あるいは（「１」以上か
「０」）かがドロップアウトの有無のデータとして用い
られるので（ドロップアウト無しは「１以上」、ドロッ
プアウト有りは「０」（あるいはドロップアウト無しは
「０」、ドロップアウト有りは「１以上」））、データ
としては８ビットのデータ（２５６階調）のうちの１階
調だけが失われて２５５階調が伝送されることになり、
従って、データ信号のダイナミックレンジは(255／256)
となり、これをＳ／Ｎに換算すると０．０３３ｄＢ悪化
する。しかし、これは実用上差支えない程度のものであ
る。

【００２５】このように、時間軸補正及びドロップアウ
ト補償を行うための８ビットのデータ信号にドロップア
ウト検出データを、実用上差支えない程度にデータ信号
を２５６階調から２５５階調へ圧縮しながらこのデータ
上に織り込むことによって、従来必要であったドロップ
アウト検出データのための１ビットを削減することがで
き。また、データ信号の時間軸補正と同時に、ドロップ
アウト検出データの時間軸補正も行うことができる。

【００２６】上記した圧縮がいかに可能であるかという
と、ドロップアウトが発生しているときのデータは他の
データで置換されそのデータは全く使わなくなるためで
ある。これに対して、従来の方式ではその部分もそのま
まデータとして出力するから、その部分が冗長度をもつ
ことになり、この冗長度を排除することにより可能とし
た。

【００２７】また、上記した例の場合、ドロップアウト
が発生すると、データ置換回路６はデータ置換回路６か
らの８ビットデータ信号の全てのビットを「０」として
いる（あるいは全てのビットが「１」の場合のとき、デ
ータが「２５５」がドロップアウトであり、データが
「２５４」以下が通常データとなる）。

【００２８】さらに、上記したのは再生ＦＭ輝度信号に
ドロップアウトが発生した場合について説明したが、こ
の輝度信号再生系の再生輝度信号と色信号再生系の再生
色信号とに同時にドロップアウトが発生している場合
は、一方の信号のみに上記した方法を用いれば良い。こ
の場合、信号の情報量の劣化は、(511／512)となり、Ｓ
／Ｎ換算で０．０１７ｄＢの悪化にとどまる。

【００２９】

【発明の効果】本発明になる映像信号再生装置は、再生
信号の時間軸補正及びドロップアウト補償を行う映像信
号再生装置であって、再生信号に係わるデータ信号のう
ち全てのビットが「０」（あるいは「１」）の時のみ、
その最下位ビットを「１」（あるいは「０」）に置換す
るデータ信号制限手段と、ドロップアウトの発生がある
時のみ、全てのビットが「０」（あるいは「１」）の置
換データ信号を出力するデータ置換手段と、この置換デ
ータ信号の時間軸変動を補正する時間軸補正手段と、時
間軸変動が補正された前記置換データ信号の発生を検出
する検出手段と、この検出に応じて、時間軸変動が補正
された前記データ信号のドロップアウト補償を行うドロ
ップアウト補償手段とを備えたから、例えば、時間軸補
正及びドロップアウト補償を行うための８ビットのデー
タ信号にドロップアウト検出データを、実用上差支えな
い程度にデータ信号を圧縮しながらこのデータ上に織り
込むことによって、従来必要であったドロップアウト検
出データのための１ビットを削減することができ、ま
た、データ信号の時間軸補正と同時に、ドロップアウト
検出データの時間軸補正も行うことができるから、従来
のものと比較して、ドロップアウト検出データの時間軸
補正回路用メモリ素子（例えば８ビットのメモリ）の数
を削減できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明になる映像信号再生装置の要部であるド
ロップアウト補償回路周辺のブロック図である。

【図２】ドロップアウト補償回路周辺のブロック図であ
る。

【符号の説明】

１Ａ／Ｄ変換器２時間軸補正回路（時間軸補正手段）３ドロップアウト補償回路（ドロップアウト補償手
段）５振幅制限器（データ信号制限手段）６データ置換回路（データ置換手段）７ドロップアウト検出器（検出手段）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】再生信号の時間軸補正及びドロップアウト
補償を行う映像信号再生装置であって、再生信号に係わるデータ信号のうち全てのビットが
「０」（あるいは「１」）の時のみ、その最下位ビット
を「１」（あるいは「０」）に置換するデータ信号制限
手段と、ドロップアウトの発生がある時のみ、全てのビットが
「０」（あるいは「１」）の置換データ信号を出力する
データ置換手段と、この置換データ信号の時間軸変動を補正する時間軸補正
手段と、時間軸変動が補正された前記置換データ信号の発生を検
出する検出手段と、この検出に応じて、時間軸変動が補正された前記データ
信号のドロップアウト補償を行うドロップアウト補償手
段とを備えたことを特徴とする映像信号再生装置。